JP5333988B2 - 機能性繊維 - Google Patents
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Description
一方、繊維からなる製品は、布、紙、フィルムの用途のかなりの部分をカバーし、さまざまな機能を付与して、発展性の大きな多用途素材として注目されている。例えば、衣料、防護・保護衣、建築、車両・自動車内装、生理用品の繊維製品に幅広く使用されており、これら繊維製品中に抗菌剤、或いは消臭剤等の機能性材料を混合或いは含有させてそれらの機能を付与させることが以下に提案されている。樹脂原料にステアリン酸銀の熱分解温度以下で混合したコロイド状粒子を含有する抗菌性繊維が提案されている(特許文献1)。また、繊維の耐久性、抗菌剤の使用量制限の観点から、鞘層に銀イオン、ゼオライト、リン酸ジルコニウム等の機能性材料を含有させた芯鞘型繊維が提案されている(特許文献2〜5)。
このような観点から、本発明者等は、樹脂中に吸着性、微小蛋白質を不活性化し得る金属超微粒子を分散して成る成形体を提案した(WO2008/29932、WO2008/69034)。
また、多孔性物質を利用したものは、臭気成分或いは揮発性有機化合物(Volatile Organic Compounds以下「VOC」という)を吸着して吸着効果(消臭効果)等を発現するため、その吸着サイトが飽和状態になるとその効果は消失するという問題がある。
1.金属が、Cu、Ag、Au、In、Pd、Pt、Fe、Ni、Co、Zn、Nb、Sn、Ru及びRhからなる群から選択される少なくとも1種からなること
2.有機酸成分が、炭素数が3乃至30の脂肪酸であること、
3.鞘層が300乃至700nmのプラズモン吸収を有すること、
4.繊維からなる不織布であることが好ましい。
さらに、耐離脱性、耐洗濯性において優れる。
特に本発明の繊維は不織布に好適に利用される。
本発明においては、特にミリスチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、パルミチン酸が好ましい。
芯層の熱可塑性樹脂は、鞘層の熱可塑性樹脂より高融点の樹脂を使用することが好ましく、耐久性の観点からポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂が好適に使用される。
本発明の繊維における金属超微粒子の形成に使用される有機酸金属塩の金属成分は、特に制限されないが、Cu,Ag,Au,In,Pd,Pt,Fe,Ni,Co,Nb,Sn,Ru,Rh等を挙げることができ、中でもAu,Ag,Cu,Pt,Sn、特にAgが好適である。
また脂肪酸としては、ミリスチン酸,ステアリン酸,オレイン酸,パルミチン酸,n−デカン酸,パラトイル酸,コハク酸,マロン酸,酒石酸,リンゴ酸,グルタル酸,アジピン酸、酢酸等の脂肪族カルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式カルボン酸等を挙げることができる。
本発明において、用いる脂肪酸は、ミリスチン酸、ステアリン酸、パルミチン酸等の炭素数が3乃至30の高級脂肪酸であることが特に好ましく、共に炭素数の多いものであることにより、脂肪酸成分自体も臭気成分或いはVOCを吸着することができ、吸着性、(消臭効果)、微小蛋白質不活性化をより向上することが可能となる。
最も好適な有機酸金属塩としては、ミリスチン酸銀、ステアリン酸銀等を挙げることができ、平均粒子径が1乃至100μm、特に20乃至80μmの範囲にあることが樹脂中に均一分散される点で好ましい。
本発明の繊維から成る芯鞘型繊維は、公知の方法で作製することができ、溶融紡績法、湿式紡糸法、乾式紡糸法等が挙げられる。一般的には、ポリマーを加熱し、圧力をかけてノイズから出しながら、冷却して繊維を作製する溶融紡績法で作製することができる。
また、本発明の前記芯鞘繊維からなる不織布は、公知の方法で作製することができ、スパンボンド法、メルトブロー法、乾式不織布法としてケミカルボンド、ニードルパンチ、湿式不織布法が挙げられる。スパンボンド法は、芯鞘それぞれの樹脂をフィーダー投入し、二軸押出機にて加熱混練させ、ギアーポンプ、スピンヘッドを介してノズルから吐出された芯鞘型の糸状樹脂は、クーリングエアーで冷却された後エアーエジェクター内を通過し延伸される。延伸された糸状樹脂がコンベアー上にウエブを形成し、コンパクションロール、エンボスロールで加熱圧縮成形されることで不織布が得られる。また、メルトブロー法は、樹脂をノズルから噴出すことで、10μm以下の超極細繊維からなる不織布を得ることができるので、吸着性、微小蛋白質不活性化に有効に作用する。
実施例で得られた不織布を温度150℃でホットプレスすることにより厚み50μmのシート状に成形し、該シートの分光透過率を測定し300〜700nmのプラズモン吸収の有無を確認した。
口部をゴム栓で密封した窒素ガス置換した500mlガラス製瓶内に、悪臭物質メチルメルカプタン5μlをマイクロシリンジにて注入し、その濃度が10ppmになるように調整し、室温(25℃)で1日放置した。1日放置後、瓶中へガステック社製検知管を挿入し残存メチルメルカプタン濃度を測定し未消臭時メチルメルカプタン濃度(A)とした。
熱可塑性樹脂に金属超微粒子を鞘層に含有させた繊維からなる不織布(繊維径16μm、目付量50g/m)を、50mm四方に切り出し、窒素ガス置換した500mlガラス製瓶内に入れてゴム栓で密封した後、前記瓶内に悪臭物質メチルメルカプタン5μlをマイクロシリンジにて注入し、その濃度が10ppmになるように調整し、室温(25℃)で1日放置した。1日放置後、瓶中へガステック社製検知管を挿入し残存メチルメルカプタン濃度を測定し、消臭後メチルメルカプタン濃度(B)とした。
前記未消臭時メチルメルカプタン濃度(A)から消臭後メチルメルカプタン濃度(B)を引いた値を未消臭時メチルメルカプタン濃度(A)で割り百分率で表した値を消臭率とした。
低密度ポリエチレン樹脂に、ステアリン酸銀が5wt%の含有率となるように配合したものを樹脂投入口から投入し、一次成形温度180℃で二軸押出機にて押し出しマスターバッチを作製した。次いで、芯層にポリプロピレン樹脂、鞘層には低密度ポリエチレン樹脂にステアリン酸銀の含有量が1重量%になるように前記マスターバッチを配合し、二次成形温度を200℃で二軸押出機にて混練し、ノズル径600μmから押出し、エアーエジェクターにて延伸させ、エンボスロールで加熱圧着し、芯層と鞘層比率が3:7である繊維径16μmからなる不織布を作製した。得られた不織布の消臭率の算出、分光透過率の測定を行った。
二次成形温度を180℃とした以外は実施例1と同様に不織布を作製し、消臭率の算出、測定を行った。
鞘層のステアリン酸銀の含有量が0.5重量%とした以外は実施例1と同様に不織布を作製し、消臭率の算出、測定を行った。
二次成形温度を220℃とした以外は実施例1と同様に不織布を作製し、消臭率の算出、測定を行った。
鞘層のステアリン酸銀の含有量を1.5重量%とした以外は実施例1と同様に不織布を作製し、消臭率の算出、測定を行った。
ミリスチン酸銀を使用した以外は実施例1と同様に不織布を作製し、消臭率の算出、測定を行った。
ステアリン酸銀を、不活性ガス雰囲気下温度250℃で加熱して得られた粒子径100nmのステアリン酸銀を5重量%となるようにマスターバッチを作製した以外は、実施例1と同様に不織布を製作し、消臭率の算出、測定を行った。
ゼオライトの含有量が5重量%になるよう配合してマスターバッチを作製し、鞘層にゼオライトにした以外は、実施例1と同様に不織布を作製し、消臭率の算出、測定を行った。
無機系消臭剤(東亜合成(株):登録商標「ケスモン」)の含有量が5重量%になるよう配合してマスターバッチを作製し、鞘層に無機系消臭剤を配合した以外は、実施例1と同様に不織布を作製し、消臭率の算出、測定を行った。
銀(粒径4.5μm)の含有量が5重量%になるよう配合してマスターバッチを作製し、鞘層に銀を配合した以外は、実施例1と同様に不織布を作製し、消臭率の算出、測定を行った。
2 芯層
3 鞘層
Claims (5)
- 芯層が熱可塑性樹脂、鞘層が有機酸成分と金属間で結合を有する平均粒子径1〜100nmの金属超微粒子を含有して成り、且つ、該金属超微粒子が、樹脂中に脂肪酸金属塩を配合し、これを加熱することにより樹脂中で生成されたものであることを特徴とする微小蛋白質不活性化を有する機能性繊維。
- 前記金属が、Cu、Ag、Au、In、Pd、Pt、Fe、Ni、Co、Zn、Nb、Sn、Ru及びRhからなる群から選択される少なくとも1種からなる請求項1に記載の機能性繊維。
- 前記有機酸成分が、炭素数が3乃至30の脂肪酸である請求項1又は2に記載の機能性繊維。
- 前記鞘層が300乃至700nmにプラズモン吸収を有する請求項1乃至3の何れかに記載の機能性繊維。
- 請求項1乃至4に記載の繊維からなることを特徴とする不織布。
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