JP5342138B2 - 潤滑油組成物 - Google Patents

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本発明は潤滑油組成物に関する。
従来、内燃機関や変速機、その他機械装置には、その作用を円滑にするために潤滑油が用いられる。特に内燃機関用潤滑油(エンジン油)は内燃機関の高性能化、高出力化、運転条件の苛酷化などに伴い、高度な性能が要求される。したがって、従来のエンジン油にはこうした要求性能を満たすため、摩耗防止剤、金属系清浄剤、無灰分散剤、酸化防止剤などの種々の添加剤が配合されている。
近時、潤滑油に求められる省燃費性能は益々高くなっており、高粘度指数基油の適用や各種摩擦調整剤の適用などが検討されている(例えば、下記特許文献1を参照。)。
特開平06−306384号公報
しかしながら、従来の潤滑油は、省燃費性と低温粘度特性との両立という点で、未だ改善の余地がある。
一般的な省燃費化の手法として、製品の動粘度の低減や、粘度指数向上つまり基油粘度の低減と粘度指数向上剤の添加を組み合わせることによるマルチグレード化などが知られている。しかしながら、製品粘度の低減や、基油粘度の低減は厳しい潤滑条件(高温高せん断条件)における潤滑性能を低下させ、摩耗や焼き付き、疲労破壊等の不具合が発生原因となることが懸念される。そこでそれらの不具合を防止し、耐久性を維持するために、高温高せん断粘度(HTHS粘度)を維持することが必要となる。つまり、実用性能を維持しながら、さらに省燃費性を付与するためには、150℃におけるHTHS粘度を維持し、40℃および100℃の動粘度および100℃におけるHTHS粘度を低減し、粘度指数を向上することが重要となる。
一方、CCS粘度やMRV粘度などの低温性能を向上するだけであれば、40℃および100℃の動粘度の低減や、基油粘度を低減しつつ粘度指数向上剤を添加することによるマルチグレード化などを行えばよい。しかし、製品粘度の低減や基油粘度の低減は、厳しい潤滑条件(高温高せん断条件)における潤滑性能を低下させ、摩耗や焼き付き、疲労破壊等の不具合が発生原因となることが懸念される。なお、これらの不具合はポリ−α−オレフィン系基油やエステル系基油等の合成油や低粘度鉱油系基油などの低温粘度に優れる潤滑油基油を併用すればある程度解消できる。しかし、上記合成油は高価であり、他方、低粘度鉱油系基油は一般的に粘度指数が低くNOACK蒸発量が高い。そのため、それらの潤滑油基油を配合すると、潤滑油の製造コストが増加し、あるいは、高粘度指数化及び低蒸発性を達成することが困難となる。また、これら従来の潤滑油基油を用いる場合、省燃費性の改善には限界がある。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、省燃費性と低温粘度に優れ、ポリ−α−オレフィン系基油やエステル系基油等の合成油や低粘度鉱油系基油を用いずとも、150℃における高温高せん断粘度を維持しながら、省燃費性と−35℃以下における低温粘度を両立させることができ、特に潤滑油の40℃および100℃における動粘度および100℃におけるHTHS粘度を低減し、粘度指数を向上し、−40℃におけるMRV粘度を著しく改善できる潤滑油組成物を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、飽和分を95質量%以上含有し、且つ該飽和分に占める環状飽和分が60質量%以下であって、粘度指数が120以上、構成する全炭素に占めるεメチレンの割合が15〜20%である潤滑油基油と、潤滑油組成物全量基準で、重量平均分子量が20万以上であり、重量平均分子量とPSSIの比が1.5×10以上である粘度指数向上剤0.1〜50質量%と、を含有し、100℃における動粘度が3.0〜12.0mm/sかつ150℃におけるHTHS粘度と100℃におけるHTHS粘度の比が0.50以上であることを特徴とする潤滑油組成物を提供する。
本発明の潤滑油組成物の150℃におけるHTHS粘度は2.6mPa・s以上であることが好ましく、100℃におけるHTHS粘度は5.3mPa・s以下であることが好ましい。
また、上記の粘度指数向上剤は分散型のポリ(メタ)アクリレート系粘度指数向上剤であることが好ましい。
また、本発明の潤滑油組成物は、有機モリブデン化合物及び無灰摩擦調整剤から選ばれる1種又は2種以上の摩擦調整剤をさらに含有することが好ましい。
本発明の潤滑油組成物は、省燃費性と低温粘度特性に優れており、ポリ−α−オレフィン系基油やエステル系基油等の合成油や低粘度鉱油系基油を用いずとも、150℃におけるHTHS粘度を維持しながら、省燃費性と−35℃以下における低温粘度とを両立させることができ、特に潤滑油の40℃および100℃の動粘度と100℃におけるHTHS粘度を低減し、−40℃におけるMRV粘度を著しく改善することができる。
また、本発明の潤滑油組成物は、二輪車用、四輪車用、発電用、コジェネレーション用等のガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、ガスエンジンにも好適に使用でき、さらには、硫黄分が50質量ppm以下の燃料を使用するこれらの各種エンジンに対しても好適に使用することができるだけでなく、船舶用、船外機用の各種エンジンに対しても有用である。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
本発明に係る潤滑油基油成分は、飽和分、該飽和分に占める環状飽和分、粘度指数、構成する全炭素に占めるεメチレンの割合が上記条件を満たすものであれば、鉱油系基油、合成系基油、または両者の混合物のいずれであってもよい。
本発明に係る潤滑油基油成分としては、粘度−温度特性、低温粘度特性および熱伝導性の要求を高水準で両立させることが可能であることから、ノルマルパラフィンを含有する原料油を、飽和分を95質量%以上、該飽和分に占める環状飽和分が60質量%以下、粘度指数が120以上、構成する全炭素に占めるεメチレンの割合が15〜20%となるように、水素化分解/水素化異性化することにより得られる鉱油系基油または合成系基油、あるいは両者の混合物が好ましい。
