JP5342467B2 - 自動車エンジン用の組立式クランクシャフトおよび組立方法 - Google Patents
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Description
クランクシャフトは、通常、ジャーナル、ピン、及びアームが一体化された鍛造型によって作られているが、製作費が嵩み重量も増加し高価なものとなっている。
このクランクシャフトは、ジャーナル及びピンの軸端にテーパー状の連結軸をそれぞれ延設し、アームには、連結軸が嵌合する円錐面に形成された嵌込用軸孔を設けている。
この油路は、一般的には、ジャーナルからピンへドリルで斜めに穿設されている(例えば、特許文献2参照)。
さらに、ジャーナルおよびピンは焼きばめによって、アームに合体するが、テーパー状であるので軸方向および回転方向が正確な位置となるようにするには、熟練を要するといった問題がある。
連結軸は、外側へ漸次小さくなるテーパの円錐または角錐に形成するが、ジャーナルの連結軸は角錐としている。もちろん、ピンの連結軸も角錐にしてもよい。なお、角錐はここでは、幾何学的に正確なものをいうのではなく、例えば、円錐面の一部を平坦に削ったものでも含まれる。
すなわち、ピンは、クランクシャフトの中心軸に対して垂直な平面内に所定角度回転させて配置されるが、エンジンの形式や気筒数によってその角度は、種々である。ジャーナルの連結軸を角錐にしてアームの嵌込用軸孔を所定の角度回動させて形成することにより連結軸が嵌合することで簡便確実に位置合わせができる。
望ましくは、請求項2に記載のように、ジャーナルおよびピンの縦孔を軸方向の中央部に穿設して、ジャーナルおよびピンの外周に該縦孔に連通させた螺旋状の溝を形成するとよい。
なお、本クランクシャフトのジャーナルおよびピンの軸受への潤滑油の供給は、オイルパンからフィルタを通した潤滑油をオイルポンプで各ジャーナルおよびピンの中空部へ噴射することによっている。ピンはジャーナルを中心として回動するので、軌道の適宜な位置に配置して、タイミングを合わせて潤滑油を噴射させる。
加えて、連結軸はテーパを有し、ジャーナルの連結軸を角錐としているので、アームを所定の角度に精度よく簡便に組み付けることができる。しかも、組立てたものは回転方向に対して滑りが皆無である。
図3〜図6は、構成部材の詳細を示すもので、図3および図4はジャーナルおよびピンの正面図および側面図、図5および図6は、アームの側面図および正面図である。
この連結は、図2に示すように、ジャーナル2K,2Lと、ピン3Kを、バランスウエイト11を一体にしたアーム10C,10Dを介して夫々の軸線を段違い状に配置して組み立てられている。なお、組み立てに際しては、リング状の軸受をジャーナル2J〜2Nおよびピン3J〜3Mに予め外嵌している。
ジャーナル2K,2L,2Mは、図3に示すように、中空部2eを有する中空軸状であり、その両端は開放されている。そして、ジャーナル部2aの両端には外側へ漸次傾斜する角錐状の連結軸2bがそれぞれ一体に形成されている。また、ジャーナル部2aの軸方向の中央部には中空部2eと連通し軸面まで貫通する縦孔2cが穿設されており、ジャーナル部2aの外周には油溜まりとして、縦孔2cに連通する螺旋状の溝2dが形成されている。この溝2dは、図3において上側の溝2dと下側の溝2dは反対向きの螺旋状に形成され、すべり軸受の全面に潤滑油が行き渡るように機能する。
この溝3dは、前記図3のジャーナル2aに形成した溝2dと同様のものである。
なお、ここでは、ジャーナル2K〜2Mおよびピン3J〜3Mに形成される縦孔2c、3cは、径が3〜5mmで、溝2d、3dは、幅3mm、深さ1.5mmとしている。
