JP5342194B2 - 器官原基形成方法 - Google Patents

器官原基形成方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5342194B2
JP5342194B2 JP2008212593A JP2008212593A JP5342194B2 JP 5342194 B2 JP5342194 B2 JP 5342194B2 JP 2008212593 A JP2008212593 A JP 2008212593A JP 2008212593 A JP2008212593 A JP 2008212593A JP 5342194 B2 JP5342194 B2 JP 5342194B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
culture
organ
primordium
formation
etfs
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008212593A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010047510A (ja
Inventor
貴 中原
博 石川
勇 石渡
Original Assignee
学校法人 日本歯科大学
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 学校法人 日本歯科大学 filed Critical 学校法人 日本歯科大学
Priority to JP2008212593A priority Critical patent/JP5342194B2/ja
Publication of JP2010047510A publication Critical patent/JP2010047510A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5342194B2 publication Critical patent/JP5342194B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Materials For Medical Uses (AREA)
  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)

Description

本発明は、アーリーES細胞を用いた器官原基形成方法、及び器官原基に関する。
近年、機能障害又は機能不全に陥った器官の機能を回復させることを目的とした、再生医療技術が注目されている。この技術分野では、機能障害等を有する器官と代替可能な、人工器官の提供が望まれている。この種の人工器官には、正常な機能を備えることと共に、インビボ(in vivo)(生体内培養)を介さない技術によって形成されていることが求められる。何故ならば、異種・同種移植を介して形成された器官には、免疫拒絶、ウイルス等の感染の危険性があるからである。
そのため、そのような感染等の問題のない、インビトロ(in vitro)(生体外培養)において、器官形成することが求められている。
例えば、歯科領域においても、歯の再生が望まれており、人工的な歯の原基の形成方法が提案されている。非特許文献1では、生後六ヶ月齢のブタの未萌出の第三大臼歯から得られた、歯胚由来の多種類の細胞を含む細胞懸濁液を、歯の形に整形した生分解吸収ポリマーに播種して、人工歯胚を調製し、この人工歯胚を、血流が豊富であり、栄養及び酸素の供給が十分得られるラットの大網(腹腔内にある脂肪の膜)に異種移植することによって、生体内培養に基づく技術が提案され、移植から25〜30週間後に、エナメル質、象牙質、歯髄等の小さな歯牙様組織が移植体中で確認されている。
また、非特許文献2では、上皮−間葉相互作用に着目して、歯の発生のプロセスを再現する手法が提案されている。この非特許文献2では、胎齢10日目のマウス胎仔から採取した歯胚上皮と、歯胚由来ではない3種類の幹細胞を、歯胚間葉の代わりとして組み合わせて人工歯胚を作製している。その作製に続いて、人工歯胚を成体マウスの腎臓の被膜下に同種移植して、生体内培養により12日間成長させることによって、歯を形成している。
上記非特許文献1及び2に示されるように、これまでは、生体内培養を必要とする歯の原基の形成方法のみが知られていた。また、非特許文献3に示されるように、生体外培養では、完全な歯や骨の形成は不可能であるため、異種・同種移植(生体内培養)に頼らざるを得ないのが現状であった。
