JP5332740B2 - モータ駆動制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、モータ駆動制御装置に係り、特に、過変調制御により駆動されるモータから発生する高周波騒音を抑制することができるモータ駆動制御装置に関する。
従来、走行用動力源として、ガソリン等を燃料として動力を出力するエンジンと、バッテリ等の電源装置からの電力により駆動されて動力を出力する電動機とを備えたハイブリッド自動車が知られている。一般に、上記電動機には、三相同期型交流モータが用いられる。この三相同期型モータは、電源装置から供給される直流電圧をインバータによって三相交流電圧に変換して印加されることによって駆動される。
また、上記ハイブリッド自動車では、エンジンから出力される動力の全部または一部の供給を受けて発電を行う発電機を備えている場合があり、この発電機にも三相同期型交流モータが用いられる。上記発電機によって発電された電力は、上記蓄電装置に充電されるか、または、上記電動機を駆動するための電力として使用される。以下、上記電動機および発電機に用いられる三相同期型交流モータを、適宜に「モータ」とだけいうこととする。
上記モータの駆動制御方式として、正弦波PWM(Pulse Width Modulation)制御、過変調制御および矩形波制御が知られており、モータに要求される出力トルクや回転数等に応じて上記いずれかの制御方式が選択的に設定される。
上記正弦波PWM制御や過変調制御を実行する際に、インバータに内包される電力用スイッチング素子(例えばIGBT等)をオン・オフさせるPWM信号は、図11Aに示すように、周期的に変動する例えば三角波状のキャリア(搬送波)1と正弦波状の電圧指令2との電圧比較によって生成される。
このように生成されたPWM信号によって作動制御されるインバータで変換された三相交流電圧がモータに印加されて駆動されるとき、モータからキャリア周波数fの一次、二次等の整数次の高周波音が発生することがある。図10はその様子を概略的に示したもので、U相、V相およびW相の三相に対応する3本の電力用配線4を介してインバータ3からモータ5へ三相交流電圧が印加されるとき、特に、モータ駆動電圧入力部であるモータ5の入力端子部6付近から高周波音7が発生する現象が見られた。
上記のようなキャリア周波数fに起因する高周波音は、自動車に乗っているユーザにとって耳障りな騒音として感じられることがある。とりわけ、エンジン音、モータ音、タイヤが路面上を転がることに伴って発生する音等を含めた車両走行時に発生する音のレベルが比較的小さくなって車内の静粛性が高くなる低速時や停車時に、上記モータから発生する高周波音を騒音として感じ易くなる。
上述したキャリア周波数fに起因する高周波騒音の問題を解消するため、図11Bに示すように、人間が聴き取れる音域である可聴域周波数帯(例えば上限約5kHz)を超える高周波数帯域のものにキャリア1の周波数fを変更または切り換えるよう制御することが行われている。
例えば、特許文献1には、空調機の負荷状態に応じてインバータ制御に用いるキャリア周波数を変更する技術が開示されており、軽負荷時には高キャリア周波数に変更してキャリア音を小さくすることが記載されている。
特開2002−272126号公報
しかし、上記ハイブリッド自動車においては、キャリアに起因する高周波騒音を抑制するために、モータの負荷に応じてキャリア周波数を任意に設定できない状況があり得る。例えば、モータの駆動方式の1つである過変調制御は、正弦波PWM制御に比べると制御応答性が劣るが、なるべく正弦波PWM制御に近い良好な制御応答性を実現するには、図12に示すように、電圧指令2の電気周期(または制御周期)とキャリア1を構成する三角波の整数倍(ここでは8倍を例示)とが同期する制御(以下、これを単に「同期制御」という。)とすることが必要とされる。
そのため、モータが過変調制御状態にあるとき、高周波騒音抑制のためにキャリア周波数を可聴域帯超えの高周波数のものに任意に設定することはできない。これに対し、正弦波PWM制御は、電圧指令とキャリアとが同期していない非同期制御でも良好な制御応答性が損なわれることがなく、また、矩形波制御は、制御応答性が過変調制御よりも劣るものの、インバータ制御にキャリアを用いないためキャリア周波数に起因する高周波騒音の問題は生じない。
本発明の目的は、過変調制御により駆動されるモータから発生する高周波騒音を抑制することができるモータ駆動制御装置を提供することにある。
本発明に係るモータ駆動制御装置は、電源装置から受け取る直流電圧を昇圧可能なコンバータと、コンバータから出力される直流電圧を交流電圧に変換して交流モータに駆動電圧として印加するインバータと、コンバータおよびインバータを作動制御して前記交流モータを正弦波PWM制御、過変調制御および矩形波制御のいずれかの駆動方式で選択的に駆動制御可能な制御部と、を備えるモータ駆動制御装置であって、制御部は、前記モータ駆動制御装置が搭載された車両の速度が所定の閾値より低い低速走行時または停車時に、コンバータによる昇圧が禁止されているか、または、前記コンバータの昇圧について最大昇圧電圧より低い昇圧上限値が設定されているか否かを判定するコンバータ動作判定部と、コンバータ動作判定部によって昇圧禁止または昇圧上限値設定ありと判定されたとき交流モータの駆動方式が過変調制御であるか否かを判定するモータ駆動方式判定部と、モータ駆動方式判定部によって交流モータが過変調制御で駆動されていると判定されたとき、前記昇圧禁止の場合にはコンバータによる昇圧動作を開始して交流モータの駆動方式を過変調制御から正弦波PWM制御に移行させ、前記昇圧上限値設定ありの場合には前記コンバータの昇圧動作を停止して前記交流モータの駆動方式を過変調制御から矩形波制御に移行させるモータ駆動方式切換部と、を含むことを特徴とする。
本発明に係るモータ駆動制御装置において、制御部は、インバータに含まれるスイッチング素子の作動を制御するPWM信号を生成するために用いられるキャリアの周波数を可聴域周波数帯のものと可聴域超えの周波数帯のものとに切り換えるキャリア周波数切換部をさらに含み、制御部では、コンバータ動作判定部によって前記コンバータによる昇圧が禁止されていると判定されたときに、モータ駆動方式切換部がコンバータによる昇圧禁止解除および昇圧動作を開始して交流モータの駆動方式を過変調制御から正弦波PWM制御に移行させるとともに、キャリア周波数切換部がキャリアの周波数を可聴域超えの高周波数のものに切り換えてもよい。
また、本発明に係るモータ駆動制御装置において、制御部は、車両のシフトポジションがニュートラルであるか否かを判定するシフトポジション判定部を更に含み、シフトポジション判定部によってシフトポジションがニュートラルであると判定されたときにコンバータの昇圧禁止解除および昇圧動作の開始、ならびに正弦波PWM制御への移行を実行してもよい。
また、本発明に係るモータ駆動制御装置において、制御部は、シフトポジションがニュートラルであって車速またはモータ回転数が閾値以下であるときに、コンバータの昇圧禁止解除および昇圧動作の開始、ならびに前記正弦波PWM制御への移行を実行してもよい。
本発明に係るモータ駆動制御装置によれば、コンバータによる昇圧が禁止または制限されているか否かの判定結果に応じて、交流モータの駆動方式を過変調制御から正弦波PWM制御または矩形波制御に移行させる制御を実行する。これにより、非同期制御が可能な正弦波PWM制御に移行した場合にはキャリア周波数を可聴域超の高周波数に任意に設定することができ、また、矩形波制御に移行した場合にはインバータ制御にキャリアが用いられないことから、いずれの場合もキャリア周波数に起因する高周波騒音を抑制または解消することができる。
本発明の一実施形態であるモータ駆動制御装置を適用したハイブリッド自動車の概略構成図である。 図1のモータ駆動制御装置を構成するコンバータ、インバータおよびモータECUを示す図である。 モータECUにおいて参照される、モータの回転数とトルクとの関係を規定する第1のマップを示す図である。 正弦波PWM制御、過変調制御および矩形波制御のそれぞれについて電圧波形と変調率とを示す図表である。 モータECUにおいて参照される、モータの回転数とトルクとの関係を規定する第2のマップである。 モータECUにおいて実行される、過変調制御から正弦波PWM制御にモータ駆動方式を切り換える処理手順を示すフローチャートである。 図6に示す処理手順の変形例を示すフローチャートである。 モータECUにおいて実行される、過変調制御から矩形波制御にモータ駆動方式を切り換える処理手順を示すフローチャートである。 図8に示す処理で適用されるマップを示す図である。 モータから高周波音が発生している様子を模式的に示す図である。 比較的低周波数のキャリアと電圧指令の各波形を示す図である。 比較的高周波数のキャリアと電圧指令の各波形を示す図である。 過変調制御における同期制御を説明するための図である。
以下に、本発明に係る実施の形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。この説明において、具体的な形状、材料、数値、方向等は、本発明の理解を容易にするための例示であって、用途、目的、仕様等にあわせて適宜変更することができる。
図1は、本発明の一実施形態であるモータ駆動制御装置を含むハイブリッド自動車10の概略構成を示す図である。図1において、動力伝達系は実線で、電力ラインは一点鎖線で、信号ラインは点線でそれぞれ示されている。ハイブリッド自動車10は、走行用の動力を出力可能なエンジン12と、2つの3相交流同期型モータジェネレータ(以下、単に「モータ」という。)MG1,MG2と、動力分配統合機構14とを備える。
エンジン12は、ガソリンや軽油等を燃料とする内燃機関である。エンジン12は、エンジン用ECU(Electronic Control Unit)(以下、「エンジンECU」という。)16と電気的に接続されており、エンジンECU16からの制御信号を受けて燃料噴射、点火、吸引空気量等が調節されることで作動制御されるようになっている。エンジン12の回転数Neは、エンジン12からの動力を出力する出力軸13に近接して設けられた回転位置センサ11による検出値に基づいてエンジンECU16において算出される。
動力分配統合機構14は、中心部に配置されるサンギヤ18と、サンギヤ18と同心上に配置され円環内周部に内歯を有するリングギヤ20と、サンギヤ18とリングギヤ20の両方にそれぞれ噛合する複数のプラネタリギヤ22とを含んで構成される遊星歯車機構からなっている。複数のプラネタリギヤ22は、キャリア26の端部にそれぞれ回転可能に取り付けられている。
動力分配統合機構14において、キャリア26にはトルク衝撃緩和用のダンパ24を介してエンジン12の出力軸13が連結され、サンギヤ18にはモータMG1のロータ29に接続される回転軸30が連結され、リングギヤ20にはリングギヤ軸32を介して減速機34が連結されている。これにより、動力分配統合機構14では、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア26から入力されるエンジン12からの動力がサンギヤ18側とリングギヤ20側とにそのギヤ比に応じて分配され、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア26から入力されるエンジン12の動力とサンギヤ18から入力されるMG1からの動力が統合されてリングギヤ20からリングギヤ軸32を介して所定減速比のギヤ列を含む減速機34へ入力されるようになっている。
モータMG2のロータ36に接続される回転軸38もまた減速機34に接続されており、モータMG2が電動機として機能するときにはモータMG2からの動力が減速機34へ入力されるようになっている。
リングギヤ軸32およびMG2の回転軸38の少なくとも一方から入力される動力は、減速機34を介して車軸40へ伝達され、これにより車輪42が回転駆動される。一方、回生制動時に車輪42および車軸40から減速機34を介して回転軸38に動力が入力されるとき、MG2は発電機として機能する。ここで、回生制動時は、運転者がブレーキ操作を行って車両速度を減速した場合に限らず、運転者がアクセルペダルの踏み込みを解除して車両加速を中止した場合や、車両が下り坂を重力作用によって走行している場合等を含む。
モータMG1,MG2は、それぞれ対応するインバータ44,46に電気的にそれぞれ接続され、各インバータ44,46は、DC/DCコンバータ(以下、単に「コンバータ」という。)48を介して電源装置としてのバッテリ50に電気的に接続されている。バッテリ50は、リチウムイオン電池等の二次電池や、化学反応を伴わずに蓄電可能なキャパシタが好適に用いられる。
モータMG1,MG2が電動機として機能するとき、コンバータ48にはバッテリ50から平滑コンデンサ52を介してバッテリ電圧である直流電圧Vbが供給される。コンバータ48は、入力電圧Vbを所定値Vcにまで昇圧して出力する機能を有する。また、コンバータ48は、規格により最大昇圧可能電圧が決められており、例えば200Vのバッテリ電圧Vbを最大600Vまで昇圧することが可能である。ただし、後述するように車両走行モードとしてエコモードが選択されたときには、コンバータ48はその昇圧動作が禁止され、バッテリ電圧Vbがそのまま不作動のコンバータ48から出力されることになる。
コンバータ48から出力される直流電圧Vcは、平滑コンデンサ54を介してインバータ44,46に入力される。各インバータ44,46は、入力された直流電圧Vcを三相交流電圧に変換して、モータMG1,MG2に印加し、これにより各モータMG1,MG2が電動機として回転駆動されるようになっている。上記のようにコンバータ出力電圧Vcはインバータ入力電圧であり、以下これをシステム電圧VHということがある。
また、モータMG1は、動力分配統合機構14を介してエンジン12に連結されていることから、電動機として駆動してエンジン始動時のセルモータとしても用いることができ、さらには、電動機として駆動してトルク制御を行うことによりエンジン12の回転数Neを変速するための変速機として用いることもできる。
一方、モータMG1,MG2が発電機として機能するとき、モータMG1,MG2から出力される三相交流電圧をインバータ44,46で直流変換した後、コンバータ48で降圧してバッテリ50に充電する。また、インバータ44,46は、コンバータ48に接続される電力ライン56および接地ライン58を共通にしていることから、モータMG1,MG2のうち一方のモータで発電した電力をコンバータ48を介さずに他方のモータに供給して回転駆動させることもできる。
インバータ44,46は、制御部としてのモータ用ECU(以下、「モータECU」という。)60にそれぞれ電気的に接続されており、モータECU60から送信される制御信号に基づいて作動制御される。また、モータMG1,MG2には、各ロータ29,36の回転角を検出する回転角センサ31,37が設けられている。回転角センサ31,37は、例えばレゾルバ等によって好適に構成される。各回転角センサ31,37による検出値は、モータECU60に入力されて各モータ回転数Nm1,Nm2の算出等に用いられる。
モータECU60は、後述する制御プログラムを実行するCPU、制御プログラムや制御用マップ等を格納するROM、各種検出値を随時に記憶および読み出し可能なRAM等からなるマイクロコンピュータで構成されることができる。上記ROMに記憶されるマップには、通常走行モード時に参照される第1のマップ(図3参照)と、燃費重視走行モードであるエコモード時に参照される第2のマップ(図5参照)とが含まれる。
上記エコモードは、運転席の近傍であって運転者が操作しやすい位置に設けられたエコスイッチが運転者によりオン操作されることによって手動で選択されるよう構成されてもよいし、あるいは、車両の運転状態を統括的に監視するハイブリッド用ECU66(以下、「ハイブリッドECU」という。)66がモータMG2の動力のみで走行するいわゆるEV走行時に車速やモータMG2へのトルク要求が安定している場合に自動的に選択されるよう構成されてもよい。
バッテリ50には、充電状態または残容量(SOC:State Of Charge)を検出するためのSOCセンサ62が設けられている。SOCセンサ62は、バッテリ50の充放電電流を検出する電流センサで構成されることができる。SOCセンサ62による検出値は、バッテリ用ECU(以下、「バッテリECU」という。)64に入力される。また、バッテリECU64には、電圧センサで検出されるバッテリ電圧Vbや、図示しない温度センサによって検出されるバッテリ温度等が入力されるようになっている。バッテリECU64は、SOCセンサ62により検出される充放電電流の積算値に基づいてバッテリ残容量SOCが適正範囲に維持されるように監視しており、バッテリ残容量SOCに応じて充電制限信号や放電制限信号をハイブリッド用ECU66へ出力する。
ハイブリッドECU66は、エンジンECU16、モータECU60およびバッテリECU64と電気的にそれぞれ接続されており、エンジン12およびモータMG1,MG2を統括的に作動制御すると共にバッテリ50を管理する機能を有する。ハイブリッドECU66は、エンジンECU16との間で、必要に応じてエンジン制御信号を送信し、必要に応じてエンジン作動状態に関するデータ(例えばエンジン回転数Ne等)を受信する。また、ハイブリッドECU66は、モータECU60との間で、必要に応じて要求トルク指令Tr*を送信し、必要に応じてモータ作動状態に関するデータ(例えばモータ回転数Nm1,Nm2、モータ電流等)を受信する。さらに、ハイブリッドECU66は、バッテリECU64からバッテリ残容量SOC、バッテリ電圧、バッテリ温度、充放電制限信号等のバッテリ管理に必要なデータを受信する。
ハイブリッドECU66には、また、車速センサ68、アクセル開度センサ70およびシフトポジションセンサ71が電気的に接続されており、ハイブリッド車10の走行速度である車速Svと、図示しないアクセルペダルの踏み込み量に対応するアクセル開度情報Acと、シフトレバーが操作されているシフトポジション情報Rがそれぞれ入力される。
図2は、本実施形態のモータ駆動制御装置100を構成するコンバータ48、インバータ44,46およびモータECU60をより詳細に示す図である。モータMG1用のインバータ44は、モータMG2用のインバータ46と同一構成を有するため、ここではインバータ46についてのみ説明することとする。
コンバータ48は、システムメインリレーSMR1,SMR2を介してバッテリ50に接続されている。システムメインリレーSMR1,SMR2は、モータECU60からのスイッチング信号を受けてオン・オフ制御される。
コンバータ48は、リアクトルLと、電力用スイッチング素子(以下、単に「スイッチング素子」という)E1,E2と、ダイオードD1,D2とを含む。スイッチング素子E1,E2は、電力ライン56および接地ライン58間に直列に接続される。スイッチング素子E1,E2としては、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、電力用MOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタ、または電力用バイポーラトランジスタ等を用いることができる。ダイオードD1,D2は、各スイッチング素子E1,E2に対して、エミッタ側からコレクタ側に電流を流すようにそれぞれ並列接続されている。リアクトルLは、一端がスイッチング素子E1,E2間の接続ライン74に接続され、他端がシステムメインリレーSMR1を介してバッテリ50の正極に接続されている。スイッチング素子E1,E2は、モータECU60からのスイッチング信号S1,S2を受けてオン・オフ制御される。
コンバータ48とインバータ46との間に配置される平滑コンデンサ54の端子間電圧すなわちシステム電圧VHは、電圧センサ55によって検出されてモータECU60へ入力されるようになっている。
インバータ46は、電力ライン56および接地ライン58との間に互いに並列に設けられる、U相アーム78、V相アーム80、およびW相アーム82を含む。各相アーム78〜82は、電力ライン56および接地ライン58間に直列接続された2つのスイッチング素子と、各スイッチング素子に対して逆並列にそれぞれ接続された2つのダイオードとからそれぞれ構成される。詳細には、U相アーム78はスイッチング素子E3,E4およびダイオードD3,D4からなり、V相アーム80はスイッチング素子E5,E6およびダイオードD5,D6からなり、W相アーム82はスイッチング素子E7,E8およびダイオードD7,D8からなっている。各スイッチング素子E3〜E8には、例えばIGBT等を好適に用いることができる。スイッチング素子E3〜E8は、モータECU60からのスイッチング信号S3〜S8を受けてオン・オフ制御される。
各相アーム78,80,82の中間点は、モータMG2のU相、V相およびW相(以下、単に「三相」という)の各相コイルの各一端にそれぞれ接続されている。各相コイルの各他端は、モータMG2内の中性点Nに共通接続されている。また、U相およびV相の各コイルに流れる電流は、電流センサ84によってそれぞれ検出されてモータECU60へ入力されるようになっている。なお、W相コイルに流れる電流は、三相電流の総和がゼロになる関係から算出されることができる。
次に、図3〜5を参照して、モータMG1,MG2の駆動方式と、通常走行モードとエコモードでのマップの切り換えについて説明する。図3は、通常走行モードにモータECU60において参照される第1のマップを示す。図4は、典型的な3つのモータ駆動方式である正弦波PWM制御、過変調制御および矩形波制御のそれぞれについて電圧波形と変調率とを概略的に示す。図5は、エコモード時にモータECU60において参照される第2のマップを示す。
モータECU60は、通常走行モード時には第1のマップを参照することにより、入力されるトルク指令Tr*に応じて正弦波PWM制御、過変調制御および矩形波制御のいずれかの駆動方式でモータMG1,MG2を駆動制御する。
正弦波PWM制御は、交流モータにおいて最も一般的に用いられるPWM制御であり、図3に示すように低回転域から中回転域にかけて適用される。この制御では、図4に示すように、インバータ44,46の各相アーム78−82におけるスイッチング素子E3−E8のオン・オフ制御を、正弦波状の電圧指令と代表的には三角波であるキャリア(搬送波)との電圧比較にしたがって生成されるPWM信号S3−S8によって行う。その結果、モータMG1,MG2に印加される交流電圧の基本波成分が正弦波となり、トルク変動が少なく滑らかな出力が得られる駆動方式であって制御応答性が良好である。ただし、変調率(システム電圧VHに対する基本波成分の振幅の割合、以下に同じ。)を0から最大0.61までしか高めることができず、他の駆動方式に比べるとモータ出力は小さくなる。
また、正弦波PWM制御では、電圧指令の振幅がキャリアの振幅を超えることがなくきめ細かいPWM信号の生成が可能であるため、モータの電気周期または制御周期とキャリアの周波数とが必ずしも同期しなくても制御性を悪化させることがないことから、キャリア周波数を可聴域帯の周波数のものから可聴域帯を超える高周波数のものに任意に設定または切り換えることができる。
一方、矩形波制御は、弱め界磁制御の下で、図4に示すように上記1電気周期内でデューティ比50%の1つの矩形波パルスだけをモータに印加するようインバータ44,46のスイッチング素子E3−E8がオン・オフ制御される。これにより、上記変調率を0.78(一定)に高めることができ、図3に示すように高出力・高回転域での制御に適用される。また、矩形波制御では、上記スイッチング信号S3−S8の生成にキャリアを用いないため、キャリア周波数に起因する高周波騒音がモータから発生するという問題は発生しない。
一方、過変調制御は、図3,4に示すように、正弦波PWM制御と矩形波制御との間の中回転域から高回転域にかけて適用され、変調率が0.61〜0.78の間で可変である。この過変調制御は、正弦波状の電圧指令とキャリアとの電圧比較にしたがってインバータ44,46のスイッチング素子E3−E8用のPWM信号S3−S8が生成されるため過変調PWM制御とも称されるが、電圧指令の振幅がキャリアの振幅を超えることでPWM信号S3−S8にデューティ比が比較的大きな矩形波パルスが含まれてしまい、これにより正弦波PWM制御に比べてトルク変動か大きく制御応答性に劣るものになる。そのため、過変調制御においてもなるべく正弦波PWM制御に近い良好な制御応答性を実現するには、上記モータの電気周期とキャリアの周波数とを同期させる同期制御とすることが必要とされる。
第1のマップを参照してモータ駆動方式が選択される通常走行モード時において、コンバータ46による昇圧値は、モータの駆動方式およびその変調率に応じて必要となるシステム電圧目標値VH*となるようスイッチング素子E1,E2のスイッチング信号S1,S2がモータECU60で生成されて出力される。この場合のシステム電圧目標値VH*は、バッテリ電圧Vb(例えば200V)以上であってコンバータ最大昇圧電圧Vcmax(例えば600V)以下となる。
ただし、上述したようにエコモードが選択されると、モータECU60は、ECO信号の入力を受けてコンバータ48による昇圧動作を禁止する。これにより、コンバータ48による昇圧動作が禁止され、システム電圧VHはバッテリ電圧Vbと等しくなる。このようにコンバータ48による昇圧動作を禁止することで、コンバータ48におけるリアクトル損失やスイッチング損失が発生するのを無くすことができ、エネルギー効率の向上、ひいては燃費の向上を図ることができる。
エコモードが選択されると、モータECU60では、図5に示す第2のマップを参照してモータMG1,MG2の駆動方式が設定される。図5中に示される点線は、図3に示す第1のマップの外形線を示す。第2のマップは、コンバータ48の昇圧が禁止されてバッテリ電圧Vbがシステム電圧VHとして適用されるため、第1のマップに比べると全体的に低トルク側および低回転域側に縮小したマップになっている。そのため、「X」で示す同じ運転ポイントAであっても、第1のマップでは正弦波PWM制御が適用されるのに対し、第2のマップでは過変調制御が適用されることになる。
このようにエコモードが選択されてコンバータ48の昇圧が禁止されている状況下においてモータMG1,MG2が過変調制御で駆動されている場合、モータMG1,MG2からキャリア周波数fの一次、二次等の整数次の高周波音が発生することがある。このキャリア周波数fに起因する高周波音は、自動車に乗っているユーザにとって耳障りな騒音として感じられることがある。とりわけ、モータ音やタイヤが路面上を転がることに伴って発生する音等を含めた車両走行時に発生する音のレベルが比較的小さくなって車内の静粛性が高くなる低速時(例えば10km/h以下)に、走行用動力を出力するモータMG2から発生する高周波音を騒音として感じ易くなる。
そこで、本実施形態のモータ駆動制御装置100では、所定の閾値Svth以下の低速時におけるキャリア周波数に起因する高周波騒音を解消するため、図6のフローチャートに示すような制御をモータECU60において実行する。
まず、コンバータ48による昇圧が禁止されているか否かについて判定する(ステップS10:コンバータ動作判定部)。この判定は、モータECU60にECO信号が入力されているか否か、すなわちエコモードが選択されているか否かで行うことができる。
ここにおいて、コンバータ48の昇圧が禁止されていない、すなわち通常走行モードが選択されている判定されると、そのまま処理を終了する。一方、コンバータ48の昇圧が禁止されていると判定された場合、続いて、モータの駆動方式が過変調制御であるか否かについて判定する(ステップS12:モータ駆動方式判定部)。この判定は、現在のモータ運転ポイントが第2のマップでどの制御方式の領域に位置するかに基づいて行われる。
ここにおいて、モータ駆動方式が過変調制御以外、すなわち正弦波PWM制御または課変調制御であると判定されると、そのまま処理を終了する。一方、過変調制御であると判定された場合、モータMG2の駆動方式選択のために参照するマップを第2のマップから第1のマップに一旦切り換えると共に、コンバータ48の昇圧禁止を一旦解除して昇圧動作を開始させ、モータ駆動方式を過変調制御から正弦波PWM制御に移行させる(ステップS14:モータ駆動方式切換部)。そして、キャリア周波数を可聴域帯のものから可聴域を超える高周波数のものに切り換えて(ステップS16:モータ駆動方式切換部)、処理を終了する。
このように本実施形態のモータ駆動制御装置100によれば、エコモード設定によりコンバータ48による昇圧が禁止されている状態でモータMG2の駆動方式が過変調制御であると判定された場合に、コンバータ48による昇圧禁止を一旦解除して昇圧動作を開始するとともに参照マップをエコモード時の第2のマップから通常走行モード時の第1のマップに一旦切り換えてモータMG2の駆動方式を過変調制御から正弦波PWM制御に移行させる制御を実行する。これにより、非同期制御が可能な正弦波PWM制御ではキャリア周波数を可聴域超の高周波数に任意に設定することができるので、キャリア周波数に起因する高周波騒音を抑制または解消することができる。
なお、車速が上記所定閾値Svth又はこれよりも大きい閾値以上になったときに、切換前のエコモード時の状態に戻す、すなわち、参照マップを第2のマップに切り換えると共にコンバータ48による昇圧を禁止し、キャリア周波数を元に戻すという制御を行ってもよい。
次に、図7のフローチャートを参照して上述した制御の変形例について説明する。この変形例は、シフトポジションがニュートラルポジションにあって、かつ、エンジンが暖機運転等のために作動しているエンジン回転数を制御するためにモータMG1が駆動される場合に適用され、このときエコモードが設定されていることによりモータMG1の駆動方式を選択する際に参照されるマップも第2のマップとなっている。
なお、ハイブリッド自動車10において、走行中にシフトレバーが例えばドライブポジションからニュートラルポジションに操作さたとき、インバータ46がシャットダウンされることで走行用動力を出力するモータMG2は無負荷回転状態となるため、このときキャリア周波数に起因する高周波音がモータMG2から発生することはない。
図7に示す処理手順において図6と異なるところは、上記ステップS12と上記ステップS14との間に、シフトポジションがニュートラルポジションであるか否かを判定するステップが加わっている点だけである。
すなわち、コンバータ48が昇圧禁止状態でモータMG1の駆動方式が過変調制御であると判定されたとき(ステップS10およびS12でいずれもYES)、シフトポジションがニュートラルポジションであるか否かが判定される(ステップS18:シフトポジション判定部)。この判定は、シフトポジションセンサ71からハイブリッドECU66に入力されるシフトポジション信号Rに基づいて行われる。
ここにおいて、シフトポジションがニュートラルポジションではないと判定されると、そのまま処理を終了する。一方、シフトポジションがニュートラルポジションであると判定されると、上記と同様に、参照マップを第2のマップから第1のマップに一旦切り換えると共にコンバータ48の昇圧禁止解除および昇圧動作開始を実行し(ステップS14)、キャリア周波数を可聴域帯のものから可聴域を超える高周波数のものに切り換える(ステップS16)。
このように図7に示す制御によれば、エンジン音、モータ音、タイヤが路面上を転がることに伴って発生する音等を含めた車両走行時に発生する音のレベルが比較的小さくなって車内の静粛性が高くなる停車時や停車状態に近い低速時に、キャリア周波数に起因する高周波騒音がモータMG1から発生するのを抑制または解消することができる。
なお、図6,7を参照して説明した制御の例では、車速が所定閾値Svth以下であるときに実行するものと説明したが、これに限定されず、モータ回転数Nm1,Nm2が所定閾値Nmth以下になったときに実行するようにしてもよい。
次に、図8,9を参照して、本実施形態のモータ駆動制御装置100における別の制御例について説明する。図8は上記別の制御例を示すフローチャートであり、図9は上記別の制御例において第2のマップ(図5参照)から切り換えられる第3のマップを示す図である。
ここで、図9中に示す点線は、エコモード時に参照される第2のマップの外形線である。ここで説明する制御例におけるエコモードは、上述したようにコンバータ48の昇圧を禁止してシステム電圧VHをバッテリ電圧Vbとするのとは異なり、エコモードが選択されるとコンバータ48の昇圧上限値Vclim(例えば300V)が設定され、コンバータ48はバッテリ電圧Vbから昇圧上限値Vclimまでの昇圧動作が許容されるものとする。
また、図9に示す第3のマップは、コンバータ48による昇圧を停止してシステム電圧VHをバッテリ電圧Vb(例えば200V)としたときのマップであり、昇圧上限値Vclimが設定されるエコモード時に参照される第2のマップと比べて低トルク側および低回転域側へ縮小しており、「X」で示す同じ運転ポイントAでも第2のマップでは過変調制御が適用されるのに対して第3のマップでは矩形波制御が適用されることが分かる。
図8を参照すると、まず、コンバータ48による昇圧が制限されているか否かが判定される(ステップS20:コンバータ動作判定部)。ここでは、エコモードが選択されて昇圧上限値Vclimが設定されているか否かが判定されることになる。
ここにおいて、コンバータ48による昇圧が制限されていない、すなわちエコモードが選択されていないと判定されると、そのまま処理を終了する。一方、コンバータ48による昇圧が制限されていると判定されると、続いてモータの駆動方式が過変調制御であるか否かが判定される(ステップS22:モータ駆動方式判定部)。この判定は、現在のモータ運転ポイントが第2のマップでどの制御方式の領域に位置するかに基づいて行われる。
ここにおいて、モータの駆動方式が過変調以外、すなわち正弦波PWM制御または矩形波制御であると判定されると、そのまま処理を終了する。一方、モータの駆動方式が過変調制御であると判定されると、参照マップを第2のマップから第3のマップに切り換えると共にコンバータ48による昇圧を停止してモータ駆動方式を過変調制御から矩形波制御に移行し(ステップS24:モータ駆動方式切換部)、その処理を終了する。
上述した別の制御例によれば、エコモードが選択されることでコンバータ48による昇圧が制限されており、かつ、モータMG1,MG2の駆動方式を過変調制御であると判定されたときに、モータ駆動方式を過変調制御から矩形波制御に移行させる制御を実行する。このようにインバータ制御にキャリアを用いない矩形波制御に移行させることで、キャリア周波数に起因する高周波騒音がモータMG1,MG2から発生するのを解消することができる。
なお、図8,9を参照して説明した別の制御例においても、車速またはモータ回転数が所定の閾値以下になったときに処理を実行してもよいし、また、図7に示す処理と同様にシフトポジションがニュートラルポジションである場合に過変調制御から矩形波制御に切り換えるようにしてもよい。
10 ハイブリッド自動車、11 回転位置センサ、12 エンジン、13 出力軸、14 動力分配統合機構、16 エジンECU、18 サンギヤ、20 リングギヤ、22 プラネタリギヤ、24 ダンパ、26 キャリア、29 ロータ、30 回転軸、31,37 回転角センサ、32 リングギヤ軸、34 減速機、36 ロータ、38 回転軸、40 車軸、42 車輪、44,46 インバータ、48 コンバータ、50 バッテリ、52,54 平滑コンデンサ、55 電圧センサ、56 電力ライン、58 接地ライン、60 モータECU、62 SOCセンサ、64 バッテリECU、66 ハイブリッドECU、68 車速センサ、70 アクセル開度センサ、71 シフトポジションセンサ、MG1,MG2 三相同期型交流モータ。

Claims (4)

  1. 電源装置から受け取る直流電圧を昇圧可能なコンバータと、コンバータから出力される直流電圧を交流電圧に変換して交流モータに駆動電圧として印加するインバータと、前記コンバータおよびインバータを作動制御して前記交流モータを正弦波PWM制御、過変調制御および矩形波制御のいずれかの駆動方式で選択的に駆動制御可能な制御部と、を備えるモータ駆動制御装置であって、
    前記制御部は、前記モータ駆動制御装置が搭載された車両の速度が所定の閾値より低い低速走行時または停車時に、前記コンバータによる昇圧が禁止されているか、または、前記コンバータの昇圧について最大昇圧電圧より低い昇圧上限値が設定されているか否かを判定するコンバータ動作判定部と、前記コンバータ動作判定部によって昇圧禁止または昇圧上限値設定ありと判定されたとき前記交流モータの駆動方式が過変調制御であるか否かを判定するモータ駆動方式判定部と、前記モータ駆動方式判定部によって前記交流モータが過変調制御で駆動されていると判定されたとき、前記昇圧禁止の場合には前記コンバータによる昇圧動作を開始して前記交流モータの駆動方式を過変調制御から正弦波PWM制御に移行させ、前記昇圧上限値設定ありの場合には前記コンバータの昇圧動作を停止して前記交流モータの駆動方式を過変調制御から矩形波制御に移行させるモータ駆動方式切換部と、を含むことを特徴とするモータ駆動制御装置。
  2. 請求項1に記載のモータ駆動制御装置において、
    前記制御部は、前記インバータに含まれるスイッチング素子の作動を制御するPWM信号を生成するために用いられるキャリアの周波数を可聴域周波数帯のものと可聴域超えの周波数帯のものとに切り換えるキャリア周波数切換部をさらに含み、
    前記制御部では、前記コンバータ動作判定部によって前記コンバータによる昇圧が禁止されていると判定されたときに、前記モータ駆動方式切換部が前記コンバータによる昇圧禁止解除および昇圧動作を開始して前記交流モータの駆動方式を過変調制御から正弦波PWM制御に移行させるとともに、前記キャリア周波数切換部が前記キャリアの周波数を可聴域超えの高周波数のものに切り換えることを特徴とするモータ駆動制御装置。
  3. 請求項2に記載のモータ駆動制御装置において、
    前記制御部は、前記車両のシフトポジションがニュートラルであるか否かを判定するシフトポジション判定部を更に含み、前記シフトポジション判定部によってシフトポジションがニュートラルであると判定されたときに前記コンバータの昇圧禁止解除および昇圧動作の開始ならびに前記正弦波PWM制御への移行を実行することを特徴とするモータ駆動制御装置。
  4. 請求項3に記載のモータ駆動制御装置において、
    前記制御部は、シフトポジションがニュートラルであって車速またはモータ回転数が閾値以下であるときに、前記コンバータの昇圧禁止解除および昇圧動作の開始、ならびに前記正弦波PWM制御への移行を実行することを特徴とするモータ駆動制御装置。
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