そして、ジャーナル2J〜2Nおよびピン3J〜3Mの軸受への潤滑油の供給は、オイルパンからフィルタを通した潤滑油をオイルポンプで各ジャーナルおよびピンの中空部へ噴射することによっている。ピンはジャーナルを中心として回動するので、軌道の適宜な位置に配置して、タイミングを合わせて潤滑油を噴射させている。
全体の大きさは、ここでは、ジャーナル2Lの軸心を中心としたR(約150mm)の円に収まる大きさであり、厚さは約16mmとしている。
そして、ジャーナル2Lが固着される角錐状の嵌込用軸孔15の中心(ジャーナル2Lの軸心)に対してピン3Kの連結軸3bを真下に位置させたとき、上部にバランスウエイト11が位置し、ほぼ、日本髪を結った女性の顔のごとき形状にしている。
そして、ジャーナル2Lとピン3Kが固設される面は3.5mmほど厚みを持ったボス部13、14が形成されている。
焼きばめは、アーム10Dの表(ここではジャーナルが取付けられる側とする)と裏(コンロッドが取付けられる側とする)にジャーナル2Lおよびピン3Kの連結軸2b、3bを短時間に精度良く取付けることが必要である。
次に、嵌込用軸孔15,16が所定の大きさ(連結軸2b、3bが所定の位置まで挿嵌できる寸法で予め設定する)であるかを確認する。
この作業は、図7に示すゲージ20を用いて簡便に行われる。
嵌込用軸孔15,16が基準値を超える大きさであることが確認されたら、ジャーナル2Lとピン3Kの連結軸2b、3bを嵌込用軸孔15,16へ挿嵌する。そして、アーム10Dを急冷する。
これにより、ジャーナル2Lとピン3Kを、ほぼ同時にアーム10Dに合体組立することができる。
2a ジャーナル部
2b 連結軸
2c 縦孔
2d 溝
2e 中空部
2J,2K,2L,2M,2N ジャーナル
3a ピン部
3b 連結軸
3d 溝
3e 中空部
3J,3K,3L,3M ピン
5 コンロッド
10A,10B,10C,10D アーム
10E,10F,10G,10H アーム
11 バランスウエイト
12 凹部
13,14 ボス部
15 角錐孔
16 円錐孔
20 ゲージ
21 当接面
22 把手
23 テーパ部
Claims (3)
- 軸端にテーパ状の連結軸が延設されたジャーナルおよびピンと、該連結軸と嵌合する嵌込用軸孔が形成されるとともにバランスウエイトが一体に形成されたアームとをそれぞれ単体で製作して、該連結軸を該嵌込用軸孔へ焼きばめで合体することにより組立てられる自動車エンジン用の組立式クランクシャフトにおいて、該ジャーナルの連結軸は角錐とし、該ジャーナルおよびピンは、両端が開放された中空軸状であって、中空部から外周へ連通する縦孔が穿設されるとともに外周に該縦孔と連通した油溜まりが形成され、ジャーナルからピンへの油通路を形成せずに、オイルポンプで各ジャーナルおよびピンの中空部へ噴射された潤滑油が軸受面へ供給されるようにしたことを特徴とする自動車エンジン用組立式クランクシャフト。
- 前記ジャーナルおよびピンの外周の油溜まりは、軸方向の中央部に穿設した前記縦孔に連通する螺旋状の溝を形成したことを特徴とする請求項1記載の自動車エンジン用の組立式クランクシャフト。
- 前記組立は、アームが鉄の場合は200〜600度C、アルミ合金の場合は100〜400度Cに加熱して、テーパの角度を同じくした板状のゲージを該加熱された嵌込用軸孔へ嵌め込んで径が所定の大きさであることを確認した後、常温のジャーナルおよびピンの連結軸を該嵌込用軸孔へ挿嵌して該アームを冷却して合体することを特徴とする請求項1または請求項2記載の自動車エンジン用の組立式クランクシャフトの組立方法。
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