本発明に係る潤滑油基油成分における飽和分の含有量は、潤滑油基油成分全量を基準として95質量%以上であることが必要であり、より好ましくは98質量%以上、更に好ましくは99質量%以上、特に好ましくは99.5質量%以上である。飽和分の含有量が上記条件を満たすことにより、優れた粘度−温度特性、低温粘度特性及び熱・酸化安定性を達成することができる。なお、飽和分の含有量が95質量%未満であると、粘度−温度特性、熱・酸化安定性及び摩擦特性が不十分となる傾向にある。
なお、本発明でいう飽和分の含有量とは、ASTM D 2007−93に準拠して測定される値(単位:質量%)を意味する。
本発明に係る潤滑油基油成分における飽和分に占める環状飽和分は、60質量%以下であることが必要であり、好ましくは40質量%以下、より好ましくは20質量%以下、さらに好ましくは15質量%以下、特に好ましくは13質量%以下である。また、0.1質量%以上であることが好ましく、より好ましくは1質量%以上、さらに好ましくは5質量%以上、特に好ましくは10質量%以上である。飽和分に占める環状飽和分の割合が上記条件を満たすことにより、優れた粘度−温度特性、低温粘度特性及び熱・酸化安定性を達成することができ、また、当該潤滑油基油成分に添加剤が配合された場合には、当該添加剤を潤滑油基油成分中に十分に安定的に溶解保持しつつ、当該添加剤の機能をより高水準で発現させることができる。更に、潤滑油基油成分自体の摩擦特性を改善することができ、その結果、摩擦低減効果の向上、ひいては省エネルギー性の向上を達成することができる。なお、飽和分に占める環状飽和分の割合が0.1質量%未満であると、潤滑油基油成分に添加剤が配合された場合に、当該添加剤の溶解性が不十分となり、潤滑油基油成分中に溶解保持される当該添加剤の有効量が低下するため、当該添加剤の機能を有効に得ることができなくなる傾向にある。更に、飽和分に占める環状飽和分の割合が60質量%を超えると、潤滑油基油成分に添加剤が配合された場合に当該添加剤の効き目が低下する傾向にある。
また、本発明でいう飽和分に占める環状飽和分の割合とは、ASTM D 2786−91に準拠して測定されるナフテン分を意味する。
本発明に係る潤滑油基油成分の40℃動粘度は特に制限はないが、25mm/s以下であることが好ましく、より好ましくは22mm/s以下、さらに好ましくは20mm/s以下、特に好ましくは18以下である。一方、当該40℃動粘度は、8mm/s以上であることが好ましく、より好ましくは10mm/s以上、さらに好ましくは12以上、特に好ましくは14以上である。ここでいう40℃における動粘度とは、ASTM D−445に規定される40℃での動粘度を示す。潤滑油基油成分の40℃動粘度が25mm/sを超える場合には、低温粘度特性が悪化し、8mm/s以下の場合は潤滑箇所での油膜形成が不十分であるため潤滑性に劣り、また潤滑油組成物の蒸発損失が大きくなるおそれがある。
本発明に係る潤滑油基油成分の100℃動粘度は、6.0mm/s以下であることが好ましく、より好ましくは5.0mm/s以下、さらに好ましくは4.5mm/s以下、特に好ましくは4.0mm/s以下、最も好ましくは3.9mm/s以下である。一方、当該100℃動粘度は、2.5mm/s以上であることが好ましく、より好ましくは3.0mm/s以上、さらに好ましくは3.3mm/s以上、特に好ましくは3.5mm/s以上、最も好ましくは3.7mm/s以上である。ここでいう100℃における動粘度とは、ASTM D−445に規定される100℃での動粘度を示す。潤滑油基油成分の100℃動粘度が6.0mm/sを超える場合には、低温粘度特性が悪化し、また十分な省燃費性が得られないおそれがあり、2.5mm/s以下の場合は潤滑箇所での油膜形成が不十分であるため潤滑性に劣り、また潤滑油組成物の蒸発損失が大きくなるおそれがある。
本発明に係る潤滑油基油成分の粘度指数は、低温から高温まで優れた粘度特性が得られるよう、また低粘度であっても蒸発しにくいためには、その値は120以上であることが必要であり、好ましくは125以上、より好ましくは130以上、更に好ましくは135以上、特に好ましくは140以上である。粘度指数の上限については特に制限はなく、ノルマルパラフィン、スラックワックスやGTLワックス等、あるいはこれらを異性化したイソパラフィン系鉱油のような125〜180程度のものや、コンプレックスエステル系基油やHVI−PAO系基油のような150〜250程度のものも使用することができる。ただし、ノルマルパラフィン、スラックワックスやGTLワックス等、あるいはこれらを異性化したイソパラフィン系鉱油については、低温粘度特性を向上するために、180以下であることが好ましく、160以下であることがより好ましく、150以下であることがさらに好ましく、145以下であることが特に好ましい。
本発明の潤滑油基油成分を構成する炭化水素における全炭素に占めるεメチレンの割合は、前述のとおり15〜20%である。εメチレンの割合の好ましい範囲としては15.5〜19%、より好ましくは16〜18%、特に好ましくは16〜17%である。εメチレンの割合が15%未満となると粘度−温度特性、省燃費性及び熱・酸化安定性が低下する傾向にある。また20%を超える場合は低温粘度特性、添加剤の溶解性・安定性および摩擦特性が悪化する。
なお、潤滑油基油成分を構成する全炭素におけるεメチレンの割合は、13C−NMRにより測定される、全炭素の積分強度の合計に対するCH主鎖に起因する積分強度の合計の割合を意味するが、同等の結果が得られるのであればその他の方法を用いてもよい。なお、13C−NMR測定にあたっては、サンプルとして試料0.5gに3gの重クロロホルムを加えて希釈したものを使用し、測定温度は室温、共鳴周波数は100MHzとし、測定法はゲート付デカップリング法を使用した。
上記分析により、
(a)化学シフト約10−50ppmの積分強度の合計(炭化水素の全炭素に起因する積分強度の合計)、及び
(b)化学シフト29.7−30.0ppmの積分強度の合計(εメチレンに起因する積分強度の合計)をそれぞれ測定し、(a)100%とした時の(b)の割合(%)を算出した。(b)の割合は基油を構成する全炭素原子に対するεメチレンの割合を示す。
ここで、εメチレンの割合とは、NMRにおいて特定の化学シフト(α、β、γ、δ)を有する主鎖上の分子末端および分岐末端から4個の炭素原子(α炭素、β炭素、γ炭素、δ炭素)を除く主鎖上の炭素原子に由来し、一定の化学シフト(ε)を有する炭素原子の割合を示す。一定の分子量の基油を比較すると、εメチレンの割合が大きくなることは分岐が少ない、もしくは主鎖上の分岐のないCH鎖長が長いことに対応し、εメチレンの割合が小さくなることは分岐が多い、もしくは主鎖上の分岐のないCH鎖長が短いことに対応する。
本発明に係る潤滑油基油成分のヨウ素価は、好ましくは1以下であり、より好ましくは0.5以下であり、さらに好ましくは0.3以下、特に好ましくは0.15以下であり、最も好ましくは0.1以下である。また、0.01未満であってもよいが、それに見合うだけの効果が小さい点及び経済性との関係から、好ましくは0.001以上、より好ましくは0.01以上、さらに好ましくは0.03以上、特に好ましくは0.05以上である。潤滑油基油成分のヨウ素価を0.5以下とすることで、熱・酸化安定性を飛躍的に向上させることができる。なお、本発明でいうヨウ素価とは、JIS K 0070「化学製品の酸価、ケン化価、ヨウ素価、水酸基価及び不ケン化価」の指示薬滴定法により測定したヨウ素価を意味する。
本発明に係る潤滑油基油成分の製造には、ノルマルパラフィンを含有する原料油を用いることができる。原料油は、鉱物油又は合成油のいずれであってもよく、あるいはこれらの2種以上の混合物であってもよい。また、原料油中のノルマルパラフィンの含有量は、原料油全量を基準として、好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、更に好ましくは80質量%以上、一層好ましくは90質量%、特に好ましくは95質量%以上、最も好ましくは97質量%以上である。
ワックス含有原料としては、例えば、ラフィネートのような溶剤精製法に由来するオイル、部分溶剤脱ロウ油、脱瀝油、留出物、減圧ガスオイル、コーカーガスオイル、スラックワックス、フーツ油、フィッシャー−トロプシュ・ワックスなどが挙げられ、これらの中でもスラックワックス及びフィッシャー−トロプシュ・ワックスが好ましい。
スラックワックスは、典型的には溶剤またはプロパン脱ロウによる炭化水素原料に由来する。スラックワックスは残留油を含有し得るが、この残留油は脱油により除去することができる。フーツ油は脱油されたスラックワックスに相当するものである。
また、フィッシャー−トロプシュ・ワックスは、いわゆるフィッシャー−トロプシュ合成法により製造される。
また、溶剤抽出に由来する原料油は、常圧蒸留からの高沸点石油留分を減圧蒸留装置に送り、この装置からの蒸留留分を溶剤抽出することによって得られるものである。減圧蒸留からの残渣は、脱瀝されてもよい。溶剤抽出法においては、よりパラフィニックな成分をラフィネート相に残したまま抽出相に芳香族成分を溶解する。ナフテンは、抽出相とラフィネート相とに分配される。溶剤抽出用の溶剤としては、フェノール、フルフラールおよびN−メチルピロリドンなどが好ましく使用される。溶剤/油比、抽出温度、抽出されるべき留出物と溶剤との接触方法などを制御することによって、抽出相とラフィネート相との分離の程度を制御することができる。さらに原料として、より高い水素化分解能を有する燃料油水素化分解装置を使用し、燃料油水素化分解装置から得られるボトム留分を用いてもよい。
上記の原料油について、得られる被処理物の飽和分を95質量%以上、該飽和分に占める環状飽和分が60質量%以下、粘度指数が120以上、構成する全炭素に占めるεメチレンの割合が15〜20%となるようにとなるように、水素化分解/水素化異性化を行う工程を経ることによって、本発明に係る潤滑油基油成分を得ることができる。水素化分解/水素化異性化工程は、得られる被処理物の尿素アダクト値及び粘度指数が上記条件を満たせば特に制限されない。本発明における好ましい水素化分解/水素化異性化工程は、
ノルマルパラフィンを含有する原料油について、水素化処理触媒を用いて水素化処理する第1工程と、
第1工程により得られる被処理物について、水素化脱ロウ触媒を用いて水素化脱ロウする第2工程と、
第2工程により得られる被処理物について、水素化精製触媒を用いて水素化精製する第3工程と
を備える。第3工程後に得られる被処理物については、必要に応じて、蒸留等により所定の成分を分離除去してもよい。
上記の製造方法により得られる本発明に係る潤滑油基油成分においては、飽和分、該飽和分に占める環状飽和分、粘度指数、構成する全炭素に占めるεメチレンの割合がそれぞれ上記条件を満たせば、その他の性状は特に制限されないが、本発明に係る潤滑油基油成分は以下の条件を更に満たすものであることが好ましい。
本発明に係る潤滑油基油成分における芳香族分の含有量は、特に制限はないが、好ましくは5質量%以下であり、より好ましくは2質量%以下、さらに好ましくは1質量%以下、特に好ましくは0.5質量%以下、最も好ましくは0.3質量%以下である。なお、上記全芳香族分とは、ASTM D2549に準拠して測定した芳香族留分(aromatic fraction)含有量を意味する。
また、本発明に係る潤滑油基油成分における硫黄分は、特に制限はないが、50質量ppm以下であることが好ましく、より好ましくは10質量ppm以下、さらに好ましくは5質量ppm以下、特に好ましくは1質量ppm以下である。
また、本発明に係る潤滑油基油成分の15℃における密度(ρ15)は、潤滑油基油成分の粘度グレードによるが、下記式(A)で表されるρの値以下であること、すなわちρ15≦ρであることが好ましい。
ρ=0.0025×kv100+0.816 (A)
[式中、kv100は潤滑油基油成分の100℃における動粘度(mm/s)を示す。]
なお、ρ15>ρとなる場合、粘度−温度特性及び熱・酸化安定性、更には揮発防止性及び低温粘度特性が低下する傾向にあり、省燃費性を悪化させるおそれがある。また、潤滑油基油成分に添加剤が配合された場合に当該添加剤の効き目が低下するおそれがある。
具体的には、本発明に係る潤滑油基油成分の15℃における密度(ρ15)は、好ましくは0.840以下、より好ましくは0.830以下、さらに好ましくは0.825以下、特に好ましくは0.822以下である。
なお、本発明でいう15℃における密度とは、JIS K 2249−1995に準拠して15℃において測定された密度を意味する。
本発明に係る潤滑油基油成分の蒸発損失量としては、NOACK蒸発量で、20質量%以下であることが好ましく、16質量%以下であることがさらに好ましく、10質量%以下であることが特に好ましい。潤滑油基油成分のNOACK蒸発量が20質量%を超える場合、潤滑油の蒸発損失が大きく、粘度増加等の原因となるため好ましくない。なお、ここでいうNOACK蒸発量とは、ASTM D 5800に準拠して測定される潤滑油の蒸発量を測定したものである。
本発明に係る潤滑油基油は、本発明に係る潤滑油基油成分のみで構成されていてもよいが、本発明に係る潤滑油基油成分以外の鉱油系基油、合成系基油又はこれらから選ばれる2種以上の潤滑油の任意混合物をさらに含有してもよい。ただし、本発明に係る潤滑油基油成分と他の潤滑油基油成分とを併用する場合、他の潤滑油基油成分の割合は、本発明に係る潤滑油基油の全量を基準として、60質量%以下とすることが好ましく、40質量%以下とすることがよりこのましく、30質量%以下とすることが更に好ましく、20質量%以下とすることが特に好ましい。本発明に係る潤滑油基油成分以外の基油成分の割合を60質量%以下とすることで、粘度−温度特性及び熱・酸化安定性、更には揮発防止性及び低温粘度特性を向上することができ、省燃費性を向上させることができる。
本発明に係る潤滑油基油成分と併用される他の潤滑油基油成分としては、特に制限されないが、鉱油系基油としては、例えば100℃における動粘度が1〜100mm/sの溶剤精製鉱油、水素化分解鉱油、水素化精製鉱油、溶剤脱ろう基油などが挙げられる。
また、合成系基油としては、ポリα−オレフィン又はその水素化物、イソブテンオリゴマー又はその水素化物、イソパラフィン、アルキルベンゼン、アルキルナフタレン、ジエステル(ジトリデシルグルタレート、ジ−2−エチルヘキシルアジペート、ジイソデシルアジペート、ジトリデシルアジペート、ジ−2−エチルヘキシルセバケート等)、ポリオールエステル(トリメチロールプロパンカプリレート、トリメチロールプロパンペラルゴネート、ペンタエリスリトール2−エチルヘキサノエート、ペンタエリスリトールペラルゴネート等)、ポリオキシアルキレングリコール、ジアルキルジフェニルエーテル、ポリフェニルエーテル等が挙げられ、中でも、ポリα−オレフィンが好ましい。ポリα−オレフィンとしては、典型的には、炭素数2〜32、好ましくは6〜16のα−オレフィンのオリゴマー又はコオリゴマー(1−オクテンオリゴマー、デセンオリゴマー、エチレン−プロピレンコオリゴマー等)及びそれらの水素化物が挙げられる。
ポリα−オレフィンの製法は特に制限されないが、例えば、三塩化アルミニウム又は三フッ化ホウ素と、水、アルコール(エタノール、プロパノール、ブタノール等)、カルボン酸またはエステルとの錯体を含むフリーデル・クラフツ触媒のような重合触媒の存在下、α−オレフィンを重合する方法が挙げられる。
本発明の潤滑油組成物は、重量平均分子量が5万以上であり、重量平均分子量とPSSIの比が1×10以上である粘度指数向上剤(以下、「本発明に係る粘度指数向上剤」という。)を0.1〜50質量%含有する。本発明に係る粘度指数向上剤としては、重量平均分子量ならびに重量平均分子量とPSSIとの比が上記条件を満たすものであれば特に制限されない。具体的には、非分散型または分散型ポリ(メタ)アクリレート、非分散型または分散型エチレン−α−オレフィン共重合体またはその水素化物、ポリイソブチレンまたはその水素化物、スチレン−ジエン水素化共重合体、スチレン−無水マレイン酸エステル共重合体およびポリアルキルスチレン等のうち、重量平均分子量が5万以上であり、重量平均分子量とPSSIの比が1×10以上のものが挙げられる。本発明に係る粘度指数向上剤としては、非分散型あるいは分散型のいずれであっても良いが、分散型であることがより好ましい。
本発明に係る粘度指数向上剤の重量平均分子量(M)は、50,000以上であることが必要であり、より好ましくは100,000以上であり、さらに好ましくは150,000以上であり、特に好ましくは200,000以上であり、最も好ましくは300,000以上である。また、1,000,000以下であることが好ましく、より好ましくは700,000以下であり、さらに好ましくは600,000以下であり、特に好ましくは500,000以下である。重量平均分子量が50,000未満の場合には粘度指数向上効果が小さく省燃費性や低温粘度特性に劣るだけでなく、コストが上昇するおそれがあり、重量平均分子量が1,000,000を超える場合にはせん断安定性や基油への溶解性、貯蔵安定性が悪くなるおそれがある。
また、本発明に係る粘度指数向上剤の重量平均分子量と数平均分子量の比(M/M)は0.5〜5.0であることが好ましく、より好ましくは1.0〜3.5、更に好ましくは1.5〜3、特に好ましくは1.7〜2.5である。重量平均分子量と数平均分子量の比が0.5以下もしくは5.0以上となると、基油への溶解性、貯蔵安定性が悪くなるだけでなく、粘度温度特性が悪化し、省燃費性が悪化するおそれがある。
本発明に係る粘度指数向上剤のPSSI(パーマネントシアスタビリティインデックス)は、好ましくは50以下、より好ましくは40以下、さらに好ましくは35以下、一層好ましくは30以下、特に好ましくは25以下である。また、好ましくは5以上、より好ましくは10以上、さらに好ましくは15以上、特に好ましくは20以上である。PSSIが50を超える場合にはせん断安定性が悪くなり、劣化時の耐久性が劣るおそれがある。また、PSSIが5未満の場合には粘度指数向上効果が小さく、省燃費性や低温粘度特性に劣るだけでなく、コストが上昇するおそれがある。
なお、ここでいう「PSSI」とは、ASTM D 6022−01(Standard Practice for Calculation of Permanent Shear Stability Index)に準拠し、ASTM D 6278−02(Test Metohd for Shear Stability of Polymer Containing Fluids Using a European Diesel Injector Apparatus)により測定されたデータに基づき計算された、ポリマーの永久せん断安定性指数(Permanent Shear Stability Index)を意味する。
また、本発明に係る粘度指数向上剤の重量平均分子量とPSSIの比(M/PSSI)は、1×10以上であることが必要であり、好ましくは1.5×10以上、より好ましくは1.8×10以上、さらに好ましくは2.0×10以上である。M/PSSIが1×10未満の場合には、粘度温度特性が悪化すなわち省燃費性が悪化するおそれがある。
本発明に係る粘度指数向上剤の含有量は、組成物全量基準で、0.1〜50質量%であることが必要であり、より好ましくは0.5質量%以上、さらに好ましくは1質量%以上、特に好ましくは5質量%以上である。また、より好ましくは40質量%以下、さらに好ましくは30質量%以下、特に好ましくは20質量%以下である。粘度指数向上剤の含有量が0.1質量%より少なくなると、粘度指数向上効果や製品粘度の低減効果が小さくなることから、省燃費性の向上が図れなくなるおそれがある。また、50質量%よりも多くなると、製品コストが大幅に上昇すると共に、基油粘度を低下させる必要が出てくることから、厳しい潤滑条件(高温高せん断条件)における潤滑性能を低下させ、摩耗や焼き付き、疲労破壊等の不具合が発生原因となることが懸念される。
なお、本発明の潤滑油組成物は、前記した本発明に係る粘度指数向上剤のほか、通常の一般的な非分散型又は分散型ポリ(メタ)アクリレート、非分散型又は分散型エチレン−α−オレフィン共重合体又はその水素化物、ポリイソブチレン又はその水素化物、スチレン−ジエン水素化共重合体を、スチレン−無水マレイン酸エステル共重合体及びポリアルキルスチレン等をさらに含有してもよい。
本発明の潤滑油組成物においては、省燃費性能を高めるために、さらに有機モリブデン化合物及び無灰摩擦調整剤から選ばれる摩擦調整剤を含有させることができる。
本発明で用いる有機モリブデン化合物としては、モリブデンジチオホスフェート、モリブデンジチオカーバメート等の硫黄を含有する有機モリブデン化合物が挙げられる。
好ましいモリブデンジチオカーバメートとしては、具体的には、硫化モリブデンジエチルジチオカーバメート、硫化モリブデンジプロピルジチオカーバメート、硫化モリブデンジブチルジチオカーバメート、硫化モリブデンジペンチルジチオカーバメート、硫化モリブデンジヘキシルジチオカーバメート、硫化モリブデンジオクチルジチオカーバメート、硫化モリブデンジデシルジチオカーバメート、硫化モリブデンジドデシルジチオカーバメート、硫化モリブデンジ(ブチルフェニル)ジチオカーバメート、硫化モリブデンジ(ノニルフェニル)ジチオカーバメート、硫化オキシモリブデンジエチルジチオカーバメート、硫化オキシモリブデンジプロピルジチオカーバメート、硫化オキシモリブデンジブチルジチオカーバメート、硫化オキシモリブデンジペンチルジチオカーバメート、硫化オキシモリブデンジヘキシルジチオカーバメート、硫化オキシモリブデンジオクチルジチオカーバメート、硫化オキシモリブデンジデシルジチオカーバメート、硫化オキシモリブデンジドデシルジチオカーバメート、硫化オキシモリブデンジ(ブチルフェニル)ジチオカーバメート、硫化オキシモリブデンジ(ノニルフェニル)ジチオカーバメート(アルキル基は直鎖状でも分枝状でも良く、また、アルキルフェニル基のアルキル基の結合位置は任意である)、及びこれらの混合物等が例示できる。なお、これらモリブデンジチオカーバメートとしては、1分子中に異なる炭素数及び/または構造の炭化水素基を有する化合物も、好ましく用いることができる。
また、これら以外の硫黄を含有する有機モリブデン化合物としては、モリブデン化合物(例えば、二酸化モリブデン、三酸化モリブデン等の酸化モリブデン、オルトモリブデン酸、パラモリブデン酸、(ポリ)硫化モリブデン酸等のモリブデン酸、これらモリブデン酸の金属塩、アンモニウム塩等のモリブデン酸塩、二硫化モリブデン、三硫化モリブデン、五硫化モリブデン、ポリ硫化モリブデン等の硫化モリブデン、硫化モリブデン酸、硫化モリブデン酸の金属塩又はアミン塩、塩化モリブデン等のハロゲン化モリブデン等)と、硫黄含有有機化合物(例えば、アルキル(チオ)キサンテート、チアジアゾール、メルカプトチアジアゾール、チオカーボネート、テトラハイドロカルビルチウラムジスルフィド、ビス(ジ(チオ)ハイドロカルビルジチオホスホネート)ジスルフィド、有機(ポリ)サルファイド、硫化エステル等)あるいはその他の有機化合物との錯体等、あるいは、上記硫化モリブデン、硫化モリブデン酸等の硫黄含有モリブデン化合物とアルケニルコハク酸イミドとの錯体等を挙げることができる。
また、有機モリブデン化合物としては、構成元素として硫黄を含まない有機モリブデン化合物を用いることができる。
構成元素として硫黄を含まない有機モリブデン化合物としては、具体的には、モリブデン−アミン錯体、モリブデン−コハク酸イミド錯体、有機酸のモリブデン塩、アルコールのモリブデン塩などが挙げられ、中でも、モリブデン−アミン錯体、有機酸のモリブデン塩及びアルコールのモリブデン塩が好ましい。
本発明の潤滑油組成物において、有機モリブデン化合物を用いる場合、その含有量は特に制限されないが、組成物全量を基準として、モリブデン元素換算で、好ましくは0.001質量%以上、より好ましくは0.005質量%以上、更に好ましくは0.01質量%以上であり、また、好ましくは0.2質量%以下、より好ましくは0.1質量%以下、さらに好ましくは0.05質量%以下、特に好ましくは0.03質量%以下である。その含有量が0.001質量%未満の場合、潤滑油組成物の熱・酸化安定性が不十分となり、特に、長期間に渡って優れた清浄性を維持させることができなくなる傾向にある。一方、含有量が0.2質量%を超える場合、含有量に見合う効果が得られず、また、潤滑油組成物の貯蔵安定性が低下する傾向にある。
本発明で用いられる無灰摩擦調整剤としては、潤滑油用の摩擦調整剤として通常用いられる任意の化合物が使用可能であり、例えば、炭素数6〜30のアルキル基又はアルケニル基、特に炭素数6〜30の直鎖アルキル基又は直鎖アルケニル基を分子中に少なくとも1個有する、アミン化合物、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド、脂肪酸、脂肪族アルコール、脂肪族エーテル等の無灰摩擦調整剤等が挙げられる。また下記一般式(6)および(7)で表される窒素含有化合物及びその酸変性誘導体からなる群より選ばれる1種以上の化合物や、国際公開第2005/037967号パンフレットに例示されている各種無灰摩擦調整剤が挙げられる。
Figure 0005342138
一般式(6)において、Rは炭素数1〜30の炭化水素基又は機能性を有する炭素数1〜30の炭化水素基、好ましくは炭素数10〜30の炭化水素基又は機能性を有する炭素数10〜30の炭化水素基、より好ましくは炭素数12〜20のアルキル基、アルケニル基又は機能性を有する炭化水素基、特に好ましくは炭素数12〜20のアルケニル基であり、R及びR10は、それぞれ個別に、炭素数1〜30の炭化水素基、機能性を有する炭素数1〜30の炭化水素基又は水素、好ましくは炭素数1〜10の炭化水素基、機能性を有する炭素数1〜10の炭化水素基又は水素、さらに好ましくは炭素数1〜4の炭化水素基又は水素、より好ましくは水素であり、Xは酸素又は硫黄、好ましくは酸素を示す。
Figure 0005342138
一般式(7)において、R11は炭素数1〜30の炭化水素基又は機能性を有する炭素数1〜30の炭化水素基であり、好ましくは炭素数10〜30の炭化水素基又は機能性を有する炭素数10〜30の炭化水素基、より好ましくは炭素数12〜20のアルキル基、アルケニル基又は機能性を有する炭化水素基、特に好ましくは炭素数12〜20のアルケニル基であり、R12 13及びR14は、それぞれ個別に、炭素数1〜30の炭化水素基、機能性を有する炭素数1〜30の炭化水素基又は水素、好ましくは炭素数1〜10の炭化水素基、機能性を有する炭素数1〜10の炭化水素基又は水素、より好ましくは炭素数1〜4の炭化水素基又は水素、さらに好ましくは水素を示す。
一般式(7)で表される窒素含有化合物としては、具体的には、炭素数1〜30の炭化水素基又は機能性を有する炭素数1〜30の炭化水素基を有するヒドラジド及びその誘導体である。R11が炭素数1〜30の炭化水素基又は機能性を有する炭素数1〜30の炭化水素基、R12〜R14が水素の場合、炭素数1〜30の炭化水素基又は機能性を有する炭素数1〜30の炭化水素基を有するヒドラジド、R11及びR12〜R14のいずれかが炭素数1〜30の炭化水素基又は機能性を有する炭素数1〜30の炭化水素基であり、R12〜R14の残りが水素である場合、炭素数1〜30の炭化水素基又は機能性を有する炭素数1〜30の炭化水素基を有するN−ヒドロカルビルヒドラジド(ヒドロカルビルは炭化水素基等を示す)である。
本発明の潤滑油組成物において無灰摩擦調整剤を用いる場合、無灰摩擦調整剤の含有量は、組成物全量を基準として、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.3質量%以上であり、また、好ましくは3質量%以下、より好ましくは2質量%以下、更に好ましくは1質量%以下である。無灰摩擦調整剤の含有量が0.01質量%未満であると、その添加による摩擦低減効果が不十分となる傾向にあり、また3質量%を超えると、耐摩耗性添加剤などの効果が阻害されやすく、あるいは添加剤の溶解性が悪化する傾向にある。
本発明においては、有機モリブデン化合物又は無灰摩擦調整剤のいずれか一方のみを用いてもよく、両者を併用してもよいが、無灰摩擦調整剤を用いることがより好ましい。
本発明の潤滑油組成物には、さらにその性能を向上させるために、その目的に応じて潤滑油に一般的に使用されている任意の添加剤を含有させることができる。このような添加剤としては、例えば、金属系清浄剤、無灰分散剤、酸化防止剤、摩耗防止剤(又は極圧剤)、腐食防止剤、防錆剤、流動点降下剤、抗乳化剤、金属不活性化剤、消泡剤等の添加剤等を挙げることができる。
金属系清浄剤としては、アルカリ金属スルホネート又はアルカリ土類金属スルホネート、アルカリ金属フェネート又はアルカリ土類金属フェネート、及びアルカリ金属サリシレート又はアルカリ土類金属サリシレート等の正塩、塩基正塩または過塩基性塩などが挙げられる。本発明では、これらからなる群より選ばれる1種又は2種以上のアルカリ金属又はアルカリ土類金属系清浄剤、特にアルカリ土類金属系清浄剤を好ましく使用することができる。特にマグネシウム塩及び/又はカルシウム塩が好ましく、カルシウム塩がより好ましく用いられる。
無灰分散剤としては、潤滑油に用いられる任意の無灰分散剤が使用でき、例えば、炭素数40〜400の直鎖若しくは分枝状のアルキル基又はアルケニル基を分子中に少なくとも1個有するモノまたはビスコハク酸イミド、炭素数40〜400のアルキル基又はアルケニル基を分子中に少なくとも1個有するベンジルアミン、あるいは炭素数40〜400のアルキル基又はアルケニル基を分子中に少なくとも1個有するポリアミン、あるいはこれらのホウ素化合物、カルボン酸、リン酸等による変成品等が挙げられる。使用に際してはこれらの中から任意に選ばれる1種類あるいは2種類以上を配合することができる。
酸化防止剤としては、フェノール系、アミン系等の無灰酸化防止剤、銅系、モリブデン系等の金属系酸化防止剤が挙げられる。具体的には、例えば、フェノール系無灰酸化防止剤としては、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)等が、アミン系無灰酸化防止剤としては、フェニル−α−ナフチルアミン、アルキルフェニル−α−ナフチルアミン、ジアルキルジフェニルアミン等が挙げられる。
摩耗防止剤(または極圧剤)としては、潤滑油に用いられる任意の摩耗防止剤・極圧剤が使用できる。例えば、硫黄系、リン系、硫黄−リン系の極圧剤等が使用でき、具体的には、亜リン酸エステル類、チオ亜リン酸エステル類、ジチオ亜リン酸エステル類、トリチオ亜リン酸エステル類、リン酸エステル類、チオリン酸エステル類、ジチオリン酸エステル類、トリチオリン酸エステル類、これらのアミン塩、これらの金属塩、これらの誘導体、ジチオカーバメート、亜鉛ジチオカーバメート、モリブデンジチオカーバメート、ジサルファイド類、ポリサルファイド類、硫化オレフィン類、硫化油脂類等が挙げられる。これらの中では硫黄系極圧剤の添加が好ましく、特に硫化油脂が好ましい。
腐食防止剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系、トリルトリアゾール系、チアジアゾール系、又はイミダゾール系化合物等が挙げられる。
防錆剤としては、例えば、石油スルホネート、アルキルベンゼンスルホネート、ジノニルナフタレンスルホネート、アルケニルコハク酸エステル、又は多価アルコールエステル等が挙げられる。
流動点降下剤としては、例えば、使用する潤滑油基油に適合するポリメタクリレート系のポリマー等が使用できる。
抗乳化剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、又はポリオキシエチレンアルキルナフチルエーテル等のポリアルキレングリコール系非イオン系界面活性剤等が挙げられる。
金属不活性化剤としては、例えば、イミダゾリン、ピリミジン誘導体、アルキルチアジアゾール、メルカプトベンゾチアゾール、ベンゾトリアゾール又はその誘導体、1,3,4−チアジアゾールポリスルフィド、1,3,4−チアジアゾリル−2,5−ビスジアルキルジチオカーバメート、2−(アルキルジチオ)ベンゾイミダゾール、又はβ−(o−カルボキシベンジルチオ)プロピオンニトリル等が挙げられる。
消泡剤としては、例えば、25℃における動粘度が0.1〜100mm/s未満のシリコーンオイル、アルケニルコハク酸誘導体、ポリヒドロキシ脂肪族アルコールと長鎖脂肪酸のエステル、メチルサリチレートとo−ヒドロキシベンジルアルコール等が挙げられる。
これらの添加剤を本発明の潤滑油組成物に含有させる場合には、それぞれその含有量は組成物全量基準で、0.01〜10質量%である。
本発明の潤滑油組成物の100℃における動粘度は、3.0〜12.0mm/sであることが必要であり、好ましくは4.5mm/s以上、より好ましくは5.0mm/s以上、さらに好ましくは6.0mm/s以上、特に好ましくは7.0mm/s以上である。また、好ましくは10.0mm/s以下、より好ましくは9.0mm/s以下、さらに好ましくは8.0mm/s以下、特に好ましくは7.5mm/s以下である。100℃における動粘度が3.0mm/s未満の場合には、潤滑性不足を来たすおそれがあり、12.0mm/sを超える場合には必要な低温粘度および十分な省燃費性能が得られないおそれがある。
本発明の潤滑油組成物の40℃における動粘度は、4〜50mm/sであることが好ましく、好ましくは10〜40mm/s、より好ましくは20〜35mm/s、特に好ましくは27〜32mm/sである。40℃における動粘度が4mm/s未満の場合には、潤滑性不足を来たすおそれがあり、50mm/sを超える場合には必要な低温粘度および十分な省燃費性能が得られないおそれがある。
本発明の潤滑油組成物の粘度指数は、140〜300の範囲であることが好ましく、好ましくは190以上、より好ましくは200以上、さらに好ましくは210以上、特に好ましくは220以上である。本発明の潤滑油組成物の粘度指数が140未満の場合には、HTHS粘度を維持しながら、省燃費性を向上させることが困難となるおそれがあり、さらに−35℃以下におけるCCS粘度やMRV粘度等の低温粘度を低減させることが困難となるおそれがある。また、本発明の潤滑油組成物の粘度指数が300以上の場合には、低温流動性が悪化し、更に添加剤の溶解性やシール材料との適合性が不足することによる不具合が発生するおそれがある。
本発明の潤滑油組成物の100℃におけるHTHS粘度は、6.0mPa・s以下であることが好ましく、より好ましくは5.5mPa・s以下であり、さらに好ましくは5.3mPa・s以下であり、特に好ましくは5.0mPa・s以下であり、最も好ましくは4.8mPa・s以下である。また、3.0mPa・s以上であることが好ましく、好ましくは3.5mPa・s以上、より好ましくは4.0mPa・s以上、特に好ましくは4.2mPa・s以上、最も好ましくは4.3mPa・s以上である。ここでいう100℃におけるHTHS粘度とは、ASTM D4683に規定される100℃での高温高せん断粘度を示す。100℃におけるHTHS粘度が3.0mPa・s未満の場合には、潤滑性不足を来たすおそれがあり、6.0mPa・sを超える場合には必要な低温粘度および十分な省燃費性能が得られないおそれがある。
本発明の潤滑油組成物の150℃におけるHTHS粘度は、3.5mPa・s以下であることが好ましく、より好ましくは3.0mPa・s以下であり、さらに好ましくは2.8mPa・s以下であり、特に好ましくは2.7mPa・s以下である。また、2.0mPa・s以上であることが好ましく、好ましくは2.3mPa・s以上、より好ましくは2.4mPa・s以上、特に好ましくは2.5mPa・s以上、最も好ましくは2.6mPa・s以上である。ここでいう150℃におけるHTHS粘度とは、ASTM ASTM D4683に規定される150℃での高温高せん断粘度を示す。150℃におけるHTHS粘度が2.0mPa・s未満の場合には、潤滑性不足を来たすおそれがあり、3.5mPa・sを超える場合には必要な低温粘度および十分な省燃費性能が得られないおそれがある。
本発明の潤滑油組成物の150℃におけるHTHS粘度と100℃におけるHTHS粘度の比は、0.50以上であることが必要であり、好ましくは0.52以上、より好ましくは0.54以上、さらに好ましくは0.55以上、特に好ましくは0.56以上である。また、好ましくは0.80以下、より好ましくは0.70以下、さらに好ましくは0.65以下、特に好ましくは0.60以下である。150℃におけるHTHS粘度と100℃におけるHTHS粘度の比が0.50未満の場合には、十分な省燃費性能や低温特性が得られないおそれがあり、0.80を超える場合には基材の大幅なコストアップや添加剤の溶解性が得られないおそれがある。
以下、実施例及び比較例に基づき本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1〜2、比較例1〜4)
実施例1〜2及び比較例1〜4においては、それぞれ以下に示す基油を用いて表1に示す組成を有する潤滑油組成物を調製した。
(基油)
O−1(基油1):n−パラフィン含有油を水素化分解/水素化異性化した鉱油
飽和分99.6%、飽和分中の環状飽和分12.9%、粘度指数141、アニリン点119℃、密度0.820、動粘度100℃ 3.85mm/s、εメチレンの割合16.1%
O−2(基油2):n−パラフィン含有油を水素化分解/水素化異性化した鉱油
飽和分99.6%、飽和分中の環状飽和分7.8%、粘度指数142、アニリン点120℃、密度0.821、動粘度100℃ 3.93mm/s、εメチレンの割合16.7%
O−3(基油3):n−パラフィン含有油を水素化分解/水素化異性化した鉱油
飽和分99.6%、飽和分中の環状飽和分10.3%、粘度指数144、アニリン点120℃、密度0.820、動粘度100℃ 3.89mm/s、εメチレンの割合21.1%
O−4(基油4):水素化分解基油
飽和分99.6%、飽和分中の環状飽和分46.0%、粘度指数123、アニリン点116℃、密度0.835、動粘度100℃ 4.30mm/s、εメチレンの割合14.1%
O−5(基油5):水素化分解基油
飽和分94.8%、飽和分中の環状飽和分46.3%、粘度指数120、アニリン点113℃、密度0.839、動粘度100℃ 4.10mm/s、εメチレンの割合14.8%
(添加剤)
A−1(粘度指数向上剤1):分散型ポリメタクリレート(メチルメタクリレートと、炭素数16〜22のメタクリレートを重合させて得られる共重合体。Mw=400,000、Mw/Mn=2.2、PSSI=20、Mw/PSSI比=2×10
A−2(粘度指数向上剤2):分散型ポリメタクリレート(メチルメタクリレートと、炭素数12〜15のメタクリレートとを重合させて得られる共重合体。Mw=300,000、Mw/Mn=4.0、PSSI=40、Mw/PSSI比=7.25×10
B−1(摩擦調整剤1):グリセリンモノオレエート
B−2(摩擦調整剤2):オレイルウレア
B−3(摩擦調整剤3):モリブデンジチオカーバメート
C−1(その他の添加剤):添加剤パッケージ(金属清浄剤、無灰分散剤、酸化防止剤、摩耗防止剤、流動点降下剤、消泡剤等を含む)。
[潤滑油組成物の評価]
実施例1〜2及び比較例1〜4の各潤滑油組成物について、40℃又は100℃における動粘度、粘度指数、100℃又は150℃におけるHTHS粘度、並びに−40℃におけるMRV粘度、エンジン摩擦を測定した。各物性値の測定およびエンジン試験方法については以下の評価方法により行った。得られた結果を表1に示す。
(1)動粘度:ASTM D−445
(2)HTHS粘度:ASTM D4683
(3)MRV粘度:ASTM D5293
(4)エンジン摩擦評価:2000ccDOHCエンジンを用いて1500回転、80℃条件における摩擦トルクを測定した。測定データを市販0W−20 MoDTC油を基準油として摩擦トルク低減率(%)を算出した。
Figure 0005342138
表1に示したように、実施例1〜2及び比較例1〜4の潤滑油組成物は150℃におけるHTHS粘度が同程度のものであるが、比較例1〜4の潤滑油組成物に比べて、実施例1〜2の潤滑油組成物は、40℃動粘度、100℃動粘度、100℃におけるHTHS粘度およびMRV粘度が低く、低温粘度および粘度温度特性が良好であった。また、摩擦トルク低減率すなわち省燃費性も市販の省燃費0W−20 MoDTC油と比較して非常に大きい結果となった。この結果から、本発明の潤滑油組成物が、省燃費性と低温粘度に優れ、ポリ−α−オレフィン系基油やエステル系基油等の合成油や低粘度鉱油系基油を用いずとも、150℃における高温高せん断粘度を維持しながら、省燃費性と−35℃以下における低温粘度とを両立させることができ、特に潤滑油の40℃および100℃における動粘度を低減し、粘度指数を向上し、−40℃におけるMRV粘度を著しく改善できる潤滑油組成物であることがわかる。

Claims (4)

  1. 飽和分を95質量%以上含有し、且つ該飽和分に占める環状飽和分が60質量%以下であって、粘度指数が120以上、構成する全炭素に占めるεメチレンの割合が15〜20%である潤滑油基油成分を主成分として含有する潤滑油基油と、
    潤滑油組成物全量基準で、重量平均分子量が20万以上であり、重量平均分子量とPSSIの比が1.5×10以上である粘度指数向上剤0.1〜50質量%と、
    を含有し、100℃における動粘度が3.0〜12.0mm/sかつ150℃におけるHTHS粘度と100℃におけるHTHS粘度の比が0.50以上であることを特徴とする潤滑油組成物。
  2. 150℃におけるHTHS粘度が2.6mPa・s以上であり、100℃におけるHTHS粘度が5.3mPa・s以下であることを特徴とする請求項1に記載の潤滑油組成物。
  3. 前記粘度指数向上剤が分散型のポリ(メタ)アクリレート系粘度指数向上剤であることを特徴とする、請求項1または2に記載の潤滑油組成物。
  4. 有機モリブデン化合物及び無灰摩擦調整剤から選ばれる1種又は2種以上の摩擦調整剤をさらに含有することを特徴とする、請求項1〜のいずれか1項に記載の潤滑油組成物。
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