JP5332921B2 - 半導体発光装置、照明装置、及び画像表示装置 - Google Patents
半導体発光装置、照明装置、及び画像表示装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5332921B2 JP5332921B2 JP2009136757A JP2009136757A JP5332921B2 JP 5332921 B2 JP5332921 B2 JP 5332921B2 JP 2009136757 A JP2009136757 A JP 2009136757A JP 2009136757 A JP2009136757 A JP 2009136757A JP 5332921 B2 JP5332921 B2 JP 5332921B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- semiconductor light
- light emitting
- light
- emitting device
- phosphor
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01L—SEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
- H01L2224/00—Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
- H01L2224/01—Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
- H01L2224/10—Bump connectors; Manufacturing methods related thereto
- H01L2224/15—Structure, shape, material or disposition of the bump connectors after the connecting process
- H01L2224/16—Structure, shape, material or disposition of the bump connectors after the connecting process of an individual bump connector
- H01L2224/161—Disposition
- H01L2224/16151—Disposition the bump connector connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive
- H01L2224/16221—Disposition the bump connector connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive the body and the item being stacked
- H01L2224/16225—Disposition the bump connector connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive the body and the item being stacked the item being non-metallic, e.g. insulating substrate with or without metallisation
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01L—SEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
- H01L2224/00—Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
- H01L2224/01—Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
- H01L2224/26—Layer connectors, e.g. plate connectors, solder or adhesive layers; Manufacturing methods related thereto
- H01L2224/31—Structure, shape, material or disposition of the layer connectors after the connecting process
- H01L2224/32—Structure, shape, material or disposition of the layer connectors after the connecting process of an individual layer connector
- H01L2224/321—Disposition
- H01L2224/32151—Disposition the layer connector connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive
- H01L2224/32221—Disposition the layer connector connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive the body and the item being stacked
- H01L2224/32225—Disposition the layer connector connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive the body and the item being stacked the item being non-metallic, e.g. insulating substrate with or without metallisation
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01L—SEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
- H01L2224/00—Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
- H01L2224/73—Means for bonding being of different types provided for in two or more of groups H01L2224/10, H01L2224/18, H01L2224/26, H01L2224/34, H01L2224/42, H01L2224/50, H01L2224/63, H01L2224/71
- H01L2224/732—Location after the connecting process
- H01L2224/73201—Location after the connecting process on the same surface
- H01L2224/73203—Bump and layer connectors
- H01L2224/73204—Bump and layer connectors the bump connector being embedded into the layer connector
Landscapes
- Led Device Packages (AREA)
- Led Devices (AREA)
Description
また、セラミック等の絶縁材料を基板あるいは反射部位として用いた場合に、半導体発光装置の輝度が十分に上がらないという課題もあった。
また、該半導体発光素子が、該基板上にフリップチップ型に配置されていることが好ましい。
本発明による半導体発光装置は、少なくとも1つの半導体発光素子と、配線パターンを有する基板と、発光素子直下の基板及び/または配線パターンを被覆する光拡散反射材含有層を有するものである。
すなわち、例えば図1に示すように、本発明の半導体発光装置10は、配線パターン12を有する基板11と、半導体発光素子13と、半導体発光素子13直下の基板11及び/または配線パターン12を被覆する光拡散反射材含有層21とを少なくとも有するものである。
本発明の半導体発光装置は、本発明の目的及び効果を損なわない限り、上記以外の部材を有していてもよく、図2に示すように、特に半導体発光素子13を封止する封止部15を有することが好ましい。また、必要に応じて、例えば基板11と半導体発光素子13との間に絶縁層等、他の層を有していてもよい。なお、本発明の半導体発光装置の好ましい構造等については後で詳しく説明する。
以下、半導体発光装置を構成する各部材について、詳細に説明する。
本発明の半導体発光装置における半導体発光素子は、紫外波長領域から赤外波長領域まで、いずれの波長の光を発するものを用いてもよいが、半導体発光装置が、上述の(B)蛍光を利用するものである場合には、蛍光体や蛍光成分(以下、単に「蛍光体」ともいう。)を励起させる光を発光するものが用いられる。この場合、半導体発光素子の発光波長は、蛍光体の吸収波長と重複するものであれば、特に制限されず、幅広い発光波長領域の半導体発光素子を使用することができる。本発明においては、特に、青から近紫外領域、好ましくは紫外から近紫外領域までの間の発光波長を有する半導体発光素子を使用することが好ましい。
本発明の半導体発光装置における基板は、配線パターンを有するものであれば、特に制限はなく、例えば、絶縁性の基板上に、プリント配線が施されたもの等とすることができる。また、例えば基板上には、配線パターンだけでなく、反射部材や放熱部材等が形成されていてもよい。
絶縁性の基板としては、例えばセラミック基板や、樹脂基板、ガラスエポキシ基板等が挙げられる。特に、半導体発光素子の発熱を効率よく放熱するためには高放熱基板が好ましく、例えばアルミナや窒化アルミニウム等のセラミック基板などを好適に用いることができる。
また基板の形状は、平板状に限定されるものではなく、後述する半導体発光装置の構造の項で説明するように、半導体発光装置の種類や用途等に合わせて、種々の形状を採用することができる。
さらに、基板上には半導体発光素子から発生する熱を放熱させるための放熱部材が形成されていても良い。放熱部材は例えば銅、アルミニウムなどの金属からなる層等であって良く、また高放熱性の金属やセラミックスフィラーを高密度に分散した樹脂等であっても良い。
配線パターンは、基板上に形成されたものであれば特に制限はなく、半導体発光装置の種類や目的等に合わせて、適宜選択される。なお、本発明において、配線パターンには、基板上に形成される電極やバンプ等も含むこととし、例えばこれらが、後述する光拡散反射材含有層によって、被覆されていてもよい。
上記反射率の測定方法は、積分球等を用いて正反射光とともに拡散反射光も含めて測定する方法が好ましく、例えばコニカミノルタセンシング株式会社製分光測色計CM2600d等を用いて測定することが出来る。
本発明の半導体発光装置においては、上述の半導体発光素子直下の、基板及び/または
配線パターンは、特定の光拡散反射材含有層で被覆されている。すなわち、上述の基板及び配線パターンのうち、いずれか一方のみを光拡散反射材含有層が被覆していてもよく、また両方を被覆していてもよい。また、光拡散反射材含有層は、基板や配線パターンの全領域を被覆するものであってもよく、また一部領域のみを被覆するものであってもよい。特に、光拡散反射による輝度向上の目的からは、半導体発光素子の直下の全ての領域が光拡散反射材含有層によって被覆されていることが好ましい。
(1)光拡散反射材含有層中の光拡散反射材の濃度が、30重量%以上、70重量%以下である。
(2)光拡散反射材含有層中の光拡散反射材の濃度が、10体積%以上、40体積%以下である。
光拡散反射材とは、光拡散反射材含有層に入射した光を拡散反射させるものであればよく、本発明の目的及び効果を損なわないものであれば特に制限はないが、半導体発光素子の発光波長の吸収が少ないものであることが好ましい。
光拡散反射材として具体的には、金属酸化物又は金属窒化物が好ましい。これらは、高屈折率であり、反射率が高いため、光拡散反射材含有層を設けた半導体発光装置の光取り出し効率を良好なものとすることができるからである。またさらに、これらの材料は後述するバインダ樹脂等より、通常高屈折率であるため、上記効果が得られやすい。
光拡散反射材含有層は、上記光拡散反射材のほかに、通常、バインダ樹脂を含有するものとすることができる。バインダ樹脂としては、例えば熱硬化性樹脂や、光硬化性樹脂等が挙げられる。
本発明においては特に、耐熱、耐光性に優れたシリコーン樹脂を含むことが好ましい。光拡散反射材含有層は半導体発光素子の直下に配置されるため、バインダ樹脂にシリコーン樹脂を含有することにより発光素子の発する高密度の熱や光によるバインダ樹脂の着色や収縮、クラック、剥離を軽減することが出来る。
また、上記光拡散反射材含有層には、バインダ樹脂にかわり低融点ガラスやゾルゲルガラス等を用いてもよい。ガラスを含有することにより、光拡散反射材含有層が高い放熱性や耐光性等を得ることが出来る。上記の中でも半導体発光素子の耐熱温度以下の温度での塗布、硬化が容易で、光拡散反射材含有層形成用塗布液の粘度を低くすることが容易なゾルゲルガラスが特に好ましい。また架橋度を調整し、もろさやクラック、剥離を軽減するためにガラスに例えばメチル基やフェニル基等が導入されていても良く、これらを導入する場合は耐熱性、耐光性等の観点から、メチル基主体で導入することが好ましい。
ガラスの含有量としては、光拡散反射材含有層中に通常35重量%以上、より好ましくは45重量%以上、さらに好ましくは55重量%以上である。また75重量%以下であることが好ましく、より好ましくは70重量%以下、さらに好ましくは65重量%以下である。
また、半導体発光素子がワイヤボンディング型とされている場合には、上記光拡散反射材含有層は、白色のダイボンド剤として機能するものであってもよい。光拡散反射材含有層がダイボンド剤として機能することにより、半導体発光素子を強固に基板に接着するとともに、入射した光を拡散反射させる層として働き、半導体発光素子の輝度を向上させ、長期にわたり輝度を維持することができる。
光拡散反射材含有層の膜厚としては、通常5μm以上であることが好ましく、より好ましくは10μm以上、さらに好ましくは15μm以上である。また通常30μm以下、より好ましくは25μm以下、さらに好ましくは20μm以下である。下限値以上とすることにより、光拡散反射材含有層の反射率を良好なものとすることができる。また上限値以下とすることにより半導体発光装置を薄型とすることが出来、これを光源とする照明や画像表示装置を小型化することが出来る。
光拡散反射材含有層の形成方法は、光拡散反射材含有層が、上述の半導体発光素子直下の、基板及び/または配線パターンの表面を被覆するように形成可能な方法であれば特に制限はない。例えば上記光拡散反射材や、バインダ樹脂等を含有する光拡散反射材含有層形成用塗布液を、一般的な塗布法により塗布する方法であってもよい。
本発明の半導体発光装置に用いられる封止部は、半導体発光素子を封止するための部材であり、封止部材を含有するものである。
本発明において、封止部は必要に応じチキソ剤や屈折率調整剤、光拡散剤を含有する透明導光層としても良く、さらに発光素子の発光波長を吸収し任意の波長に波長変換する無機または有機蛍光体を含有させ、光源(半導体発光素子)から伝送される光の発光色と蛍光体の発光色とを混色して所望の発光色を得るための蛍光体含有層としてもよい。
封止部に用いる封止部材は特に限定されず、通常、半導体発光素子を覆ってモールディングすることのできる硬化性材料を用いることができる。硬化性材料とは、流体状の材料であって、何らかの硬化処理を施すことにより硬化する材料のことをいう。ここで、流体状とは、例えば液状又はゲル状のことをいう。
封止部材としては、半導体発光素子を封止可能なものであれば、具体的な種類に制限は無いが、下記に示す特性を有することが好ましい。
2)硬度が、ショアAで5以上100以下、または、ショアDで0以上85以下であること、および
3)シロキサン結合を有すること。
本発明で用いる封止部材は、半導体発光素子と接する面、及び/又は封止部が多層構造である場合には隣接する他の層との界面に、極性基を含有することが好ましい。即ち、封止部材は、接着界面に極性基を有するよう、当該極性基を有する化合物を含有することが好ましい。このような極性基の種類に制限は無いが、例えば、シラノール基、アミノ基及びその誘導基、アルコキシシリル基、カルボニル基、エポキシ基、カルボキシ基、カルビノール基(−COH)、メタクリル基、シアノ基、スルホン基などが挙げられる。なお、封止部材は、上記いずれか1種の極性基のみを含有していてもよく、2種以上の極性基を任意の組み合わせ及び比率で含有していても良い。
これらの極性基は、封止部の中にはじめから含まれていても良く、プライマーの塗布や表面処理などにより封止部の表面に後から付加されたものでもよい。
硬度測定値は、本発明で用いる封止部材の硬度を評価する指標であり、以下の硬度測定方法により測定される。
また、半導体発光装置が直接露出する状態で使用される場合には、封止部の材料は外力によるワイヤの切断や半導体発光素子の破損を防止するに足りる機械的強度を有することが好ましい。この場合は、デュロメータタイプDによる硬度測定値(ショアD)が、通常0以上、好ましくは7以上、より好ましくは10以上、また、通常85以下、好ましくは70以下、より好ましくは60以下である。ただしこのような高硬度の部材は前述の低硬度の部材と比較すると耐リフロー性や耐温度サイクル性に劣る場合があるので、半導体発光素子や配線の近傍に低硬度、外周部に高硬度の部材を用いて層構造としても良い。例えば上述した特性1)〜3)のうち1つ以上を有する縮合型シリコーン系材料は、接着性に優れるため、層構造としても層間剥離することなく長期にわたり使用することができる。
また、封止部材を塗布する基板(実装基板)が例えばフレキシブル基板等の薄手の基板である場合には、封止部の積層により硬化収縮応力がかかって基板及び封止部が反る可能性がある。このため、封止部は、ショアAが5以上80以下のゴム弾性を有する材料で形成されていることが好ましい。
硬度測定値(ショアA)は、JIS K6253に記載の方法により測定することができる。具体的には、古里精機製作所製のA型ゴム硬度計を用いて測定を行なうことができる。
本発明において、封止部材は、シロキサン結合を含有することが好ましい。即ち、封止部は、シロキサン結合を有する化合物を含んで形成されていることが好ましい。
封止部は、半導体発光素子から発せられた光を効率的に蛍光体含有層へ導く層(導光層)を含むことが好ましい。
シリコーン系材料とは、通常、シロキサン結合を主鎖とする有機重合体をいい、例えば、下記の式(1)で表わされる化合物及び/又はそれらの混合物が挙げられる。
(R1R2R3SiO1/2)M(R4R5SiO2/2)D(R6SiO3/2)T(SiO4/2)Q・・・式(1)
シリコーン系材料を硬化のメカニズムにより分類すると、通常、付加重合硬化タイプ、縮重合硬化タイプ、紫外線硬化タイプ、パーオキサイド架硫タイプなどのシリコーン系材料を挙げることができる。これらの中では、付加重合硬化タイプ(付加型シリコーン樹脂)、縮合硬化タイプ(縮合型シリコーン樹脂)、紫外線硬化タイプが好適である。以下、付加型シリコーン系材料、及び縮合型シリコーン系材料について説明する。
付加型シリコーン系材料とは、ポリオルガノシロキサン鎖が、有機付加結合により架橋されたものをいう。代表的なものとしては、例えばビニルシランとヒドロシランとをPt触媒などの付加型触媒の存在下反応させて得られる、Si−C−C−Si結合を架橋点に有する化合物等を挙げることができる。これらは市販のものを使用することができ、例えば付加重合硬化タイプの具体的商品名としては信越化学工業社製「LPS−1400」「LPS−2410」「LPS−3400」等が挙げられる。
RnSiO〔(4-n)/2〕 (1a)
(但し、式(1a)中、Rは同一又は異種の置換又は非置換の1価炭化水素基、アルコキシ基、又は水酸基であり、nは1≦n<2を満たす正数である。ただし、Rのうち少なくとも1つはアルケニル基である。)で示される1分子中に少なくとも2個のケイ素原子に結合したアルケニル基を有するオルガノポリシロキサンである。
R’aHbSiO〔(4-a-b)/2〕 (2a)
(但し、式(2a)中、R’はアルケニル基を除く同一又は異種の置換又は非置換の1価の炭化水素基であり、a及びbは0.7≦a≦2.1、0.001≦b≦1.0かつ、0.8≦a+b≦2.6を満たす正数である。)で示される1分子中に少なくとも2個のケイ素原子に結合した水素原子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンである。
上記式(1a)のRにおいて、アルケニル基とはビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基などの炭素数2〜8のアルケニル基である。Rが炭化水素基である場合はメチル基、エチル基などのアルキル基、ビニル基、フェニル基等の炭素数1〜20の1価炭化水素基から選択される。好ましくは、メチル基、エチル基、フェニル基である。それぞれは異なっても良いが、耐UV性が要求される場合にはRの80%以上はメチル基であることが好ましい。Rが炭素数1〜8のアルコキシ基や水酸基であってもよいが、アルコキシ基や水酸基の含有率は(A)の重量の3%以下であることが好ましい。
R’aHbSiO(4-a-b)/2 (2a)
(但し、式中R’はアルケニル基を除く一価の炭化水素基であり、a、bは0.7≦a≦2.1、0.001≦b≦1.0、かつ0.8≦a+b≦2.6、好ましくは0.8≦a≦2、0.01≦b≦1、1≦a+b≦2.4を満たす正数である。)で示される1分子中に少なくとも2個、好ましくは3個以上のSiH結合を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンが好ましい。
縮合型シリコーン系材料とは、例えば、アルキルアルコキシシランの加水分解・重縮合で得られるSi−O−Si結合を架橋点に有する化合物を挙げることができる。具体的には、下記式(2)及び/又は(3)で表わされる化合物、及び/又はそのオリゴマーを加水分解・重縮合して得られる重縮合物が挙げられる。
(式(2)中、Mは、ケイ素、アルミニウム、ジルコニウム、及びチタンからなる群より選択される少なくとも1種の元素を表わし、Xは、加水分解性基を表わし、Y1は、1価の有機基を表わし、mは、Mの価数を表わす1以上の整数を表わし、nは、X基の数を表わす1以上の整数を表わす。但し、m≧nである。)
(Ms+XtY1 s-t-1)uY2 (3)
(式(3)中、Mは、ケイ素、アルミニウム、ジルコニウム、及びチタンからなる群より選択される少なくとも1種の元素を表わし、Xは、加水分解性基を表わし、Y1は、1価の有機基を表わし、Y2は、u価の有機基を表わし、sは、Mの価数を表わす1以上の整数を表わし、tは、1以上、s−1以下の整数を表わし、uは、2以上の整数を表わす。)
〈2〉後に詳述する方法によって測定した固体Si−核磁気共鳴(NMR)スペクトルにおいて、下記(a)及び/又は(b)のSiに由来するピークを少なくとも1つ有する。
本発明において好適なシリコーン系材料のケイ素含有率は、通常20重量%以上であり、中でも25重量%以上が好ましく、30重量%以上がより好ましい。一方、上限としては、SiO2のみからなるガラスのケイ素含有率が47重量%であるという理由から、通常47重量%以下の範囲である。
シリコーン系材料を白金るつぼ中にて大気中、450℃で1時間、次いで750℃で1時間、950℃で1.5時間保持して焼成し、炭素成分を除去した後、得られた残渣少量に10倍量以上の炭酸ナトリウムを加えてバーナー加熱し溶融させ、これを冷却して脱塩水を加え、更に塩酸にてpHを中性程度に調整しつつケイ素として数ppm程度になるよう定容し、ICP分析を行なう。
本発明において好適なシリコーン系材料の固体Si−NMRスペクトルを測定すると、有機基の炭素原子が直接結合したケイ素原子に由来する前記(a)及び/又は(b)のピーク領域に少なくとも1本、好ましくは複数本のピークが観測される。
シリコーン系材料について固体Si−NMRスペクトルを行なう場合、以下の条件で固体Si−NMRスペクトル測定及び波形分離解析を行なう。また、得られた波形データより、シリコーン系材料について、各々のピークの半値幅を求める。
装置:Chemagnetics社 Infinity CMX-400 核磁気共鳴分光装置
29Si共鳴周波数:79.436MHz
プローブ:7.5mmφCP/MAS用プローブ
測定温度:室温
試料回転数:4kHz
測定法:シングルパルス法
1Hデカップリング周波数:50kHz
29Siフリップ角:90゜
29Si90゜パルス幅:5.0μs
繰り返し時間:600s
積算回数:128回
観測幅:30kHz
ブロードニングファクター:20Hz
基準試料:ジメチルシリコーンゴム
本発明に用いる硬化性材料として好適なシリコーン系材料は、シラノール含有率が、通常0.01重量%以上、好ましくは0.1重量%以上、より好ましくは0.3重量%以上、また、通常10重量%以下、好ましくは8重量%以下、更に好ましくは5重量%以下の範囲である。シラノール含有率を低くすることにより、シラノール系材料は経時変化が少なく、長期の性能安定性に優れ、吸湿・透湿性何れも低い優れた性能を有する。但し、シラノールが全く含まれない部材は密着性に劣るため、シラノール含有率に上記のごとく最適な範囲が存在する。
硬化性材料には、本発明の効果を著しく損なわない限り、上記の無機系材料及び/又は有機系材料などに、更にその他の成分を混合して用いることも可能である。なお、その他の成分は、1種のみを用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
硬化性材料には、光学的特性や作業性を向上させるため、また、以下の〔1〕〜〔5〕の何れかの効果を得ることを目的として、更に無機粒子を含有させても良い。なお、無機粒子は、1種のみを用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
〔1〕硬化性材料に無機粒子を光散乱剤として含有させることにより、当該硬化性材料で形成された層を散乱層とする。これにより、光源から伝送された光を散乱層において散乱させることができ、導光部材から外部に放射される光の指向角を広げることが可能となる。また、特に導光層に光散乱剤を含有させることで、蛍光体含有層において、発光素子からの照射が緩和されるので、蛍光体の劣化を抑制することができる。
〔2〕硬化性材料に無機粒子を結合剤として含有させることにより、当該硬化性材料で形成された層においてクラックの発生を防止することができる。
〔3〕硬化性材料に無機粒子を粘度調整剤として含有させることにより、当該硬化性材料の粘度を高くすることができる。
〔4〕硬化性材料に無機粒子を含有させることにより、当該硬化性材料で形成された層の収縮を低減することができる。
〔5〕硬化性材料に無機粒子を含有させることにより、当該硬化性材料で形成された層の屈折率を調整して、光取り出し効率を向上させることができる。
使用する無機粒子の種類としては、例えば、シリカ、チタン酸バリウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化ニオブ、酸化アルミニウム、酸化セリウム、酸化イットリウムなどの無機酸化物粒子やダイヤモンド粒子、窒化ガリウムなどの無機窒化物粒子などが挙げられるが、目的に応じて他の物質を選択することもでき、これらに限定されるものではない。
これらの無機粒子(一次粒子)の中央粒径は特に限定されないが、通常、蛍光体粒子の1/10以下程度である。具体的には、目的に応じて以下の中央粒径のものが用いられる。例えば、無機粒子を光散乱材として用いるのであれば、その中央粒径は通常0.05μm以上、好ましくは0.1μm以上、また、通常50μm以下、好ましくは20μm以下である。また、例えば、無機粒子を骨材として用いるのであれば、その中央粒径は1μm〜10μmが好適である。また、例えば、無機粒子を増粘剤(チクソ剤)として用いるのであれば、その中央粒径は10〜100nmが好適である。また、例えば、無機粒子を屈折率調整剤として用いるのであれば、その中央粒径は1〜10nmが好適である。
なお、本発明において、導光層中の無機微粒子は封止部において光散乱剤として作用する。
無機粒子を混合する方法は特に制限されない。通常は、蛍光体と同様に遊星攪拌ミキサー等を用いて脱泡しつつ混合することが推奨される。例えばアエロジルのような凝集しやすい小粒子を混合する場合には、粒子混合後必要に応じビーズミルや三本ロールなどを用いて凝集粒子の解砕を行なってから蛍光体等の混合容易な大粒子成分を混合しても良い。
硬化性材料中における無機粒子の含有率は、本発明の効果を著しく損なわない限り任意であり、その適用形態により自由に選定できる。ただし、当該無機粒子を含有する層における無機粒子の含有率は、その適用形態により選定することが好ましい。例えば、無機粒子を光散乱剤として用いる場合は、その層内における含有率は0.01〜10重量%が好適である。同じ光散乱剤であっても、本発明のように拡散反射層を設けるために無機粒子を用いる場合には、その含有率は隠蔽性を確保するため10重量%以上が好ましく、より好ましくは30重量%以上である。また70重量%以下が好ましく、より好ましくは50重量%以下である。
本発明の半導体発光装置に用いられる蛍光体は、紫外線〜青色光により励起される下記の赤色、黄色、緑色、および青色蛍光体等が挙げられ、これらより選択される1種以上を単独で、または2種以上を任意の組み合わせおよび任意の比率で使用することができる。
なお、本発明の例示では、構造の一部のみが異なる蛍光体を、適宜省略して示している。例えば、「Y2SiO5:Ce3+」、「Y2SiO5:Tb3+」及び「Y2SiO5:Ce3+,Tb3+」を「Y2SiO5:Ce3+,Tb3+」と、「La2O2S:Eu」、「Y2O2S:Eu」及び「(La,Y)2O2S:Eu」を「(La,Y)2O2S:Eu」とまとめて示している。省略箇所はカンマ(,)で区切って示す。
本発明の蛍光体と併用し得る橙色ないし赤色蛍光体としては、本発明の効果を著しく損なわない限り任意のものを使用することができる。
この際、同色併用蛍光体である橙色ないし赤色蛍光体の発光ピーク波長は、通常570nm以上、好ましくは580nm以上、より好ましくは585nm以上、また、通常780nm以下、好ましくは700nm以下、より好ましくは680nm以下の波長範囲にあることが好適である。
橙色ないし赤色蛍光体として使用できる蛍光体を表2に示す。
青色蛍光体を使用する場合、当該青色蛍光体は本発明の効果を著しく損なわない限り任意のものを使用することができる。この際、青色蛍光体の発光ピーク波長は、通常420nm以上、好ましくは430nm以上、より好ましくは440nm以上、また、通常500nm未満、好ましくは490nm以下、より好ましくは480nm以下、さらに好ましくは470nm以下、特に好ましくは460nm以下の波長範囲にあることが好適である。使用する青色蛍光体の発光ピーク波長がこの範囲にあると、本発明に好適な蛍光体の励起帯と重なり、当該青色蛍光体からの青色光により、他色の蛍光体を効率良く励起することができるからである。
緑色蛍光体を使用する場合、当該緑色蛍光体は本発明の効果を著しく損なわない限り任意のものを使用することができる。この際、緑色蛍光体の発光ピーク波長は、通常500nm以上、中でも510nm以上、更には515nm以上、また、通常550nm未満、中でも542nm以下、更には535nm以下の範囲であることが好ましい。この発光ピーク波長が短過ぎると青味を帯びる傾向がある一方で、長過ぎると黄味を帯びる傾向があり、何れも緑色光としての特性が低下する場合がある。
黄色蛍光体を使用する場合、当該黄色蛍光体は本発明の効果を著しく損なわない限り任意のものを使用することができる。この際、黄色蛍光体の発光ピーク波長は、通常530nm以上、好ましくは540nm以上、より好ましくは550nm以上、また、通常620nm以下、好ましくは600nm以下、より好ましくは580nm以下の波長範囲にあることが好適である。
蛍光体としては、上述したもの以外の蛍光体を含有させることも可能である。例えば、蛍光体含有層自体をイオン状の蛍光物質や有機・無機の蛍光成分を均一・透明に溶解・分散させた蛍光性樹脂で形成することもできる。
蛍光体の粒径は特に制限はないが、中央粒径(D50)で、通常0.1μm以上、好ましくは2μm以上、さらに好ましくは5μm以上である。また、通常100μm以下、好ましくは50μm以下、さらに好ましくは20μm以下である。蛍光体の中央粒径(D50)が上記範囲にある場合は、蛍光体含有層において、光源から伝送された光が充分に散乱される。また、光源から伝達された光が充分に蛍光体粒子に吸収されるため、波長変換が高効率に行なわれると共に、蛍光体から発せられる光が全方向に照射される。これにより、複数種類の蛍光体からの一次光を混色して所望の色(例えば、白色)にすることができると共に、均一な色と照度が得られる。一方、蛍光体の中央粒径(D50)が上記範囲より大きい場合は、蛍光体が蛍光体含有層の空間を充分に埋めることができないため、光源から伝達された光が充分に蛍光体に吸収されない可能性がある。また、蛍光体の中央粒径(D50)が、上記範囲より小さい場合は、蛍光体の発光効率が低下するため、照度が低下する可能性がある。
(1)温度25℃、湿度70%の環境下において、エチレングリコールなどの溶媒に蛍光体を分散させる。
(2)レーザ回折式粒度分布測定装置(堀場製作所製 LA−300)により、粒径範囲0.1μm〜600μmにて粒度分布を測定する。
(3)測定された重量基準粒度分布曲線において積算値が50%のときの粒径値を中央粒径D50と表記する。また、積算値が25%及び75%の時の粒径値をそれぞれD25、D75と表記し、QD=(D75−D25)/(D75+D25)と定義する。QDが小さいことは粒度分布が狭いことを意味する。
蛍光体は、耐水性を高める目的で、または蛍光体含有層中で蛍光体の不要な凝集を防ぐ目的で、表面処理が行なわれていてもよい。かかる表面処理の例としては、特開2002−223008号公報に記載の有機材料、無機材料、ガラス材料などを用いた表面処理、特開2000−96045号公報等に記載の金属リン酸塩による被覆処理、金属酸化物による被覆処理、シリカコート等の公知の表面処理などが挙げられる。
(i)所定量のリン酸カリウム、リン酸ナトリウムなどの水溶性のリン酸塩と、塩化カルシウム、硫酸ストロンチウム、塩化マンガン、硝酸亜鉛等のアルカリ土類金属、Zn及びMnの中の少なくとも1種の水溶性の金属塩化合物とを蛍光体懸濁液中に混合し、攪拌する。
(ii)アルカリ土類金属、Zn及びMnの中の少なくとも1種の金属のリン酸塩を懸濁液中で生成させると共に、生成したこれらの金属リン酸塩を蛍光体表面に沈積させる。
(iii)水分を除去する。
蛍光体粒子を硬化性材料に含有させる際の混合方法は特に制限されない。例えば、蛍光体粒子の分散状態が良好な場合であれば、上述の硬化性材料に後混合するだけでよい。即ち、硬化性材料と蛍光体とを混合し、この蛍光体を含有する硬化性材料を用意して、この蛍光体を含有する硬化性材料を塗設して層を作製すればよい。また、例えばアルキルアルコキシシランの加水分解・重縮合を硬化性材料として用いる場合、その硬化性材料中で蛍光体粒子の凝集が起こりやすいのであれば、加水分解前の原料化合物を含む反応用溶液(以下適宜「加水分解前溶液」という。)に蛍光体粒子を前もって混合し、蛍光体粒子の存在下で加水分解・重縮合を行なうと、蛍光体粒子の表面が一部シランカップリング処理され、蛍光体粒子の分散状態が改善される。
硬化性材料中における蛍光体の含有率は、本発明の効果を著しく損なわない限り任意であり、その適用形態により自由に選定できる。ただし、蛍光体含有層中の蛍光体総量として、通常5重量%以上、好ましくは6重量%以上、より好ましくは7重量%以上、また、通常30重量%以下、好ましくは25重量%以下、より好ましくは20重量%以下である。また、流体状の硬化性材料における蛍光体の含有率は、蛍光体含有層における蛍光体の含有率が前記範囲に収まるように設定すればよい。したがって、流体状の硬化性材料が硬化性材料硬化工程において重量変化しない場合は硬化性材料における蛍光体の含有率は蛍光体含有層における蛍光体の含有率と同様になる。また、流体状の硬化性材料が溶媒等を含有している場合など、硬化性材料が硬化性材料硬化工程において重量変化する場合は、その溶媒等を除いた硬化性材料における蛍光体の含有率が蛍光体含有層における蛍光体の含有率と同様になるようにすればよい。なお、蛍光体含有層だけでなく導光層も蛍光体を含有する場合は、上述の蛍光体含有率は、封止部全体における平均蛍光体含有率の値である。
(1)LEDより蛍光体含有層を剥がし取り、カッターナイフなどで切断して深さ方向の観察が出来る断面を作製する。
(2)蛍光体含有層断面にブラックライトを照射し、蛍光体を各色に発光させた状態で写真を撮影する。
(3)断面写真を画像処理ソフトで処理し、RGB成分ごとに画像を分解して各蛍光体を強調した画像を取得し、蛍光体粒子の個数をカウントする。
(4)深さ方向の濃度分布を求める。
上述したように、本発明の半導体発光装置は、配線パターンを有する基板と、半導体発光素子と、半導体発光素子直下の基板及び/または配線パターンを被覆する光拡散反射材含有層とを少なくとも有するものであれば、その構造は特に制限はなく、例えば封止部等を有するものとすることができる。
以下に、本発明による半導体発光装置の好ましい構造例について図1〜図4を用いて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。また、図1〜図4は、本発明の半導体発光装置の構造を説明するための図であり、各部材の縮尺等を正確に示すものではない。
本発明の半導体発光装置は、使用する蛍光体の種類、量を適宜定めることにより任意の色に発光させることが可能である。半導体発光装置を照明装置に用いる場合などは、白色光を発する半導体発光装置が有用である。本発明の半導体発光装置は、発光効率が通常20lm/W以上、好ましくは22lm/W以上、より好ましくは25lm/W以上であり、特に好ましくは28lm/W以上である。また、平均演色評価指数Raが80以上、好ましくは85以上、より好ましくは88以上である。
本発明の半導体発光装置の用途は特に制限されず、通常の発光装置が用いられる各種の分野に使用することが可能である。本発明の半導体発光装置の用途の具体例として、例えば、照明ランプや薄型照明などといった種々の照明装置用の光源、および液晶ディスプレイなどの画像表示装置用の光源(バックライトおよびフロントライトなど)が挙げられる。
画像表示装置は、半導体発光装置を備えた光源と、該光源からの光の照射を受ける、液晶パネルなどの光シャッタを備えた表示パネルを有するものとすることができる。画像表示装置がカラー画像を表示するものである場合、本発明の半導体発光装置をカラーフィルタと併用してもよい。また、本発明の半導体発光装置を照明装置や画像表示装置の光源として用いる場合、半導体発光装置を単独で用いてもよいし複数の半導体発光装置を組み合わせて用いてもよい。
モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製両末端シラノールジメチルシリコーンオイルXC96−723を385g、メチルトリメトキシシランを10.28g、及び、触媒としてジルコニウムテトラアセチルアセトネート粉末0.791gを、攪拌翼と、分留管と、ジムロートコンデンサ及びリービッヒコンデンサとを取り付けた500ml三つ口コルベン中に計量し、室温にて15分触媒の粗大粒子が溶解するまで攪拌した。この後、反応液を100℃まで昇温して触媒を完全溶解し、100℃全還流下で30分間500rpmで攪拌しつつ初期加水分解を行った。
<1−1.半導体発光素子の作製>
半導体発光素子(以下、チップと言う)として、ピーク波長が405nm、半値幅30nm、サイズ350μm×350μmである方形の、サファイア基板上に発光層が形成された複数のGaN系発光ダイオード(LED)を用いた。より詳しくは、直径が8mmの表面実装型アルミナパッケージの底面の金メッキ電極に、405nmの発光波長を有する10個のフリップチップ型GaN系発光素子を金バンプにてフリップボンド実装し、第一の発光装置を作製した。
また直径が6mmの表面実装型アルミナパッケージ(第一の発光装置のパッケージと同素材)を使用し、半導体発光素子の数を3個とした他は同様にして、第二の半導体発光装置を作製した。
前述の合成例1で合成した封止部材を使用し表6に示すチクソ剤及び蛍光体を封止部材に混合した後、シンキー社製攪拌脱泡装置「泡取り錬太郎ARV−200」にて混合し、蛍光体含有層形成液を得た。
粒子系0.7μmのアルミナ微粒子(アドマテックス製 AO−502)を下記の濃度となるように前述の合成例1で合成した封止部材に混合した後、シンキー社製攪拌脱泡装置「泡取り錬太郎ARV−200」にて混合し、白色の光拡散反射材含有層形成用塗布液を得た。
なお、下記のように、光拡散反射材含有層形成用塗布液のアルミナ微粒子の濃度を0重量%、10重量%、30重量%、50重量%と変化させ、前記第一の発光装置を用いて光拡散反射材含有層中のアルミナ微粒子含有量の異なる発光装置を4種類作製した。
<アルミナ微粒子含有量>
実施例1 50重量%
実施例2 30重量%
比較例1 10重量%
比較例2 0重量%
第一、第二の半導体発光装置いずれもGaN系半導体発光素子とアルミナパッケージの底面(基板)との間は約20μmの隙間があった。第一の発光装置にディスペンサを用いて1チップあたり約0.04mgの光拡散反射材含有層形成用塗布液をチップ近傍にディスペンスし、毛管現象によりチップ(半導体発光素子)下部に充填した。この際、光拡散反射材含有層形成用塗布液の半導体発光素子表面への付着は無く、かつ発光層側面への付着はごくわずかで、液のほとんどが発光層とパッケージ底面電極との隙間に位置する状態とした。
ディスペンサを用いて、1−2で得られた蛍光体含有層形成液30μlを前出の光拡散反射材含有層が形成された各々の半導体発光装置に注液した。次いでこの半導体発光装置を、90℃で2時間、110℃で1時間、続いて150℃で3時間保持してこの蛍光体含有層形成液及び光拡散反射材含有層形成用塗布液を硬化させ、各実施例及び各比較例の半導体発光装置を得た。
輝度の測定には、オーシャンオプティクス社製分光器「USB2000」(積算波長範囲:355−800nm、受光方式:100mmφの積分球)を用い、分光器本体の温度変化によるデータ外乱を防ぐため分光器を25℃恒温槽内に保持して測定した。測定中は半導体発光装置の温度上昇を防ぐために、連続点灯試験に用いたアルミ製放熱基板・熱伝導シート及びヒートシンクをそのまま用いて放熱を行った。
また、グラフにはないが、アルミナ濃度50重量%の光拡散反射材含有層を形成したものを、蛍光体を含有する封止部材で封止したところ、光取り出し効率は約10%程度向上した。
実施例1の半導体発光装置と輝度維持率比較することを目的として、上記第二の半導体発光装置を使用し、光拡散反射材含有層を設けず上記1−2で得られた蛍光体含有層形成液をパッケージ上縁より凹みも盛り上がりもなく塗布し、上記1−5と同様の温度条件にて蛍光体含有層を硬化させ、比較例3の半導体発光装置を得た。
すなわち実施例1は発光素子直下にアンダーフィルとして光拡散反射材含有層を設け、その上に蛍光体含有層を設けたが、比較例3は光拡散反射材含有層を形成せず、直接蛍光体含有層形成液を塗布・硬化した。
実施例1及び比較例3の半導体発光装置をアルミ製放熱基板上に取り付け、さらに熱伝導シートを介して放熱基板下にヒートシンクを取り付け放熱基板とヒートシンクをネジ止め固定した。チップ(半導体発光素子)発光面の温度が100±10℃となる様に維持しながら実施例1の半導体発光装置には360mA、比較例3の半導体発光装置には120mAの駆動電流を通電して、温度60℃相対湿度90%にて連続点灯を行った。一定時間毎に取り出して後述の輝度測定方法にて初期輝度(Lumen)に対する経時の輝度の百分率(輝度維持率)を測定した。結果を図6に示す。
(1)比較例3の半導体発光装置は半導体発光素子の直下にも蛍光体が存在するため、発光素子からの高密度の光と熱により半導体発光素子直下の蛍光体が劣化し、輝度が低下した。
(2)実施例1の半導体発光装置は半導体発光素子直下に光拡散反射材含有層をアンダーフィルとして設けているため隠蔽性及び光拡散反射性が高く、半導体発光素子直下の蛍光体や封止剤(実施例1においては光拡散反射材含有層中のバインダ樹脂)・基板に強い光が照射されないために、これらの部材の光や熱による着色・変性・剥離が少なくそれらに起因する輝度低下が抑制された。
実施例1と同様の光学配置構成の発光装置について、光拡散反射材含有層に分散させる微粒子の屈折率、粒子径の影響を調べるために光学シュミレーションを行った。
前提条件:
発光素子 基板 サファイア(n=1.76、k=0)
発光部 GaN層 (n=2.55、k=0)
素子底面 ITO (n=2.12、k=4.35×10−2)
パッケージ電極表面 Au (n=1.65、k=1.96)
封止部材 合成例1の樹脂 (n=1.41、k=0)
光拡散反射材 Al2O3 (n=1.76、k=0)
11 …基板
12 …配線パターン
13 …半導体発光素子
15 …封止部
16 …蛍光体
21 …光拡散反射材含有層
22 …光拡散反射材
Claims (9)
- 半導体発光素子と、配線パターンを有する基板とを含む半導体発光装置において、
該半導体発光素子直下の該基板及び/または該配線パターンの表面が、光拡散反射材の濃度が30重量%以上、70重量%以下である光拡散反射材含有層で被覆されており、
該光拡散反射材が、金属酸化物又は金属窒化物であり、
該光拡散反射材含有層が、シリコーン樹脂を含み、前記基板に近い側ほど前記光拡散反射材の濃度が高い濃度傾斜を有する
ことを特徴とする、半導体発光装置。 - 半導体発光素子と、配線パターンを有する基板とを含む半導体発光装置において、
該半導体発光素子直下の該基板及び/または該配線パターンの表面が、光拡散反射材の濃度が10体積%以上、40体積%以下である光拡散反射材含有層で被覆されており、
該光拡散反射材が、金属酸化物又は金属窒化物であり、
該光拡散反射材含有層が、シリコーン樹脂を含み、前記基板に近い側ほど前記光拡散反射材の濃度が高い濃度傾斜を有する
ことを特徴とする、半導体発光装置。 - 該光拡散反射材の平均中心粒径が、50nm以上、5000nm以下である
ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の半導体発光装置。 - 該光拡散反射材の屈折率が、1.5以上、3.0以下である
ことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体発光装置。 - 該半導体発光素子が、該基板上にフリップチップ型に配置されている
ことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の半導体発光装置。 - 該配線パターンを被覆した該光拡散反射材含有層の反射率が、70%以上である
ことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の半導体発光装置。 - 該半導体発光素子が、紫外から近紫外までの間の発光波長を有する
ことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の半導体発光装置。 - 請求項1〜7のいずれか1項に記載の半導体発光装置を光源として用いた
ことを特徴とする、照明装置。 - 請求項1〜8のいずれか1項に記載の半導体発光装置を備えた光源と、前記光源からの光の照射を受ける、光シャッタを備えた表示パネルと、を有する
ことを特徴とする、画像表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009136757A JP5332921B2 (ja) | 2009-06-05 | 2009-06-05 | 半導体発光装置、照明装置、及び画像表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009136757A JP5332921B2 (ja) | 2009-06-05 | 2009-06-05 | 半導体発光装置、照明装置、及び画像表示装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010283244A JP2010283244A (ja) | 2010-12-16 |
JP5332921B2 true JP5332921B2 (ja) | 2013-11-06 |
Family
ID=43539713
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009136757A Expired - Fee Related JP5332921B2 (ja) | 2009-06-05 | 2009-06-05 | 半導体発光装置、照明装置、及び画像表示装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5332921B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018093097A (ja) * | 2016-12-06 | 2018-06-14 | 日亜化学工業株式会社 | 発光装置 |
Families Citing this family (23)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6157118B2 (ja) * | 2010-03-23 | 2017-07-05 | 株式会社朝日ラバー | 可撓性反射基材、その製造方法及びその反射基材に用いる原材料組成物 |
JP2013012559A (ja) * | 2011-06-29 | 2013-01-17 | Nichia Chem Ind Ltd | 発光素子の製造方法 |
JP5874233B2 (ja) * | 2011-08-05 | 2016-03-02 | 日亜化学工業株式会社 | 発光素子及び発光装置 |
JP5982790B2 (ja) * | 2011-11-15 | 2016-08-31 | 東洋インキScホールディングス株式会社 | 発光装置 |
JP2013105946A (ja) * | 2011-11-15 | 2013-05-30 | Toyo Ink Sc Holdings Co Ltd | 発光装置 |
JP6038443B2 (ja) * | 2011-11-21 | 2016-12-07 | スタンレー電気株式会社 | 半導体発光装置および半導体発光装置の製造方法 |
CN103503182A (zh) | 2012-01-23 | 2014-01-08 | 松下电器产业株式会社 | 氮化物半导体发光装置 |
JP2013243344A (ja) * | 2012-04-23 | 2013-12-05 | Nichia Chem Ind Ltd | 発光装置 |
JP6477794B2 (ja) * | 2012-04-23 | 2019-03-06 | 日亜化学工業株式会社 | 発光装置 |
CN103918093B (zh) | 2012-06-18 | 2017-02-22 | 夏普株式会社 | 半导体发光装置 |
JP6102116B2 (ja) * | 2012-08-07 | 2017-03-29 | 日亜化学工業株式会社 | 発光装置の製造方法 |
JP5994472B2 (ja) | 2012-08-09 | 2016-09-21 | 日亜化学工業株式会社 | 発光装置 |
JP2014093311A (ja) * | 2012-10-31 | 2014-05-19 | Nichia Chem Ind Ltd | 発光装置およびその製造方法 |
JP2014096539A (ja) * | 2012-11-12 | 2014-05-22 | Tokuyama Corp | 紫外発光素子、および発光構造体 |
JP6186904B2 (ja) | 2013-06-05 | 2017-08-30 | 日亜化学工業株式会社 | 発光装置 |
JP6229412B2 (ja) * | 2013-09-30 | 2017-11-15 | 日亜化学工業株式会社 | 発光装置の製造方法 |
JP6432416B2 (ja) | 2014-04-14 | 2018-12-05 | 日亜化学工業株式会社 | 半導体装置 |
US11177423B2 (en) | 2017-05-19 | 2021-11-16 | Citizen Electronics Co., Ltd. | Light emitting device |
JP2019125683A (ja) * | 2018-01-16 | 2019-07-25 | 東芝マテリアル株式会社 | Ledモジュール |
JP2020021823A (ja) * | 2018-07-31 | 2020-02-06 | 日亜化学工業株式会社 | 発光装置 |
JP6959557B2 (ja) * | 2018-08-27 | 2021-11-02 | 日亜化学工業株式会社 | 発光装置 |
JP7372512B2 (ja) * | 2018-09-28 | 2023-11-01 | 日亜化学工業株式会社 | 発光装置および発光装置の製造方法 |
JP7007606B2 (ja) * | 2020-04-15 | 2022-01-24 | 日亜化学工業株式会社 | 発光装置およびその製造方法 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6878973B2 (en) * | 2001-08-23 | 2005-04-12 | Lumileds Lighting U.S., Llc | Reduction of contamination of light emitting devices |
JP2007109948A (ja) * | 2005-10-14 | 2007-04-26 | Toyoda Gosei Co Ltd | 発光装置及びその製造方法 |
JP2007281260A (ja) * | 2006-04-07 | 2007-10-25 | Sumitomo Metal Electronics Devices Inc | リフレクターとそれを用いた発光素子収納用パッケージ及びリフレクターに用いるレンズ |
WO2009069671A1 (ja) * | 2007-11-29 | 2009-06-04 | Nichia Corporation | 発光装置及びその製造方法 |
-
2009
- 2009-06-05 JP JP2009136757A patent/JP5332921B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018093097A (ja) * | 2016-12-06 | 2018-06-14 | 日亜化学工業株式会社 | 発光装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2010283244A (ja) | 2010-12-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5332921B2 (ja) | 半導体発光装置、照明装置、及び画像表示装置 | |
JP2010004035A (ja) | 半導体発光装置、照明装置、および画像表示装置 | |
JP5552748B2 (ja) | 硬化性ポリシロキサン組成物、並びに、それを用いたポリシロキサン硬化物、光学部材、航空宇宙産業用部材、半導体発光装置、照明装置、及び画像表示装置 | |
TWI407583B (zh) | 照明裝置 | |
JP6213585B2 (ja) | 半導体デバイス用部材、及び半導体発光デバイス | |
TWI422666B (zh) | 半導體發光裝置用構件及其製造方法,暨使用其之半導體發光裝置 | |
JP2010004034A (ja) | 半導体発光装置、照明装置、および画像表示装置 | |
JP5286969B2 (ja) | 半導体発光デバイス用部材形成液、半導体発光デバイス用部材、航空宇宙産業用部材、半導体発光デバイス、及び蛍光体組成物 | |
JP2009135485A (ja) | 半導体発光装置及びその製造方法 | |
WO2011125463A1 (ja) | 光半導体装置用封止剤及び光半導体装置 | |
JP2010100743A (ja) | 蛍光体含有組成物の製造方法 | |
JP5374857B2 (ja) | 蛍光体含有組成物の製造方法、及び半導体発光デバイスの製造方法 | |
JP2008260930A (ja) | 蛍光体含有組成物、発光装置、照明装置、および画像表示装置 | |
JP5374855B2 (ja) | 蛍光体含有組成物の製造方法 | |
JP5446078B2 (ja) | 半導体デバイス用部材、並びに半導体デバイス用部材形成液及び半導体デバイス用部材の製造方法、並びに、それを用いた半導体発光デバイス、半導体デバイス用部材形成液、及び蛍光体組成物 | |
JP2011129901A (ja) | 半導体発光装置の製造方法 | |
WO2010098285A1 (ja) | 光半導体装置用封止剤及びそれを用いた光半導体装置 | |
JP2010100733A (ja) | 蛍光体含有組成物の製造方法 | |
JP2009224754A (ja) | 半導体発光装置、照明装置、及び画像表示装置 | |
JP5141107B2 (ja) | 照明装置 | |
JP2015145481A (ja) | 光半導体装置用封止剤及び光半導体装置 | |
JP2015209491A (ja) | 光半導体装置用封止剤及び光半導体装置 | |
JP2012190952A (ja) | 光半導体装置用封止剤、光半導体装置用封止剤の硬化物及び光半導体装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20120412 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130312 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130313 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130509 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130702 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130715 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |