JP5340003B2 - 過熱蒸気処理システム - Google Patents

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Description

この発明は、水蒸気等の飽和蒸気を更に加熱して発生させた過熱蒸気を処理対象(加熱対象)に適用する過熱蒸気処理システムに関し、詳しくは、処理対象(加熱対象)の温度をフィードバック制御する過熱蒸気処理システムに関する。
近年、過熱蒸気を利用した加熱装置(過熱蒸気処理システム)が広く用いられるようになっている。例えば、食品加工や,植物等の育成用温室,サウナなど、多様な装置や設備に応用されている。過熱蒸気は潜熱が大きいため、従来の飽和蒸気を利用した場合は蒸気発生に多大な熱量が必要でコストが嵩むのに対し、過熱蒸気を利用した場合は従来よりも少ない蒸気量ですむので経済的であるからである。また、比較的低い室内温度で充分な加熱効果があるという理由や、視界がクリアーで作業性や快適性が良好であるといった理由からも、過熱蒸気の利用が増えている。さらに、過熱蒸気を利用した加熱装置には、空気自体を加熱する加熱装置よりも、かなりの低温で同じ加熱効果が得られるという利点があるうえ、品質変化や人体への悪影響がほとんどないという特質もある。
具体例を挙げると、サウナの場合、室内温度を40〜60℃に加熱するが、加熱対象の表面に過熱蒸気が凝縮するため乾燥しない、長時間快適に入浴することができる、退室後のポカポカ感が長時間持続する、といった利点が認められている。なお、サウナに過熱蒸気を利用する場合、発熱体温度は300〜600℃が好ましい。
また、食品加工の場合、室内温度を100〜250℃に加熱することで、ビタミンCなどの分解が少ない、油脂や塩分が良く除去される、表面がパリッとして内部はジューシーに仕上がる、といった利点が認められている。なお、発熱体温度は180〜600℃が好ましく、サウナよりも低温の過熱蒸気を大量に流した方が上記利点が顕著になる。
このような過熱蒸気処理システムの温度制御には、制御対象が単一のときに使い易いPID演算(比例・積分・微分)によるフィードバック制御が採用されており、温度制御の対象は、大抵、過熱蒸気の吐出温度か、過熱蒸気利用先の処理部の温度である。図面を引用して本願発明の課題提示に役立つ程度に従来の過熱蒸気処理システム及び温度制御手法を説明する。図3(a)にブロック構成図を示した過熱蒸気処理システム50は、温度制御を一重のフィードバック制御で行うものであり(例えば特許文献1参照)、目標温度到達の順で三種類のフィードバック制御の対象を切替えることにより、発熱体温度が上限温度を超えることなく、応答性の良い温度制御ができるようになっている。
具体的には、過熱蒸気処理システム50は、飽和蒸気5を発生する飽和蒸気発生装置25と、飽和蒸気5を誘導コイル42にて再加熱して過熱蒸気6を発生する過熱蒸気発生装置40と、過熱蒸気6を受け入れて過熱蒸気を処理対象(加熱対象)に適用する過熱蒸気処理装置26と、通電指令Iaに従って過熱蒸気発生装置40の誘導コイル42(発熱体)にコイル電流Ibを流す高周波電源24と、フィードバック制御にて温度を制御する温度制御回路51とを具えている。この温度制御回路51には、何れもPID演算を行う三個の温度調節器52,53,54と、その出力の何れかを通電指令Iaに採択する切替回路SW1,SW2とが設けられている。
また、過熱蒸気発生装置40の誘導コイル42の温度が発熱体温度計41によって検出され、その検出温度Taが温度調節器54の入力にフィードバックされるようになっている。さらに、過熱蒸気発生装置40から吐出された過熱蒸気6の吐出温度が吐出蒸気温度計22によって検出され、その検出温度Tbが温度調節器53の入力にフィードバックされるようになっている。また、過熱蒸気処理装置26の中の処理対象(加熱対象)の温度が処理部温度計27によって検出され、その検出温度Tcが温度調節器52の入力にフィードバックされるようになっている。