Young CS,Terada S, Vacanti JP, Honda M, Bartlett JD, Yelick PC, Tissue engineering of complex tooth structures on biodegradable polymer scaffolds;J Dent Res,81,695−700,2002 Modino SA,Sharpe PT; Tissue engineerring of teeth using adult stem cells; Arch Oral Biol,50,255−258,2005 日本歯科医師会雑誌、Vol. 60、No. 7、2007−10、657−674
本発明は、前記した従来の諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、生体内培養を必要とすることなく、生体外培養において、器官原基を形成することができる器官原基形成方法、及び該器官原基形成方法により形成された器官原基を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明者らは、鋭意検討した結果、以下のような知見を得た。即ち、本発明者らは、アーリーES細胞を、ヒト子宮頸部扁平上皮癌細胞株の無血清増殖株の順化培養液(conditioned medium)に含まれる成分を含む培養液中で培養し、胚様体を形成し、前記胚様体を、ヒト子宮頸部扁平上皮癌細胞株の無血清増殖株の順化培養液に含まれる成分を含む培養液中で培養することにより、胚子様構造体中に器官原基を形成できることを知見し、本発明の完成に至った。
本発明は、本発明者らの前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 器官原基形成方法であって、
アーリーES細胞を、ヒト子宮頸部扁平上皮癌細胞株の無血清増殖株の順化培養液に含まれる成分を含む培養液中で培養し、胚様体を形成する胚様体形成工程と、
前記胚様体を、ヒト子宮頸部扁平上皮癌細胞株の無血清増殖株の順化培養液に含まれる成分を含む培養液中で培養し、胚子様構造体を形成する胚子様構造体形成工程と、
を含むことを特徴とする器官原基形成方法である。
<2> 器官原基が、歯の原基である前記<1>に記載の器官原基形成方法である。
<3> 前記<1>から<2>のいずれかに記載の方法により得られることを特徴とする器官原基である。
<4> 器官原基が、歯の原基である前記<3>に記載の器官原基である。
本発明によれば、前記従来の諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、生体内培養を必要とすることなく、生体外培養において、器官原基を形成することができる器官原基形成方法、及び該器官原基形成方法により形成された器官原基を提供することができる。
(器官原基形成方法、及び器官原基)
<器官原基形成方法>
本発明の器官原基形成方法は、胚様体形成工程と、胚子様構造体形成工程とを少なくとも含み、必要に応じて、摘出工程などのその他の工程を含んでなる。
−胚様体形成工程−
前記胚様体形成工程は、アーリーES細胞を、ヒト子宮頸部扁平上皮癌細胞株の無血清増殖株の順化培養液(conditioned medium)に含まれる成分を含む培養液中で培養し、胚様体を形成する工程である。
−−アーリーES細胞(early embryonic stem cells)−−
前記アーリーES細胞としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、マウス、ラットなどの齧歯類由来の幹細胞、ブタ、サルやヒトなどの霊長類由来の幹細胞、あるいは、前記動物由来のES細胞、人工多能性幹細胞、組織由来多能性幹細胞などの幹細胞を用いることができる。
前記アーリーES細胞の取得方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、Ishiwata I et al. Hum Cell 14, 283−291, 2001.に記載の方法により、取得することができる。
−−培養液−−
前記胚様体形成工程の培養液は、ヒト子宮頸部扁平上皮癌細胞株の無血清増殖株の順化培養液に含まれる成分(以下、「ETFs(Embryotrophic factors)」と称することがある)を少なくとも含み、必要に応じてその他の成分を含んでいる。
前記培養液としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、DMEM/F12、HAM F12、α−MEM、などが挙げられる。
−−−ETFs−−−
前記ETFsの調製方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ヒト子宮頸部の扁平上皮癌細胞株(SKG−II)由来の無血清増殖株(SKG−II−SF)を培養し、その培養液を脱塩後、凍結乾燥する方法が挙げられる。
前記ETFsに含まれる成分としては、例えば、IL−1α、IL−1β、IL−2、IL−3、IL−4、IL−5、IL−6、IL−9、IL−10、IL−12、EGF、TNF−α、TGF−α、IGF−I、GH、PDGF−AB、IGF−BP−3、FGF−2、VEGF、LIF、HGF、などが挙げられる。
前記各成分のETFs中の一般的な含有量としては、例えば、以下が挙げられる。
IL−1α(Interleukin−1α)・・・≦3.0pg/mL
IL−1β(Interleukin−1β)・・・100pg/mL〜200pg/mL
IL−2(Interleukin−2)・・・≦5.0pg/mL
IL−3(Interleukin−3)・・・≦31pg/mL
IL−4(Interleukin−4)・・・≦2.0pg/mL
IL−5(Interleukin−5)・・・≦5.0pg/mL
IL−6(Interleukin−6)・・・50pg/mL〜150pg/mL
IL−9(Interleukin−9)・・・400pg/mL〜500pg/mL
IL−10(Interleukin−10)・・・≦5.0pg/mL
IL−12(Interleukin−12)・・・≦7.8pg/mL
EGF(Epidermal growth factor)・・・0.5ng/mL〜2.0ng/mL
TNF−α(Tumor necrosis factor−α)・・・≦5.0pg/mL
TGF−α(Transforming growth factor−α)・・・≦5.0pg/mL
IGF−I(Insulin−like growth factor−I)・・・≦6.3ng/mL
GH(Growth Hormone)・・・0.1ng/mL〜0.5ng/mL
PDGF−AB(Platelet−derived growth factor−AB)・・・450pg/mL〜550pg/mL
IGF−BP−3(Insulin−like growth factor−binding protein−3)・・・≦0.2μg/mL
FGF−2(Fibroblast growth factor−2)・・・35pg/mL〜45pg/mL
VEGF(Vascular endothelial growth factor)・・・1ng/mL〜10ng/mL
LIF(Leukemia inhibitory factor)・・・25pg/mL〜35pg/mL
HGF(Hepatocyte growth factor)・・・0.5ng/mL〜1.5ng/mL
前記培養液中における前記ETFsの含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1体積%〜12体積%が好ましく、5体積%〜10体積%がより好ましい。前記ETFsの含有量が、1体積%未満、又は、12体積%より大きいとアーリーES細胞の培養が困難となることがある。一方、前記ETFsの含有量が、前記より好ましい範囲内であると、胚様体の形成効率が良い点で有利である。
なお、前記ETFsに代えて、前記ETFsに含まれる各成分の市販品を培養液に添加してもよい。
前記培養液に含まれるその他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、FBS(fetal bovine serum)、非必須アミノ酸溶液、ペニシリン、ストレプトマイシン、ファンギゾン、L−グルタミン酸、アスコルビン酸、などが挙げられる。
−−培養−−
前記胚様体形成工程の培養の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、懸濁培養法が好ましい。
前記培養の温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、37℃が好ましい。
前記胚様体形成工程の培養の期間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。通常、懸濁培養法により24時間〜48時間で胚様体が形成される。
−胚子様構造体形成工程−
前記胚子様構造体形成工程は、前記胚様体を、ヒト子宮頸部扁平上皮癌細胞株の無血清増殖株の順化培養液に含まれる成分を含む培養液中で培養し、胚子様構造体を形成する工程である。
これにより、胚子様構造体中に器官原基を形成することができる。
−−培養液−−
