JP5333271B2 - 吸気用バルブ装置 - Google Patents

吸気用バルブ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5333271B2
JP5333271B2 JP2010021014A JP2010021014A JP5333271B2 JP 5333271 B2 JP5333271 B2 JP 5333271B2 JP 2010021014 A JP2010021014 A JP 2010021014A JP 2010021014 A JP2010021014 A JP 2010021014A JP 5333271 B2 JP5333271 B2 JP 5333271B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
valve
intake
relief valve
valve body
base
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2010021014A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011157887A (ja
Inventor
和徳 森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2010021014A priority Critical patent/JP5333271B2/ja
Publication of JP2011157887A publication Critical patent/JP2011157887A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5333271B2 publication Critical patent/JP5333271B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)

Description

本発明は、自動車のごとき車両に搭載される内燃機関(以下エンジンという)の吸気用バルブ装置、特に、エンジンの燃焼室に吸入される空気量を制御等するためのバルブとして樹脂製バルブが用いられる型式の吸気用バルブ装置に関する。
(従来の技術)
自動車のごとき車両に搭載されるエンジンの吸気用バルブ装置としては、種々な構成のものが従来より知られているが、その代表例であるスロットルバルブの場合、図1に示すようなタイプが一般的である。図1に基づき概説すれば、エンジン1の燃焼室1aに向けて燃焼用の空気を導く吸気通路2には、この通路2の開閉あるいは開度調整を行なうバルブ3が設けられている。このバルブ3は、基本的には弁体31とこれを回動操作するシャフト32からなり、エンジン1の運転条件に応じて回動操作されて、矢印Aのごとき吸入空気の流れ、即ちエンジン1の吸入空気量を制御するものである。
しかし、近年この種の吸気用バルブ装置には、コスト低減や軽量化等のために、少なくとも弁体31を金属に代えて樹脂にて作製した所謂樹脂製バルブが多用されるようになってきた。
ところが、エンジン1は、運転条件によっては吸気通路2の下流側(吸気下流側)から吸気通路2の上流側(吸気上流側)へ向かう火炎を伴う燃焼圧、所謂バックファイアが発生する場合があり、このバックファイアによる高温高圧の燃焼ガスや火炎は吸気通路2内を瞬時に逆流するといえども、吸気通路2に装着されたバルブ3がかかる雰囲気に晒される結果、樹脂製の弁体31の表面が溶損する恐れがあった。特に、始動時やアイドル運転時には、バルブ3が微少に開弁された状態にあり、吸気通路2にわずかな隙間が形成されることになるため、バックファイアによる高温高圧の燃焼ガスや火炎が、上記隙間を逃げ道としてその隙間に瞬時に集中する結果、弁体31全体の溶損を招き、さらには弁体31が吸気通路2を形成する吸気ダクト4の内壁に溶着するという危惧さえもあった。
このように、弁体31の溶損等の事故を惹起すると、吸入空気量が制御不能となり、エンジンのオーバーランによる車両急発進等の危険挙動により安全運転に支障が生じることになる。
そこで、この種の吸気用バルブ装置において、バルブの弁体を樹脂製にした場合、その弁体の表面に耐熱層を設けるという提案がなされている(例えば、特許文献1参照)。
この構造は、樹脂製弁体の表面に、耐熱めっき層を施すとか、耐熱材を設けることにより、バルブ表面を高温の燃焼ガスから保護しようとするものである。
(従来技術の問題点)
しかしながら、バックファイアは、前述のごとく、高温であるのみならず、高圧でもあるため、強烈なバックファイアが生じた場合には、バルブ自体樹脂製で強度が弱いために、バルブそのものの破損(欠損・折損等)を招くという問題がある。
