JP5343624B2 - エレベーターのかご室 - Google Patents

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Description

この発明は、エレベーターのかご室に関するものである。
エレベーターの乗りかごのかご室内は、乗員数や設置環境等によって高温多湿といった不快な環境になることがあり、これを改善するために乗りかごに空調機を適用するよう求められることが多い。
そこで、従来におけるエレベーターのかご室においては、図6に示すごとく、かご上に空調機を設置してかご室内へ冷気を送り込む方法を採用することが一般的であり、この際には、効率向上のため、かご室内空気を吸込み、吸込んだ空気を冷却して再度かご室内へ送り込む循環式を採ることが多い。
すなわち、図6において、1はエレベーターの昇降路(図示せず)内に昇降自在に配置された乗りかごのかご室、2はこのかご室1の下縁を形成するかご室床、3はこのかご室床2の周縁に立設されたかご室壁、4はこのかご室壁3の上端に載置され前記かご室1の上縁を形成するかご室天井である。このかご室天井4の上方すなわちかご上には空調機9が載置されており、また、前記かご室天井4の一側に吸込口10が、他側に吹出口11が設けられている。これらの吸込口10及び吹出口11にはボックス12が設けられ、これらのボックス12と前記空調機9とはダクト13により接続されている。
14は空調機へと吸込むかご室内空気の移動方向を、15は空調機から吹出す冷気の移動方向を、それぞれ示す矢印であり、前記かご室1内の空気は矢印14に沿って前記吸込口10から前記ボックス12及び前記ダクト13を経て前記空調機9へと送られ、ここで冷却される。そして、前記空調機9により冷却されてできた冷気は矢印15に沿って前記ダクト13及び前記ボックス12を経て前記吹出口11から吹出し、前記かご室1内へと戻される。
そして、従来におけるエレベーターのかご室において、かご室に搭載する冷房装置を小型軽量化するものとして、かご室以外に設置され、かご室の冷房を行うための作動媒体を製造する室外装置(室外機)と、この室外装置により製造された作動媒体をかご室まで搬送するための少なくとも一部が可撓性を有する例えばフレキシブル配管等の搬送手段と、この搬送手段により搬送された作動媒体によりかご室内を冷房する室内冷房装置(室内機)と、を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、従来におけるエレベーターのかご室において、濡れた傘等をかご室内に持ち込まれたことにより濡れたかご床を乾燥させるものとして、かご壁面とかご床に取付けられた巾木とでかご室に通気口を形成し、この巾木の上部を支点に回動自在に取付けられた傾動部を設け、通常時においては直立している傾動部を、かご床が濡れてしまった必要時に上方に向けて斜めに広げることにより、乗りかごが上昇する際に勢いよく空気を取り込んで、かご床に風を当て乾燥させるものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開平10−231079号公報 特開平09−058943号公報
しかしながら、図6に示された従来におけるエレベーターのかご室においては、かご上という限られたスペースに空調機を設置する必要があり、かご上の機器配置の都合や昇降路頂部のスペース寸法等の条件が整わない場合には適用することができないという課題や、かご上に空調機を設置しているため、乗りかごの重量が増加してしまうという課題がある。
また、かご室内の空気を循環させる循環式とすると、冷気の吹出口とは別にかご室内空気を吸込むための吸込口を設ける必要がある。加えて、かご室内の空気循環における風路を確保した特別なかご室構造が必要となってしまい、汎用性が悪いという課題もある。さらに、昇降路内又はかご室内の空気を吸込むことから、空調機内部の汚れ防止のためにエアフィルタが必要であって、構成が複雑化しやすく、また、このエアフィルタの清掃や交換等の定期作業が必要となって煩雑な手数が掛かるという課題もある。
この点につき、特許文献1に示された従来におけるエレベーターのかご室においては、室外機をかご上でなく、乗りかご以外の場所に設置することにより、乗りかごに設置すべき空調機の軽量小型化を図っているが、依然として室内機はかご上に設置する必要があって、前述の設置スペースについての課題や乗りかごの重量についての課題が残っているといえる。加えて、室外機と室内機とを接続するためのフレキシブル配管が必要となって構成が複雑化してしまうという課題もある。
また、特許文献2に示された従来におけるエレベーターのかご室においては、濡れたかご床を乾燥させることが主目的であるため、かご室内全体の相対湿度(以下単に湿度という)の調節に関しては不十分であるという課題や、乾燥に送風が必要であり、風が利用者に当たったり埃等が舞い上げられたりすることによって利用者に不快感を与えてしまう可能性があるという課題がある。さらに、乗りかごの上昇時でないと効果がなく、乗りかごの運転状態に関わらずかご床乾燥を行おうとすると、換気装置や送風装置等が必要となり構成が複雑化するという課題もある。
さらに加えて、以上に挙げたものの内かご上に空調機を設ける必要があるものについては、既設のエレベーターに対して空調機を設置しようとした場合に、空調機取付用の加工や、かご室天井の改造又は交換等、作業に多大な手間が掛かってしまうという課題もある。
この発明は、前述のような課題を解決するためになされたもので、第1の目的は、簡潔な構成でかご上に機器を設置する必要がなく、かつ、軽量であって乗りかご全体の重量にほとんど影響を与えない上に、かご室構造として特別な構造は不要であって汎用性が高いという利点を持つ、かご室内の湿度調節ができるエレベーターのかご室を得るものである。
そして、第2の目的は、かご室内に風を起こすことなく、かご室内全体の湿度調節が可能であるエレベーターのかご室を得るものである。
加えて、第3の目的として、定期的な保守作業を必要とする間隔が長く、かつ、保守作業自体も簡潔容易であるという利点を持つ、かご室内の湿度調整ができるエレベーターのかご室を得るものである。
この発明に係るエレベーターのかご室においては、エレベーターのかご室壁の室内側に設けられ、周囲空気中の相対湿度変動を緩和する性質を持つ調湿材を有する調湿機能付き保護幕と、前記調湿機能付き保護幕に設けられた保護幕取付用磁石を有し、前記調湿機能付き保護幕を前記かご室壁の室内側に脱着自在に取付ける保護幕取付手段と、エレベーターのかご室内の相対湿度を検出するかご室内湿度検出手段と、前記かご室内湿度検出手段により、前記かご室内の相対湿度が、所定時間以上、所定の相対湿度範囲を逸脱した状態が継続していることが検出された場合に、前記かご室内の相対湿度が前記所定の相対湿度範囲へと近づく方向に変化するように、前記調湿機能付き保護幕の表面温度を変化させる保護幕表面温度変化手段と、を備え、前記調湿機能付き保護幕は、前記かご室内の容積をx(立方メートル)とした場合に式y=10.33xから求まるy(g/h)以上の吸放湿性能を有する構成とする。
この発明に係るエレベーターのかご室においては、かご室内の湿度調節ができるエレベーターのかご室であって、簡潔な構成でかご上に機器を設置する必要がなく、かつ、軽量であって乗りかご全体の重量にほとんど影響を与えない上に、かご室構造として特別な構造は不要であって汎用性が高いという効果を奏する。
また、かご室内に風を起こすことなく、かご室内全体の湿度調節が可能であるという効果も併せ奏する。
この発明の実施の形態1に係るエレベーターのかご室の縦断面図である。 この発明の実施の形態1に係る図1中の切断面A−Aによる断面図である。 この発明の実施の形態1に係る調湿機能付き保護幕の外形斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る調湿機能付き保護幕の吸放湿性能を変化させた場合のかご室内湿度の経時変化を示す図である。 この発明の実施の形態1に係るかご室内容積に対し必要な吸放湿性能を示す図である。 従来におけるエレベーターのかご室の縦断面図である。
この発明を添付の図面に従い説明する。各図を通じて同符号は同一部分又は相当部分を示しており、その重複説明は適宜に簡略化又は省略する。
実施の形態1.