前記胚子様構造体形成工程の培養液は、ヒト子宮頸部扁平上皮癌細胞株の無血清増殖株の順化培養液に含まれる成分(以下、「ETFs(Embryotrophic factors)」と称することがある)を少なくとも含み、必要に応じてその他の成分を含んでいる。
前記培養液、ETFs、その他の成分は、上述の胚様体形成工程の培養液と同様のものを用いることができる。
前記培養液中における前記ETFsの含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1体積%〜12体積%が好ましく、5体積%〜10体積%がより好ましい。前記ETFsの含有量が、1体積%未満、又は、12体積%より大きいと歯の原基の形成が困難となることがある。一方、前記ETFsの含有量が、前記より好ましい範囲内であると、歯の原基の形成効率が良い点で有利である。
なお、前記ETFsに代えて、前記ETFsに含まれる各成分の市販品を培養液に添加してもよい。
−−培養−−
前記胚子様構造体形成工程の培養の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、灌流培養法が好ましい。
図6に、前記灌流培養法に用いる装置の一例の模式図を示す。図6中、61は、灌流培養における空気(5% CO、95% air)を示し、該空気の流れを矢印で示す。また、62は、培養液を示し、該培養液の流れを矢印で示す。なお、63は、ポリテトラフルオロエチレンチューブを示し、64は、デュアルポンプを示し、65は、ローズチャンバーを示す。
また、図7A、及び図7Bにローズチャンバーの一例の模式図を示す。図7Aは、ローズチャンバーの正面図(前から見た図)である。図7A中、71は、雲母を示し、72は、カバーガラスを示し、73は、シリコンガスケットを示す。図7Bは、ローズチャンバーの平面図(上から見た図)である。
前記培養の温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、37℃が好ましい。
前記胚子様構造体形成工程の培養の期間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。通常、1ヶ月程で完全な胚子様構造体が形成される。
前記胚子様構造体内に形成される器官原基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、歯、脳・脊髄、心臓、肺、気管、肝臓、膵臓(ラ島を含む)、腎臓、消化管、下垂体、甲状腺、骨、軟骨、表皮、毛包、網膜、水晶体などの原基が挙げられる。中でも、歯の原基が好適に形成される。
<その他の工程>
−摘出工程−
前記摘出工程は、前記胚子様構造体から器官原基を摘出する工程である。
前記摘出の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<器官原基>
本発明の器官原基形成方法によって得ることができる上記器官原基は、再生医療の原料として好適に用いることができる。
以下に本発明の実施例について説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
<マウス アーリーES細胞を用いた器官原基の形成>
−マウス アーリーES細胞の準備−
マウス アーリーES細胞は、Ishiwata I et al.Hum Cell 14, 283−291, 2001.に記載の方法に従って準備した。
受精後、通法により過排卵処理をしたマウスの卵管から、2細胞期胚を採取した(図1)。前記2細胞期胚を、ETFsを添加した培養液中で単層培養し、3胚葉胚(図2の21)を誘導した。前記3胚葉胚の胚外に成長(outgrowth)した小型球形細胞群(図2の22)を濾紙法にてコロニアルクローニング(colonial cloning)し、マウス アーリーES細胞を得た。
−胚様体形成工程−
前記マウス アーリーES細胞を、15%FBS含有DMEM/F12培養液に下記組成のETFsを0.1mL/mL添加した培養液中で、37℃で48〜72時間、懸濁培養(1×10個/drop)し、胚様体を得た。
図3、図4は、懸濁培養の説明図である。図4中、41は、アーリーES細胞塊を示す。
−−ETFs−−
前記ETFsは、ヒト子宮頸部の扁平上皮癌細胞株(SKG−II)の無血清増殖株(SKG−II−SF、理化学研究所バイオリソースセンター細胞銀行、登録番号RCB0685)を、DMEM/F12培地で4日間静置培養し、その順化培養液(conditioned medium)を凍結乾燥、限外濾過により脱塩し、調製した。
前記天然ETFsには、次の成分が含まれていた。
IL−1α ・・・ ≦3.0pg/mL
IL−1β ・・・ 163pg/mL
