JP5339533B2 - 血管内皮前駆細胞の移植による抗がん療法 - Google Patents

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Description

本発明は、末梢血および骨髄単核球を分化誘導することで得た血管内皮前駆細胞(endothelialprogenitor cell;EPC)を含む細胞を用いた、腫瘍の予防・治療剤や、血管内皮前駆細胞を経静脈的に投与する腫瘍の予防・治療方法や、腫瘍の予防・治療のための薬剤の製造における血管内皮前駆細胞の使用等に関する。
従来、腫瘍(がん)の治療方法として、化学抗がん剤や放射線による治療方法が挙げられるが、抗がん剤や放射線などのがん治療によって十分な治療効果が得られない原因の一つとしてがん組織が低酸素環境にあることが考えられ、これを制御する方法としては温熱療法(ハイパーサーミア)や高圧酸素治療などの試みがあるものの治療効果は十分に確立されていない。また、抗がん剤の耐性機序の一因として不適切な薬剤分布による薬剤の作用の低下があげられるが、これには腫瘍血管の構造的・機能的な異常性が関与すると考えられ、これらの問題点を解決する従来の技術として免疫治療とナノ粒子やミセル等を用いたドラッグデリバリーシステムの組み合わせによる治療が行われてきた。
他方、骨髄などから得られる血管内皮前駆細胞は血管再生を担う細胞(例えば、非特許文献1参照)であり、虚血性心疾患や動脈閉塞性疾患を有する患者に対し、自家血管内皮前駆細胞を移植することによる血管再生治療が行われている(例えば、非特許文献2〜4参照)。血管内皮前駆細胞は骨髄の他、末梢血や臍帯血などからも分離・採集することが可能である。これらの細胞は、例えばCD34や、VEGFR2(FLK−1)等の表面マーカーを有することを特徴としており、磁気ビーズないしフローサイトメトリーによって単核球より分離することが可能である。同様に、単核球をVEGFなどのサイトカインを含む血管内皮分化促進培地を用いて培養後に得られる付着細胞として回収することも可能である。これらの付着細胞はアセチル化低密度リポタンパク質(acethylated LDL)の取り込み、レクチン(lectin)への結合性を有することを特徴とする。現在行われている血管内皮前駆細胞を用いた血管再生治療には主に骨髄より得られたCD34陽性の単核球が用いられている。
骨髄などから得られるマウス血管内皮前駆細胞、あるいはラット由来の血管内皮前駆細胞様細胞を遺伝子修飾しキャリアとして利用するがん治療戦略に関する動物実験の報告(例えば、非特許文献5参照)がある。しかし、ラット由来の血管内皮前駆細胞様細胞(不死化細胞)を担がん動物に移植した際に腫瘍増殖を認めたとされており、がん治療においてこのような不死化細胞を用いることには重大な懸念がある。
その他、マウス骨髄細胞から付着細胞としてマウス血管内皮前駆細胞を調製する方法(例えば、非特許文献6参照)や、SV40の温度感受性突然変異株tsA58のラージT抗原遺伝子を導入したトランスジェニックラットの骨髄から単核球画分を採取して血管内皮前駆細胞を調製し、次いで、この血管内皮前駆細胞を培養して血管内皮細胞に分化させ、この分化した血管内皮細胞を継代培養して、アセチル化LDLの取込み活性を有し、VEGF(血管内皮細胞増殖因子)受容体1及びTIE1,2を発現する不死化血管内皮細胞株を樹立する方法(例えば、特許文献1参照)や、骨髄未分化細胞と、Jagged−1又はDelta−4等のノッチ(Notch)リガンドを高発現する細胞とを隣接した状態で共培養し、骨髄未分化細胞から血管内皮前駆細胞様細胞へと分化誘導させる方法(例えば、特許文献2参照)や、血管内皮前駆細胞と夾雑細胞とを含む細胞浮遊液を、少なくとも夾雑細胞を実質的に通過させ血管内皮前駆細胞は実質的に捕捉する細胞分離フィルターに通液すること、該細胞分離フィルターに流体を導入して該細胞分離フィルターに捕捉された血管内皮前駆細胞を回収すること、回収された血管内皮前駆細胞を血管の再生に使用することを含む血管の再生方法(特許文献3)が報告されている。
特開2001−231549号公報 特開2007−89536号公報 特開2003−250820号公報 Asahara T, et al: Science 275;964-967, 1997 Assmus B, et al: Circulation 106;3009-3017, 2002 浅原孝之、他:実験医学 vol24,No.1, p30-36, 2006 伊井正明、他:実験医学 vol24,No.18, p2871-2879, 2006 Muta M, et al: Oncology Report 10;1765-1769, 2003 Ii M, et al: Circulation Research 98;697-704,2006
本発明の課題は、自家細胞等を用いて、がんの退縮あるいは良好なドラックデリバリー効果を有し、腫瘍内低酸素域の縮小ないし解除をもたらす抗がん療法を提供することにある。
薬剤分布が不良な腫瘍に対して、腫瘍血管に構造的な改変(リモデリング)を誘導することができれば、低酸素環境が解除され、さらに薬剤分布を改善させることが期待される。そこで本発明者らは、血管内皮前駆細胞の有する血管再生能に着目したが、血管新生阻害薬による悪性腫瘍の増殖抑制作用や浸潤転移の抑制作用がよく知られていることから、血管再生能を有する血管内皮前駆細胞の移植が腫瘍に及ぼす影響を予測することはできなかった。しかし、ヒト膵がん細胞を皮下移植して作製された担がんマウスに対して、同種(マウス)血管内皮前駆細胞を移植する実験を行ったところ、まず第一に血管内皮前駆細胞の移植により腫瘍増殖が抑制されることが分かった。その詳細なメカニズムは解明されていないが、血管内皮前駆細胞という血管再生(脈管発生)を担う前駆細胞の移植が腫瘍血管の構築に著しい変化をもたらすことを見い出した。すなわち、ヒト膵がん細胞を皮下移植して作製された腫瘍はヒトの膵がん組織と同様に乏血性という特徴を有するが、血管内皮前駆細胞の移植により血管密度の増加と血管径の拡大が認められた。これは未熟な腫瘍血管の成熟化現象とも考えられ、予測される血流の増加に合致する現象として、腫瘍内の低酸素域が縮小することを確認した。
すなわち本発明は、血管内皮前駆細胞を含むことを特徴とする腫瘍の予防・治療剤や、血管内皮前駆細胞を含むことを特徴とする腫瘍増殖抑制剤や、血管内皮前駆細胞を含むことを特徴とする腫瘍内の低酸素域縮小剤や、血管内皮前駆細胞を含むことを特徴とする腫瘍血管のリモデリング誘導剤や、血管内皮前駆細胞を含むことを特徴とする抗がん剤の作用増強剤や、血管内皮前駆細胞を含むことを特徴とする放射線治療の効果増強剤に関する。
また本発明は、血管内皮前駆細胞を経静脈的に哺乳動物に投与することを特徴とする腫瘍の予防・治療方法や、血管内皮前駆細胞を経静脈的に哺乳動物に投与することを特徴とする腫瘍の増殖抑制方法や、血管内皮前駆細胞を経静脈的に哺乳動物に投与することを特徴とする腫瘍内の低酸素域の縮小方法や、血管内皮前駆細胞を経静脈的に哺乳動物に投与することを特徴とする腫瘍血管のリモデリング誘導方法に関する。
さらに本発明は、血管内皮前駆細胞の、腫瘍の予防・治療のための薬剤の製造における使用や、血管内皮前駆細胞の、腫瘍増殖抑制のための薬剤の製造における使用や、血管内皮前駆細胞の、腫瘍内の低酸素域縮小のための薬剤の製造における使用や、血管内皮前駆細胞の、腫瘍血管のリモデリング誘導のための薬剤の製造における使用に関する。
骨髄から分離・調製した血管内皮前駆細胞が、アセチル化LDLを取り込み、FITC−レクチンに親和性を示す図である。 ヒト膵がん細胞株を皮下移植した担がんヌードマウスに対して、マウス血管内皮前駆細胞を1×10〜1×10の範囲で経静脈投与した場合のがんの体積(mm)及び重量を測定した結果を示す図である。 ヒト膵がん細胞株を皮下移植した担がんヌードマウスに対して、マウス血管内皮前駆細胞を1×10経静脈投与した場合と、対照としてのPBSを経静脈投与した場合の免疫組織染色の結果を示す図である。 ヒト膵がん細胞株を皮下移植した担がんヌードマウスに対して、マウス血管内皮前駆細胞を1×10経静脈投与した場合と、対照としてPBSを経静脈投与した場合の腫瘍血管の構造変化を示す図である。 ヒト末梢血単核球を、EGM2−MVにおいて調製した血管内皮前駆細胞(図5−a)、及びVEGF、FGF及び自家血清を添加したX−vivo15において調製した血管内皮前駆細胞(図5−b)を示す図である。EGM2−MVにおいて調製した血管内皮前駆細胞の95%以上が赤色に染色されて、DiI-acLDL取込みを示し(図5−c)、また、血管内皮前駆細胞の95%以上が緑色に染色されて、フルオレセインイソチオシアネート−Ulexレクチン結合を示した(図5−d)。両者を併せた図も示す(図5−e) 管腔形成アッセイの結果を示す図である。HUVEC(ヒト臍帯静脈内皮細胞)単独では、ほとんど管腔構造を形成していないが(図6−a)、HUVECを血管内皮前駆細胞と共培養すると、毛細血管形態形成が明らかに誘導された(図6−b)。 ヒト膵がん細胞株を皮下移植した、担がんヌードマウスに対して、マウス血管内皮前駆細胞を経静脈投与した場合(図7−b)と、対照としてPBSを経静脈投与した場合(図7−a)の生体イメージングシステムによる血流分布域の変化を示す図である。 マウス抗VE−cadherin抗体(図8−a)、マウス抗CD11b抗体(図8−b)、マウス抗CD105抗体(図8−c)、マウス抗Tie2(CD202)抗体(図8−d)、マウス抗CD31抗体(図8−e)、マウスGr−1抗体(図8−f)についてのフローサイトメトリーの結果を示す図である。 ヒト抗CD34抗体(図9−a)、ヒト抗c−kit抗体(図9−b)、ヒト抗CD105抗体(図9−c)、及びヒト抗CD31抗体(図9−d)についてのフローサイトメトリーの結果を示す図である。
本発明の腫瘍の予防・治療剤、腫瘍増殖抑制剤、腫瘍内の低酸素域縮小剤、腫瘍血管のリモデリング誘導剤、抗がん剤の作用増強剤、及び放射線治療の効果増強剤としては、血管内皮前駆細胞を有効成分として含む組成物であれば特に制限されず、また、本発明の腫瘍の予防・治療方法、腫瘍の増殖抑制方法、腫瘍内の低酸素域の縮小方法、及び腫瘍血管のリモデリング誘導方法としては、血管内皮前駆細胞を経静脈的に、採取した血管内皮前駆細胞と同種の哺乳動物に投与する方法であれば特に制限されず、そしてまた、本発明の使用(方法)としては、腫瘍の予防・治療のための薬剤、腫瘍増殖抑制のための薬剤、腫瘍内の低酸素域縮小のための薬剤、及び腫瘍血管のリモデリング誘導のための薬剤の各薬剤の製造における血管内皮前駆細胞の使用であれば特に制限されず、上記腫瘍は固形がんを意味し、固形がんとして具体的には、膵臓がん、食道がん、胃がん、肺がん、腎がん、甲状腺がん、耳下腺がん、頭頚部がん、骨・軟部肉腫、尿管がん、膀胱がん、子宮がん、肝がん、乳がん、卵巣がん、卵管がん等を例示することができ、特に膵臓がん等の乏血性のがんを好適に例示することができる。
本発明の腫瘍の予防・治療剤によると、ヒト、マウス、ラット、イヌ、ウシ、サル等の哺乳動物、特にヒト由来の血管内皮前駆細胞を、同種の哺乳動物、特にヒトに経静脈的に投与することにより、血管内皮前駆細胞が腫瘍組織に移行し、腫瘍組織内にとりこまれ、腫瘍血管の口径拡大や血流改善など構造的・機能的な変化をもたらし、その異常性の是正を誘導し、腫瘍内の低酸素域を縮小し、腫瘍の増殖を抑制することにより、腫瘍を予防・治療することができる。本発明の腫瘍増殖抑制剤によると、血管内皮前駆細胞を経静脈的に投与して、腫瘍の増殖を抑制することができる。本発明の腫瘍内の低酸素域縮小剤によると、血管内皮前駆細胞を経静脈的に投与して、腫瘍内の低酸素域を縮小することができる。本発明の腫瘍血管のリモデリング誘導剤によると、血管内皮前駆細胞を経静脈的に投与して、腫瘍血管の口径拡大や血流改善など、腫瘍血管にリモデリング(構造的な改変)を誘導することができる。本発明の抗がん剤の作用増強剤によると、血管内皮前駆細胞を経静脈的に投与して、腫瘍内の血流を増加させ、薬剤の腫瘍組織内での分布状態を改善して、抗がん剤の作用を増強することができる。本発明の放射線治療の効果増強剤によると、血管内皮前駆細胞を経静脈的に投与して、放射線による治療効果を増強することができる。
本発明において血管内皮前駆細胞とは、ほ乳類の末梢血、骨髄、臍帯血などの血液中に存在し、細胞外マトリックスに付着して増殖していく特性を有する付着細胞を意味し、例えば、血管内皮細胞への分化能を有する細胞や、直接血管内皮細胞には分化しないが様々なサイトカインの産生などを介して、新生血管の構築・形成を促進する不均一な(heterogenous)な細胞集団〔群〕を好適に挙げることができる。上記細胞外マトリックスとしては、細胞培養において細胞が付着して分裂・増殖し得るマトリックスや基質や担体であれば特に制限されず、例えば、細胞接着における足場としての役割や、増殖因子などを保持・提供する役割を果たしている、細胞外に存在している構造体を挙げることができ、具体的には、フィブロネクチン、ビトロネクチン、コラーゲン、プロテオグリカン、ラミニン、テネイシン、エンタクチン、エラスチン、フィブリリン、ヒアルロン酸、ゼラチン、ポリ−L−リジン(poly-L-lysine)、ポリ−D−リジン(poly-D-lysine)等を挙げることができる。上記血管内皮前駆細胞の製法としては、例えば、常法により末梢血や骨髄から分離した単核球をVEGFなどのサイトカインを含む血管内皮分化促進培地を用いて培養し、培養後に得られる付着細胞として回収する方法を挙げることができる。また、血管内皮前駆細胞のうち、CD34、VEGF受容体2等の表面マーカーを発現する細胞は、これらの表面マーカーに結合する抗体を結合した磁気ビーズを用いる方法や、蛍光標識した抗体を用いるフローサイトメトリー法によって、単核球より分離することができる。
上記血管内皮前駆細胞として具体的には、アセチル化LDLの取り込み活性及び/又はレクチン親和性を有する細胞や、CD34及び/又はVEGF受容体を発現する細胞の他、CD105及び/又はCD31を発現する細胞や、c−Kit及び/又はVEGF受容体2(Flk−1)を発現する細胞や、VE−cadherinを発現する細胞、CD11bを発現する細胞、CD105を発現する細胞、及び/又はTie2(CD202)を発現する細胞、あるいは、これらの細胞の特性を組み合わせて有する細胞等を挙げることができる。
また、血管内皮前駆細胞を経静脈的に投与したときの拒絶反応を抑制しうる点で、がん患者由来の自家細胞を利用することがより好ましい。自家細胞を利用する場合、患者の末梢血や骨髄から単核球を分離し、VEGFなどのサイトカインを含む血管内皮分化促進培地を用いて培養後に得られる付着細胞として回収した血管内皮前駆細胞を有利に用いることができる。さらに、不死化などの遺伝子操作を加えていない血管内皮前駆細胞を用いることが、ラット由来の血管内皮前駆細胞様細胞の移植の場合にみられたような腫瘍増殖を防ぐことができ、細胞治療における安全性確保の面で好ましい。なお、移植した血管内皮前駆細胞の成熟した腫瘍血管が増生することで、長期間の観察の後に腫瘍増殖や転移の促進が見られる可能性も考えられるが、このような血管内皮前駆細胞移植による有害事象に対する対策として、血管内皮前駆細胞にあらかじめチミジンキナーゼ遺伝子等の自殺遺伝子を遺伝子導入しておくことで、その必要に応じてガンシクロビル等を投与してがん組織を腫瘍血管もろとも破壊することも可能である。
腫瘍の予防・治療のための薬剤(腫瘍の予防・治療剤)、好ましくは経静脈的に投与する薬剤を製造する場合、薬学的に許容される通常の担体、賦形剤、希釈剤、pH緩衝剤、生理的食塩水等の水溶性溶剤、塩化ナトリウム、グリセリン、D−マンニトール等の等張化剤、ヒト血清アルブミン等の安定化剤、メチルパラベン等の保存剤、ベンジルアルコール等の局麻剤などの各種調剤用配合成分を添加することができる。また、他の抗腫瘍剤を併用することもできる。経静脈的に投与する場合の血管内皮前駆細胞の投与量としては、がんの種類、進行度合い等にもよるが、1×10〜1×10の細胞(1〜複数回に分けて投与してもよい)を挙げることができる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの例示に限定されるものではない。
[実施例]
骨髄からの血管内皮前駆細胞の分離・調製は次のようにして行った。マウスの大腿骨などを乳鉢とDPBSE(5mMの濃度でEDTAを含有したPBS)を用いて破砕し、骨髄液を採取した。採取した骨髄液から常法に従い細胞を採取し、得られた細胞を径70μmのメンブレンフィルターを用いてろ過して集め、DPBSE10mlに懸濁し、この懸濁液を4mlのHistopaque 1083(Sigma社)が入った15mlの遠心チューブに静かに重層した。この混合物を用いて密度勾配遠心分離(400g、20分間、室温)した後、中間に層状になった細胞をピペットにより採取して骨髄単核球(BM−MNC)を単離した。ラットビトロネクチン(Sigma社)をコーティングしたプレート上で、微小血管内皮細胞用培地EGM2−MV(Clontech社)を用いて4日間培養し、付着細胞としてマウス血管内皮前駆細胞を得た。付着細胞の95%以上がDiI標識アセチル化LDLを取り込み、FITC−レクチンに親和性を示す、血管内皮系細胞であることが確認された(図1)。このマウス血管内皮前駆細胞を、PBS(pH7.4)に懸濁し、1×10,1×10,1×10の各濃度の細胞懸濁液を以下の実験に供した。
ヒト膵がん細胞株KP−1N(JCRB0177.0)を皮下移植した担がんヌードマウスに対して、実施例1で調製したマウス血管内皮前駆細胞を1×10〜1×10の範囲で経静脈投与した。各濃度の血管内皮前駆細胞を移植した個体(n=10)における2〜4週間の膵がんの体積(mm)及び重量を測定した結果を図2に示す。同様にPBSを経静脈投与したものを対照とした。なお、膵がんの体積(mm)の測定は、文献(Mizukami Y, et al. Nat Med 11,992-997, 2005)記載の方法によって行った。その結果、1×10以上の血管内皮前駆細胞を移植した個体において2〜4週間の観察期間に腫瘍増殖の抑制が確認された。また、ヒト膵がん細胞株KP−1N(JCRB0177.0)に代えて、ヒト膵がん細胞株Panc−1(ATCC No.CRL1469)やBxPC3(ATCC No.CRL1687)を用いて同様に実験を行ったところ、KP−1N(JCRB0177.0)を用いた場合と同様な腫瘍増殖の抑制が確認された。
ヒト膵がん細胞株KP−1N(JCRB0177.0)を皮下移植した担がんヌードマウスに対して、マウス血管内皮前駆細胞を1×10〜1×10の範囲で経静脈投与した。屠殺90分前に低酸素マーカーとして汎用されているpimonidazolhydrochloride (Hypoxyprobe-1; Chemicon社)を60mg/kg腹腔内投与し、抗Hypoxyprobe-1抗体を用いて腫瘍の免疫組織染色を行った。マウス血管内皮前駆細胞を1×10経静脈投与した場合と、対照としてのPBSを経静脈投与した場合の免疫組織染色の結果(n=10)を図3に示す。染色陽性域を低位酸素域として評価し、1×10以上の血管内皮前駆細胞を移植した個体において2〜4週間の観察期間に腫瘍内低酸素域の縮小が確認された。また、ヒト膵がん細胞株KP−1N(JCRB0177.0)に代えて、ヒト膵がん細胞株Panc−1(ATCC No.CRL1469)やBxPC3(ATCC No.CRL1687)を用いて同様に実験を行ったところ、KP−1N(JCRB0177.0)を用いた場合と同様な腫瘍内低酸素域の縮小が確認された。
ヒト膵がん細胞株KP−1N(JCRB0177.0)を皮下移植した担がんヌードマウスに対して、マウス血管内皮前駆細胞を1×10〜1×10の範囲で経静脈投与した。屠殺20分前にFITC標識されたtomoto-lectin(Vector社)50mgを経静脈投与し、機能血管を標識した。マウス血管内皮前駆細胞を1×10経静脈投与した場合と、対照としてのPBSを経静脈投与した場合の腫瘍血管の構造変化(n=10)を図4に示す。その結果、1×10以上の血管内皮前駆細胞を移植した個体において2〜4週間の観察期間に、腫瘍血管の構造変化(血管腔の拡大)とこれに伴う血流の増大が確認された。また、ヒト膵がん細胞株KP−1N(JCRB0177.0)に代えて、ヒト膵がん細胞株Panc−1(ATCC No.CRL1469)やBxPC3(ATCC No.CRL1687)を用いて同様に実験を行ったところ、KP−1N(JCRB0177.0)を用いた場合と同様な腫瘍血管の構造変化(血管腔の拡大)とこれに伴う血流の増大が確認された。
ヒト血管内皮前駆細胞がパラクリン分泌により血管新生を促進することができるかどうかを調査するために、マトリジェルにHUVECと血管内皮前駆細胞等を共培養して、管腔(毛細血管)形成アッセイを行なった。ヒト血管内皮前駆細胞としては、健常なボランティアから得た末梢血由来の血管内皮前駆細胞を使用した。大量の血管内皮前駆細胞が必要な場合は、潰瘍性大腸炎の患者の治療用アフェレーシスから得た試料を使用した。Histopaque 1077(Sigma社製)を用いて密度勾配遠心分離(400g、20分間、室温)した後、中間に層状になった細胞をピペットにより採取して、単核球を単離し、ヒトフィブロネクチンをコーティングしたプレート上で、微小血管内皮細胞用培地EGM2−MV培地キット(Clontech社製、SanDiego, CA, USA)で補完したEBM−2を用いて4〜7日間培養し、付着細胞として、ヒト血管内皮前駆細胞を得た。
また、上記ヒト血管内皮前駆細胞は、ヒト末梢血単核球を、幹細胞及び単球系細胞の培養に用いられるX−vivo15(Lonza社製)の培養液に、VEGF(vascular endothelial growth factor:血管内皮細胞増殖因子)(10ng/mL)、FGF(fibroblast growth factor:線維芽細胞増殖因子)(10ng/mL)及び自家血清(1〜20%)を添加して調製した培地において分化誘導することによっても得ることができた。ウシ胎児血清(fetal bovine serum)の代わりに自家血清(20%)を添加した微小血管内皮細胞用培地EGM2−MVにおいて、ヒト末梢血単核球を2週間培養して調製した血管内皮前駆細胞を図5−aに示し、VEGF、FGF及び自家血清(20%)を添加したX−vivo15において、ヒト末梢血単核球を2週間培養して調製した血管内皮前駆細胞を図5−bに示す。両者において、紡錘形の付着細胞が見い出された。
上記付着細胞の95%以上が、アセチル化LDL(Biomedical Technologies社製, Soughton, MA, USA)の取込み活性(図5−c参照)と、UEA(Ulex Europaeus 凝集素)レクチン(Vector Laboratories社製、Burlingame, CA, USA)結合性(図5−d参照)を示す内皮系細胞であることを確認した。
管腔アッセイは、DiI−acLDLを標識した上記ヒト血管内皮前駆細胞2.0×10個と、内皮細胞基礎培地としてEGM2を用いて培養し、初期継代(6継代以内)のHUVEC(human unbilical vein endothelial cell:ヒト臍帯静脈内皮細胞)(Cambrex社製、Walkersville,MD,USA)1000個とを、2%FBSを含有するEBM−2に懸濁し、成長因子を除いた96ウェルプレートのマトリジェル(354230;Becton Dickinson社製、Franklin Lakes, NJ. USA)に添加し、37℃にて、5%CO2存在下で8時間培養した。管腔形成の形態は位相差−蛍光顕微鏡(IX70;オリンパス社製)を用いて調査された。1HPF(High Power Field)あたりの分岐点の数を計測し、イメージJソフトウェア1.38を用いて管腔の長さを定量化した。
VEGF等の成長因子の非存在下の低血清条件(EBM2中2%FBS)においては、HUVEC単独ではほとんど管腔構造を形成しなかった(図6−a参照)。しかしながら、HUVECをヒト血管内皮前駆細胞と5:1の割合で共培養すると、毛細血管形態形成が明らかに誘導された(図6−b参照)。これらの結果により、ヒト末梢血から得られた単核球を、ヒトフィブロネクチンをコーティングしたプレート上で、EGM2−MV培地を用いて4〜7日間培養して得た付着細胞は、HUVECなどの血管内皮細胞の管腔形成を促進し、血管新生能を有する細胞であると考えられた。
ヒト膵がん細胞株KP−1N(JCRB0177.0)を皮下移植した担がんヌードマウスに対して、実施例5で得られたヒト血管内皮前駆細胞を経静脈投与した。超音波造影剤であるソナゾイド(登録商標)を静脈注射後直ちに、生体イメージングシステム(AplioXG:東芝メディカルシステムズ社製)により、周波数8〜14MHzにて撮影した。ヒト血管内皮前駆細胞を5×105を2日間の間隔をあけて合計3回経静脈投与した場合(図7−b参照)と、対照としてPBSを経静脈投与した場合(図7−a参照)の血流分布域に示す。その結果、5×105のヒト血管内皮前駆細胞を移植した個体において、1〜2週間の観察期間に、血流分布域の拡大が確認された。この結果は、腫瘍内の微小血管密度の増大及び低酸素域の縮小という組織学的な解析結果とよく一致する。さらに、腫瘍内血液還流の増加は、抗がん剤などの薬剤分布の効率化、放射線療法の効果増強に結びつく可能性を強く示唆するものである。
付着細胞の特性について、フローサイトメトリーによって評価した。60mm〜100mmの温度感受性培養皿(RepCell;CellSeed社製)を用いて、実施例1の方法により得た付着細胞を室温で30分静置することで浮遊細胞とし、この細胞懸濁液を試料として、フローサイトメトリー(Beckman Coulter社製)により、抗マウスVE−cadherin抗体(BD Pharmingen社製)、抗マウスCD11b抗体(Beckman社製)、抗マウスCD105抗体(Beckman社製)、抗マウスTie2抗体(R&D社製)、抗マウスCD31抗体(Beckman Coulter社製)及び抗マウスGr−1抗体(BeckmanCoulter社製)を用いて、付着細胞の表面抗原の発現を確認した。その結果を図8に示す。
マウス骨髄単核球の分化誘導培養によって得られる付着細胞においては、VE−cadherin抗体(図8−a参照)、マウス抗CD11b抗体(図8−b参照)、マウス抗CD105抗体(図8−c参照)、マウス抗Tie2(CD202)抗体(図8−d参照)、抗マウスCD31抗体(図8−e参照)、抗マウスGr−1抗体(図8−f参照)について陽性細胞が多数認められた。
マウス骨髄単核球を血管内皮培地にて分化誘導して得た細胞の移植によって得られた血管構築を含む腫瘍の組織学的な変化ならびに腫瘍縮小効果は、上記の様に分化度や表面マーカーの発現パターンが異なる多様な細胞(群)によってもたらされた可能性がある。すなわち現時点では、血管内皮細胞へと分化する真の前駆細胞と、サイトカイン産生などを介して血管内皮細胞が新生血管を構築・形成する過程を促進することのできる骨髄などに由来する単核球の双方の働きが重要であると考えられた。
実施例7同様、付着細胞の特性を、一般的な内皮細胞マーカーである血小板内皮細胞付着分子(PECAM−1/CD31)とCD105の発現とCD34の弱い発現とを、付着単核球のフローサイトメトリーにより計測した。付着細胞は、CD31(55.7±7.7%)、CD105(90.4±3.1%)、及びCD34(19.8±5.2%)に陽性であったが、c−kit(2.3±2.1%)には陽性を示さなかった(図9a〜d参照)。
血管内皮細胞へと分化する真の前駆細胞と、サイトカイン産生などを介して血管内皮細胞が新生血管を構築・形成する過程を促進することのできる骨髄などに由来する単核球の双方の働きが重要であると考えられる。従って、CD34陽性かつVEGFR2陽性を特徴とする狭義の血管内皮前駆細胞(EPC)の他にも、上記実施例で明らかとなったように、単核球に由来し血管新生を促進する能力を有する増殖内皮細胞(outgrow endothelial cell)、血管前駆細胞(vascularprogenitor cell)、血管調節細胞(vascular modulatorycell)や、Tie2発現単球(Tie2 expressing monocyte)、VEGFR1陽性骨髄単核細胞(VEGFR1-positive myelomonocyticcell)、CD11b陽性骨髄単核細胞(CD11b-positive myelomonocyticcell)などを含めた多様な細胞(群)を担がん動物に移植することで腫瘍内血液循環を正常組織と同様に改善する可能性がある。
本発明によると、がんを有する個体に血管内皮前駆細胞を移植(経静脈的に投与)することにより、抗がん効果を得ることができ、新しいがん治療体系の構築が可能となる。血管内皮前駆細胞は末梢血単核球より分化誘導することが可能であり、細胞移植に自家細胞を用いる場合にはドナーの確保や拒絶反応のない安全な治療を行うことが可能となる。また、血管内皮前駆細胞の移植により腫瘍増殖が抑制される過程で、腫瘍血管の口径拡大や血流改善が得られ、腫瘍内の低酸素域が縮小し、抗がん剤などの薬剤分布や放射線治療の感受性が高まり、良好な抗がん効果が得られることが期待できる。このように、血管内皮前駆細胞の移植によりがん組織が低酸素状態から解除され、がん細胞の浸潤能や転移能などの悪性形質を制御することによって予後の改善が可能となる。

Claims (10)

  1. 血管内皮前駆細胞を含むことを特徴とする乏血域を有する固形腫瘍の予防・治療剤。
  2. 腫瘍増殖抑制作用を有することを特徴とする、請求項1記載の乏血域を有する固形腫瘍の予防・治療剤
  3. 腫瘍内の低酸素域縮小作用を有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の乏血域を有する固形腫瘍の予防・治療剤
  4. 腫瘍血管のリモデリング誘導作用を有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の乏血域を有する固形腫瘍の予防・治療剤
  5. 抗がん剤の作用増強作用を有することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の乏血域を有する固形腫瘍の予防・治療剤
  6. 放射線治療の効果増強作用を有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の乏血域を有する固形腫瘍の予防・治療剤
  7. 経静脈的に哺乳動物に投与することを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の乏血域を有する固形腫瘍の予防・治療剤
  8. 乏血域を有する固形腫瘍が、膵臓がん、胃がん、肺がん、及び、肝がんからなる群より選ばれるものである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の乏血域を有する固形腫瘍の予防・治療剤。
  9. 乏血域を有する固形腫瘍が膵がんである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の乏血域を有する固形腫瘍の予防・治療剤。
  10. 血管内皮前駆細胞の、乏血域を有する固形腫瘍の予防・治療のための薬剤の製造における使用。
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