このようにバルブ自体が破損した場合、吸入空気量が制御不能となり、エンジンのオーバーラン等安全運転に支障が生じるという前述の溶損と同様の問題に加え、万一バルブの破片がエンジンに吸い込まれると、エンジンの破損という重大事に至る危険がある。
なお、上記問題は、吸気用バルブ装置の代表例であるスロットルバルブの事例について詳述したが、最近のエンジンには、図1において、吸気ダクト4の各分岐管41から各気筒の吸気ポート1bへの吸気流を、より好適な流れに変更するためのタンブルバルブやスワールバルブが設置されるものがあり、これらのバルブにも樹脂化の要請が強くなってきているが、バックファイアの影響については全く同様の問題を抱えている。
本発明者らは、かかる問題を究明すべく、種々の実験・研究を重ねたところ、バックファイアは前述のごとく瞬間的に起きる現象であるが、この瞬間的に生じる高圧現象を巧みに活用して樹脂製バルブ自体が高温の燃焼ガスに晒され続けられないようにすることにより、バックファイアの直接的な影響を排除し得ることを見出した。
特開2008−232001号公報
本発明は、上記の究明結果に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、樹脂製弁体の一部を、バックファイアが生じた時にその高い燃焼圧を利用して一時的に強制的に破損させ、そこから高温高圧の燃焼ガスを一旦抜いた後に弁体を初期状態に復元させることにより、バックファイアが生じても弁体による吸入空気量の制御可能な状態を維持し、エンジンの安全運転を持続できる吸気用バルブ装置を提供することにある。
[請求項1の手段]
請求項1に記載の発明によれば、樹脂製の弁体は、シャフトと一体に回動し、弁体の主要部を形成するベース弁部と、このベース弁部に対して同一平面状に配置され、弁体の残部を形成すると共に、吸気下流側から吸気上流側へ向かう燃焼圧によって吸気上流側へ変位することで、吸気下流側の燃焼圧を吸気上流側へ逃がすリリーフ弁部と、ベース弁部とリリーフ弁部との境界部に設けられてこの両弁部を結合すると共に、吸気下流側から吸気上流側へ向かう燃焼圧によって破断することでリリーフ弁部をベース弁部から切り離してリーフ弁部を吸気上流側へ変位可能にする薄肉部(以下、薄肉破断部と呼ぶ。)と、から構成されている。
そして、弁体は、境界部においてベース弁部とリリーフ弁部とに跨って設けられ、薄肉破断部が破断したときに、リリーフ弁部をベース弁部に対して支持すると共に、リリーフ弁部の上記変位を許容するバネ部材(以下、復元用バネ部材と呼ぶ。)を備えている。
よって、バックファイアが生じると、弁体のリリーフ弁部がその瞬間的な高い燃焼圧を受けて吸気上流側へ変位し、高温高圧の燃焼ガスや火炎を速やかに吸気上流側へ逃がすため、弁体が高温に晒され続けることがなく、弁体の溶損を招くことがない。
しかも、この弁体は、ベース弁部とリリーフ弁部と薄肉破断部とを共通の樹脂材料により一体形成するだけの簡単かつ廉価な構成でもって、弁体の任意の一部を一時的に強制破損させ得る構造を実現することができる。
さらに、薄肉破断部が破断したときに、リリーフ弁部をベース弁部に対して支持する復元用バネ部材を備えることにより、バックファイアが消失すると、リリーフ弁部の変位により一時的に破損状態にあった弁体を、直ちに初期状態に復帰させることができるため、吸気通路を弁体により閉じて吸入空気量を引き続き制御することが可能で、エンジンを安全に持続運転することができる。よって、車両を少なくとも最寄の修理工場まで安心して移動させ、修理に供することができる。
[請求項2の手段]
請求項2に記載の発明によれば、ベース弁部とリリーフ弁部とを連結している復元用バネ部材は、金属製の板バネまたは繊維強化されたエラストマー製の板バネであり、薄肉破断部を含む弁体に埋設されている。
このような構成にすることにより、バネ部材を心金としても活用して薄肉破断部を補強することができる。
[請求項3の手段]
請求項3に記載の発明によれば、ベース弁部およびリリーフ弁部を結合する薄肉破断部は、シャフトの軸方向に沿って直線状に設けられており、その両端部が弁体の外周縁にまで達するようになっている。
かかる構成によれば、リリーフ弁部のベース弁部に対する変位並びに初期位置への復帰を、シャフトの軸線に沿って円滑に行なわせることができる。
[請求項4の手段]
請求項4に記載の発明によれば、ベース弁部は、弁体の外周縁を形成すると共に少なくとも1つの窓孔を有する額縁形状をなしていて、この窓孔にリリーフ弁部が嵌合しており、リリーフ弁部とベース弁部との境界部が、少なくとも一部にシャフトの軸方向に沿う直線部を有する環状をなしていて、この直線部に復元用バネ部材が設けられる構成になっている。
かかる構成によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、吸気通路における弁体の開閉方向に関係なく、リリーフ弁部の配置・大きさ、換言すれば弁体の強制的破損箇所・その総面積を効果的に選定することができる。また、弁体自体の強度を額縁形状のベース弁部で確保することができる。さらにリリーフ弁部はその全周囲が薄肉破断部でベース弁部に結合されているため、リリーフ弁部を安定してベース弁部に保持させることができる。
請求項5に記載の発明によれば、ベース弁部とリリーフ弁部との隣接部には、薄肉破断部が破断したときにリリーフ弁部の吸気下流側への復帰位置を規制するストッパが設けられている。
このような構成にすることにより、薄肉破断部が破断しても、リリーフ弁部が復元用バネ部材に抗して例えば吸気圧により吸気下流側へ折れ曲がって、吸気通路を開放しっぱなしの状態にしてしまうことがなく、最小限のクリアランスを確保(設定)することが可能である。
本発明の吸気用バルブ装置を適用するためのエンジンとして、吸気装置および排気装置を備えた一般的なエンジンを一部縦断面にして示す模式図である。 本発明の実施例1の吸気用バルブ装置を示す模式的縦断面図である。 (a)図2に示すバルブの模式的縦断面図、(b)そのバルブの正面図である。 本発明の実施例2の吸気用バルブ装置を示す模式的縦断面図である。 (a)図4に示すバルブの模式的縦断面図、(b)そのバルブの正面図である。 本発明の実施例1の吸気用バルブ装置の変形例としてのバルブを示す模式的縦断面図である。 本発明の実施例2の吸気用バルブ装置の変形例としてのバルブを示す模式的縦断面図である。
本発明を実施するための最良の形態は、バックファイアにより吸気通路内に逆流として発生する瞬間的な高温高圧現象から弁体を保護するという課題を、樹脂製弁体を分割構成にし、その一部をバックファイア時の高い圧力を活用して一時的に強制破損させ、高圧を一旦抜いた後にその破損箇所を復元させる構成にすることで実現した。
[実施例1]
図1ないし図3は、本発明の実施例1を説明するためのもので、まず、図1に基づいて吸気用バルブ装置がスロットルバルブとして適用されている一般的なエンジンを概説したのち、図2および図3に基づいて本発明の吸気用バルブ装置の実施例1について詳説する。
(適用エンジン1の説明)
このエンジン1は、自動車のごとき車両に搭載されるものであり、エンジン1の燃焼室1aに向けて燃焼用の空気を導く吸気通路2には、吸気用バルブ装置として、この吸気通路2の開閉あるいは開度調整を行なうバルブ3が設けられている。このバルブ3は基本的には弁体31とこれを回動操作するシャフト32からなり、エンジン1の運転条件に応じて回動操作されて、矢印Aのごとき吸入空気の流れ(エンジン1の吸入空気量)を制御するものである。
エンジン1は、通常多気筒で構成されており、各気筒の燃焼室1aが吸気ポート1bから吸気ダクト4の各分岐管41に接続されている。この吸気ダクト4の空気取入口42にはエアフィルタ5が備えられていて、このエアフィルタ5で清浄にされた空気が矢印Aのごとく流れ、燃焼室1aに導かれる。この吸気ダクト4の空気取入口42から吸気ポート1bに至る通路が前述の吸気通路2をなしている。
吸気ダクト4の各分岐管41には燃料噴射弁6が設けられていて、この噴射弁6から噴射される燃料と前述の空気との混合気が吸気バルブ1cを介して燃焼室1aに導入されるわけで、点火プラグ1dにより点火されて燃焼したガスは排気バルブ1eを介して排気ポート1fから排気管7へと排出される。
(吸気用バルブ装置としてのバルブ3の説明)
吸気用バルブ装置をなすバルブ3は、前述のごとく吸気通路2を形成する吸気ダクト4に配設されるもので、吸気通路2の内部に配置され、この吸気通路2の開閉あるいは開度調整を行なう樹脂製の弁体31と、この弁体31を支持し、吸気通路2の内部で回動操作する金属製のシャフト32とを基本構成として具備している。樹脂製の弁体31と金属製のシャフト32とは、シャフト32の両端部32aを弁体31より露出させて、例えばインサート成形技術により容易に製作することができる。
しかして、弁体31は、吸気ダクト4に対し、シャフト32により回動自在に取り付けられる。
ここで、弁体31は円盤状を呈しており、一方吸気通路2は横断面が円形状を呈しているが、この両者の関係を、特に図2について補足説明する。弁体31は、その外周縁が吸気ダクト4の内壁に接する全閉状態において、弁体31が吸気通路2を斜めに横断して閉塞する傾斜状態を呈しており、矢印Bのごとく反時計方向に回動操作されることにより、吸気通路2を徐々に開いていき(開弁する)、水平位置で最大の開弁(全開状態)となる。
円盤状をなす前記弁体31は、便宜上、図示上側の部分を上半分、図示下側の部分を下半分と呼称するが、以下のごとき特徴的な構造を有している。
まず、全体として、次の3つの部分からなる分割型構造をなしている。その1つは、シャフト32と一体に回動し、弁体31の主要部を形成するベース弁部33であり、2つ目が、このベース弁部33に対して同一平面状に配置され、弁体31の残部を形成すると共に、吸気下流側から吸気上流側へ向かう燃焼圧によって吸気上流側へ変位(図2の矢印C方向に回動)して、吸気下流側の燃焼圧を吸気上流側へ逃がす役目を担うリリーフ弁部34であり、3つ目が、ベース弁部33と前記リリーフ弁部34との境界部に設けられて前記ベース弁部33および前記リリーフ弁部34を結合すると共に、吸気下流側から吸気上流側へ向かう燃焼圧によって破断することで、リリーフ弁部34をベース弁部33から切り離して吸気上流側へ変位可能にする役目を担う薄肉部35(以下、薄肉破断部35と呼ぶ。)である。
リリーフ弁部34は、弁体31の上半分の領域において、下弦の略三日月形状を呈しており、ベース弁部33が残部の欠円形状を呈している。この両弁部33、34の境界部(弦に相当)がシャフト32の軸方向に沿って延びる直線状を呈しており、ここに薄肉破断部35の両端が弁体31の外周縁にまで達するようにして設けられている。これらベース弁部33、リリーフ弁部34および薄肉破断部35の3つの部分が共通の樹脂材料例えばPPSのごとき熱硬化性樹脂によって一体に設けられている。
なお、薄肉破断部35は、破断する力を肉の厚みで設定することができる。特に、盲孔状のミシン目構造を併用すると比較的肉厚に形成することができ、常態時における強度保証に有効である。なお、盲孔状ミシン目であれば、常態時にこの薄肉破断部35を吸気流が通過することがない。もっとも、後述するバネ部材8の埋設部分のみをミシン目とすることができ、この場合には吸気流をバネ部材8で遮蔽できるため、必ずしも盲孔状にしなくてもよい。
また、薄肉破断部35を挟む両弁部33、34の隣接部分36a、36bは、吸気流の上流側、下流側の両面において、薄肉破断部35と共に略V字形のくさび状をなす傾斜面に形成されており、リリーフ弁部34が図2破線のごとく吸気上流側に回動変位したときに、その隣接部分36bの傾斜面がベース弁部33の隣接部分36aの傾斜面に当接し、リリーフ弁部34がそれ以上矢印C方向(反時計方向)に回動変位できないよう、ストッパ機能を発揮する。
さらに、弁体31は、薄肉破断部35が破断したときに、リリーフ弁部34をベース弁部33に対して支持すると共に、リリーフ弁部34に対して吸気上流側へ変位を許容するバネ部材8(以下、復元用バネ部材8とも呼ぶ。)を備えている。
このバネ部材8としては、金属製の板バネまたは繊維強化されたエラストマー製の板バネが好適で、前者は例えばSUS304の金属を用いることができ、後者は基布入りのフッ素ゴム、シリコンゴム等を用いることができる。
なお、このバネ部材8は、シャフト32と同様に、弁体31にインサート成形されるものであり、薄肉破断部35を中心にベース弁部33とリリーフ弁部34とに跨って弁体31に埋設されている。よって、バネ部材8を薄肉破断部35の心金として活用できる。
しかして、この薄肉破断部35が破断したときには、リリーフ弁部34はベース弁部33に対してバネ部材8を支点として、吸気上流側に向けて図2の破線位置まで矢印Cのごとく回動変位することができる。
またこのとき、ベース弁部33とリリーフ弁部34との隣接部分36a、36bが当接し、リリーフ弁部34が過度に回動するのを防ぐため、バネ部材8を弾性限度内の変形にとどめることができる。
(実施例1の背景)
エンジン1は、運転条件によってはバックファイアが生じる。このバックファイアは、エンジン1の例えば吸気バルブ1cの開閉タイミングの狂いや、点火プラグ1dによる点火時期のズレなどにより、不完全燃焼ガスが爆発燃焼する現象で、高温高圧の燃焼ガスや火炎は吸気ポート1b付近ばかりでなく、吸気通路2を逆流(図2の矢印D方向)し、エアフィルタ5付近まで到達することさえある。
よって、吸気通路2に配設されたバルブ3は、高温高圧の燃焼ガスや火炎に晒されることになる。このとき、エンジン1がアイドリングなどで弁体31が全閉もしくはそれに近い状態にあると、弁体31全体が高温高圧の燃焼ガスをまともに受けることになる。
(実施例1の特徴)
上記の不具合を解決するために、実施例1のバルブ3では、次の技術を採用している。
つまり、弁体31はベース弁部33、リリーフ弁部34および薄肉破断部35で構成されており、全閉状態でバックファイアの高圧を図2の矢印Dのごとく受けると、リリーフ弁部34の受圧力により薄肉破断部35が破断し、リリーフ弁部34がバネ部材8を支点として矢印Cのごとく吸気上流側へ回動変位する。このリリーフ弁部34の強制的な破損(切り離し)によって、吸気通路2には、リリーフ弁部34の面積に相当する大きな略三日月状の流路を形成することができる。
かくして、この流路を逃げ道として、燃焼圧や火炎が吸気下流側から吸気上流側へと瞬時に逃げる(抜ける)。よって、弁体31が高温高圧の燃焼ガスに晒され続けることがなく、弁体31の溶損を防止できる。
一方、バックファイアが消失すると、強制的に切り離されたリリーフ弁部34は、図2に示すように、バネ部材8の復元力で薄肉破断部35が破断する前の初期の位置に戻り、弁体31全体が実質的に元の円盤状に復する。
これにより、弁体31、したがってバルブ3は不完全ながらバルブとしての機能を発揮する。つまり、弁体31はリリーフ弁部34が少なくとも吸気圧の影響を受けて吸気通路2を閉じる方向に働くため、吸入空気量を制御することができ、エンジン1をオーバーランの危惧なく持続運転可能となる。したがって、車両を最寄の修理工場まで安全運転で無事運ぶことができる。
[実施例2]
図4および図5(a)(b)は、本発明の実施例2として、図1のバルブ3として適用する吸気用バルブ装置の主要部を模式的に示したものである。
本実施例は、弁体31が、共通の樹脂材料で一体に形成される、ベース弁部33とリリーフ弁部34と薄肉破断部35の3つの分割部分で構成されているが、とりわけベース弁部33およびリリーフ弁部34に特徴を有する。
ベース弁部33は、全体として弁体31の外周縁を形成する円形状を呈しているものの、シャフト32を挟んで略半月状の窓孔33aを2つ有する額縁形状をなしており、この各窓孔33aに略半月状のリリーフ弁部34がそれぞれ嵌合している。
そして、この各窓孔33aと各リリーフ弁部34との境界部分が、全周にわたり環状特に弓形状に連なっていて薄肉破断部35を形成している。この薄肉破断部35において、その弦をなす直線部35aがシャフト32の軸方向に沿って延びており、この直線部35aのところで、ベース弁部33とリリーフ弁部34とに跨って、弁体31に実施例1と同様にして復元用バネ部材8が埋設されている。
なお、この薄肉破断部35において、直線部35aを除く円弧状部分35bは、直線部35aに比して、幅が狭く、破損し易い形状(肉厚)となっている。
この実施例によれば、バックファイアが生じると、弁体31が吸気下流側からの燃焼圧(矢印D)を受けて、各リリーフ弁部34の受圧力により環状の薄肉破断部35が破断し、2つのリリーフ弁部34がそれぞれ矢印C1、C2のごとくバネ部材8を支点として吸気上流側に回動変位し、ベース弁部33の2つの窓孔33aを開放する。よって、吸気下流側からの燃焼圧(矢印D)を速やかに吸気上流側へ逃がすことができる。
なお、各窓孔33aと各リリーフ弁部34において、直線部35aを挟む隣接部分36a、36bは実施例1と同様なストッパ機能を果たす傾斜面になっている。
前述の実施例1では、バルブ3(弁体31)の開閉方向の関係で、リリーフ弁部34を弁体31の上半分の領域にしか設けることができないのに対し、この実施例2の場合、リリーフ弁部34をベース弁部33の内側で独立して回動変位させるため、バルブ3(弁体31)の開閉方向とは無関係にリリーフ弁部34を設けることができる。例えば、下側のリリーフ弁部34が矢印C2のごとく回動変位する際に、その外周縁が吸気ダクト4の内壁面4aに接触(干渉)することがない。よって、弁体31の下半分の領域も有効活用して、本実施例2のごとく略半月状のリリーフ弁部34を2つ設けることにより、バックファイアの逃げ道として、大きな面積の流路を確保することができる。
また、実施例2のごとき形式に従えば、窓孔33aにリリーフ弁部34を嵌合する額縁形式であるため、吸気通路2の断面形状に関係なく、リリーフ弁部34の形状、配置、面積を自在に設定することができる。勿論、弁体31の上半分の領域のみを活用して、窓孔33a、リリーフ弁部34をそれぞれ1つとし、実施例1と実質的に同様な構成とすることもできる。
また、弁体31自体の強度を額縁形状のベース弁部33で確保することができ、さらにリリーフ弁部34はその全周囲が薄肉破断部35でベース弁部33に結合されているため、リリーフ弁部34を安定してベース弁部33に保持させることができる。
[変形例]
図6および図7は、それぞれ本発明の実施例1および実施例2の変形例を模式的に示したもので、基本的には実施例1および実施例2と同じ構造であるが、次のごとき特徴を有している。
この両変形例は、弁体31において、薄肉破断部35(特に直線部35a)を挟んだベース弁部33とリリーフ弁部34との隣接部分36a、36bは傾斜面をなしているが、特に吸気下流側の隣接部分には、薄肉破断部35が破断しバネ部材8によりリリーフ弁部34が復帰したときに、ベース弁部33に対するリリーフ弁部34の相対位置を、薄肉破断部35が破損する前の初期位置(実線位置)よりも、吸気下流側へ折れ曲がるのを防ぐストッパ37が設けられている。
このストッパ37は、吸気下流側の傾斜面を発展させて形成したものであって、リリーフ弁部34の復帰位置を最大限一点鎖線までの位置に規制することができる。
特に、薄肉破断部35の直線部35aは、吸気下流側において、バネ部材8が存在する範囲において欠除している。つまり、バネ部材8の片面、即ち吸気下流側への折り曲がり面が露出しているわけで、バネ部材8の吸気下流側への変位が薄肉破断部35によって支障されることなく行なわれ、リリーフ弁部34側のストッパ37もベース弁部33側のストッパ37に直接良好に当接するため、ストッパ37による位置規制も的確に行なえる。
かくして、上記構成によれば、バネ部材8に対し、その弾性限度の範囲内での変形を保証できるのは勿論であるが、次のような格別な効果を奏する。
まず、図7の例について説明すると、このストッパ37の代わりに上記実施例2のごとき傾斜面36a、36bであると、バネ部材8の弾性力に抗して、リリーフ弁部34の吸気下流側へ復帰するときの回動変位(矢印E1、E2)が、最大両傾斜面36a、36bの当接位置まで可能になるのに対し、ストッパ37によってリリーフ弁部34の復帰位置が一点鎖線までの位置に制限されることになる。つまり、リリーフ弁部34の外周縁とベース弁部33の窓孔33aの内周縁との間には最大でも微小のクリアランスXしか生じないことになる。換言すれば、バルブ3による吸気通路2の最小限のクリアランスを確保(設定)することができる。
なお、図6の例では、弁体31の全閉位置(実線のごとき傾斜状態)で、(1)リリーフ弁部34の外周縁34aが吸気ダクト4の内壁面4aに完全に接触するタイプと、(2)リリーフ弁部34の外周縁34aと吸気ダクト4の内壁面4aとの間にあらかじめ最小クリアランスYを形成しておくタイプとがあり、前者のタイプ(1)であるときには、リリーフ弁部34の復帰位置が自ずと規制される場合もあるが、リリーフ弁部34の復帰過程(矢印E)でリリーフ弁部34自体が吸気下流側に折れ曲がったままの状態(例えば破線位置とは反対の位置に変位した状態)で時計方向に回動変位する可能性がある。このような可能性も、ストッパ37によって確実に解消でき、リリーフ弁部34の復帰位置を一点鎖線の位置にとどめることができるので、図7のクリアランスXに相当する最小クリアランスを実質的に確保することが可能となる。
上述の変形例(図6および図7)のごとく、弁体31が一旦破損したにもかかわらず、最小クリアランスを確保できる状態に復元できることは、エンジン1、したがって車両の安全運転に資すること絶大である。
なお、上述の実施例1,2においては、薄肉破断部35の直線部分(直線部35a)にバネ部材8を完全に埋設して(つまりバネ部材8の表面にも薄肉を存在させて)おり、図6および図7に示す変形例でも、バネ部材8の吸気上流側には薄肉破断部35を存在させて、それぞれバネ部材8を薄肉破断部35の補強用心金として積極的に活用しているが、薄肉破断部35の直線部分(直線部35a)を弁体31の外周縁側部分のみにし(バネ部材8を薄肉破断部35にて埋設しないようにし)、バネ部材8の折り曲がり面を吸気流の上流側と下流側の両面共に露出させるようにしてもよい。この場合、常態時における吸気流をバネ部材8で遮蔽できることは勿論である。
また、特に、実施例2および図7に示す変形例においては、直線部35a以外の円弧状部分35bにも幅の狭い薄肉破断部35を積極的に形成したが、これを省略して、窓孔33aの内周縁とリリーフ弁部34の外周縁とを単に密接させるようにしてもよい。
なお、上述の例において、シャフト32も樹脂製にする場合には、シャフト32と弁体31とを共通の樹脂材料により一体形成してもよい。
また、上述の例では、スロットルバルブへの適用例について詳述したが、図1において、吸気ダクト4の各分岐管41から各気筒の吸気ポート1bへの吸気流を、より好適な流れに変更するために設置されるタンブルバルブやスワールバルブにも適用できることは勿論であり、弁体31の構造も、シャフト32を中央に備えるバタフライ形式のものに限られるものではなく、シャフトを片側に備えて団扇のごとく開閉させる団扇形式のものにも適用できる。
1 内燃機関(エンジン)
2 吸気通路
3 バルブ(吸気用バルブ装置)
4 吸気ダクト
8 復元用バネ部材
31 弁体
32 シャフト
33 ベース弁部
33a 窓孔
34 リリーフ弁部
35 薄肉破断部(境界部)
35a 直線部
36a ベース弁部の傾斜面(隣接部分)
36b リリーフ弁部の傾斜面(隣接部分)
37 ストッパ

Claims (5)

  1. 内燃機関の燃焼室に向けて燃焼用の空気を導く吸気通路の内部に配置され、前記吸気通路の開閉あるいは開度調整を行なう弁体と、
    前記弁体を前記吸気通路の内部で回動操作するシャフトと、を具備し、
    前記弁体が樹脂材料によって形成されている吸気用バルブ装置において、
    前記弁体は、
    前記シャフトと一体に回動し、前記弁体の主要部を形成するベース弁部と、
    前記ベース弁部に対して同一平面状に配置され、前記弁体の残部を形成すると共に、吸気下流側から吸気上流側へ向かう燃焼圧によって吸気上流側へ変位することで、吸気下流側の燃焼圧を吸気上流側へ逃がすリリーフ弁部と、
    前記ベース弁部と前記リリーフ弁部との境界部に設けられて前記ベース弁部および前記リリーフ弁部を結合すると共に、吸気下流側から吸気上流側へ向かう燃焼圧によって破断することで前記リリーフ弁部を前記ベース弁部から切り離して前記リリーフ弁部を吸気上流側へ変位可能にする薄肉部と、
    を具備し、
    前記ベース弁部、前記リリーフ弁部および前記薄肉部が共通の樹脂材料によって一体に設けられるものであり、
    さらに、前記弁体は、
    前記境界部において前記ベース弁部と前記リリーフ弁部とに跨って設けられ、前記薄肉部が破断したときに、前記リリーフ弁部を前記ベース弁部に対して支持すると共に、前記リリーフ弁部の前記変位を許容するバネ部材を備えることを特徴とする吸気用バルブ装置。
  2. 請求項1に記載の吸気用バルブ装置において、
    前記バネ部材は、金属製の板バネまたは繊維強化されたエラストマー製の板バネであり、前記薄肉部を含む前記弁体に埋設されていることを特徴とする吸気用バルブ装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の吸気用バルブ装置において、
    前記薄肉部は、前記シャフトの軸方向に沿って直線状に設けられており、その両端
    部が前記弁体の外周縁に達することを特徴とする吸気用バルブ装置。
  4. 請求項1または請求項2に記載の吸気用バルブ装置において、
    前記ベース弁部は、前記弁体の外周縁を形成すると共に少なくとも1つの窓孔を有する額縁形状をなしており、
    前記リリーフ弁部は、全周囲が前記窓孔に嵌合しており、
    前記境界部は、少なくとも一部に前記シャフトの軸方向に沿う直線部を有する環状をなしており、
    前記バネ部材は、前記直線部に設けられていることを特徴とする吸気用バルブ装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の吸気用バルブ装置において、
    前記ベース弁部と前記リリーフ弁部との隣接部には、前記薄肉部が破断したときに前記リリーフ弁部の吸気下流側への復帰位置を規制するストッパが設けられていることを特徴とする吸気用バルブ装置。
JP2010021014A 2010-02-02 2010-02-02 吸気用バルブ装置 Expired - Fee Related JP5333271B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010021014A JP5333271B2 (ja) 2010-02-02 2010-02-02 吸気用バルブ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010021014A JP5333271B2 (ja) 2010-02-02 2010-02-02 吸気用バルブ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011157887A JP2011157887A (ja) 2011-08-18
JP5333271B2 true JP5333271B2 (ja) 2013-11-06

Family

ID=44590047

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010021014A Expired - Fee Related JP5333271B2 (ja) 2010-02-02 2010-02-02 吸気用バルブ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5333271B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7043971B2 (ja) 2018-05-17 2022-03-30 株式会社安川電機 平歯車部品、平歯車、及び平歯車部品の製造方法

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2988037A1 (de) * 2014-08-22 2016-02-24 Siemens Aktiengesellschaft Ventil für eine Überströmleitung
JP6670126B2 (ja) * 2016-02-23 2020-03-18 株式会社Subaru エンジンの吸気構造
US10876644B2 (en) 2018-05-22 2020-12-29 Goodrich Corporation Aspirator system pressure relief mechanism

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5799932U (ja) * 1980-12-10 1982-06-19
JPH0128388Y2 (ja) * 1985-03-05 1989-08-29
JPS62132228U (ja) * 1986-02-17 1987-08-20
GB9014486D0 (en) * 1990-06-29 1990-08-22 Dewandre Co Ltd C Exhaust brake variable orifice
JPH08200105A (ja) * 1995-01-24 1996-08-06 Toyota Motor Corp スロットルバルブ
BE1011130A3 (fr) * 1997-04-25 1999-05-04 Solvay Dispositif d'obturation.
JP2003003920A (ja) * 2001-06-21 2003-01-08 Denso Corp 内燃機関の吸気装置
JP2003120283A (ja) * 2001-10-18 2003-04-23 Mitsubishi Motors Corp 排気圧力制御弁
JP2005325685A (ja) * 2003-05-19 2005-11-24 Mitsubishi Motors Corp 内燃機関の排圧上昇装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7043971B2 (ja) 2018-05-17 2022-03-30 株式会社安川電機 平歯車部品、平歯車、及び平歯車部品の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011157887A (ja) 2011-08-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5333271B2 (ja) 吸気用バルブ装置
JP4506493B2 (ja) 内燃機関の制御装置
CN105464785B (zh) 发动机的进气控制装置
JP2006118495A (ja) 内燃機関の吸気負圧増力装置
JP5245874B2 (ja) 内燃機関の制御装置
EP2042697A2 (en) Secondary-Air Supply System for Internal Combustion Engine
US8479714B2 (en) Valve with bypass duct incorporating a heating member and combustion engine intake circuit with preheating of the air
JP4061252B2 (ja) 2サイクルエンジン用気化器
JP4952109B2 (ja) 過給機
JP2010001855A (ja) 内燃機関の吸気装置
JP6672348B2 (ja) パイロット燃料ガス供給装置
JPH0256508B2 (ja)
JP2011179479A (ja) 吸気用バルブ装置
JP2012127251A (ja) 吸気用バルブ装置
JP2011185232A (ja) 吸気用バルブ装置
US20130168588A1 (en) Pressure relief venting for a valve disk seal
JP2009002217A (ja) 内燃機関の吸気装置
JP2007231752A (ja) 内燃機関用スロットルバルブ装置
KR20150027294A (ko) 작동이 개선된 엔진 제어 밸브
JPS58187577A (ja) 内燃機関の点火時期制御装置
JP4528719B2 (ja) ディーゼルエンジン
KR101987444B1 (ko) 폭발 감압용 바이패스 장치
BR102020026345A2 (pt) Conjunto de conexão móvel, turbocompressor, grampo de mola e método para montagem de um conjunto de conexão
KR100610434B1 (ko) 흡기 매니폴드 보호용 안전밸브
EP1555422A1 (fr) Dispositif d'admission pour moteur thermique a allumage commande

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120229

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130307

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130326

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130522

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130702

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130715

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees