JP2002281765A - 電力変換設備 - Google Patents

電力変換設備

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JP2002281765A
JP2002281765A JP2001079724A JP2001079724A JP2002281765A JP 2002281765 A JP2002281765 A JP 2002281765A JP 2001079724 A JP2001079724 A JP 2001079724A JP 2001079724 A JP2001079724 A JP 2001079724A JP 2002281765 A JP2002281765 A JP 2002281765A
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noise
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Yuichiro Noguchi
雄一郎 野口
Masaaki Okabe
正章 岡部
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Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体電力変換器は高周波スイッチング動作
によってノイズを発生し、これが周辺のエレクトロニク
ス機器に伝搬してその誤動作等を招く。 【解決手段】 インバータの入出力回路ケーブル19、
22をシールドケーブルとして該シールド19A,22
Aの片端を接地極26に接地する。接地極はインバータ
やエレクトロニクス機器15、25、盤筺体24および
モータ23にそれぞれ専用のものを設ける。接地極への
接地線14A,15A,25Aをシールドケーブルとし
て該シールドの片端を接地極に接地する。なお、接地極
の接地抵抗は10Ω以下、インバータの接地極はエレク
トロニクス機器用接地極と10m以上離隔し、モータ用
接地極とは5m以上離隔、シールドケーブルのサイズの
特定、インバータと盤とは絶縁、インバータの出力ケー
ブルは動力ケーブルの他に接地用ケーブルを設ける構成
なども選択可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体電力変換器
を有して負荷に給電する電力変換設備に係り、特に電力
用半導体素子の高周波スイッチング動作に因るノイズ障
害対策のための設備構成に関する。
【0002】
【従来の技術】インバータ、コンバータ、チョッパ等の
半導体電力変換器は、交流電源または直流電源を電源と
し、電力用半導体スイッチのスイッチング動作によって
電圧、電流、周波数、位相等を制御した電力変換を行う
ことができ、電気車や各種産業用設備(動力装置、ポン
プ、ブロワーなど)のモータ駆動手段や、コンピュータ
の定電圧定周波電源、太陽電池で得られる直流を交流に
変換するパワーコンディショナーなどに数多く使われて
いる。
【0003】このような半導体電力変換器は、電源また
は負荷との間に、高周波数成分を含むスイッチング電流
が流れ、この電流で高周波ノイズが発生し、その周辺に
配置される電力変換制御装置や計測装置、コンピュータ
システムなどのエレクトロニクス機器にノイズが伝搬し
てそれが誤動作したり、制御不能になることがある。
【0004】半導体電力変換器から発生するノイズに
は、以下のものに分類される。
【0005】(a)伝導ノイズ 電力変換器の半導体素子のスイッチング動作による高周
波電流が電源系統を経由してエレクトロニクス機器等の
他の機器にノイズが伝搬する。
【0006】(b)漏れ電流 電力変換器の半導体素子のスイッチング動作により、電
力変換器と負荷の間の配線や負荷と大地間に存在する浮
遊静電容量を通して漏れ電流が流れる。
【0007】漏れ電流は、浮遊静電容量とスイッチング
速度に比例する。
【0008】低騒音型などのスイッチング速度の速い電
力変換器の開発により顕在化してきてノイズである。
【0009】(c)静電誘導ノイズ 電力変換器を構成する電気部品以外の盤、冷却器、絶縁
物等は、等価的には抵抗、インダクタンス、キャパシタ
ンスの電気回路を形成し、高周波電流を流す回路の一部
となる。静電結合による誘導電圧は周波数、入力インピ
ーダンス、結合容量、妨害電圧に比例する。これらの関
係から、電力変換器の出力線と微小信号電流の流れるエ
レクトロニクス機器の信号線が近くに配線されている
と、信号線に妨害電圧が誘導される。
【0010】(d)電磁誘導ノイズ 電流により磁束を生じ、この磁束が時間的に変化するこ