図1から図5は、この発明の実施の形態1に係るもので、図1はエレベーターのかご室の縦断面図、図2は図1中の切断面A−Aによる断面図、図3は調湿機能付き保護幕の外形斜視図、図4は調湿機能付き保護幕の吸放湿性能を変化させた場合のかご室内湿度の経時変化を示す図、図5はかご室内容積に対し必要な吸放湿性能を示す図である。
図において1は、エレベーターの昇降路(図示せず)内に昇降自在に配置された乗りかごのかご室であり、当該エレベーターの利用者はこのかご室1内に搭乗する。このかご室1は、このかご室1の下縁を形成するかご室床2、このかご室床2の周縁に立設されたかご室壁3、及び、このかご室壁3の上端に載置され前記かご室1の上縁を形成するかご室天井4とから構成される箱体であり、前記かご室1の正面には利用者が出入りするためのかご出入口5が形成されている。
前記かご室壁3のうち、左右両側壁及び背面壁の室内側には、調湿機能付き保護幕6が取付けられている。この調湿機能付き保護幕6とは、例えば繊維を織った布体や不織布等からなる保護幕に調湿材加工を施したものであり、調湿材とは湿度が高い環境においては空気中の水分を吸収してこれを保持し、湿度が低い環境においては逆に保持している水分を空気中に放出することにより、周囲空気中の湿度変動を緩和する性質を有する材料である。
この調湿材の具体例としては、塩化リチウム、活性炭、アルミナ、チタニア、ジルコニア、珪素化合物や金属水酸化物のうちいずれか1つ以上を用いることが考えられる。そして、ここでいう珪素化合物の具体例としては、シリカ、ゼオライト、多孔質ガラス、アパタイト、珪藻土、カオリナイト、セピオライト、アロフェン、イモゴライト、活性白土等が挙げられ、複合化合物の具体例としては、シリカ−アルミナ複合酸化物、シリカ−チタニア複合酸化物、シリカ−酸化バリウム、シリカ−酸化ストロンチウム等が挙げられる。中でも、珪素化合物としては、シリカ、セピオライト、ゼオライト等を用いることが好ましい。
前記調湿機能付き保護幕6は、例えば繊維を織った布体や不織布等からなる保護幕の表面に調湿材を担持させ、又は、保護幕の内部に調湿材を練り込んで形成したもので、このように形成することにより、調湿材と空気との接触面積を広くすることができ、空気中に存在する水分の吸収放出性能を向上することが可能である。
前記調湿機能付き保護幕6は、保護幕取付手段を介して脱着自在に前記かご室壁3に取付けられている。ここでは、前記保護幕取付手段として磁石を用いたものについて説明する。すなわち、前記調湿機能付き保護幕6の裏面の適宜の位置には、保護幕取付用磁石7が接着されており、前記調湿機能付き保護幕6を取付けるべき前記かご室壁3が磁石を吸着するスチール等の材質からなる場合には前記かご室壁3に直接前記保護幕取付用磁石7を吸着させることにより、前記かご室壁3に前記調湿機能付き保護幕6を取付ける。
また、前記調湿機能付き保護幕6を取付けるべき前記かご室壁3が磁石を吸着しない材質からなっている場合には、前記調湿機能付き保護幕6の前記保護幕取付用磁石7と対向する位置に予め磁性体等を設けておいて、この磁性体等に前記保護幕取付用磁石7を吸着させることにより、前記かご室壁3に前記調湿機能付き保護幕6を取付ける。
このように構成されたエレベーターのかご室においては、前記かご室1内空気の湿度が高まってくると、前記調湿機能付き保護幕6の有する調湿材が前記かご室1内空気中の水分を吸収して保持するため、前記かご室1内空気の湿度が低下する。逆に前記かご室1内空気の湿度が低くなると、前記調湿機能付き保護幕6の有する調湿材が保持する水分を、前記かご室1内空気中へと放出するため、前記かご室1内空気の湿度が上昇する。
ここで、図1及び図2における、8は、かご室内空気中の水分の移動方向を示すもので、前述した前記調湿機能付き保護幕6の調湿材による水分吸脱着時には、この矢印に沿って前記かご室1内の水分移動が起こる。
こうして、前記調湿機能付き保護幕6の調湿材により調湿機能が発揮されて、前記かご室1内空気の湿度が適切なものに保たれる。
なお、前記調湿機能付き保護幕6の調湿材が吸湿飽和に達して、これ以上の吸湿ができない状態となった場合には、脱着自在に取付けられた前記調湿機能付き保護幕6を、前記かご室壁3から取り外して乾燥処理を行うことにより調湿材の吸放湿機能を回復させた後、前記調湿機能付き保護幕6を前記かご室壁3に取付けることで、再び調湿機能を発揮させることができる。
図4は、調湿機能付き保護幕の吸放湿性能を変化させた場合のかご室内湿度の経時変化を示す図である。ここで「吸放湿性能」とは、JISA1470−1(調湿建材の吸放湿試験方法)に基づいて中湿域(相対湿度50%から75%の領域をいう)内の2点において、吸湿と放湿を繰り返したときの単位時間当たりに吸脱着可能な水分量を意味する用語であり、単位はg/hで表す。
この図では、3.75m^3(m^3は立方メートル)の容積、すなわち住宅用9人乗りエレベーターのかご室の容積を有する換気率0.5回/hのかご室内において、外気温35℃、外気相対湿度60%のときに人の出入りによってかご室内の相対湿度が80%まで上昇した場合を想定している(なお、かご室内の気温は20℃)。
この図4によれば、前述のような想定状況下においては、前記調湿機能付き保護幕6の吸放湿性能を20g/hとした場合には、前記かご室1内の相対湿度は時間経過とともに増加してしまい期待する調湿機能を得ることができないことが判る。そして、吸放湿性能を40g/hとすると、ゆっくりとではあるが時間経過とともに前記かご室1内の相対湿度を低減させる。また、吸放湿性能を68g/hとした場合では凡そ240分強で、吸放湿性能を80g/hとした場合では凡そ210分前後で、それぞれ前記かご室1内の相対湿度を40%以下とすることができることが読み取れる。
従って、3.75m^3の容積を持つ前記かご室1に対しては、前記調湿機能付き保護幕6の吸放湿性能を少なくとも40g/h以上とすることが好ましいことがこの図4から判る。そして、前述の想定条件のうち気温と相対湿度については変化させずにかご室内の容積のみを変えた場合に、前記かご室1内の相対湿度を時間経過とともに低減させることができる最低の吸放湿性能を調べてプロットしたものが図5に示すグラフである。
この図5から判るように、かご室内の容積に対して、かご室内の相対湿度を時間経過とともに低減させるために必要な前記調湿機能付き保護幕6の吸放湿性能は正比例し、かご室内容積をx(m^3)、必要な吸放湿性能をy(g/h)とすると、両者の関係は次の式で表すことができる。
y=10.33x
従って、前記かご室1内の容積に応じて、前記調湿機能付き保護幕6の有する吸放湿性能として前式から求められる吸放湿性能以上とすることが望ましく、このようにすることにより、前記かご室1内の湿度を調節する調湿機能が発揮されることが期待できる。
なお、ここでは、前記調湿機能付き保護幕6を、前記かご室壁3のうち左右両側壁及び背面壁の3つの壁面に取付けるようにしたが、本発明を適用しようとするエレベーターの前記かご室1の状況等に応じて、適宜、この3つの壁面のうちのいずれか1つ又は2つの壁面にのみ前記調湿機能付き保護幕6を取付けるようにしてもよい。
また、前記保護幕取付手段として前記保護幕取付用磁石7を用いた例を説明したが、これは前記調湿機能付き保護幕6を前記かご室壁3に脱着自在に係止するものであればよく、磁石以外には例えば前記かご室壁3に保護幕取付用フックを設けるとともに、前記調湿機能付き保護幕6の対応位置に係止孔を設けておき、前記保護幕取付用フックにこの係止孔を引掛けることにより、前記調湿機能付き保護幕6を前記かご室壁3に脱着自在に係止するように構成してもよい。
以上のように構成されたエレベーターのかご室においては、かご室壁の室内側に、周囲空気中の相対湿度変動を緩和する性質を持つ調湿材を有する調湿機能付き保護幕を備えたことにより、かご室内の湿度調節ができるエレベーターのかご室であって、簡潔な構成でかご上に機器を設置する必要がなく、かつ、軽量であって乗りかご全体の重量にほとんど影響を与えない上に、かご室構造として特別な構造は不要であって汎用性が高いという利点がある。また、調湿機能を発揮させるために電源が不要であって省エネルギーであるとともに、既設のエレベーターに対する本発明の適用を容易に行うことができる。さらに、かご室内に風を起こすことなく、かご室内全体の湿度調節が可能である。
そして、エアフィルタ等が不要であって定期的な保守作業を必要とする間隔が長く、かつ、調湿機能付保護幕を、保護幕取付手段(磁石やフック等)を用いてかご室壁の室内側に脱着自在に取付けることにより、保守作業自体も簡潔容易である。

実施の形態2.
ここで説明する実施の形態2は、前述した実施の形態1の構成に加えて、かご室内の相対湿度を検出する手段を設け、かご室内の相対湿度が、所定時間以上、所定の相対湿度範囲(快適湿度範囲)を逸脱した状態が継続した場合には、調湿機能付き保護幕の表面温度を変化させることにより、所望の方向へと水分移動を起こして、かご室内の相対湿度を快適湿度範囲へと近づけるようにしたものである。
すなわち、前述した実施の形態1の構成に加えて、前記かご室1内には、前記かご室1内空気の相対湿度を検出するかご室内湿度検出手段、及び、前記かご室壁3に取付けられた前記調湿機能付き保護幕6の表面温度を変化させる保護幕表面温度変化手段が設けられている。この保護幕表面温度変化手段は、具体的には、前記調湿機能付き保護幕6の表面に向けて冷風や温風を吹き付ける送風機や、前記調湿機能付き保護幕6の表面に接触した状態で設けられた例えばニクロム線等からなる発熱体が用いられる。
このように構成されたエレベーターのかご室においては、前記かご室1内空気の相対湿度が高かったために、前記かご室1内空気の含有する水分量が前記調湿機能付き保護幕6の調湿材の吸着容量を超えてしまって調湿機能が働かなくなり、前記かご室1内空気の相対湿度が、所定時間以上、所定の相対湿度範囲(快適湿度範囲。具体的には45%〜60%の範囲内とする。)を逸脱した状態が継続していることを前記かご室内湿度検出手段が検出した場合には、前記保護幕表面温度変化手段が作動して、前記かご室1内の相対湿度が前記快適湿度範囲へと近づく方向に変化するように、前記調湿機能付き保護幕6の表面温度を変化させる。
すなわち、前記調湿機能付き保護幕6の調湿材による吸放湿は、前記調湿機能付き保護幕6近傍の空気の相対湿度と前記調湿機能付き保護幕6表面の相対湿度との関係により決まり、水分は相対湿度の大きいほうから小さいほうへと移動する。
そこで、前記調湿機能付き保護幕6の調湿材が吸湿飽和に達してしまい、前記かご室1内空気の相対湿度が前記快適湿度範囲を逸脱した状態が継続している場合には、前記保護幕表面温度変化手段の動作により、すなわち、前記保護幕表面温度変化手段を送風機により構成した場合には温風を前記調湿機能付き保護幕6表面に吹き付けることにより、また、前記保護幕表面温度変化手段を発熱体により構成した場合にはこの発熱体を発熱させることにより、前記調湿機能付き保護幕6の表面温度を上昇させて前記調湿機能付き保護幕6近傍の空気の相対湿度より前記調湿機能付き保護幕6表面の相対湿度を下げ、前記調湿機能付き保護幕6の調湿材による吸湿を促進させる。
また、逆に前記かご室1内空気が乾燥しており前記快適湿度範囲より低い相対湿度で、吸放湿過程が平衡に達してしまった場合には、前記保護幕表面温度変化手段の動作により、すなわち、前記保護幕表面温度変化手段を送風機により構成した場合には冷風を前記調湿機能付き保護幕6表面に吹き付けることにより、前記調湿機能付き保護幕6の表面温度を下降させて前記調湿機能付き保護幕6近傍の空気の相対湿度より前記調湿機能付き保護幕6表面の相対湿度を上げ、前記調湿機能付き保護幕6の調湿材による放湿を促進させる。
以上のように構成されたエレベーターのかご室においては、実施の形態1と同様の効果を奏することができるのに加えて、エレベーターのかご室内の相対湿度を検出するかご室内湿度検出手段を設け、このかご室内湿度検出手段により、かご室内の相対湿度が、所定時間以上、快適湿度範囲を逸脱した状態が継続していることが検出された場合に、かご室内の相対湿度が快適湿度範囲へと近づく方向に変化するように、保護幕表面温度変化手段を作動させて調湿機能付き保護幕の表面温度を変化させることで、調湿可能な湿度範囲を拡大することができる。
1 かご室
2 かご室床
3 かご室壁
4 かご室天井
5 かご出入口
6 調湿機能付き保護幕
7 保護幕取付用磁石
8 かご室内空気中の水分の移動方向
9 空調機
10 吸込口
11 吹出口
12 ボックス
13 ダクト
14 空調機へと吸込むかご室内空気の移動方向
15 空調機から吹出す冷気の移動方向

Claims (1)

  1. エレベーターのかご室壁の室内側に設けられ、周囲空気中の相対湿度変動を緩和する性質を持つ調湿材を有する調湿機能付き保護幕と、
    前記調湿機能付き保護幕に設けられた保護幕取付用磁石を有し、前記調湿機能付き保護幕を前記かご室壁の室内側に脱着自在に取付ける保護幕取付手段と、
    エレベーターのかご室内の相対湿度を検出するかご室内湿度検出手段と、
    前記かご室内湿度検出手段により、前記かご室内の相対湿度が、所定時間以上、所定の相対湿度範囲を逸脱した状態が継続していることが検出された場合に、前記かご室内の相対湿度が前記所定の相対湿度範囲へと近づく方向に変化するように、前記調湿機能付き保護幕の表面温度を変化させる保護幕表面温度変化手段と、を備え
    前記調湿機能付き保護幕は、前記かご室内の容積をx(立方メートル)とした場合に式y=10.33xから求まるy(g/h)以上の吸放湿性能を有することを特徴とするエレベーターのかご室。
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