JP5343230B2 - インバータ - Google Patents

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Description

本発明は、直流電力を交流電力に変換した後、当該交流電力をLCフィルタを介して交流負荷または交流系統に供給するインバータに関し、特に直流入力の電圧(たとえば、前段のDC/DCコンバータの出力、直流リンク電圧)を低く抑えることができるインバータに関する。
たとえば、太陽発電システムのインバータでは、低電圧源(太陽光パネルまたは二次電池)から供給される低電圧の直流電力を、DC/DCコンバータにより高電圧の直流電力に変換し(昇圧された電圧を「直流リンク電圧」と言う)、さらにこの直流電力をインバータにより交流電力に変換している。この交流電力は、通常、商用等の電力系統に供給される。
特開2004−260942
上記のインバータにおいては、直流リンク電圧は回路に高耐圧素子が要求される。通常、高耐圧素子は形状が大きく、高価格であるため交流電源装置自体が大型化し、高価格になる。
また、直流リンク電圧が高ければ高いほど、リップル電流も増大するし、スイッチングロスも増加する。この結果、インバータの変換効率が低下する。
交流出力電力の品質を低下させずに、インバータを小型化かつ低価格化するとともに、変換効率を向上させる試みもなされている。
たとえば、特許文献1に記載の技術では、商用系統の電圧および電流を検出し、インバータの制御装置内部に記憶されているパラメータを用いて、最適な直流リンク電圧を求めている。
特許文献1の技術は、スイッチング周波数が低い場合には、有効に機能する。すなわち、この場合には、デッドタイム期間はスイッチング周期に対して十分に小さいので、低歪の出力が得られる。
しかし、特許文献1の技術は、スイッチング周波数が高い場合には、デッドタイム期間がスイッチング周期に対して大きくなるので、出力に歪(高調波)が大きく表れ、連系している系統に悪影響をおよぼす。このため、特許文献1の技術を有効に機能させるためには、直流リンク電圧を高くして、低歪の出力を維持することが必要となり、結果として、上述した、装置の高価格化、変換効率の低下といった問題を招く。
本発明は、制御に際してデッドタイムの影響を無くし、 直流リンク電圧を低下させることができ、高い変換効率と、 高い品質の 変換出力を得ることができるインバータを提供することを目的とする。
本発明者らは、
〔1〕比例積分制御にスライディングモード制御を導入し、たとえば切替え関数をヒステリシス係数と比較することで、非線形動作の悪影響を排除でき、
〔2〕 複数の制御モードを、出力電流 の瞬時指令値とリップル電流の大きさの比較結果に応じて遷移すれば、デッドタイムの悪影響を無くすことができ、直流リンク電圧を抑制することができる、
との知見を得て本発明をなすに至った。
本発明の第1態様のインバータは、(1)から(5)を要旨とする。
(1)
直流入力を交流出力に変換するブリッジ回路と、
前記ブリッジ回路からの交流電力波形を調整するLCフィルタと、
前記ブリッジ回路を構成するスイッチを制御する制御装置と、
を備えたインバータにおいて、
前記制御装置は、
PI制御を行うPI制御部と、
前記PI制御部の演算結果と出力電流の変化量とからなる切替え関数の値を演算する切替え関数値演算部と、
前記切替え関数値演算部による演算結果をもとに、変調パターン符号を生成してスライディングモード制御を行うスライディングモード制御部と、
前記スライディングモード制御部が生成した変調パターンに基づき、ブリッジ回路を構成する各スイッチのON・OFF動作を決定するゲート信号生成部と、
を備えたことを特徴とするインバータ。
(2)
電圧直流源の出力を昇圧するDC/DCコンバータをさらに備え、
前記ブリッジ回路は、前記DC/DCコンバータの出力を入力し、交流出力を、交流系統に供給する(1)に記載のインバータであって、
前記出力電圧(交流系統電圧)の実効値に安全余裕値を付加した値を直流電圧指令値として、前記DC/DCコンバータの定電圧制御を行うDC/DCコンバータ制御部と、
を備えたことを特徴とするインバータ。
(3)
前記DC/DCコンバータの出力を直流リンク電圧として前記インバータが交流系統に連系することを特徴とする(2)に記載のインバータ。
(4)
前記切替え関数値演算部は、切替え関数、
S=Upi−K(in−in-1
pi:前記PI制御部 の演算結果
n:出力電流の今周期の検出値
n-1:出力電流の1周期前の検出値
により切替関数の値を演算することを特徴とする(1)から(3)の何れかに記載のインバータ。
(5)
前記ブリッジ回路が高圧側スイッチQ11,Q21と、低圧側スイッチQ12,Q22から構成されるフルブリッジである(1)から(4)の何れかに記載のインバータであって、
前記変調パターン符号生成部は、
ヒステリシス係数をε、1,0,−1の3値をとるパターン符号をuiとして、
S>εかつun-1≧0のときは、un=1
S>εかつun-1<0のとき、またはS<−εかつun-1>0のときは、un=0
S<−εかつun-1≦0のときは、un=−1
を生成し、
前記PWMゲート信号生成部は、
n=1のときは、
11,Q22をPWM変調制御するとともに、Q12,Q21をオフし、
n=0のときは、
スイッチングデッドタイムを挿入して、Q11,Q12,Q21,Q22をPWM変調制御し、
n=−1のときは、
12,Q21をPWM変調制御するとともに、Q11,Q22をオフし、
前記PWMゲート信号生成部は、前記変調パターン符号生成部が、un=1,0,−1の何れの値も生成しないときは、以前の制御を保持する、
ことを特徴とするインバータ。
本発明の第2態様のインバータは、(6)から(10)を要旨とする。
(6)
直流入力を交流出力に変換するブリッジ回路と、
前記ブリッジ回路からの交流電力波形を調整するLCフィルタと、
前記ブリッジ回路を構成するスイッチを制御する制御装置と、
を備えたインバータにおいて、
前記制御装置は、
前記LCフィルタのインダクタに流れるスイッチングリップル電流を演算するリップル電流演算部と、
前記リップル電流演算部によるスイッチングリプル電流の演算値の1/2の値と、交流電流指令の瞬時値 とを比較して前記ブリッジ回路を構成する各スイッチのON・OFF動作を決定するゲート信号生成部と、
を備えたことを特徴とするインバータ。
(7)
電圧直流源の出力を昇圧するDC/DCコンバータをさらに備え、
前記ブリッジ回路は、前記DC/DCコンバータの出力を入力し、交流出力を、交流系統に供給する(6)に記載のインバータであって、
前記出力電圧(交流系統電圧)の実効値に安全余裕値を付加した値を直流電圧指令値として、前記DC/DCコンバータの定電圧制御を行うDC/DCコンバータ制御部と、
を備えたことを特徴とするインバータ。
(8)
前記DC/DCコンバータの出力を直流リンク電圧として前記インバータが交流系統に連系することを特徴とする(7)に記載のインバータ。
(9)
前記リップル電流演算部は、
前記スイッチングリップル電流の値irを、
r={Vdc/2−Vo 2/(Vdc/2)}×Tc/2L
dc:DC/DCコンバータの出力電圧
o:交流電圧の瞬時値
c:スイッチング周期
L:LCフィルタのインダクタのインダクタンス
により求めることを特徴とする(7)または(8)の何れかに記載のインバータ。
(10)
前記ブリッジ回路が高圧側スイッチQ31,Q41と、低圧側スイッチQ32,Q42から構成されるフルブリッジである(6)から(9)の何れかに記載のインバータであって、
前記PWMゲート信号生成部は、交流電流指令をiinv *、スイッチングリップル電流の値をirとして、
inv *>Ir/2のときは、Q31,Q42をPWM変調制御するとともに、Q32,Q41をオフし、
inv *<−Ir/2のときは、Q32,Q41をPWM変調制御するとともに、Q31,Q42をオフし、
−Ir/2<iinv *<Ir/2のときは、スイッチングデッドタイムを挿入して、Q31,Q32,Q41,Q42をPWM変調制御し、
ことを特徴とするインバータ。
本発明によれば、高調波歪みを大幅に低減することができ、スイッチングロスも大幅に低減できる。
また、直流リンク電圧を小さくできるので、直流入力段またはDC/DCコンバータの出力段のキャパシタを小容量化でき、結果として、装置コストの低減、装置の小型化を図ることができる。
さらに、新たな回路素子の追加や製造調整の必要がないので、装置コストをさらに低減することができる。
本発明の一実施形態を示すインバータの構成図である。 図1の制御装置の動作を示す図であり、(A)はインバータの出力電圧(系統電圧)を示す図、(B)はインバータ出力電流(インダクタLに流れる電流)を示す図、(C)はPI制御信号を示す図、(D)は変調パターン信号を示す図、(E)はスイッチゲート信号を示す図である。 本発明の第2態様のインバータの一実施形態を示すインバータの構成図である。 図3の制御装置の動作を示す図であり、(A)はインバータの出力電圧(系統電圧)を示す図、(B)はインバータ出力電流を示す図、(C)はインバータ出力電流(インダクタ電流)指令、リップル電流演算値の1/2、リップル電流演算値の−1/2を示す図、(D)は変調パターン信号を示す図、(E)はスイッチゲート信号を示す図である。
図1は、本発明におけるインバータ(系統連系インバータ)の一実施形態を示す回路図である。
図1において、系統連系インバータ1は、直流電源11と、DC/DCコンバータ12と、フルブリッジ構成のスイッチ回路13と、LCフィルタ14とを有している。
DC/DCコンバータ12は、入力側に直流電源11を、出力側にキャパシタ121を有している。本実施形態においては、直流電源11は、低電圧電源であり、直流出力電圧Vdc(キャパシタ121の端子間電圧Vdc)が直流リンク電圧となる。
スイッチ回路13は、トランジスタQ11,Q12,Q21,Q22と、これらにそれぞれ寄生したダイオードD11,D12,D21,D22とからなり、各ダイオードは、各トランジスタのエミッタ・コレクタ間に、オン電流の向きと逆方向に接続されている。
スイッチ回路13の出力側には、LCフィルタ14が接続されている。LCフィルタ14は、インダクタ141とキャパシタ142とからなり、インダクタ141を流れる電流がインバータ1の出力電流iinvであり、キャパシタ14の端子間電圧がインバータ1の出力電圧である。
LCフィルタ14の出力端子間(キャパシタ142の端子間)は、交流系統に接続されている。図1では交流系統電圧をVSで示してある。
なお、配電線等に生じる交流系統側のインダクタンスおよび抵抗をLsおよびRsで示してある。
図1では、制御装置2は、PI制御部21と、切替え関数値演算部22と、スライディングモード制御部23と、ゲート信号生成部24と、DC/DCコンバータ制御部25とを備えている。
PI制御部21は、本実施形態では、電流検出器31が検出した出力電流値iinvと 交流電流指令iinv *とのPI制御を行う。
切替え関数値演算部22は、PI制御部21の演算結果と出力電流の変化量とからなる切替え関数Sの値を演算する。本実施形態では切替え関数値演算部22は、電流検出器31から出力電流値iinvを逐次取り込み出力電流の変化量を生成している。
スライディングモード制御部23は、切替え関数値演算部による演算結果(後述する切替え関数S)をもとに、変調パターン符号を生成してスライディングモード制御を行う。
ゲート信号生成部24は、PI制御部21の演算結果と電圧検出器32の検出値によりPWMデューティを算出し、スライディングモード制御部23が生成した変調パターンに基づき、ブリッジ回路を構成する各スイッチのON・OFF動作を決定する。
DC/DCコンバータ制御部25は、出力電圧Voのピーク値に安全余裕値を付加した値を直流電圧指令値として、DC/DCコンバータ12の定電圧制御を行う。
以下、本実施形態で用いる切替え関数について説明する。
スライディングモード制御における切替え関数sは、通常、(1)式に示すようにKを定数として制御誤差eおよび誤差eの微分で演算される。
s=K・e+(de/dt)=0 (1)
したがって、演算結果が非常に小さい値となり、ノイズの影響を受けやすい。
そこで、本発明では、ノイズの影響を避けるために切替え関数((1)式)に積分演算を行い、安定な動作を図るようにした。
したがって、新しい切替え関数は(2)式で表される。
S=K・∫e+e−S0=0 (2)
さらに、PI制御部21におけるPI制御がスライディングラインに沿って行われるようにすることができ、この場合には、K=Ki/Kpにする。ここで、KpおよびKiはそれぞれPI制御部における比例ゲインと積分ゲインである。KpおよびKiを使用して(2)式を書き直すと、(3)式に示す新しい切替え関数が得られる。
S=Ki・∫e+Kp・e−S0=Upi−S0=0 (3)
(3)式の第1項と2項にはPI制御部における演算結果を使用することとし、S0は(4)式で演算する。
0=L・(di/dt)=L・(in−in-1)/Tc (4)
ただし、Lはインダクタ131のインダクタンスであり、Tc,iはそれぞれ、スイッチング周期およびインダクタ131を流れる電流である。
さらに、(3)に(4)を代入して書き直すと、切替え関数Sは(5)式のように表すことができる。
S=Upi−K(in−in-1) (5)
pi:PI制御部の演算結果、サンプリング制御の制御遅れを考慮し、例えば、2周期の制御遅れが生じる場合はPI制御部の2周期前の演算結果Upi(n-2)を使用した方が好ましい。
n:出力電流の今周期の検出値
n-1:出力電流の1周期前の検出値
切替え関数値演算は、上記(5)式にしたがって、切替え関数Sの演算を行う。
変調パターン符号生成部22は、
ヒステリシス係数をε、1,0,−1の3値をとるパターン符号をuiとして、
S>εかつun-1≧0のときは、un=1 (6−1)
S>εかつun-1<0のとき、またはS<−εかつun-1>0のときは、un=0 (6−2)
S<−εかつun-1≦0のときは、un=−1 (6−3)
を生成する。
スライディングモード制御部23は、(5)の条件式に対して、(6−1),(6−2),(6−3)の条件式で定義される演算を行い、その演算結果を出力する。
ゲート信号生成部24は、パターン符号unの値に対応する3つのモードで動作する。
以下、図2を参照しつつ3つのモードの動作を説明する。図2では、(A)にインバータ1の出力電圧VOを、(B)インバータ1の出力電流iinvを、(C)にPI制御信号UPIを、(D)に変調パターン信号を、(E)にQ11,Q22のゲート信号(g1+,g2-),Q12,Q21のゲート信号(g1-,g2+)を示してある。
〔1〕un=1のとき
11,Q22をPWM変調制御するとともに、Q12,Q21をオフする。
図2では(1)〜(2),(5)〜(6)の期間である。
〔2〕un=0のとき
スイッチングデッドタイムを挿入して、Q11,Q12,Q21,Q22をPWM変調制御する。
図2では(2)〜(3),(4)〜(5)の期間である。
〔3〕un=−1のとき
12,Q21をPWM変調制御するとともに、Q11,Q22をオフする。
図2では(3)〜(4)の期間である。
前記変調パターン符号生成部が、un=1,0,−1の何れの値も生成しないときは、以前の制御を保持する。
図3は、本発明の第2態様のインバータ(系統連系インバータ)の一実施形態を示す回路図である。図3において、系統連系インバータ4は、直流電源41と、DC/DCコンバータ42と、フルブリッジ構成のスイッチ回路43と、LCフィルタ44とを有している。
DC/DCコンバータ42は、入力側に直流電源41を、出力側にキャパシタ421を有している。本実施形態においては、直流電源41は、低電圧電源であり、直流出力電圧Vdc(キャパシタ421の端子間電圧Vdc)が直流リンク電圧となる。
スイッチ回路43は、トランジスタQ31,Q32,Q41,Q42と、これらにそれぞれ寄生したダイオードD31,D32,D41,D42とからなり、各ダイオードは、各トランジスタのエミッタ・コレクタ間に、オン電流の向きと逆方向に接続されている。
スイッチ回路43の出力側には、LCフィルタ44が接続されている。LCフィルタ44は、インダクタ441とキャパシタ442とからなり、インダクタ441を流れる電流がインバータ4の出力電流iinvであり、キャパシタ442の端子間電圧がインバータ1の出力電圧である。
LCフィルタ44の出力端子間(キャパシタ442の端子間)は、交流系統に接続されている。図3では交流系統電圧をVSで示してある。
なお、配電線等に生じる交流系統側のインダクタンスおよび抵抗をLsおよびRsで示してある。
図3では、制御装置5は、リップル電流演算部51と、ゲート信号生成部52と、DC/DCコンバータ制御部53と、PI制御部54とからなる。DC/DCコンバータ42の出力電圧Vdcは、電圧検出器61により検出され、リップル電流演算部51に送られる。インバータ4の出力電圧Voは電圧検出器63により検出され、リップル電流演算部51、PI制御部54およびDC/DCコンバータ制御部53に送られる。インバータ4の出力電流iinvは電流検出器62により検出され、PI制御部54に送られる。
リップル電流演算部51は、LCフィルタ64のインダクタ641に流れるスイッチングリップル電流irを演算する。
ゲート信号生成部52は、リップル電流演算部51によるスイッチングリプル電流irの演算値の1/2の値と、交流電流指令の瞬時値iinv *との値とを比較してブリッジ回路を構成する各スイッチのON・OFF変調パターンを決定し、PI制御部54の演算結果と電圧検出器63の検出値によりPWMデューティを算出し、前記変調パターン信号とともに、各スイッチのON・OFF動作を決定する。
PI制御部54はインバータ出力電流iinvを交流電流指令の瞬時値iinv *になるように制御演算し、交流電圧検出値Voにより外乱フィードフォワード補償を行い、スイッチのPWMデューティを決定する。
DC/DCコンバータ制御部53は、インバータ4の出力電圧Voの実効値に安全余裕値SMを付加した値(Vdc=Vo×√2+SM)を直流電圧指令値として、DC/DCコンバータ42の定電圧制御を行う。
本実施形態では、制御は3つのモードMOD1,MOD2,MOD3間を遷移し、各モードは、以下の電流条件に対応して定義される。
MOD1:ir/2<iinv *
MOD2:−ir/2<iinv *<ir/2
MOD3:iinv *<−ir/2
inv *は交流電流指令の瞬時値、irはこのときのリップル電流の大きさである。なお上記の各モードの電流条件において、不等号のみを使用し等号の記載はしていないが、MOD1の下限の電流値とMOD2の上限の電流値ir/2はMOD1,MOD2の何れかに属し、MOD2の下限の電流値とMOD3の上限の電流値ir/2はMOD2,MOD3の何れかに属するものとする。
以下、図4を参照しつつMOD1からMOD3の動作を説明する。図4では、(A)にインバータ4の出力電圧VOを、(B)インバータ4の出力電流iinvを、(C)にインバータ出力電流指令iinv *、リップル電流演算値の1/2、リップル電流演算値の−1/2を、(D)に変調パターン信号を、(E)にQ31,Q42のゲート信号(g3+,g4-),Q32,Q41のゲート信号(g3-,g4+)を示してある。
〔1〕MOD1:ir/2<iinv *
リップル電流irは(7)式で表される。
r={Vdc/2−Vo 2/(Vdc/2)}×Tc/2L (1)
dc:DC/DCコンバータの出力電圧
o:交流電圧の瞬時値
c:スイッチング周期
L:LCフィルタのインダクタのインダクタンス
MOD1では、Q11,Q22をPWM変調制御し、Q32,Q41をオフとする。
図4では(1)〜(2),(5)〜(6)の期間である。
〔2〕MOD2:−ir/2<iinv *<ir/2
MOD2では、デッドタイムを挿入しながら、全スイッチQ11,Q12,Q21
22についてPWM変調制御を行う。
図4では(2)〜(3),(4)〜(5)の期間である。
〔3〕MOD3:iinv<−ir/2
MOD3では、Q32,Q41をPWM変調制御し、Q31,Q42をオフとする。
図4では(3)〜(4)の期間である。
1,4 インバータ
11,41 直流電源
12,42 DC/DCコンバータ
13,43 フルブリッジ構成のスイッチ回路
14,44 LCフィルタ
121,421 キャパシタ
13,43 スイッチ回路
14,44 LCフィルタ
141,441 インダクタ
142,442 キャパシタ
2,5 制御装置
21,54 PI制御部
22 切替え関数値演算部
23 スライディングモード制御部
24,52 ゲート信号生成部
25,53 DC/DCコンバータ制御部
31,61,63 電流検出器
32 電圧検出器
51 リップル電流演算部
62 電流検出器

Claims (10)

  1. 直流入力を交流出力に変換するブリッジ回路と、
    前記ブリッジ回路からの交流電力波形を調整するLCフィルタと、
    前記ブリッジ回路を構成するスイッチを制御する制御装置と、
    を備えたインバータにおいて、
    前記制御装置は、
    PI制御を行うPI制御部と、
    前記PI制御部の演算結果と出力電流の変化量とからなる切替え関数の値を演算する切替え関数値演算部と、
    前記切替え関数値演算部による演算結果をもとに、変調パターン符号を生成してスライディングモード制御を行うスライディングモード制御部と、
    前記スライディングモード制御部が生成した変調パターンに基づき、ブリッジ回路を構成する各スイッチのON・OFF動作を決定するゲート信号生成部と、
    を備えたことを特徴とするインバータ。
  2. 電圧直流源の出力を昇圧するDC/DCコンバータをさらに備え、
    前記ブリッジ回路は、前記DC/DCコンバータの出力を入力し、交流出力を、交流系統に供給する請求項1に記載のインバータであって、
    前記出力電圧(交流系統電圧)の実効値に安全余裕値を付加した値を直流電圧指令値として、前記DC/DCコンバータの定電圧制御を行うDC/DCコンバータ制御部と、
    を備えたことを特徴とするインバータ。
  3. 前記DC/DCコンバータの出力を直流リンク電圧として前記インバータが交流系統に連系することを特徴とする請求項2に記載のインバータ。
  4. 前記切替え関数値演算部は、切替え関数、
    S=Upi−K(in−in-1
    pi:前記PI制御部 の演算結果
    n:出力電流の今周期の検出値
    n-1:出力電流の1周期前の検出値
    により切替関数の値を演算することを特徴とする請求項1から3の何れかに記載のインバータ。
  5. 前記ブリッジ回路が高圧側スイッチQ11,Q21と、低圧側スイッチQ12,Q22から構成されるフルブリッジである請求項1から4の何れかに記載のインバータであって、
    前記変調パターン符号生成部は、
    ヒステリシス係数をε、1,0,−1の3値をとるパターン符号をuiとして、
    S>εかつun-1≧0のときは、un=1
    S>εかつun-1<0のとき、またはS<−εかつun-1>0のときは、un=0
    S<−εかつun-1≦0のときは、un=−1
    を生成し、
    前記PWMゲート信号生成部は、
    n=1のときは、
    11,Q22をPWM変調制御するとともに、Q12,Q21をオフし、
    n=0のときは、
    スイッチングデッドタイムを挿入して、Q11,Q12,Q21,Q22をPWM変調制御し、
    n=−1のときは、
    12,Q21をPWM変調制御するとともに、Q11,Q22をオフし、
    前記PWMゲート信号生成部は、前記変調パターン符号生成部が、un=1,0,−1の何れの値も生成しないときは、以前の制御を保持する、
    ことを特徴とするインバータ。
  6. 直流入力を交流出力に変換するブリッジ回路と、
    前記ブリッジ回路からの交流電力波形を調整するLCフィルタと、
    前記ブリッジ回路を構成するスイッチを制御する制御装置と、
    を備えたインバータにおいて、
    前記制御装置は、
    前記LCフィルタのインダクタに流れるスイッチングリップル電流を演算するリップル電流演算部と、
    前記リップル電流演算部によるスイッチングリプル電流の演算値の1/2の値と、交流電流指令の瞬時値 とを比較して前記ブリッジ回路を構成する各スイッチのON・OFF動作を決定するゲート信号生成部と、
    を備えたことを特徴とするインバータ。
  7. 電圧直流源の出力を昇圧するDC/DCコンバータをさらに備え、
    前記ブリッジ回路は、前記DC/DCコンバータの出力を入力し、交流出力を、交流系統に供給する請求項6に記載のインバータであって、
    前記出力電圧(交流系統電圧)の実効値に安全余裕値を付加した値を直流電圧指令値として、前記DC/DCコンバータの定電圧制御を行うDC/DCコンバータ制御部と、
    を備えたことを特徴とするインバータ。
  8. 前記DC/DCコンバータの出力を直流リンク電圧として前記インバータが交流系統に連系することを特徴とする請求項7に記載のインバータ。
  9. 前記リップル電流演算部は、
    前記スイッチングリップル電流の値irを、
    r={Vdc/2−Vo 2/(Vdc/2)}×Tc/2L
    dc:DC/DCコンバータの出力電圧
    o:交流電圧の瞬時値
    c:スイッチング周期
    L:LCフィルタのインダクタのインダクタンス
    により求めることを特徴とする請求項7または8に記載のインバータ。
  10. 前記ブリッジ回路が高圧側スイッチQ31,Q41と、低圧側スイッチQ32,Q42から構成されるフルブリッジである請求項6から9の何れかに記載のインバータであって、
    前記PWMゲート信号生成部は、交流電流指令をiinv *、スイッチングリップル電流の値をirとして、
    inv *>Ir/2のときは、Q31,Q42をPWM変調制御するとともに、Q32,Q41をオフし、
    inv *<−Ir/2のときは、Q32,Q41をPWM変調制御するとともに、Q31,Q42をオフし、
    −Ir/2<iinv *<Ir/2のときは、スイッチングデッドタイムを挿入して、Q31,Q32,Q41,Q42をPWM変調制御し、
    ことを特徴とするインバータ。
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