そして、システム立ち上げ後は、先ず、切替回路SW1,SW2の切り替えによって温度調節器54経由のフィードバックループが有効になり、発熱体温度計41の検出温度Taが発熱体目標温度になるよう高周波電源24ひいては誘導コイル42のコイル電流Ibが制御される。次に、温度調節器53経由のフィードバックループが有効になって吐出蒸気温度計22の検出温度Tbが吐出蒸気目標温度になるよう高周波電源24が制御され、それから、温度調節器52経由のフィードバックループが有効になって処理部温度計27の検出温度Tcが処理部目標温度Gcになるよう高周波電源24が制御される。
これに対し、図3(b)にブロック構成図を示した過熱蒸気処理システム60は、温度制御を二重のフィードバック制御で行うようになったものであり、外側のメジャーループ(第1フィードバック制御手段)も、内側のマイナーループ(第2フィードバック制御手段)も、常にフィードバック制御を行っている。
この過熱蒸気処理システム60が上述した過熱蒸気処理システム50と相違するのは、温度制御回路51が温度制御回路61に変更された点と、飽和蒸気発生装置25から過熱蒸気発生装置40に至る飽和蒸気5の流路に流量制御弁62が介挿された点である。
流量制御弁62は、例えば電磁比例制御弁であり、電気信号に応じて全閉状態から全開状態まで開度が連続的に可変制御されるようになっている。
温度制御回路61は、マイナーループ(第2フィードバック制御手段)用の温度調節器53と、メジャーループ(第1フィードバック制御手段)用の温度調節器63とを具えたものであり、温度調節器52,54や切替回路SW1,SW2は無くなっている。
温度調節器53は、吐出蒸気温度計22の検出温度Tbが吐出蒸気目標温度になるよう、PID演算にて高周波電源24への通電指令Iaを作成するものである。
また、温度調節器63は、処理部温度計27の検出温度Tcが処理部目標温度Gcになるよう、やはりPID演算を行って、流量制御弁62への開度調整指令を作成するものである。これらの温度調節器53,63は、切り替えられることなく常に並列動作する。
このような二重のフィードバック制御によって、過熱蒸気6が一定温度に保たれるとともに、処理対象(加熱対象)も一定温度に保たれるうえ、飽和蒸気5の流量・供給量が必要最小限に絞られるので、過熱蒸気処理システム60はエネルギー損失が少ない。
特開2007−024336号公報
このように過熱蒸気処理装置26の中の処理対象(加熱対象)を一定温度にするに際して二重のフィードバック制御にて過熱蒸気6の温度も一定するのは、過熱蒸気処理装置26での加熱条件が単純明瞭化されるので、システムの使い勝手を良くするのにも役立つであろうと思われた。
しかしながら、過熱蒸気処理システム60を試験したところ、高周波電源24を制御する温度調節器53のPIDパラメータの選定ばかりか、過熱蒸気処理装置26の温度を制御する温度調節器63のPIDパラメータの選定にも、想定外の難しさがあった。
過熱蒸気処理装置26内での処理(加熱)に気をとられていると、過熱蒸気発生装置40の中の誘導コイル42(発熱体)の温度が上がりすぎて、発熱体が過熱状態になってしまうことがあるためである。過熱すると、コイルの寿命が縮まったり、場合によっては装置破損に至る可能性もあるため、そのような不所望な事態は回避しなければならないが、過熱蒸気処理システム60では、発熱体温度が直接的な制御対象になっていないことから、他の物理量を制御対象とする温度調節器53,63の調整に依存する間接的な遣り方で対処せざるをえないので、そのパラメータ選定に負担がしわ寄せされるのである。
そこで、過熱状態発生の原因を調査したところ、過熱蒸気処理システム60の制御手法では、処理部の温度が目標温度を上回りかけた時などに蒸気流量が強く絞られるが、蒸気流量が少なくなり過ぎると、過熱蒸気発生装置40内で蒸気の流れ方が大きく変化し、発熱体と水気体分子の接触頻度が減って、過熱蒸気発生装置40の伝熱効率が定格流量のときより大幅に低下することから、過熱蒸気温度を一定に保つには、蒸気と発熱体との温度差を大きくする必要が生じ、それに反応したフィードバック制御によって発熱体の温度が更に高くなるので、発熱体が過熱するに至った、ということが判明した。
この不都合な過熱は、過熱蒸気発生装置が概ね定格流量の蒸気流量を流すようなアプリケーションでは発生頻度が小さく、蒸気流量が僅少になるようなアプリケーションでは発生頻度が大きいと言えるが、何れにしろ、過熱を回避するためのパラメータ選定や調整作業にかかる負担が大きい。
そこで、エネルギー効率の良い二重フィードバック制御を踏襲しつつも、過熱蒸気発生装置の発熱体が過熱しなくなるように、制御の具体的な手法を改良することが、技術的な課題となる。
本発明の過熱蒸気処理システムは(解決手段1)、このような課題を解決するために創案されたものであり、飽和蒸気を発生する飽和蒸気発生装置と、前記飽和蒸気を更に加熱して過熱蒸気を発生する過熱蒸気発生装置と、前記過熱蒸気を受け入れて処理に供する過熱蒸気処理装置と、前記過熱蒸気発生装置の発熱体に給電する高周波電源と、前記過熱蒸気処理装置の検出温度が処理部目標温度になるように前記飽和蒸気の流量を制御する第1フィードバック制御手段に加えて前記過熱蒸気発生装置の前記発熱体の温度が発熱体目標温度になるように前記高周波電源の出力を制御する第2フィードバック制御手段も有する温度制御回路とを備えている。
このような本発明の過熱蒸気処理システムにあっては(解決手段1)、第1,第2フィードバック制御手段からなる二重のフィードバック制御が踏襲されており、そのうちの第1フィードバック制御手段によって処理対象(加熱対象)の温度がフィードバック制御されるが、これにもエネルギー効率の良い従来手法が踏襲されており、具体的には過熱蒸気処理装置の検出温度が処理部目標温度になるように飽和蒸気の流量が制御されるので、この場合も、エネルギー効率が良い。
一方、高周波電源の出力を制御する第2フィードバック制御手段については、直接フィードバックされる検出温度が吐出蒸気温度でなく過熱蒸気発生装置の発熱体の温度になっており、その発熱体温度が発熱体目標温度になるようにフィードバック制御がなされるので、発熱体の過熱が設定や調整などで対処するまでもなく無条件で防止される。なお、第2フィードバック制御手段でフィードバック温度が吐出蒸気温度から発熱体温度に変更されると、吐出蒸気温度が変動することになるが、第1フィードバック制御手段も並列に動作しているので、処理対象(加熱対象)の温度は不都合なく処理部目標温度になる。
しかも、このような第1,第2フィードバック制御手段の並列動作下では、蒸気流量が僅少になるとき例えば定常運転時などには、吐出蒸気温度が下がると蒸気流量が増えるという傾向が見られるが、それが、昇温の不要なときでも過熱蒸気の流量が或る程度はあった方が望ましい応用分野には、副次的な効果として役に立つこととなる。
したがって、この発明によれば、エネルギー効率が良いうえ過熱蒸気発生装置の発熱体が過熱し難い過熱蒸気処理システムを実現することができる。
本発明の実施例1について、過熱蒸気処理システムの構造を示すブロック図である。 本発明の実施例2について、過熱蒸気処理システムの構造を示すブロック図である。 (a),(b)何れも従来の過熱蒸気処理システムの構造を示すブロック図である。
このような本発明の過熱蒸気処理システムについて、これを実施するための具体的な形態を、以下の実施形態1〜2により説明する。
図1に示した実施形態1は、上述した解決手段1(出願当初の請求項1)を流量制御弁利用態様で具現化したものであり、図2に示した実施形態2は、上述した解決手段1(出願当初の請求項1)を飽和蒸気発生装置入熱量調整態様にて具現化したものである。
なお、それらの図示に際し従来と同様の構成要素には同一の符号を付して示したので、重複する再度の説明は割愛し、以下、従来との相違点を中心に説明する。
[実施形態1]
本発明の過熱蒸気処理システムの実施形態1について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図1は、過熱蒸気処理システム70のブロック図である。
この過熱蒸気処理システム70が既述した従来の過熱蒸気処理システム60と相違するのは、内側のマイナーループをなす第2フィードバック制御手段の主体が温度調節器53でなく温度調節器72になった点と、過熱蒸気6の過剰昇温を防止する比較器73が追加された点である。
温度調節器72は、既述した温度調節器53や温度調節器54を流用することも可能であり、例えばPID演算を行う温度調節器であってPIDパラメータを選定可能・設定可能なものが使い易い。
第2フィードバック制御手段がそのような温度調節器72と既述した発熱体温度計41及び高周波電源24とで構成され、発熱体温度計41の検出温度Taが発熱体目標温度Gaになるように温度調節器72がPID演算にて高周波電源24への通電指令Iaを作成するので、第2フィードバック制御手段は、過熱蒸気発生装置40の発熱体の温度が発熱体目標温度Gaになるように高周波電源24の出力を制御するものとなっている。
比較器73は、吐出蒸気温度計22の検出温度Tbが吐出蒸気上限温度Sbを超えたときには警報信号Aaを高周波電源24に送ってコイル電流Ibの出力を強制停止させるが、それ以外のときは高周波電源24の動作に影響を与えないようになっている。
なお、外側のメジャーループをなす第1フィードバック制御手段は、既述した過熱蒸気処理システム60のものを踏襲しており、過熱蒸気処理装置26の処理部温度を検出する処理部温度計27と、処理部温度計27の検出温度Tcが処理部目標温度Gcになるように飽和蒸気5の流量を制御する温度調節器63と、温度調節器63の出力する制御信号・制御指令に従って飽和蒸気5の流量を実際に可変する具体的手段として飽和蒸気5の流路に介挿された流量制御弁62とで構成されている。
この実施形態1の過熱蒸気処理システム70について、その使用態様及び動作を説明する。
このような過熱蒸気処理システム70を作動させる前に、先ず温度制御回路71に発熱体目標温度Gaと吐出蒸気上限温度Sbと処理部目標温度GcとPIDパラメータ(PID定数)を設定する。発熱体目標温度Gaは、過熱蒸気発生装置40の管体の材質等で決まり、汎用のオーステナイト系ステンレスや炭素鋼を用いた場合、例えば400〜600℃程度に設定される。処理部目標温度Gcや吐出蒸気上限温度Sbは、過熱蒸気処理装置26の要求仕様で決まり、利用目的や使用状況に応じて、例えば40〜500℃程度に設定される。PIDパラメータは、基本的には過熱蒸気発生装置40や高周波電源24の動作特性に基づいて決まるが、飽和蒸気発生装置25の蒸気供給量や過熱蒸気処理装置26への吐出蒸気温度の影響も受けるので、現場でも調整される。
そして、過熱蒸気処理システム70を作動させると、飽和蒸気発生装置25で飽和蒸気5が発生し、その飽和蒸気5が流量制御弁62を経て過熱蒸気発生装置40に送られ、その飽和蒸気5が過熱蒸気発生装置40で更に加熱されて過熱蒸気6になり、その過熱蒸気6が過熱蒸気発生装置40から過熱蒸気処理装置26に供給され、その過熱蒸気6が過熱蒸気処理装置26の中で処理対象(加熱対象)に適用されるので、過熱蒸気処理装置26で過熱蒸気処理が行われる。
しかも、その際、温度調節器72等の第2フィードバック制御手段によって過熱蒸気発生装置40の誘導コイル42の温度が発熱体目標温度Gaにされるとともに、温度調節器63等の第1フィードバック制御手段によって過熱蒸気処理装置26の処理部の温度が処理部目標温度Gcにされる。これにより、過熱蒸気処理装置26では所望の過熱蒸気処理が行われるうえ、過熱蒸気発生装置40では発熱体の過熱が防止される。しかも、そのような適切な動作が作動前の目標温度Ga,Gc設定やPIDパラメータ選定の値に依らず行われるので、目標温度設定作業やパラメータ選定作業さらにはその後の調整作業を気軽に且つ手短に済ませることができる。
なお、過熱蒸気6の吐出温度が吐出蒸気上限温度Sbを超えたときには、比較器73から警報信号Aaが出て、コイル電流Ibが止まるので、過熱蒸気発生装置40の誘導コイル42の温度は発熱体目標温度Gaより下がるが、これは、誘導コイル42に悪影響を与えるものでなく、過熱蒸気処理装置26の処理部温度の異常低下を招くものでもなく、過熱蒸気処理装置26での過熱蒸気処理は適正に続行されるので、エネルギー効率も発熱体保護も良い二重フィードバック制御と、過熱蒸気6の過剰昇温の防止とが、両立する。
[実施形態2]
本発明の過熱蒸気処理システムの実施形態2について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図2は、過熱蒸気処理システム80のブロック図である。
この過熱蒸気処理システム80が上述した実施形態1の過熱蒸気処理システム70と相違するのは、外側のメジャーループをなす第1フィードバック制御手段が流量制御弁62を利用したものから飽和蒸気発生装置の入熱量を調整するものに変更された点である。
具体的には、流量制御弁62が省かれるとともに、飽和蒸気発生装置25に代えて可変制御可能な発熱体83を具備した飽和蒸気発生装置82が導入されたうえで、温度調節器63に代わる温度調節器84が流量制御弁62でなく発熱体83の発熱量を可変制御するようになっている。
温度調節器84は、上述した温度調節器63と同様に例えばPID演算を行う温度調節器であってPIDパラメータを選定可能・設定可能なものが使い易く、出力の仕様が発熱体83の制御に適うのであれば温度調節器63を流用することも可能であり、処理部温度計27の検出温度Tcが処理部目標温度Gcになるように飽和蒸気発生装置82の発熱体83の発熱量を制御するようになっている。そして、このような温度調節器84と上述の飽和蒸気発生装置82と既述の処理部温度計27とで構成される第1フィードバック制御手段は、発熱体83の発熱量を可変制御することで、飽和蒸気発生装置82で発生する飽和蒸気5に対する入熱量を調整するものとなっている。
この場合、内側のマイナーループをなす第2フィードバック制御手段による過熱蒸気発生装置40の誘導コイル42の温度制御は過熱蒸気処理システム70について上述したのと同じであるのに対し、第1フィードバック制御手段の制御対象が流量制御弁62から飽和蒸気発生装置82の発熱体83に変更されているが、発熱体83の発熱量を可変制御して飽和蒸気5の入熱量を調整すると、それに対応して飽和蒸気5の流量が変わるので、この場合も、第1フィードバック制御手段が、過熱蒸気処理装置26の検出温度Tcが処理部目標温度Gcになるように飽和蒸気5の流量を制御するものとなるので、過熱蒸気処理システム80は過熱蒸気処理システム70と同様に使用でき同様に動作する。
本発明の過熱蒸気処理システム70,80をサウナに適用したところ、即ち過熱蒸気処理装置26をサウナ室にて具現化したところ、次のような結果が得られた。
室内温度を決める処理部目標温度Gcを47℃に設定し、過熱蒸気発生装置40の発熱体温度(誘導コイル42の温度)を決める発熱体目標温度Gaを600℃に設定して、過熱蒸気6の温度を吐出蒸気温度計22にて測定すると、過熱蒸気温度(吐出蒸気温度計22の検出温度Tb)が立上げ時などには最高510℃になり定常運転時には400〜450℃だった。また、定常運転時の過熱蒸気流量も測定してみると、それは8〜10L/sだった。
これに対し、比較のため、過熱蒸気処理システム60を同じサウナに適用し、処理部目標温度Gcを同じ47℃に設定し、過熱蒸気目標温度を420℃に設定して、過熱蒸気発生装置40の発熱体温度を測定すると、発熱体温度計41の検出温度Taは550〜800℃だった。また、定常運転時の過熱蒸気流量も測定してみると、それは0〜15L/sだった。
このように、比較例では過熱蒸気発生装置40の発熱体温度が800℃にまで上昇することがあったのに対し、本発明実施例では、過熱蒸気発生装置40の発熱体温度が発熱体目標温度Gaの600℃の近傍にとどまっているので、発熱体が過熱することがない。
また、本願発明をサウナに適用した場合、昇温の不要になった定常運転時等にも過熱蒸気の流量が過少にならないため、室内の湿度が比較的高く保たれることや、室内の温度分布が撹拌等によって容易かつ的確に一様化されるといった副次的な効果も加わる。その結果、比較例のサウナと本発明実施例のサウナにそれぞれ15分間ほど入浴した20人に感想を求めたところ、20人のうち16人から本発明実施例のサウナの方が入浴中に肌がしっとりとした感じがしたという回答が得られ、20人のうち14人から退出後のポカポカ感がより長時間続いたという回答が得られた。
[その他]
上記実施形態では、フィードバック制御の演算例としてPID演算を挙げたが、アプリケーションによってはPI演算やP演算でも良い。
本発明の過熱蒸気処理システムは、上述したサウナに限らず、食品加工やその他の加熱処理にも適用できる。特に、昇温の不要なときでも過熱蒸気の流量が或る程度はあった方が望ましい応用分野には、好適である。
5…飽和蒸気、6…過熱蒸気、22…吐出蒸気温度計、24…高周波電源、
25…飽和蒸気発生装置、26…過熱蒸気処理装置、27…処理部温度計、
40…過熱蒸気発生装置、41…発熱体温度計、42…誘導コイル、
50…過熱蒸気処理システム、51…温度制御回路、52〜54…温度調節器(PID)、
60…過熱蒸気処理システム、
61…温度制御回路、62…流量制御弁、63…温度調節器(PID)、
70…過熱蒸気処理システム、
71…温度制御回路、72…温度調節器(PID)、73…比較器(Cmp.)、
80…過熱蒸気処理システム、81…温度制御回路、
82…飽和蒸気発生装置、83…発熱体、84…温度調節器(PID)、
SW1,SW2…切替回路、Ta,Tb,Tc…検出温度、
Sb…吐出蒸気上限温度、Ga…発熱体目標温度、Gc…処理部目標温度、
Aa…警報信号、Ia…通電指令、Ib…コイル電流

Claims (1)

  1. 飽和蒸気を発生する飽和蒸気発生装置と、前記飽和蒸気を更に加熱して過熱蒸気を発生する過熱蒸気発生装置と、前記過熱蒸気を受け入れて処理に供する過熱蒸気処理装置と、前記過熱蒸気発生装置の発熱体に給電する高周波電源と、前記過熱蒸気処理装置の検出温度が処理部目標温度になるように前記飽和蒸気の流量を制御する第1フィードバック制御手段に加えて前記過熱蒸気発生装置の前記発熱体の温度が発熱体目標温度になるように前記高周波電源の出力を制御する第2フィードバック制御手段も有し更に前記過熱蒸気の検出温度が吐出蒸気上限温度を超えたときには高周波電源の電流出力を強制停止させる過熱蒸気過剰昇温防止手段も有する温度制御回路とを備えている過熱蒸気処理システム。
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