JP5332745B2 - 発光装置 - Google Patents

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本発明は、電子放出源から電界放出された電子によって蛍光体を励起発光させる発光装置に関する。
近年、真空中で電子放出源から電界放出させた電子を高速で蛍光体に衝突させることにより、蛍光体を励起発光させる冷陰極電界放出型の発光装置が開発されており、電界放出型の照明ランプ(Field Emission Lamp: FEL)や電界放出型の表示装置(Field Emission Display: FED)としての用途が見込まれている。
この種の発光装置は、電子放出源に対して正の電位を与えたゲート電極によって電子を引き出し、更に正の高電圧を与えたアノード電極表面の蛍光体に電子を衝突させてアノード電極表面に形成された蛍光体を発光させるものである。
発光輝度を高めるためにはカソード電極に印加する電圧を大きくすることにより大きなエネルギーを持った電子の蛍光体への照射、蛍光体の材料の改良、電子放出源から放出される電流量を増加させる等の様々な方法がある。
しかしながら、カソード電極に印加する電圧が5kVを超えてくると、高エネルギーの電子が蛍光体に照射されることによるX線の発生が顕著になり人間が生活する場所での使用が困難となる。テレビに使われているブラウン管のように鉛ガラスを用いてシールドすることも可能であるが、薄く軽いというFELの長所が失われてしまう。
このように、高エネルギーの電子を照射することが出来ないため使用できる蛍光体が制限されることになる。5keV以下のエネルギーで効率よく発光する蛍光体を作ることは難しく、これがFELの輝度が上がりにくい一つの原因となっている。
電子放出源からの放出電子を増やすためには、広く採用されているスピント型と呼ばれる電子放出源ではゲート電極に印加する電圧を上げるという方法がある。しかし、一般的に電子放出源は一定以上の高電圧で駆動すると不安定になり、また寿命も短くなる。
特許文献1には光電物質層の直下に電子増幅層を設けることでより明るい発光が可能であるとしているが、この構成では電子源とは別に紫外線の光源が必要であるという短所を有している。
特開2006-179467号公報
本発明の目的は、構成が簡単であってアノード電極への印加電圧が低くても電子放出源から放出され電流を増幅して蛍光体に照射される電子流を増大して高い輝度を得ることができる発光装置を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明は、導電性基板と、前記導電性基板の表面に二次元方向に配列して形成された複数の電子放出源と、前記導電性基板の表面に、前記各電子放出源の周囲を個別に取り囲むように形成され絶縁体と、前記各電子放出源の上面と対向する部分を除いた前記絶縁体の表面に形成され前記電子放出源から電子放出るための電界を印加するためのゲート電極と、前記各電子放出源と所定間隔をおいて対向するように配置されアノード電極と、前記アノード電極前記電子放出源と対向するの面に形成された蛍光体と、前記電子放出源と前記蛍光体との間に配置され前記電子放出源から放出された電子が衝突することにより前記電子放出源からの電子を2次電子放出比δp倍に増幅しかつ加速して前記蛍光体に照射し該蛍光体を発光させる増幅電極層とを備え、前記増幅電極層は、前記各電子放出源毎に該電子放出源の中心を通る鉛直線上に軸線を一致して配設され、かつ前記鉛直線に沿い前記それぞれの電子放出源に向けて所定長さに突出する角錐形状または紡錘形状の複数の増幅電極部と、前記各増幅電極部を前記それぞれの電子放出源から同一の間隔をおいて支持する導電性の支持体を有することを特徴とする。
請求項の発明に係る発光装置は、特許請求項記載の発明において、前記増幅電極部の表面は、銀、金、銅、モリブデン、ニッケル、白金、タングステン、ジルコニウム、ゲルマニウム、シリコン及び三酸化二アルミニウムのいずかで形成されていることを特徴とする。
請求項3の発明に係る発光装置は、請求項1に記載の発明において、前記支持体は、ステンレス板に、チタン、ジルコニウム、バナジウム、鉄、アルミニウムのいずれかをコーティングすることで構成され、前記各増幅電極部は、不純物をドープしたシリコンもしくはゲルマニウムにより、又は導電性の半導体もしくは金属の表面に貴金属の薄膜を形成した材料から構成されていることを特徴とする。
請求項4の発明に係る発光装置は、請求項1乃至3の何れか一項に記載の発明において、前記増幅電極層が、前記複数の電子放出源と前記ゲート電極との間に、多層に形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、電子放出源とアノード電極との間に配置され電子放出源から放出された電子が照射され2次電子放出比が1を超える増幅電極層を具備するため、構成が簡単であってアノード電極への印加電圧が低くても電子放出源から放出され電流を増幅して蛍光体に照射される電子流を増大して高い輝度を得ることができる発光装置を提供するができる。
本発明の実施の形態1に係る発光装置を示す概略図である。 図1の発光装置においてアノード電極の側から見た増幅電極部とゲート電極及び電子放出源の関係を示す図である。 電子放出素子の作製工程を説明するための図である。 電子放出素子の他の作製工程を説明するための図である。 電子放出素子の他の作製工程を説明するための図である。 電子放出素子の他の作製工程を説明するための図である。 電子放出素子の他の作製工程を説明するための図である。 電子放出素子の他の作製工程を説明するための図である。 図3〜図8に基づいて説明した作製工程で作製した電子放出素子の放出電流の測定を行う測定装置を示す概略図である。 凸型の増幅電極部の作製工程を説明するための図である。 凸型の増幅電極部の他の作製工程を説明するための図である。 凸型の増幅電極部の他の作製工程を説明するための図である。 凸型の増幅電極部の他の作製工程を説明するための図である。 図14及び図15は、平面型の増幅電極部の作製工程を説明するための図である。 図14及び図15は、平面型の増幅電極部の他の作製工程を説明するための図である。 図14及び頭5に基づいて説明した作製工程で作製した電子放出素子の放出電流の測定を行う測定装置を示す概略図である。 本発明の実施例1におけるアノード電流及び明るさ(発光の強度)の測定結果を説明するための図である。 本発明の実施例2におけるアノード電流及び明るさ(発光の強度)の測定結果を説明するための図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る発光装置を示す概略図である。図2は、図1の発光装置においてアノード電極の側から見た増幅電極部とゲート電極及び電子放出源の関係を示す図である。
図1に示すように、本実施の形態における発光装置1 は、平面状の電界放出型の照明として用いられるものである。発光装置1は、導電性基板2、電子放出源5、絶縁体3、ゲート電極4、アノード電極7、蛍光体6、増幅電極層12及び透明基材9を具備している。
電子放出源5は、導電性基板2の表面の所定領域に形成されている。絶縁体3は、導電性基板2の表面の所定領域に形成されている。ゲート電極4は、絶縁体3の表面に形成され電子放出源5に対して電子放出させるための電界を印加するためのものである。アノード電7極は、電子放出源5と所定間隔をおいて対向するように配置されている。
蛍光体6は、アノード電極7における電子放出源5の側の表面に形成され、電子放出源5から電界放出された電子により励起されて発光する。増幅電極層12は、電子放出源5とアノード電極7との間に配置され、電子放出源5から放出された電子が照射され、かつ、2次電子放出比が1を超えるものである。透明基材8は、アノード電極7の表面に形成され、投光面となる。発光装置1 は、周囲が真空状態に維持されている。
導電性基板2は、金属や導電性の半導体基板のほかにもガラス基材に金属膜や導電性半導体膜を形成したものでもよい。電子放出源5 の材料には、ダイヤモンド、ダイヤモンドライクカーボン、カーボンナノチューブ、カーボンナノウォール、ナノクリスタルシリコン、スピント型マイクロコーン又は金属酸化物ウィスカー等のエミッタ材料がある。
本実施の形態1においては、電子放出源5は、所定の領域ごとにパターンされている。電子放出源5のパターンの形状は、後述する増幅電極部の形状とあわせて設計される。
アノード電極7は、投光面となる透明基材8の裏面側に配置されたITO膜のような透明導電膜、薄く透明な金属、又は、半導体膜で形成されている。蛍光体6 は、例えば、スクリーン印刷法、インクジェット法、フォトグラフィ法、沈殿法又は電着法等により、アノード電極7の上に成膜されている。
増幅電極層12は、電子放出源5とアノード電極7との間の真空の空間内に配置され、増幅電極部11と、導電性の支持体13とを具備している。増幅電極部11は、電子放出源5のパターン領域から放出された電子が通過する位置に配置されている。この増幅電極部11は、電子放出源5に対向して配置され真空中に暴露されており、他方の面の導電性の支持体13により支持されている。
ゲート電極4は、金属材料又は導電性の半導体材料を用い、機械加工、蒸着、スパッタ、エッチング、スクリーン印刷等により形成されている。ゲート電極4は、例えば、厚さが500μm以下の電極として絶縁体3の上に形成されている。絶縁体3は、SiOやAlなどのセラミックやマイカ等の絶縁材料により導電性基板2の表面に形成されている。
また、支持体13は、例えば、厚さ1 m m 以下のステンレス板に、チタン、ジルコニウム、バナジウム、鉄、アルミニウム等のイオンゲッター材をコーティングして形成されている。
また、支持体13は,必ずしも図2の形状にする必要はなく、電子放出源5、増幅電極11、真空中を移動する電子の分布によって適切な形状にすればよい。
増幅電極部11は,支持体13における電子放出源の側の表面に突出する円錐状の凸型に形成されている。増幅電極11は,支持体における電子放出源の側の表面に突出する角錐又は紡錘型などの凸型に形成されてもよい。増幅電極部11は,2次電子放出比が1を超えるものである。
なお、増幅電極部11の構成は、以下のように言い表すことができる。
すなわち、図1に示すように、増幅電極層11は、各電子放出源5毎に該電子放出源5の中心を通る鉛直線上に軸線を一致して配設され、かつ、この鉛直線に沿い、それぞれの電子放出源5に向けて所定長さに突出する角錐形状または紡錘形状の複数の増幅電極部11と、この各増幅電極部11を、それぞれの電子放出源5から同一の間隔をおいて支持する導電性の支持体13を有する。
ここでは、図2のように電子放出源5が円形にパターンされており、その上部に円錐型の増幅電極部11が配置されている場合について説明する。図2には増幅電極部11はパターンされた電子放出源5よりもやや小さい面積を持つように描かれている。増幅電極部11は、電子放出源5の面積と同じ又は大きくてもよく、放出電子の分布と後述する2次電子放出比によって適切に設定すればよい。
電子が固体から真空中に放出されるためには一般的には物質ごとに異なる仕事関数と呼ばれるエネルギーが必要であり、何らかの機構により仕事関数より大きいエネルギーを受け取った電子の一部は固体から真空中に放出される。
一般的に、2次電子放出とは、真空中で加速されて高エネルギーを持つ電子が固体の物質に入射すると固体内の電子が入射した電子から仕事関数より大きいエネルギーを受けとって真空中に飛び出してくる現象を言う。この放出された電子は、2次電子と呼ばれる。また入射した高エネルギーの電子が固体表面で反射されて再び真空中に戻る電子は反射電子と呼ばれる。
他にも入射した高エネルギーの電子が固体内の原子の内殻の電子にエネルギーを与え、その原子から飛び出すと空きのできた原子の内殻の電子状態に、より外殻から電子が移り、その際に原子の内殻と外殻のエネルギー差に相当するエネルギーを別の電子が受け取り真空中に放出される。この電子はオージェ電子と呼ばれる。
このように、固体に電子が入射することにより固体から電子が放出される現象は様々であるが、ここでは電子が固体に入射することにより固体から放出された電子を放出電子と呼び、平均的に1つの電子の入射に対していくつの電子が放出されるかを2次電子放出比(δ)と呼ぶこととする。また、δは物質により異なり、また入射する電子のエネルギーにも依存する。あるエネルギーの電子が入射したときにδが最大の値を取るときこれをδpと呼ぶこととする。
非特許文献1(電子管工学 第2版 桜庭一郎著 森北出版 P51)によれば、チタンであればδの値は入射電子のエネルギーが280eVのときに最大となりδpは0.9となる。また銀の場合は入射電子のエネルギーが800eVのときにδpは15となる。このように1つの電子の入射に対して1つより多く電子を放出する物質が存在する。
増幅電極部11の材料は、銀、金、銅、モリブデン、ニッケル、白金又はタングステン、ジルコニウムのようなδpが1を超える金属である。増幅電極部11の材料としては、ゲルマニウム又はシリコンのようなδpが1を超える半導体を用いる場合に不純物をドープするなどして導電性を付加して用いることが適切である。また、増幅電極部11の材料としては、3酸化2アルミニウムのようなδpが1を超える絶縁体を用いる場合や貴金属など高価な材料を用いる場合には、金属又は導電性の半導体表面にこれらの材料の薄膜を形成することにより導電性を持たせることができ、また、より少ない材料で大面積の電極を製造できる。
2次電子放出比が最大値δpとなる入射電子のエネルギーは、物質ごとに異なるので適切に設定される必要がある。ここでは銀の場合について説明する。銀の場合は先にも述べた通り、入射電子のエネルギーが800eVのときに最大値δpとなる。例えば、導電性基板の電位が0Vでゲート電極4に印加されている電圧が2kVの場合にはゲート電極4と増幅電極11の電位差が800Vになるように、増幅電極11には1200Vの電圧が設定される。
増幅電極部11への電圧の印加は導電性の支持体13に電圧を印加することにより行う。また、この電圧源には増幅電極部11から放出される放出電子による電流を供給する能力を有する必要がある。
以上、述べたように図1に示す増幅電極部11を配置し、前記のようにδpが1を超える材料を用いることにより、電子源から放出された電子による電流9は電子源から放出された電子が増幅電極に入射することによりδp倍に増幅される。この増幅効果により増幅電極部11を通過した電子による電流10は電流9よりもおおきな値となりより多くの電子が蛍光体6に入射する。これにより高い輝度の発光装置が実現できる。
図3、図4、図5、図6、図7及び図8は、電子放出素子の作製工程を説明するための図である。図3のSi基板22は抵抗率10[Ω cm]以下のn型の導電性Siウェハである。Si基板22の表面に酸素又は水蒸気雰囲気下で1100℃にチューブ炉で加熱することにより10μmのSiO層23が形成される。次に、SiO層23の表面にシランガスを用いたプラズマCVD装置を用いてで2μmのポリシリコン層24が形成される。このポリシリコン層24にも、チューブ炉によるリンの熱拡散を行い導電性が付与されている。このようにして、基板21が形成される。
次に、図4に示すように、図3に示したSiO層23とポリシリコン層24が形成された基板21に感光性レジスト26が塗布されたのちフォトリソグラフィー法によりレジスト26がパターンニングされて、基板25が形成される。
次に、図5に示すように、図4に示したパターニングされた基板に25四塩化炭素ガスを用いたプラズマエッチング法によりポリシリコン層24が異方性エッチングされた後、4%フッ酸水溶液により液相で等方性エッチングを行いSiO層23の一部が除去されて、基板27が形成される。
次に、図6に示すように、図5のポリシリコン層24とSiO層23がパターニングされた基板27にニッケルの単体又は合金の微粒子29がスパッタ法により表面に付着されて、基板30が形成される。
次に、図7に示すように、レジスト層26が剥離された後に酸素雰囲気下のチューブ炉で加熱され、ニッケルの微粒子29を酸化したもの酸化ニッケル微粒子31が形成されて、基板30が形成される。
次に、図8に示すように、メタンガスを用いたプラズマCVD法により酸化ニッケル微粒子31を触媒にしてカーボンナノチューブ33が成長されて、電子放出素子32が形成される。
図9は、図3〜図8に基づいて説明した作製工程で作製した電子放出素子32の放出電流の測定を行う測定装置40を示す概略図である。作製された電子放出素子32は、真空容器41の中に設置され10×10の−5乗[Pa]以下にロータリーポンプ及びターボポンプで真空引きされている。Si基板22、ポリシリコン層24、アノード電極7には、それぞれ配線がなされており真空容器41の外部に引き出されている。
ここでは、ポリシリコン層24がゲート電極として用いられている。ポリシリコン層24が接地され、Si基板22に引出電圧印加回路43により負の引出電圧が印加されると電界集中効果によりカーボンナノチューブから電子が真空中に放出される。Si基板22と引出電圧印加回路43との間には、ゲート電流44を計測するゲート電流計45が接続されている。アノード電極7には加速電圧印加回路46により正の加速電圧が印加されており、真空中に放出された電子は電界に引かれてアノード電極7の表面に形成されている蛍光体6に入射する。加速電圧印加回路46とポリシリコン層24との間には、アノード電流47を計測するアノード電流計48が接続されている。電子からエネルギーを受け取って蛍光体6が可視光を放出し、これがガラス窓42を通して外部に取り出され、検出器51に入射されることで輝度が測定される。
図3〜図8に基づいて説明した作製工程で作製した電子放出素子32の放出電流の測定を図9の測定装置で行なったところ、引き出し電圧2.6kV、加速電圧2.4kVのときに5μA/cmの放出電流が観測された。また、このとき10cd/mの輝度が観測された。
図10、図11、図12及び図13は、凸型の増幅電極部の作製工程を説明するための図である。図10に示すように、n型低抵抗のSi基板63の表面にフォトリソグラフィー法を用いてレジスト62がパターニングされて、基板60が形成される。
次に、図11に示すように、図10の基板60が水酸化カリウム溶液にてウェットエッチングされ、シリコンの結晶面によるエッチング速度の違いを利用してコーン65が形成される。これにより、基板64が形成される。
次に、図12に示すように、図11の基板64にさらに異方性エッチングが行なわれ、Si基板63を貫通する開口部67が設けられて、基板66が形成される。このとき、開口部67は図2の開口部5のような形に形成するとよい。
次に、図13に示すように、図12の基板66の表面の白金がスパッタリング法によりコートされて増幅電極層68が形成される。
次に、図9に示す測定装置40のポリシリコン24と蛍光体6の間に増幅電極層68が配置されて測定装置40でアノード電流及び明るさ(発光の強度)が測定されて図17に示す測定結果が得られた。
図17の測定結果から、凸型の増幅電極部を用いたものは、用いないものよりもより多くのアノード電流が流れ、かつ、発光の強度も増していることが分かる。
(実施例2)
図14及び図15は、平面型の増幅電極部の作製工程を説明するための図である。前述の実施例1ではより高効率の電流増幅を行うためにコーン状の形状を形成したが、これは必ずしも必要ではない。コーンの形成を省略してこう定数を減らし、コストダウンをすることも可能である。
図14は、図10のSi基板63を異方性エッチングして開口部71が形成された基板70を示している。このとき、開口部71は,図2の開口部5のような形に形成するとよい。
図15に示すように,図14のSi基板63の表面に白金73がスパッタリング法によりコートされた増幅電極部72が形成される。
図16は、図14及び5に基づいて説明した作製工程で作製した電子放出素子32の放出電流の測定を行う測定装置80を示す概略図である。図16の測定装置80は、図9の測定装置40においてポリシリコン層24と加速電圧印加回路46(アノード電流計48)との間に接続されている電圧印加回路81を追加してなるものである。
図16に示す測定装置80のポリシリコン層24と蛍光体6の間に増幅電極部72が配置されて測定装置80でアノード電流及び明るさ(発光の強度)が測定されて図18に示す測定結果が得られた。
図18の測定結果から、平面型の増幅電極部では材料により異なるが電流が増幅され、輝度が上がっているものが見られることが分かる。
本発明の実施の形態1に係る発光装置1は、電子照射装置として使用する場合には透明基材8を用いる必要はなくアノード電極7を金属又は導電性の半導体などの導電性材料で形成し、蛍光体6も必要ない。また、本発明の実施の形態1に係る発光装置1は、上下を逆転され、上部に導電性基板2が配置され、かつ、下部にアノード電極7が配置されるように設置され、アノード電極7の上に電子照射を行う材料を置いて電子を照射することができる。
増幅電極部は、電子放出源とゲート電極の間に一層で形成されるのみならず、より電流を増幅するために多層に形成されてもよい。
本発明は、照明装置に限らず大面積の電子照射装置としての使用が可能である。近年、電子を物質表面に照射することにより表面を改質し、高機能材料を作製する手法が登場しており、このような分野に本発明は適用が可能である。
1 発光素子
2 導電性基板
3 絶縁体
4 ゲート電極
5 電子放出源
6 蛍光体
7 アノード電極
8 透明基材
9、10 電流
11 増幅電極部
12 増幅電極層
13 支持体

Claims (4)

  1. 導電性基板と、
    前記導電性基板の表面に二次元方向に配列して形成された複数の電子放出源と、
    前記導電性基板の表面に、前記各電子放出源の周囲を個別に取り囲むように形成され絶縁体と、
    前記各電子放出源の上面と対向する部分を除いた前記絶縁体の表面に形成され前記電子放出源から電子放出るための電界を印加するためのゲート電極と、
    前記各電子放出源と所定間隔をおいて対向するように配置されアノード電極と、
    前記アノード電極前記電子放出源と対向するの面に形成された蛍光体と、
    前記電子放出源と前記蛍光体との間に配置され前記電子放出源から放出された電子が衝突することにより前記電子放出源からの電子を2次電子放出比δp倍に増幅しかつ加速して前記蛍光体に照射し該蛍光体を発光させる増幅電極層とを備え、
    前記増幅電極層は、
    前記各電子放出源毎に該電子放出源の中心を通る鉛直線上に軸線を一致して配設され、かつ前記鉛直線に沿い前記それぞれの電子放出源に向けて所定長さに突出する角錐形状または紡錘形状の複数の増幅電極部と、
    前記各増幅電極部を前記それぞれの電子放出源から同一の間隔をおいて支持する導電性の支持体を有する、
    ことを特徴とする発光装置。
  2. 前記増幅電極部の表面は、銀、金、銅、モリブデン、ニッケル、白金、タングステン、ジルコニウム、ゲルマニウム、シリコン及び三酸化二アルミニウムのいずかで形成されていることを特徴とする請求項に記載の発光装置。
  3. 前記支持体は、ステンレス板に、チタン、ジルコニウム、バナジウム、鉄、アルミニウムのいずれかをコーティングすることで構成され、
    前記各増幅電極部は、不純物をドープしたシリコンもしくはゲルマニウムにより、又は導電性の半導体もしくは金属の表面に貴金属の薄膜を形成した材料から構成されている、
    ことを特徴とする請求項に記載の発光装置。
  4. 前記増幅電極層が、前記複数の電子放出源と前記ゲート電極との間に、多層に形成されていることを特徴とする1乃至3の何れか一項に記載の発光装置。
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