JP5334183B2 - 検査装置、および検査方法 - Google Patents
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Description
本発明は、太陽電池の出力を検査する検査装置、および検査方法に関する。特に、本発明は、集積型太陽電池の出力を評価する際に用いる検査装置、および検査方法に関する。
従来、太陽電池が知られている。当該太陽電池の製造後の検査や太陽電池の研究開発において、検査者や研究開発者は、太陽電池の出力特性を評価する。当該評価は、重要な検査項目または測定項目の1つである。
太陽電池の出力特性についてのデータを得る場合に、自然太陽光を太陽電池の受光面に照射することが考えられる。しかしながら、自然太陽光の照射は、季節や天候により、当該光の強度が変動する。したがって、自然太陽光を用いて上記データを得るのは現実的でない。
そこで、キセノンランプなどを用いた擬似太陽光が、自然太陽光の代わりに用いられている。擬似太陽光を用いることにより、一定の強度の光を生成できる。その結果、一定の照度で上記受光面に対して光を照射可能になる。
また、近年、太陽電池の受光面のサイズは大型化している。特に、1枚の基板上に多数のセルを直列接続した構造の集積型太陽電池の受光面のサイズは大型化している。上記大型化に伴い、基板上に形成する薄膜について、均一な成膜が困難となってきている。それゆえ、各太陽電池間において、太陽電池の出力特性にバラつきが生じている。
このため、出力特性のバラつきの要因となっている箇所はどこであるかを特定する必要がある。また、集積型太陽電池におけるセルが積層構造である場合、出力特性のバラつきの要因となっている層(以下、「発電層」と称する)はどの発電層であるかについても特定する必要がある。つまり、集積型太陽電池におけるセルが積層構造である場合、どの発電層のどの箇所が不良箇所であるかを特定する必要がある。
しかしながら、従来は、上述したように、集積型太陽電池の受光面の全面に擬似太陽光を照射することにより出力特性のデータを得ていたため、出力特性のデータに異常があったとき、ユーザは、太陽電池の不良箇所を特定することはできない。
そこで、太陽電池の不良箇所を特定する技術として、特許文献1には、太陽電池の等価回路パラメータである光生成電流と直列抵抗に関する受光面の分散分布を求めることにより太陽電池の評価を行なう評価方法が開示されている。当該方法における分散分布の求め方は、以下のとおりである。
当該評価方法では、まず、直流バイアス光、並びに当該光と同じ光軸、当該光と同じビーム径、および当該光と同じスペクトル分布を有する交流微弱白色光を、特定部位に照射する。次に、当該照射に基づく、直流電流−直流電圧特性(I−V特性)と交流微弱白色光電流−直流電圧特性(ΔI−V特性)とを測定する。さらに、解析式を用いて、上記特定部位に対する微弱白色光生成電流Δipと直列的光Rsの値を求める操作を、太陽電池の受光面の全面に行なう。そして、当該操作により得られた値を統計処理することにより、太陽電池の受光面内の微弱白色光生成電流Δipと直列的光Rsの分散分布を求める。
特許文献1の評価方法を、大型化した太陽電池に対して適用する場合、以下の問題が生じる。当該大型化に伴い、太陽電池の受光面において光が照射されない領域の面積が大きくなる。それゆえ、光が照射されない領域が抵抗として機能することになり、電気的な負荷が大きくなる。その結果、直流バイアス電流と交流微弱白色光とを特定部位に照射した際に得られる直流電圧の値が小さくなる。したがって、交流微弱白色光電流−直流電圧特性(ΔI−V特性)を示したデータの信頼性が低下してしまう。このため、特許文献1の評価方法では、出力特性のバラつきの要因となっている箇所はどこであるかを正確に特定することが困難となる。
また、特許文献1の評価方法では、積層構造を有する太陽電池において、出力特性のバラつきの要因となっている発電層はどこであるかについても特定することはできない。
本発明は、上記の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、太陽電池の不良箇所を特定するためのデータを取得可能な検査装置、および検査方法を提供することにある。他の目的は、太陽電池の不良箇所を特定可能な検査装置を提供することにある。さらに他の目的は、不良な発電層を特定可能であるとともに、特定した不良な発電層における不良箇所を特定可能な検査装置を提供することにある。
本発明のある局面に従うと、検査装置は、太陽電池の出力を検査する検査装置であって、太陽電池の受光面の第1領域に対して、少なくとも1種類の単一波長の光を照射する第1光源と、受光面における、第1領域に隣接する第2領域に対して、予め定められた波長帯域を有する第1バイアス光を照射する第2光源と、受光面に沿って第1光源を第1方向に移動させる第1移動手段と、受光面に沿って第1光源と第2光源とを第2方向に移動させる第2移動手段と、少なくとも、単一波長の光の強度と、第1バイアス光の照射と、第1移動手段による第1光源の移動と、第2移動手段による第1光源および第2光源の移動とを制御する制御部とを備える。制御部は、第1移動手段または第2移動手段に対する第1光源の位置を変更する制御を行うと、少なくとも第1バイアス光を第2光源から照射させた状態で、単一波長の光を第1光源から第1強度で照射させる制御と、当該単一波長の光を第1光源から第1強度よりも弱い第2強度で照射させる、あるいは当該単一波長光の照射を停止させる制御とを行う。検査装置は、少なくとも第1バイアス光を第2光源から照射させた状態で、第1光源の各位置において単一波長の光が第1強度で照射されたときに、太陽電池から出力される第1電流の電流値と、少なくとも第1バイアス光を第2光源から照射させた状態で、第1光源の各位置において当該単一波長光が第2強度で照射されたときあるいは第1光源の各位置において当該単一波長光の照射が停止されたときに、太陽電池から出力される第2電流の電流値とを測定する測定部をさらに備える。測定部は、測定した各電流値を出力する。
好ましくは、太陽電池は、積層型の太陽電池であり、第1光源は、予め定められた波長帯域を有する第2バイアス光をさらに照射可能である。制御部は、第1光源の位置を変更する制御を行うと、第2光源から第1バイアス光を照射させた状態において、少なくとも1種類の単一波長の光と第2バイアス光とを同時に第1光源から照射させる制御と、少なくとも1種類の単一波長の光の照射を停止させて第2バイアス光を第1光源から照射させる制御とを行なう。測定部は、第1バイアス光と第2バイアス光とが照射された状態において、第1電流の電流値と第2電流の電流値とを測定する。
好ましくは、検査装置は、第1電流の電流値と第2電流の電流値とを、当該各電流値が測定された第1光源の位置を示した位置情報に対応付けて格納する記憶部と、記憶部に格納された第1電流の電流値と第2電流の電流値と位置情報とに基づいて、太陽電池における不良箇所を特定する特定部と、特定された箇所を示す情報を出力する出力部とをさらに備える。
好ましくは、mを2以上の自然数とすると、太陽電池は、m個の発電層を含み、各発電層は互いに電気的に直列に接続されている。m以上の自然数をnとすると、第1光源は、少なくとも1種類の単一波長の光として、波長が互いに異なるn種類の単一波長の光を個別に照射可能である。制御部は、各第1領域に対して、各単一波長の光の強度を照射する制御を行う。
好ましくは、太陽電池は、受光面に沿って複数の発電部を備える。検査装置は、複数の発電部を複数のブロックに分割し、各ブロックが不良箇所か否かを判断するものである。第1光源は、複数のブロックのうちのいずれかのブロックに対して光を照射する。第2光源は、少なくとも、第1光源が光を照射したブロックと電気的に接続された他のブロックに対して光を照射する。
好ましくは、第1光源と第2光源とは、第1光源の発光面と第2光源の発光面とが受光面に対向する位置に配されている。第1光源の発光面は、第2光源の発光面よりも受光面側に位置する。第1光源と第2光源とは、第1光源の発光面と第2光源の発光面の一部とが第2光源の発光面から受光面への向きにおいて重なる位置に配されている。
本発明の他の局面に従うと、検査装置は、受光面に沿って複数の発電部を含む太陽電池の出力を検査する検査装置であって、受光面の一部に対して、光を照射する光源と、受光面に沿って光源を移動させる移動手段と、光の照射によって太陽電池から出力される電流の電流値を測定する測定部と、光の強度と移動手段による光源の移動とを制御する制御部とを備える。光源は、受光面の一部に対して、少なくとも1種類の単一波長の光と予め定められた波長帯域を有する第1バイアス光とを照射可能である。制御部は、発光パターンが互いに異なる、第1発光面と第2発光面とを光源に設定する制御と、第1発光面によって、受光面の第1領域に対して少なくとも1種類の単一波長の光を照射させるとともに、第2発光面によって、第1領域に隣接する第2領域に対して第1バイアス光を照射させる制御と、第1光源における第1発光面の設定位置と第2発光面の設定位置とを変更する制御とを行う。測定部は、バイアス光が照射された状態で、第1発光面の各設定位置において単一波長の光を第1強度で照射したときに、太陽電池から出力される第1電流の電流値と、バイアス光が照射された状態で、各設定位置において当該単一波長光を第1強度よりも弱い第2強度で照射したときあるいは各設定位置において当該単一波長光の照射を停止したときに、太陽電池から出力される第2電流の電流値とを測定し、測定した各電流値を出力する。
好ましくは、太陽電池は、積層型の太陽電池である。光源は、第1バイアス光とは波長帯域が異なる波長帯域の第2のバイアス光をさらに照射可能である。制御部は、第1発光面によって、受光面の第1領域に対して少なくとも1種類の単一波長の光と第2のバイアス光とを照射させる。
本発明のさらに他の局面に従うと、検査方法は、太陽電池の出力を検査する検査方法であって、太陽電池の受光面の第1領域に対して、少なくとも1種類の単一波長の光を第1光源から照射するステップと、受光面における、第1領域に隣接する第2領域に対して、予め定められた波長帯域を有する第1バイアス光を第2光源から照射するステップと、第1移動手段によって、受光面に沿って第1光源を第1方向に移動させるステップと、第2移動手段によって、受光面に沿って第1光源と第2光源とを第2方向に移動させるステップと、少なくとも、単一波長の光の強度と、第1バイアス光の照射と、第1移動手段による第1光源の移動と、第2移動手段による第1光源および第2光源の移動とを制御するステップとを備える。制御するステップは、第1移動手段または第2移動手段に対する第1光源の位置を変更する制御を行うと、少なくとも第1バイアス光を第2光源から照射させた状態で、単一波長の光を第1光源から第1強度で照射させる制御と、当該単一波長の光を第1光源から第1強度よりも弱い第2強度で照射させる、あるいは当該単一波長光の照射を停止させる制御とを行うステップとを含む。検査方法は、少なくとも第1バイアス光を第2光源から照射させた状態で、第1光源の各位置において単一波長の光が第1強度で照射されたときに、太陽電池から出力される第1電流の電流値と、少なくとも第1バイアス光を第2光源から照射させた状態で、第1光源の各位置において当該単一波長光が第2強度で照射されたときあるいは第1光源の各位置において当該単一波長光の照射が停止されたときに、太陽電池から出力される第2電流の電流値とを測定するステップと、測定した各電流値を出力するステップとをさらに備える。
本発明のさらに他の局面に従うと、検査方法は、受光面に沿って複数の発電部を含む太陽電池の出力を検査する検査方法であって、受光面の一部に対して、光源から光を照射するステップと、移動手段によって、受光面に沿って光源を移動させるステップと、光の照射によって太陽電池から出力される電流の電流値を測定するステップと、光の強度と移動手段による光源の移動とを制御するステップとを備える。光源は、受光面の一部に対して、少なくとも1種類の単一波長の光と予め定められた波長帯域を有するバイアス光とを照射可能である。制御するステップは、発光パターンが互いに異なる、第1発光面と第2発光面とを光源に設定する制御と、第1発光面によって、受光面の第1領域に対して少なくとも1種類の単一波長の光を照射させるとともに、第2発光面によって、第1領域に隣接する第2領域に対してバイアス光を照射させる制御と、第1光源における第1発光面の設定位置と第2発光面の設定位置とを変更する制御とを行うステップを含む。測定するステップは、バイアス光が照射された状態で、第1発光面の各設定位置において単一波長の光を第1強度で照射したときに、太陽電池から出力される第1電流の電流値と、バイアス光が照射された状態で、各設定位置において当該単一波長光を第1強度よりも弱い第2強度で照射したときあるいは各設定位置において当該単一波長光の照射を停止したときに、太陽電池から出力される第2電流の電流値とを測定するステップを含む。検査方法は、測定された第1電流の電流値と、測定された第2電流の電流値を出力するステップをさらに備える。
太陽電池の不良箇所を特定するためのデータを取得可能となる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
〔実施の形態1〕
本発明に係る検査装置の一実施態様について、図1から図10を参照して説明すると以下のとおりである。
本発明に係る検査装置の一実施態様について、図1から図10を参照して説明すると以下のとおりである。
図1は、検査装置1の概略構成を示した図である。図1を参照して、検査装置1は、メイン光源11と、サブ光源12と、第1ステージ13と、第2ステージ14と、フレーム15と、情報処理装置17と、測定器19と、図示しない太陽電池用ステージ(図8参照)とを含む。検査装置1においては、メイン光源11、サブ光源12、第1ステージ13、および第2ステージ14は暗室に配置される。フレーム15は、暗室内と暗室外とを行き来する。なお、測定器19に関しては、暗室内に設置してもよいし、あるいは暗室外に設置してもよい。
検査装置1は、フレーム15上に載置された太陽電池90の不良箇所を特定する。太陽電池90は、受光面がZ軸の負方向を向いてフレーム15に載置される。特定方法の詳細については、後述する。また、太陽電池90は、受光面に沿って、マトリクス状に複数の発電部を備えている。
メイン光源11は、Z軸正方向に発光面を備える。メイン光源11は、発光面を介して、少なくとも1種類の単一波長光と、予め定められた波長帯域を有するバイアス光とを、太陽電池の受光面の一部(以下、「第1領域」とも称する)に対して照射する。また、メイン光源11は、サブ光源12の発光面の上に載置される。
本実施の形態では、メイン光源11は、波長が互いに異なる複数種類の単一波長光を照射するものとする。また、太陽電池90は、2層構造の積層型薄膜太陽電池とし、赤色の光の波長に対して感度が高い第1発電層92と、青色の光の波長に対して感度が高い第2発電層93とを備えるとする。以下では、メイン光源11は、複数種類の単一波長光として、赤色の光と青色の光とを照射するものとする。また、メイン光源11は、上記バイアス光として、2種類のバイアス光を照射するものとする。さらに、メイン光源11は、上記単一波長光およびバイアス光の照射により、太陽電池90の受光面に矩形状の照射領域を形成する。上記単一波長光の照射のタイミングと、上記バイアス光の照射のタイミングについては、後述する(図9等)。なお、以下では、メイン光源11が照射するバイアス光を、「バイアス光M」と称する。
サブ光源12は、メイン光源11と同様に、Z軸正方向に発光面を備える。サブ光源12は、予め定められた波長帯域を有するバイアス光を、太陽電池の受光面の一部に対して照射する。詳しくは、サブ光源12は、太陽電池90の受光面における、上記第1領域の周囲の領域に対して、上記バイアス光を照射する。より詳しくは、サブ光源12は、太陽電池90の受光面における、上記第1領域に隣接する領域(以下、「第2領域」とも称する)に対して、上記バイアス光を照射する。当該バイアス光の照射のタイミングについては、後述する(図9等)。
以下では、サブ光源12は、上記バイアス光として、白色バイアス光を照射するものとする。検査装置1は、サブ光源12として、たとえば、線状のハロゲン光源を用いることができる。なお、以下では、サブ光源12が照射する白色バイアス光を、「白色バイアス光S」と称する。
第1ステージ13は、1軸ステージである。メイン光源11は、第1ステージ13によって、Y軸正方向およびY軸負方向に移動可能である。また、第1ステージ13は、第2ステージ14上にX軸正方向およびX軸負方向に移動可能に設置されている。
第2ステージ14は、第1ステージ13と同様に1軸ステージである。サブ光源12は、第2ステージ14によって、X軸正方向およびX軸負方向に移動可能である。第2ステージ14による第1ステージ13のX軸方向の移動に伴い、メイン光源11もサブ光源12と同様に、X軸正方向およびX軸負方向に移動する。
このように、メイン光源11は、第1ステージ13および第2ステージ14によって、X軸方向およびY軸方向に移動可能となっている。また、サブ光源12は、第2ステージ14によって、X軸方向に移動可能となっている。
なお、以下では、上記第1領域と上記第2領域とを合わせた領域を、「第3領域」と称する。また、上記受光面における第1領域および第2領域の位置は、メイン光源11およびサブ光源12の移動により変化する。また、第3領域の位置は、サブ光源12の移動により変化する。なお、第1領域、第2領域、第3領域の具体例については、後述する(図3)。
フレーム15は、太陽電池90を支持するための部材である。フレーム15は、上記太陽電池用ステージによって移動可能となっている。
情報処理装置17は、メイン光源11と、サブ光源12と、第1ステージ13と、第2ステージ14と、測定器19と、太陽電池用ステージとに電気的に接続されている。情報処理装置17は、メイン光源11の動作と、サブ光源12の動作と、第1ステージ13の動作と、第2ステージ14の動作と、太陽電池用ステージの動作と、測定器19の動作とを制御する。情報処理装置17の詳細については、後述する(図8)。
測定器19は、情報処理装置17からの指令に基づき、太陽電池90から出力される電流(以下、「出力電流」と称する)の電流値を測定する。より詳しくは、測定器19は、サブ光源12が上記白色バイアス光Sを照射している状態において、メイン光源11が光を照射した際における上記出力電流の電流値を測定する。そして、測定器19は、測定した結果を、情報処理装置17に対して出力する。メイン光源11が照射する光の詳細については後述する。
なお、測定器19は、測定した結果を数値化し、測定器19が備える表示部に当該数値を表示(出力)してもよい。あるいは、測定器19は、測定器19が備える表示メータを当該測定した結果に応じて動作させることにより、メータ表示(出力)を行なってもよい。
図2は、メイン光源11の発光面とサブ光源12の発光面とを説明するための図である。図2を参照して、メイン光源11は、発光面11Aを備える。サブ光源12は、発光面12Aを備える。メイン光源11は、上述したとおり、サブ光源12の発光面12A上に、移動可能に載置される。したがって、メイン光源11の真下(Z軸負方向)領域からサブ光源12が照射した光については、メイン光源11によって少なくともZ軸正方向への進行は妨げられる。
図3は、メイン光源11とサブ光源12とが光を照射した際における、太陽電池90の受光面の照射領域を説明するための図である。つまり、上述した、第1領域と、第2領域と、第3領域とを説明するための図である。
図3を参照して、太陽電池90の受光面91には、メイン光源11からの光の照射によって、実線で囲まれた第1領域R1が形成される。また、サブ光源12からの光の照射によって、破線に囲まれた領域であって、かつ第1領域R1の周囲の領域である第2領域R2が形成される。なお、第3領域R3は、実線で囲まれた領域を含む、破線で囲まれた領域となる。
また、検査装置1は、複数のプルーブ301A〜312A,301B〜312Bを備えている。たとえば、図3に示したような照射領域が形成される場合、検査装置1は、プルーブ302Aとプルーブ302Bとを用いて、出力電流の電流値を測定する。検査装置1は、サブ光源12の移動に伴い、利用するプルーブを順次変更する。
図4は、太陽電池90の概略構成を示した図である。図4を参照して、太陽電池90は、受光面91として、受光面91Aと受光面91Bとを含む。太陽電池90は、受光面91Aに沿ってマトリクス状に配された複数の発電部を備える。また、太陽電池90は、受光面91Bに沿ってマトリクス状に配された複数の発電部を備える。太陽電池90においては、X軸方向に12個の発電部が並んでいる。なお、X軸方向に並ぶ発電部の個数は一例であって、12個に限定されるものではない。
各発電部は、X軸方向に並んだ複数のグループ901〜912のうちのいずれかのグループに属する。また、各発電部は、Y軸方向に隣接する発電部とは電気的に直列接続される一方、X軸方向に隣接する発電部とは電気的に並列に接続される。つまり、同一グループ内においては、当該グループに含まれる発電部は互いに直列接続されている一方、当該グループに含まれる発電部は他のグループの発電部とは並列接続されている。
太陽電池90は、端子401A〜412A,401B〜412Bを備える。当該各端子には、上記プルーブが接続される。たとえば端子402Aにはプルーブ302Aが接続され、端子402Bにはプルーブ302Bが接続される。検査装置1は、グループ902からの出力電流を端子402A,402Bを用いて測定する。このように、検査装置1は、各グループに対応して、それぞれ一組の端子を備えている。
なお、以下では、メイン光源11により光が照射される各照射領域(つまり各第1領域R1)が、検査装置1による検査対象の領域であるため、当該第1領域を「検査対象領域」とも称する。また、1つの検査対象領域へのメイン光源11からの光の照射によって、良否が判断される発電部の集まりを、「ブロック」と称する。つまり、各グループは、複数のブロックを含む。各ブロックは、複数の発電部を含む。
上記のように「ブロック」という用語を定義すると、検査装置1は、複数の発電部を複数のブロックに分割し、各ブロックが不良箇所か否かを判断する構成といえる。さらには、検査装置1は、複数の発電部を、各検査対象領域に対応した複数のブロックに分割し、各ブロックが不良箇所か否かを判断する構成といえる。
図5は、太陽電池90における検査対象領域を示した図である。図5を参照して、検査対象領域は、太陽電池90の受光面91A,91Bに対してマトリクス状に設定されている。
検査装置1は、受光面91Aを48個(縦8×横6)の検査対象領域A1〜A8,…,F1〜F8に分けて上記出力電流を測定する。また、検査装置1は、受光面91Bを48個(縦8×横6)の検査対象領域G1〜G8,…,L1〜L8に分けて上記出力電流を測定する。つまり、検査装置1は、太陽電池90に含まれる複数の発電部を、各検査対象領域A1〜A8,…,L1〜L8に対応する96個のブロックに分割し、各ブロックの良否を判断する。なお、図4におけるグループ901,グループ902,…グループ912は、それぞれ順に、図5における検査対象領域A1〜A8,検査対象領域B1〜B8,…,検査対象領域L1〜L8に対応している。
なお、検査対象領域の数は、一例であり、96個に限定されるものではない。検査対象領域の数は、メイン光源11の発光面11Aの大きさや、サブ光源12の発光面12Aの大きさや、太陽電池90の受光面91の大きさなどにより異なる。
また、検査装置1は、受光面91における各検査対象領域A1〜A8,…,L1〜L8の位置を示した位置情報を予め情報処理装置17に格納している。各検査対象領域の位置は、たとえばXY平面における座標で特定される。
図6は、図5におけるVI−VI線矢視断面図である。図6を参照して、太陽電池90は、電極94と、第1発電層92と、第2発電層93と、電極95とを、この順に備える。第1発電層92と第2発電層93とは、互いに分光感度特性が異なる。なお、分光感度特性とは、太陽電池出力の入射光波長依存性を表した特性である。具体的には、分光感度特性は、短絡電流の入射単色光入力に対する比である。
以下では、第1発電層92は赤色の光の波長に対して感度が高く、第2発電層93は青色の光の波長に対して感度が高いとして説明する。なお、太陽電池90の発電層は2層に限定されるものではない。また、第1発電層92と第2発電層93の分光感度特性も、上記に限定されるものではない。
図7は、メイン光源11の発光面11Aを示した図である。メイン光源11は、4種類の光源111,112,113,114を、それぞれ複数備える。なお、以下では、光源111、光源112、光源113、光源114を、それぞれ、「小光源111」、「小光源112」、「小光源113」、「小光源114」と称する。
小光源111は、赤色の光(単一波長光)を照射する。小光源112は、青色の光(単一波長光)を照射する。小光源113は、第2発電層93の発電量が、小光源111の照射による第1発電層92の発電量よりも大きくなるバイアス光Mを照射する。たとえば、複数の青色の光(ハイパワーの単一波長光)を使用したり、青色に近い複数の単色光を使用したりすることにより実現できる。一方、小光源114は、第1発電層92の発電量が、小光源112の照射による第2発電層93の発電量よりも大きくなるバイアス光Mを照射する。例えば、複数の赤色の光(ハイパワーの単一波長光)を使用したり、赤色に近い複数の単色光を使用したりすることにより実現できる。なお、以下では、小光源113が照射するバイアス光Mを、「バイアス光M1」と称し、小光源114が照射するバイアス光Mを、「バイアス光M2」と称する。
また、メイン光源11においては、小光源111と、小光源112と、小光源113と、小光源114とが、偏りのないように順序立てて配列されている。各小光源111〜114としては、たとえば、LEDを用いることができる。特に、小光源113、114については、複数種類のLEDから構成されていても構わない。
ここで、サブ光源12が照射する白色バイアス光Sの照射強度について説明する。たとえば1つの検査対象領域に対して、白色バイアス光Sと、バイアス光M1またはバイアス光M2とを個別に照射した場合、白色バイアス光Sを照射した場合の方が、バイアス光M1またはバイアス光M2を照射した場合に比べて発電量が高くなるように、白色バイアス光Sの強度を予め設定しておく。
図8は、検査装置1のブロックを示した図である。図8を参照して、検査装置1は、メイン光源11と、サブ光源12と、第1ステージ13と、第2ステージ14と、フレーム15と、情報処理装置17と、太陽電池用ステージ18と、測定器19とを備えている。
情報処理装置17は、制御部171と、表示装置172と、記憶装置173とを備えている。制御部171は、ステージ制御部1711と、光源制御部1712と、特定部1713とを備える。情報処理装置17は、上述したように、メイン光源11の動作と、サブ光源12の動作と、第1ステージ13の動作と、第2ステージ14の動作と、太陽電池用ステージの動作と、測定器19の動作とを制御する。
記憶装置173は、メイン光源11の動作と、サブ光源12の動作と、第1ステージ13の動作と、第2ステージ14の動作と、太陽電池用ステージの動作と、測定器19の動作とを制御するためのプログラムを格納している。
制御部171は、記憶装置173に格納された上記プログラムをロードすることにより、メイン光源11と、サブ光源12と、第1ステージ13と、第2ステージ14と、太陽電池用ステージと、測定器19とに、当該プログラムに従った動作を実行させる。たとえば、制御部171は、測定器19に対して測定のタイミングを指示する。
ステージ制御部1711は、第2ステージ14に対する第1ステージ13の位置と、第1ステージ13に対するメイン光源11の位置とを制御する。つまり、ステージ制御部1711は、サブ光源12のX軸方向の移動量と、メイン光源11のY軸方向の移動量を制御する。このような制御により、第1ステージ13および第2ステージ14は、情報処理装置17からの指令に応じた位置まで、メイン光源11とサブ光源12とを太陽電池90の受光面に沿って移動させることができる。
光源制御部1712は、メイン光源11から照射される光の強度および当該光の照射タイミングを制御する。また、光源制御部1712は、サブ光源12から照射される光の強度および当該光の照射タイミングを制御する。なお、光の強度の制御には、光の強度を「0」にする制御(つまり光の照射の停止)も含む。光源制御部1712における詳細な制御内容については、後述する(図9,図10)。
特定部1713が実行する処理についても後述する。また、表示装置172が表示する内容についても後述する。
図9は、検査装置1における処理のフローを示したフローチャートの前半である。図10は、検査装置1における処理のフローを示したフローチャートの後半である。
図9を参照して、ステップS2において、検査装置1は、記憶装置173に予め格納されたデータに基づき、検査対象領域を設定する。具体的には、検査装置1は、96個の検査対象領域A1〜A8,…,L1〜L8(図5)を設定する。ステップS4において、検査装置1は、メイン光源11が照射する単一波長光を1つ選択する。たとえば、検査装置1は、赤色の光を選択する。なお、単一波長光の選択に伴い、検査装置1は、バイアス光Mを選択する。検査装置1は、単一波長光として赤色の光を選択した場合には、バイアス光M1(たとえば、上述した複数の青色の光)を選択する。また、検査装置1は、単一波長光として青色の光を選択した場合には、バイアス光M2(たとえば、上述した複数の赤色の光)を選択する。
ここで、選択された単一波長光と選択されたバイアス光Mとを上記領域R1に照射し、白色バイアス光Sを上記R2に照射した場合における、各発電層92,93の発電量について説明する。この場合、領域R1における第1発電層92の発電量は、同領域R1における第2発電層93の発電量よりも小さくなる。また、領域R1における第2発電層93の発電量は、領域R2における各発電層92,93の発電量よりも小さくなる。
ステップS6において、検査装置1は、メイン光源11を1つ目の検査対象領域上に移動する。なお、メイン光源11を1つ目の検査対象領域上へ移動させる場合に、サブ光源12の移動が必要なときには、検査装置1は、サブ光源12も移動させる。
ステップS8において、検査装置1は、1つ目の検査対象領域に対応するプルーブを太陽電池90の電極に接続する。ステップS10において、検査装置1は、サブ光源12から白色バイアス光Sを照射する。ステップS12において、検査装置1は、メイン光源11から上記選択されたバイアス光M(たとえば、バイアス光M1)と上記選択された単一波長光(たとえば、赤色の光)とを照射する。
ここで、サブ光源12が白色バイアス光Sを照射する理由と、メイン光源11がバイアス光Mを照射する理由とについて説明する。まず、サブ光源12が白色バイアス光Sを照射する理由について説明する。
再び図4を参照して、各発電部は、Y軸方向に電気的に直列に接続されている。したがって、図3に示す第1領域R1(検査対象領域)にのみ光を照射し、第2領域R2に対して光を照射しないと、第2領域R2に対応する発電部は発電を行わない。このため、第2領域R2に対応する発電部は、抵抗として機能することになる。第2領域R2に対応する発電部が抵抗として機能すると、太陽電池90から出力される電流の値は、第2領域R2に対応する発電部が抵抗として機能しない場合に比べて小さくなる。このため、測定器19における測定精度が低下してしまう。特に、受光面91が大きいほど、測定精度が低下する傾向にある。
また、太陽電池90は、赤色の光の波長に対して感度が高い第1発電層92と、青色の光の波長に対して感度が高い第2発電層93とを備える。したがって、バイアス光として白色光を照射しておけば、第1発電層92と第2発電層93とにおける第2領域R2に対応する発電部を発電させることができる。このように第1発電層92と第2発電層93とにおける第2領域R2に対応する発電部を発電させることにより、当該発電部が抵抗として機能することを防止できる。
以上の理由により、検査装置1は、サブ光源12から白色バイアス光Sを照射させる。
次に、メイン光源11がバイアス光Mを照射する理由について説明する。
次に、メイン光源11がバイアス光Mを照射する理由について説明する。
上述したように、太陽電池90は、赤色の光の波長に対して感度が高い第1発電層92と、青色の光の波長に対して感度が高い第2発電層93とを備える。したがって、第1発電層92に対応する赤色の光を照射する場合は、メイン光源11は、第2発電層93を十分に発電するバイアス光M1を照射する。同様に、第2発電層93に対応する青色の光を照射する場合は、メイン光源11は、第1発電層92を十分に発電するバイアス光M2を照射する。このように第1発電層92と第2発電層93とにおける第1領域R1に対応する発電部を発電させることにより、当該発電部が抵抗として機能することを防止できる。
以上の理由により、検査装置1は、メイン光源11からも2種類のバイアス光M1,M2を照射させる。上記では、太陽電池90は2層構造のため2種類のバイアス光M1,M2が必要としたが、n層構造であれば、少なくともn種類のバイアス光が必要となる。
ステップS14において、検査装置1の測定器19は、太陽電池90が出力する電流の電流値を測定する。ステップS16において、測定器19は、測定した電流値を情報処理装置17に出力する。
なお、情報処理装置17は、測定器19からの電流値の出力に基づき、当該電流値が測定されたメイン光源11の位置を示した位置情報に対応付けて当該電流値を記憶装置173に格納する。あるいは、情報処理装置17は、測定器19からの電流値の出力に基づき、検査対象領域(第1領域R1)の位置を示した上記位置情報に対応付けて当該電流値を記憶装置173に格納してもよい。
ステップS18において、検査装置1は、メイン光源11が照射している単一波長光の照射を停止する。ステップS20において、測定器19は、太陽電池90が出力する電流の電流値を測定する。なお、当該測定時においても、サブ光源12は白色バイアス光Sを照射している。ステップS22において、測定器19は、測定した電流値を情報処理装置17に出力する。測定器19からの電流値の出力に基づき、情報処理装置17は、再度、当該電流値が測定された前記第1光源の前記位置を示した位置情報に対応付けて当該電流値を記憶装置173に格納する。
ステップS24において、検査装置1の特定部1713は、上記2回の測定により得られた電流値を用いて上記選択された単一波長光のみを照射した場合の電流値を算出する。より詳しくは、特定部1713は、記憶装置173に格納された電流値の差分を算出する。これにより、特定部1713は、上記選択された単一波長光のみを照射した場合の電流値(以下、「差分値」と称する)を得る。なお、特定部1713は、当該差分値を、上記位置情報と上記選択された単一波長光を示す情報(以下、「波長情報」と称する)とに関連付けて記憶装置173に格納する。
図10を参照して、ステップS26において、検査装置1は、全ての検査対象領域を検査したか否かを判断する。検査装置1は、全ての検査対象領域を検査したと判断した場合(ステップS26においてYES)、ステップS28において、全ての単一波長光を選択したか否かを判断する。検査していない検査対象領域が存在する場合(ステップS26においてNO)、ステップS34において、検査装置1は、メイン光源11を次の検査対象領域上へ移動する。
ステップS36において、検査装置1は、プルーブの接続状態を変更する必要があるか否かを判断する。検査装置1は、プルーブの接続状態を変更する必要があると判断した場合(ステップS36においてYES)、ステップS38において、次のプルーブを太陽電池90に接続する。ステップS38の後は、検査装置1は、処理をステップS12に進める。検査装置1は、プルーブの接続状態を変更する必要がないと判断した場合(ステップS36においてNO)、処理をステップS12に進める。なお、ステップS12に戻った時点においても、サブ光源12は白色バイアス光Sを照射している。
検査装置1は、選択していない単一波長光が存在する場合(ステップS28においてNO)、ステップS40において、未だ選択されていない単一波長光を1つ選択する。たとえば、検査装置1は、青色の光を選択する。ステップS42において、検査装置1は、検査装置1は、メイン光源11を1つ目の検査対象領域上に移動する。ステップS44において、検査装置1は、1つ目の検査対象領域に対応するプルーブを太陽電池90の電極に接続する。ステップS44の後は、検査装置1は、処理をステップS12に進める。
検査装置1が全ての単一波長光を選択したと判断した場合(ステップS28においてYES)、ステップS30において、特定部1713は、記憶装置173に格納した単一波長光のみを照射した場合の電流値に基づき、不良発電層を特定するとともに、特定した不良発電層における不良箇所をと特定する。ステップS32において、検査装置1は、特定部1713が特定した結果を、表示装置172において表示する。
次に、特定部1713の処理の詳細について説明する。上記差分値が所定の値よりも低い場合、特定部1713は、当該差分値に関連付けられた上記波長情報に基づいて、不良発電層を特定する。たとえば、波長情報が赤色の光を示す情報である場合、特定部1713は、赤色の光の波長に対して感度が高い第1発電層92を不良発電層と特定する。さらに、上記差分値が所定の値よりも低い場合、特定部1713は、当該差分値に関連付けられた上記位置情報により特定される箇所を、上記不良箇所と特定する。たとえば、当該差分値に関連付けられた位置情報が、検査対象領域B1に対応する位置を示した情報である場合、特定部1713は、検査対象領域B1を不良箇所と特定する。
なお、不良箇所の特定方法は、上記に限定されるものではない。たとえば、不良箇所の特定方法は、以下のような方法としてもよい。すなわち、上記差分値が全ての差分値の平均値よりも所定の値以上低い場合、特定部1713は、当該差分値に関連付けられた上記波長情報に基づいて、不良発電層を特定する。また、上記差分値が全ての差分値の平均値よりも所定の値以上低い場合、特定部1713は、当該差分値に関連付けられた位置情報により特定される箇所を、上記不良箇所と特定する。
以上のように、検査装置1は、太陽電池の不良箇所を特定するための電流値のデータを取得できる。また、検査装置1を用いることにより、太陽電池90の不良発電層を特定することができるとともに、特定した当該不良発電層における不良箇所を特定することができる。
<変形例>
(1)上記においては、メイン光源11が、赤色の単一波長光と青色の単一波長光とを照射可能な構成を示したが、メイン光源11が照射する単一波長光は、赤色の単一波長光と青色の単一波長光とに限定されるものではない。メイン光源11が照射する単一波長光は、検査対象である太陽電池の発電層の感度特性に応じて適宜決定すればよい。たとえば、太陽電池が、赤色の光に対する感度が高い発電層と、緑色の光に対する感度が高い発電層とを備える場合、検査装置1は、メイン光源11として、赤色の単一波長光と緑色の単一波長光とを照射可能な構成の光源を用いればよい。
(1)上記においては、メイン光源11が、赤色の単一波長光と青色の単一波長光とを照射可能な構成を示したが、メイン光源11が照射する単一波長光は、赤色の単一波長光と青色の単一波長光とに限定されるものではない。メイン光源11が照射する単一波長光は、検査対象である太陽電池の発電層の感度特性に応じて適宜決定すればよい。たとえば、太陽電池が、赤色の光に対する感度が高い発電層と、緑色の光に対する感度が高い発電層とを備える場合、検査装置1は、メイン光源11として、赤色の単一波長光と緑色の単一波長光とを照射可能な構成の光源を用いればよい。
(2)上記においては、図9および図10のフローチャートに示したように、メイン光源11が、赤色の単一波長光と青色の単一波長光とを、異なるタイミングで照射する構成を例に挙げて説明した。しかしながら、このようなタイミングでの照射に限定されず、赤色の単一波長光と青色の単一波長光とを同時に照射するように検査装置1を構成としてもよい。
(3)上記においては、メイン光源11は、2種類の単一波長光を照射する構成を例に挙げて説明したが、単一波長光の種類は2種類に限定されるものではない。メイン光源11を、3種類以上の単一波長光を照射する構成としてもよい。
たとえば、メイン光源11を、赤色の単一波長光と、青色の単一波長光と、赤外の単一波長光とを照射する構成としてもよい。あるいは、1種類だけの単一波長光を照射するようにメイン光源11を構成してもよい。1種類だけの単一波長光を照射するようにメイン光源11を構成した場合、当該単一波長光に対して感度の高い発電層について不良箇所の判断ができる。
(4)検査装置1は、3つ以上の発電層を備える太陽電池の検査に用いることも可能である。この場合、不良な発電層を完全に特定するためには、検査対象である太陽電池の発電層の層数m(mは自然数)よりも多いn種類(nは自然数)の単一波長光を照射可能なようにメイン光源11を構成することが好ましい。また、検査装置1は、発電層が単層の太陽電池の検査に用いることもできる。
(5)上記においては、メイン光源11は、LEDを用いてバイアス光Mを照射するとして説明したが、LED以外の光源を用いてバイアス光を照射してもよい。また、メイン光源11は、LEDを用いて単一波長光を照射したが、LED以外の光源を用いて当該単一波長光を照射してもよい。
また、上記においては、サブ光源12として、線状のハロゲン照明を用いたが、当該ハロゲン照明以外の照明を用いてもよい。太陽光のように広い帯域を有し、かつ均一な強度で受光面91に光を照射できる照明であれば、サブ光源12として利用可能である。
(6)メイン光源11においては、複数の小光源をマトリクス状に配置したが、各小光源の配置は、マトリクス上の配置に限定されるものではない。たとえば、発光面11Aが四角形以外の多角形の形状あるいはその他の形状となるように、小光源を配置してもよい。ただし、検査対象領域に、均一な単一波長光および均一なバイアス光が照射できる配置が好ましい。
(7)メイン光源11の発光面11Aと、サブ光源12の発光面12Aと、太陽電池90の受光面91とが、図1に示した位置関係を保っているのであれば、発光面11Aと発光面12Aと受光面91とは、図1に示すXY平面に平行でなくてもよい。
(8)たとえば、図9のステップS18の処理を以下のような処理としてもよい。なお、以下では、図9のステップS12においてメイン光源11から照射される単一波長光の強度を第1強度とする。
ステップS18において、光源制御部1712は、メイン光源11が照射している単一波長光の強度を上記第1強度よりも弱い第2強度に変更する。つまり、メイン光源11は、当該単一波長光を第1強度よりも弱い第2強度で照射する。なお、このように単一波長光の強度を弱めた場合、ステップS24では、2回の測定により得られた電流値を用いて上記選択された単一波長光のみを照射した場合の電流値を算出するのではなく、単に、2回の測定により得られた電流値の差分を算出することになる。
このような構成によっても、太陽電池90の不良発電層を特定することができるとともに、特定した当該不良発電層における不良箇所を特定することができる。ただし、不良発電層および不良箇所の特定の精度を向上させるためには、図9のステップS12において、メイン光源11が照射している単一波長光の照射を停止することが好ましい。
(9)図9および図10に示したフローチャートでは、1つの単一波長光について全ての検査対象領域を検査し、その後、次の単一波長光について全ての検査対象領域を検査した。しかしながら、このような手法に限定されず、たとえば、以下のような手法を採ってもよい。
まず、検査装置1は、サブ光源12から白色バイアス光Sを照射した状態で、メイン光源11を移動させることなく、メイン光源11が照射する単一波長光とバイアス光Mとを、それぞれ順次変更する。具体的には、検査装置1は、単一波長光とバイアス光Mとの組み合わせが、上述した組み合わせとなるように変更する。検査装置1は、たとえば、赤色の単一波長光とバイアス光M1とを照射した後に、青色の単一波長光とバイアス光M2とを照射するように、変更する。測定器19は、各単一波長光を照射した際の電流の電流値を測定する。さらに、測定器19は、当該測定した電流値を情報処理装置17に出力する。
次に、検査装置1は、メイン光源11を移動させることなく、単一波長光を照射せずに、サブ光源12から白色バイアス光Sを照射した状態で、メイン光源11からバイアス光M1とバイアス光M2と別々に順次照射し、太陽電池90が出力する電流の電流値を測定する。さらに、測定器19は、当該測定した電流値を情報処理装置17に出力する。
その後、検査装置1は、メイン光源11を次の検査対象領域に移動する。そして、検査装置1は、上記測定を繰り返す。このような手法によっても、測定器19は、図9に示したフローチャートにおいて情報処理装置17に出力された電流値と同じ値の電流値を、情報処理装置17に出力できる。
(10)上記においては、不良箇所を検査装置1が特定する構成であったが、たとえば、制御部171が、測定器19が出力した電流の電流値に基づいて、太陽電池90の受光面91に沿った電流の出力分布を表示装置172させる構成としてよい。なお、この場合、ユーザは、表示装置172に表示された出力分布を確認して、不良箇所を特定することになる。
〔実施の形態2〕
本発明に係る検査装置の他の実施態様について、図11から図16を参照して説明すると以下のとおりである。
本発明に係る検査装置の他の実施態様について、図11から図16を参照して説明すると以下のとおりである。
図11は、検査装置1001の概略構成を示した図である。図11を参照して、検査装置1001は、光源512と、ステージ14Aと、フレーム15と、情報処理装置17Aと、測定器19と、図示しない太陽電池用ステージ(図12参照)とを含む。
つまり、検査装置1001は、メイン光源11およびサブ光源12の代わりに光源512を備える点において検査装置1と異なる。また、検査装置1001は、第1ステージ13と第2ステージ14との代わりにステージ14Aを備える点において検査装置1と異なる。また、検査装置1001は、情報処理装置17の代わりに情報処理装置17Aを備える点において検査装置1と異なる。
光源512は、Z軸正方向に発光面を備える。光源512の発光面は、実施の形態1におけるサブ光源12の発光面と同じ面積である。光源512は、発光面を介して、少なくとも1種類の単一波長光と、予め定められた波長帯域を有するバイアス光とを、太陽電池90の受光面91に対して照射する。また、光源512は、ステージ14A上に載置される。
本実施の形態では、光源512は、波長が互いに異なる複数種類の単一波長光を照射するものとする。以下では、光源512は、実施の形態1のメイン光源11と同様、複数種類の単一波長光として、赤色の光と青色の光とを照射するものとする。また、光源512は、上記バイアス光として、2種類のバイアス光を照射するものとする。さらに、光源512は、上記単一波長光およびバイアス光の照射により、太陽電池90の受光面に矩形状の照射領域を形成する。
ステージ14Aは、実施の形態1の第2ステージ14と同じ構成を有する。光源512は、ステージ14Aによって、X軸正方向およびX軸負方向に移動可能である。
情報処理装置17Aは、光源512と、ステージ14Aと、測定器19と、太陽電池用ステージとに電気的に接続されている。情報処理装置17Aは、光源512の動作と、ステージ14Aの動作と、太陽電池用ステージの動作と、測定器19の動作とを制御する。本実施の形態における情報処理装置17Aの制御内容については、後述する(図15等)。
図12は、検査装置1001のブロック図である。図12を参照して、検査装置1001は、光源512と、ステージ14Aと、フレーム15と、情報処理装置17Aと、太陽電池用ステージ18と、測定器19とを備える。
情報処理装置17Aは、制御部171Aと、表示装置172と、記憶装置173Aとを備えている。制御部171Aは、ステージ制御部1711Aと、光源制御部1712Aと、特定部1713とを備える。
記憶装置173Aは、光源512の動作と、ステージ14Aの動作と、太陽電池用ステージ18の動作と、測定器19の動作とを制御するためのプログラムを格納している。
制御部171Aは、記憶装置173Aに格納された上記プログラムをロードすることにより、光源512と、ステージ14Aと、太陽電池用ステージ18と、測定器19とに、当該プログラムに従った動作を実行させる。たとえば、制御部171Aは、測定器19に対して測定のタイミングを指示する。
ステージ制御部1711Aは、ステージ14Aに対する光源512の位置を制御する。つまり、ステージ制御部1711Aは、光源512のY軸方向の移動量を制御する。このような制御により、ステージ14Aは、情報処理装置17Aからの指令に応じた位置まで、光源512を太陽電池90の受光面に沿って移動させることができる。
光源制御部1712Aは、光源512から照射される光の強度および当該光の照射タイミングを制御する。なお、光の強度の制御には、光の強度を「0」にする制御(つまり光の照射の停止)も含む。光源制御部1712Aにおける詳細な制御内容については、後述する(図15,図16)。
図13は、光源512の発光面512Wを示した図である。図13を参照して、光源512は、小光源111と小光源112と小光源113と小光源114と小光源115とを、それぞれ複数備える。小光源115は、白色バイアス光Saを照射する。
図14は、発光面512Wにおいて設定される第1発光面と第2発光面とを示した図である。光源制御部1712Aは、発光パターンが互いに異なる、第1発光面512Aと第2発光面512Bとを光源512の発光面512W内に設定する。また、光源制御部1712Aは、第1発光面512Aの設定位置と、第2発光面512Bの設定位置とを変更する制御を行う。つまり、光源制御部1712Aの制御に伴い、光源512の発光面512W内において、第1発光面512Aの位置と第2発光面512Bの位置とが変化する。
図14(a)は、第1発光面512Aが発光面512WのY軸負方向側の端部に設定されている状態を示した図である。この場合、第2発光面512Bは、第1発光面512Aに隣接したY軸正方向側の領域に設定される。図14(b)は、第1発光面512Aが発光面512Wの中央付近に設定されている状態を示した図である。この場合、第2発光面512Bは、第1発光面512Aの両側の領域に設定される。図14(c)は、第1発光面512Aが発光面512WのY軸正方向側の端部に設定されている状態を示した図である。この場合、第2発光面512Bは、第1発光面512Aに隣接したY軸負方向側の領域に設定される。なお、本実施の形態では、図14に示したように、第1発光面512Aの位置が設定されると、第2発光面512Bの位置は一意に定まる。
光源制御部1712Aは、第1発光面512Aから上記単一波長光とバイアス光M1,M2とを照射する制御を行う。光源制御部1712Aは、第2発光面512Bから白色バイアス光S1を照射する制御を行う。なお、第1発光面512Aによる単一波長光とバイアス光M1,M2との照射タイミングと、第2発光面512Bからの白色バイアス光S1の照射タイミングとについては、後述する(図15,16)。
図15は、検査装置1001における処理のフローを示したフローチャートの前半である。図16は、検査装置1001における処理のフローを示したフローチャートの後半である。
図15を参照して、ステップS102において、検査装置1001は、記憶装置173Aに予め格納されたデータに基づき、検査対象領域を設定する。具体的には、検査装置1001は、実施の形態1と同様、96個の検査対象領域A1〜A8,…,L1〜L8(図5参照)を設定する。ステップS104において、検査装置1001は、光源512が照射する単一波長光を1つ選択する。たとえば、検査装置1001は、赤色の光を選択する。なお、単一波長光の選択に伴い、検査装置1001は、実施の形態1と同様に、バイアス光Mを選択する。検査装置1001は、単一波長光として赤色の光を選択した場合には、バイアス光M1(たとえば、上述した複数の青色の光)を選択する。また、検査装置1は、単一波長光として青色の光を選択した場合には、バイアス光M2(たとえば、上述した複数の赤色の光)を選択する。ステップS106において、検査装置1は、光源512を1つ目の検査対象領域上に移動する。
ステップS108において、検査装置1001は、1つ目の検査対象領域に対応するプルーブを太陽電池90の電極に接続する。ステップS110において、検査装置1001は、第1発光面512Aの位置を、1つ目の検査対象領域上に設定する。なお、上述したとおり、第1発光面512Aの設定により第2発光面512Bも設定される(図14参照)。ステップS112において、検査装置1001は、第2発光面512Bから白色バイアス光Saを照射する。ステップS114において、検査装置1001は、第1発光面512Aから上記選択されたバイアス光(たとえば、バイアス光M1)と上記選択された単一波長光とを照射する。
ステップS116において、検査装置1001の測定器19は、太陽電池90が出力する電流の電流値を測定する。ステップS118において、測定器19は、測定した電流値を情報処理装置17Aに出力する。なお、情報処理装置17Aは、測定器19からの電流値の出力に基づき、当該電流値が測定された第1発光面512Aの設定位置を示した位置情報に対応付けて当該電流値を記憶装置173Aに格納する。あるいは、情報処理装置17Aは、測定器19からの電流値の出力に基づき、検査対象領域の位置を示した上記位置情報に対応付けて当該電流値を記憶装置173に格納してもよい。
ステップS120において、光源制御部1712Aは、第1発光面512Aから照射している単一波長光の照射を停止する。ステップS122において、測定器19は、太陽電池90が出力する電流の電流値を測定する。なお、当該測定時点においても、第2発光面512Bは、白色バイアス光Saを照射している。ステップS124において、測定器19は、測定した電流値を情報処理装置17Aに出力する。測定器19からの電流値の出力に基づき、情報処理装置17Aは、再度、当該電流値が測定された第1発光面512Aの設定位置を示した位置情報に対応付けて当該電流値を記憶装置173Aに格納する。
ステップS126において、検査装置1001の特定部1713は、上記2回の測定により得られた電流値を用いて上記選択された単一波長光のみを照射した場合の電流値を算出する。なお、当該電流値の算出については、実施の形態1の図9におけるステップS24において説明したので、ここでは説明を繰り返さない。
図16を参照して、ステップS128において、光源制御部1712Aは、第1発光面512Aと第2発光面512Bとからの白色バイアス光Saの照射を停止する。ステップS130において、検査装置1001は、全ての検査対象領域を検査したか否かを判断する。検査装置1001は、全ての検査対象領域を検査したと判断した場合(ステップS130においてYES)、ステップS132において、全ての単一波長光を選択したか否かを判断する。検査していない検査対象領域が存在する場合(ステップS130においてNO)、ステップS138において、検査装置1001は、第1発光面512Aを次の検査対象領域上に設定する。
ステップS140において、検査装置1001は、プルーブの接続状態を変更する必要があるか否かを判断する。検査装置1001は、プルーブの接続状態を変更する必要があると判断した場合(ステップS140においてYES)、ステップS142において、次のプルーブを太陽電池90に接続する。ステップS142の後は、検査装置1001は、処理をステップS112に進める。検査装置1001は、プルーブの接続状態を変更する必要がないと判断した場合(ステップS140においてNO)、処理をステップS112に進める。
検査装置1001は、選択していない単一波長光が存在する場合(ステップS132においてNO)、ステップS144において、未だ選択されていない単一波長光を1つ選択する。たとえば、検査装置1は、青色の光を選択する。ステップS144の後は、検査装置1は、処理をステップS106に進める。
検査装置1001が全ての単一波長光を選択したと判断した場合(ステップS132においてYES)、ステップS134において、特定部1713は、記憶装置173Aに格納した単一波長光のみを照射した場合の電流値に基づき、不良発電層を特定するとともに、特定した不良発電層における不良箇所をと特定する。ステップS136において、検査装置1001は、特定部1713が特定した結果を、表示装置172において表示する。
以上のように、検査装置1001は、太陽電池の不良箇所を特定するための電流値のデータを取得できる。また、検査装置1001を用いることにより、太陽電池90の不良発電層を特定することができるとともに、特定した当該不良発電層における不良箇所を特定することができる。
<変形例>
(1)上記においては、光源512が、赤色の単一波長光と青色の単一波長光とを照射可能な構成を示したが、光源512が照射する単一波長光は、赤色の単一波長光と青色の単一波長光とに限定されるものではない。光源512が照射する単一波長光は、検査対象である太陽電池の発電層の感度特性に応じて適宜決定すればよい。
(1)上記においては、光源512が、赤色の単一波長光と青色の単一波長光とを照射可能な構成を示したが、光源512が照射する単一波長光は、赤色の単一波長光と青色の単一波長光とに限定されるものではない。光源512が照射する単一波長光は、検査対象である太陽電池の発電層の感度特性に応じて適宜決定すればよい。
(2)上記においては、図15および図16のフローチャートに示したように、光源512が、赤色の単一波長光と青色の単一波長光とを、異なるタイミングで照射する構成を例に挙げて説明した。しかしながら、このようなタイミングでの照射に限定されず、検査装置1001を、赤色の単一波長光と青色の単一波長光とを同時に照射する構成としてもよい。
(3)上記においては、光源512は、2種類の単一波長光を照射する構成を例に挙げて説明したが、単一波長光の種類は2種類に限定されるものではない。光源512を、3種類以上の単一波長光を照射する構成としてもよい。
たとえば、光源512を、赤色の単一波長光と、青色の単一波長光と、赤外の単一波長光とを照射する構成としてもよい。あるいは、1種類だけの単一波長光を照射するように光源512を構成してもよい。1種類だけの単一波長光を照射するようにメイン光源11を構成した場合、当該単一波長光に対して感度の高い発電層について不良箇所の判断ができる。
(4)検査装置1001は、3つ以上の発電層を備える太陽電池の検査に用いることも可能である。この場合、不良な発電層を完全に特定するためには、検査対象である太陽電池の発電層の層数m(mは自然数)よりも多いn種類(nは自然数)の単一波長光を照射可能なように光源512を構成することが好ましい。また、検査装置1001は、発電層が単層の太陽電池の検査に用いることも可能である。
(5)上記においては、光源512は、LEDを用いて白色バイアス光Saおよびバイアス光M1,M2を照射するとして説明したが、LED以外の光源を用いて白色バイアス光Saおよびバイアス光M1,M2を照射してもよい。また、光源512は、LEDを用いて単一波長光を照射したが、LED以外の光源を用いて当該単一波長光を照射してもよい。
(6)光源512においては、複数の小光源をマトリクス状に配置したが、各小光源の配置は、マトリクス上の配置に限定されるものではない。たとえば、発光面512Wが四角形以外の多角形の形状あるいはその他の形状となるように、小光源を配置してもよい。ただし、検査対象領域に、均一な単一波長光および均一な白色バイアス光Saおよびバイアス光M1,M2が照射できる配置が好ましい。
(7)光源512の発光面512Wと、太陽電池90の受光面91とが、図1に示した位置関係を保っているのであれば、発光面512Wと受光面91とは、図11に示すXY平面に平行でなくてもよい。
(8)たとえば、図15のステップS120の処理を以下のような処理としてもよい。なお、以下では、図15のステップS120において光源512から照射される単一波長光の強度を第1強度とする。
ステップS120において、光源制御部1712Aは、第1発光面512Aから照射している単一波長光の強度を上記第1強度よりも弱い第2強度に変更する。つまり、光源512は、当該単一波長光を第1強度よりも弱い第2強度で照射する。なお、このように単一波長光の強度を弱めた場合、ステップS126では、2回の測定により得られた電流値を用いて上記選択された単一波長光のみを照射した場合の電流値を算出するのではなく、単に、2回の測定により得られた電流値の差分を算出することになる。
このような構成によっても、太陽電池90の不良発電層を特定することができるとともに、特定した当該不良発電層における不良箇所を特定することができる。ただし、不良発電層および不良箇所の特定の精度を向上させるためには、図9のステップS12において、光源512が照射している単一波長光の照射を停止することが好ましい。
(9)図15および図16に示したフローチャートでは、1つの単一波長光について全ての検査対象領域を検査し、その後、次の単一波長光について全ての検査対象領域を検査した。しかしながら、このような手法に限定されず、たとえば、以下のような手法を採ってもよい。
まず、検査装置1001は、第1発光面512Aおよび第2発光面512Bから白色バイアス光Saを照射した状態で、第1発光面512Aの設定位置を変更することなく、第1発光面512Aから照射される単一波長光とバイアス光Mとを、それぞれ順次変更する。具体的には、検査装置1001は、単一波長光とバイアス光Mとの組み合わせが、上述した組み合わせとなるように変更する。検査装置1は、たとえば、赤色の単一波長光とバイアス光M1とを照射した後に、青色の単一波長光とバイアス光M2とを照射するように、変更する。測定器19は、各単一波長光を照射した際の電流の電流値を測定する。さらに、測定器19は、当該測定した電流値を情報処理装置17Aに出力する。
次に、検査装置1001は、第1発光面512Aの設定位置を変更することなく、第1発光面512Aから単一波長光を照射せずに、第2発光面512Bから白色バイアス光Saを照射した状態で、第1発光面512Aからバイアス光M1とバイアス光M2と別々に順次照射し、太陽電池90が出力する電流の電流値を測定する。さらに、測定器19は、当該測定した電流値を情報処理装置17Aに出力する。
その後、検査装置1001は、第1発光面512Aの位置を次の検査対象領域上に移動する。そして、検査装置1001は、上記測定を繰り返す。このような手法によっても、測定器19は、図15に示したフローチャートにおいて情報処理装置17Aに出力された電流値と同じ値の電流値を、情報処理装置17Aに出力できる。
(10)実施の形態1と同様、制御部171Aが、測定器19が出力した電流の電流値に基づいて、太陽電池90の受光面91に沿った電流の出力分布を表示装置172させる構成としてよい。
(11)上記においては、光源512が小光源115を複数備える構成を例に挙げて説明した。しかしながら、小光源115は必ずしも必要ではない。発光面512Bから、白色バイアス光の代わりに、小光源113と小光源114とからバイアス光M1,M2を照射する構成とすればよい。
<その他>
(1)図17は、情報処理装置17,17Aとして機能するコンピュータシステム1800のハードウェア構成を表わすブロック図である。
(1)図17は、情報処理装置17,17Aとして機能するコンピュータシステム1800のハードウェア構成を表わすブロック図である。
コンピュータシステム1800は、主たる構成要素として、プログラムを実行するCPU1810と、コンピュータシステム1800の使用者による指示の入力を受けるマウス1820およびキーボード1830と、CPU1810によるプログラムの実行により生成されたデータ、又はマウス1820若しくはキーボード1830を介して入力されたデータを揮発的に格納するRAM1840と、データを不揮発的に格納するハードディスク1850と、DVD−ROM駆動装置1860と、モニタ1870と、通信IF1880とを含む。各構成要素は、相互にデータバスによって接続されている。DVD−ROM駆動装置1860には、DVD−ROM1861が装着される。
コンピュータシステム1800における処理は、各ハードウェアおよびCPU1810により実行されるソフトウェアによって実現される。このようなソフトウェアは、ハードディスク1850に予め記憶されている場合がある。また、ソフトウェアは、DVD−ROM1861その他の記憶媒体に格納されて、プログラムプロダクトとして流通している場合もある。あるいは、ソフトウェアは、いわゆるインターネットに接続されている情報提供事業者によってダウンロード可能なプログラムプロダクトとして提供される場合もある。このようなソフトウェアは、DVD−ROM駆動装置1860その他の読取装置によりその記憶媒体から読み取られて、あるいは、通信IF1880を介してダウンロードされた後、ハードディスク1850に一旦格納される。そのソフトウェアは、CPU1810によってハードディスク1850から読み出され、RAM1840に実行可能なプログラムの形式で格納される。CPU1810は、そのプログラムを実行する。
同図に示されるコンピュータシステム1800を構成する各構成要素は、一般的なものである。したがって、本発明の本質的な部分は、RAM1840、ハードディスク1850、DVD−ROM1861その他の記憶媒体に格納されたソフトウェア、あるいはネットワークを介してダウンロード可能なソフトウェアであるともいえる。なお、コンピュータシステム1800の各ハードウェアの動作は周知であるので、詳細な説明は繰り返さない。
なお、記録媒体としては、DVD-ROM、CD−ROM、FD(Flexible Disk)、ハードディスクに限られず、磁気テープ、カセットテープ、光ディスク(MO(Magnetic Optical Disc)/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc))、IC(Integrated Circuit)カード(メモリカードを含む)、光カード、マスクROM、EPROM(Electronically Programmable Read-Only Memory)、EEPROM(Electronically Erasable Programmable Read-Only Memory)、フラッシュROMなどの半導体メモリ等の固定的にプログラムを担持する媒体でもよい。
ここでいうプログラムとは、CPUにより直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム形式のプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
(2)次に、検査装置1,1001の運用例について説明する。オフライン用や評価機として検査装置1,1001を使用する場合は特に問題はないが、インライン用として検査装置1,1001を運用することを考えた場合、太陽電池90を全数検査する運用はスループットを低下させる。このため、全数検査は現実的ではない。また、ソーラーシミュレータで良品と判定された太陽電池90について、検査装置1,1001で層別に面内分布を計測する必要性はない。
上記理由により、ソーラーシミュレータで出力が低い(不良扱い)と判定された太陽電池90について、検査装置1,1001を用いて上述した検査を実施することが好ましい。しかし、工場の工程において検査するのに十分な時間がある場合は、良品判定されたものについて、検査装置1,1001を用いて上述した検査を行っても構わない。検査装置1,1001で不良になった原因の箇所(発電層、検査対象領域)を調査し、前工程にフィードバックすることにより、太陽電池90の不良品率を低減することができる。
図18は、検査装置1,1001の運用方法を示したフローチャートである。図18を参照して、ステップS202において、ソーラシミュレータを用いて太陽電池90の出力を測定する。ステップS204において、ソーラシミュレータは、上記計測結果は予め定められた基準をクリアしているか否かを判断する。
基準をクリアしていると判断された場合(ステップS204においてYES)、ステップS206において、太陽電池90の製造工程を管理する管理装置(図示せず)は、ソーラシミュレータにて測定した太陽電池90の全面を検査するだけの時間があるか否かを、製造工程を示した作業テーブルに基づき判断する。全面を検査する時間がないと判断された場合(ステップS206でYES)、管理装置は、太陽電池90を良品として払い出しする。
基準をクリアしていないと判断された場合(ステップS204においてNO)、および、全面を検査する時間があると判断された場合(ステップS206においてNO)、管理装置は、ステップS210において、太陽電池90を検査装置1,1001に投入する。ステップS212において、検査装置1,1001は、上述した手法で、不良発電層および不良箇所を特定する。ステップS214において、検査装置1,1001は、前工程に特定した結果をフィードバックする。
(3)光源を移動させる装置は、ステージに限定されるものではない。以下、ステージ以外の光源を移動させる装置について説明する。
図19は、自走式の光源811,812を示した図である。メイン光源811は、複数の車輪851と車輪851を駆動するモータ(図示せず)とを備える。メイン光源811は、複数の車輪851が回転することにより、Y軸正方向およびY軸負方向に移動可能となっている。サブ光源812は、複数の車輪852と車輪852を駆動するモータ(図示せず)とを備える。サブ光源812は、複数の車輪852が回転することにより、X軸正方向およびX軸負方向に移動可能となっている。さらに、サブ光源812のX軸方向の移動に伴い、メイン光源811もサブ光源812と同様に、X軸正方向およびX軸負方向に移動する。このような構成によっても、ステージ13,14を備える場合と同様の効果を奏することができる。
また、ステージの代わりに、伸縮ロッド、および当該伸縮ロッドの長さを変化させるための機構(たとえばシリンダ)を用いてもよい。あるいは、ステージの代わりに、多軸関節を備えたロボットハンド(産業用ロボット)を用いてもよい。光源を移動させる装置は、各光源を一軸方向に搬送する機能を有する装置であれば、特に限定されるものではない。
(4)今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 検査装置、11 メイン光源、11A 発光面、12 サブ光源、12A 発光面、13 第1ステージ、14 第2ステージ、14A ステージ、15 フレーム、17 情報処理装置、17A 情報処理装置、18 太陽電池用ステージ、19 測定器、90 太陽電池、91 受光面、91A 受光面、91B 受光面、92 発電層、93 発電層、94 電極、95 電極、111 小光源、112 小光源、113 小光源、171 制御部、171A 制御部、172 表示装置、173 記憶装置、173A 記憶装置、512 光源、512A 発光面、512B 発光面、512W 発光面、1001 検査装置、1711 ステージ制御部、1711A ステージ制御部、1712 光源制御部、1712A 光源制御部、1713 特定部。
Claims (10)
- 太陽電池の出力を検査する検査装置であって、
前記太陽電池の受光面の第1領域に対して、少なくとも1種類の単一波長の光を照射する第1光源と、
前記受光面における、前記第1領域に隣接する第2領域に対して、予め定められた波長帯域を有する第1バイアス光を照射する第2光源と、
前記受光面に沿って前記第1光源を第1方向に移動させる第1移動手段と、
前記受光面に沿って前記第1光源と前記第2光源とを第2方向に移動させる第2移動手段と、
少なくとも、前記単一波長の光の強度と、前記第1バイアス光の照射と、前記第1移動手段による前記第1光源の移動と、前記第2移動手段による前記第1光源および前記第2光源の移動とを制御する制御部とを備え、
前記制御部は、
前記第1移動手段または前記第2移動手段に対する前記第1光源の位置を変更する制御を行うと、少なくとも前記第1バイアス光を前記第2光源から照射させた状態で、
前記単一波長の光を前記第1光源から第1強度で照射させる制御と、
当該単一波長の光を前記第1光源から前記第1強度よりも弱い第2強度で照射させる、あるいは当該単一波長光の照射を停止させる制御とを行い、
前記検査装置は、
少なくとも前記第1バイアス光を前記第2光源から照射させた状態で、前記第1光源の前記各位置において前記単一波長の光が前記第1強度で照射されたときに、前記太陽電池から出力される第1電流の電流値と、
少なくとも前記第1バイアス光を前記第2光源から照射させた状態で、前記各位置において当該単一波長光が前記第2強度で照射されたときあるいは前記各位置において当該単一波長光の照射が停止されたときに、前記太陽電池から出力される第2電流の電流値とを測定する測定部をさらに備え、
前記測定部は、前記測定した各電流値を出力する、検査装置。 - 前記太陽電池は、積層型の太陽電池であり、
前記第1光源は、予め定められた波長帯域を有する第2バイアス光をさらに照射可能であって、
前記制御部は、
前記第1光源の前記位置を変更する制御を行うと、前記第2光源から前記第1バイアス光を照射させた状態において、
前記少なくとも1種類の単一波長の光と前記第2バイアス光とを同時に前記第1光源から照射させる制御と、
前記少なくとも1種類の単一波長の光の照射を停止させて前記第2バイアス光を前記第1光源から照射させる制御とを行ない、
前記測定部は、前記第1バイアス光と前記第2バイアス光とが照射された状態において、前記第1電流の電流値と前記第2電流の電流値とを測定する、請求項1に記載の検査装置。 - 前記検査装置は、
前記第1電流の電流値と前記第2電流の電流値とを、当該各電流値が測定された前記第1光源の前記位置を示した位置情報に対応付けて格納する記憶部と、
前記記憶部に格納された前記第1電流の電流値と前記第2電流の電流値と前記位置情報とに基づいて、前記太陽電池における不良箇所を特定する特定部と、
前記特定された箇所を示す情報を出力する出力部とをさらに備える、請求項1または2に記載の検査装置。 - mを2以上の自然数とすると、前記太陽電池は、m個の発電層を含み、各発電層は互いに電気的に直列に接続されており、
m以上の自然数をnとすると、前記第1光源は、前記少なくとも1種類の単一波長の光として、波長が互いに異なるn種類の単一波長の光を個別に照射可能であり、
前記制御部は、各第1領域に対して、各単一波長の光の強度を照射する制御を行う、請求項3に記載の検査装置。 - 前記太陽電池は、前記受光面に沿って複数の発電部を備え、
前記検査装置は、前記複数の発電部を複数のブロックに分割し、各ブロックが不良箇所か否かを判断するものであり、
前記第1光源は、前記複数のブロックのうちのいずれかのブロックに対して光を照射し、
前記第2光源は、少なくとも、前記第1光源が光を照射したブロックと電気的に接続された他のブロックに対して光を照射する、請求項3または4に記載の検査装置。 - 前記第1光源と前記第2光源とは、前記第1光源の発光面と前記第2光源の発光面とが前記受光面に対向する位置に配されており、
前記第1光源の発光面は、前記第2光源の発光面よりも前記受光面側に位置し、
前記第1光源と前記第2光源とは、前記第1光源の発光面と前記第2光源の発光面の一部とが前記第2光源の発光面から前記受光面への向きにおいて重なる位置に配されている、請求項1から5のいずれかに記載の検査装置。 - 受光面に沿って複数の発電部を含む太陽電池の出力を検査する検査装置であって、
前記受光面の一部に対して、光を照射する光源と、
前記受光面に沿って前記光源を移動させる移動手段と、
前記光の照射によって前記太陽電池から出力される電流の電流値を測定する測定部と、
前記光の強度と前記移動手段による前記光源の移動とを制御する制御部とを備え、
前記光源は、前記受光面の一部に対して、少なくとも1種類の単一波長の光と予め定められた波長帯域を有する第1バイアス光とを照射可能であり、
前記制御部は、
発光パターンが互いに異なる、第1発光面と第2発光面とを前記光源に設定する制御と、
前記第1発光面によって、前記受光面の第1領域に対して前記少なくとも1種類の単一波長の光を照射させるとともに、前記第2発光面によって、前記第1領域に隣接する第2領域に対して前記第1バイアス光を照射させる制御と、
前記第1光源における前記第1発光面の設定位置と前記第2発光面の設定位置とを変更する制御とを行い、
前記測定部は、
前記バイアス光が照射された状態で、前記第1発光面の前記各設定位置において前記単一波長の光を第1強度で照射したときに、前記太陽電池から出力される第1電流の電流値と、
前記バイアス光が照射された状態で、前記各設定位置において当該単一波長光を前記第1強度よりも弱い第2強度で照射したときあるいは前記各設定位置において当該単一波長光の照射を停止したときに、前記太陽電池から出力される第2電流の電流値とを測定し、
前記測定した各電流値を出力する、検査装置。 - 前記太陽電池は、積層型の太陽電池であり、
前記光源は、前記第1バイアス光とは波長帯域が異なる波長帯域の第2のバイアス光をさらに照射可能であり、
前記制御部は、前記第1発光面によって、前記受光面の第1領域に対して前記少なくとも1種類の単一波長の光と、前記第2のバイアス光とを照射させる、請求項7に記載の検査装置。 - 太陽電池の出力を検査する検査方法であって、
前記太陽電池の受光面の第1領域に対して、少なくとも1種類の単一波長の光を第1光源から照射するステップと、
前記受光面における、前記第1領域に隣接する第2領域に対して、予め定められた波長帯域を有する第1バイアス光を第2光源から照射するステップと、
第1移動手段によって、前記受光面に沿って前記第1光源を第1方向に移動させるステップと、
第2移動手段によって、前記受光面に沿って前記第1光源と前記第2光源とを第2方向に移動させるステップと、
少なくとも、前記単一波長の光の強度と、前記第1バイアス光の照射と、前記第1移動手段による前記第1光源の移動と、前記第2移動手段による前記第1光源および前記第2光源の移動とを制御するステップとを備え、
前記制御するステップは、
前記第1移動手段または前記第2移動手段に対する前記第1光源の位置を変更する制御を行うと、少なくとも前記第1バイアス光を前記第2光源から照射させた状態で、
前記単一波長の光を前記第1光源から第1強度で照射させる制御と、
当該単一波長の光を前記第1光源から前記第1強度よりも弱い第2強度で照射させる、あるいは当該単一波長光の照射を停止させる制御とを行うステップとを含み、
前記検査方法は、
少なくとも前記第1バイアス光を前記第2光源から照射させた状態で、前記第1光源の前記各位置において前記単一波長の光が前記第1強度で照射されたときに、前記太陽電池から出力される第1電流の電流値と、少なくとも前記第1バイアス光を前記第2光源から照射させた状態で、前記各位置において当該単一波長光が前記第2強度で照射されたときあるいは前記各位置において当該単一波長光の照射が停止されたときに、前記太陽電池から出力される第2電流の電流値とを測定するステップと、
前記測定した各電流値を出力するステップとをさらに備える、検査方法。 - 受光面に沿って複数の発電部を含む太陽電池の出力を検査する検査方法であって、
前記受光面の一部に対して、光源から光を照射するステップと、
移動手段によって、前記受光面に沿って前記光源を移動させるステップと、
前記光の照射によって前記太陽電池から出力される電流の電流値を測定するステップと、
前記光の強度と前記移動手段による前記光源の移動とを制御するステップとを備え、
前記光源は、前記受光面の一部に対して、少なくとも1種類の単一波長の光と予め定められた波長帯域を有するバイアス光とを照射可能であり、
前記制御するステップは、
発光パターンが互いに異なる、第1発光面と第2発光面とを前記光源に設定する制御と、
前記第1発光面によって、前記受光面の第1領域に対して前記少なくとも1種類の単一波長の光を照射させるとともに、前記第2発光面によって、前記第1領域に隣接する第2領域に対して前記バイアス光を照射させる制御と、
前記第1光源における前記第1発光面の設定位置と前記第2発光面の設定位置とを変更する制御とを行うステップを含み、
前記測定するステップは、前記バイアス光が照射された状態で、前記第1発光面の前記各設定位置において前記単一波長の光を第1強度で照射したときに、前記太陽電池から出力される第1電流の電流値と、前記バイアス光が照射された状態で、前記各設定位置において当該単一波長光を前記第1強度よりも弱い第2強度で照射したときあるいは前記各設定位置において当該単一波長光の照射を停止したときに、前記太陽電池から出力される第2電流の電流値とを測定するステップを含み、
前記検査方法は、前記測定された前記第1電流の電流値と、前記測定された前記第2電流の電流値を出力するステップをさらに備える、検査方法。
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