JP5338171B2 - スイッチング電源 - Google Patents

スイッチング電源 Download PDF

Info

Publication number
JP5338171B2
JP5338171B2 JP2008188523A JP2008188523A JP5338171B2 JP 5338171 B2 JP5338171 B2 JP 5338171B2 JP 2008188523 A JP2008188523 A JP 2008188523A JP 2008188523 A JP2008188523 A JP 2008188523A JP 5338171 B2 JP5338171 B2 JP 5338171B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power supply
side winding
load
shield
switching
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008188523A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010028991A (ja
Inventor
啓輔 山城
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Electric Co Ltd filed Critical Fuji Electric Co Ltd
Priority to JP2008188523A priority Critical patent/JP5338171B2/ja
Publication of JP2010028991A publication Critical patent/JP2010028991A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5338171B2 publication Critical patent/JP5338171B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Regulation Of General Use Transformers (AREA)
  • Dc-Dc Converters (AREA)

Description

本発明は、直流電力をオンオフするスイッチング手段と、該スイッチング手段を電源側巻線に接続し、複数個の負荷側巻線に電源系統を接続した絶縁型トランスを有するスイッチング電源に関し、放射ノイズを抑制するようにしたものである。
近年、EMC(Electromagnetic Compatibility)規制が厳しくなる中、様々な電気機器・電子機器でノイズの低減が技術課題となっている。特に、これらの主部品である半導体などのスイッチング素子がオン/オフすることによって発生するノイズの低減について、対策が必要とされている。
スイッチング電源においても、例えばMOSFETなどのスイッチング素子がオン/オフすることによって放射ノイズを発生する。この放射ノイズの発生には電界要因(ダイポールアンテナによる放射)と磁界要因(ループアンテナによる放射)の2種類が有るが、スイッチング電源のような絶縁型トランスを介して電力配分する場合には、電源側巻線−負荷側巻線間が結合してノイズ電流が流れるため、この対策が重要と言われている。すなわち、電界要因よりも電流起因の磁界要因の放射が支配的と考えられている。
例えば、下記非特許文献1においては、トランスを介した電源側巻線及び負荷側巻線間の結合によってコモンモード電流の漏れ電流が流れるため、このコモンモード漏れ電流を抑制するために、幾つかのシールド対策が提案されている。具体的には、シールド電位の固定方法に関するものや、シールドの多重化、及びそれらを複合的に用いてコモンモード漏れ電流を抑制する方法である。
こうした電源側巻線と負荷側巻線との間に流れるコモンモード漏れ電流を抑制するために、絶縁型トランスの構造に着目した方法も提案されている。下記特許文献1では、スイッチング電源用トランスにおいて、トランスの電源側及び負荷側との間の導体筐体及び巻線の構造を工夫することによって、電磁的、静電的シールドを強化し、スイッチング時に発生するコモンモードノイズの抑制を図る方法が提案されている。
また、制御電源用として用いられているスイッチング電源は、1つでも多くの制御装置や補助装置の電源を賄うことが多いため、負荷側に複数の系統を持つことが多い。放射ノイズは、制御電源を構成する部位とのその周辺から発生するが、負荷側の系統が多いほどその発生源が増えて複雑化する。
ノイズ対策ハンドブック(388頁〜391頁)(日刊工業新聞社1994年8月30日発行) 特開2001−68359号公報
上記非特許文献1及び特許文献1に記載された従来例は、トランスの電源側及び負荷側間のスイッチングノイズの抑制を図り、ノイズを抑制するという点では共通である。しかしながら、ノイズを抑制する対策では、ノイズの発生源や発生経路に対して何ら考慮されておらず、コモンモード漏れ電流対策として一括してトランスの電源側及び負荷側へ対策を施すため、構成が複雑化するとともに、大型化することが懸念される。
例えば、非特許文献1に記載された従来例では、絶縁型トランスに用いられているシールド方法が紹介されており、用途に応じて電源側に落とす場合、負荷側に落とす場合、直接接地に落とす場合、さらにこれらを組み合わせた場合などが存在する。
放射ノイズにおいて、高いシールド特性を確保する上では、幾つかのシールドを組み合わせた場合などが存在する。放射ノイズにおいて、高いシールド特性を確保する上では、幾つかのシールドを組み合わせた対策が有効であり、これらも提唱されているが、実際の製品では、コスト的な問題に加え、そのトランスが非常に大型化してしまうことなどから、現実的には難しく、特殊な用途での活用に限定されてしまう。
また、非特許文献1に記載されている方法の中で、電源側巻線及び負荷側巻線間に配したシールドを接地に落とす方法も紹介されているが、そのまま接地に落とすだけでは、この経路を介した漏れ電流を助長し、これがコモンモードノイズを発生させる要因となるため、却って放射ノイズ特性を悪化させる場合がある。一例として、図7に示すようにスイッチング電源を用いて絶縁型トランスの電源側巻線と負荷側巻線との間のシールド対策がなされていない場合と、図8に示すようにシールド対策を施し、そのシールドを接地した場合の放射ノイズの測定結果の一例を図9に示す。この例では、シールドを接地してしまうと特性線L1で示すように、シールド対策が全く無い場合の特性線L2よりも放射ノイズが約6dBも悪化してしまっている。
特許文献1に記載されている対策方法も、スイッチング時に発生するコモンモードノイズを抑制するための提案であるが、導体筐体及び巻線の構造によって、電磁的・静電的なシールドを施すため、所望の特性を得るためにはトランス構造が複雑となり、煩雑な工程が増える。その上、部品点数も多いことから、実際の部品ではコスト及び工数の増加要素が大きくなり、現実的には、コモンモードのスイッチングノイズ対策が必要な特殊用途での活用に限定されてしまう可能性が高い。この特許文献1に記載されている従来例でも、その活用用途はインピーダンスメータにおける微小電流を測定する際のスイッチング電源が紹介されており、汎用的に電気機器・電子機器に搭載されている制御電源用トランスとしての活用は困難である。
また、こうした制御電源には負荷側に複数の系統を配しているものが多いが、多くの系統を持つ制御電源ほど、ノイズを発生する電流経路も増え、放射ノイズの発生源が増えるため、どこを対策したら良いか分からず、対策を困難にしている。
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、絶縁型トランスの電源側巻線及び負荷側巻線の結合を介したノイズ電流が何れの経路に多く流れるかを把握した上で、集中的に対策を施すことにより、少ない工数及び使用部材で放射ノイズを効率的に抑制することができるスイッチング電源を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、請求項1に係るスイッチング電源は、直流電力をオンオフするスイッチング手段と、電源側巻線に前記スイッチング手段を接続し、前記電源側巻線との間に形成される結合容量がそれぞれ異なる複数個の負荷側巻線に電源系統を接続した絶縁型トランスを有するスイッチング電源であって、最も大きい結合容量が形成される前記電源側巻線と、前記負荷側巻線の間集中的にシールド対策を施すことを特徴としている。
また、請求項2に係るスイッチング電源は、直流電力をオンオフするスイッチング手段と、電源側巻線に前記スイッチング手段を接続し、前記電源側巻線との間に形成される結合容量がそれぞれ異なる複数個の負荷側巻線に電源系統を接続した絶縁型トランスを有するスイッチング電源であって、前記電源側巻線と最も巻数が多い前記負荷側巻線との間に、当該負荷側巻線に隣接して集中的にシールド対策を施すことを特徴としている。
さらに、請求項3に係るスイッチング電源は、請求項1又は2に係る発明において、前記シールド対策は、前記電源側巻線及び前記負荷側巻線間にシールドを配置し、該シールドを接地したことを特徴としている。
さらにまた、請求項4に係るスイッチング電源は、請求項3に係る発明において、前記シールドと接地との間にコモンモード電流による放射電界強度を抑制するインピーダンス素子を介挿し、該インピーダンス素子のインピーダンスを、当該インピーダンス素子を介挿しない場合の電流量の60%以下の電流量となるように設定したことを特徴としている。
本発明によれば、絶縁型トランスの電源側巻線及び負荷側巻線の間の接合容量が最も大きい部位に集中的にシールド対策を施すことにより、少ない工数及び使用部材で放射ノイズを効率的に抑制するとこができるという効果が得られる。
また、本発明によれば、絶縁型トランスの電源側巻線と最も巻数の多い負荷側巻線との間に当該負荷側巻線に隣接して集中的にシールド対策を施すことにより、少ない工数及び使用部材で放射ノイズを効率的に抑制することができるという効果が得られる。
さらに、シールドを接地する際にインピーダンス素子を介挿することにより、接地を介した漏れ電流によるコモンモードノイズを防止して放射ノイズを確実に抑制することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施形態を示す回路図であって、図中、1はフライバックコンバータ構成を有するスイッチング電源である。このスイッチング電源1は、三相交流電源10からの三相交流を全波整流回路11で全波整流し、この全波整流回路11の出力側に接続された正極側ラインP及び負極側ラインN間に平滑用コンデンサ12が接続されている。
そして、正極側ラインPは直接絶縁型トランス13の電源側巻線Lpの一端に接続され、負極側ラインNは例えば電界効果トランジスタ、バイポーラトランジスタ等のスイッチング素子14を介して絶縁型トランス13の電源側巻線Lpの他端に接続されている。ここで、スイッチング素子14にはこれと逆並列にフライホイールダイオード15が接続されている。また、スイッチング素子14はそのゲートに制御IC16が接続され、この制御IC16によってパルス幅変調(PWM)制御される。
さらに、正極側ラインPの平滑用コンデンサ12及び電源側巻線Lpの間と、電源側巻線Lp及びスイッチング素子14の間に、サージ電圧の発生を抑制するRCDスナバ回路17が介挿されている。このRCDスナバ回路17は、それぞれ一端が正極側ラインPに接続されたRCDスナバ用抵抗18及びRCDスナバ用コンデンサ19の並列回路とこれらRCDスナバ用抵抗18及びRCDスナバ用コンデンサ19の他端にカソードが接続され、電源側巻線Lp及びスイッチング素子14間にアノードが接続されたRCDスナバ用ダイオード20とで構成されている。
絶縁型トランス13の負荷側には、複数n個(nは2以上の整数)の負荷側巻線Ls1〜Lsnが設けられ、各負荷側巻線Ls1〜Lsnのそれぞれには負荷側巻線Lsi(i=1〜n)の一端にダイオード21のアノードが接続され、このダイオード21のカソード側と負荷側巻線Lsiの他端との間に充放電用コンデンサ22が接続され、この充放電用コンデンサ22と並列に電源系統PRiが接続されている。
ここで、絶縁型トランス13の負荷側巻線Ls1〜Lsnのうち少なくとも負荷側巻線Ls1寄りの例えば3つの負荷側巻線の巻数が比較的大きく設定され、負荷側巻線Lsn寄りの6つの負荷側巻線の巻数が比較的小さく設定されている。
上記構成を有するスイッチング電源1は、三相交流電源10から供給される三相交流電力を全波整流回路11で全波整流することにより、直流電力に変換され、この全波整流回路11から出力される整流出力が平滑用コンデンサ12で平滑化されて絶縁型トランス13の電源側巻線Lp及びスイッチング素子14の直列回路に入力される。
この状態で、スイッチング素子14のゲートに制御IC16からパルス幅変調(PWM)信号を供給することにより、絶縁型トランス13でエネルギの蓄積及び放出を繰り返す。すなわち、スイッチング素子14がオン状態となると、絶縁型トランス13の電源側巻線Lpに直流電源電圧が印加される。この直流電源電圧をE、電源側巻線LpのインダクタンスをL、スイッチング素子14のオン期間をTonとすると、スイッチング素子14がオン状態を継続する間、絶縁型トランス13の電源側巻線Lpを流れる電源側電流Ipは、E×Ton/Lだけ増加することになり絶縁型トランス13にエネルギが蓄積される。
次いで、スイッチング素子14をオフ状態とすると、絶縁型トランス13の負荷側に起電力Vsが発生し、ダイオード21及びコンデンサ22を介して負荷電流が流れる、ダイオード21の導通によってコンデンサ22の端子電圧が起電力Vsと略等しくなり、この電圧は絶縁型トランス13の負荷側電流を減少させる方向に作用する。このため、スイッチング素子14のオフ状態を継続している間に、絶縁型トランス13に蓄えられたエネルギがコンデンサ22に放出され、最終的に負荷としての電源系統PR1〜PRnに供給される。
以上が繰り返されることにより、直流電力が電源系統PR1〜PRnに供給される。
ところで、上記フライバックコンバータの構成を有するスイッチング電源1では、スイッチング素子14を制御IC16によって高周波数のパルス幅変調制御を行なうので、スイッチングノイズ電流が発生し、これに基づいて放射ノイズが発生する。
上記図1のように複数の負荷側系統を有するスイッチング電源1について、どの負荷側系統でノイズ電流が多いかを把握するために、負荷側の各電源系統PR1〜PRnを流れるノイズ電流と、電源側巻線Lpと各負荷側巻線Ls1〜Lsnの系統との結合容量との関係を測定した。ここで、全ての負荷側の系統について、流れるノイズ電流をダイオード21のカソード側に変流器23を介挿して測定した。
この測定結果を図2に示す。この図2において、ノイズ電流は放射ノイズとなって伝播する30MHz以降の値の最大値をプロットしたものである。
この図2から明らかなように、電源側巻線Lpと負荷側巻線Ls1〜Lsnとの間の結合容量が大きくなるほど、ノイズ電流が大きいことが分かる。すなわち、合容量が大きい部位で大きなノイズ電流を発生し、条件に差が無ければ、大きなノイズ電流が流れる部位ほど、発生する放射ノイズのレベルも高い。したがって、多数の放射ノイズの発生源があっても、放射ノイズの絶対値は、高いレベルの放射ノイズを出す部位のノイズ電流に大きく依存する。このことから、電源側巻線Lpと負荷側巻線Ls1〜Lsnの結合容量が大きい部位に対して集中的に結合容量を低下させるノイズ対策を施すことによって、少ない対策部品点数で最大限の放射ノイズ抑制効を発揮することができる。
したがって、本実施形態では、上記知見に基づいて、図3に示すように、最も結合容量の大きい電源側巻線Lpと負荷側巻線Ls1との間にシールド31を集中的に配置する。このとき、電源側巻線Lpについてもシールド対策を施す負荷側巻線Ls1と対向する部分を分割して、分割巻線Lp1と負荷側巻線Ls1との間にシールド31を配置することがシールド31を集中的に施す点で好ましい。
そして、単に結合容量の大きい電源側巻線Lpと負荷側巻線Ls1との間にシールド31を介挿しただけでは、図に示すように、電源側巻線Lpと負荷側巻線Ls1との間の結合容量は未対策の場合に比較して低下することはないが、図に示すようにシールド31を接地することにより、電源側巻線Lpと負荷側巻線Ls1との間の結合容量を10[pF]未満に大幅に低下させることができる。この結果、負荷側巻線Ls1で発生するノイズ電流を大幅に低下させて、放射ノイズを効率よく抑制することができる。
ここで、最も結合容量が大きくなる部位を事前に把握した上で、図2のようなシールド31を集中的に配置するには、巻数比を一つの指標としても良い。すなわち、電源側巻線Lpと負荷側巻線Lsiとの間の結合容量は、電源側巻線Lpと負荷側巻線Lsiの間の距離や他の巻線とのレイアウトなど、その他の条件が等しければ略比例関係にあり、基本的には負荷側巻線Lsiの巻数が多いほど、電源側巻線Lpと負荷側巻線Lsiとの間の接合容量は大きくなるためである。但し、前述したような周囲条件が異なる場合には例外もあるため、両者のどちらかに該当する場合にシールド対策を集中的に行なうことが好ましい。
このように、上記第1の実施形態によると、電源側巻線Lpと負荷側巻線Lsiとの間の結合容量が最も大きい部位に集中的に結合容量を低下させるシールド対策を施すようにしたので、シールドを集中的に施す部位の選定を容易に行なうことができ、且つシールド対策用の部品点数を最小限としながら最大限のシールド効果を発揮することができ、少ない部品点数及び少ない工数で良好な放射ノイズ抑制効果を発揮することができる。
しかも、絶縁型トランス13のシールドを部分的に行なえばよいので、絶縁型トランス13の構成が複雑となることがない。
次に、本発明の第2の実施形態を図6について説明する。
この第2の実施形態では、前述した第1の実施形態における集中的に施したシールドと接地との間にインピーダンス素子を介挿するようにしたものである。
すなわち、第2の実施形態では、図6に示すように、前述した第1の実施形態で、絶縁型トランス13の電源側巻線Lpと複数の負荷側巻線Ls1〜Lsnとの間での結合容量が最も大きい電源側巻線Lp及び負荷側巻線Ls1との間に施したシールド31と接地との間にインピーダンス素子32が介挿されている。
前述した第1の実施形態のように、シールド31を単に接地した場合には、電源側回路と、負荷側回路との接地状況にもよるが、前述した図9に示したように、接地経路を介した漏れ電流が流れ、これがコモンモードノイズ電流となる場合がある。
このコモンモードノイズ電流を抑制するには、図6に示すように、シールド31と接地との間にインピーダンス素子32を介挿することが好ましい。このインピーダンス素子を追加する方法としては、どのような方法でも良く、例えば抵抗を直列に挿入する方法や、フェライトなどのコアを挿入する方法などが簡便なため良く用いられる。
ここで、追加するインピーダンス素子32のインピーダンスをどの程度の値に設定すればよいかが問題となる。これについてノーマルモード電流とコモンモード電流とによる放射電界強度の理論式から考察するノーマルモード電流及びコモンモード電流による理論式は下記のように与えられる。
ノーマルモード電流による放射電界強度Eは、
=1.32×10−14×{iS(K+1)}/d …………(1)
で与えられる。但し、iはノーマルモード電流[A]、fは周波数[Hz]、Sはループ面積[m]、dは発生回路からの距離[m]である。
コモンモード電流による放射電界強度Eは、
=2π×10−7{ifl(K+1)}/d …………(2)
で与えられる。但し、iはコモンモード電流[A]、fは周波数[Hz]、lは電流経路長[m]、dは発生回路からの距離[m]である。
同じ電流の大きさでノイズ電流が流れていた場合に、ノーマルモード電流iがコモンモード電流iに変わったときに発生する電界強度が何倍になるかを概算する。周波数は放射ノイズとして定められている最も低い周波数である30MHzとする。また、発生経路のアスペクト比がある程度高い場合を想定してS≒1とすると、両者の電界強度の比は、
/E=2π×10−7/(1.32×10−14×30×10)=1.59
…(3)
となる。
本条件下では、ノーマルモードよりもコモンモードの方が、同じ電流値を流しても1.59倍放射電界が高く発生することが分かる。したがって、これを少なくともノーマルモードと同等以下にするためには、流れるノイズ電流を元のノイズ電流に対して約60%以下に抑制すれば良い。
したがって、シールド31から接地の経路に追加するインピーダンス素子32のインピーダンスはノイズ電流を、インピーダンス素子32を追加する前の約60%すなわちデシベルで表せば約−4dBとなるように設定すれば良い。
このように、シールド31及び接地間にインピーダンス素子32を追加することにより、シールド31を接地することにより発生するコモンモードノイズ電流を効果的に抑制することができる。
なお、上記第1及び第2の実施形態においては、入力電源として三相交流電源を適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、単相交流電源を適用することもでき、さらには直流電源を入力電源として適用することもできる。
本発明の第1の実施形態を示す回路図である。 絶縁型トランスの電源及び負荷間結合容量とノイズ電流との関係を示す特性線図である。 シールド対策の具体例を示す絶縁型トランスの等価回路図である。 図3のシールドを接地した場合の等価回路図である。 シールド未対策状態、非接地状態のシールドを適用した状態、接地したシールドを適用した状態の電源側巻線及び負荷側巻線の結合容量を示す特性線図である。 本発明の第2の実施形態を示す図4のシールド及び接地間にインピーダンス素子を介挿した場合の等価回路図である。 従来例の絶縁型トランスの電源側及び負荷側にシールドを施していない状態を示す等価回路図である。 従来例の絶縁型トランスの電源側及び負荷側にシールドを施した状態を示す等価回路図である。 図7及び図8の場合の周波数に対する放射ノイズ例を示す特性線図である。
符号の説明
1…スイッチング電源、10…三相交流電源、11…全波整流回路、12…平滑用コンデンサ、13…絶縁型トランス、Lp…電源側巻線、Ls1〜Lsn…負荷側巻線、14…スイッチング素子、16…制御IC、21…ダイオード、22…平滑用コンデンサ、23…変流器、PR1〜PRn…電源系統、31…シールド、32…インピーダンス素子

Claims (4)

  1. 直流電力をオンオフするスイッチング手段と、電源側巻線に前記スイッチング手段を接続し、前記電源側巻線との間に形成される結合容量がそれぞれ異なる複数個の負荷側巻線に電源系統を接続した絶縁型トランスを有するスイッチング電源であって、
    最も大きい結合容量が形成される前記電源側巻線と、前記負荷側巻線の間に集中的にシールド対策を施すことを特徴とするスイッチング電源。
  2. 直流電力をオンオフするスイッチング手段と、電源側巻線に前記スイッチング手段を接続し、前記電源側巻線との間に形成される結合容量がそれぞれ異なる複数個の負荷側巻線に電源系統を接続した絶縁型トランスを有するスイッチング電源であって、
    前記電源側巻線と最も巻数が多い前記負荷側巻線との間に、当該負荷側巻線に隣接して集中的にシールド対策を施すことを特徴とするスイッチング電源。
  3. 前記シールド対策は、前記電源側巻線及び前記負荷側巻線間にシールドを配置し、該シールドを接地したことを特徴とする請求項1又は2に記載のスイッチング電源。
  4. 前記シールドと接地との間にコモンモード電流による放射電界強度を抑制するインピーダンス素子を介挿し、該インピーダンス素子のインピーダンスを、当該インピーダンス素子を介挿しない場合の電流量の60%以下の電流量となるように設定したことを特徴とする請求項3に記載のスイッチング電源。
JP2008188523A 2008-07-22 2008-07-22 スイッチング電源 Active JP5338171B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008188523A JP5338171B2 (ja) 2008-07-22 2008-07-22 スイッチング電源

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008188523A JP5338171B2 (ja) 2008-07-22 2008-07-22 スイッチング電源

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010028991A JP2010028991A (ja) 2010-02-04
JP5338171B2 true JP5338171B2 (ja) 2013-11-13

Family

ID=41734259

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008188523A Active JP5338171B2 (ja) 2008-07-22 2008-07-22 スイッチング電源

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5338171B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102148096B (zh) * 2011-01-25 2013-07-24 中国西电电气股份有限公司 一种超大直径电子式电流互感器系统速饱和的实现方法
JP2017059682A (ja) * 2015-09-16 2017-03-23 株式会社デンソー 内燃機関用の点火コイル

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5911262B2 (ja) * 1978-03-31 1984-03-14 オリジン電気株式会社 高電圧発生装置
JP3361835B2 (ja) * 1992-06-17 2003-01-07 横河電機株式会社 スイッチング電源
JP2003077743A (ja) * 2001-09-05 2003-03-14 Soshin Electric Co Ltd 低背型電源トランス
JP4403926B2 (ja) * 2004-08-30 2010-01-27 サンケン電気株式会社 直流電源装置
JP4650151B2 (ja) * 2005-08-02 2011-03-16 船井電機株式会社 トランス、多出力型スイッチング電源、液晶テレビ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010028991A (ja) 2010-02-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Ogasawara et al. Measurement and reduction of EMI radiated by a PWM inverter-fed AC motor drive system
Bai et al. Conducted EMI mitigation schemes in isolated switching-mode power supply without the need of a Y-capacitor
Yazdani et al. Classification and comparison of EMI mitigation techniques in switching power converters-A review
JP5134631B2 (ja) ほとんど完全に誘導性の負荷を制御する方法と該方法を適用する装置
JP2001086734A (ja) 電力変換システム
US8228152B2 (en) Transforming device of power source and transformer thereof
JP6207751B2 (ja) 電力変換装置
Lai et al. Analysis and suppression of a common mode resonance in the cascaded H-bridge multilevel inverter
Takahashi et al. Review of modeling and suppression techniques for electromagnetic interference in power conversion systems
JP6254779B2 (ja) 電力変換装置
Nagrial et al. EMI/EMC issues in switch mode power supplies (SMPS)
JP5338171B2 (ja) スイッチング電源
Trzynadlowski EMI Effects of power converters
US12009734B2 (en) Power conversion device and air conditioner
Mammano et al. Understanding and optimizing electromagnetic compatibility in switchmode power supplies
US11777412B2 (en) Switching power supply apparatus for reducing common mode noise due to line-to-ground capacitances
US20220270816A1 (en) Transformer and switching power supply apparatus for reducing common mode noise due to line-to-ground capacitances
JP2002281765A (ja) 電力変換設備
Inoue et al. Reduction on radiation noise level for inductive power transfer systems with spread spectrum focusing on combined impedance of coils and capacitors
JP5332370B2 (ja) スイッチング電源
US11387761B2 (en) System and method for sinusoidal output and integrated EMC filtering in a motor drive
KR20170055890A (ko) 고전압 전원 장치
JP5987782B2 (ja) 電力変換装置
JP5407197B2 (ja) スイッチング電源
US20220302769A1 (en) Wireless power transmission system and wireless power reception device

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110713

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121228

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130108

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130301

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130709

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130722

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5338171

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250