JP5338739B2 - ハイブリッド自動車およびその制御方法 - Google Patents

ハイブリッド自動車およびその制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、ハイブリッド自動車およびその制御方法に関し、詳しくは、車軸に連結された駆動軸と内燃機関の出力軸と発電機の回転軸とを遊星歯車機構の3つの回転要素に接続すると共に2段変速の変速機を介して電動機を駆動軸に取り付けたハイブリッド自動車、および、こうしたハイブリッド自動車の制御方法に関する。
従来、この種のハイブリッド自動車としては、車軸に連結された駆動軸とエンジンの出力軸と発電機の回転軸とを遊星歯車機構の3つの回転要素に接続すると共に2段変速の変速機を介して電動機を駆動軸に取り付けたハイブリッド自動車において、発電機や電動機と電力をやりとりするバッテリの残容量が所定残容量以上のときには第1の車速を低速段から高速段に変速段を切り替える際の閾値として設定し、バッテリの残容量が所定残容量未満のときには第1の車速より小さな第2の車速を低速段から高速段に変速段を切り替える際の閾値として設定するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この自動車では、バッテリの残容量が所定残容量未満のときには高速段で走行する頻度を多くし、バッテリを充電する際の変速機の伝達効率を向上させて、車両の燃費の向上を図っている。
特開2007−137267号公報
上述したハイブリッド自動車では、変速機の低速段から高速段への変速と高速段から低速段へ変速とが頻繁に生じないように低速段から高速段への変速の閾値と高速段から低速段へ変速の閾値に十分なヒステリシスを持たせている。一方、上述のハイブリッド自動車では、山間部で下り坂が多いときには、アクセルオフ時に電動機を回生制御することによって得られる制動力と発電機によりエンジンをモータリングすることによって得られる制動力とにより車両に制動力を付与することにより、いわゆるエンジンブレーキを用いて走行することも行なわれている。このようにエンジンブレーキを用いて走行している最中に変速機の変速段を高速段から低速段に変速するときには、電動機によって回転数同期を行なうのに要する電力と発電機によりエンジンをモータリングしてエンジンブレーキを作用させるのに要する電力との和の電力をバッテリからの放電により賄う必要があるため、和の電力が小さくなるよう高速段から低速段へ変速の閾値を小さくすることも行なわれている。このため、エンジンブレーキを用いて走行しているときには車速が小さく設定された閾値より小さくなるまで高速段が維持されることとなり、変速機が低速段に変速される前に運転者がアクセルペダルを踏み込んだときには、運転者が期待する加速性能を発揮することができなくなる場合が生じる。
本発明のハイブリッド自動車およびその制御方法は、エンジンブレーキを用いてアクセルオフ時の制動力を付与して走行しているときに運転者がアクセルペダルを踏み込んだときの車両の加速を運転者が期待する加速性能に近いものとすることを主目的とする。
本発明のハイブリッド自動車およびその制御方法は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明のハイブリッド自動車は、
内燃機関と、動力を入出力する発電機と、車軸に連結された駆動軸と前記内燃機関の出力軸と前記発電機の回転軸との3軸に3つの回転要素が接続された遊星歯車機構と、動力を入出力可能な電動機と、前記駆動軸と前記電動機の回転軸との動力の伝達を前記電動機の回転軸の回転数を減速して前記駆動軸に伝達するときの減速比として第1の減速比による低車速側変速段と前記第1の減速比より小さな第2の減速比による高車速側変速段との2段変速により行なう変速手段と、前記発電機および前記電動機と電力のやりとりが可能な二次電池と、を備えるハイブリッド自動車であって、
前記内燃機関を冷却する冷却媒体の温度としての冷却媒体温度を検出する冷却媒体温度検出手段と、
前記二次電池から放電してもよい許容最大電力としての出力制限を設定する出力制限設定手段と、
運転者の操作に基づいて、走行中に前記電動機を回生制御することによって生じる制動力としての回生制動力と前記発電機により前記内燃機関をモータリングすることによって生じる制動力としての機関制動力とのうちアクセルオフ時に前記回生制動力を用いる通常制動モードと、アクセルオフ時に前記回生制動力と前記機関制動力とを用いる機関制動モードと、のうちから制動モードを設定する制動モード設定手段と、
前記機関制動モードが設定されているとき、前記検出された冷却媒体温度が所定温度以上であり且つ前記設定された出力制限が第1の所定制限値以上のときには第1の所定車速を前記高車速側変速段から前記低車速側変速段に変速する高低変速閾値として設定し、前記検出された冷却媒体温度が前記所定温度未満であるとき又は前記設定された出力制限が前記第1の所定制限値未満のときには前記第1の所定車速より小さい第2の所定車速を前記高低変速閾値として設定する高低変速閾値設定手段と、
アクセルオフ時に車両に要求される要求制動力を設定する要求制動力設定手段と、
前記機関制動モードが設定されて前記高車速側変速段によりアクセルオフにより走行しているときには、車速が前記設定された高低変速閾値以下に低下したときにおける前記変速手段の前記高車速側変速段から前記低車速側変速段への変速を伴って前記設定された要求制動力が車両に作用するよう前記内燃機関と前記発電機と前記電動機とを制御する制御手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明のハイブリッド自動車では、機関制動モードが設定されて高車速側変速段によりアクセルオフにより走行しているときに内燃機関を冷却する冷却媒体の温度としての冷却媒体温度が所定温度以上であり且つ二次電池から放電してもよい許容最大電力としての出力制限が第1の所定制限値以上のときには、第1の所定車速を高車速側変速段から低車速側変速段に変速する高低変速閾値として設定し、車速が高低変速閾値以下に低下したときにおける変速手段の高車速側変速段から低車速側変速段への変速を伴ってアクセルオフ時に車両に要求される要求制動力が車両に作用するよう内燃機関と発電機と電動機とを制御する。一方、機関制動モードが設定されて高車速側変速段によりアクセルオフにより走行しているときに冷却媒体温度が所定温度未満であったり出力制限が第1の所定制限値未満であるときには、第1の所定車速より小さい第2の所定車速を高低変速閾値として設定し、車速が高低変速閾値以下に低下したときにおける変速手段の高車速側変速段から低車速側変速段への変速を伴ってアクセルオフ時に車両に要求される要求制動力が車両に作用するよう内燃機関と発電機と電動機とを制御する。冷却媒体温度が高くて二次電池の出力制限が大きいときには比較的速い第1の所定車速で高車速側変速段から低車速側変速段に変速することにより、冷却媒体温度が低いときや二次電池の出力制限が小さいときに比して、運転者がアクセルペダルを踏み込んだときに高速側変速段で走行している頻度を少なくすることができる。この結果、アクセルオフにより走行しているときに運転者がアクセルペダルを踏み込んだときに低速側変速段で車両を加速する頻度が多くなり、車両の加速を運転者が期待する加速性能に近いものとすることができる。なお、冷却媒体温度が高くて二次電池の出力制限が大きいときに比較的速い第1の所定車速で高車速側変速段から低車速側変速段に変速するのは、冷却媒体温度が高いために内燃機関のフリクションが小さく、発電機による内燃機関のモータリングに必要な電力が小さくなることと、二次電池の出力制限が大きいときには二次電池から大きな電力を放電することができることと、に基づく。
こうした本発明のハイブリッド自動車において、前記所定温度は前記内燃機関のフリクションが比較的小さい温度範囲の下限温度として予め定められた温度であり、前記第1の所定制限値は、前記変速手段の前記高車速側変速段から前記低車速側変速段への変速に要する電力と前記機関制動力を作用させるのに必要な電力との和の電力より大きい電力として予め定められた電力である、ものとすることもできる。こうすれば、アクセルオフにより走行している最中に高車速側変速段から低車速側変速段に変速する際に必要な電力を二次電池から十分に賄うことができ、過大な電力による二次電池の放電を抑止することができる。
また、本発明のハイブリッド自動車において、前記高低変速閾値設定手段は、前記通常制動モードが設定されているときには、前記第1の所定車速を前記高低変速閾値として設定する手段であり、前記制御手段は、前記通常制動モードが設定されて前記高車速側変速段により走行しているときにも車速が前記高低変速閾値以下に低下したときにおける前記変速手段の前記高車速側変速段から前記低車速側変速段への変速を伴って前記設定された要求制動力が車両に作用するよう前記内燃機関と前記発電機と前記電動機とを制御する手段である、ものとすることもできる。こうすれば、機関制動モードが設定されて高車速側変速段によりアクセルオフにより走行しているときに冷却媒体温度が所定温度以上であり且つ二次電池の出力制限が第1の所定制限値以上のときの車両の加速性能を通常制動モードのときと同じものとすることができ、機関制動モードでアクセルオフにより走行しているときに運転者がアクセルペダルを踏み込んだときの車両の加速を運転者が期待する加速性能に近いものとすることができる。
さらに、本発明のハイブリッド自動車において、前記高低変速閾値設定手段は、前記制動モードに拘わらずに前記設定された出力制限が前記第1の所定制限値より大きく制限が課される制限値として予め定められた第2の所定制限値未満のときには前記第2の所定車速を前記高低変速閾値として設定する手段である、ものとすることもできる。こうすれば、アクセルオフにより走行している最中に高車速側変速段から低車速側変速段に変速する際に二次電池から過大な電力が放電されるのを抑止することができる。
本発明のハイブリッド自動車の制御方法は、
内燃機関と、動力を入出力する発電機と、車軸に連結された駆動軸と前記内燃機関の出力軸と前記発電機の回転軸との3軸に3つの回転要素が接続された遊星歯車機構と、動力を入出力可能な電動機と、前記駆動軸と前記電動機の回転軸との動力の伝達を前記電動機の回転軸の回転数を減速して前記駆動軸に伝達するときの減速比として第1の減速比による低車速側変速段と前記第1の減速比より小さな第2の減速比による高車速側変速段との2段変速により行なう変速手段と、前記発電機および前記電動機と電力のやりとりが可能な二次電池と、運転者の操作に基づいて、走行中に前記電動機を回生制御することによって生じる制動力としての回生制動力と前記発電機により前記内燃機関をモータリングすることによって生じる制動力としての機関制動力とのうちアクセルオフ時に前記回生制動力を用いる通常制動モードと、アクセルオフ時に前記回生制動力と前記機関制動力とを用いる機関制動モードと、のうちから制動モードを設定する制動モード設定手段と、を備えるハイブリッド自動車の制御方法であって、
前記機関制動モードが設定されて前記高車速側変速段によりアクセルオフにより走行しているときに前記内燃機関を冷却する冷却媒体の温度としての冷却媒体温度が所定温度以上であり且つ前記二次電池から放電してもよい許容最大電力としての出力制限が第1の所定制限値以上のときには、第1の所定車速を前記高車速側変速段から前記低車速側変速段に変速する高低変速閾値として設定し、車速が前記高低変速閾値以下に低下したときにおける前記変速手段の前記高車速側変速段から前記低車速側変速段への変速を伴ってアクセルオフ時に車両に要求される要求制動力が車両に作用するよう前記内燃機関と前記発電機と前記電動機とを制御し、
前記機関制動モードが設定されて前記高車速側変速段によりアクセルオフにより走行しているときに前記冷却媒体温度が前記所定温度未満であるとき又は前記出力制限が前記第1の所定制限値未満のときには、前記第1の所定車速より小さい第2の所定車速を前記高低変速閾値として設定し、車速が前記高低変速閾値以下に低下したときにおける前記変速手段の前記高車速側変速段から前記低車速側変速段への変速を伴ってアクセルオフ時に車両に要求される要求制動力が車両に作用するよう前記内燃機関と前記発電機と前記電動機とを制御する、
ことを特徴とする。
この本発明のハイブリッド自動車の制御方法では、機関制動モードが設定されて高車速側変速段によりアクセルオフにより走行しているときに内燃機関を冷却する冷却媒体の温度としての冷却媒体温度が所定温度以上であり且つ二次電池から放電してもよい許容最大電力としての出力制限が第1の所定制限値以上のときには、第1の所定車速を高車速側変速段から低車速側変速段に変速する高低変速閾値として設定し、車速が高低変速閾値以下に低下したときにおける変速手段の高車速側変速段から低車速側変速段への変速を伴ってアクセルオフ時に車両に要求される要求制動力が車両に作用するよう内燃機関と発電機と電動機とを制御する。一方、機関制動モードが設定されて高車速側変速段によりアクセルオフにより走行しているときに冷却媒体温度が所定温度未満であったり出力制限が第1の所定制限値未満であるときには、第1の所定車速より小さい第2の所定車速を高低変速閾値として設定し、車速が高低変速閾値以下に低下したときにおける変速手段の高車速側変速段から低車速側変速段への変速を伴ってアクセルオフ時に車両に要求される要求制動力が車両に作用するよう内燃機関と発電機と電動機とを制御する。冷却媒体温度が高くて二次電池の出力制限が大きいときには比較的速い第1の所定車速で高車速側変速段から低車速側変速段に変速することにより、冷却媒体温度が低いときや二次電池の出力制限が小さいときに比して、運転者がアクセルペダルを踏み込んだときに高速側変速段で走行している頻度を少なくすることができる。この結果、アクセルオフにより走行しているときに運転者がアクセルペダルを踏み込んだときに低速側変速段で車両を加速する頻度が多くなり、車両の加速を運転者が期待する加速性能に近いものとすることができる。なお、冷却媒体温度が高くて二次電池の出力制限が大きいときに比較的速い第1の所定車速で高車速側変速段から低車速側変速段に変速するのは、冷却媒体温度が高いために内燃機関のフリクションが小さく、発電機による内燃機関のモータリングに必要な電力が小さくなることと、二次電池の出力制限が大きいときには二次電池から大きな電力を放電することができることと、に基づく。
本発明の一実施例である動力出力装置を搭載するハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 エンジン22の構成の概略を示す構成図である。 変速機60の構成の一例を示す説明図である。 実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行されるアクセルオフ時駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行されるHi−Lo変速線設定処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。 実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行されるアクセルオフ時Hi−Lo変速制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 要求トルク設定用マップの一例を示す説明図である。 エンジン下限回転数設定用マップの一例を示す説明図である。 フリクション作用トルク設定用マップの一例を示す説明図である。 アクセルオフにより走行しているときの動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図の一例を示す説明図である。 Lo−Hi変速線およびHi−Lo変速線の一例を示す説明図である。 Lo−Hi変速およびHi−Lo変速の際の変速機60の共線図の一例を示す説明図である。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、変速機60を介して動力分配統合機構30に接続されたモータMG2と、駆動輪39a,39bや図示しない従動輪のブレーキを制御するためのブレーキアクチュエータ92と、車両の駆動系全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。
エンジン22は、例えばガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力可能な内燃機関として構成されており、図2に示すように、エアクリーナ122により清浄された空気をスロットルバルブ124を介して吸入すると共に燃料噴射弁126からガソリンを噴射して吸入された空気とガソリンとを混合し、この混合気を吸気バルブ128を介して燃料室に吸入し、点火プラグ130による電気火花によって爆発燃焼させて、そのエネルギにより押し下げられるピストン132の往復運動をクランクシャフト26の回転運動に変換する。エンジン22からの排気は、一酸化炭素(CO)や炭化水素(HC),窒素酸化物(NOx)の有害成分を浄化する浄化装置(三元触媒)134を介して外気へ排出される。
エンジン22は、エンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により制御されている。エンジンECU24は、CPU24aを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU24aの他に処理プログラムを記憶するROM24bと、データを一時的に記憶するRAM24cと、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。エンジンECU24には、エンジン22の状態を検出する種々のセンサからの信号、クランクシャフト26の回転位置を検出するクランクポジションセンサ140からのクランクポジションやエンジン22の冷却水の温度を検出する水温センサ142からの冷却水温,燃焼室内に取り付けられた圧力センサ143からの筒内圧力Pin,燃焼室へ吸排気を行なう吸気バルブ128や排気バルブを開閉するカムシャフトの回転位置を検出するカムポジションセンサ144からのカムポジション,スロットルバルブ124のポジションを検出するスロットルバルブポジションセンサ146からのスロットルポジション,吸気管に取り付けられたエアフローメータ148からのエアフローメータ信号AF,同じく吸気管に取り付けられた温度センサ149からの吸気温,空燃比センサ135aからの空燃比AF,酸素センサ135bからの酸素信号などが入力ポートを介して入力されている。また、エンジンECU24からは、エンジン22を駆動するための種々の制御信号、例えば、燃料噴射弁126への駆動信号や、スロットルバルブ124のポジションを調節するスロットルモータ136への駆動信号、イグナイタと一体化されたイグニッションコイル138への制御信号、吸気バルブ128の開閉タイミングの変更可能な可変バルブタイミング機構150への制御信号などが出力ポートを介して出力されている。なお、エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータを出力する。なお、エンジンECU24は、クランクポジションセンサ140からのクランクポジションに基づいてクランクシャフト26の回転数、即ちエンジン22の回転数Neも演算している。
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。動力分配統合機構30は、キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、リングギヤ32には変速機60を介してモータMG2がそれぞれ連結されており、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32に出力する。リングギヤ32は、ギヤ機構37およびデファレンシャルギヤ38を介して車両前輪の駆動輪39a,39bに機械的に接続されている。したがって、リングギヤ32に出力された動力は、ギヤ機構37およびデファレンシャルギヤ38を介して駆動輪39a,39bに出力されることになる。なお、駆動系として見たときの動力分配統合機構30に接続される3軸は、キャリア34に接続されたエンジン22の出力軸であるクランクシャフト26,サンギヤ31に接続されモータMG1の回転軸となるサンギヤ軸31aおよびリングギヤ32に接続されると共に駆動輪39a,39bに機械的に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aとなる。
モータMG1およびモータMG2は、共に発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42を介してバッテリ50と電力のやりとりを行なう。インバータ41,42とバッテリ50とを接続する電力ライン54は、各インバータ41,42が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータMG1,MG2の一方で発電される電力を他のモータで消費することができるようになっている。モータMG1,MG2は、共にモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、回転位置検出センサ43,44から入力した信号に基づいて図示しない回転数算出ルーチンによりモータMG1,MG2の回転子の回転数Nm1,Nm2を計算している。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、モータECU40は、回転位置検出センサ43,44からの信号に基づいてモータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2も演算している。
変速機60は、モータMG2の回転軸48とリングギヤ軸32aとの接続および接続の解除を行なうと共に両軸の接続をモータMG2の回転軸48の回転数を2段に減速してリングギヤ軸32aに伝達するよう構成されている。変速機60の構成の一例を図3に示す。この図3に示す変速機60は、ダブルピニオンの遊星歯車機構60aとシングルピニオンの遊星歯車機構60bと二つのブレーキB1,B2とにより構成されている。ダブルピニオンの遊星歯車機構60aは、外歯歯車のサンギヤ61と、このサンギヤ61と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ62と、サンギヤ61に噛合する複数の第1ピニオンギヤ63aと、この第1ピニオンギヤ63aに噛合すると共にリングギヤ62に噛合する複数の第2ピニオンギヤ63bと、複数の第1ピニオンギヤ63aおよび複数の第2ピニオンギヤ63bを連結して自転かつ公転自在に保持するキャリア64とを備えており、サンギヤ61はブレーキB1のオンオフによりその回転を自由にまたは停止できるようになっている。シングルピニオンの遊星歯車機構60bは、外歯歯車のサンギヤ65と、このサンギヤ65と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ66と、サンギヤ65に噛合すると共にリングギヤ66に噛合する複数のピニオンギヤ67と、複数のピニオンギヤ67を自転かつ公転自在に保持するキャリア68とを備えており、サンギヤ65はモータMG2の回転軸48に、キャリア68はリングギヤ軸32aにそれぞれ連結されていると共にリングギヤ66はブレーキB2のオンオフによりその回転が自由にまたは停止できるようになっている。ダブルピニオンの遊星歯車機構60aとシングルピニオンの遊星歯車機構60bとは、リングギヤ62とリングギヤ66、キャリア64とキャリア68とによりそれぞれ連結されている。変速機60は、ブレーキB1,B2を共にオフとすることによりモータMG2の回転軸48をリングギヤ軸32aから切り離すことができ、ブレーキB1をオフとすると共にブレーキB2をオンとしてモータMG2の回転軸48の回転を比較的大きな減速比で減速してリングギヤ軸32aに伝達し(以下、この状態をLoギヤの状態という)、ブレーキB1をオンとすると共にブレーキB2をオフ状態としてモータMG2の回転軸48の回転を比較的小さな減速比で減速してリングギヤ軸32aに伝達する(以下、この状態をHiギヤの状態という)。なお、ブレーキB1,B2を共にオンとする状態は回転軸48やリングギヤ軸32aの回転を禁止するものとなる。
バッテリ50は、例えばリチウムイオン二次電池として構成されており、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば、バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧,バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流,バッテリ50に取り付けられた図示しない温度センサからの電池温度などが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。また、バッテリECU52は、バッテリ50を管理するために電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいて残容量(SOC)を演算したり、演算した残容量(SOC)と電池温度Tbとに基づいてバッテリ50を充放電してもよい最大許容電力である入出力制限Win,Woutを演算している。なお、バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、電池温度Tbに基づいて入出力制限Win,Woutの基本値を設定し、バッテリ50の残容量(SOC)に基づいて出力制限用補正係数と入力制限用補正係数とを設定し、設定した入出力制限Win,Woutの基本値に補正係数を乗じることにより設定することができる。
ブレーキアクチュエータ92は、ブレーキペダル85の踏み込みに応じて生じるブレーキマスターシリンダ90の圧力(ブレーキ圧)と車速Vとにより車両に作用させる制動力におけるブレーキの分担分に応じた制動トルクが駆動輪39a,39bや図示しない従動輪に作用するようブレーキホイールシリンダ96a〜96dの油圧を調整したり、ブレーキペダル85の踏み込みに無関係に、駆動輪39a,39bや従動輪に制動トルクが作用するようブレーキホイールシリンダ96a〜96dの油圧を調整したりすることができるように構成されている。ブレーキアクチュエータ92は、ブレーキ用電子制御ユニット(以下、ブレーキECUという)94により制御されている。ブレーキECU94は、図示しない信号ラインにより、駆動輪39a,39bや従動輪に取り付けられた図示しない車輪速センサからの車輪速や図示しない操舵角センサからの操舵角などの信号を入力して、運転者がブレーキペダル85を踏み込んだときに駆動輪39a,39bや従動輪のいずれかがロックによりスリップするのを防止するアンチロックブレーキシステム機能(ABS)や運転者がアクセルペダル83を踏み込んだときに駆動輪39a,39bのいずれかが空転によりスリップするのを防止するトラクションコントロール(TRC),車両が旋回走行しているときに姿勢を保持する姿勢保持制御(VSC)なども行なう。ブレーキECU94は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってブレーキアクチュエータ92を駆動制御したり、必要に応じてブレーキアクチュエータ92の状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量に対応したアクセル開度Accを検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキポジションBP,駆動輪39a,39bや図示しない従動輪に取り付けられた車輪速センサ88a〜88dからの車輪速Vwa〜Vwd,駆動軸としてのリングギヤ軸32aに取り付けられた回転数センサ32bからの駆動軸回転数Nrなどが入力ポートを介して入力されている。また、ハイブリッド用電子制御ユニット70からは、変速機60のブレーキB1,B2の図示しないアクチュエータへの駆動信号などが出力ポートを介して出力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52,ブレーキECU94と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52,ブレーキECU94と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。なお、実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70は、図示しない車速演算ルーチンにより車輪速センサ88a〜88dからの車輪速Vwa〜Vwdに基づいて車速Vを演算している。車速Vとしては、例えば車輪速Vwa〜Vwdの平均値を用いるものとすることもできるし、車輪速Vwa〜Vwdのうち車輪速差の少ない3つの平均値を用いるものとすることもできる。
また、実施例のハイブリッド自動車20では、シフトレバー81のシフトポジションSPとして、駐車時に用いる駐車ポジション(Pポジション)、後進走行用のリバースポジション(Rポジション)、中立のニュートラルポジション(Nポジション)、前進走行用の通常のドライブポジション(Dポジション)の他に、シーケンシャルシフトポジション(Sポジション)、アップシフト指示ポジションおよびダウンシフト指示ポジションが用意されている。シフトポジションSPとしてDポジションを選択すると、実施例のハイブリッド自動車20は、効率よく且つパワーの出力の応答性が比較的良好となるようエンジン22を運転するように駆動制御する。また、シフトポジションSPとしてSポジションを選択すると、主として減速時に、車速Vに対するエンジン22の回転数の比を例えば6段階(SP1〜SP6)に変更することが可能となる。実施例では、運転者によりシフトレバー81がSポジションにセットされると、シフトポジションSPが5段目のSP5とされ、シフトポジションセンサ82によりシフトポジションSP=SP5である旨が検出される。以後、シフトレバー81がアップシフト指示ポジションにセットされるとシフトポジションSPが1段ずつ上げられる(アップシフトされる)一方、シフトレバー81がダウンシフト指示ポジションにセットされるとシフトポジションSPが1段ずつ下げられ(ダウンシフトされ)、シフトポジションセンサ82は、シフトレバー81の操作に応じて現在のシフトポジションSPを出力する。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。
次に、実施例のハイブリッド自動車20の動作、特にアクセルオフにより走行しているときの動作について説明する。図4はアクセルオフにより走行しているときの駆動制御としてハイブリッド用電子制御ユニット70により実行されるアクセルオフ時駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートであり、図5はアクセルオフして走行しているときの変速機60をHiギヤの状態からLoギヤの状態に変速する閾値としてのHi−Lo変速線を設定するためにハイブリッド用電子制御ユニット70により実行されるHi−Lo変速線設定処理ルーチンの一例を示すフローチャートであり、図6は車速VがHi−Lo変速線を越えて小さくなったときに変速機60をHiギヤの状態からLoギヤの状態に変速する際にハイブリッド用電子制御ユニット70により実行されるアクセルオフ時Hi−Lo変速制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。以下、順に説明する。なお、図4のアクセルオフ時駆動制御ルーチンや図5のHi−Lo変速線設定処理ルーチンは、アクセルオフにより走行しているときに所定時間毎(例えば、数msec毎)に繰り返し実行される。
アクセルオフ時駆動制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accやシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,車速V,冷却水温Tw,モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2,回転数センサ32bからの駆動軸回転数Nrなど制御に必要なデータを入力する処理を実行する(ステップS100)。ここで、車速Vは、車輪速センサ88a〜88dからの車輪速Vwa〜Vwdに基づいて演算されてRAM76の所定領域に記憶されたものを読み込むことにより入力するものとした。また、冷却水温Twは、水温センサ142により検出されたものをエンジンECU24から通信により入力するものとした。さらに、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2は、回転位置検出センサ43,44により検出されたモータMG1,MG2の回転子の回転位置に基づいて演算されたものをモータECU40から通信により入力するものとした。
こうしてデータを入力すると、入力したアクセル開度Accと車速VとシフトポジションSPとに基づいて車両に要求されるトルクとして駆動輪39a,39bに連結された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクTr*を設定すると共に(ステップS110)、シフトポジションSPと車速Vとに基づいて得られるエンジン22の下限回転数Neminをエンジン22の目標回転数Ne*として設定する(ステップS120)。ここで、要求トルクTr*は、実施例では、アクセル開度Accと車速VとシフトポジションSPと要求トルクTr*との関係を予め定めて要求トルク設定用マップとしてROM74に記憶しておき、アクセル開度Accと車速Vとが与えられると記憶したマップから対応する要求トルクTr*を導出して設定するものとした。図7に要求トルク設定用マップの一例を示す。いま、アクセルオフによりある程度の車速Vで走行しているときを考えれば、図7におけるアクセル開度Accが0%の6つの曲線SP1〜SP6から車速VとシフトポジションSPとに対応する負のトルク(制動力)が要求トルクTr*として設定されることになる。また、エンジン22の下限回転数Neminは、実施例では、シフトポジションSPと車速Vと下限回転数Neminとの関係を予め定めて下限回転数設定用マップとしてROM74に記憶しておき、シフトポジションSPと車速Vとが与えられると記憶したマップから対応する下限回転数Neminを導出するものとした。図8に下限回転数設定用マップの一例を示す。
続いて、シフトポジションSPを調べ(ステップS130)、シフトポジションSPがDポジションのときには、エンジン22を目標回転数Ne*で自立運転するよう制御信号をエンジンECU24に送信すると共に(ステップS140)、モータMG1のトルク指令Tm1*に値0を設定する(ステップS150)。一方、シフトポジションSPがSポジションのときには、エンジン22への燃料噴射を停止する制御信号をエンジンECU24に送信すると共に(ステップS160)、エンジン22の目標回転数Ne*と冷却水温Twとに基づいてエンジン22を目標回転数Ne*でモータリングしたときにエンジン22のフリクションにより生じる負のトルクのうちサンギヤ軸に作用するトルクとしてのフリクション作用トルクTfを設定し(ステップS170)、エンジン22の目標回転数Ne*とモータMG2の回転数Nm2と動力分配統合機構30のギヤ比ρとを用いて次式(1)によりモータMG1の目標回転数Nm1*を計算すると共に設定したフリクション作用トルクTfと計算した目標回転数Nm1*と入力したモータMG1の回転数Nm1とに基づいて式(2)によりモータMG1のトルク指令Tm1*を計算する(ステップS180)。このようにモータMG1のトルク指令Tm1*を設定してモータMG1を駆動制御することにより、シフトポジションSPがSポジションのときには、シフトポジションSPと車速Vとに応じたエンジン22の下限回転数Neminで燃料噴射を停止した状態のエンジン22をモータMG1によりモータリングすることになる。ここで、フリクション作用トルクTfは、実施例では、目標回転数Ne*と冷却水温Twとフリクション作用トルクTfとの関係を予め定めてフリクション作用トルク設定用マップとしてROM74に記憶しておき、目標回転数Ne*と冷却水温Twとが与えられると、マップから対応するフリクション作用トルクTfを導出して設定するものとした。図9にフリクション作用トルク設定用マップの一例を示す。図示するように、冷却水温Twが低いほど潤滑油の粘性が高くなることからエンジン22のフリクションが大きくなり、フリクション作用トルクTfも大きくなる。また、式(1)は、動力分配統合機構30の回転要素に対する力学的な関係式である。アクセルオフ時にモータMG1により燃料噴射を停止した状態のエンジン22をモータリングして走行しているときの動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図を図10に示す。図中、左のS軸はモータMG1の回転数Nm1であるサンギヤ31の回転数を示し、C軸はエンジン22の回転数Neであるキャリア34の回転数を示し、R軸はリングギヤ32の回転数Nr(駆動軸回転数Nr)を示す。式(1)は、この共線図を用いれば容易に導くことができる。なお、R軸上の2つの太線矢印は、モータMG1から出力されたトルクTm1がリングギヤ軸32aに作用するトルクと、モータMG2から出力されるトルクTm2が変速機60を介してリングギヤ軸32aに作用するトルクとを示す。また、式(2)は、モータMG1を目標回転数Nm1*で回転させるためのフィードバック制御における関係式であり、式(2)中、右辺第2項の「k1」は比例項のゲインであり、右辺第3項の「k2」は積分項のゲインである。
Nm1*=Ne*・(1+ρ)/ρ-Nm2/ρ (1)
Tm1*=Tf+k1(Nm1*-Nm1)+k2∫(Nm1*-Nm1)dt (2)
次に、変速機60の変速中であるか否かを判定し(ステップS190)、変速機60の変速中ではないときには、要求トルクTr*に設定したトルク指令Tm1*を動力分配統合機構30のギヤ比ρで除したものを加えて更に変速機60の変速比Grで除してモータMG2のトルク指令Tm2*を次式(3)により計算すると共に(ステップS200)、油圧ブレーキを作用させたときの制動力をリングギヤ軸32aに作用するトルクに換算したときのブレーキトルクTb*に値0を設定し(ステップS210)、設定したトルク指令Tm1*,Tm2*についてはモータECU40に送信すると共にブレーキトルクTb*についてはブレーキECU94に送信して(ステップS230)、本ルーチンを終了する。トルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU40は、トルク指令Tm1*でモータMG1が駆動されると共にトルク指令Tm2*でモータMG2が駆動されるようインバータ41,42のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。また、ブレーキトルクTb*を受信したブレーキECU94は、リングギヤ軸32aに作用する制動力としてのトルクがブレーキトルクTb*となるようにブレーキアクチュエータ92を駆動制御する。こうした制御により、シフトポジションSPがDポジションのときには、ステップS150によりモータMG1のトルク指令Tm1*には値0が設定されるから、モータMG2のトルク指令Tm2*には制動力としての負のトルクの要求トルクTr*を変速機60の変速比Grで除した値が設定される。即ち、シフトポジションSPがDポジションのときには、制動力としての要求トルクTr*の全てをモータMG2の回生制御により出力するのである。一方、シフトポジションSPがSポジションのときには、シフトポジションSPと車速Vとに応じたエンジン22の下限回転数Neminで燃料噴射を停止した状態のエンジン22をモータMG1によりモータリングすることにより生じる制動力とモータMG2を回生制御することにより生じる制動力とにより、制動力としての要求トルクTr*をリングギヤ軸32aに出力することになる。
Tm2*=(Tr*+Tm1*/ρ)/Gr (3)
ステップS190で変速機60が変速中であると判定されると、図6のアクセルオフ時Hi−Lo変速制御ルーチンにより設定されるモータMG2のトルク指令Tm2*とブレーキトルクTb*とを入力し(ステップS220)、設定または入力したトルク指令Tm1*,Tm2*についてはモータECU40に送信すると共にブレーキトルクTb*についてはブレーキECU94に送信して(ステップS230)、本ルーチンを終了する。変速機60が変速中の動作については後述する。
次に、アクセルオフして走行しているときに変速機60をHiギヤの状態からLoギヤの状態に変速する閾値としてのHi−Lo変速線を設定する処理について説明する。図5のHi−Lo変速線設定処理ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、冷却水温TwやシフトポジションSP,バッテリ50の出力制限WoutなどのHi−Lo変速線を設定するのに必要なデータを入力し(ステップS300)、バッテリ50の出力制限Woutが比較的小さな放電電力として予め設定された閾値Wref1以上であるか否か(ステップS310)、シフトポジションSPがDポジションであるかSポジションであるか(ステップS320)、冷却水温Twがエンジン22のフリクションが小さくなっている程度の温度として予め設定された閾値Tref(例えば、80℃など)以上であるか否か(ステップS330)、バッテリ50の出力制限Woutがエンジン22をモータリングしながら変速機60の変速段を変速しても十分な電力として閾値Wref1より大きく予め設定された閾値Wref2以上であるか否か(ステップS340)、を判定する。
バッテリ50の出力制限Woutが閾値Wref1未満のときにはバッテリ50から大きな電力を放電することはできないため、変速機60の変速段の変速に大きな電力を用いないように比較的遅い車速V2(例えば、30km/hや40km/hなど)をHi−Lo変速線Vloとして設定して(ステップS360)、本ルーチンを終了する。バッテリ50の出力制限Woutが閾値Wref1以上であり且つシフトポジションSPがDポジションのときには、変速機60をLoギヤの状態からHiギヤの状態に変速するLo−Hi変速線Vhi(例えば、75km/hや85km/hなど)より遅く且つ車速V2より速い車速V1(例えば、50km/hや60km/hなど)をHi−Lo変速線Vloとして設定して(ステップS350)、本ルーチンを終了する。バッテリ50の出力制限Woutが閾値Wref1以上であり且つシフトポジションSPがSポジションのときで、更に冷却水温Twが閾値Tref以上で且つバッテリ50の出力制限WoutがWref2以上のときには、エンジン22のフリクションが比較的小さく且つエンジン22をモータリングしながら変速機60の変速段を変速しても十分な電力をバッテリ50から放電可能であると判断し、車速V2より速い車速V1をHi−Lo変速線Vloとして設定して(ステップS350)、本ルーチンを終了する。バッテリ50の出力制限Woutが閾値Wref1以上であり且つシフトポジションSPがSポジションで、冷却水温Twが閾値Tref未満であったり、冷却水温Twが閾値Tref以上であってもバッテリ50の出力制限WoutがWref2未満のときには、エンジン22のフリクションが比較的大きいか、エンジン22のフリクションが比較的小さくてもエンジン22をモータリングしながら変速機60の変速段を変速しても十分な電力をバッテリ50から放電することが困難と判断し、比較的遅い車速V2(例えば、30km/hや40km/hなど)をHi−Lo変速線Vloとして設定して(ステップS360)、本ルーチンを終了する。図11にLo−Hi変速線Vhiと車速V2をHi−Lo変速線Vloとして設定したときの一例と車速V1と車速V2との関係の一例を示す。このようにHi−Lo変速線Vloが設定されると、変速機60の変速段をHiギヤの状態としてアクセルオフにより走行している最中に車速VがHi−Lo変速線Vloを超えて小さくなったときに変速機60をHiギヤの状態からLoギヤの状態に変速する。このようにHi−Lo変速線Vloを設定することにより、シフトポジションSPをSポジションとしてアクセルオフにより走行して車速Vが値V2〜値V1の範囲のときに運転者がアクセルペダル83を踏み込んだときに、冷却水温Twが閾値Tref以上で且つバッテリ50の出力制限WoutがWref2以上であれば、シフトポジションSPがDポジションのときと同様の加速性能を確保することができる。
次に、アクセルオフ時のHi−Lo変速時の制御について図6のアクセルオフ時Hi−Lo変速制御ルーチンを用いて説明する。アクセルオフ時Hi−Lo変速制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、負のトルク(制動力)として設定されているモータMG2のトルク指令Tm2*を値0に至るまでレート値Trtを用いて徐々に大きく(絶対値としては小さく)すると共にモータMG2のトルク指令Tm2*を大きくする分だけブレーキトルクTb*を徐々に小さく(絶対値としては大きく)することにより、モータMG2による制動力を油圧ブレーキによる制動力に置き換える処理を行なう(ステップS400〜S420)。この制動力の置き換えが終了すると、モータMG2の回転数Nm2を入力すると共に(ステップS430)、入力した回転数Nm2にLoギヤの状態における変速機60の変速比Gloを乗じると共にHiギヤの状態における変速機60の変速比Ghiで割ってHi−Lo変速を終了したときのモータMG2の回転数Nm2を変速後回転数Nm2tgとして計算し(ステップS440)、変速機60のブレーキB1をオフとしてモータMG2をリングギヤ軸32aから切り離す(ステップS450)。
こうしてモータMG2をリングギヤ軸32aから切り離すと、モータMG2の回転数Nm2が変速後回転数Nm2tgにほぼ一致するまでモータMG2の回転数Nm2を入力すると共に入力した回転数Nm2と変速後回転数Nm2tgとの差が打ち消されるようにモータMG2のトルク指令Tm2*を設定する処理(ステップS460〜S480)を繰り返す。即ち、モータMG2の回転数Nm2を変速後回転数Nm2tgに同期させるのである。いま、変速機60の変速段をHiギヤの状態からLoの状態に変更するHi−Lo変速を考えているから、変速前のモータMG2の回転数Nm2に比して変速後回転数Nm2tgは大きな値となる。このため、モータMG2の回転数Nm2を変速後回転数Nm2tgに同期させるためにはモータMG2を力行する必要がある。本実施例では、シフトポジションSPがSポジションのときには、シフトポジションSPと車速Vとによって定まる下限回転数Neminで燃料噴射を停止したエンジン22をモータMG1によりモータリングするから、このHi−Lo変速時には、モータMG1によるエンジン22のモータリングに要する電力とモータMG2の回転数Nm2を変速後回転数Nm2tgに同期させるのに要する電力との和の電力をバッテリ50から放電する必要がある。このため、このバッテリ50からの放電電力を小さくするために車速Vが小さくなるまでHi−Lo変速を行なわないようにするので好適であるが、バッテリ50から十分な電力を放電することができるときには、Hi−Lo変速線VloにシフトポジションSPがDポジションのときと同様に車速V1を用いることにより、シフトポジションSPがSポジションのときでも通常の加速性能を保持することができるようにしているのである。
こうしてモータMG2の回転数Nm2を変速後回転数Nm2tgに同期させると、変速機60のブレーキB2をオンとして変速機60をLoギヤの状態とし(ステップS490)、レート値Trtを用いてブレーキトルクTb*が値0となるまでブレーキトルクTb*を徐々に大きく(絶対値としては小さく)すると共にモータMG2のトルク指令Tm2*をブレーキトルクTb*を大きくする分だけ徐々に小さく(絶対値としては大きく)することにより、油圧ブレーキの制動力をモータMG2による制動力に置き換えて(ステップS500〜S520)、本ルーチンを終了する。図12にLo−Hi変速およびHi−Lo変速の際の変速機60の共線図の一例を示す。図中、S1軸はダブルピニオンの遊星歯車機構60aのサンギヤ61の回転数を示し、R1,R2軸はダブルピニオンの遊星歯車機構60aおよびシングルピニオンの遊星歯車機構60bのリングギヤ62,66の回転数を示し、C1,C2軸はリングギヤ軸32aの回転数であるダブルピニオンの遊星歯車機構60aおよびシングルピニオンの遊星歯車機構60bのキャリア64,68の回転数を示し、S2軸はモータMG2の回転数であるシングルピニオンの遊星歯車機構60bのサンギヤ65の回転数を示す。図示するように、Hiギヤの状態ではブレーキB1がオンでブレーキB2がオフとされており、Loギヤの状態では、ブレーキB2がオンでブレーキB1がオフとされる。いま、Hiギヤの状態からブレーキB1をオフすると、モータMG2はリングギヤ軸32aから切り離された状態となり、モータMG2を駆動制御することにより、モータMG2の回転数Nm2を変速後回転数Nm2tgに同期させることができる。したがって、同期したときにブレーキB2をオンとしての変速ショックは生じない。なお、図4のステップS220で入力するモータMG2のトルク指令Tm2*やブレーキトルクTb*は、この図6のアクセルオフ時Hi−Lo変速制御ルーチンのステップS400,S410で設定されたものやステップS470で設定されたもの、あるいは、ステップS500,S510で設定されたものである。即ち、図4の駆動制御ルーチンで変速機60の変速中におけるモータMG2のトルク指令Tm2*とブレーキトルクTb*は、この図6の変速制御ルーチンで設定されるのである。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、アクセルオフにより走行しているときにモータMG2を回生制御することによって得られる制動力とモータMG1によりエンジン22をモータリングすることによって得られる制動力との和の制動力を付与するシフトポジションSPがSポジションのときに、冷却水温Twが閾値Tref以上でエンジン22のフリクションが小さく且つバッテリ50の出力制限Woutが閾値Wref2以上でバッテリ50から十分な電力を放電することができるときには、シフトポジションSPがDポジションのときと同様の通常値である車速V1をHi−Lo変速線Vloとして用いることにより、シフトポジションSPがSポジションのときでもシフトポジションSPがDポジションのときと同様の車両の加速性能を発揮させることができる。一方、冷却水温Twが閾値Tref未満でエンジン22のフリクションが比較的大きいときやバッテリ50の出力制限Woutが閾値Wref2未満でバッテリ50から十分な電力を放電することができないときには、車速V1より小さい車速V2をHi−Lo変速線Vloとして用いることにより、シフトポジションSPがSポジションでアクセルオフにより走行している最中のHi−Lo変速時に必要な電力を小さくしてバッテリ50からの放電電力で賄えるようにし、Hi−Lo変速時に過大な電力がバッテリ50から放電されるのを抑制することができる。もとより、シフトポジションSPがSポジションであるかDポジションであるかに拘わらず、バッテリ50の出力制限Woutが閾値Wref1未満でバッテリ50が比較的厳しくその出力が制限されているときには、車速V1より小さい車速V2をHi−Lo変速線Vloとして用いることにより、アクセルオフにより走行している最中のHi−Lo変速時に必要な電力を小さくしてバッテリ50からの放電電力で賄えるようにし、Hi−Lo変速時に過大な電力がバッテリ50から放電されるのを抑制することができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、シフトポジションSPをSポジションとしてアクセルオフにより走行しているときに冷却水温Twが閾値Tref以上で且つバッテリ50の出力制限Woutが閾値Wref2以上のときには、シフトポジションSPをDポジションとしてアクセルオフにより走行しているときにバッテリ50の出力制限Woutが閾値Wref1以上のときに用いる車速V1をHi−Lo変速線Vloとして用いるものとしたが、シフトポジションSPをSポジションとしてアクセルオフにより走行しているときに冷却水温Twが閾値Tref以上で且つバッテリ50の出力制限Woutが閾値Wref2以上のときのHi−Lo変速線VloとシフトポジションSPをDポジションとしてアクセルオフにより走行しているときにバッテリ50の出力制限Woutが閾値Wref1以上のときのHi−Lo変速線Vloとを異なるものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、シフトポジションSPをSポジションとしてアクセルオフにより走行しているときに冷却水温Twが閾値Tref未満であるときやバッテリ50の出力制限Woutが閾値Wref2未満であるときには、シフトポジションSPがSポジションであるかDポジションであるかに拘わらずにバッテリ50の出力制限Woutが閾値Wref1未満であるときに用いる車速V2をHi−Lo変速線Vloとして用いるものとしたが、シフトポジションSPをSポジションとしてアクセルオフにより走行しているときに冷却水温Twが閾値Tref未満であるときやバッテリ50の出力制限Woutが閾値Wref2未満であるときのHi−Lo変速線VloとシフトポジションSPがSポジションであるかDポジションであるかに拘わらずにバッテリ50の出力制限Woutが閾値Wref1未満であるときのHi−Lo変速線Vloとを異なるものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、シフトポジションSPをシーケンシャルシフトポジション(Sポジション)としてアクセルオフにより走行しているときに冷却水温Twが閾値Tref以上で且つバッテリ50の出力制限Woutが閾値Wref2以上のときに、通常用いる車速V1をHi−Lo変速線Vloとして用いるものとしたが、シフトポジションSPとしてシーケンシャルシフトポジション(Sポジション)を備えず、シフトポジションSPがDポジションのときよりアクセルオフ時の制動力を大きく設定するブレーキポジション(Bポジション)を備え、シフトポジションSPがBポジションのときにアクセルオフにより走行しているときにはモータMG2を回生制御することによって得られる制動力とモータMG1によりエンジン22のモータリングすることによって得られる制動力との和の制動力を付与するものであるときには、シフトポジションSPをBポジションとしてアクセルオフにより走行しているときに冷却水温Twが閾値Tref以上で且つバッテリ50の出力制限Woutが閾値Wref2以上のときに、通常用いる車速V1をHi−Lo変速線Vloとして用いるものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、シフトポジションSPとしてSP1〜SP6の6段のシーケンシャルシフトポジションを備えるものとしたが、シーケンシャルシフトポジションとしては6段に限定されるものではなく、5段以下であっても7段以上であっても構わない。
実施例では、本発明をハイブリッド自動車20として説明したが、ハイブリッド自動車の制御方法の形態としてもよい。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、エンジン22が「内燃機関」に相当し、モータMG1が「発電機」に相当し、動力分配統合機構30が「遊星歯車機構」に相当し、モータMG2が「電動機」に相当し、変速機60が「変速手段」に相当し、バッテリ50が「二次電池」に相当し、水温センサ142が「冷却媒体温度検出手段」に相当し、電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づくバッテリ50の残容量(SOC)とバッテリ50の電池温度Tbとに基づいてバッテリ50を充放電してもよい最大許容電力である入出力制限Win,Woutを演算するバッテリECU52が「出力制限設定手段」に相当し、シフトレバー81およびシフトポジションセンサ82が「制動モード設定手段」に相当し、バッテリ50の出力制限Woutが閾値Wref1未満のときには車速V2をHi−Lo変速線Vloとして設定し、バッテリ50の出力制限Woutが閾値Wref1以上であり且つシフトポジションSPがDポジションのときには車速V2より速い車速V1をHi−Lo変速線Vloとして設定し、バッテリ50の出力制限Woutが閾値Wref1以上であり且つシフトポジションSPがSポジションのときで更に冷却水温Twが閾値Tref以上で且つバッテリ50の出力制限WoutがWref2以上のときには車速V2より速い車速V1をHi−Lo変速線Vloとして設定し、バッテリ50の出力制限Woutが閾値Wref1以上であり且つシフトポジションSPがSポジションで冷却水温Twが閾値Tref未満であったり冷却水温Twが閾値Tref以上であってもバッテリ50の出力制限WoutがWref2未満のときには車速V1より遅い車速V2をHi−Lo変速線Vloとして設定する図5のHi−Lo変速線設定処理ルーチンを実行するハイブリッド用電子制御ユニット70が「高低変速閾値設定手段」に相当し、アクセル開度AccとシフトポジションSPと車速Vとに基づいてアクセルオフ時の制動力(負のトルク)としての要求トルクTr*を設定する図4のアクセルオフ時駆動制御ルーチンのステップS110の処理を実行するハイブリッド用電子制御ユニット70が「要求制動力設定手段」に相当し、シフトポジションSPがSポジションのときに変速機60の変速段がHiギヤの状態でアクセルオフにより走行している最中に車速VがHi−Lo変速線Vloを超えて小さくなったときには変速機60をHiギヤの状態からLoギヤの状態に変更するHi−Lo変速を行なうために図6のアクセルオフ時Hi−Lo変速制御ルーチンを実行すると共に変速機60が変速中であるか否かを問わずにモータMG1によるエンジン22のモータリングを伴って設定された制動力としての要求トルクTr*が車両に作用するようエンジン22の目標回転数Ne*や燃料噴射,モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定してエンジンECU24やモータECU40に送信する図4のアクセルオフ時駆動制御ルーチンを実行するハイブリッド用電子制御ユニット70とエンジン22の自立運転や燃料噴射の停止を行なうエンジンECU24とトルク指令Tm1*,Tm2*に基づいてモータMG1,MG2を駆動制御するモータECU40とが「制御手段」に相当する。
ここで、「内燃機関」としては、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関に限定されるものではなく、水素エンジンなど如何なるタイプの内燃機関であっても構わない。「発電機」としては、同期発電電動機として構成されたモータMG1に限定されるものではなく、誘導電動機など、動力を入出力可能なものであれば如何なるタイプの電動機であっても構わない。「遊星歯車機構」としては、シングルピニオン33の動力分配統合機構30に限定されるものではなく、ダブルピニオン式の遊星歯車機構を用いるものや複数の遊星歯車機構を組み合わせて4以上の軸に接続されるものなど如何なるものとしても構わない。「電動機」としては、同期発電電動機として構成されたモータMG2に限定されるものではなく、誘導電動機など、動力を入出力可能なものであれば如何なるタイプの電動機であっても構わない。「変速手段」としては、変速機60に限定されるものではなく、駆動軸と電動機の回転軸との動力の伝達を2段変速で行なうものであれば如何なるものとしても構わない。「二次電池」としては、リチウムイオン二次電池として構成されたバッテリ50に限定されるものではなく、ニッケル水素二次電池やニッケルカドミウム二次電池,鉛蓄電池など種々の二次電池を用いることができる。「冷却媒体温度検出手段」としては、エンジン22の冷却水の温度を検出する水温センサ142に限定されるものではなく、内燃機関を冷却する冷却媒体の温度としての冷却媒体温度を検出するものであれば如何なるものとしてもよい。「出力制限設定手段」としては、電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づくバッテリ50の残容量(SOC)とバッテリ50の電池温度Tbとに基づいてバッテリ50を充放電してもよい最大許容電力である入出力制限Win,Woutを演算するものに限定されるものではなく、バッテリ50の残容量(SOC)や電池温度Tbの他に例えばバッテリ50の内部抵抗などに基づいて演算するものなど、二次電池から放電してもよい許容最大電力としての出力制限を設定するものであれば如何なるものとしても構わない。「制動モード設定手段」としては、シフトレバー81およびシフトポジションセンサ82に限定されるものではなく、運転席近傍に設けられたスイッチとしたりするなど、運転者の操作に基づいて、走行中に前記電動機を回生制御することによって生じる制動力としての回生制動力と発電機により内燃機関をモータリングすることによって生じる制動力としての機関制動力とのうちアクセルオフ時に前記回生制動力を用いる通常制動モードと、アクセルオフ時に回生制動力と機関制動力とを用いる機関制動モードと、のうちから制動モードを設定するものであれば如何なるものとしても構わない。
「高低変速閾値設定手段」としては、バッテリ50の出力制限Woutが閾値Wref1未満のときには車速V2をHi−Lo変速線Vloとして設定し、バッテリ50の出力制限Woutが閾値Wref1以上であり且つシフトポジションSPがDポジションのときには車速V2より速い車速V1をHi−Lo変速線Vloとして設定し、バッテリ50の出力制限Woutが閾値Wref1以上であり且つシフトポジションSPがSポジションのときで更に冷却水温Twが閾値Tref以上で且つバッテリ50の出力制限WoutがWref2以上のときには車速V2より速い車速V1をHi−Lo変速線Vloとして設定し、バッテリ50の出力制限Woutが閾値Wref1以上であり且つシフトポジションSPがSポジションで冷却水温Twが閾値Tref未満であったり冷却水温Twが閾値Tref以上であってもバッテリ50の出力制限WoutがWref2未満のときには車速V1より遅い車速V2をHi−Lo変速線Vloとして設定するものに限定されるものではなく、シフトポジションSPをSポジションとしてアクセルオフにより走行しているときに冷却水温Twが閾値Tref以上で且つバッテリ50の出力制限Woutが閾値Wref2以上のときのHi−Lo変速線VloとシフトポジションSPをDポジションとしてアクセルオフにより走行しているときにバッテリ50の出力制限Woutが閾値Wref1以上のときのHi−Lo変速線Vloとを異なるものとしたり、シフトポジションSPをSポジションとしてアクセルオフにより走行しているときに冷却水温Twが閾値Tref未満であるときやバッテリ50の出力制限Woutが閾値Wref2未満であるときのHi−Lo変速線VloとシフトポジションSPがSポジションであるかDポジションであるかに拘わらずにバッテリ50の出力制限Woutが閾値Wref1未満であるときのHi−Lo変速線Vloとを異なるものとしたりするなど、機関制動モードが設定されているとき、冷却媒体温度が所定温度以上であり且つ出力制限が第1の所定制限値以上のときには第1の所定車速を高車速側変速段から低車速側変速段に変速する高低変速閾値として設定し、冷却媒体温度が所定温度未満であるとき又は出力制限が第1の所定制限値未満のときには第1の所定車速より小さい第2の所定車速を高低変速閾値として設定するものであれば如何なるものとしても構わない。「要求制動力設定手段」としては、アクセル開度AccとシフトポジションSPと車速Vとに基づいてアクセルオフ時の制動力(負のトルク)としての要求トルクTr*を設定するものに限定されるものではなく、車速Vに拘わらずにアクセル開度AccとシフトポジションSPとに基づいてアクセルオフ時の要求トルクTr*を設定するものとしたり、シフトポジションSPに拘わらずにアクセル開度Accと車速Vとに基づいてアクセルオフ時の要求トルクTr*を設定するものとしたりするなど、アクセルオフ時に車両に要求される要求制動力を設定するものであれば如何なるものとしても構わない。「制御手段」としては、ハイブリッド用電子制御ユニット70とエンジンECU24とモータECU40とからなる組み合わせに限定されるものではなく単一の電子制御ユニットにより構成されるなどとしてもよい。また、「制御手段」としては、シフトポジションSPがSポジションのときに変速機60の変速段がHiギヤの状態でアクセルオフにより走行している最中に車速VがHi−Lo変速線Vloを超えて小さくなったときには変速機60をHiギヤの状態からLoギヤの状態に変更するHi−Lo変速を行なうと共に変速機60が変速中であるか否かを問わずにモータMG1によるエンジン22のモータリングを伴って設定された制動力としての要求トルクTr*が車両に作用するようエンジン22やモータMG1,MG2を制御するものに限定されるものではなく、機関制動モードが設定されて高車速側変速段によりアクセルオフにより走行しているときには、車速が高低変速閾値以下に低下したときにおける変速手段の高車速側変速段から低車速側変速段への変速を伴って要求制動力が車両に作用するよう内燃機関と発電機と電動機とを制御するものであれば如何なるものとしても構わない。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、ハイブリッド自動車の製造産業などに利用可能である。
20 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、31a サンギヤ軸、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、37 ギヤ機構、38 デファレンシャルギヤ、39a,39b 駆動輪、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、60 変速機、60a ダブルピニオンの遊星歯車機構、60b シングルピニオンの遊星歯車機構、61,65 サンギヤ、62,66 リングギヤ、63a 第1ピニオンギヤ、63b 第2ピニオンギヤ、64,68 キャリア、67 ピニオンギヤ、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88a〜88d 車輪速センサ、90 ブレーキマスターシリンダ、92 ブレーキアクチュエータ、94 ブレーキ用電子制御ユニット(ブレーキECU)、96a〜96d ブレーキホイールシリンダ、122 エアクリーナ、124 スロットルバルブ、126 燃料噴射弁、128 吸気バルブ、130 点火プラグ、132 ピストン、134 浄化装置、135a 空燃比センサ、135b 酸素センサ、136 スロットルモータ、138 イグニッションコイル、140 クランクポジションセンサ、142 水温センサ、143 圧力センサ、144 カムポジションセンサ、146 スロットルバルブポジションセンサ、148 エアフローメータ、149 温度センサ、150 可変バルブタイミング機構、MG1,MG2 モータ、B1,B2 ブレーキ。

Claims (5)

  1. 内燃機関と、動力を入出力する発電機と、車軸に連結された駆動軸と前記内燃機関の出力軸と前記発電機の回転軸との3軸に3つの回転要素が接続された遊星歯車機構と、動力を入出力可能な電動機と、前記駆動軸と前記電動機の回転軸との動力の伝達を前記電動機の回転軸の回転数を減速して前記駆動軸に伝達するときの減速比として第1の減速比による低車速側変速段と前記第1の減速比より小さな第2の減速比による高車速側変速段との2段変速により行なう変速手段と、前記発電機および前記電動機と電力のやりとりが可能な二次電池と、を備えるハイブリッド自動車であって、
    前記内燃機関を冷却する冷却媒体の温度としての冷却媒体温度を検出する冷却媒体温度検出手段と、
    前記二次電池から放電してもよい許容最大電力としての出力制限を設定する出力制限設定手段と、
    運転者の操作に基づいて、走行中に前記電動機を回生制御することによって生じる制動力としての回生制動力と前記発電機により前記内燃機関をモータリングすることによって生じる制動力としての機関制動力とのうちアクセルオフ時に前記回生制動力を用いる通常制動モードと、アクセルオフ時に前記回生制動力と前記機関制動力とを用いる機関制動モードと、のうちから制動モードを設定する制動モード設定手段と、
    前記機関制動モードが設定されているとき、前記検出された冷却媒体温度が所定温度以上であり且つ前記設定された出力制限が第1の所定制限値以上のときには第1の所定車速を前記高車速側変速段から前記低車速側変速段に変速する高低変速閾値として設定し、前記検出された冷却媒体温度が前記所定温度未満であるとき又は前記設定された出力制限が前記第1の所定制限値未満のときには前記第1の所定車速より小さい第2の所定車速を前記高低変速閾値として設定する高低変速閾値設定手段と、
    アクセルオフ時に車両に要求される要求制動力を設定する要求制動力設定手段と、
    前記機関制動モードが設定されて前記高車速側変速段によりアクセルオフにより走行しているときには、車速が前記設定された高低変速閾値以下に低下したときにおける前記変速手段の前記高車速側変速段から前記低車速側変速段への変速を伴って前記設定された要求制動力が車両に作用するよう前記内燃機関と前記発電機と前記電動機とを制御する制御手段と、
    を備えるハイブリッド自動車。
  2. 請求項1記載のハイブリッド自動車であって、
    前記所定温度は、前記内燃機関のフリクションが比較的小さい温度範囲の下限温度として予め定められた温度であり、
    前記第1の所定制限値は、前記変速手段の前記高車速側変速段から前記低車速側変速段への変速に要する電力と前記機関制動力を作用させるのに必要な電力との和の電力より大きい電力として予め定められた電力である、
    ハイブリッド自動車。
  3. 請求項1または2記載のハイブリッド自動車であって、
    前記高低変速閾値設定手段は、前記通常制動モードが設定されているときには、前記第1の所定車速を前記高低変速閾値として設定する手段であり、
    前記制御手段は、前記通常制動モードが設定されて前記高車速側変速段により走行しているときにも車速が前記高低変速閾値以下に低下したときにおける前記変速手段の前記高車速側変速段から前記低車速側変速段への変速を伴って前記設定された要求制動力が車両に作用するよう前記内燃機関と前記発電機と前記電動機とを制御する手段である、
    ハイブリッド自動車。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1つの請求項に記載のハイブリッド自動車であって、
    前記高低変速閾値設定手段は、前記制動モードに拘わらずに前記設定された出力制限が前記第1の所定制限値より大きく制限が課される制限値として予め定められた第2の所定制限値未満のときには前記第2の所定車速を前記高低変速閾値として設定する手段である、
    ハイブリッド自動車。
  5. 内燃機関と、動力を入出力する発電機と、車軸に連結された駆動軸と前記内燃機関の出力軸と前記発電機の回転軸との3軸に3つの回転要素が接続された遊星歯車機構と、動力を入出力可能な電動機と、前記駆動軸と前記電動機の回転軸との動力の伝達を前記電動機の回転軸の回転数を減速して前記駆動軸に伝達するときの減速比として第1の減速比による低車速側変速段と前記第1の減速比より小さな第2の減速比による高車速側変速段との2段変速により行なう変速手段と、前記発電機および前記電動機と電力のやりとりが可能な二次電池と、運転者の操作に基づいて、走行中に前記電動機を回生制御することによって生じる制動力としての回生制動力と前記発電機により前記内燃機関をモータリングすることによって生じる制動力としての機関制動力とのうちアクセルオフ時に前記回生制動力を用いる通常制動モードと、アクセルオフ時に前記回生制動力と前記機関制動力とを用いる機関制動モードと、のうちから制動モードを設定する制動モード設定手段と、を備えるハイブリッド自動車の制御方法であって、
    前記機関制動モードが設定されて前記高車速側変速段によりアクセルオフにより走行しているときに前記内燃機関を冷却する冷却媒体の温度としての冷却媒体温度が所定温度以上であり且つ前記二次電池から放電してもよい許容最大電力としての出力制限が第1の所定制限値以上のときには、第1の所定車速を前記高車速側変速段から前記低車速側変速段に変速する高低変速閾値として設定し、車速が前記高低変速閾値以下に低下したときにおける前記変速手段の前記高車速側変速段から前記低車速側変速段への変速を伴ってアクセルオフ時に車両に要求される要求制動力が車両に作用するよう前記内燃機関と前記発電機と前記電動機とを制御し、
    前記機関制動モードが設定されて前記高車速側変速段によりアクセルオフにより走行しているときに前記冷却媒体温度が前記所定温度未満であるとき又は前記出力制限が前記第1の所定制限値未満のときには、前記第1の所定車速より小さい第2の所定車速を前記高低変速閾値として設定し、車速が前記高低変速閾値以下に低下したときにおける前記変速手段の前記高車速側変速段から前記低車速側変速段への変速を伴ってアクセルオフ時に車両に要求される要求制動力が車両に作用するよう前記内燃機関と前記発電機と前記電動機とを制御する、
    ことを特徴とするハイブリッド自動車の制御方法。
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