JP5338575B2 - 弾性波素子とこれを用いた電子機器 - Google Patents

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Description

本発明は、弾性波素子とこれを用いた携帯電話等の電子機器に関するものである。
以下、従来の弾性波素子について図7を用いて説明する。図7は、従来の弾性波素子の断面模式図である。
図7において、従来の弾性波素子101として、圧電基板102と、この圧電基板102の上に設けられたIDT電極103とを備え、このIDT電極103を外部環境から保護すべく、IDT電極103を覆うように絶縁体110を圧電基板102上に形成するチップサイズパッケージ素子が知られている。
この従来の弾性波素子101は、圧電基板102の上に設けられると共にIDT電極103に電気的に接続された例えばアルミニウムからなる内部電極104と、圧電基板101の上であってIDT電極103の周囲に設けられた側壁105と、この側壁105の上に接着層106を介してIDT電極103上の空間108を覆うように設けられた蓋体107とを備える。さらに、従来の弾性波素子101は、蓋体107の上に設けられた例えば銅スパッタ膜からなる蓋体下地層113と、この側壁下地層113の上に設けられた例えば銅メッキからなる蓋体補強層114とを設けることにより、蓋体107の補強を図っていた。
尚、この出願に関する先行文献として、例えば特許文献1が知られている。
国際公開第2006/106831号
上記従来の弾性波素子101において、側壁105として、IDT電極103を溶かしにくい有機溶剤でパターニングできる材料、例えば、ポリイミドを用いていた。一方、絶縁体110は例えばエポキシ系樹脂で形成する場合、側壁105と絶縁体110との密着性が弱く、これらの境界面で剥離が発生する。この為、弾性波素子101の機械的強度が劣化するという問題があった。
そこで、本発明は、弾性波素子の機械的強度を向上させることを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の弾性波素子は、圧電基板と、この圧電基板の上に設けられたIDT電極と、圧電基板の上であってIDT電極の周囲に設けられた側壁と、この側壁の上にIDT電極上の空間を覆うように設けられると共に側壁の上面の外縁部より内側に設けられた蓋体と、蓋体と側壁との間に設けられた接着層と、圧電基板、蓋体、及び側壁の上に設けられた絶縁体とを備え、接着層は、蓋体の外縁部より外側に突出するように形成されたことを特徴とする。
以上のように本発明の弾性波素子における接着層は、絶縁体に対する接着力が側壁より大きい材料で構成されており、この接着層によって側壁と絶縁体との密着性が向上し、これらの境界面での剥離を抑制する。即ち、弾性波素子の機械的強度を向上させることができるのである。
本発明の実施の形態1における弾性波素子の断面模式図 同弾性波素子の他の断面模式図 (a)から(c)は同弾性波素子の製造工程の説明図 (d)から(g)は同弾性波素子の製造工程の説明図 (h)から(k)は同弾性波素子の製造工程の説明図 同弾性波素子を適用した弾性波フィルタの絶縁体等を省略した上面模式図 従来の弾性波素子の断面模式図
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1における弾性波素子について図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の実施の形態1における弾性波素子1の断面模式図である。
図1において、弾性波素子1は、圧電基板2と、この圧電基板2の上面(圧電基板2の主面)に設けられたIDT(InterDigital Transducer)電極3とを備え、このIDT電極3を外部環境から保護すべく、IDT電極3を覆うように絶縁体10を圧電基板2上に形成するチップサイズパッケージ素子である。
この弾性波素子1は、圧電基板2の上に設けられると共にIDT電極3に電気的に接続された内部電極4と、圧電基板2の上面若しくは内部電極4の上面であってIDT電極3の周囲に設けられた側壁5と、この側壁5の上にIDT電極3上の空間8を覆うように設けられると共に側壁5の上面の外縁部より内側に設けられた蓋体7と、蓋体7と側壁5との間に設けられた接着層6とを備える。
また、弾性波素子1は、蓋体7の機械的強度を向上すべく、蓋体7の上に蓋体下地層13を介して設けられたメッキ金属からなる蓋体補強層14も備える。
さらに、上記接着層6は、上方から見て蓋体7の外縁部より外側に突出するように形成されている。
また、図2は本発明の実施の形態1における弾性波素子1の接続電極12を含む断面模式図である。
図2において、弾性波素子1は、内部電極4の上であって空間8からみて側壁5の外側、側壁5の外側面、及び接着層6の上に渡って設けられた電極下地層9と、この電極下地層9の上に絶縁体10を貫通するように設けられて外部電極11とIDT電極3とを電気的に接続するメッキ金属からなる接続電極12とを備える。
さらにまた、弾性波素子1は、側壁下地層20を介して側壁5の外側面を覆うように設けられたメッキ金属からなると共に蓋体補強層と電気的に接続された側壁補強層15を備えていても良い。
以下、弾性波素子1の各構成について詳述する。
圧電基板2は、板厚100〜350μm程度の単結晶圧電体からなり、例えば、水晶、タンタル酸リチウム系、ニオブ酸リチウム系、又はニオブ酸カリウム系の基板である。
IDT電極3は、膜厚0.1〜0.5μm程度の櫛形電極であり、例えば、アルミニウム、銅、銀、金、チタン、タングステン、白金、クロム、モリブデンの少なくとも一種からなる単体金属、又はこれらを主成分とする合金又はそれらの金属が積層された構成である。
内部電極4は、IDT電極3と外部電極11とを電気的に接続する導体であり、例えば、アルミニウム、銅、銀からなる単体金属、又はこれらを主成分とする合金又はそれらの金属が積層された構成である。
側壁5は、IDT電極3の周囲の少なくとも一部を囲む高さが5〜15μm程度の側壁で、所定の形状に加工することが容易なことから樹脂を用いている。特に、側壁5として感光性樹脂を用いることで圧電基板上に複数個の弾性波素子を作るための側壁5を精度良く所望の形状に形成することが可能である。感光性樹脂としては、感光性ポリイミド樹脂、感光性エポキシ樹脂、感光性アクリレート樹脂等、感光性を有する樹脂材料であれば様々な材料を用いることが可能である。感光性ポリイミド樹脂はガラス転移点が高く、高温環境下での信頼性が高いため、側壁5として特に好ましい。
接着層6は、厚みが1〜10μm程度の接着剤で、単位面積当たりの絶縁体10に対する接着力が側壁5より大きい材料から構成され、例えば、エポキシ系、ポリフェニレン系、若しくはブタジエン系の樹脂、またはこれらの混合樹脂からなる。
蓋体7は、接着層6を介して側壁5の上部に接着されることにより保持された厚みが1〜10μm程度の天板であり、圧電基板2および側壁5とともにIDT電極3を収容している。この蓋体7には、金属を用いると機械的強度に優れ、かつ導電性を有することにより蓋体7の電位を制御することが可能となる点で好ましく、さらに銅を用いると単結晶の圧電基板2と線膨張係数が略等しい点でより好ましい。蓋体7は箔状のものを用いることができ、さらにあらかじめ接着層6を形成していて、その後に側壁5の上部に貼り付ける構成にすると、製造上の取り扱いが便利である。
空間8は、圧電基板2、側壁5および蓋体7によって囲まれた領域である。この空間8は気密性を有するものであり、その内部にIDT電極3が収容されている。この空間8内は通常気圧の空気であっても構わないが、減圧密封されているとIDT電極3の腐食を防止できるので、なお好ましい。
電極下地層9は、内部電極4上であって側壁5の外側、即ち、側壁5の空間8の逆側に形成されると共に側壁5の外側面に形成された金属薄膜であり、その材質としては、チタン、銅、ニッケル、クロム、マグネシウムの少なくとも一種からなる単体金属、又はこれらを主成分とする合金など、内部電極4よりもメッキ液溶解性の低い材質からなる。特にチタンは密着性が高いので電極下地層9として好ましく、電極下地層9をチタンの上部に銅を形成する2層構造にすると、後述する接続電極12が形成しやすく好ましい。
絶縁体10は、圧電基板2の上であって蓋体補強層14を覆うように形成されている。さらに、この絶縁体10は、圧電基板2の主面上全体を覆うことにより機械的衝撃等からIDT電極3等を保護する機能を有している。この絶縁体10の材質としては、熱硬化性樹脂を用いると取り扱い性に優れる点で好ましく、エポキシ樹脂は耐熱性および気密性の点で特に好ましく、さらにエポキシ樹脂中に無機フィラーを含有させることで線膨張係数を低減することができ、なお好ましい。無機フィラーとしては、アルミナ粉末、二酸化珪素粉末、酸化マグネシウム粉末等を用いることができる。なお、これらの粉末に限らず様々な無機系材料の使用が可能である。
外部電極11は、絶縁体10の外部に形成され、接続電極12と電気的に接続する電極である。本実施の形態においては、外部電極11と側壁5との間に絶縁体10を形成することにより、外部電極11は側壁5とは直接接しない構成となっている。
接続電極12は、電極下地層9を介して内部電極4上に電解メッキ処理により形成された電極である。接続電極12の材質としては、銅、金、銀、白金、ニッケルからなる単体金属、又はこれらを主成分とする合金が考えられるが、銅を用いると機械的強度に優れ、かつ線膨張係数を圧電基板2と整合することができるため好ましい。尚、この接続電極12は、内部電極4とは電気的に接続されている。ただ、接続電極12が入出力端子に接続される場合は、蓋体7、蓋体下地層13、及び蓋体補強層14とは電気的に絶縁状態となる。一方、接続電極12がグランド端子に接続される場合は、接続電極12を蓋体7、蓋体下地層13、及び蓋体補強層14に接続することで、グランド電位の安定を図ることができる。
蓋体下地層13は蓋体7上に形成された金属薄膜である。蓋体下地層13としては、チタン、銅、ニッケル、クロム、マグネシウムの少なくとも一種からなる単体金属、又はこれらを主成分とする合金を用いることができる。特にチタンは密着性が高いので蓋体下地層13として好ましく、蓋体下地層13をチタンの上部に銅を形成する2層構造にすると、後述する蓋体補強層14が形成しやすく好ましい。この蓋体下地層13は、電解メッキの下地となるものである。
蓋体補強層14は、蓋体下地層13の上面に電解メッキ処理により厚みが20〜40μm程度となるように形成された層であり、その材質としては、銅、金、銀、白金、ニッケルからなる単体金属、又はこれらを主成分とする合金が考えられるが、銅を用いると機械的強度に優れ、かつ線膨張係数を圧電基板2と整合することができるため好ましい。
側壁下地層20は、圧電基板2上であって空間8からみて側壁5の外側、即ち、側壁5の空間8の逆側に形成されると共に側壁5の外側面若しくは上面に形成された金属薄膜であり、その材質としては、チタン、銅、ニッケル、クロム、マグネシウムの少なくとも一種からなる単体金属、又はこれらを主成分とする合金など、内部電極4よりもメッキ液溶解性の低い材質からなる。特にチタンは密着性が高いので側壁下地層20として好ましく、側壁下地層20をチタンの上部に銅を形成する2層構造にすると、側壁補強層15が形成しやすく好ましい。
側壁補強層15は、蓋体補強層14と電気的に接続されると共に側壁下地層20を覆う様に電解メッキ処理により厚みが20〜40μm程度となるように形成された層であり、その材質としては、銅、金、銀、白金、ニッケルからなる単体金属、又はこれらを主成分とする合金が考えられるが、銅を用いると機械的強度に優れ、かつ線膨張係数を圧電基板2と整合することができるため好ましい。
この側壁補強層15がメッキ金属から構成されるので、弾性波素子1の外部から側壁5を介して湿気が侵入することを抑制する。これにより、弾性波素子1が経時的に特性劣化することを防止する。また、この側壁補強層15により側壁5の機械的強度を向上させることで、弾性波素子1の耐衝撃性を向上させることができる。
以上の構成の弾性波素子1において、接着層6は、蓋体7の外縁部より外側に突出するように形成され、この接着層6によって側壁5と絶縁体10との密着性が向上し、これらの境界面での剥離を抑制する。即ち、弾性波素子1の機械的強度を向上させることができるのである。
以上のように構成された実施の形態1における弾性波素子の製造方法について、以下に説明する。
図3(a)〜図5(k)は、実施の形態1における弾性波素子1の製造工程を示す図である。
まず、圧電基板2の表面に、レジストを用いたフォトリソグラフィ技術にて、複数のIDT電極3をスパッタ形成すると共に、内部電極4を蒸着形成する。
次に、図3(b)に示すように、感光性のポリイミド系樹脂16を圧電基板2にスピンコート法、ディスペンス法、又はスクリーン印刷法等の膜形成方法によりIDT電極3及び内部電極4を覆って圧電基板2の主面の全面に形成する。特にスピンコート法は均一な膜厚を形成する方法として好ましい。
そして、この上面から露光、現像を行い、そして熱硬化させることにより、図3(c)に示すように、IDT電極3を囲む側壁5を形成する。尚、側壁5を、所定の形状に加工した後、必要に応じて加熱処理を施し、材料の硬化を促進させる。
さらに、図4(d)に示す様に、蓋体7となる金属箔17を、接着剤18を介して側壁5の上面に貼り合わせ、その上からレジスト(図示せず)を用いてフォトリソグラフィにより金属箔17を所定のパターン形状にエッチングし、レジストを除去することで、図4(e)の状態を得る。この図4(e)に示す状態において、図4(d)における金属箔17は、蓋体7と接着剤除去金属箔22とに分断される。ここで、側壁5の上面の全面に蓋体7を残さないようにしている。即ち、上方からみて蓋体7が側壁5の上面の外縁部より内側に形成される。これは、側壁5の外側面にも側壁下地層20を設ける場合、上方から見て蓋体7が側壁5の上面より外側に突出していると、この後の下地層19のスパッタ形成の際、側壁5の外側面に下地層19が付着しにくくなるという問題が生じるからである。また、接着剤除去金属箔22の端部は、上方からみて側壁5の上面の外縁部より内側かつ蓋体7より外側に位置していることが望ましい。これは、上方から見て接着剤除去金属箔22の端部が側壁5の上面の外縁部より外側に位置していると、この後の接着剤18の除去工程において、接着層6が側壁5の上面より外側に突出する可能性が大きくなるからである。即ち、接着剤除去金属箔22の端部を側壁5の上面の外縁部より内側にすることで、側壁5の外側面にも側壁下地層20を設ける場合、この後の下地層19のスパッタ形成の際、側壁5の外側面に下地層19が付着しにくくなることを防止している。
ここで、側壁5と蓋体7の接着面積より側壁5と接着剤除去金属箔22の接着面が大きくなっている。
その後、図4(f)に示す様に、粘着テープ23を蓋体7及び接着剤除去金属箔22との上面の全面に貼り、粘着テープ23を蓋体7等から剥がすことで、図4(g)の状態を得る。このとき、粘着テープ23と蓋体7との接着力より、接着剤18を介しての側壁5と蓋体7の接着力が大きいので、蓋体7は側壁5の上にそのまま残る。一方、接着剤18を介しての側壁5と接着剤除去金属箔22との接着力より、粘着テープ23と接着剤除去金属箔22の接着力が大きいので、粘着テープ23を蓋体7等から剥がす際に接着剤除去金属箔22も一緒に剥がされる。これにより、図4(g)に示す様に、蓋体7と接着層6によってIDT電極3上の空間8を覆い、接着層6が蓋体7の外縁部より外側に突出するように形成される。図4(g)は、一例として接着層6が側壁5上面のほぼ全面に形成されている状態を示す。
その次に、図5(h)に示す様に、圧電基板2の主面上の全面に下地層19をスパッタにより形成する。この下地層19の内、蓋体7の上面に形成された部分が蓋体下地層13となり、側壁5の外側面にもメッキ金属を形成する場合は、側壁5の外側面に形成された部分が側壁下地層20となる。
そして、フォトリソグラフィ技術にてレジスト(図示せず)を電解メッキ成長させる部分を残して形成する。具体的には、レジストは、側壁下地層20となる下地層19の上部と、蓋体下地層13となる下地層19の上部は露出させ、その他の部分を覆うように形成される。そして、1度目の電解メッキ処理を施すことにより、側壁下地層20上に側壁補強層15を形成し、同時に、蓋体下地層13上にも蓋体補強層14を形成することにより、図5(i)に示す状態を得る。このように、蓋体補強層14と側壁補強層15を形成することにより蓋体7と側壁5を補強することができ、さらにこの側壁補強層15の形成を蓋体補強層14の形成と同時に行うために、効率よく側壁補強層15を形成することができる。
さらに、接続電極(図示せず)を形成する空間を除いて圧電基板2の主面側の全面にレジスト(図示せず)を形成する。ここでは、レジストは、蓋体補強層14や側壁補強層15の上面にも形成される。その後、2度目の電解メッキ処理を施すことにより、接続電極を形成したレジストを更に上まで成長させ、更に、レジストを除去する。
また、接続電極(図示せず)の少なくとも1つと蓋体補強層14や側壁補強層15間のレジストを除去して、1度目の電解メッキ処理の工程で接続電極と蓋体補強層14又は側壁補強層15が接続するようにしても良い。こうすることで、蓋体7および蓋体補強層14又は側壁補強層15が電気的に浮いた状態を回避し、電位を安定させることができるものである。特にグランド端子となる接続電極と接続させることで、蓋体7および蓋体補強層14又は側壁補強層15をグランド電位とすることができ、IDT電極3をノイズから保護するシールド層としての役割を持たすことが可能となる。
さらに、図5(j)に示すように、側壁下地層20間を電気的に絶縁状態にする。この下地層19の除去は、エッチングで行う。なお、蓋体補強層14又は側壁補強層15と接続電極を意図的にメッキにより接続させる場合には、蓋体補強層14又は側壁補強層15と接続電極(図示せず)間の下地層19の除去は行わない。
さらにまた、図5(k)に示すように、接続電極(図示せず)の上面を露出させながら、その他の圧電基板2の主面および主面上の構造物を覆う絶縁体10を形成する。この絶縁体10の形成方法としては、印刷工法を用いる。なお、絶縁体10を接続電極と全く同じ高さに形成するためには、一度、接続電極の上面より高く絶縁体10を形成し、その後に絶縁体10を機械的に削る方法を用いることもできる。この場合において、圧電基板2の主面および接続電極(図示せず)も含めた主面上の全ての構造物を覆うように絶縁体10を形成した後に、機械的に絶縁体10を削ってもよい。なお、この機械的に絶縁体10を削る際に、接続電極を全く削らないで、絶縁体10と接続電極の高さを同一にすることは困難なので、接続電極も一部削ることになるが、この分を考慮して、接続電極を電解メッキ処理で形成する際に、最終的に必要になる高さより高く形成しておくとよい。なお、この様に、絶縁体10および接続電極を削ることにより、これらの上面の高さが同一になり、さらに平面度も高くなるので、実装時には好ましい構造になる。
尚、蓋体補強層14と側壁補強層15上において、1度目の電解メッキ処理工程後に形成するレジスト(図示せず)が絶縁体10を兼ねてもよい。
最後に、接続電極(図示せず)の上面と電気的に接続される外部電極(図示せず)を形成する。そして、ダイシングにより圧電基板2および絶縁体10を同時に切断することにより、集合基板から個片の弾性波素子1を得る。
次に、実施の形態1の弾性波素子1を弾性波フィルタに適用したときの内部電極4と側壁5のパターン配置について、図面を参照しながら説明する。
図6は、実施の形態1における弾性波フィルタの内部電極4と側壁5のパターン配置を示す上面図である。尚、図6において、内部電極4のうち側壁5に隠れて表示されていない部分が存在している。また、図6において、内部電極4と側壁5の配置を明確化すべく、蓋体補強層14、絶縁体10、接続電極12等は省略している。
実施の形態1の弾性波素子1を適用した弾性波フィルタ21は、圧電基板2の表面において、入出力端子(図示せず)に接続された2個のパッド用内部電極4aと、この2個のパッド用内部電極4aの間に配線用内部電極4bを介して直列に接続された複数の直列IDT電極3aと、グランド端子(図示せず)に接続されたグランド用内部電極4cと、このグランド用内部電極4cと配線用パッド電極4bの間に接続された並列IDT電極3bを備える。
また、図6に示す破線は、蓋体7の配置を示す。このように、蓋体7は、側壁5の上面の外縁部より内側に設けられている。また、接着層6は、図示はしていないが、蓋体7の外縁部より外側に突出するように側壁5の上面に形成される。
このように、接着層6は、蓋体7の外縁部より外側に突出するように形成され、この接着層6によって側壁5と絶縁体10との密着性が向上し、これらの境界面での剥離を抑制する。即ち、弾性波素子1の機械的強度を向上させることができるのである。
尚、本実施の形態1の弾性波素子1を、ラダー型フィルタだけでなくDMSフィルタ等の他のフィルタ(図示せず)に適用しても構わない。さらに、弾性波素子1を、このフィルタと、フィルタに接続された半導体集積回路素子(図示せず)と、半導体集積回路素子(図示せず)に接続された再生装置とを備えた電子機器に適用しても良い。これにより、フィルタ、及び電子機器における通信品質を向上することができるのである。
本発明の弾性波素子は、弾性波素子の耐湿性を向上するという効果を有し、移動体通信機器などの電子機器に適用可能なものである。
1 弾性波素子
2 圧電基板
3 IDT電極
4 内部電極
5 側壁
6 接着層
7 蓋体
8 空間
10 絶縁体
13 蓋体下地層
14 蓋体補強層
15 側壁補強層
20 側壁下地層

Claims (5)

  1. 圧電基板と、
    前記圧電基板の上に設けられたIDT電極と、
    前記圧電基板の上であって前記IDT電極の周囲に設けられた側壁と、
    前記側壁の上に前記IDT電極上の空間を覆うように設けられると共に前記側壁の上面の外縁部より内側に設けられた蓋体と、
    前記蓋体と前記側壁との間に設けられた接着層と、
    前記圧電基板、前記蓋体、及び前記側壁の上に設けられた絶縁体とを備え、
    前記接着層は、前記蓋体の外縁部より外側に突出するように形成された弾性波素子。
  2. 前記接着層は、前記側壁の上面の外縁部より内側に形成された請求項1に記載の弾性波素子。
  3. 前記接着層は、前記接着層の端部が前記側壁の上面の外縁部に沿うように形成された請求項1に記載の弾性波素子。
  4. 前記接着層は、前記絶縁体に対する単位面積あたりの接着力が前記側壁より大きい材料で構成された請求項1に記載の弾性波素子。
  5. 請求項1に記載の弾性波素子と、
    前記弾性波素子に接続された半導体集積回路素子と、
    前記半導体集積回路素子に接続された再生装置とを備えた電子機器。
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