JP5335011B2 - 回転電機 - Google Patents

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Description

本発明は、弱め界磁制御を用いることなく、高トルク低速回転から低トルク高速回転まで広い運転領域の出力特性が良い回転電機に関する。
従来、電動二輪車等の駆動源や他の一般の電動モータとして、ラジアルギャップ型回転電機として用いられるラジアルギャップ型電動モータは、その軸受に支持された回転軸を有する回転子のヨーク(回転子側ヨーク)と固定子のヨーク(固定子側ヨーク)とが互いに対向し、かつその対向面が回転軸に平行な構造を有している。
そして、回転子側ヨークの対向面には、円筒状の内壁に円周方向に複数の界磁用磁石が配設され、固定子側ヨークの対向面には、回転子側ヨークの円筒状の対向面に対向して複数のティースが放射状に配設されている。そして、それら複数のティースにはコイルが巻回されている。
すなわち、ラジアルギャップ型電動モータにおいては、界磁用磁石およびティースの互いの対向面は、回転軸に平行であり、かつその対向面間のギャップは回転軸に沿って円筒状に形成される。すなわち、ラジアルギャップ型の名の通り、ギャップは回転軸から輻射方向に形成されている。
また、ラジアルギャップ型電動モータではあるが、上記とは逆に、固定子側ヨークが円筒状に形成され、回転子側ヨークが円柱状で且つ固定子側ヨークの筒円内に配置される形状の電動モータもある。
他方、近年では、上記ラジアルギャップ型回転電機に加えてアキシャルギャップ型回転電機にも注目が集められている。
このアキシャルギャップ型回転電機としての例えばアキシャルギャップ型電動モータは、その軸受に支持された回転軸を有する円板状の回転子側ヨークと、その回転軸の軸線を中心とする円板状の固定子側ヨークとが互いに対向して配置される。
そして、回転子側ヨークの対向面には、その円板状の周辺部に沿って、円形状(又は円環状)に複数の界磁用磁石が配設され、固定子側ヨークの対向面には、その円板状の周辺部に沿って、略円環状に複数のティースが配設される。そして、界磁用磁石およびティースの互いの対向面間にギャップを形成し、かつその対向面が回転軸に直交する(つまり回転軸に垂直な)面を形成している。すなわち、アキシャルギャップ型の名の通り、対向面間のギャップが回転軸に沿った方向つまり軸方向に形成されている。
このようなアキシャルギャップ型の電動モータにおいて、ロータ(界磁用磁石が配設された回転子側ヨーク)とそれに対向して配置されたステ一夕(固定子側ヨークに配設されたコイル捲着コア)のどちらかを、回転軸方向に変位させてロータとステータ間の距離を可変させ、つまり磁気抵抗を調節可能なギャップを可変させることにより、電動モータの出力特性を可変にする技術が提案されている。(例えば、特許文献1参照。)
WO2004/088826
ところで、上記従来技術の構成は、回転子と固定子の間の磁気抵抗を調節可能なギャップを可変させると、磁力線が曲がったり、漏れたりして、コイル内を通る鎖交磁束がばらつきやすく、出力特性の制御性が難しかった。
本発明の目的は、上記従来の実情に鑑み、安定して磁気抵抗を調節可能であり、それによって、出力特性の制御性が良い回転電機を提供することである。
以下に、本発明に係わる回転電機の構成を述べる。
本発明の回転電機は、磁石を備え、回転軸を中心に回転する回転子と、巻線を備え、該回転子に対向配置された固定子と、を有し、上記固定子が、上記回転子に対向する対向部を含む第1部位と当該対向部を含まない第2部位との少なくとも2つの部位に分割されており、上記第1部位と上記第2部位との間の磁気抵抗を調節可能に構成されている。さらに、この回転電機は、互いに隣接する一対の上記第1部位の対向部同士の間の磁気抵抗を各第1部位と上記第2部位との間の磁気抵抗よりも大きくし、上記磁石のN極とS極との間に形成される磁束を、上記互いに隣接する上記第1部位の対向部同士の間の空間を殆ど透過させずに上記第2部位を透過させ、上記第2部位を介して上記互いに隣接する一対の上記第1部位を流れる磁束流を形成する状態と、互いに隣接する一対の上記第1部位の対向部同士の間の磁気抵抗を各第1部位と上記第2部位との間の磁気抵抗よりも小さくし、上記磁石のN極とS極との間に形成される磁束を、上記第2部位に殆ど流入させずに上記互いに隣接する一対の上記第1部位の対向部同士の間の空間を透過させ、上記一対の上記第1部位の対向部および当該一対の上記第1部位の対向部同士の間の空間を透過する磁束流を形成する状態とに変更可能であり、上記第2部位が上記第1部位に対して移動して、上記第1部位と上記第2部位との間の磁気抵抗を調節可能に構成されている。
好ましくは、上記第1部位は、上記巻線を含み、上記第2部位は、上記巻線を含まない。また、上記第1部位は、その対向部側の第1端面と当該対向部とは反対側の第2端面との間に上記巻線を有することが好ましい。この場合に、上記第2端面が上記第2部位に対向していることが好ましい。
上記第1部位と上記第2部位とは、例えばそれらの両方を通る磁束流の方向に分割されていてもよい。また、例えば上記固定子は、上記巻線の外方で上記第1部位と上記第2部位とに分割されていてもよい。また、例えば、上記第1部位と上記第2部位とは、上記回転子と固定子が対向する方向に分割されていてもよい。
また、上記第2部位は、上記第1部位および上記第2部位の両方を通る磁束流の方向と交差する方向に移動可能であるよう構成されていてもよい。また、例えば、上記第2部位は、上記第1部位に対して上記回転子の回転方向へ位相のずれた位置に移動可能であるよう構成されていてもよい。
また、上記第1部位の対向部側の第1端面は、当該対向部とは反対側の第2端面よりも大きく形成されていることが好ましい。この場合に、上記互いに隣接する一対の上記第1部位の間の間隙が、上記第1端面では狭く、上記第2端面では広くなっていることが好ましい。また、上記互いに隣接する一対の上記第1部位の上記第1端面間の磁気抵抗が、当該隣接する一対の上記第1部位の上記第2端面間の磁気抵抗より小さいことが好ましい。さらに、上記互いに隣接する一対の上記第1部位の上記第1端面間の磁気抵抗が、上記第1端面と上記回転子との間の磁気抵抗より大きいことが好ましい。
本発明によれば、第1部位と第2部位との間の磁気抵抗を安定して調節可能であり、それによって、出力特性の制御性が良い回転電機を提供することが可能となる。
本発明の第1の実施の形態に係わる回転電機であるアキシャルギャップ型回転電機が搭載された装置の一例としての電動二輪車の側面図である。 本発明の基本となるアキシャルギャップ型電動モータ(電動モータ)の構成をリヤアームの後端部近傍の構成と共に示す断面図である。 電動モータの固定子とその周辺の後輪側から見た構成を示す図である。 固定子の要部の概略構成を固定子に対向配置される回転子とその回転軸と共に分かり易く分解した形状で対比的に示す斜視図である。 (a) 〜(f) はアキシャルギャップ型電動モータの駆動原理を説明する図である。 実際のN極の磁石とS極の磁石の近接した配列においてN極の磁石とS極の磁石に1つのティースが跨って対向する状態を示す図である。 通常のアキシャルギャップ型電動モータの回転速度に一定の限界がある理由を説明する図である。 通常のアキシャルギャップ型電動モータの回転速度を上げるために利用される弱め界磁制御の方法を模式的に示す図である。 第1の実施の形態におけるアキシャルギャップ型電動モータの構成をリヤアームの後端部近傍の構成と共に示す断面図である。 第1の実施の形態におけるアキシャルギャップ型電動モータの分解斜視図である。 第1の実施の形態におけるアキシャルギャップ型電動モータが組み上がった状態を回転制御系と共に示す斜視図である。 (a),(b),(c) は第1の実施の形態におけるアキシャルギャップ型電動モータの第2のステータにより回転子の回転方向に添って第1のステータに対して行われる往復移動の回転角と動作を説明する図である。 (a),(b) は第1の実施の形態におけるアキシャルギャップ型電動モータの高トルク低速回転から低トルク高速回転までの回転制御の原理を説明する図である。 (a) 〜(e) は磁気抵抗となるギャップについて説明する図である。 第2の実施の形態に係わるラジアルギャップ型電動モータの構成を示す断面図である。 第3の実施の形態に係わるラジアルギャップ型電動モータの構成を示す断面図である。 一参考形態に係わるアキシャルギャップ型電動モータの主要部の構成を示す斜視図である。 前記参考形態に係わるアキシャルギャップ型電動モータの構成において高速・低トルク回転時の第1の回転子と第2の回転子との回転位相のずれの関係を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
(本発明の回転電機を搭載装備した電動二輪車)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係わる回転電機であるアキシャルギャップ型回転電機が搭載された装置の一例としての電動二輪車の側面図である。図1に示すように、本例の電動二輪車1は、その車体前方上部にヘッドパイプ2を備え、このヘッドパイプ2内には、車体方向変更用の不図示のステアリング軸が回動自在に挿通されている。
このステアリング軸の上端には、ハンドル3が固定されたハンドル支持部4が取り付けられており、上記のハンドル3の両端にはグリップ5が取り付けられている。また、図1では陰になって見えない右側(図1の紙面奥側)のグリップは、回動可能なスロットルグリップを構成している。
そして、ヘッドパイプ2の下端から下方に向けて、左右一対のフロントフォーク6が取り付けられている。そのフロントフォーク6の下端に緩衝懸架された状態で、前輪7を回転自在に軸支する前車軸8が挟持されている。
上記のハンドル支持部4において、ハンドル3の前方には、メータ9が配置され、メータ9の下方には、ヘッドランプ11が固定され、そして、そのヘッドランプ11の両側方には、フラッシャランプ12(右側つまり図1では紙面奥側のフラッシャランプ12は陰になって見えない)がそれぞれ設けられている。
ヘッドパイプ2から側面視で略L字形を成す左右一対の車体フレーム13が車体後方に向かって延設されている。この車体フレーム13は、丸パイプ状であり、ヘッドパイプ2から車体後方に向けて斜め下方に延びた後、後方に向かって水平に延びて側面視略L字状を成している。
この一対の車体フレーム13の後方側端部には、その後方側端部から、更に後方斜め上方に左右一対のシートレール14が延設されている。このシートレール14の後方側端部14aは、シート15の形状に沿って後方側に屈曲されている。
そして、この左右一対のシートレール14の間に、バッテリ16が着脱自在に配設されている。このバッテリ16は、充電可能な複数の2次電池を収納して構成されている。
また、左右一対のシートレール14の上記の屈曲部分近傍には、逆U字形に形成されているシートステー17が車体前方に向かって斜め上方に傾斜して溶着されている。このシートステー17と左右のシートレール14で囲まれる部分に、上記のシート15がその前端部を上下に回動させて開閉可能に配置されている。
また、シートレール14の後端部には、リヤフェンダ18が取り付けられており、このリヤフェンダ18の後面には、テイルランプ19が取り付けられている。さらに、テイルランプ19の左右には、フラッシュランプ21(右側つまり図1では紙面奥側のフラッシャランプ21は陰になって見えない)がそれぞれ設けられている。
一方、左右一対の車体フレーム13のシート15下方の水平部には、リヤアームブラケット22(図1には紙面手前側のみ図示)がそれぞれ溶着されており、これら左右一対のリヤアームブラケット22には、リヤアーム23の前端がピボット軸24を介して揺動自在に支持されている。
そして、このリヤアーム23の略円形の後端部23aの中心に、駆動輪である後輪25が回転自在に軸支されている。これらのリヤアーム23及び後輪25は、リヤクッション26により緩衝懸架されている。
上記左右一対の車体フレーム13の水平部下方には、これも左右一対のフートステップ27(図1には紙面手前側のみ図示)がそれぞれ配設されている。また、フートステップ27の後方側には、サイドスタンド28が軸29を介して回動可能に左側のリヤアーム23に支持されている。このサイドスタンド28は、リターンスプリング31により閉じ側に付勢されている。
そして、リヤアーム23の後端部23a内には、後輪25に連結され、その後輪25を回転駆動させるためのアキシャルギャップ型電動モータ32を含む駆動ユニットが取り付けられている。
ここで、本発明の基本となるアキシャルギャップ型電動モータの構成とその動作について説明した後、本発明の第1の実施の形態におけるアキシャルギャップ型電動モータ32の構成とその動作について説明することにする。
(アキシャルギャップ型電動モータの基本構成)
図2は、上記本発明の基本となるアキシャルギャップ型電動モータ(以下、単に電動モータともいう)の構成をリヤアーム23の後端部23a近傍の構成と共に示す断面図である。尚、図2は、図1におけるA矢視断面図(一部側面図)を示している。ただし後輪25は図示を省略している。
図2において、駆動ユニット33は、リヤアーム23の後端部20aの右側側面(図2では上方側面)に被着されているギアカバー34の内部に形成された空間内に収容されている。駆動ユニット33は、電動モータと、遊星ギア減速機35およびコントローラ36等が一体的に組み込まれて形成されている。
上記の電動モータは、図2において、リヤアーム23の後端部20aに対して軸受37a及び37bを介して軸受37a及び37bの中心軸線BOを中心に回転可能に支持された回転子38と、この回転子38に対向してリヤアーム後端部23aの内面に固定された略円環(又はドーナツ)状の固定子39とを備えている。
回転子38は、図2に示すように、回転子側ヨーク41(41a〜41e)を有し、この回転子側ヨーク41は、リヤアーム23の後端部23aへ向かって凸の略駒形を成している。
すなわち、回転子側ヨーク41は、固定子39に対向する円環部41a、この円環部41aの内周縁部からリヤアーム23の後端部23aへ向かって略円錐台状に延在するテーパー部41b、このテーパー部41bの延在端からリヤアーム23の後端部23aに向かって中心軸線BOに沿って凸状に延在する第1の円筒部41c、この円筒部41cの延在端(図2では下端)から中心軸線BOに向かって回転の径方向に延在する円環部41d、及びこの円環部41dの内周縁部から後端部23aに向かって中心軸線BOに沿って凸状に延在する第2の円筒部41eを備えている。
そして、この第2の円筒部41eが軸受37a、37bを介して中心軸線BOを中心に回転可能に支持されており、回転子38の回転軸を構成している。したがって、回転子38の回転軸43の回転軸中心が軸受37a、37bの中心軸線BOに対応している。
また、回転子38は、回転子側ヨーク41の円環部41aにおける固定子側対向面に固設された複数の界磁用磁石42を備えている。これらの界磁用磁石42は円環部41aの周方向に沿って中心軸線BOに対して同軸な円環形状に展開され、N極とS極とが交互に配置されている。尚、界磁用磁石42は円板又は円環の同一面の周に沿って永久分極された誘電体の部位から成るN極とS極とが交互に着磁された1つの磁石で構成してもよい。
回転子38の第2の円筒部(回転軸)41eの後輪側端部には、回転子38(第2の円筒部(回転軸)41e)と同軸状に歯付き回転軸43が固設されており、この歯付き回転軸43は、回転子38と一体に回転するようになっている。
一方、遊星ギア減速機35は、歯付き回転軸43に連結されており、回転子側ヨーク41のテーパー部41b内に組み込まれている。この遊星ギア減速機35と電動モータ(回転子38と固定子39)とは車幅方向において部分的にオーバーラップしている。
遊星ギア減速機35は、歯付き回転軸43と同軸状に配置された後車軸44に連結されており、電動モータの回転(第2の円筒部(回転軸)41eの回転)を減速して歯付き回転軸43を介して後車軸44に伝達する機能を有している。後車軸44のギアカバー34から突出する後車軸44の先端部44aにはナット45が着脱自在に螺着されており、図1に示す後輪25は後車軸44に嵌合された状態でナット45の螺着により締め付けられ後車軸44に固着するように取り付けられている。
図3は、上記電動モータの固定子39とその周辺の後輪25側から見た構成を示す図である。すなわち、図3は図面正面が電動二輪車1の車体右側、図面左が車体下側、図面上方が車体の後方、図面下方が車体前方に対応する。
図3(図2も参照)において、固定子39は、リヤアーム23の後端部23aに固設されており、例えば円環状鋼板が中心軸方向に積層されて成る積層体構造の固定子側ヨーク46を備えている。固定子側ヨーク46は、中心軸線BOを中心とした逆向きC字形、換言すれば一部を切り欠かれた円の形状を有している。
固定子39は、その固定子側ヨーク46に3の倍数の数の略矩形のティース装着孔が周方向に沿って形成されており、そのティース装着孔に下部(図3では紙面向う側端部)を挿入されて固設され、固定子側ヨーク46の周方向に沿って一定間隔(周方向ピッチ)で配列されたティース47を備えている。ティース47は、鋼板の積層体から成り、その上端面(図3では紙面手前側面)が、回転子38の界磁用磁石42に対して回転軸43の軸方向に所定の間隙を空けて対向するように配置されている。
なお、周方向ピッチとは、隣接するティース47それぞれの界磁用磁石42との対向面となる上端面の中心と、その中心から上端面に沿って軸受37a及び37bの中心軸線BOとを結ぶ線分間の角度を表している。
これらティース47を固定して保持する固定子側ヨーク46の形状が上述したように軸受37a及び37bの中心軸線BOを中心とした一部を切り欠かれた円の形状を有しているために、上記3の倍数の数のティース47の配列も一部を切り欠かれた円の形状に沿って配列されている。これにより、真円状に配列された場合と比較して、円の切り欠き部に対応する3相分(U相、V相、W相)の3つのティースが欠缺されている。以下、上記の円の切り欠き部をティース欠缺部位48という。
また、固定子39は、各ティース47に巻回されたコイル49(図2参照)、各ティース47とコイル49を樹脂等でモールドして一体化したモールド部51、及びこのモールド部51の外周面に複数個形成されたフランジ52を備えている。
フランジ52は、各ティース47及びコイル49を含むモールド部51をリヤアーム23の後端部23aに取り付けるためのボルト孔を備えている。このボルト孔に挿通されたボルト53のリヤアーム23の後端部23aへの螺合により、固定子39がリヤアーム23の後端部23aに固設される。
また、上記のティース欠缺部位48には、固定子39に電気的に接続されて固定子39に給電可能なインバータ54がゴム等から成る不図示の弾性材を介して固定されている。更にこのティース欠缺部位48には、エンコーダ基板55が配設され、このエンコーダ基板55と上記のインバータ54とは柔軟性を有する被覆付きのワイヤハーネス56(フレキシブル基板等を用いてもよい)で電気的に接続されている。
上記のエンコーダ基板55の表面には、ホールセンサ等の磁極検出素子57a,57b及び57cが搭載されており、これら磁極検出素子57a、57b及び57cは、電動モータにおけるU相、V相及びW相の電気角が180°のとき(例えばコイル電流が最大)を検出する位置にそれぞれ配置されている。
図4は、図3に示す固定子39の要部の概略構成を固定子39に対向配置される回転子38とその回転軸43と共に示す斜視図である。尚、図4には、図2に示したコイル49、図2と図3に示したモールド部51、図3に示したフランジ52、インバータ54、エンコーダ基板55等の図示を省略している。
図4に示すように、固定子側ヨーク46には、それぞれのティース47が挿入されて固定される略矩形状に貫設された挿入孔58が、上記周方向ピッチで、一部を切り欠かれた円の形状に配置されている。この挿入孔58の一対の短手側の内側面58a及び58bは、それぞれ中心軸線BOを向くようになっている。
さらに、各挿入孔58において、固定子側ヨーク46の外周面46a側の内側面58bには、その内側面58bと外周面46aとの間の鋼板部分が切断されて形成され、挿入孔58を固定子側ヨーク46の外側に連通させるスリット59が放射状に貫設されている。
固定子側ヨーク46には、上述したように2極3相の交番電流が印加されるU相、V相及びW相の3個1組となっているティース47が、ティース欠缺部位48を除いて順次配置されている。この3個1組のティース47の配置間隔に対応する所定の配置間隔で、回転子38にはN極とS極の極対を有する界磁用磁石42が偶数個配設されている。勿論、前述したように、界磁用磁石42は円板又は円環の同一面の周に沿って永久分極された誘電体の部位から成るN極とS極とが交互に着磁された1つの磁石で構成してもよい。
すなわち、例えば6個のティース47の配置間隔内に対して1極対を有する4個の界磁用磁石42が常に対向して存在するか、あるいは4極対を有する1個の界磁用磁石が常に対向して存在するように配置する。また、9個のティース47の配置間隔内に対しては1極対の6個の界磁用磁石42又は6極対の1個の界磁用磁石が常に対向して存在するように配置する。
図4に示すティース47は、合計15個が配設されているが、これは本来18個のティース47で構成される固定子から、図3に示したエンコーダ基板55を配置するために3個のティース47を削除したものである。
したがって、この15個のティース47の配置間隔内(3個の削除箇所も含めて)に対しては、偶数個の界磁用磁石42または1個の界磁用磁石いずれを用いるにせよ、12極対の磁極が常に対向して存在するように構成されている。
(アキシャルギャップ型電動モータの駆動原理)
次に上記のように構成されるアキシャルギャップ型電動モータの駆動原理を説明する。
図5(a) 〜(f) は、アキシャルギャップ型電動モータの駆動原理を説明する図である。同図(a) において、矢印aは、回転子38の回転方向を示し、矢印bは、N極の界磁用磁石42(以下、単に磁石42ともいう)から出る磁束の向きをプラスとしS極の磁石42から出る磁束の向きをマイナスとしたときの磁束のプラスの向きを示している。ただし、磁束の向きは全て矢印bのように真下を向くわけではなく斜め下向きにもなるが全体として下方向の向きという意味で示している。
また、5図(a) の矢印cは固定子39の各ティース47に巻回されたコイル49への通電によって発生しコア材であるティース47(47u、47v、47w)により励磁されたN極性の磁束の向きをプラスとしS極性の磁束の向きをマイナスとしたときの磁束のプラスの向きを示している。ただし、磁束の向きは全て矢印cのように真上を向くわけではなく斜め上向きにもなるが全体として上方向の向きという意味で示している。
また、図5(a) 〜(f) には、U相のティース47を47uで示し、V相のティース47を47vで示し、W相のティース47を47wで示している。
図5(a) は、N極の磁石42がU相のティース47uの真上に位置しており、S極の磁石42がV相のティース47vとW相のティース47wの中間に位置しているときの状態を示している。
この状態でU相のティース47uのコイル49への電流は切断されており、ティース47uとしての磁束は0であり、N極の磁石42からの磁束のみがティース47u内を流れている。
V相のティース47vのコイル49にはS極性の磁束を発生させる電流が流れており、このS極性の磁束がティース47vにより励磁される。そして、この励磁されたティース47vのS極性の磁束により、同一極性のS極の磁石42が矢印a方向に反発される。
他方、W相のティース47wのコイル49にはN極性の磁束を発生させる電流が流れており、このN極性の磁束がティース47wにより励磁され、この励磁されたティース47wのN極性の磁束により、反対極性のS極の磁石42が矢印a方向に吸引される。
このような反発力と吸引力とによる矢印a方向へのトルクにより回転子38が矢印a方向へ回転して図5(b) の状態になる。すなわち、N極の磁石42がU相のティース47uとV相のティース47vの中間に位置しており、S極の磁石42がW相のティース47wの真上に位置する状態となる。
この状態で、U相のティース47uのコイル49にはN極性の磁束を発生させるように電流の向きが切り替わっており、このN極性の磁束がティース47uにより励磁され、この励磁されたN極性の磁束により、同一極性のN極の磁石42が矢印a方向に反発される。
他方、V相のティース47vのコイル49にはS極性の磁束を発生させるように電流が切り替わっており、このS極性の磁束がティース47vにより励磁され、励磁されたS極性の磁束により、反対極性のN極の磁石42が矢印a方向に吸引される。
また、この状態ではW相のティース47wのコイル49への電流は切断されており、ティース47wとしての磁束は0であり、S極の磁石42からの磁束のみがティース47w内を流れている。
そして、この場合も上記の反発力と吸引力とによる矢印a方向へのトルクにより回転子38が矢印a方向へ回転して図5(c) の状態になる。この状態におけるティース47と磁石42との関係は図5(a) の状態と同様であるが、N極及びS極の磁石42に対するティース47の対応関係が、一つずつ矢印a方向にずれている。
すなわち、N極の磁石42がV相のティース47vの真上に位置し、S極の磁石42がW相のティース47wと、隣接の3相1組の中のU相のティース47uとの中間に位置している。
この図5(c) の状態におけるティース47v、ティース47w、及び隣接のティース47uにおける電流及びコイル49から発生する磁束の極性は、図5(a) における3相1組のティース47u、ティース47v、及びティース47wにおける電流及びコイル49から発生する磁束の極性と同一である。
すなわち、この場合も反発力と吸引力とによる矢印a方向へのトルクが発生し、このトルクにより回転子38が矢印a方向へ回転して図5(d) の状態になる。この状態におけるティース47と磁石42との関係は図5(b) の状態と同様であるが、この場合もN極及びS極の磁石42に対するティース47の対応関係が、一つずつ矢印a方向にずれている。
すなわち、N極の磁石42がV相のティース47vとW相のティース47wの中間に位置しており、S極の磁石42が隣接の3相1組の中のU相のティース47uの真上に位置する状態となる。
この図5(d) の状態におけるティース47v、ティース47w、及び隣接のティース47uにおける電流及びコイル49から発生する磁束の極性は、図5(b) における3相1組のティース47u、ティース47v、及びティース47wにおける電流及びコイル49から発生する磁束の極性と同一である。
以下同様にして図5(e) の状態に遷移し、更に図5(f) の状態に遷移して、N極の磁石42が、W相のティース47wと隣接の3相1組の中のU相のティース47uとの中間に位置して、図5(a) の左に示した3相1組のU相のティース47u、V相のティース47v、及びW相のティース47wと、2個1対のN極の磁石42及びS極の磁石42との駆動関係が終了する。
そして、続いて再び図5(a) に示すように、図の左に示す3相1組のU相のティース47u、V相のティース47v、及びW相のティース47wと、上記駆動関係が終了した2個1対のN極の磁石42及びS極の磁石42の回転方向上流側に隣接する2個1対のN極の磁石42及びS極の磁石42との駆動関係が、図5(a) 〜(f) に示したように開始される。
尚、図5(a) 〜(f) では、磁石42とティース47との位置関係を分かり易く6段階に分けて説明しているが、実際には、コイル49への印加電流はサインカーブを描く電流が、2極3相1組となっている隣り合わせた3個のティース47に、所定の位相差で順次印加されていき、その通電にコイル49から発生する磁束は、回転子38側の磁石42が回転するため、その向きや大きさが変化する。
また、実際の配列における磁石42のN極とS極の間隔は図5(a) 〜(f) に示す場合よりも近接しており、N極の磁石42とS極の磁石42に1つのティース47が跨って対向する状態も発生する。尚、偶数個の磁石42に代えて複数の極対が形成された1個の磁石を用いる場合は、N極とS極とは、間に間隔は無く接触している。
また、図5(a) 〜(f) に示した駆動関係は、全ての3相1組のティース47と2個一対の磁石42との間で、且つ隣接するティース及び磁石とも連携しながら、つまり3相1組のティース47の中の2つのティースと隣接する3相1組のティース47の中の1つのティースが次の3相1組となり、2個一対の磁石42の中の1つの磁石と隣接する2個一対の磁石42の中の1つの磁石が次に一対の磁石となって、順次回転方向へ遷移する。
そして上記コイルの磁束方向を切り替える電流の切替とその印加タイミングは、図3に示した磁極検出素子57a,57b及び57cによるN極の磁石42及びS極の磁石42の回転位置の検出と、この検出に基づくインバータ54からの制御によって行われる。
このように、アキシャルギャップ型モータにおいては、回転子38と固定子39との間において磁気回路が形成されており、固定子39の各ティース47に巻回されたコイル49を介して各ティース47に対する励磁を、回転子38側の磁石42のN極、S極に合わせて順次切り替えることにより、回転子38側の磁石42の各ティース47の励磁に対する反発力と吸引力を利用して、回転子38を回転させている。
図6は、実際のN極の磁石42とS極の磁石42の近接した配列において、N極の磁石42とS極の磁石42に1つのティース47が跨って対向する状態を示す図である。同図も矢印aは回転子38の回転方向を示している。また、N極の磁石42とS極の磁石42間に流れる磁束の向きを矢印G1、G2、G3で示している。また、この状態は、図5(a) 〜(f) と遷移するそれぞれの中間で発生する状態である。
図6において、固定子39上のティース47に巻回されているコイル49には、矢印Eで示すように図の上から見て反時計回り方向に電流が流れており、これによりコイル49内に発生しティース47により励磁された磁束が矢印G4で示すように流れて、N極の磁石42とS極の磁石42間に流れる磁束と交錯する。この場合も、N極の磁石42が反発し、S極の磁石42が吸引されて、回転子38に矢印a方向へのトルクが発生する。
図6で、ティース47に対する磁石42の位置が入れ替わり、左の磁石42N極、右の磁石がSとなった場合は、ティース47に流される電流の向きは矢印Eと反対方向、すなわち図の上から見て時計回り方向に変化する。
ところで、上記の基本構成における電動モータには、回転速度において構成上からくる制約が発生し、ある限度以上には回転力が上昇しない。自動二輪車の速度に換算した場合図1に示す車両で走行に問題の無いトルクを出すためには、およそ毎時20km程度が限界である。ただし、これはタイヤの径、駆動系ギア系のギア比、モータの仕様等によって異なることは言うまでもない。
図7は、通常の電動モータの回転速度に一定の限界がある理由を説明する図である。図7に示す状態は、図5(c) に示したN極の磁石42とV相のティース47vとその近傍の位置状態を示している。尚、図7には、V相のティース47vのコイル49のみを示し、他のティースのコイルの図示は省略している。図5で述べたように、磁石42がティース47の真上にきているときには、コイル49には電流は印加されない状態にある。
図7において、回転子38、固定子39、及びティース47(47u、47v、47w)は軟磁性材であり、磁石42とティース47との対向面間の間隔dは極めて近接しているので、空間磁気抵抗は低い。そのためN極の磁石42(N)とS極の磁石42(S)間に流れる磁束は、一方は磁束流61、他方は磁束流62となって、磁石42の磁極、回転子38、ティース47、及び固定子39内を流れる。これにより、上記2つの磁束流61及び62が合流した大きな磁束量の磁束が、ティース47vのコイル49内に、コイル49内に配置されたティース47vを介して流れる。
回転子38が矢印a方向に回転中は、上記の状態でコイル49内を流れる磁束がコイル49を横切るため、ファラデーの電磁誘導の法則により、コイル49に電流が発生する。このコイル49に発生する電流は上向きにS極性の磁束をコイル49から発生させる。すなわち、このコイル49に発生する電流によってコイル49内すなわちティース47v内に形成されるS極性の磁束はN極の磁石42(N)を吸引するように働く。
つまり、回転子38の回転に抵抗力(磁気抵抗)が加わる。回転子38の回転が早くなるほど、磁束流61及び62が合流したコイル49内の磁束がコイル49を横切る速度が速くなり、磁束がコイル49を横切る速度が速くなるほどコイル49には大きな電流が発生する。発生する電流が大きいほど、この電流によってティース47v内に形成されるS極性の磁束量は大きくなって回転子38への磁気抵抗が大きくなる。
そして、やがて回転子38の回転力の増加分と上記の磁気抵抗が均衡する。この均衡状態が上述した回転速度の限界点である。勿論、電力を上げれば限界点は延びるが、そのための消費電力は幾何級数的に増大するので得策ではない。
このようなアキシャルギャップ型電動モータの回転特性の弱点を解消して回転力をあげる、すなわち高トルク低速回転から低トルク高速回転に移行させる手段として、弱め界磁制御の方法が知られている。
図8は、弱め界磁制御の方法を模式的に示す図である。図7で説明したように、N極の磁石42(S極の磁石42の場合も同様)がティース47の真上にきているときにコイル49に電流が印加されない状態では、回転子38の回転が上がったときに、その回転に大きな抵抗が掛かる。
しかし、図のように、N極の磁石42がティース47の真上にきているときにコイル49に矢印Eで示す方向(S極の磁石42の場合は反対方向)に適度の電流を印加することにより、ティース47に矢印G4で示す向き(S極の磁石42の場合は反対向き)に、N極性の磁束が発生する。
このコイルから発生する磁束がN極の磁石42からティース47に矢印G2で示すように向うN極性の磁束を弱める働きをする。すなわち、図7に示した磁束流61及び62を弱める働きをするので、その分だけ、磁気抵抗が減少し、回転力が大きくなる。すなわち、低トルク高速回転が得られる。
この弱め界磁制御の方法は、図5に示した電磁石42がティース47真上にきたときに電流が0となるタイミングで印加するU相、V相、W相の3相のティース47に印加する交番電流の位相に対し、それより位相のずれた新たな電流、すなわち電流が0となるタイミングのときに電磁石42からコイルに向う磁束を弱める方向に、磁束を発生させるような電流を回転駆動用(トルク発生用)電流に更に加えてコイルに印加する。つまり回転トルクそのものには寄与しない電流を新たに印加している。
尚、上記のような電動モータの低トルク高速回転を得る方法として、回転子と固定子の回転軸方向の対向間隔を広げる、つまり回転子と固定子の間の磁気的ギャップを広げる方法もあることは前述した。
しかし、本願発明の発明者は、相対回転している回転子と固定子の間の磁気的ギャップでは磁束流の流れが不安定であることに気づいた。本願発明は、発明者が上記のように相対回転している回転子と固定子の間の磁気的ギャップでは磁束流の流れが不安定であることに気づいたことに始まる。
そして、発明者は、磁束流の流れが整っているところを見つけ出し、更にそこに変更可能な磁気的ギャップを形成すれば、磁束流の流れを制御できることを見出した。その結果、出力特性の制御性を向上することが可能となった。以下、これについて説明する。
(本発明の第1の実施の形態に係わるアキシャルギャップ型電動モータの構成と動作)
次に、上記のようなアキシャルギャップ型電動モータの基本構成と駆動原理を踏まえた上で、本発明の第1の実施の形態に係わるアキシャルギャップ型電動モータの構成と動作について説明する。
図9は、第1の実施の形態におけるアキシャルギャップ型電動モータの構成をリヤアームの後端部近傍の構成と共に示す断面図である。尚、図9には、図2と同一の構成部分には、図2と同一の番号を付与して示している。
図10は、第1の実施の形態におけるアキシャルギャップ型電動モータの分解斜視図である。以下、図9及び図10を用いて本例のアキシャルギャップ型電動モータ(以下、単に電動モータという)の構成を述べる。
本例の電動モータ70は、先ず、回転子71を備えている。回転子71は回転軸72を中心に円盤状に回転するように構成される。回転子71は、図2及び図4の基本構成に示した回転子38と同一の構成である。
すなわち、図10において、回転子71、回転軸72、回転子側ヨーク73、円環部74、テーパー部75、第1の円筒部76、円環部77、第2の円筒部78、及び界磁用磁石79は、図2及び図4に示した回転子38、回転軸41e、回転子側ヨーク41、円環部41a、テーパー部41b、第1の円筒部41c、円環部41d、第2の円筒部(回転軸)43、及び界磁用磁石42と同一である。
この回転子71に対して(より詳しくは複数の界磁用磁石79が配置された面)に対して、固定子(ステータ)88が対向して配置される。固定子88は、第1のステータ83と第2のステータ87の2つの部位に分かれている。
第1のステータ83は、不図示の保持部材で保持された複数の第1のティース81を有する第1のステータコア80を備えている。第1のティース81は、一方の端面81aを回転軸72の軸方向に沿って回転子71に対向させて配置される。すなわち、第1のティース81は、回転子71に対向する対向部を有している。これらの第1のティース81には、その両端面(81a、81b)を除く側面周囲81cに、巻線82が施される。
尚、上記の第1のティース81は、回転子71に対向する対向部側の端面81a(第1端面)が、前記対向部とは反対側の端面81b(第2端面)よりも大きく形成されている。これにより、互いに隣接する一対の第1のティース81と81間の間隙は、回転子71に対向する対向部側の端面81a(第1端面)側では狭く、対向部とは反対側の端面81b(第2端面)側では広くなっている。
この巻線82が施された状態の複数の第1のティース81は、巻線82と一体にモールドされて、全体形状が円環状の第1のステータ83を形成する。尚、この第1のステータ83の第1のティース81の各巻線(コイル)82に印加されるトルク発生用の駆動電流の制御は、図5で説明したと同様の方法、すなわち、弱め界磁制御を行わない基本駆動方法による電流制御によって、この電動モータのトルク発生の制御が行われる。
また、第2のステータ87は、回転子71に対向する対向部を有しておらず、第1のティース81と同数の第2のティース84が保持部材85に保持されて、それ自体が第2のステータコア(87)を構成している。
この第2のステータ87の第2のティース84は、一方の端部84aを、上記第1のステータ83の第1のティース81の回転子71に対向する対向部側の端面81aとは反対側の端面81b(第2端面)に対向して配置される。
この第2のティース84の他方の端部84bは、環状の保持部材85に形成された複数の装着孔86に、それぞれ圧入されて固設される。
これら第2のティース84と、これら第2のティース84を装着孔86に圧入固定された保持部材85とによって、第2のステータ87が形成される。また、これらの第2のティース84と保持部材85とが一体にモールドされるのが好ましく、本例でもモールドされているが、図10にはモールドは図示を省略している。
図11は、上記構成の電動モータ70が組み上がった状態を回転制御系と共に示す斜視図である。尚、図11には、図10と同一構成部分には図10と同一の番号を付与して示している。また、図11も、第1のステータ83と第2のステータ87のモールドは図示を省略している。また、図11に示す第2のステータ87の保持部材85には、図10では図示を省略したスリット89(図4のスリット59参照)を示している。
図11に示すように、図10の分解図に示した電動モータ70は、回転子71、第1のステータ83、及び第2のステータ87が、僅かの間隙を介して対向して回転軸方向に沿って順次配置されている。
第1のステータ83は、その名の通り、特には図示しないが、モールド部に形成された係合部によって図2に示すリヤアーム23の後端部23aに固定されている。これに対して、第2のステータ87は、完全に固定されているわけではなく、詳しくは後述するが、第1のステータ83に対してやや回動する。
その回動機構は、図11に示すように、第2のステータ87の保持部材85周側面の一部に形成されているギア係合用歯部90が、回転制御系の減速歯車91の小径歯車に噛合することによって形成されている。
減速歯車91の大径歯車は、次段の減速歯車92の小径歯車に噛合し、この減速歯車92の大径歯車は、三段目の減速歯車93の小径歯車に噛合している。そして減速歯車93の大径歯車はモータ94の回転軸先端に固設されたウォームギア95に噛合している。
モータ94は、電源96から回路駆動用電源を供給されるコントローラ97の不図示の駆動パルス電圧出力端子に接続され、順逆両向きに回転駆動される。このモータ94による順逆両向きの回転は、ウォームギア95により回転軸を直角に変換され且つ減速されて減速歯車93の大径歯車に伝達され、この減速歯車93、92及び91を介し歯数比に応じて更に3段階に減速されて、第2のステータ87の保持部材85に形成されているギア係合用歯部90に伝達される。
これにより、第2のステータ87は、第1のステータ83に対し回転子71の回転方向に僅かに移動可能に構成されている。すなわち、第2のステータ87は狭い回転角で無段階かつ間歇的に往復移動する。換言すれば、第2のステータ87は回転子71の回転方向に添って順逆両向きに無段階かつ間歇的に僅かに回動する。
図12(a),(b),(c) は、上記第2のステータ87により回転子71の回転方向に添って第1のステータ83に対して行われる往復移動の回転角と動作を説明する図である。尚、図12(a),(b),(c) では、第1のステータ83の第1のティース81に対する第2のステータ87の第2のティース84の変位の状態を分かり易く示すため、図11に示した巻線82、スリット89、ギア係合用歯部90、回転制御系等の図示は省略している。
図12(a) は、図11に示した電動モータ70の高トルク低速回転時に対応する第1のステータ83の第1のティース81に対する第2のステータ87の第2のティース84の位置関係を示している。本例では、この位置関係を基準位置としている。
第2のステータ87の上述した回動によって、第2のティース84は、図12(a) に示す基準位置つまり第1のティース81に対して正対する位置から、図12(b) に示す中間位置を経て、図12(c) に示す最大移動位置つまり第1のティース81と81の丁度中間の位置まで狭い角度内で、回転子71の矢印aで示す回転方向に沿って回動(往復移動)が可能である。尚、図12(b) に示す中間位置は、無段階かつ間歇的な回動の或る任意の位置を示している。
図13(a),(b) は、本例の電動モータ70の高トルク低速回転から低トルク高速回転までの回転制御の原理を説明する図である。
尚、図13(a),(b) には、説明を分かり易く図示するために、第1のティース81に巻回されている巻線82及びモールドの図示は省略している。同様に、第2のティース84と保持部材85のモールドも図示を省略している。
また、図13(a) は図12(a) に示した第2のティース84が第1のティース81に対して正対する位置にある高トルク低速回転時の状態を示し、図13(b) は図12(c) に示した第2のティース84が互いに隣接する一対の第1のティース81と81の丁度中間の位置にある低トルク高速回転時の状態を示している。
また、図13(a) は、回転子71のi番目の磁石79iが、固定子側の第1のステータ83のi番目の第1のティース81iと正対しており、且つその第1のティース81iに対して固定子側の第2のステータ87のi番目の第2のティース84iが正対している状態を示している。すなわち、図12(a) と同一の状態を示している。
また、図13(b) は、回転子71の磁石79iと第1のステータ83の第1のティース81iとの位置関係は変わらずに、第2のステータ87の第2のティース84iが第1のステータ83の第1のティース81iとそれに隣接する別の第1のティース81i+1との丁度中間に位置した状態を示している。すなわち、図12(c) と同一の状態を示している。
図13(a) において、回転子71における回転子側ヨーク73の円環部74、第1のステータ83の第1のティース81(81i−1、81i、81i+1)、第2のステータ87の第2のティース84(84i−1、84i、84i+1)及び保持部材85は、強透磁性であり、磁石79(79i−1、79i、79i+1)と第1のティース81との対向面間の磁気抵抗h及びこれら第1のティース81と第2のティース84との対向面間の磁気抵抗kは極めて近接しているので低い。
尚、前述したように、第1のティース81の回転子71に対向する対向部側の端面81a(第1端面)は、他の端面81b(第2端面)よりも大きく形成されているので、互いに隣接する一対の第1のティース81間において回転子71に対向する端面81a間(対向部間)には、他の端面間の磁気抵抗よりも極めて小さい磁気抵抗jが形成されるが、この磁気抵抗jは、上記の回転子71との磁気抵抗hよりも大きい。すなわち、これらの磁気抵抗には「h≒k<j」の関係がある。
そのため磁石79i(N極とする)と隣接の磁石79i−1(S極となる)との間に形成される磁束は、磁気抵抗jを殆ど透過せず、磁気抵抗h、第1のティース81i、磁気抵抗k、第2のティース84i、保持部材85、第2のティース84i−1、磁気抵抗k、第1のティース81i−1、磁気抵抗h、及び円環部74を透過する強力な磁束流98aを形成する。すなわち、第2のステータ87を介して、互いに隣接する一対の第1のティース81i,81i−1を流れる磁束流98aが形成される。
更に、磁石79i(N極)と他の隣接の磁石79i+1(S極)間に形成される磁束も磁気抵抗jを殆ど透過せず、磁気抵抗h、第1のティース81i、磁気抵抗k、第2のティース84i+1、保持部材85、第2のティース84i+1、磁気抵抗k、第1のティース81i+1、磁気抵抗h、及び円環部74を透過する強力な磁束流98bを形成する。すなわち、第2のステータ87を介して、互いに隣接する一対の第1のティース81i,81i+1を流れる磁束流98bが形成される。
これらの現象は、磁石79iがN極の磁石ではなくS極の磁石である場合も、磁束流の向きが逆になるだけで、互いに関連する磁石79、第1のティース81、第2のティース84、保持部材85、円環部74に流れる強力な磁束流が形成される点は同様である。
そして、この強力な磁束流が磁気抵抗となって、このままでは電動モータ70が高トルク低速回転から低トルク高速回転に遷移することに早期に限界が生じることは前述した。また、その限界値を伸ばすために、弱め界磁制御の方法があることも前述した。
しかし、本例では、図11及び図12(a),(b),(c) で説明したように、第2のティース84は、第1のティース81に正対する基準位置から隣接する一対の第1のティース81と81の丁度中間の最大移動位置まで狭い角度内で回転子71の矢印aで示す回転方向に沿って回動(往復移動)が可能である。
いま第2のティース84を、図13(a) に示す基準位置から図13(b) に示す最大移動位置まで回動させたとする。このとき第1のティース81と第2のティース84との対向部には、正対していたときの磁気抵抗kよりも大きな磁気抵抗mが形成され、更に第2のティース84は保持部材85よりも突設された形状で配置されているので、第1のティース81と保持部材85間には第1のティース81と第2のティース84と間の磁気抵抗mよりも大きな磁気抵抗nが形成される。
すなわち、これらには「m<n」の関係がある。mに対してnは無視することができ、したがって、図13(b) に示す状態においては、第1のティース81とこれに隣接する他の第1のティース81との丁度中間位置に第2のティース84が移動したとき、第2のティースと第1のティースの回転子71に対向する対向部側の端面81a(第1端面)とは反対側の端面81b(第2端面)との間に形成される磁気抵抗はmであるということができる。
そして、前述したように、第1のティース81の回転子71に対向する対向部側の端面81aは、他の端面81bよりも大きく形成されているので、隣接する一対の第1のティース81間において回転子71に対向する対向部間(端面81a間)に形成される磁気抵抗jは極めて小さく、図13(b) に示す状態においては、上記の磁気抵抗mとの間には「j<2m」の関係が形成される。
すなわち、第2のティースと第1のティースの回転子71に対向する対向部側の端面81a(第1端面)とは反対側の端面81b(第2端面)との間に形成される最短距離(磁気抵抗m)よりも、第1のティース81の回転子71に対向する端面81a(対向部)と当該第1のティース81に隣接する他の第1のティース81の回転子71に対向する端面81a(対向部)との間に形成されている距離(磁気抵抗j)が小さくなる、ということができる。
そして、この状態になることにより、すなわち各部材間の磁気抵抗が「h<j<m<n」の関係を形成する状態となることにより、図13(b) に示すように、磁石79i(N極)と他の隣接の磁石79i−1(S極)間に形成される磁束は、磁気抵抗m及び磁気抵抗nによって、第1のティース81iから第2のティース84i−1にも保持部材85にも殆ど流れることなく、第1のティース81i、磁気抵抗j、第1のティース81i−1、及び円環部74を透過する弱い磁束流99aを形成する。つまり、隣接する一対の第1のティース81i,81i−1の対向部(端面81a)および当該一対の第1のティース81i,81i−1の対向部(端面81a)同士の間の空間を透過する磁束流99aが形成される。
また、磁石79i(N極)と他の隣接の磁石79i+1(S極)間に形成される磁束も、磁気抵抗m及び磁気抵抗nによって、第1のティース81iから第2のティース84i+1にも保持部材85にも殆ど流れることなく、第1のティース81i、磁気抵抗j、第1のティース81i+1、及び円環部74を透過する弱い磁束流99bを形成する。つまり、隣接する一対の第1のティース81i,81i+1の対向部(端面81a)および当該一対の第1のティース81i,81i+1の対向部(端面81a)同士の間の空間を透過する磁束流99bが形成される。
これによって、磁石79からの磁束が第1のティース81の図示を省略した巻線82を殆ど横切ることがなく、この磁束が巻線82を横切ることによる回転子71の回転方向への磁気抵抗が解除されるので高速回転が可能となる。
また、同様に磁石79からの磁束が第1のティース81の巻線コア部に殆ど流入することがないので、巻線82に通電されている第1のティース81と磁石79との間に発生する回転子71へのトルクが低下する。すなわち、低トルク高速回転が実現する。
ここで、上述した磁気抵抗を形成する空間、つまり磁気抵抗となるギャップ(図13のj、k、m、n等)について説明する。磁気抵抗となるギャップとは、磁束の流れる経路の途中にある空気又は空気と同等の磁気抵抗空間のことである。この磁気抵抗となるギャップ(以下、単にギャップという)について更に説明する。
図14(a) 〜(e) は、2部材間の磁気抵抗を変化させる接触面積とギャップとの違いを説明する図である。一般に、磁石から出た磁束流が、磁性体からなる2部材間を流れようとするときは、一部でも磁束の流れが確保されると、磁石は余剰分の磁束を出さなくなることが知られている。
そして、上記の2部材がギャップで完全に分断されたとき、磁石は、何とか磁束を流そうとして、一番流れ易いところ、つまりギャップの狭いところから流れるようになる。
図14(a) は、断面がL字型の2つの磁性体101及び102が密着している状態を示している。磁性体101は、本体部の縦断面は面積A、そして突出部の縦断面は面積Bである。また磁性体102は、本体部の縦断面は面積D、そして突出部の縦断面は面積D−Bである。そして、それら突出部の水平面の面積はそれぞれ同一の面積Cである。
ここで、面積A=面積D=面積C=200S、及び面積B=50Sとする。そして、図外の磁石から出た磁束103は、磁性体101から磁性体102に向って流れているとする。
ここで2つの磁性体101及び102が、図14(b) に示すように、水平面の面積C部分を摺接させたまま、縦断面の面積B部分、及び縦断面の面積D−B部分で相対的に距離a及びb(a=b)だけ離隔移動したものとする。
そうすると、磁性体101の面積A=200Sの本体部に流入した磁束流103は、2つの磁性体101及び102間に距離bの隙間が生じているために、縦断面の面積B部分で飽和し、面積B=50Sを流れる磁束流のみとなる。この磁束流103は摺接面C1(面積C1=150S、B<C1)を経由して磁性体102に流入する。
次に、2つの磁性体101及び102が、図14(c) に示すように、更に水平面の面積C部分を摺接させたまま、縦断面の面積B部分、及び縦断面の面積D−B部分で相対的に距離2a及び2bだけ離隔移動したものとする。この場合も縦断面の面積B部分で飽和した磁束流は、面積B=50Sを流れる磁束流のみとなって、摺接面C2(面積C2=100S、B<C2)を経由して磁性体102に流入する。
すなわち、図14(b) と図14(c) で磁気抵抗に変化はない。つまり、2つの磁性体101及び102の磁束流方向に離隔する距離a、b又は2a、2bの空間は、距離に変化があっても磁気抵抗に変化が無い(磁気抵抗を可変しない)のであるから磁気抵抗を形成する空間ではない。つまりギャップにはなっていない。
ここで、更に図14(d) に示すように、2つの磁性体101及び102が、水平面の面積C部分を摺接させたまま、縦断面の面積B部分、及び縦断面の面積D−B部分で相対的に距離3.5a及び3.5bだけ離隔移動したものとする。このとき、水平面の面積C部分を摺接面C3=25Sである。すなわちB>C3となる。したがって、磁束流103は摺接面C3で飽和し、面積25S分だけ磁性体102側に流入する。
すなわち、2つの磁性体101及び102間の磁気抵抗は、磁性体101の突出部の縦断面の面積Bよりも摺接面Cの摺接面が小さくなったとき初めて変化する。すなわち2部材間の摺接面の面積の変化によって、磁気抵抗は変化する。
この図14(c) から図14(d) における磁気抵抗の変化は、摺接面Cの面積変化(C2→C3の変化)によるものであり、2部材間の離隔距離の変化(2aと2b→3.5aと3.5bの変化)によるものではない。つまり、依然として2部材間の変化した離隔距離3.5a及び3.5bはギャップとはなっていない。
また、図14(e)は、2つの磁性体101及び102が縦断面の面積B部分、及び縦断面の面積D−B部分で相対的に距離5a及び5bのように離隔して、図14(d) に示す摺接面C3が摺接から完全に分断され、距離C4だけ離れた状態を示している。
前述したように、2部材がギャップで完全に分断されたとき、磁石の磁束流は一番流れ易いところ、すなわち一番狭い距離C4のところを流れる。つまり磁気抵抗は距離C4の部分に生じており、この距離C4が磁気抵抗ギャップである。すなわち磁気抵抗は距離C4の部分の距離の変化に応じて変化する。
換言すれば、距離C4は磁気抵抗を可変するギャップであるが、距離5a及び5bは磁気抵抗を可変する空間ではない、つまりギャップではない。本例において、ギャップとして説明しているものは上記のような距離C4を形成する部分である。
本実施の形態においては、上述したように、固定子を少なくとも2つの部位に分けて、一方の部位に対し他方の部位を、回転子の回転方向すなわち回転子から巻線の巻かれたコア内に流れる磁束流の方向と直角な方向に移動させることにより、可変ギャップを形成し、これにより、トルクに寄与しない電力を消費することなく回転電機の出力特性を大きく可変することができる。
(本発明の第2の実施の形態に係わるラジアルギャップ型電動モータの構成)
図15は、第2の実施の形態に係わるラジアルギャップ型電動モータの構成を示す断面図である。
尚、同図には、各部の構成を第1の実施形態と比較して分かり易く示すため、図10と同一機能の構成部分には図10と同一の番号を付与して示している。
同図に示すように、このラジアルギャップ型電動モータは、回転軸(図では回転中心117で示す)を中心に回転する円筒状の回転子73と、この回転子73の円筒状の内側において、回転子73に対し一方の端面81aを対向して配置され且つ両端面81a及び81bを除く側面周囲に巻線82を施された複数の第1のティース81を備えた円筒状の第1のステータコア83を備えている。
更に、第1のステータコア83の第1のティース81の回転子73に対向する端面とは反対側端面に一方の端部84aを対向して配置され且つ他方の端部84bを保持部材85に保持された複数の第2のティース84を備えた第2のステータコア87を有している。
このラジアルギャップ型電動モータにおいて、第2のステータコア87は、第1のステータコア83の巻線82に通電されて発生して第1のティース81内を透過する磁束流の方向と直交する方向、すなわち図の時計回り方向又は反時計回り方向に移動する。これにより、図13(a),(b) に説明したと同様の界磁制御が可能となる。
(本発明の第3の実施の形態に係わるラジアルギャップ型電動モータの構成)
図16は、第3の実施の形態に係わるラジアルギャップ型電動モータの構成を示す断面図である。
尚、同図においても、各部の構成を第1の実施形態と比較して分かり易く示すため、図10と同一機能の構成部分には図10と同一の番号を付与して示している。
同図に示すように、このラジアルギャップ型電動モータは、回転軸72を中心に回転する円柱又は円筒状の回転子73と、この回転子73の輻射方向外側において、回転子73に対し一方の端面81aを対向して配置され、且つ両端面81a及び81bを除く側面周囲に巻線82を施された複数の第1のティース81を備えた第1のステータコア83を備えている。
更に、第1のステータコア83の第1のティース81の回転子73に対向する端面81aとは反対側端面81bに一方の端部84aを対向して配置され、且つ他方の端部84bを保持部材85に保持された複数の第2のティース84を備えた第2のステータコア87を有している。
このラジアルギャップ型電動モータにおいて、第2のステータコア87は、第1のステータコア83の巻線82に通電されて発生して第1のティース81内を透過する磁束流の方向と直交する方向、すなわち図の時計回り方向又は反時計回り方向に移動する。これにより、図13(a),(b) に説明したと同様の界磁制御が可能となる。
図17は、一参考形態に係わるアキシャルギャップ型電動モータの主要部の構成を示す図である。尚、図17には、本例のアキシャルギャップ型電動モータの回転子のみを取り出して示している。
図17に示すように本例の回転子108は、先ず、第1の回転子108−1の回転子ヨークの円環部109に固設された複数の磁性体111を備えている。
次に、これら磁性体111の回転面にほぼ摺接するように、磁性体111と同数の磁性体合体型磁石114が不図示の保持回転部材に配置されて、第1の回転子108−1と同一軸に係合し且つ第1の回転子108−1と連携して回転するように構成された第2の回転子108−2を備えている。
磁性体合体型磁石114は、磁性体111側に向けて対向配置された磁性体112と、図示を省略した固定子側に向けて対向配置された界磁用磁石113とが重ねられて形成されている。
この回転子108に対向して配置される固定子は、図3及び図4に示した固定子39と同一の構成の固定子である。
これにより、界磁用磁石113の磁束は、一方の磁極からの磁束は合体型の磁性体112と、これに上方で対向する磁性体111とにより収束されて流れが整えられた後、円環部109及び隣接の磁性体111及びその磁性体111に下方で対向する磁性体112により収束されてここでも流れが整えられ、その磁性体112と合体型の界磁用磁石113に流れる。
そして界磁用磁石113の他方の磁極からの磁束は、界磁用磁石113に下方で対向する固定子のティースに流れ込んで、固定子側ヨークを介し、隣接するティースに流れる。
すなわち、界磁用磁石113の磁束は、合体型の磁性体112、磁性体111、円環部109、隣接の磁性体111、その磁性体111に対向する磁性体112、これと合体型の界磁用磁石113、固定子のティース、固定子側ヨーク、隣接のティース、これに対向する合体型の界磁用磁石113と流れて、固定子のティースに捲着されたコイル内を還流する。
この状態は、図13(a) に示した磁束流の流れを同一の状態であり、これにより、低速・高トルク回転時の駆動状態が実現される。
図18は、上記アキシャルギャップ型電動モータの構成において、高速・低トルク回転時の、第1の回転子108−1と第2の回転子108−2との回転位相のずれの関係を示す図である。図18は、第1の回転子108−1と第2の回転子108−2との回転位相のずれが最大となっている状態を示している。
本例においては、第1の回転子108−1と第2の回転子108−2は、図17に示す位相が一致した状態から図18に示す位相が15度ずれた状態まで、任意の位置にずれを形成することが可能である。
図18に示す位相が15度ずれた状態では、磁性体112と磁性体111との間の磁気ギャップが極めて大きい。したがって、磁性体112の磁束流は磁性体111へは殆ど流れず、遮断されている状態となる。
この状態は、図13(b) に示した状態とやや異なるが、それまで磁束流が収束され整えられて流れていた部分でギャップが大きくなり、磁束流が遮断されて、固定子側のティースに磁束流が流れない状態では、同一の状態である。これにより、高速・低トルク回転時の駆動状態が実現される。
換言すれば、図17の状態から図18の状態まで、適宜の位置に、第1の回転子108−1と第2の回転子108−2との回転位相のずれを制御することにより、鎖交磁束の量を制御して、界磁制御のための無用の電力を使用することなく、回転速度と回転トルクの関係を制御することができる。
この明細書における以上の記述から、請求項に記載した特徴以外にも、以下のような特徴が把握される。
1.回転軸を中心に回転する回転子と、
該回転子に対向配置された固定子と、
を有し、
前記回転子又は前記固定子のいずれかが、対向部を含む第1部位と対向部を含まない第2部位の少なくとも2つの部位に分割され、前記第2部位が前記第1部位に対して移動して、前記第1部位と第2部位の間の磁気抵抗を調節可能なギャップを変更可能に構成される、ことを特徴とする回転電機。
2.前記第1部位と前記第2部位が、それぞれの内部を通る磁束流の方向に分割される、ことを特徴とする項1に記載の回転電機。
3.前記第1部位と前記第2部位は、コイルを備えた固定子であり前記コイルの外方で分割される、ことを特徴とする項2に記載の回転電機。
4.前記第1部位と前記第2部位は、前記回転子と前記固定子が対向する方向に分割される、ことを特徴とする項1、2または3に記載の回転電機。
5.前記第2部位は、前記第1部位に対して該第1部位の内部を通る磁束流の方向と交差する方向に移動する、ことを特徴とする項1または2に記載の回転電機。
6.前記第2部位は、前記第1部位に対して前記回転子の回転方向へ位相のずれた位置に移動する、ことを特徴とする項5に記載の回転電機。
7.同一回転中心を中心に回転する円環部を有し、位相のずれた位置に相対的に移動可能に構成された外側部位と内側部位の2つの部位を有する回転子と、
該回転子の前記内側部位に対し前記回転子の回転軸に直交する面で一方の端部を対向して配置され、両端部を除く側周面に巻線を施され、他方の端部を保持部材に保持された複数のティースを備えた固定子と、
を有し、
前記回転子の前記外側部位と前記内側部位の相対的移動方向は、前記巻線に通電されて発生し前記ティース内を透過する磁束流の方向と直交する方向である、ことを特徴とする回転電機。
8.同一回転中心を中心に回転する円環部を有し、位相のずれた位置に相対的に移動可能に構成された外側部位と内側部位の2つの部位を有する回転子と、
該回転子の前記内側部位に対し前記回転子の回転軸に平行する面で一方の端部を対向して配置され、両端部を除く側周面に巻線を施され、他方の端部を保持部材に保持された複数のティースを備えた固定子と、
を有し、
前記回転子の前記外側部位と前記内側部位の相対的移動方向は、前記巻線に通電されて発生し前記ティース内を透過する磁束流の方向と直交する方向である、ことを特徴とする回転電機。
9.同一回転中心を中心に回転する円環部を有し、位相のずれた位置に相対的に移動可能に構成された外側部位と内側部位の2つの部位を有する回転子と、
該回転子の前記外側部位に対し前記回転子の回転軸に平行する面で一方の端部を対向して配置され、両端部を除く側周面に巻線を施され、他方の端部を保持部材に保持された複数のティースを備えた固定子と、
を有し、
前記回転子の前記外側部位と前記内側部位の相対的移動方向は、前記巻線に通電されて発生し前記ティース内を透過する磁束流の方向と直交する方向である、ことを特徴とする回転電機。
1 電動二輪車
2 ヘッドパイプ
3 ハンドル
4 ハンドル支持部
5 グリップ
6 フロントフォーク
7 前輪
8 前車軸
9 メータ
11 ヘッドランプ
12 フラッシャランプ
13 車休フレーム
14 シートレール
14a 後方側端部
15 シート
16 バッテリ
17 シートステー
18 リヤフェンダ
19 テイルランプ
21 フラッシュランプ
22 リヤアームブラケット
23 リヤアーム
23a 後端部
24 ピボット軸
25 後輪
26 リヤクッション
27 フートステップ
28 サイドスタンド
29 軸
31 リターンスプリング
32 アキシャルギャップ型電動モータ
33 駆動ユニット
34 ギアカバー
35 遊星ギア減速機
36 コントローラ
37a、37b 軸受
BO 回転中心軸線
38 回転子
39 固定子
41 回転子側ヨーク
41a 円環部
41b テーパー部
41c 第1の円筒部
41d 円環部
41e 第2の円筒部
42 界磁用磁石(磁石)
43 歯付き回転軸
44 後車軸
44a 先端部
45 ナット
46 固定子側ヨーク
46a 外周面
47(47u、47v、47w) ティース
48 ティース欠缺部位
49 コイル
51 モールド部
52 フランジ
53 ボルト
54 インバータ
55 エンコーダ基板
56 ワイヤハーネス
57a、57b、57c 磁極検出素子
58 挿入孔
58a、58b 内側面
59 スリット
61、62 磁束流
70 アキシャルギャップ型電動モータ(電動モータ)
71 回転子
72 回転軸
73 回転子側ヨーク
74 円環部
75 テーパー部
76 第1の円筒部
77 円環部
78 第2の円筒部
79 界磁用磁石
80 第1のステータコア
81 第1のティース
81a、81b 端面
81c 側面周囲
82 巻線
83 第1のステータ
84 第2のティース
84a、84b 端部
85 保持部材
86 装着孔
87 第2のステータ(コア)
88 固定子(ステータ)
89 スリット
90 ギア係合用歯部
91、92、93 減速歯車
94 モータ
95 ウォームギア
96 電源
97 コントローラ
98a、98b 磁束流
99a、99b 磁束流
101、102 磁性体
103 磁束
108 回転子
108−1 第1の回転子
108−2 第2の回転子
109 回転子ヨークの円環部
111 磁性体
112 磁性体
113 界磁用磁石
114 磁性体合体型磁石

Claims (11)

  1. 磁石を備え、回転軸を中心に回転する回転子と、
    巻線を備え、該回転子に対向配置された固定子と、
    を有し、
    前記固定子が、前記回転子に対向する対向部を含む複数の第1部位と当該対向部を含まない第2部位との少なくとも2つの部位に分割されており、
    前記第1部位と前記第2部位との間の磁気抵抗を調節可能に構成されており、
    互いに隣接する一対の前記第1部位の対向部同士の間の磁気抵抗を各第1部位と前記第2部位との間の磁気抵抗よりも大きくし、前記磁石のN極とS極との間に形成される磁束を、前記互いに隣接する前記第1部位の対向部同士の間の空間を殆ど透過させずに前記第2部位を透過させ、前記第2部位を介して前記互いに隣接する一対の前記第1部位を流れる磁束流を形成する状態と、
    互いに隣接する一対の前記第1部位の対向部同士の間の磁気抵抗を各第1部位と前記第2部位との間の磁気抵抗よりも小さくし、前記磁石のN極とS極との間に形成される磁束を、前記第2部位に殆ど流入させずに前記互いに隣接する一対の前記第1部位の対向部同士の間の空間を透過させ、前記一対の前記第1部位の対向部および当該一対の前記第1部位の対向部同士の間の空間を透過する磁束流を形成する状態と
    に変更可能であり、
    前記第2部位が前記第1部位に対して移動して、前記第1部位と前記第2部位との間の磁気抵抗を調節可能に構成されている、ことを特徴とする回転電機。
  2. 前記第1部位は、前記巻線を含み、前記第2部位は、前記巻線を含まない、請求項1に記載の回転電機。
  3. 前記第1部位は、その対向部側の第1端面と当該対向部とは反対側の第2端面との間に前記巻線を有する、請求項1または2に記載の回転電機。
  4. 前記第2端面が前記第2部位に対向している、請求項3に記載の回転電機。
  5. 前記第1部位と前記第2部位とが、それらの両方を通る磁束流の方向に分割されている、ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の回転電機。
  6. 前記固定子は、前記巻線の外方で前記第1部位と前記第2部位とに分割されている、ことを特徴とする請求項5に記載の回転電機。
  7. 前記第2部位は、前記第1部位および前記第2部位の両方を通る磁束流の方向と交差する方向に移動可能である、ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の回転電機。
  8. 前記第1部位の対向部側の第1端面は、当該対向部とは反対側の第2端面よりも大きく形成されている、請求項1〜7のいずれか一項に記載の回転電機。
  9. 前記互いに隣接する一対の前記第1部位の間の間隙が、前記第1端面では狭く、前記第2端面では広くなっている、請求項8に記載の回転電機。
  10. 前記互いに隣接する一対の前記第1部位の前記第1端面間の磁気抵抗が、当該隣接する一対の前記第1部位の前記第2端面間の磁気抵抗より小さい、請求項8または9に記載の回転電機。
  11. 前記互いに隣接する一対の前記第1部位の前記第1端面間の磁気抵抗が、前記第1端面と前記回転子との間の磁気抵抗より大きい、請求項8〜10のいずれか一項に記載の回転電機。
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