JP5332547B2 - 冷延鋼板 - Google Patents

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Description

本発明は、プレス加工等により様々な形状に成形して利用される冷延鋼板に関し、特に、プレス成形性に優れるとともに表面性状の良好な冷延鋼板に関する。
産業技術分野が高度に分業化した今日、各技術分野において用いられる材料には、特殊かつ高度な性能が要求されている。例えば、プレス成形して使用される冷延鋼板についても、プレス形状の多様化に伴い、より優れた成形性が必要とされている。また、高い強度が要求されるようになり、高張力冷延鋼板の適用が検討されている。特に、自動車用鋼板に関しては、地球環境への配慮から、車体を軽量化して燃費を向上させるために、薄肉高成形性高張力冷延鋼板の需要が著しく高まってきている。プレス成形においては、使用される鋼板の厚さが薄いほど、割れやしわが発生しやすくなるため、より深絞り性や延性に優れた鋼板が必要とされる。しかし、これらのプレス成形性と鋼板の高強度化とは、背反する特性であり、表面性状を含めて、これらの特性を同時に満足させることは困難である。
これまでに、TiあるいはNbを添加した極低炭素鋼板、いわゆるIF鋼板をベースに、Si、Mn、P等を添加して強度を高めた深絞り用高張力冷延鋼板については多くの提案がなされている。IF鋼板には、鋼中のC、NがNbCやTiNとして析出固定されるために、焼鈍時に深絞り性に好ましい再結晶集合組織が形成され、高強度化しても優れた成形性を確保しやすいという利点がある。
特許文献1には、Ti添加極低炭素鋼にPとCrを添加した高強度鋼板が開示されており、特許文献2には、Ti添加極低炭素鋼にP、Si、Mn等を添加し、さらに二次加工脆性を改善するためにBを添加した高強度冷延鋼板が開示されている。
IF鋼板にSi、Mn、P等を添加した場合、鋼板表面に凹凸欠陥(以下、「凹凸表面欠陥」という)が発生するという問題が生じる。この凹凸表面欠陥は、塗装後にも認められるため、美麗な外観が要求される自動車外板パネル等においては、重大な欠陥となり忌避される。
凹凸表面欠陥については、鋼板に硬度が不均一な部分が存在すると、プレス成形時に軟質部が優先的に塑性変形するため、板厚の凹凸が発生すると考えられており、ゴースト等と呼ばれることがある。
特許文献3には、P添加冷延鋼板において、Pの偏析を抑制することにより鋼板内部の硬度差を減少させ、ゴーストの発生を防止する技術が開示されている。Pの偏析を低減する具体的方法として、連続鋳造時にスラブを圧下して中心偏析を軽減する手法や、スラブを高温で塑性加工し中心偏析を改善する手法が提案されている。しかし、これらの手法では、生産性が阻害されるばかりか、スラブ表層部に生じる偏析は改善され難いため、プレス成形の塑性加工度が高い場合など、必ずしも凹凸表面欠陥の発生を防止することができない。
さらに、特許文献4には、P添加極低炭素冷延鋼板にSiやMnを適量添加し、P偏析部と地鉄との強度差を減少させゴースト発生を軽減する技術が開示されている。この方法では、多量のSi、Mnの添加が必要となり、成形性、めっき性ならびに化成処理性が損なわれるばかりか、Si、Mnの偏析に伴う凹凸表面欠陥が生じるようになる。
特開昭57−41349号公報 特開昭56−142852号公報 特開平11−6028号公報 特開平11−335781号公報
本発明は、そのような問題点を解決するためになされたものであり、さらに具体的にはその課題は、凹凸表面欠陥の発生がなく表面性状が良好で、かつ、優れたプレス成形性を有する、冷延鋼板を提供することである。
連続鋳造鋳片の表層の凝固組織は鋳型内で形成される。鋳型内の溶鋼が水冷鋳型で抜熱され、一般にこの抜熱方向と逆の方向に組織が連続的に成長し、柱状デンドライト組織が形成される。凝固過程で、隣接する柱状デンドライトの間隙にSi、Mn、P等の溶質成分元素が偏析するため、柱状デンドライトの中心部と間隙部での組成が相違することとなり、成分組成が不均一になる。
柱状デンドライトの形成による組成の不均一を解消するには、隣接する柱状デンドライトの間隙を小さくして、連続鋳造後の工程における偏析元素の拡散を促進すればよい。隣接する柱状デンドライトの間隔は冷却速度に依存して変化し、冷却速度が大きいほど小さくなる。しかし、実際の連続鋳造鋳型の抜熱能を大きく変化させることは困難であるので、柱状デンドライトの間隔を変えることは難しい。
デンドライトの形態は、冷却速度のみに依存するのではなく、凝固時の固液界面エネルギーにも依存して変化すると考えられる。そこで、本発明者らは物性値の中の固液界面エネルギーに着目し、界面活性効果の大きい金属元素を添加することによる凝固組織の形態変化および、凝固組織の形態が冷延鋼板の表面性状に及ぼす影響について詳細な調査を行った。なお、本明細書において、鋼成分の含有量における「%」とはすべて質量%を意味する。
溶解炉を用いて、アルゴンガス雰囲気下において、C:0.010%未満、Si:1.0%以下、Mn:2.50%以下、P:0.15%以下、S:0.10%以下、sol.Al:0.10%未満、N:0.005%以下、Ti:0.10%以下、Nb:0.10%以下、Bi:0.1%以下、B:0.0030%以下、残部Feおよび不純物からなる化学組成に成分組成を調整した溶鋼を、縦100mm×横100mm×高さ70mmの銅製鋳型に出鋼し、インゴットを作製した。成分調整の際、Biは鉄箔に包み炉内の溶鋼中に浸漬添加した。得られたインゴットの表層部から組織観察用サンプルを採取し、ピクリン酸飽和溶液を用いて組織を検出し、デンドライト形態を調査した。また、インゴットの一部を、1250℃で2時間加熱した後、910℃以上の温度範囲で熱間圧延し、得られた熱延鋼板を酸洗し、82.5%の圧延率で板厚0.7mmまで冷間圧延した。連続焼鈍シミュレーターを用いて、冷延鋼板を再結晶温度以上の種々の温度に加熱し、50秒間保持した後冷却し、焼鈍板を得た。焼鈍板に10%の引張歪みを付与した後、鋼板表面を油砥石で擦り、凹凸表面欠陥の有無を調査した。
これらの予備試験の結果、次の(A)ないし(D)のような知見を得た。
(A)Biを含有させない場合には、インゴットの表面から10mm以内の表層部の凝固組織形態は柱状デンドライトであるが、Bi含有量の増加に伴い、柱状デンドライトと微細な等軸デントライトの混合組織となり、デンドライトの間隔は小さくなる。さらにBi含有量が増すと、表層部は微細等軸デンドライトのみからなる。なお、本発明において、「等軸デンドライト」とは、デンドライトの成長開始点に対して三次元かつ等方的に、すなわち球状に成長するデンドライト組織を意味する。
(B)これらの変化は、Biの界面活性効果により、固液間の界面張力が低下することに起因すると考えられる。
(C)Biを含有させない場合には、焼鈍板に、圧延方向に沿って凹凸表面欠陥が発生し易いが、Bi含有量の増加に伴い、凹凸表面欠陥の程度が改善される。
(D)この理由は明らかではないが、(a)デンドライト間に偏析したSi、Mn、Pにより冷延鋼板の硬度に不均一が生じ、凹凸表面欠陥が発生すること、(b)偏析した元素は熱間圧延前の加熱により拡散し、加熱中に元素濃度の不均一が解消されていくにしたがい、凹凸表面欠陥が改善されること、(c)Bi含有量の増加に伴いデンドライト間隔が小さくなると、元素濃度の不均一解消に要する偏析元素の拡散距離が短くなるため、低温短時間で拡散が完了することに起因すると推定される。
以上の結果から、鋼中にBiを一定量以上含有させて、凝固組織においてデンドライト間隔を小さくすることによって、極低炭素冷延鋼板において凹凸表面欠陥の発生を抑制することが可能であり、良好な表面性状を確保することができる。
以上の知見に基づき完成された本発明は次のとおりである。
(1)C:0.0005%以上0.010%未満、Si:1.0%以下、Mn:0.05%以上2.50%以下、P:0.15%以下、S:0.10%以下、sol.Al:0.0001%以上0.50%以下、N:0.001%以上0.005%以下およびBi:0.0002%以上0.1%以下を含有し、さらに、Ti:0.003%以上0.20%以下およびNb:0.003%以上0.20%以下を含有し、かつ、下記式(1)、(2)および(3)を満足し、残部がFeおよび不純物からなる化学組成を有することを特徴とする冷延鋼板。
1.0<{(Ti /48)+(Nb/93)}/{(C/12)+(N /14)}<10.0
・・・・・・・・・(1)
Ti =max[Ti−(48/14)×N,0] ・・・・・・・・・(2)
=max[N−(14/48)×Ti,0] ・・・・・・・・・(3)
ここで、各式中の元素記号は、鋼中での各元素の含有量を質量%にて表したものであり、max[ ]は[ ]内の引数の最大値を返す関数である。
(2)C:0.0005%以上0.010%未満、Si:1.0%以下、Mn:0.05%以上2.50%以下、P:0.15%以下、S:0.10%以下、sol.Al:0.0001%以上0.50%以下、N:0.001%以上0.005%以下およびBi:0.0002%以上0.05%未満を含有し、さらに、Ti:0.003%以上0.20%以下およびNb:0.003%以上0.20%以下を含有し、かつ、下記式(1)、(2)および(3)を満足し、さらにまた、B:0.0030%以下を含有し、残部がFeおよび不純物からなる化学組成を有することを特徴とする冷延鋼板。
1.0<{(Ti /48)+(Nb/93)}/{(C/12)+(N /14)}<10.0
・・・・・・・・・(1)
Ti =max[Ti−(48/14)×N,0] ・・・・・・・・・(2)
=max[N−(14/48)×Ti,0] ・・・・・・・・・(3)
ここで、各式中の元素記号は、鋼中での各元素の含有量を質量%にて表したものであり、max[ ]は[ ]内の引数の最大値を返す関数である。
(3)上記化学組成が、上記Feの一部に代えて、Cr、Mo、W、V、CuおよびNiからなる群から選択される1種または2種以上を、合計で2.5%以下含有することを特徴とする上記(1)または(2)に記載の冷延鋼板。
本発明によれば、プレス成形などの加工に適用できる十分な成形性を有し、鋼板表面に凹凸表面欠陥が発生しない冷延鋼板が得られる。本発明は自動車の車体軽量化を通じて地球環境問題の解決に寄与できるなど産業の発展に寄与するところ大である。
本発明に係る冷延鋼板における鋼成分の化学組成、ならびにその鋼板を効率的かつ安定的に製造し得る製造方法における製鋼、圧延、焼鈍条件等について以下に詳述する。
1.鋼の化学組成
C:0.0005%以上0.010%未満
C含有量が0.010%以上になると、鋼板の延性および深絞り性が著しく損なわれる。一方、過度に極低炭素化することは、製鋼コストの上昇を伴うだけでなく、TiCやNbC等の炭化物の析出が不十分となり、固溶C量が増し、深絞り性の劣化を招く。したがって、C含有量の範囲を0.0005%以上0.010%未満とする。望ましい範囲は、0.0010%以上0.0080%未満であり、さらに望ましい範囲は、0.0020%以上0.0040%未満である。
Si:1.0%以下
Siは、鋼中に不可避的に含有される元素であるが、鋼板の表面性状や化成処理性を劣化させる。したがって、その含有量は少ないほど好ましい。しかし、Siは鋼板を強化する作用を有するので、鋼を強化する目的で、1.0%以下の範囲で含有させることができる。好ましい範囲は、0.015%以上0.10%未満であり、さらに好ましい範囲は、0.025%以上0.075%未満である。
Mn:0.05%以上2.50%以下
Mnは、不純物であるSと結合してMnSを形成し、Sの弊害を抑制するほか、鋼板を強化する作用を有する。一方、過度に含有させると表面性状、延性および深絞り性が劣化する。このため、Mn含有量の範囲を0.05%以上2.50%以下とする。好ましい範囲は、0.17%超2.00%未満であり、さらに好ましい範囲は、0.55%以上1.50%未満である。
P:0.15%以下
Pは、鋼中に不可避的に含有される元素であるが、深絞り性を損なうことなく鋼板を強化する作用を有するので、積極的に含有させても良い。しかし、Pを過度に含有させると表面性状が劣化するばかりか耐二次加工脆性が確保されなくなるので、P含有量を0.15%以下とする。好ましい範囲は0.02%超0.10%以下であり、さらに好ましい範囲は、0.05%超0.09%以下である。
S:0.10%以下
Sは鋼中に不可避的に含有される不純物であり、粒界に偏析して鋼を脆化させるため、その含有量は少ないほど好ましい。しかし、Sは鋼板の打ち抜き性を向上させる作用を有するので、0.10%以下の範囲で含有させることができる。好ましい範囲は0.003%超0.020%未満であり、さらに好ましい範囲は0.005%超0.010%未満である。
sol.Al:0.0001%以上0.50%以下
Alは溶鋼を脱酸するために用いられる。一方、sol.Al含有量が0.50%を超えると効果が飽和し、不経済となる。このため、sol. Al含有量を0.0001%以上0.50%以下とする。好ましい範囲は、0.001%以上0.30%未満であり、さらに好ましい範囲は、0.01%以上0.10%未満である。
N:0.005%以下
Nは、鋼中に不可避的に含有される元素であり、N含有量の増加は延性、深絞り性および耐常温時効性を劣化させるため、0.005%以下とする。好ましい範囲は0.003%以下である。ただし、過度に極低窒素化することは、製鋼コストの上昇を伴うだけでなく、窒化物の析出が不十分となり、固溶Nが残存し、深絞り性の劣化を招くので、含有量を0.001%以上とすることが望ましい。
Bi:0.0002%以上0.1%以下
Biは、本発明における重要な構成成分であり、連続鋳造鋳片の表層部の凝固組織を微細化し、冷延鋼板における表面欠陥の発生を防止する作用を有するので、0.0002%以上含有させる。一方、0.1%を超えてBiを含有させると効果が飽和し、不経済となるため0.1%以下とする。好ましい範囲は、0.0005%超0.05%未満であり、さらに好ましい範囲は、0.0013%超0.005%未満である。
Ti:0.003%以上0.20%以下およびNb:0.003%以上0.20%以下の1種または2種
TiおよびNbは、鋼中のCをTiCやNbCとして固定するとともに熱延板の組織を微細化し、深絞り性に好ましい再結晶集合組織を発達させる作用を有する。TiもしくはNbの含有量が少ないと、上記作用による所望の効果が十分に得られず、深絞り性が損なわれるので、TiもしくはNbの1種または2種をそれぞれ0.003%以上含有させる。一方、TiもしくはNbの含有量が過剰となると、再結晶温度が上昇しすぎて深絞り性が劣化するので、含有量の上限をそれぞれ0.20%以下とする。Ti量の好ましい上限は0.10%であり、Nb量の好ましい上限は0.040%である。Tiは鋼中のNをTiNとして固定し、耐常温時効性を改善する作用を有し、NbはTiよりも効果的に熱延板の組織を微細化するので、TiとNbの双方を含有させることが好ましい。さらに好ましいのは、TiとNbの双方を含有させ、かつ、下記式(1)、(2)および(3)を満足させることである。
1.0<{(Ti/48)+(Nb/93)}/{(C/12)+(N/14)}<10.0
・・・・・・・・・(1)
Ti=max[Ti−(48/14)×N,0] ・・・・・・・・・(2)
=max[N−(14/48)×Ti,0] ・・・・・・・・・(3)
ここで、各式中の元素記号は、鋼中での各元素の含有量を質量%にて表したものであり、max[ ]は[ ]内の引数の最大値を返す関数である。
B:必要に応じ、0.0030%以下
Bは、結晶粒界に偏析して粒界を強化し、耐二次加工脆性を向上させる効果を有するので、必要に応じて含有させても良い。ただし、含有量が0.0030%を上回ると、再結晶温度が上昇しすぎて、深絞り性が劣化する。したがって、B含有量を0.0030%以下とする。上記効果をより確実に得るにはB含有量を0.0002%以上とすることが好ましい。さらに好ましい範囲は、0.0003%超0.0020%以下、最も好ましい範囲は、0.0004%超0.0015%未満である。
Cr、Mo、W、V、CuおよびNiからなる群から選択される1種または2種以上:必要に応じ、合計で2.5%以下
これらの元素は、鋼板を強化する作用を有するので、必要に応じて1種または2種以上含有させても良い。ただし、これらの元素の含有量の合計が2.5%を超えると延性が著しく劣化する。したがって、これらの元素の合計の含有量を2.5%以下とする。なお、鋼板を強化する作用を確実に発揮させるには合計の含有量を0.05%以上とすることが好ましい。
上述した元素以外は、Feおよび不純物である。
本実施の形態の冷延鋼板は、以上の鋼組成を有する。
2.製造方法
本発明に係る冷延鋼板は、上記の化学組成を有していれば、いかなる製造方法により製造されてもよい。ただし、以下の製造方法を採用することによって、本発明に係る冷延鋼板をより効率的かつ安定的に製造することが実現される。
(1)製鋼
Biは蒸気圧が高く融点が低いため、溶鋼中に添加する際、溶鋼との接触または溶鋼からの輻射熱により溶融あるいは気化し、溶鋼中に均一に、かつ歩留まり良く添加することが困難である。連続鋳造鋳片内にBiを均一に添加するために、タンディッシュ内の溶鋼または鋳型内の溶鋼中に浸漬させた浸漬ランス内にBiを含有する金属ワイヤーまたはロッドを挿入することによりランス内で金属蒸気および/または金属粒子を発生させ、該金属蒸気および/または金属粒子をキャリアガスとともに溶鋼中に添加することが好ましい。なお、「金属蒸気および/または金属粒子」とは、金属蒸気および/または、蒸発が不十分なために液体または固体粒子として存在する金属粒子もしくは金属蒸気が凝縮して形成される金属粒子を意味する。また、「金属」とは、純金属および金属の合金のいずれをも含む。
連続鋳造工程では、介在物に起因する表面欠陥の発生を抑制するために、鋳型内にて電磁攪拌等の外部付加的な流動を溶鋼に生じさせることが好ましい。
(2)熱間圧延
連続鋳造によって得られた鋼塊を再加熱するか、または連続鋳造後の高温の鋼塊をそのまま、もしくは補助加熱を行ってから、熱間圧延を行う。加熱温度が低いと、鋼塊表層部の元素濃度の不均一が十分に解消されず、冷延鋼板に表面欠陥が発生しやすくなるばかりか、圧延荷重が増大して圧延が困難となるため、加熱温度を1150℃超にすることが好ましい。
熱間圧延の条件は特に規定しないが、オーステナイト低温域で仕上げ圧延を行って熱延鋼板の結晶粒を微細化し、焼鈍時に深絞り性に好ましい再結晶集合組織を発達させるために、Ar点以上(Ar点+100℃)以下の温度範囲で最終圧下を行うことが望ましく、850℃超950℃未満で最終圧下を行えばさらに望ましい。また、スケール性の表面欠陥を抑制するために、仕上げ圧延開始温度と仕上げ圧延終了温度との差を100℃以上とすることが好ましい。
なお、仕上げ圧延をこれらの温度範囲で行うために、粗圧延と仕上げ圧延との間で粗圧延材を加熱してもよい。この際、粗圧延材の後端が先端よりも高温となるように加熱して、仕上げ圧延の開始時における粗圧延材の全長にわたる温度の変動を140℃以下に抑制することが望ましい。これにより、コイル内の製品特性の均一性が向上する。
粗圧延材の加熱は、例えば粗圧延機と仕上げ圧延機との間にソレノイド式誘導加熱装置を設けておき、この誘導加熱装置の上流側における長手方向の温度分布等に基づいて加熱昇温量を制御することが、例示される。
熱間圧延を終了した後に鋼板を冷却してコイル状に巻取る。スケールの生成による歩留まりの低下を招くため、700℃未満で巻取ることが望ましい。一方、TiもしくはNbの炭化物を十分に析出させ、深絞り性に好ましい再結晶集合組織を発達させるために、巻取り温度を480℃超とすることが好ましく、巻取り後に窒化物を十分に析出させ耐常温時効性を向上させるために、巻取り温度を600℃超とすることが好ましい。
(3)冷間圧延、焼鈍
冷間圧延は、酸洗等により脱スケールした後に、常法に従って行われる。冷間圧延後に行われる再結晶焼鈍によって深絞り性に好ましい再結晶集合組織を発達させるために、圧下率を70%以上とすることが好ましい。圧下率を過度に高くすると、圧延設備への負荷が高まり、生産性の低下を招く。したがって、圧下率は90%未満とし、最終板厚を0.40mm以上とすることが好ましい。さらに好ましい圧下率は85%未満である。
冷間圧延された鋼板は、必要に応じて公知の方法に従って脱脂などの処理が施され、再結晶焼鈍される。再結晶焼鈍時の加熱速度が速すぎるとフェライトが細粒化し、延性の劣化を招く。このため、均熱温度までの加熱速度は60℃/s未満とすることが好ましい。また、焼鈍温度がAc点以上となると、深絞り性に好ましい再結晶集合組織が変態により減少するので、焼鈍温度の上限をAc点未満とするのが良い。また、均熱後の冷却速度が速すぎるとベイナイトやマルテンサイト等の硬質な低温変態生成相が混在して、深絞り性が損なわれる場合があるので、均熱後の冷却速度を200℃/s未満として、焼鈍後の金属組織をフェライト単相組織とすることが好ましい。なお、再結晶焼鈍は、連続焼鈍、箱焼鈍のいずれによっても差し支えはない。焼鈍後に調質圧延を行ってもかまわない。
上述した方法で製造された冷延鋼板に、常法に従って電気めっきを行って、電気めっき鋼板を製造してもよい。めっきの種類としては、電気亜鉛めっき、電気Zn−Ni合金めっき等が例示される。めっきの種類は特に限定しないが、塗装後の耐食性に優れる亜鉛系めっきとすることが好ましい。また、上述した方法で製造された冷延鋼板に、常法に従って溶融めっきを行って、溶融めっき鋼板を製造してもよい。めっきの種類としては、溶融亜鉛めっき、合金化溶融亜鉛めっき、溶融アルミニウムめっき、溶融Zn−Al合金めっき、溶融Zn−Al−Mg合金めっき、溶融Zn−Al−Mg−Si合金めっき等が例示される。めっきの種類は特に限定しないが、加工部の耐食性に優れる溶融亜鉛めっきや合金化溶融亜鉛めっきとすることが好ましい。めっき後に調質圧延を行ってもよい。
上述の方法で冷間圧延まで行った後、連続溶融めっき設備で再結晶焼鈍し、溶融亜鉛めっきを行ってもよい。めっき後に合金化処理を施してもよい。めっき後もしくは合金化処理後に調質圧延を行ってもよい。
かくして、本実施の形態により製造される冷延鋼板は、例えばプレス成形等の加工に適用できる十分な成形性と、表面疵のない優れた表面性状を有する。このため、この冷延鋼板は、自動車部品用、特に自動車外板パネル(例えばドアーアウターパネル、フードアウターパネル、フェンダーパネル等)用として好適に用いることができる。
本発明を、実施例を参照しながらより具体的に説明する。
(実施例)
溶解炉を用いて、アルゴンガス雰囲気下において、表1に示される化学組成を有する鋼を溶解し、縦100mm×横100mm×高さ70mmの銅製鋳型に出鋼し、インゴットを作製した。成分調整の際、Biは鉄箔に包み炉内の溶鋼中に浸漬添加した。得られたインゴットの表層部から組織観察用サンプルを採取し、ピクリン酸飽和溶液を用いて組織を検出し、デンドライト形態を観察した。組織の観察は、インゴット表面に垂直な切断面の鋳片表面から深さ10mm以内の領域において、光学顕微鏡を用いて倍率100倍にて、顕微鏡の視野を連続的に移動させて行い、等軸デンドライトの占める面積比率を求め、これを等軸デンドライト比率とした。
Figure 0005332547
また、インゴットから、その表層部を含む厚さ20mmの熱間圧延母材を採取し、電気加熱炉を用いて1250℃に加熱し2時間保持した。熱間圧延母材を炉から抽出した後、実験用熱間圧延機を用いて、910℃以上の温度範囲で熱間圧延し、厚さ4mmの熱延鋼板を得た。熱間圧延後、直ちに水スプレー冷却により650℃まで冷却してこれを巻取り温度とし、同温度に保持された電気加熱炉中に装入して30分間保持した後、20℃/hの冷却速度で炉冷却して巻取り後の徐冷処理とした。得られた鋼板を酸洗して冷間圧延母材とし、圧下率82.5%で冷間圧延し、厚さ0.7mmの冷延鋼板を得た。連続焼鈍シミュレーターを用いて、得られた冷延鋼板の一部を、10℃/sの加熱速度で850℃まで加熱し30秒間保持した後10℃/sの冷却速度で冷却し、焼鈍板を得た。また、得られた冷延鋼板の一部を、溶融亜鉛めっきシミュレーターを用いて、10℃/sの加熱速度で850℃まで加熱し30秒間保持した後7℃/sの冷却速度で冷却し、460℃で溶融亜鉛めっきを施し、500℃で合金化処理した後冷却し、合金化溶融亜鉛めっき鋼板を得た。
降伏応力(YS)、引張強度(TS)および全伸びは、得られた焼鈍板および合金化溶融亜鉛めっき鋼板に伸び率1.0%の調質圧延を施した後、圧延方向と直交する方向からJIS5号引張試験片を採取し、引張試験を行うことにより求めた。r値は、圧延方向(0°方向)、圧延方向と45°をなす方向(45°方向)、および圧延方向と直行する方向(90°方向)から採取したJIS5号引張試験片に引張試験を行い、0°方向のr値(r値)、45°方向のr値(r45値)、90°方向のr値(r90値)を用いて、下記式(4)に基づき平均r値を求めた。
平均r値=(r値+2×r45値+r90値)/4 ・・・・・・・・・(4)
表面性状は、得られた焼鈍板および合金化溶融亜鉛めっき鋼板に10%の引張歪みを付与した後、鋼板表面を油砥石で擦り、鋼板表面を目視にて観察し、凹凸表面欠陥の有無により評価した。
表2に性能評価結果を示した。
Figure 0005332547
表2における試番1〜4、8、9は本発明が規定する範囲を満足する本発明例であり、試番5〜7は本発明が規定する範囲を満足しない比較例である。
試番1〜4、8、9は、いずれも、表面性状は良好であり、平均r値は1.9以上であり良好な深絞り性を示した。
鋼組成が、本発明の規定する範囲から外れる鋼(鋼E、F、G)を用いて製造された鋼板(試番5、6、7)の試験結果は、表面性状、r値のいずれかが劣っていた。
具体的には、鋼E、Fを用いた試験(試番5、6)は、鋼中のBi含有量が少ないため、凝固組織における等軸デンドライト比率が低く、鋼板表面に凹凸欠陥が発生し、表面性状が悪い。鋼Gを用いた試験(試番7)は、鋼中のTi含有量およびNb含有量が少ないため、r値が低い。

Claims (3)

  1. 質量%で、C:0.0005%以上0.010%未満、Si:1.0%以下、Mn:0.05%以上2.50%以下、P:0.15%以下、S:0.10%以下、sol.Al:0.0001%以上0.50%以下、N:0.001%以上0.005%以下およびBi:0.0002%以上0.1%以下を含有し、さらに、Ti:0.003%以上0.20%以下およびNb:0.003%以上0.20%以下を含有し、かつ、下記式(1)、(2)および(3)を満足し、残部がFeおよび不純物からなる化学組成を有することを特徴とする冷延鋼板。
    1.0<{(Ti /48)+(Nb/93)}/{(C/12)+(N /14)}<10.0
    ・・・・・・・・・(1)
    Ti =max[Ti−(48/14)×N,0] ・・・・・・・・・(2)
    =max[N−(14/48)×Ti,0] ・・・・・・・・・(3)
    ここで、各式中の元素記号は、鋼中での各元素の含有量を質量%にて表したものであり、max[ ]は[ ]内の引数の最大値を返す関数である。
  2. 質量%で、C:0.0005%以上0.010%未満、Si:1.0%以下、Mn:0.05%以上2.50%以下、P:0.15%以下、S:0.10%以下、sol.Al:0.0001%以上0.50%以下、N:0.001%以上0.005%以下およびBi:0.0002%以上0.05%未満を含有し、さらに、Ti:0.003%以上0.20%以下およびNb:0.003%以上0.20%以下を含有し、かつ、下記式(1)、(2)および(3)を満足し、さらにまた、B:0.0030%以下を含有し、残部がFeおよび不純物からなる化学組成を有することを特徴とする冷延鋼板。
    1.0<{(Ti /48)+(Nb/93)}/{(C/12)+(N /14)}<10.0
    ・・・・・・・・・(1)
    Ti =max[Ti−(48/14)×N,0] ・・・・・・・・・(2)
    =max[N−(14/48)×Ti,0] ・・・・・・・・・(3)
    ここで、各式中の元素記号は、鋼中での各元素の含有量を質量%にて表したものであり、max[ ]は[ ]内の引数の最大値を返す関数である。
  3. 前記化学組成が、前記Feの一部に代えて、Cr、Mo、W、V、CuおよびNiからなる群から選択される1種または2種以上を、合計で2.5質量%以下含有することを特徴とする請求項1または2に記載の冷延鋼板。
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