IL−2 ・・・ ≦5.0pg/mL
IL−3 ・・・ ≦31pg/mL
IL−4 ・・・ ≦2.0pg/mL
IL−5 ・・・ ≦5.0pg/mL
IL−6 ・・・ 104pg/mL
IL−9 ・・・ 453pg/mL
IL−10 ・・・ ≦5.0pg/mL
IL−12 ・・・ ≦7.8pg/mL
EGF ・・・ 1.3ng/mL
TNF−α ・・・ ≦5.0pg/mL
TGF−α ・・・ ≦5.0pg/mL
IGF−I ・・・ ≦6.3ng/mL
GH ・・・ 0.17ng/mL
PDGF−AB ・・・ 510pg/mL
IGF−BP−3 ・・・ ≦0.2μg/mL
FGF−2 ・・・ 37pg/mL
VEGF ・・・ ≧1,000pg/mL
LIF ・・・ 31pg/mL
HGF ・・・ 1.1ng/mL
−胚子様構造体形成工程−
前記胚様体を、15%FBS含有DMEM/F12培養液に上記組成のETFsを0.1mL/mL添加した培養液中で、37℃で、灌流培養した。
図5は、本実施例で用いた灌流培養装置の説明図である。図5中、51は培養液交換用ウィンドウを示し、52は装置内温度維持センサーを示し、53は培養チャンバー・チャンバーラックを示し、54は灌流用ポンプを示し、55は保温ヒーター付き培養液ボトルを示す。
前記培養28日後には、胚子様構造体の形成が確認された(図8)。また、胚子様構造体内には、表皮・毛包(図9)、気管(図10)、心臓(図11)、網膜(図12)、神経管(図13)、消化管(図14)、骨・軟骨(図15)、歯(図16〜図18)の原基の形成が確認された。
なお、図9中、矢印は、毛包(毛の原基)を示す。図10中、矢印は、気管上皮の線毛を示す。図11中、111は、心筋層を示し、112は、弁を示す。図12中、121は、網膜神経細胞層を示し、122は、網膜の色素上皮層(メラニン色素の沈着)を示す。図15中、151は、骨を示し、152は、軟骨を示す。図16中、161は、歯冠形成期(前期)の歯胚を示す。図18中、181は、エナメル質を示し、182は、象牙質を示し、183は、エナメル芽細胞を示し、184は、象牙芽細胞を示す。
上記に示したように、マウス アーリーES細胞から、生体外培養により、器官原基を形成できることが確認された。
本発明の器官原基形成方法は、生体外培養において、器官原基を形成することができる。また、本発明の器官原基は、その構成細胞を全て含んでいるため、本来の器官が有する機能を全て得ることが可能である。したがって、再生医療の原料として好適に利用可能である。
図1は、マウスの卵管から採取した2細胞期胚の説明図である。 図2は、単層培養により誘導された3胚葉胚の説明図である。 図3は、懸濁培養法の一例の説明図である。 図4は、図3の囲みA部分を拡大した説明図である。 図5は、灌流培養装置の一例の説明図(写真)である。 図6は、灌流培養装置の一例の説明図(模式図)である。 図7Aは、ローズチャンバーの一例の正面図である。 図7Bは、ローズチャンバーの一例の平面図である。 図8は、実施例1の培養28日後の胚子様構造体の一例を示す説明図である。 図9は、実施例1の胚子様構造体中の表皮・毛包の原基を示す説明図である。 図10は、実施例1の胚子様構造体中の気管の原基を示す説明図である。 図11は、実施例1の胚子様構造体中の心臓の原基を示す説明図である。 図12は、実施例1の胚子様構造体中の網膜の原基を示す説明図である。 図13は、実施例1の胚子様構造体中の神経管の原基を示す説明図である。 図14は、実施例1の胚子様構造体中の消化管の原基を示す説明図である。 図15は、実施例1の胚子様構造体中の骨・軟骨の原基を示す説明図である。 図16は、実施例1の胚子様構造体中の歯の原基(歯冠形成期(前期))を示す説明図である。 図17は、実施例1の胚子様構造体中の歯の原基(歯冠形成期(後期))を示す説明図である。 図18は、図17の囲みB部分を拡大した説明図である。
符号の説明
21 3胚葉胚
22 小型球形細胞群
41 アーリーES細胞塊
51 培養液交換用ウィンドウ
52 装置内温度維持センサー
53 培養チャンバー・チャンバーラック
54 灌流用ポンプ
55 保温ヒーター付培養液ボトル
61 空気(5% CO、95% air)
62 培養液
63 ポリテトラフルオロエチレン チューブ
64 デュアル ポンプ
65 ローズ チャンバー
71 雲母
72 カバーガラス
73 シリコンガスケット
111 心筋層
112 弁
121 網膜神経細胞層
122 網膜の色素上皮層(メラニン色素の沈着)
151 骨
152 軟骨
161 歯冠形成期(前期)の歯胚
181 エナメル質
182 象牙質
183 エナメル芽細胞
184 象牙芽細胞

Claims (1)

  1. 器官原基形成方法であって、
    アーリーES細胞を、ヒト子宮頸部扁平上皮癌細胞株の無血清増殖株の順化培養液に含まれる成分を5体積%〜10体積%含む培養液中で培養し、胚様体を形成する胚様体形成工程と、
    前記胚様体を、ヒト子宮頸部扁平上皮癌細胞株の無血清増殖株の順化培養液に含まれる成分を5体積%〜10体積%含む培養液中で培養し、胚子様構造体を形成する胚子様構造体形成工程と、を含み、
    前記器官原基が、歯の原基であることを特徴とする器官原基形成方法。
JP2008212593A 2008-08-21 2008-08-21 器官原基形成方法 Expired - Fee Related JP5342194B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008212593A JP5342194B2 (ja) 2008-08-21 2008-08-21 器官原基形成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008212593A JP5342194B2 (ja) 2008-08-21 2008-08-21 器官原基形成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010047510A JP2010047510A (ja) 2010-03-04
JP5342194B2 true JP5342194B2 (ja) 2013-11-13

Family

ID=42064920

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008212593A Expired - Fee Related JP5342194B2 (ja) 2008-08-21 2008-08-21 器官原基形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5342194B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108324993B (zh) * 2018-01-15 2020-11-03 朱剑虹 一种诱导毛发再生的干细胞复合体、其制备方法及应用

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB0003930D0 (en) * 2000-02-18 2000-04-12 King S College London Cell
JPWO2005040361A1 (ja) * 2003-10-28 2007-03-22 国立大学法人京都大学 幹細胞の簡易調製法およびそれに使用するフィーダー細胞

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010047510A (ja) 2010-03-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101930718B1 (ko) 불사화 줄기세포 및 그 생산물을 유효 성분으로 하는 의약 조성물 및 의약 제제
CN101757691B (zh) 一种组织工程角膜的制备方法
JP3934539B2 (ja) 胎盤等由来の成体又は生後組織の前駆細胞
JP4745386B2 (ja) 組織増加のための分化した未成熟脂肪細胞および生分解性骨格の移植
JP4365406B2 (ja) 骨髄細胞から歯を作製する方法
CN108823156A (zh) 用于修复的临床级人脐带间充质干细胞复合因子及冻干粉的制备方法
CN101773688B (zh) 一种含附属器的组织工程皮肤的制备方法
KR20140006014A (ko) 가이드를 갖는 이식용 재생 기관 원기의 제조방법, 해당 방법에 의해 제조되는, 가이드를 갖는 이식용 재생 기관 원기를 포함하는 조성물 및 가이드를 갖는 이식용 재생 기관 원기의 이식방법
WO2009107266A1 (ja) 人工皮膚の製造方法
WO2007037486A1 (ja) 毛包真皮毛根鞘細胞の培養法
CN103585177A (zh) 间充质干细胞和基因修饰的间充质干细胞的用途
JP5660896B2 (ja) 歯根・歯周組織ユニット形成方法、及び再生歯
JP4469371B2 (ja) 脱分化型軟骨細胞の軟骨細胞への再分化用培地
CN110507597A (zh) 一种组合物及其制备方法、应用
CN104450606B (zh) 汗腺细胞诱导培养基及其应用
KR101503939B1 (ko) 연골 세포 조제 방법
TW201014912A (en) Method for repairing a lost portion of a tooth and method for preparing a repair material used in the same
WO2003050273A1 (fr) Milieu de culture pour des cellules humaines et methode de culture
CN108324993B (zh) 一种诱导毛发再生的干细胞复合体、其制备方法及应用
JP5342194B2 (ja) 器官原基形成方法
RU2523559C2 (ru) Способ создания зуба
CN114480260B (zh) 一种成体肺干细胞外泌体及其制备方法和应用
Lemus et al. Odontogenesis and amelogenesis in interacting lizard—Quail tissue combinations
Jindal et al. Stem cells–the tiny procreators: a review article
JP2010022326A (ja) 幹細胞から分化誘導した線維芽細胞及び人工真皮

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110808

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130312

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20130509

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20130514

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130611

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20130612

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130723

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130809

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5342194

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees