JP5337093B2 - レンズ鏡筒 - Google Patents

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Description

本発明は、撮像装置に用いられるレンズ鏡筒に関し、4群レンズ構成を用いた沈胴式のレンズ鏡筒の小型化に関するものである。
近年、被写体の光学的な像を電気的な画像信号に変換して出力可能なデジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラなどの撮像装置(以下、単にデジタルカメラという)が、急速に普及している。
このデジタルカメラに用いられるレンズ鏡筒においては、撮影時にカメラ本体からレンズ鏡筒が繰り出されてズーミングを行い、非撮影時にはカメラ本体に収納されるいわゆる沈胴式のレンズ鏡筒が用いられている。
このような沈胴式のレンズ鏡筒として、通常、光学3倍程度のズーム倍率においては、3群ズーム光学系が採用されている。ズーム動作時には、最も物体側に配置された1群レンズと、その1群レンズの像面側に配置された2群レンズとの面間隔を変化させることにより行うが、その構成は、固定環(15)に設けられたカム溝と、カム環(12)に設けられたカム溝の軌跡の合成和によって定まることが開示されている。(例えば、特許文献1を参照。)
また特許文献2には、固定筒(16)にカム溝(24)を形成する方法として、貫通のカム溝を用いた方法が採用されている。この固定筒(16)におけるカム溝(24)の樹脂成型方法については、外スライド方式を用いることにより、図13に示すように、外側に拡がるテーパ状のカム溝が形成されている。このカム溝(24)には、固定枠(15)の内側に配置された駆動枠(15)の外周に設けられた3本のカムピン(25)が係合することにより、駆動枠(15)が光軸方向に移動する。一般に、外側に拡がるテーパ状のカム溝(25)では、金型の構成上、カム溝の一番内側(光軸側)はエッジ形状となるため、その内側に配置されたカムピン(25)が係合する際には、カム溝のエッジとカムピンとが摺動することになり、精度、あるいは耐久性の観点での課題が生じるが、特許文献2においては、カム溝の精度が必要なズーム領域では、カム溝(25)が光軸に対して直交するように形成されているため、カム溝(25)にテーパを設ける必要がなく、この課題を回避している。
特開2004−118101号公報 特開2003−295029号公報
しかしながら、従来の沈胴式レンズ鏡筒においては、次のような課題が生じる。
上記特許文献1の沈胴式レンズ鏡筒では、ズーム倍率が3倍程度であるため、3群ズーム光学系が採用されているが、ズーム倍率が6倍程度になると、従来の3群ズーム光学系では、特に焦点距離が長くなるとFno.が大きくなるため、暗いレンズとなり、手ぶれの影響等を受けやすくなる。この課題を解決するために4群ズーム光学系を採用すると、レンズ系が暗いという課題は解決されるが、4群ズーム光学系では、3群ズーム光学系に比べ、レンズ群が1つ増えると共に、ズーム倍率に応じて各レンズ群の間隔を大きくする必要があるため、各レンズ群の動きが複雑になる。さらに、レンズ鏡筒の小型化を達成するためには、沈胴時の全長を出来る限り短くすることが重要であるが、例えば、ズーム時の最大光学全長に対し、沈胴時の全長を半分以下とするような小型化を達成するためには、従来の沈胴式の構成では困難であった。
ここに開示されるレンズ鏡筒は、レンズ群と、カム枠と、回転枠と、駆動枠と、直進枠と、保持枠と、を備える。カム枠は、半径方向に貫通するカム溝と、第1直進溝と、を有する。回転枠は、カム枠に対して相対回転可能に設けられ、カム枠の外周側に配置され、第2直進溝を有する。駆動枠は、カム溝と第2直進溝とに係合する支持部を有し、カム枠に対して回転枠が回転すると、カム枠に対して回転しながらカム枠のカム溝の形状に応じてレンズ群の光軸に平行な光軸方向に移動する。直進枠は、カム枠の第1直進溝によりカム枠に対する回転が規制され、第1直進溝と係合する凸部を有し、カム枠に対して回転枠が回転すると、カム枠に対して回転せずに駆動枠とともに光軸方向に移動する。保持枠は、レンズ群を保持し、駆動枠及び直進枠に支持され、駆動枠がカム枠に対して回転すると、カム枠に対して回転せずに駆動枠に対して光軸方向に移動する。
ここに開示されるレンズ鏡筒によれば、レンズ群の動きが複雑でなく、かつ、小型化可能なレンズ鏡筒を提供することができる。
本発明の実施の形態に係るレンズ鏡筒の分解斜視図 (a),(b),(c),(d)は本発明の実施の形態に係るレンズ鏡筒の光学系の動きを示す図 本発明の実施の形態に係るレンズ鏡筒の光学系の沈胴位置を示す断面図 本発明の実施の形態に係るレンズ鏡筒の光学系の広角位置を示す断面図 本発明の実施の形態に係るレンズ鏡筒の光学系の広角位置と望遠位置の略中央位置を示す断面図 本発明の実施の形態に係るレンズ鏡筒の光学系の望遠位置を示す断面図 本発明の実施の形態に係るレンズ鏡筒の駆動枠のカム溝の展開図 本発明の実施の形態に係るレンズ鏡筒の回転枠のカム溝の展開図 本発明の実施の形態に係るレンズ鏡筒のカム枠のカム溝の展開図 本発明の実施の形態に係るレンズ鏡筒のカム溝の合成軌跡を説明する図 本発明の実施の形態に係るレンズ鏡筒の像ぶれ補正ユニットの構成を示す分解斜視図 本発明の実施の形態に係るレンズ鏡筒の像ぶれ補正ユニットの位置検出部の変位量とマグネットの磁束密度との関係を示す図 本発明の実施の形態に係る像ぶれ補正ユニットの動作を説明するブロック図 本発明の実施の形態に係るレンズ鏡筒のカム枠への像ぶれ補正ユニットと駆動枠ユニットの組み立て方法を説明する図 (a),(b)は本発明の実施の形態に係るレンズ鏡筒のカムピンとカム溝の係合状態を示す断面図 本発明の実施の形態に係るレンズ鏡筒のマスターフランジユニットの組み立て方法を説明する斜視図 本発明の実施の形態に係るレンズ鏡筒の組み立て方法を説明する図
以下、本発明の実施の形態に係る沈胴式のレンズ鏡筒について、図1〜図17を用いて説明する。図1は本実施の形態に係るレンズ鏡筒の分解斜視図、図2(a),(b),(c),(d)は同レンズ鏡筒の光学系の動きを示す図、図3は同レンズ鏡筒の光学系の沈胴位置を示す断面図、図4は同レンズ鏡筒の光学系の広角位置を示す断面図、図5は同レンズ鏡筒の光学系の広角位置と望遠位置の略中央位置を示す断面図、図6は同レンズ鏡筒の光学系の望遠位置を示す断面図、図7は同レンズ鏡筒の駆動枠のカム溝の展開図、図8は同レンズ鏡筒の回転枠のカム溝の展開図、図9は同レンズ鏡筒のカム枠のカム溝の展開図、図10は同レンズ鏡筒のカム溝の合成軌跡を説明する図、図11は同レンズ鏡筒の像ぶれ補正ユニットの構成を示す分解斜視図、図12は同レンズ鏡筒の像ぶれ補正ユニットの位置検出部の変位量とマグネットの磁束密度との関係を示す図、図13は同レンズ鏡筒の像ぶれ補正ユニットの動作を説明するブロック図、図14は同レンズ鏡筒のカム枠への像ぶれ補正ユニットと駆動枠ユニットの組み立て方法を説明する図、図15(a),(b)は同レンズ鏡筒のカムピンとカム溝の係合状態を示す断面図、図16は同レンズ鏡筒のマスターフランジユニットの組み立て方法を説明する斜視図、図17は同レンズ鏡筒の組み立て方法を説明する図である。
レンズ鏡筒1の概略構造を最初に説明する。レンズ鏡筒1は、光学6倍ズームなどに適用する4群ズーム光学系を用いた沈胴式のものであり、カム枠19と、回転枠23と、駆動枠12と、直進枠16と、1群保持枠2と、2群保持枠3と、3群保持枠4と、4群保持枠5とを備えている。回転枠23は、カム枠19に対して相対回転可能に支持されている。駆動枠12は、カム枠19及び回転枠23に支持され、回転枠23が回転すると回転状態で光軸方向に移動する。直進枠16は、カム枠19及び回転枠23に支持され、回転枠23が回転すると非回転状態で駆動枠12とともに光軸方向に移動する。1群保持枠2は、1群レンズL1を保持し、駆動枠12及び直進枠16に支持され、駆動枠が回転すると非回転状態で光軸方向に移動する。2群保持枠3は、2群レンズL2を保持し、駆動枠12及び直進枠16に支持され、駆動枠が回転すると非回転状態で光軸方向に移動する。3群保持枠4は、3群レンズL3を保持し、カム枠19及び回転枠23に支持され、回転枠23が回転すると非回転状態で光軸方向に移動する。4群保持枠5は、4群レンズL4を保持する。
沈胴式のレンズ鏡筒1について、図1から図17を用いて具体的に説明する。図示したように、レンズ鏡筒1の光軸AZをZ軸(物体側を正、像面側を負とする)とするXYZ3次元直交座標系を設定する。1群レンズL1、2群レンズL2は光軸AZ上を移動して変倍を行うレンズ、3群レンズL3は像ぶれ補正用のレンズ、4群レンズL4は変倍に伴う像面変動の補正及び合焦のために光軸AZ上を移動するレンズである。
1群保持枠2は、1群レンズL1を保持している。1群保持枠2の後端外周には、その3箇所(例えば120゜間隔)に先端がテーパ状のカムピン2aが設けられ、それらの基部には円形の凸部2bが形成されている。なお、カムピン2aについては、1群保持枠2に対し、金属製のカムピンを圧入等して、別途取り付けても良い。
2群保持枠3は、2群レンズL2を保持している。2群保持枠3には、その3箇所に延長部3cが設けられている。その各延長部3cには、先端がテーパ状のカムピン3aが設けられ、それらの基部には円形の凸部3bが形成されている。ここで、1群保持枠2のカムピン2aと2群保持枠3のカムピン3aとは、光軸AZ中心の円周方向に、所定角度離れて形成されている。
3群保持枠4は、像ぶれ補正用レンズ群L3(3群レンズ)を保持し、後述する像ぶれ補正ユニット30を構成している。3群保持枠4は、カム枠19及び回転枠23の内側に配置されている。3群保持枠4には、その3箇所に延長部4aが設けられている。その各延長部4aには、カムピン50が設けられている。このカムピン50は、テーパ状の先端部50aと、テーパ状の凸部である根元部50bから構成されている。
4群保持枠5は、4群レンズL4を保持している。4群保持枠5は、カム枠19及び回転枠23の内側において、3群保持枠4の1群及び2群保持枠側と反対側に配置されている。この4群保持枠5は、マスターフランジ6に片持ち支持された光軸AZと平行な2本のガイドポール7a,7bにて支持されることにより、光軸AZ方向に摺動可能となっている。また4群保持枠5は、ステッピングモータなどの4群レンズ駆動アクチュエータ8により光軸AZ方向に駆動される。4群レンズ駆動アクチュエータ8の送りネジ8aには、中央にネジ部が形成されたラック部8bが噛合されている。ガイドポール7aには、圧縮バネ10が、4群保持枠5の軸受け部5aとマスターフランジ6に設けたガイドポール7aの支持部6aとの間に挿入されている。この圧縮バネ10の作用により、4群保持枠5は、常に光軸AZ方向に付勢されている。また、4群保持枠5には、4群レンズ駆動アクチュエータ8の駆動力を伝える被駆動部5cが設けられており、ラック部8bの光軸AZの負の方向側の面が、被駆動部5cの光軸AZの正の方向側の面と接触する構成となっている。このような構成を用いることにより、4群レンズ駆動アクチュエータ8が回転し、送りねじ8aの回転によりラック部8bが光軸AZの正の方向に送られる際には、圧縮バネ10の力により4群保持枠5も光軸AZの正の方向に移動させられる。逆に、ラック部8bが光軸AZの負の方向送られる際には、圧縮バネ10の力に抗して、4群保持枠5を光軸AZの負の方向に移動させる。このように、圧縮バネ10の作用により、4群レンズ駆動アクチュエータ8の送りねじ8aのガタツキを小さくし、光軸AZの正負の方向に対して、4群保持枠5を精度良く駆動させる。以上より、4群レンズL4は、4群レンズ駆動アクチュエータ8の駆動力にて、光軸AZ方向に移動し、変倍に伴う像面変動の補正と合焦とを行う。
撮像素子(CCD)11は、マスターフランジ6の光軸AZの負の方向側に設けられた長方形の開口部に取り付けられている。
駆動枠12は、円筒形状のカム環であり、その内周には、有底でテーパ形状のカム部である1群保持枠2用のカム溝13、2群保持枠3用のカム溝14が、それぞれ円周方向に略120゜の等間隔にて形成されている。また内周の最も光軸AZの負の方向には、円周溝15が形成されている。さらに駆動枠12の後端外周には、その3箇所にカムピン51が設けられている。このカムピン51は、図15(b)に示すように、テーパ状の先端部51aと、テーパ状の凸部である根元部51bから構成されている。
駆動枠12の内周に形成されたカム溝13,14について、図7に示す駆動枠12の内周の展開図を用いて説明する。1群保持枠2用のカム溝13と2群保持枠3用のカム溝14とは、所定の角度離れて形成されている。13a,14aは各カムピンの導入直進溝、13b,14bは各レンズ群の沈胴位置の状態、13c,14cはワイド位置、13d,14dはノーマル位置、13e,14eはテレ位置を示している。光軸AZの負の方向に設けられた円周溝15は、後述する直進枠16と係合し、その2箇所に挿入溝12cが設けられている。
直進枠16の後端には、フランジ16aが設けられている。直進枠16の外周に設けられた略180度対向に配置された回転ガイド用の2箇所の凸部16bは、駆動枠12の内周の円周溝15に係合され、光軸AZ方向の位置が規制された状態にて、直進枠16に対して駆動枠12が回転可能に支持される。
直進枠16の円周には、1群保持枠2用の直進ガイド孔17と2群保持枠3用の直進ガイド孔18とが、それぞれ略120度分割にて3箇所設けられている。直進ガイド孔17には、1群保持枠2の凸部2bが係合され、直進ガイド孔18には、2群保持枠3の凸部3bが係合されることにより、1群保持枠2および2群保持枠3は、直進ガイド孔17,18によってそれぞれ案内されて、光軸AZ方向に移動可能に支持される。直進枠16のフランジ16aには、その3箇所に、略120度分割にて、直進ガイド用の凸部16cが形成されている。
カム枠19には、その外周の3箇所に、駆動枠12のカムピン51の根元部51bが係合されるカム溝20が、内側が広くなった貫通のテーパ形状にて、120゜の略等間隔にて3本形成されている。またその外周の3箇所には、3群保持枠4のカムピン50の根元部50bが係合する光軸AZに平行な直進溝21が、内側が広くなった貫通のテーパ形状にて、120゜の略等間隔にて3本形成されている。さらにその内周の3箇所には、直進枠16の直進ガイド用の凸部16cが係合される直進ガイド溝22が形成されている。なお、カム枠19に形成されたカム溝20、及び直進溝21は、内スライド方式の金型を用いて成型を行うため、内側が広くなったテーパ形状となるが、特にカム溝20のカム形状が複雑になっても、金型のPL(パーティングライン)の位置を工夫することにより対応することが可能となる。言い換えると、設計の自由度が向上しているため、カム枠の貫通溝を複雑な形状にでき、そのため、カム溝20がズーム領域において光軸に対して所定の傾き角を有していても容易に形成できる。ただし、内スライド方式の金型を用いるため、カム枠19の光軸AZの正、負の両方向とも、略丸形状の貫通孔を設ける必要がある。
カム枠19に形成されたカム溝20、直進溝21、及び直進ガイド溝22について、図9に示すカム枠19の内周の展開図を用いて説明する。駆動枠12用のカム溝20と3群保持枠4用の直進溝21とは、所定の角度離れて形成されている。20a,21aは各カムピンの導入直進溝、20b,21bは各レンズ群の沈胴位置の状態、20c,21cはワイド位置、29d,21dはノーマル位置、20e,21eはテレ位置を示している。つまり、カム溝20は、ズーム領域において、光軸に対して所定の傾き角を有する。また、直進溝21の導入溝21aの一部は、カム溝20と干渉しないように、光軸AZに対して、所定の角度を持って形成されている。このように形成することにより、カム枠19の小径化、つまりレンズ鏡筒1の小型化を図ることができる。また、直進ガイド溝22は、駆動枠12においてカム溝20の導入直進溝20aと、ほぼ同位相の位置に形成されており、22bは駆動枠の沈胴位置の状態、22eはテレ位置の状態を示している。このように、直進ガイド溝22とカム溝20の導入直進溝20aの位置を共有化することにより、カム枠19の小径化、つまりレンズ鏡筒1の小型化を図ることができる。
カム枠19の外周に設けられた回転ガイド用の3箇所の凸部19aは、後述する回転枠23の内周の円周溝24に係合されている。この係合によって、光軸AZ方向の位置が規制された状態にて、回転枠23がカム枠19に対して回転可能に支持される。
回転枠23は、円筒形状のカム環であり、その内周には、有底でテーパ形状のカム部である3群保持枠4用のカム溝25が、円周方向に略120゜の等間隔にて3本形成されている。また、カム溝25が形成されていない部分には、駆動枠12用の直進溝26が、円周方向に略120゜の等間隔にて3本形成されている。また内周の最も光軸AZの正の方向には、円周溝24が形成されている。
回転枠23の内周に形成されたカム溝25、及び直進溝26について、図8に示す回転枠23の内周の展開図を用いて説明する。25aは3群カムピン50の先端部50aの導入直進溝、25bは3群保持枠4の沈胴位置の状態、25cはワイド位置、25dはノーマル位置、25eはテレ位置を示している。
回転枠23の外周の所定の範囲には、ギア部23aが設けられている。このギア部23aは、マスターフランジ6に固定され、回転枠23の外周に配置された減速ギア機構26の減速ギア(図示せず)に噛合される。この減速ギア機構26には、DCモータなどの駆動アクチュエータ27が設けられており、駆動アクチュエータ27が回転することにより、その回転力が減速ギアに伝達され、回転枠23が回転される。また、回転枠23の最後端部には一定角度のみ切り欠き部23bが設けられており、その端部23c,23dが後述するマスターフランジ6に設けられた突起部6fと当接することにより、メカ端の役割を果たす。また回転枠23の光軸AZの正の方向には、略等分割にて3つの円周溝24が設けられている。
図10は、カム枠19および駆動枠12のカム溝の軌跡を図示したものである。(a)はカム枠19のカム溝20のカム形状、(b)は駆動枠12の1群レンズL1用カム溝13のカム形状、(c)は駆動枠12の2群レンズL2用カム溝14のカム形状である。また(d)は1群レンズL1の移動軌跡にて(a)と(b)の和であり、(e)は2群レンズL2の移動軌跡にて(a)と(c)の和となる。図の横軸は、沈胴位置、ワイド位置、ノーマル位置、テレ位置を示している。
図10(d)に示すように、1群レンズL1の移動軌跡は、ワイド位置からノーマル位置まで光軸AZに対して直交するフラット形状であり、ノーマル位置からテレ位置まで、非線形の軌跡にて、物体側に繰り出される軌跡を描いている。沈胴位置からワイド位置においては、光軸AZの正の方向への繰り出し量Z1を、カム枠19のカム溝20のカム形状(a)と駆動枠12の1群レンズL1用カム溝13のカム形状(b)とに分散させたことにより、双方のカムのリフト角を大きくすることなく、沈胴位置に対するワイド位置での繰り出し量を大きくすることが可能となるため、沈胴時のレンズ鏡筒1の全長を短くすることが可能となる。よって、本発明の4群ズーム光学系の1群レンズL1動きは、図2(a),(b)に示すように、ワイド位置での光学全長d2は、沈胴位置での光学全長d1に比べ、約1.8倍の長さにまで繰り出すことが可能となる。
ワイド位置からノーマル位置においては、1群レンズL1は、光軸AZ方向に移動しないため、カム枠19のカム溝20のカム形状(a)を光軸AZの負の方向に延びるように形成し、駆動枠12の1群レンズL1用カム溝13のカム形状(b)を光軸AZの正の方向に延びるように形成して、2つのカム形状を合成することにより、(d)に示す光軸AZに対して直交するフラット形状を形成している。さらに、ノーマル位置からテレ位置においては、2つのカム溝20,13を光軸AZの正の方向に延びるように形成して、2つのカム形状を合成することにより、(d)に示す光軸AZの正の方向に繰り出す形状を形成している。よって図2(d)に示すように、テレ位置での光学全長d3は、沈胴位置での光学全長d1に比べ、約2.3倍の長さまで繰り出すことが可能となる。
以上に示す1群レンズL1のカム形状とすることにより、6倍ズームという長焦点距離を満足するために使用時の光学全長を長くし、かつ2段沈胴方式を用いて沈胴時のレンズ鏡筒の長さを短縮して小型化を達成するという、相反する課題を解決することが可能となる。
同様に、図10(e)に示すように、2群レンズL2の移動軌跡は、ワイド位置からノーマル位置までは、光軸AZの負の方向に非線形の軌跡にて大きく繰り込まれ、ノーマル位置からテレ位置までは、光軸AZの正の方向に繰り出される軌跡を描いている。沈胴位置からワイド位置においては、光軸AZの正の方向への繰り出し量Z2を、カム枠19のカム溝20のカム形状(a)と駆動枠12の2群レンズL2用のカム溝14のカム形状(c)とに分散されたことにより、双方のカムのリフト角を大きくすることなく、沈胴位置に対するワイド位置での繰り出し量を大きくすることが可能となるため、沈胴時のレンズ鏡筒1の全長を短くすることが可能となる。
ワイド位置からノーマル位置においては、光軸AZの負の方向への繰り込み量が大きいので、二つのカム形状(aとc)に分散させることにより、双方のカムのリフト角を大きくすることなく、1群レンズL1と2群レンズL2との間隔を大きくする構成としている。なお、このノーマル位置において、4群ズーム光学系における1群レンズL1と2群レンズL2との間隔(d4)を大きく構成する、つまり2群レンズL2を光軸AZの負の方向に最も繰り込み、シャッターユニットとの間隔を出来る限り小さくすることにより、レンズ周辺での光量低下を抑え、ズーム倍率が6倍程度の光学系の小型化に寄与している。よって、ワイド位置からノーマル位置における2群レンズL2の光軸AZの負の方向への繰り込み量を、駆動枠12とカム枠19との双方のカム溝14,20を光軸AZの負の方向に繰り込む軌跡とすることにより、カムのリフト量を大きくすること無く、1群レンズL1と2群レンズL2とのレンズ間隔を大きくすることが可能となる。
さらに、ノーマル位置からテレ位置においては、カム枠19のカム溝20のカム形状(a)を光軸AZの負の方向に延びるように形成し、駆動枠12の2群レンズL2用カム溝14のカム形状(c)を光軸AZの正の方向に延びるように形成して、2つのカム形状を合成することにより、(e)に示す光軸AZの正の方向に延びる形状を形成している。
以上に示す2群レンズL2のカム形状とすることにより、レンズ周辺での光量低下を抑えつつ、6倍ズーム光学系の小型化を達成することが可能となる。
次に、像ぶれ補正用レンズ群L3を用いて像ぶれ補正を行う像ぶれ補正ユニット30について、図11を用いて説明する。
撮影時に像ぶれを補正する像ぶれ補正用レンズ群L3は、第1の方向(Y方向)であるピッチング方向と、第2の方向(X方向)であるヨーイング方向とに移動可能であるピッチング移動枠31に固定されている。このピッチング移動枠31は、−X方向側に軸受31aと+X方向側に廻り止め31bとを有している。この軸受31aにY軸方向と平行なピッチングシャフト32を挿入し、廻り止め31bに後述するY軸方向と平行な樹脂部33bと係合することにより、ピッチング移動枠31は第1の方向(Y)方向に摺動可能になっている。
ピッチング移動枠31に対して−Z方向側には、像ぶれ補正用レンズ群L3を第2の方向(X方向)に移動させるヨーイング移動枠33が取り付けられている。ヨーイング移動枠33には、先ほど述べたピッチング移動枠31をピッチング方向(Y方向)に摺動させるためのピッチングシャフト32の両端を固定する固定部33aが設けられている。またピッチング移動枠31の廻り止め31bと係合するための樹脂部33bが、一体的に形成されている。また、ヨーイング移動枠33は、−Y方向側に軸受33cと+Y方向側に一体的に形成された樹脂部33dとを有している。この軸受33cにX方向と平行なヨーイングシャフト34を挿入することにより、ヨーイング移動枠33は第2の方向(X方向)に摺動可能になっている。
ヨーイング移動枠33に対して−Z方向側に設けられた3群保持枠4には、先述したヨーイング移動枠33をヨーイング方向(X方向)に摺動させるためのヨーイングシャフト34の両端を固定する固定部4cと樹脂部33dと係合する廻り止め部4dとが設けられている。
略L字型形状の電気基板35は、ピッチング移動枠31の−Z方向側の面に取り付けられている。電気基板35には、像ぶれ補正用レンズ群L3をピッチング方向に駆動するコイル36y及びヨーイング方向に駆動するコイル36xと、像ぶれ補正用レンズ群L3のピッチング方向の位置を検出するホール素子37y及びヨーイング方向の位置を検出するホール素子37xとが設けられている。なお、このコイル36y,36xは、積層コイルとして電気基板35に一体に構成されている。
マグネット38y、38xは片側に2極着磁されている。このマグネット38y,38xは、それぞれ第1のヨーク39y、39xに固定されている。第1のヨーク39yは、Y方向より、3群保持枠4の嵌合部4yに圧入固定される。同様に、第1のヨーク39xは、X方向より、3群保持枠4の嵌合部4xに圧入固定される。また、第1のヨーク39x,39yよりZ方向に所定距離離れた位置には、第2のヨーク40が設けられている。
ピッチング方向の電磁アクチュエータ41yは、コイル36yと、マグネット38yと、第1のヨーク39yと、第2のヨーク40とにより構成される。同様に、ヨーイング方向の電磁アクチュエータ41xは、コイル36xと、マグネット38xと、第1のヨーク39xと、第2のヨーク40とにより構成される。また、ピッチング方向の電磁アクチュエータ41yがピッチング移動枠31を第1の方向であるピッチング方向(Y方向)に駆動する第1の駆動手段を構成し、ヨーイング方向の電磁アクチュエータ41xがピッチング移動枠31を第2の方向であるヨーイング方向(X方向)に駆動する第2の駆動手段を構成する。
以上の構成によって、電気基板35のコイル36yに電流が流されると、マグネット38yと第1のヨーク39yと第2のヨーク40とにより第1の方向であるピッチング方向(Y方向)に沿った電磁力が発生する。これと同様に、電気基板35のコイル36xに電流が流されると、マグネット38xと第1のヨーク39xと第2のヨーク40とにより第2の方向であるヨーイング方向(X方向)に沿った電磁力が発生する。このように2つの電磁アクチュエータ41y,41xにより、像ぶれ補正用レンズ群L3は光軸AZにほぼ垂直なX,Yの2方向に駆動される。
次に、像ぶれ補正用レンズ群L3の位置を検出する位置検出部42y,42xについて説明する。磁束を電気信号に変換するホール素子37y,37xは、電気基板35に位置決め固定されている。検出用マグネットとしては、先に説明した電磁アクチュエータ41y,41xのマグネット38y,38xが兼用される。したがって、ホール素子37y、37xとマグネット38y,38xとにより位置検出部42y,42xが構成される。ここで、図12を用いてマグネット38x,38yの磁束の状態を説明する。図の横軸は光軸を中心としてピッチング方向(Y方向)又はヨーイング方向(X方向)の位置を、縦軸は磁束密度をそれぞれ示している。また横軸の中央は、マグネット38x,38yの2極着磁の境界部分であり、このとき磁束密度はゼロとなる。この位置は、像ぶれ補正用レンズ群L3の光軸中心と略一致する。マグネット38y,38xに対して、ホール素子37y,37xが移動することにより、変位量がゼロの位置を中心とする破線で示す範囲内では、変位量の変化に対して磁束密度が略直線的に変化する。したがって、ホール素子37y,37xから出力される電気信号を検出することにより、像ぶれ補正用レンズ群L3のピッチング方向(Y方向)およびヨーイング方向(X方向)の位置を検出することが可能となる。フレキシブルプリントケーブル(図示せず)は、電気基板35に取り付けられコイル36x,36y、ホール素子37x,37yと図示せぬカメラ本体の回路との間の信号の伝達を行う。以上の構成要素31〜43により、像ぶれ補正ユニット30を構成している。
なお、この像ぶれ補正ユニット30は、電磁アクチュエータ等を保持するため、他の保持枠等に比べて重い。この像ぶれ補正ユニット30を、1群保持枠2、2群保持枠3と同様に、駆動枠12にて支持することも考えられるが、この構成を用いた場合、特に、像ぶれ補正ユニット30が、光軸AZの正の方向に移動するに伴い、その自重の影響にて、本来の光軸AZ、あるいは撮像素子11に対して傾く恐れがある。像ぶれ補正ユニット30を搭載したレンズ鏡筒1においては、像ぶれ補正ユニット30を搭載しない通常の光学系に対して、より高い精度にて各レンズ群を保持する必要があることから、撮像素子11が固定されているカム枠19にて支持することにより、光学系の倒れ等による光学性能の悪化を、最小限に抑えることが可能となる。
また図2(c),(d)に示すように、ワイド位置からテレ位置までにおける1群レンズL1と2群レンズL2との最大レンズ間隔d5は、ワイド位置と沈胴位置での光学全長の差(沈胴量)(d2−d1)より大きくなるように設定しており、駆動枠12における1群保持枠用のカム溝13、2群保持枠用のカム溝14の占める面積が大きい。したがって、像ぶれ補正ユニット30を支持する3群保持枠4用のカム溝を駆動枠12に新たに形成すると、却って駆動枠12の光軸AZ方向の長さが長くなるため、沈胴時の全長を短縮することが困難となる。
シャッターユニット29は、撮像素子11の露光量及び露光時間を制御するため、絞り羽根、絞り駆動モータ、シャッター羽根、及びシャッター駆動モータ29(いずれも図示せず)により構成され、3群保持枠4の光軸AZの正の方向側に固定されている。
このように構成された沈胴式のレンズ鏡筒1について、その動作を以下に述べる。
沈胴状態において、駆動枠12及び直進枠16、1群保持枠2、及び第2群保持枠3は、カム枠19及び回転枠23の内側に配置されている。駆動アクチュエータ27の駆動により、減速ギア機構26の減速ギア26aが回転されると、減速ギア26aに噛合した回転枠のギア部23aに伝達され、回転枠23が回転される。この回転枠23の回転により、駆動枠12のカムピン51の先端部51aが回転枠23の直進溝26に、根元部51bがカム枠19のカム溝20によりそれぞれ案内され、駆動枠12が光軸AZ中心に回転しつつ、光軸AZ方向に移動する。
また同時に、駆動枠12を回転自在に支持している直進枠16は、凸部16cがカム枠19の内周に設けられた直進ガイド溝22により案内され、駆動枠12と共に、光軸AZ方向に直進移動される。さらに、駆動枠12、直進枠16に支持された1群保持枠2、2群保持枠3が光軸AZ方向に移動する。3群保持枠4は、カムピン50の先端部50aが回転枠のカム溝25に、根元部50bがカム枠19の直進溝21によりそれぞれ案内され、光軸AZ方向に直進移動する。
このように、回転枠23が回転されることにより、駆動枠12、1群保持枠2、2群保持枠3、3群保持枠4が、沈胴位置から撮影状態となるワイド位置に繰り出される。さらに回転枠23が回転されることにより、ワイド位置〜ノーマル位置〜テレ位置の間で、駆動枠12、1群保持枠2、2群保持枠3、3群保持枠4が移動されて、ズーム動作が行われる。
またフォーカス時には、4群レンズ駆動アクチュエータ8を駆動することにより、4群保持枠5を光軸AZ方向に駆動することにより、ズームに伴う像面変動の補正及び合焦の動作を行う。
次に、像ぶれ補正ユニット30の動作について、図13を用いて説明する。
像ぶれは、手ぶれ等によりカメラに変位や振動が生じることに発生する。像ぶれ補正ユニット30を内蔵したデジタルカメラでは、この変位や振動を、検出方向が略90゜になるように配置された2個の角速度センサ44y,44xにより検出する。角速度センサ44y,44xからの出力は時間積分される。そしてカメラ本体のぶれ角度に変換され、像ぶれ補正用レンズ群L3の目標位置情報に変換される。この目標位置情報に応じて像ぶれ補正用レンズ群L3を移動させるために、サーボ駆動回路45は、目標位置情報と位置検出部42y,42xにより検出された現在の像ぶれ補正用レンズ群L3の位置情報との差を演算し、電磁アクチュエータ41y,41xに信号を伝送する。電磁アクチュエータ41y,41xは、この信号に基づいて像ぶれ補正用レンズ群L3を駆動する。
第1の方向であるピッチング方向(Y方向)の駆動については、サーボ駆動回路45から指令を受けた電磁アクチュエータ41yは、フレキシブルプリントケーブル43を通じてコイル36yに電流を流し、ピッチング方向(Y方向)に力を発生させ、ピッチング移動枠31をピッチング方向(Y方向)に駆動する。
また、第2の方向であるヨーイング方向(X方向)の駆動については、サーボ駆動回路45から指令を受けた電磁アクチュエータ41xは、フレキシブルプリントケーブル43を通じてコイル36xに電流を流し、ヨーイング方向(X方向)に力を発生させ、ヨーイング移動枠33とこの上に搭載されたピッチング移動枠31とをヨーイング方向(X方向)に駆動する。以上より、像ぶれ補正用レンズ群L3をピッチング移動枠31及びヨーイング移動枠33により、光軸AZと直交する2次元平面内において任意に動かすことが可能となるため、手ぶれ等により発生する像ぶれを補正することが可能となる。
次に、上記沈胴式のレンズ鏡筒1の組み立て方法について、まず、駆動枠ユニット47の組み立て方法について説明する。駆動枠ユニット47は、駆動枠12の内周に直進枠16、1群保持枠2、及び2群保持枠3を係合させて完成させる。具体的には、光軸AZの後ろ側より、直進枠16の外周の後部に2箇所設けられた16bを、駆動枠12の2箇所に切り欠かれて設けられた挿入溝12cと一致させるように円周溝15に挿入して係合し、直進枠16と駆動枠12とを同軸に回転可能とする。次に、駆動枠12の導入溝13aと直進枠16の直進ガイド孔17に対し、1群保持枠2のカムピン2aの位相を合わせた状態で、1群保持枠2のカムピン2aを導入溝13に挿入する。続いて、駆動枠12の導入溝14aと直進枠16の直進ガイド孔18に対し、2群保持枠3のカムピン3aの位相を合わせた状態で、2群保持枠3のカムピン3aを導入溝に挿入する。次に、駆動枠12を固定した状態にて、直進枠16を回転させることにより、1群保持枠2、2群保持枠3は、テレ位置まで光軸AZ方向に直進移動する。よって、駆動枠12の中に、直進枠16、1群保持枠2、2群保持枠3が繰り込まれた状態にて、駆動枠ユニット47が完成する。
次に図14を用いて、像ぶれ補正ユニット30及び駆動枠ユニット47を、光軸AZの前側より、カム枠19に挿入して組み立てる方法について説明する。
3群保持枠4に設けられたカムピン50の根元部50bを、カム枠19に設けられた3箇所の直進溝21の導入溝21aに挿入し、その導入溝21aに沿って、直進溝21の沈胴位置21bまで挿入する。さらに、駆動枠ユニット47を、カム枠19の光軸AZの前側よりカム枠19に挿入するに際し、駆動枠12のカムピン51の根元部51bとカム枠19に設けられたカム溝20の導入直進溝20aに挿入し、カム溝20に沿って、駆動枠12を回転させながら挿入し、沈胴位置20bまで挿入する。
ここで図15(a)に、3群保持枠4に設けられたカムピン50、カム枠19に設けられた直進溝21、回転枠23に設けられたカム溝25との係合状態を示す。同様に図15(b)に、駆動枠12に設けられたカムピン51、カム枠19に設けられたカム溝20、回転枠23に設けられた直進溝26との係合状態を示す。
図15(a)において、カムピン50の先端部50aのテーパ角度α2とカム溝25のテーパ角度α1とは略同一角度であり(相補的な形状であり)、それぞれのテーパ面が接触しているため、回転枠23に対して3群保持枠4が径方向に規制されるため、回転枠23と3群保持枠4とは同軸上に配置される。また、直進溝21のテーパ角度β1とカムピン50の根元部50bのテーパ角度β2とは、β1>β2の関係となり、カム枠19に対して3群保持枠4が径方向に規制されず、カムピン50の根元部50bのエッジ部(丸印で示す位置)が当接することにより、3群保持枠4が光軸AZ方向に直進するように廻り止めの役割を果たす。以上より、カムピン50の先端部50aは2カム溝25にカム係合しており、カムピン50の根元部50bは直進溝21に相対回転不能にかつ直線方向に移動可能に係合している。なお、根元部50bは先端部50aより回転方向幅が大きい。また、根元部50bの回転方向幅は、直進溝21の回転方向幅より小さい。このため、ズーム動作がスムーズになる。
同様に図15(b)において、カムピン51の根元部51bのテーパ角度β2とカム溝20のテーパ角度β1とは略同一角度であり(相補的な形状であり)、それぞれのテーパ面が接触しているため、カム枠19に対して駆動枠12が径方向に規制されるため、カム枠19と駆動枠12とは同軸上に配置される。また、カムピン51の先端部51aのテーパ角度α2と直進溝26のテーパ角度α1とは、α1<α2の関係となり、回転枠23に対して駆動枠12が径方向に規制されず、カムピン51の先端部51aのエッジ部(丸印で示す位置)が当接することにより、回転枠23に対して駆動枠12が光軸AZ方向に直進するように廻り止めの役割を果たす。以上より、カムピン51の根元部51bはカム溝20にカム係合しており、カムピン51の先端部51aは直進溝26に相対回転不能にかつ直線方向に移動可能に係合している。なお、カムピン51の根元部51bは先端部51aより回転方向幅が大きい。また、先端部51aの回転方向幅は、直進溝26の回転方向幅より小さい。このため、ズーム動作がスムーズになる。
以上のように、1群レンズL1、2群レンズL2、及び3群レンズL3は、光軸AZと同軸上に配置され、所定の光学性能を得ることが可能となる。
次に図16を用いて、マスターフランジユニット46の組み立て方法について説明する。
マスターフランジ6のガイドポール支持部6a,6bには、2本のガイドポール7a,7bが支持され、片持ち固定されている。光軸AZの正の方向より、ガイドポール7aに圧縮バネ10を、ガイドポール7a,7bに4群保持枠5を挿入する。そして、4群レンズ駆動アクチュエータ8のラック部8b8bの廻り止め部8cをマスターフランジ6に設けられた廻り止め係止溝6cに、かつラック部8bの光軸AZの負の方向の面が4群保持枠5の保持部5cの光軸AZの正の方向の面と接するように挿入し、4群レンズ駆動アクチュエータ8の取り付け部8dをマスターフランジ6の取り付け部6dにネジ止め固定することにより、マスターフランジユニット46が完成する。このマスターフランジユニット46の構成により、撮像素子11に対して、4群レンズL4は同軸上に配置される。
次に図17を用いて、沈胴式のレンズ鏡筒1の組み立て方法について説明する。
カム枠19に、像ぶれ補正ユニット30、駆動枠ユニット47が繰り込まれた状態(沈胴位置の状態)にて、光軸AZの負の方向より、カム枠19に挿入された駆動枠12のカムピン51の先端部51a、3群保持枠4のカムピン50の先端部50aの位相に、回転枠23に設けられた直進溝26、及びカム溝25の導入溝25aを合わせ、カム枠19に対して回転枠23を挿入する。そして、カム枠19の外周に設けられた回転ガイド用の3箇所の凸部19aと、回転枠23の内周に設けられた円周溝24とを係合させる。そして、回転枠23を沈胴位置まで回転させて、カム枠19への回転枠23の組み込みが完了する。
次に、光軸AZの負の方向より、カム枠19内にマスターフランジユニット46を挿入し、マスターフランジ6とカム枠19とをネジ止め固定する。マスターフランジ6とカム枠19に固定することにより、沈胴位置では、回転枠23の切り欠き部23bの第1の端部23cとマスターフランジ6の突起部6fの第1の端面とが当接することにより、沈胴位置よりカムピン挿入側に回転することが規制されるため、組み立て後に、回転枠23がカム枠19より抜けることを防止する。逆に望遠端においては、回転枠23の切り欠き部23bの第2の端部23dとマスターフランジ6の突起部6fの第2の端面とが当接することにより、テレ位置よりカムピン挿入側に回転することが規制されるため、組み立て後に、駆動枠12がカム枠19より抜けることを防止する。
以上のように本実施の形態によれば、1,2群、及び3群レンズを支持するカムピンの形状を、先端部と根元部とで異なる形状としたことにより、そのカムピンを内側が拡がったテーパ状の貫通のカム溝と係合させることが可能となる。したがって、光学6倍ズームなどに適用する4倍ズーム光学系を用いた沈胴式のレンズ鏡筒において、ズーム倍率に応じて光軸AZ方向に移動させることができ、使用時には光学全長を長くし、かつ沈胴時には光学全長を短くすることができる2段沈胴方式の鏡筒構成を実現することができる。また、撮影時における像ぶれを抑えるための像ぶれ補正ユニットを搭載し、他の移動部材に対して重い像ぶれ補正ユニットを、1群、2群レンズとは別部材にて支持した構成とすることにより、特に光学全長が長くなった時の自重の影響によるたわみが発生し、光学性能が劣化することを防止することが可能となる。
なお、本実施の形態においては、4群ズーム光学系における3群レンズを、像ぶれ補正用のレンズとしたが、像ぶれ補正ユニットを搭載しない通常のレンズ鏡筒であっても、同様に小型化を図ることができることは言うまでも無い。
本発明は、小型化を図ったデジタルカメラに適応することが可能である。また、本発明のレンズ鏡筒を、携帯電話端末やPDA(Personal Digital Assist)などのモバイル機器に適用することにより、小型化を図りつつ、これらの機器におけるズーム倍率の高倍率化を図ることができる。
L 撮像光学系
L1 1群レンズ(レンズ群の一例)
L2 2群レンズ
L3 3群レンズ
L4 4群レンズ
1 レンズ鏡筒
2 1群保持枠(保持枠の一例)
2a 1群カムピン
3 2群保持枠
3a 2群カムピン
4 3群保持枠
5 4群保持枠
6 マスターフランジ
7a,7b ガイドポール
8 4群レンズ駆動用アクチュエータ
9 4群保持枠
10 圧縮バネ
11 撮像素子
12 駆動枠(駆動枠の一例)
12a 駆動枠カムピン
13 1群保持枠用カム溝
14 2群保持枠用カム溝
15 回転溝
16 直進枠(直進枠の一例)
16c 凸部(凸部の一例)
17 1群保持枠用直進ガイド孔
18 2群保持枠用直進ガイド孔
19 カム枠(カム枠の一例)
20 駆動枠用カム溝(カム溝の一例)
21 3群保持枠用直進溝
22 直進枠用直進溝(第1直進溝の一例)
23 回転枠(回転枠の一例)
24 円周溝
25 3群保持枠用カム溝
26 駆動枠用直進溝(第2直進溝の一例
29 シャッターユニット
30 像ぶれ補正ユニット
31 ピッチング移動枠
33 ヨーイング移動枠
50 3群カムピン
50a 先端部
50b 根元部
51 駆動枠カムピン(支持部の一例)
51a 先端部
51b 根元部

Claims (3)

  1. レンズ群と、
    前記レンズ群の光軸を中心とする円周方向において120度より小さい範囲内に形成され、内周面から外周面まで半径方向に貫通するカム溝と、前記外周面まで貫通することなく前記内周面に設けられた第1直進溝と、を有するカム枠と、
    前記カム枠に対して相対回転可能に設けられ、前記カム枠の外周側に配置され、第2直進溝を有する回転枠と、
    前記カム溝と前記第2直進溝とに係合する支持部を有し、前記カム枠に対して前記回転枠が回転すると、前記カム枠に対して回転しながら前記カム枠の前記カム溝の形状に応じて前記レンズ群の前記光軸に平行な光軸方向に移動する駆動枠と、
    前記カム枠の前記第1直進溝により前記カム枠に対する回転が規制され、前記第1直進溝と係合する凸部を有し、前記カム枠に対して前記回転枠が回転すると、前記カム枠に対して回転せずに前記駆動枠とともに前記光軸方向に移動する直進枠と、
    前記レンズ群を保持し、前記駆動枠及び前記直進枠に支持され、前記駆動枠が前記カム枠に対して回転すると、前記カム枠に対して回転せずに前記駆動枠に対して前記光軸方向に移動する保持枠と、
    を備え、
    前記カム溝は、前記レンズ群のズーム領域において前記光軸に対して所定の傾き角を有する傾斜部と、前記傾斜部に連なり前記円周方向に平行な平坦部と、前記支持部を挿入するための縦溝と、を有し、
    前記平坦部は、前記光軸方向における前記カム枠の端部に形成され、
    前記円周方向における前記第1直進溝の位置は、前記円周方向における前記平坦部の位置と重なると共に、前記縦溝と略一直線上にある
    沈胴式レンズ鏡筒。
  2. 前記カム溝の前記平坦部は、前記ズーム領域における望遠端の位置である
    ことを特徴とする請求項1に記載の沈胴式レンズ鏡筒。
  3. 前記第1直進溝は、前記カム溝と交差する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の沈胴式レンズ鏡筒。
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