JP6205264B2 - アキシャル可変ギャップ式回転電機 - Google Patents

アキシャル可変ギャップ式回転電機 Download PDF

Info

Publication number
JP6205264B2
JP6205264B2 JP2013265607A JP2013265607A JP6205264B2 JP 6205264 B2 JP6205264 B2 JP 6205264B2 JP 2013265607 A JP2013265607 A JP 2013265607A JP 2013265607 A JP2013265607 A JP 2013265607A JP 6205264 B2 JP6205264 B2 JP 6205264B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotor
axial direction
air gap
stator
electrical machine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013265607A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015122886A (ja
Inventor
坂本 正文
正文 坂本
佳雅 野田
佳雅 野田
重善 佐藤
重善 佐藤
俊輔 竹口
俊輔 竹口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Piston Ring Co Ltd
Original Assignee
Nippon Piston Ring Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Piston Ring Co Ltd filed Critical Nippon Piston Ring Co Ltd
Priority to JP2013265607A priority Critical patent/JP6205264B2/ja
Publication of JP2015122886A publication Critical patent/JP2015122886A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6205264B2 publication Critical patent/JP6205264B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/64Electric machine technologies in electromobility

Landscapes

  • Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)
  • Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)
  • Permanent Magnet Type Synchronous Machine (AREA)
  • Permanent Field Magnets Of Synchronous Machinery (AREA)

Description

本発明は回転電機に係り、特に、電動機や発電機のアキシャルギャップ式回転電機に関する。
電動機や発電機として用いられる回転電機は、市場より軽薄短小化の要求が強く、また最近は地球温暖化対策として、省エネルギー化や高効率化の要求も増加してきている。更に、低振動化、低騒化、そして安価であることも強く要求されている。その中で、固定軸方向にエアギャップを有するアキシャルギャップ式回転電機は扁平で薄型に有利な構造であり、回転子を円盤状にすれば慣性も小さくできるので、一定速度運転にも、可変速度運転にも適した回転電機であり、近年注目されだした回転電機の形態であり、種々の形態が知られている。
特開2012−130086号公報
一方、関係する従来技術として上記の特許文献がある。
回転電機はラジアルギャップ式とアキシャルギャップ式があるが、その回転原理は同一である。
従来の一般的なラジアルギャップ式の回転電機で回転子に永久磁石を用いるブラシレスDCモータ(以下BLDCMと略す)や同期発電機、あるいは回転子に永久磁石を用いないで磁性体の歯を有したスイッチドレラクタンスモータ(以下SRMと略す)の場合の技術は、固定子鉄心を珪素鋼鈑で積層して構成し、安価と効率を重視する場合は巻き線は主に集中巻き方式を採用する。
分布巻き方式ではトルク発生に寄与しないコイルエンド部が大きくなり銅損が増大し効率が低下するためと集中巻きでは巻き線がシンプルでスロットへの直接巻き込が可能となり巻き線が安価となるためである。
一方、アキシャルギャップ式のBLDCMやSRMも近年、ハイブリッド車や電気自動車用の駆動用車載モータとして検討されている。その理由はエンジンに併設したり、インホイールモータとする場合、扁平形状が都合がよいためである。その場合、特にアキシャルBLDCモータでは始動時および低速回転時は高トルクを得るように強め界磁制御で、また高速回転時は高速回転を得るため弱め界磁制御をすることが知られている。このような界磁制御を行っている理由は界磁磁束が大きいと、低速時は大トルクが得られるが、高速度時は界磁磁束が大きいと起電力定数も大きくなり、電源電圧にモータ内部誘起電圧が近づくことで電流が流れなくなり、トルクもダウンしてしまうためである。そのため、高速回転時は回転子磁極の磁化した方向と逆方向に界磁磁束を発生させて、弱め界磁として高速時トルクを大きくさせる。また、これを回避するために多極永久磁石界磁モータで界磁制御することも考えられるが、多極永久磁石界磁モータで界磁制御するにはベクトル制御技術を駆使する等、制御が複雑で高価となる。その点、アキシャルギャップ式BLDCモータ等では回転子を軸方向に移動させて、低速回転時は固定子と回転子間のエアギャップである距離を狭め、高速回転時は距離を大きくすれば、界磁磁束を強め、あるいは弱め制御したことと同様な特性となることが知られている。
その典型的なアキシャルギャップ式BLDCモータに更にギャップ長を外力で強制的に可変させる先行技術として上述した特許文献1が知られている。特許文献1には、アキシャルギャップ式回転電機の回転力とは異なる動力源により作動する可変ギャップ機構によってロータを軸方向に移動せしめてエアギャップ長を変更することができるように構成されている。
しかし従来のアキシャルギャップ式回転電機は、界磁磁石と固定子鉄心が平面で対向するプレーンエアギャップ式であるためラジアルギャップモータと比較して、最小エアギャップが小さく出来ないこと等によってトルクを大きくすることができずこれを実用化しようとするとその実用性に問題があった。また、ラジアルギャップ式に対してアキシャルギャップ式では回転子面振れを考慮して、エアギャップ長がラジアルギャップ式の概略2倍必要となり、その分効率が低下してしまうという問題もあった。さらに、エアギャップ長対トルク特性がエアギャップ長に対して線形変化でなく、非線形となるため制御性がよくないといった問題があった。
そこで、本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、高出力による実用性を有し、高効率、高い制御性を有する安価で高性能な回転電機を提供することを目的とする。
本発明に係る回転電機は、固定子と固定軸を有し、前記軸方向にエアギャップを介して回転可能に配置された回転子と、前記回転子と共に回転可能な回転体とを備える回転電機であって、前記固定子は、同心円弧的で軸方向に複数の第一の歯部を突き出して有すると共に、前記固定軸と平行に形成された巻き線軸を有する巻き線用突極鉄心を周方向に沿って複数配置した固定子鉄心部を備え、前記回転子は、複数の磁性体による回転子磁極が周方向に沿って配置されて、各々の回転子磁極は同心円的で軸方向に前記第一の歯部と前記エアギャップを介して噛み合うように対向配置された第二の歯部を突き出して有し、前記回転体は軸方向には移動不能で、前記回転子は軸方向に移動可能に組み付けられるとともに、前記回転体に対してはトルク伝達可能に組み付けられ、前記固定子又は前記回転子の何れか一方は、前記軸方向に複数の雌ネジが形成され、前記回転子と前記固定子との間のエアギャップを、前記雌ネジと噛み合う複数の雄ネジを前記軸と同軸的に配した駆動手段で回転させ、前記駆動手段の推力で前記回転子を前記軸方向に付勢移動することを特徴とする。
本発明に係る回転電機において、前記駆動手段は、前記雌ネジが、前記回転子に形成されると共に、前記回転子と前記固定子との間のエアギャップを、前記軸と平行で、前記回転子に雌ネジを有して前記回転体部に配した複数の雄ネジにピニオンを設け、軸から径方向に設けたガイドに沿って移動可能なラックギヤを前記ピニオンに噛み合わせて、前記回転子の増速により発生する遠心力で前記雄ネジを回転させその推力で前記回転子を軸方向に付勢移動すると好適である。
本発明に係る回転電機において、前記駆動手段は、アウターロータ式又は中空軸を有するインナーロータ式のモータを用いることができる。
本発明に係る回転電機において、前記回転子の周方向に沿って配置された複数の前記回転子磁極は軸方向に磁化された永久磁石あるいは周方向に磁化されたスポーク状永久磁石を周方向に配置して交互に異極性に磁化されていると好適である。
本発明のアキシャルギャップ式BLDCモータは凹凸状に固定子と回転子に形成された第一の歯部と第二の歯部同士がかみ合って回転できるので、鎖交磁束がプレーンギャップの2倍以上と大きくなり、始動時および低速時のトルクも2倍以上が得られる。また、従来のアキシャルギャップ式モータに比べ低騒音である。
さらに、固定子に形成された第一の歯部と回転子に形成された第二の歯部との間のエアギャップ対向部がかみ合い対向なので、対向面積が増大しエアギャップ部パーミアンスの大きな高効率回転電機にして、エアギャップの増加に対して、そのアキシャル方向吸引力及びトルクはエアギャップ長にほぼ比例するのでギャップ長を制御することでトルク制御が容易に行える。
本発明のアキシャルギャップ式SRMも凹凸状に固定子と回転子に形成された第一の歯部及び第二の歯部同士がかみ合い回転できるので、従来技術に比較して優れたものとなる。また回転子の複数の周方向に分布配置された磁極は軸方向に磁化された永久磁石で交互に異極性に磁化されるアキシャルギャップ式BLDCMとすれば更に高トルクモータとなり好適である。
可変エアギャップの具体的な手段として、軸と平行に固定子部に雌ネジ有して配した複数の雄ネジを軸と同軸的に配した別のステッピングモータ等で回転させその推力で回転子を軸方向に付勢移動するので確実に所望のエアギャップが得られ、確実に速度制御ができる。
可変エアギャップの具体的な手段として、遠心力を利用すれば、別の制御用モータが不要で、可変エアギャップの簡易速度制御が可能となる。
また、本発明のアキシャルギャップ式回転電機を電気自動車の駆動主機に応用すれば、低速時の強め界磁や高速時の弱め界磁に要する電力が不要となり、駆動効率を高めることができる。
本発明の第一の実施形態に係る回転電機の軸方向断面図 図1における軸方向から見た図 別の本発明の第一の実施形態に係る回転電機の軸方向断面図 図3における軸方向から見た図 本発明の第二の実施形態に係る回転電機の軸方向断面図 図5における軸方向から見た図 図5の固定子をエアギャップ側から見た図 図5の回転子をエアギャップ側から見た図 本発明の動作原理の説明図 本発明の効果の説明図 本発明による特性変化の説明図
[第一の実施形態]
発明のアキシャルギャップ式モータの固定子鉄心1や回転子磁極4は圧粉鉄心をプレスすることで簡単安価に製作できる。珪素鋼鈑の積層式の場合において従来のラジアルギャップ式の場合は2次元形状の鉄心を軸方向に積層して、界磁磁束も軸と垂直平面磁路で用いられる。しかしアキシャルギャップ式モータでは界磁磁束磁路は立体的になるので珪素鋼鈑の積層方式を採用するには積層方式では積層方向には磁束が通過困難であるという問題があり、これがアキシャルギャップモータがラジアルギャップに比べて普及しない別の理由でもあった。この点、圧粉鉄心は無方向性であるので立体的な形状を構成するのに適したものとなる。圧粉鉄心とは軟磁性鉄粉を樹脂コーティングして加圧後熱処理したもので、プレス型で複雑な形状品を製作できる。また、透磁率は珪素鋼鈑の圧延方向には劣るが、磁束通過方向は無方向性である。さらに鉄粉が個々に樹脂で絶縁されているので渦電流が発生せず、鉄損が小さい鉄心とすることができる。
図1は本発明の構成の一例を示したものであり、軸固定式のアキシャル可変立体ギャップ式回転電機である。図2は図1の回転電機の軸方向から見た図である。図1〜2を参照して第一の実施形態に係る回転電機を説明する。
図1に示すように、固定子鉄心1は圧粉鉄心等によって構成された巻き線用突極鉄心1bが円盤上に配列されており、巻き線用突極鉄心1bは、図1に示すように軸方向に同心的に複数の第一の歯部1aが突き出して円弧状に形成されている。本図において、固定子鉄心1は6個の巻き線用突極鉄心1bで構成され、3相巻き線、回転子は4極の例である。この固定子鉄心1の分割数mと、回転子の極数nの組み合わせは、例えばm=12,n=8,10,14,あるいは、m=9,n=8,10等、その他多数の組合せが可能である。なお、巻き線用突極鉄心1bの外周面には、巻き線2が巻かれており、巻き線2は、インシュレータ3に巻かれている。尚ホール素子等の図示は省略してある。
回転子磁極4は固定子鉄心1と同じく圧粉鉄心等によって構成されており、軸方向に同心的に複数の第2の歯部4aが円弧状に設けてあり、エアギャップを介して前記第一の歯部1aと凹凸状にかみ合い対向配置されている。また、回転子磁極4の背面には、軸方向から見た投影形状が回転子磁極4とほぼ同じ形状の扇形状に形成された永久磁石5が配置されており、4個をN極S極が交互となるように配置してある。さらに、永久磁石はスポーク状に配置してもよい。即ち、図1を参照して永久磁石5を無くして、永久磁石は略長方形や矩形として径方向にスポーク状に回転子磁極4の径方向の隙間に配置して周方向に互いに異極性に磁化してもよい。
さらに、永久磁石5の背面には、円盤状のバックヨーク6が配置されている。バックヨーク6の端面部は深溝平歯車6−1が形成されて、軸12に軸受け9を介して回転可能に設けられた回転体8の端面に設けた深溝平歯車8−1とかみ合っている。図2に軸方向から見た図が示されている。そして回転子磁極4,永久磁石5およびバックヨーク6が固着して一つの回転子を形成する。そして回転子は固定子とエアギャップを保って固定子に固定された軸12を軸心に回転かつ軸方向に移動可能なスリーブ軸受け7で支持されている。即ち回転子は軸方向に所定長移動可能で、その回転力は回転子が軸方向に移動しても前述の深溝平歯車で回転体に伝達できる構成としてある。深溝平歯車のかみ合いは回転子が軸方向に所定長移動してもかみ合いが外れないように設定してある。回転子は軸方向に移動して回転するが、回転体8は軸方向には定位置で回転する。
図1は固定子と回転子間のエアギャップが最少の位置関係の図であり、起動時や低速回転時の負荷トルクが大きい時に対応する。速度が増加されて負荷トルクが小さくなり、かつ高速回転速度が必要な場合はエアギャップを増加させ、弱め界磁効果を狙う。その具体的手段は軸12に同心的に設けたエアギャップ制御用アウターロータ型回転電機15で行う。アウターロータ型回転電機15のアウターロータの外周にはギヤ15aが設けてあり、固定子1に雌ネジを設けて軸12の周りに配置した雄ねじであるピニオンつきスクリュ13を回転させる。するとピニオンつきスクリュ13はカンザ14を軸方向に右方向に押してエアギャップを所望の大きさまで拡大する。エアギャップが拡大すれば回転数は増加し内部誘導電圧が増大するので電流は減少する。よってスラスト吸引力も小さくなる。回転子が移動しても、深溝平歯車8−1で噛み合う回転体8には常にトルクを伝達できる。エアギャップを縮小する場合は、アウターロータ型回転電機15を逆回転させればよい。アキシャルギャップモータは大きなスラスト吸引力が発生しており、容易にエアギャップは縮小できる。また低速時は巻き線2の電流も増加するのでスラスト吸引力は一層増大する。この詳細説明は更に図9〜11で後述する。
[第二の実施形態]
図3は図1と基本的機能は同じであるがエアギャップ制御用モータを中空式インナーロータ型回転電機16として軸12に同心的に設けたものである。中空式インナーロータ型回転電機16の出力はピニオン17で取り出し、複数のアイドルギア18でダブルインターナルギア19に伝達してピニオンつきスクリュ13を駆動するものである。図1のアウターロータ型よりアイドルギア18やダブルインターナルギア19が増えるが減速比を大きく出来て大きなトルクでピニオンつきスクリュ13を駆動できる。またその他は同じ機能の部品には同じ番号を付したのでその説明も省略する。図4は図3の軸方向から見た図である。
[第三の実施形態]
図5は図1や図3と類似のピニオンつきスクリュを用いることは同じであるが、制御用モータは用いず、遠心力を利用する。固定子と回転子の構成は図1、図3と同じなので説明は省略する。但し回転子のバックヨーク20には雌ネジが設けてあり、軸に対して定位置回転体21にはピニオンつきスクリュ22が回転可能に取り付けられている。即ちピニオンつきスクリュ22は先端部で雌ネジとかみ合う部分のみに雄ネジスクリュが設けてある。図6は図5の軸方向から見た図である。ピニオンつきスクリュ22のピニオンには金属製で質量を大きくしたラックギア23とかみ合い、ラックギア23はガイドプレート24をガイドにして半径方向に移動可能に設けてある。図5はエアギャップが最小状態であるが、回転数が増加すれば遠心力がラックギア23に働き、ラックギア23はラジアル方向に移動するのでピニオンつきスクリュ22が回転駆動されて、エアギャップが拡大する。低速時は図示は省略したがラックギア23は軸12方向にバネ等の弾性体で常に張力を受けているので遠心力が消滅時は引き戻される。モータの動作は図1と同じなので説明は省略する。
図1〜図6で示したモータは中心軸が固定子に固定されているアキシャル立体ギャップモータに本発明を適応した図である。本構造は固定軸12を両側からグリップして回転体の外周にタイヤを装着すればインホイールモータとして、電気自動車、車いす、ゴルフカート、電動バイク、電動自転車への応用が容易である。
モータのトルクは鎖交磁束に比例する。鎖交磁束はギャップパーミアンスPに比例し、Pは次式で与えられる。
P= μ0S/L (1)
ここで、μ0:真空の透磁率、S:ギャップ対向面積、L:エアギャップ長
しかるに、(1)式で本発明型は凹凸ギャップのため、ギャップ対向面積Sは容易に従来型の2倍〜3倍になる。従ってパーミアンスPも2から3倍でトルクもPに比例して増加できる。従って、ラジアルギャップ式モータに比べて、アキシャルギャップの欠点であったエアギャップ大によるトルク小が改善される。本発明は圧粉鉄心を用いるが、圧粉の珪素鋼鈑に比べた透磁率の悪さも、この凹凸ギャップ効果でカバーされる。
図9は本発明の動作原理の説明図である。
図9の(A)は従来型モータでエアギャップが最小のL1の図、(B)は従来型モータでエアギャップが漸次増大して最大のL2の図、(C)は本発明型モータでエアギャップが最小のL1の図、(D)は本発明型モータでエアギャップが漸次増大して最大のL2の図である。同じエアギャップL2の状態で(B)と(D)を比較すると、本発明の(D)は有効エアギャップが小さくパーミアンスPが大きいことが分かる。これらのモータの構成については既に図1等の説明で述べたのでその説明は省略する。
また従来型アキシャルギャップモータとギャップ長Lを変化させた時のトルクTとの特性を比較すると図10の如くなる。即ちエアギャップが同じL1でも、本発明型は従来型のトルクの2倍程度でエアギャップLを増加していくと、従来型(b)はギャップ距離Lの自乗に反比例してトルクが減少するが、本発明型(a)はギャップLがL2までは常に固定子と回転子歯がラジアル方向で対向しているので、トルクは図示の如くほぼ線形に減少する。線形に減少することはギャップLの可変制御でトルクを線形に制御できるものであり、インホイールモータとして使用した場合、車の低速から高速までの制御が容易となる。さらに試作した結果から判明したことであるが、本発明モータはアキシャルギャップモータでありながら、ラジアルギャップ対向部が存在しているので、騒音がプレーンギャップ式アキシャルモータに対して、大幅に低いメリットもある。
図11は本発明によるアキシャル可変ギャップ式モータのエアギャップを可変した時の特性を説明するための図である。エアギャップが最小の場合の速度―負荷トルク特性が実線(1)でそのときの電流―負荷トルク特性が点線(2)である。エアギャップを最小で実線(1)の速度―負荷トルクカーブにおいて始動トルクT1、速度N1で始動する時、電流I1は最大電流に近く、アキシャル方向吸引力が大きくなり、このアキシャル方向吸引力で最小エアギャップを保持して大トルクで始動後、モータは増速していく。増速するに伴い、負荷トルクが減少し、負荷電流も減少していく。するとアキシャル方向吸引力も減少するので、エアギャップは可変しやすくなる。エアギャップを制御モータや遠心力でアクティブに増大させて所定のエアギャップまでギャップ長が増加した最大エアギャップ時の速度―負荷トルク特性が実線(3)でそのときの電流―負荷トルク特性が点線(4)である。そのときの負荷トルクがT2で電流がI2となる。即ち、本発明モータの速度―負荷トルク特性は実線(1)から実線(3)へと無段階に連続変化して負荷を始動、加速させる。もし速度―負荷トルク特性がエアギャップ固定で実線(1)のみであれば負荷トルクT2時、速度はN2までしか、増加しないが、本発明の可変エアギャップモータでは速度―負荷トルク特性(3)上のN3まで増速できるものである。これを強め界磁や弱め界磁制御で行えば、余分な励磁コイルや界磁制御電力、あるいは複雑なベクトル制御回路等が必要になる。
以上の説明は主にアキシャルギャプ式BLDCMで固定子と回転子の対向面を凹凸かみ合いの場合で説明したが円弧あるいは3角状の歯対向にしても十分な効果を有する。また
永久磁石を使用しないSRMでも固定子と回転子の対向面を凹凸や円弧あるいは3角状の歯対向にすれば十分な効果を有する。SRMの場合は、図11に示した速度―トルク曲線がBLDCMほどきれいな直線とはならないが、エアギャップを増加していけば特性曲線は概略(1)から(3)への傾向で変化する。従って本発明のSRMへの展開も永久磁石不要の安価なモータで行えるため有益である。
本発明によるアキシャルギャップ式回転電機は、安価で軽薄短小、高トルク化、高効率化、さらに低騒音に適した、シンプルにして、きわめて実用的なものである。従って工業的に大きな貢献が期待される。
1 固定子鉄心
2 巻き線
3 インシュレータ
4 回転子磁極
5 永久磁石
6、20 バックヨーク
12 固定軸
8、21 回転体
7 スリーブ軸受け
9 軸受け
6−1、8−1、 深溝平歯車
10、11 軸受けおさえ
13、22 ピニオンつきスクリュー
14 カンザ
15 エアギャップ制御用アウターロータ型回転電機
16 中空軸インナーロータ型回転電機
17 ピニオン
18 アイドルギア
19 ダブルインターナルギア
23 ラックギア
24 ガイドプレート

Claims (4)

  1. 固定子と固定軸を有し、
    前記軸方向にエアギャップを介して回転可能に配置された回転子と、
    前記回転子と共に回転可能な回転体とを備える回転電機であって、
    前記固定子は、同心円弧的で軸方向に複数の第一の歯部を突き出して有すると共に、前記固定軸と平行に形成された巻き線軸を有する巻き線用突極鉄心を周方向に沿って複数配置した固定子鉄心部を備え、
    前記回転子は、複数の磁性体による回転子磁極が周方向に沿って配置されて、各々の回転子磁極は同心円的で軸方向に前記第一の歯部と前記エアギャップを介して噛み合うように対向配置された第二の歯部を突き出して有し、
    前記回転体は軸方向には移動不能で、前記回転子は軸方向に移動可能に組み付けられるとともに、前記回転体に対してはトルク伝達可能に組み付けられ、
    前記固定子又は前記回転子の何れか一方は、前記軸方向に複数の雌ネジが形成され、
    前記回転子と前記固定子との間のエアギャップを、前記雌ネジと噛み合う複数の雄ネジを前記軸と同軸的に配した駆動手段で回転させ、前記駆動手段の推力で前記回転子を前記軸方向に付勢移動することを特徴とする回転電機。
  2. 請求項1に記載の回転電機において、
    前記駆動手段は、前記雌ネジが、前記回転子に形成されると共に、前記回転子と前記固定子との間のエアギャップを、前記軸と平行で、前記回転子に雌ネジを有して前記回転体部に配した複数の雄ネジにピニオンを設け、軸から径方向に設けたガイドに沿って移動可能なラックギアを前記ピニオンに噛み合わせて、前記回転子の増速により発生する遠心力で前記雄ネジを回転させその推力で前記回転子を軸方向に付勢移動することを特徴とする回転電機。
  3. 請求項1に記載の回転電機において、
    前記駆動手段は、アウターロータ型又は中空軸を有するインナーロータ型のモータを用いることを特徴とする回転電機。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の回転電機において、
    前記回転子の周方向に沿って配置された複数の前記回転子磁極は軸方向に磁化された永久磁石あるいは周方向に磁化されたスポーク状永久磁石を周方向に配置して交互に異極性に磁化されていることを特徴とする回転電機。
JP2013265607A 2013-12-24 2013-12-24 アキシャル可変ギャップ式回転電機 Active JP6205264B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013265607A JP6205264B2 (ja) 2013-12-24 2013-12-24 アキシャル可変ギャップ式回転電機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013265607A JP6205264B2 (ja) 2013-12-24 2013-12-24 アキシャル可変ギャップ式回転電機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015122886A JP2015122886A (ja) 2015-07-02
JP6205264B2 true JP6205264B2 (ja) 2017-09-27

Family

ID=53534043

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013265607A Active JP6205264B2 (ja) 2013-12-24 2013-12-24 アキシャル可変ギャップ式回転電機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6205264B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106655680B (zh) * 2017-02-25 2023-09-05 兰州交通大学 一种可调磁旋转电机
CN113078793B (zh) * 2021-05-14 2022-07-29 上海理工大学 一种气隙自适应的开关磁阻电机定转子结构

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05300712A (ja) * 1992-04-22 1993-11-12 Toyota Motor Corp トルク定数可変型ホイールモータ
JP2002247822A (ja) * 2001-02-22 2002-08-30 Mitsubishi Heavy Ind Ltd ギャップ調整機能付同期電動発電機
JP4120573B2 (ja) * 2003-12-03 2008-07-16 日産自動車株式会社 可変エアーギャップ式永久磁石モータ
US20080265702A1 (en) * 2007-04-26 2008-10-30 Don-Lon Yeh Permanent magnetic brushless motor with length adjustable air gap based on load

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015122886A (ja) 2015-07-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6214990B2 (ja) 回転電機
JP4394115B2 (ja) アキシャルギャップ型モータ
JP4961302B2 (ja) アキシャルギャップ型モータ
JP2009011023A (ja) アキシャルギャップ型モータ
JP2008271640A (ja) アキシャルギャップ型モータ
US8436507B2 (en) Adjustable axial-flux disc motor
JP2006191782A (ja) 回転電機
JP4500843B2 (ja) アキシャルギャップ型モータ
JP6205264B2 (ja) アキシャル可変ギャップ式回転電機
JP5335012B2 (ja) 回転電機
JP2010183648A (ja) 永久磁石回転電機及びそれを用いた電動車両
JP2016536952A (ja) ハイブリッド車のための改良されたスイッチトリラクタンスモータ及びスイッチトリラクタンス装置
JPH07143694A (ja) 同期機のロータ構造および同期型モータ
JP2015082921A (ja) 回転電機
JP6408766B2 (ja) アキシャル立体ギャップ式回転電機
WO2013056458A1 (zh) 电动机
JP2013150539A (ja) 回転電気機械
JP5855903B2 (ja) ロータ及びモータ
CN112165231B (zh) 一种互补型轴向气隙磁通永磁开关磁阻电机
JP2005253168A (ja) 永久磁石回転電機及びそれを用いた電動パワーステアリング装置
JP5114135B2 (ja) アキシャルギャップ型モータ
JP2008295258A (ja) 回転電機
JP5085875B2 (ja) 電動機
JP6260468B2 (ja) モータコアおよびモータの駆動システム
JP2016116368A (ja) 回転電機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161013

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170627

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170630

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170814

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170829

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170904

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6205264

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150