とによって近接する電線に妨害電圧を発生し、エレクト
ロニクス機器の検出エラーや誤動作を起こす。
【0011】電力変換器内の配線、リアクトルやトラン
スの漏れ磁束、変換器の入出力配線に電力ケーブルが平
行かつ近接して布設されている場合に生じる。
【0012】(e)放射ノイズ スイッチング素子のdv/dt(電圧変化率)によって
回路配線の浮遊キャパシタンスやインダクタンスによる
高周波振動が発生し、これらを接続する配線が等価的に
アンテナとなって電磁波が放射される。
【0013】図4は、電力変換設備における各種ノイズ
の伝搬経路の例を示す。同図は、インバータ1によって
モータ2を可変速駆動するのに、その電源として変圧器
3で降圧した電源母線からしゃ断器4を通してインバー
タ1に電力供給し、母線からはモータ2の速度検出セン
サ等のセンサ5とその電源5A、制御装置6、計器7、
受信器8等にも必要な電源接続をし、さらに保護継電器
9等が接続される。この構成における上記の各ノイズの
伝搬経路は、破線または実線の矢印A〜Dで示すように
なる。
【0014】次に、従来のノイズ障害対策を説明する。
この対策としては、ノイズ発生源側でノイズ発生を抑制
する方法と、ノイズが伝搬するエレクトロニクス機器側
でノイズ伝搬を防止する方法とが採られる。
【0015】(1)ノイズ発生源側の対策 EMI(電磁障害/エミッション)低減のため、以下の
ようなフィルタ、ノイズカットトランス、リアクトル等
を設ける。
【0016】・LCフィルタ…幅広い周波数で高い減衰
性のある高減衰型にされる。
【0017】・容量性フィルタ…特定の周波数帯に効果
のある簡易型、インバータに並列に接続して高周波電流
を大地にバイパスさせるもの。
【0018】・誘導性フィルタ…フェライトコア内に電
線を通すか巻き付け、そのインピーダンス特性によって
ノイズを吸収する零相リアクトル型にされる。
【0019】・ノイズカットトランス…高周波の電圧や
電流に対して一次コイルと二次コイルの磁気的および静
電誘導的結合を極めて小さくしたトランスにされる。
【0020】・ACリアクトル…電源側の%リアクタン
スが大きいとき、入力電流の高調波成分が小さくなる特
性を利用したリアクトルにされる。入力電流の1〜2%
のものが使われる。
【0021】・DCリアクトル…コンバータのダイオー
ド整流器と平滑コンデンサの間に、DCリアクトルを設
けて入力電流の高調波成分を低減させるリアクトルにさ
れる。
【0022】(2)エレクトロニクス機器側の対策 EMS(電磁妨害耐性/イミュニティー)向上のための
絶縁、フローティング、ノイズカットトランス取り付け
などを行う。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】電力変換器のスイッチ
ング素子として、従前のパワートランジスタから最近で
は高速スイッチング可能なIGBTやGTO、パワーF
ET等に置換されてきている。また、電力変換方式とし
ては入出力電流や電圧の波形改善のためにPWM制御が
採用されることが多くなっている。このような電力変換
器の場合、PWM制御のためのキャリア(搬送波)周波
数は、1kHZ〜2kHZであったパワートランジスタの
場合に比べて、3kHZ〜12kHZ程度にまで高められ
ている。このため、電力変換器が発生するノイズ電流も
より高周波化(〜数MHZ)して強くなってきている。
【0024】PWM制御のインバータにおけるノイズ電
流は、
【0025】
【数1】I∝(dv/dt)×fc×C ただし、Iはノイズ電流、dv/dtはスイッチング周
波数による高周波の電位変動、fcはキャリア周波数、
Cは浮遊キャパシタンスである。
【0026】このノイズ電流Iは、例えば、パワートラ
ンジスタとIGBTの場合を比べると、下記表のように
16倍にもなる。
【0027】
【表1】
【0028】上記のキャリア周波数の高周波化など、電
力変換器の半導体素子のスイッチング動作の高周波化
は、前記の図4に示すノイズ伝搬経路のうち、トランス
やモータのコイル間、コイルとフレームの間、ケーブル
と大地間などの静電容量を通して充放電漏れ電流が流
れ、電路のみならず、系統内の広い範囲にノイズが分流
するようになり、従来のフィルタ、ノイズカットトラン
ス、リアクトルなどのノイズ障害対策のみではエレクト
ロニクス機器へのノイズ伝搬を防ぐのが難しくなってき
ている。
【0029】本発明の目的は、電力変換器からエレクト
ロニクス機器にノイズが伝搬するのを確実、容易に防止
できる電力変換設備を提供することにある。
【0030】
【課題を解決するための手段】本発明は、電力変換器の
入出力回路ケーブルをノイズ伝搬抑制用のシールドケー
ブルとして該シールドの片端を接地極に接地する構成、
接地極は電力変換器やエレクトロニクス機器、盤、負荷
等にそれぞれ専用のものを設ける構成、接地極への接地
線をシールドケーブルとして該シールドの片端を接地極
に接地する構成、などを選択的に組み合わせることで前
記の課題を解決するもので、以下の構成を特徴とする。
【0031】(1)電力用半導体素子のスイッチング動
作で電力変換して負荷に供給する電力変換器を備えた電
力変換設備において、前記電力変換器から負荷に供給す
る出力ケーブルは、該ケーブルから周辺のエレクトロニ
クス機器へのノイズ伝搬を抑制するシールドケーブルと
し、該シールドケーブルのシールドの片端を接地極に接
地した構成を特徴とする。
【0032】(2)電力用半導体素子のスイッチング動
作で電力変換して負荷に供給する電力変換器を備えた電
力変換設備において、電源から前記電力変換器に電源供
給する入力ケーブルは、該ケーブルから周辺のエレクト
ロニクス機器へのノイズ伝搬を抑制するシールドケーブ
ルとし、該シールドケーブルのシールドの片端を接地極
に接地した構成を特徴とする。
【0033】(3)前記電力変換器と負荷とエレクトロ
ニクス機器およびそれらを収納する盤を接地するための
接地線は、該接地線から周辺のエレクトロニクス機器へ
のノイズ伝搬を抑制するシールドケーブルとし、該シー
ルドケーブルのシールドの片端を接地極に接地した構成
を特徴とする。
【0034】(4)前記電力変換器およびそれに直接接
続された負荷とエレクトロニクス機器および盤は、それ
ぞれ専用の接地極を設けた構成を特徴とする。
【0035】なお、以上までの構成に選択的に加えるノ
イズ障害対策として、(a)接地極の接地抵抗は10Ω
以下とする構成、(b)電力変換器専用の接地極はエレ
クトロニクス機器用接地極と10m以上離隔し、負荷用
接地極とは5m以上離隔する構成、(c)電力変換器専
用の接地極が設けられない場合は、負荷の接地極と共用
にして接地線は接地極に直接接続する構成、(d)シー
ルドケーブルのサイズは22mm2以上、または電力変
換器の電源ケーブルサイズ以上とし、最大100mm2
とする構成、(e)各接地線は最短距離とする構成、
(f)電力変換器はそれを収納する盤とは絶縁する構
成、(g)電力変換器の出力ケーブルは動力ケーブルの
他に接地用ケーブルを設ける構成とする。
【0036】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施形態を示す
ノイズ障害対策を施した電力変換設備であり、インバー
タでモータを駆動する場合である。
【0037】インバータの主回路は、ダイオードを整流
素子とする順変換部11とIGBTをスイッチング素子
とする逆変換部12と平滑コンデンサ13で要部が構成
され、インバータ架14に組み込まれる。また、逆変換
部12にはPWM制御用電子回路と電源回路を搭載する
PWM制御装置15との間でゲート信号などの信号線1
6で接続される。
【0038】これらインバータ主回路と制御装置は、電
源母線からしゃ断器17、18とケーブル19、20等
を介して電源供給される。また、制御装置15では速度
センサ等からの計測信号が信号線21を通して入力され
る。また、逆変換部12の出力は、LCフィルタやしゃ
断器を介してケーブル22により負荷となるモータ23
に電力供給する。
【0039】なお、インバータ架14や制御装置15は
配電盤用筺体24に収納される。また、他のエレクトロ
ニクス機器25は、インバータの周辺に設けられる受電
設備の監視制御用コンピュータやプラントの計装設備、
保護継電装置等とする。
【0040】以上の電力変換設備において、本実施形態
では、ノイズ障害対策手段として以下の手段を設ける。
なお、インバータ架14、モータ23、配電盤筺体2
4、制御装置15、エレクトロニクス機器25は、それ
ぞれ接地極と接地線を使用して接地される。
【0041】(1)インバータ架14を接地するための
専用の接地極26を設ける。この接地抵抗値は高圧機器
用A種接地クラスになる10Ω以下とする。
【0042】この構成により、降圧トランスや電源母線
等の高圧機器に地絡電流等が流れた場合にも接地極26
の電位変化を少なくし、高圧機器側からの漏れ電流ノイ
ズが接地極26を通してエレクトロニクス機器側に拡散
するのを防止する。
【0043】なお、接地抵抗値10Ω以下とする条件
は、インバータの周辺に高圧機器およびエレクトロニク
ス機器が配置される場合である。
【0044】(2)インバータ専用の接地極26は、イ
ンバータに接続されないモータや配電盤筺体24を接地
する配電盤および一般動力用接地極27とは5m以上離
隔し、エレクトロニクス機器用接地極29とは10m以
上離隔する。
【0045】図2は、インバータ専用の半球状(等価半
径1m)の接地極26を中心として周囲の接地電位分布
を示し、5m離隔では20%程度にまで電位が下がるの
に対して、10m離隔では10%程度にまで低下させる
ことができ、大地を通した伝導ノイズの伝搬を抑制す
る。
【0046】なお、接地極間の離隔距離5m以上、10
m以上とする条件は、インバータの周辺に高圧機器およ
びエレクトロニクス機器が配置される場合である。
【0047】(3)前記のインバータ専用の接地極26
を設けることができない設備環境にある場合、配電盤お
よび一般動力用接地極27と共用にする。ただし、接地
線は接地極に直接接続する。この構成により、インバー
タから接地極27に接続する接続線の途中で接続するこ
とによりノイズが配電盤内のエレクトロニクス機器等へ
伝搬するのを防止する。
【0048】(4)インバータ架14、制御装置15、
エレクトロニクス機器25をそれぞれ接地極に接地する
のに、それらの接地線14A,15A,25Aを専用の
シールドケーブルとし、シールド線の片端をそれぞれの
接地極に接続する。モータ23の接地線は、電源ケーブ
ル22Aの中の1芯を使用することにより、電源線のノ
イズをキャンセルさせる。また、電源ケーブルはシール
ド線とし、片端を接地極に接続する。
【0049】この構成により、接地線がアンテナとなっ
て放射ノイズが伝搬するのを、接地線の電位を接地極電
位とすることで抑制する。図3は、片端接地のシールド
ケーブルの有無によるノイズ吸収波形を示し、ノイズ放
射が大幅に軽減されている。
【0050】(5)接地線14A及び22A(1芯を接
地線に使用)のシールドケーブルのサイズは、高周波に
よる電線の表皮効果対策上から22mm2以上、または
インバータの電源ケーブルサイズ以上とする。ただし、
最大100mm2とする。
【0051】接地線のインピーダンスωL(=2πf
L)は、電源母線の商用周波数50H Z(または60
Z)に対しては十分に低くなるが、インバータの半導
体素子は10kHZ程度のスイッチング動作をさせるた
め、同じサイズでも200倍以上のインピーダンス上昇
が起きるため、電源ケーブルサイズ以上とすることで接
地線の温度上昇および放射ノイズの伝搬を抑制する。な
お、従来の接地線サイズは電源ケーブルの数分の1とい
う細いケーブルを使用している。
【0052】また、接地線のシールドケーブルサイズを
最大100mm2とするのは、接地線の抵抗Rに対する
インピーダンスωLが無視できるためである。また、接
地線サイズは、インバータ、配電盤、モータ等の配置、
接続構成、架構成などで異なるものである。
【0053】(6)接地線は最短ルートで配線する。こ
の構成により、ノイズ周波数に対する接地線のインピー
ダンスをできるだけ小さくし、接地極に対する架の電位
上昇を抑制し、また放射ノイズの漏れを抑制する。
【0054】(7)インバータ架14および制御装置1
5の架を配電盤筺体24から絶縁する。この構成によ
り、インバータの各部から発生するノイズが筺体を伝導
して制御装置15側に伝導するのを防止する。
【0055】同様に、他のエレクトロニクス機器25を
その盤筺体とは絶縁することで盤筺体を通したノイズ伝
導を防止する。
【0056】(8)インバータからモータ23に電力供
給するケーブル22は、シールド22Aで覆ったシール
ドケーブルとし、シールド22Aの片端をインバータ専
用接地極26に接地する。この接地回路は、インバータ
架14に接続される接地線14Aを通した最短構成とす
る。
【0057】この構成により、シールド22Aの電位を
インバータ専用接地極26の電位に近いものにし、ケー
ブル22の電流に含まれる高周波電流が静電誘導ノイズ
として伝搬するのを抑制する。また、シールドの片端を
接地することにより、シールド両端接地では両端の接地
電位がアンバランスになるときにシールドに流れる循環
電流がノイズ発生源となるのを防止する。
【0058】(9)電源母線からインバータに電源供給
するケーブル19は、シールド19Aで覆ったシールド
ケーブルとし、シールド19Aの片端をインバータ専用
接地極26に接地する。この接地回路は、インバータ架
14に接続される接地線14Aを通した最短構成とす
る。
【0059】この構成により、シールド19Aの電位を
インバータ専用接地極26の電位に近いものにし、ケー
ブル19に流れる整流電流(スパイク状電流)に含まれ
る高調波電流が静電誘導ノイズとして伝搬するのを抑制
する。また、片端接地によりシールドにアンバランス循
環電流が発生するのを防止する。
【0060】(10)インバータからモータ23に電力
供給するケーブル22は、芯数を動力線(3相)の他に
ノイズ帰還用接地線22Bを設け、この接地線22Bの
一端はインバータ側の接地線14で接地し、他端はモー
タ23の接地端子に接続する。
【0061】この構成により、接地線22Bが動力線と
平行配置し、動力線から伝搬するノイズをキャンセルす
る。
【0062】(11)エレクトロニクス機器の信号線1
6、21および30は、撚線(ツイストペア線)とし、
それにシールド16A,21A,30Aを設け、各シー
ルドの片端をエレクトロニクス機器用接地極28の接地
線15A,25Aでそれぞれ接地する。
【0063】シールドは静電誘導ノイズ対策として有効
であるが、電磁誘導ノイズには効果が低い。そこで、信
号線や電源線を撚線とすることで誘起されるノイズを相
殺し、エレクトロニクス機器内の微弱信号回路に電磁誘
導ノイズが伝搬するのを抑制する。
【0064】以上までのノイズ障害対策により、インバ
ータから発生する伝導ノイズ、静電誘導ノイズ、放射ノ
イズがエレクトロニクス機器に伝搬するのを抑制するこ
とができる。
【0065】なお、上記の(1)〜(11)の各対策
は、適用しようとする電力変換設備およびその周辺に設
けられるエレクトロニクス機器の構成、設置環境、電力
規模等によって適宜選択的に利用するものである。
【0066】例えば、電力変換設備の構成がPWM制御
するものか否か、設置環境が商業・住宅地域か否か、同
じ電源系統にエレクトロニクス機器が接続されるか否
か、専用接地極が確保できるか否かの違いによってノイ
ズ障害対策が個々に選択される。
【0067】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、ノイズ
障害対策として、電力変換器の入出力回路ケーブルをノ
イズ伝搬抑制用のシールドケーブルとして該シールドの
片端を接地極に接地する構成、接地極は電力変換器やエ
レクトロニクス機器、盤、負荷等にそれぞれ専用のもの
を設ける構成、接地極への接地線をシールドケーブルと
して該シールドの片端を接地極に接地する構成などとす
るため、電力変換器からエレクトロニクス機器にノイズ
が伝搬するのを確実、容易に防止できる。
【0068】特にシールドケーブルの片端を接地極に接
地することで、アンバランス電流によるノイズ伝搬を防
止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す電力変換設備の構成
図。
【図2】接地極周辺の電位分布特性図。
【図3】シールドケーブルの有無によるノイズ吸収波形
図。
【図4】各種ノイズの伝搬経路の例。
【符号の説明】
1…インバータ 2、23…モータ 11…順変換部 12…逆変換部 14…インバータ架 15…PWM制御装置 19、20…電源ケーブル 22…出力ケーブル 26〜28…接地極 14A,15A,25A…接地線 16A,19A,20A,21A,22A,…シールド
ケーブルのシールド 25…他のエレクトロニクス機器

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力用半導体素子のスイッチング動作で
    電力変換して負荷に供給する電力変換器を備えた電力変
    換設備において、 前記電力変換器から負荷に供給する出力ケーブルは、該
    ケーブルから周辺のエレクトロニクス機器へのノイズ伝
    搬を抑制するシールドケーブルとし、該シールドケーブ
    ルのシールドの片端を接地極に接地した構成を特徴とす
    る電力変換設備。
  2. 【請求項2】 電力用半導体素子のスイッチング動作で
    電力変換して負荷に供給する電力変換器を備えた電力変
    換設備において、 電源から前記電力変換器に電源供給する入力ケーブル
    は、該ケーブルから周辺のエレクトロニクス機器へのノ
    イズ伝搬を抑制するシールドケーブルとし、該シールド
    ケーブルのシールドの片端を接地極に接地した構成を特
    徴とする電力変換設備。
  3. 【請求項3】 前記電力変換器と負荷とエレクトロニク
    ス機器およびそれらを収納する盤を接地するための接地
    線は、該接地線から周辺のエレクトロニクス機器へのノ
    イズ伝搬を抑制するシールドケーブルとし、該シールド
    ケーブルのシールドの片端を接地極に接地した構成を特
    徴とする請求項1または2に記載の電力変換設備。
  4. 【請求項4】 前記電力変換器およびそれに直接接続さ
    れた負荷とエレクトロニクス機器および盤は、それぞれ
    専用の接地極を設けた構成を特徴とする請求項1〜3の
    いずれか1項に記載の電力変換設備。
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