JP5332011B2 - B型肝炎ウイルスの高感度免疫学的分析方法及び免疫学的分析用試薬 - Google Patents
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Description
このような感染の診断法としては、被検試料中に存在するウイルスに対する抗体を検出する抗体検査法、及びウイルス等の抗原を検出する抗原検査法のような免疫学的分析方法、又はウイルス等の遺伝子を検出する遺伝子検出法がある。
本発明は、こうした知見に基づくものである。
本発明による免疫学的分析方法の好ましい態様においては、前記抗B型肝炎ウイルス抗体が可溶性抗体である。
本発明による免疫学的分析方法の別の好ましい態様においては、前記サポニンがトリテルペノイドサポニンである。
また、本発明は、サンドイッチ法によるB型肝炎ウイルス免疫学的分析用試薬であって、B型肝炎ウイルス抗原と抗B型肝炎ウイルス抗体とを接触させる試薬にサポニン又は胆汁酸塩を含むことを特徴とする、B型肝炎ウイルス免疫学的分析用試薬にも関する。
本発明による試薬の好ましい態様においては、前記抗B型肝炎ウイルス抗体が可溶性抗体である。
本発明による試薬の別の好ましい態様においては、前記サポニンがトリテルペノイドサポニンである。
更に、本発明は、B型肝炎ウイルス免疫学的分析用試薬を含むB型肝炎ウイルス免疫学的分析キットにも関する。
なお、本明細書における「分析」には、分析対象化合物の存在の有無を判定する「検出」と、分析対象化合物の存在量を決定する「定量」との両方が含まれる。また、本明細書における「検査」も抗原や抗体の存在の有無を判定する「検出」と、抗原や抗体の存在量を決定する「定量」との両方が含まれる。
また、本発明による「B型肝炎ウイルス免疫学的分析方法」は、「B型肝炎ウイルスの診断方法」として用いることが可能である。
まず、マイクロプレートやビーズなどの担体に、測定対象の抗原と結合する捕捉抗体を固相化する。その後、捕捉抗体や担体への非特異的な吸着を防ぐために、牛血清アルブミンなどでブロッキングを行う。捕捉抗体が固相化されたプレートやビーズに、測定する抗原が含まれる被検試料を一次反応液と一緒に加え、捕捉抗体と目的の抗原を接触させ、結合させる(抗原検査一次反応工程)。この後、捕捉抗体に結合しなかった抗原や夾雑物を洗浄液で洗浄する。次に捕捉された抗原を認識する抗体と西洋わさびペルオキシダーゼ(HRP)などの酵素が結合した標識抗体を添加し、捕捉された抗原に標識抗体を結合させる(抗原検査二次反応工程)。この反応により、捕捉抗体−抗原−標識抗体の免疫複合体がマイクロプレート等の担体上に形成される。結合しなかった標識抗体を洗浄液で洗浄し、標識抗体の酵素に対する発色基質や発光基質を添加し、酵素と基質を反応させることによりシグナルを検出することが可能になる。
まず、マイクロプレートやビーズなどの担体に、測定対象の抗体と結合する捕捉抗原を固相化する。その後、捕捉抗原や担体への非特異的な吸着を防ぐために、牛血清アルブミンなどでブロッキングを行う。捕捉抗原が固相化されたプレートやビーズに、測定する抗体が含まれる被検試料を一次反応液と一緒に加え、捕捉抗原と目的の抗体を接触させ、結合させる(抗体検査一次反応工程)。この後、捕捉抗原に結合しなかった抗体や夾雑物を洗浄液で洗浄する。次に捕捉された抗体を認識する抗体と西洋わさびペルオキシダーゼ(HRP)などの酵素が結合した標識抗体を添加し、捕捉された抗体に標識抗体を結合させる(抗体検査二次反応工程)。この反応により、捕捉抗原−抗体−標識抗体の免疫複合体がマイクロプレート等の担体上に形成される。結合しなかった標識抗体を洗浄液で洗浄し、標識抗体の酵素に対する発色基質や発光基質を添加し、酵素と基質を反応させることによりシグナルを検出することが可能になる。
また抗体の種類は、特に限定されないが、例えば、ヒトやマウスの哺乳動物の血液中のポリクローナル抗体でもよく、ミエローマ細胞との細胞融合によって得られるハイブリドーマ細胞から分泌されるモノクローナル抗体でもよい。抗体はペプシンやパパインといったプロテアーゼを用いて、F(ab’)2やFabなどの抗体フラグメントを得ることができる。一般的に抗体の重鎖(H鎖)は、S−S結合により重鎖同士が結合しており、その結合は還元剤にて切断される。本発明における抗体には、これらの抗体フラグメント、例えば、F(ab’)2、Fab’、Fab、F(abc’)、Fabc’等を使用することが可能である。
更に、本発明における標識抗体は、検出マーカーとしてハプテンや低分子量のペプチド、レクチンなどの抗原抗体反応のシグナルの検出に利用できる物質を結合させたものも含む。ハプテンにはビオチン、ジニトロフェニル(DNP)、FITCなどが含まれる。例えばビオチンを抗体に結合させ、プローブ複合体を作成した場合、ビオチンに親和性のあるアビジンにHRPなどの酵素、フルオレッセインなどの蛍光物質、又はアクリジニウム誘導体などの発光物質を標識し、プローブ複合体と反応させ発色、蛍光、発光などによりシグナルを検出することができる。
以下の、実施例で使用しているモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ細胞株HBs121〔国際受託番号FERM BP−10697〕、HBs123〔国際受託番号FERM BP−10698〕、HBs136〔国際受託番号FERM BP−10699〕、HBs605C3〔国際受託番号FERM BP−10701〕、SF124CS〔国際受託番号FERM BP−10703〕は、平成18年10月12日付けで、また、ハイブリドーマ細胞株6G6〔国際受託番号FERM BP−10117〕は、平成16年9月9日付けで、独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センター(あて名:〒305−8566 日本国茨城県つくば市東1丁目1番地1 中央第6)に国際寄託された。
本実施例1では、サポニンの存在下で、抗原検査法の抗原検査二次反応工程を行い、HBV抗原を測定した。
抗HBsAgモノクローナル抗体(6G6抗体、HBs121抗体、HBs123抗体、及びHBs136抗体の等量混合物)を6μg/mLの濃度で96穴マイクロプレート(FluoroNunk Module,Maxisope surface)の各ウェルに100μL加え、4℃で一晩インキュベートした。10mMリン酸緩衝液pH7.3で2回洗浄後、0.5%カゼインナトリウムを含む10mMリン酸緩衝液を各ウェルに350μL加え37℃で4時間ブロッキングを行った。ブロッキング液除去後、反応緩衝液(1%BSA/2%Mouse serumを含む0.3M BES、pH7.2)25μLと健常人血清又はHBV陽性検体75μLを各ウェルに加え、攪拌しながら室温で1時間反応させた。反応後、0.05%Tween20、0.1%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を含む10mMリン酸緩衝液pH7.3(洗浄液)で8回洗浄した。次に、アルカリホスファターゼ標識した抗HBsAgモノクローナル抗体(SF124CS抗体)を0.5%BSA及び2%マウス血清を含む10mMリン酸緩衝液pH7.3で希釈し、その反応溶液中にサポニン(キラヤ由来;SIGMA)を反応時の濃度が0〜3.2%となるように加えた。この抗体希釈液を、各ウェルに100μL添加し、攪拌しながら室温で1時間反応させた。洗浄液で8回洗浄し、基質溶液(TROPIX,CDP−star with Emerald II)を各ウェルに100μL加え、室温で15分間インキュベートした。ルミノメーター(DIA−IATRON,Luminous CT−9000D)で発光強度を測定した。その結果を表1に示す。表中において、「RLU」はRelative Light Unitを表し、「S/N比」は、HBV陽性検体のRLUを健常人のRLUで除して計算した。
本実施例2では、胆汁酸の存在下で、抗原検査法の抗原検査二次反応工程を行い、HBV抗原を測定した。
抗HBsAgモノクローナル抗体(6G6抗体、HBs121抗体、HBs123抗体、及びHBs136抗体の等量混合物)を、6μg/mLの濃度で96穴マイクロプレート(FluoroNunk Module,Maxisope surface)の各ウェルに100μL加え、4℃で一晩インキュベートした。10mMリン酸緩衝液pH7.3で2回洗浄後、0.5%カゼインナトリウムを含む10mMリン酸緩衝液を各ウェルに350μL加え37℃で4時間ブロッキングを行った。ブロッキング液除去後、反応緩衝液(1%BSA/2%Mouse serumを含む0.3M BES、pH7.2)25μLと健常人血清又はHBV陽性検体75μLを各ウェルに加え、攪拌しながら室温で1時間反応させた。反応後、0.05%Tween20、0.1%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を含む10mMリン酸緩衝液pH7.3(洗浄液)で8回洗浄した。次に、アルカリホスファターゼ標識した抗HBsAgモノクローナル抗体(SF124CS抗体)を0.5%BSA及び2%マウス血清を含む10mMリン酸緩衝液pH7.3で希釈し、その反応溶液中にコール酸ナトリウム(WAKO)又はデオキシコール酸ナトリウム(WAKO)を反応時の濃度が0−0.40%となるように加えた。この抗体希釈液を、各ウェルに100μL添加し、攪拌しながら室温で1時間反応させた。洗浄液で8回洗浄し、基質溶液(TROPIX,CDP−star with Emerald II)を各ウェルに100μL加え室温で15分間インキュベートした。ルミノメーター(DIA−IATRON,Luminous CT−9000D)で発光強度を測定した。結果を表2に示す。「RLU」及び「S/N比」は、実施例1と同じように計算した。
本参考例1では、陰イオン性界面活性剤の存在下で、抗原検査法の抗原検査二次反応工程を行い、HBV抗原を測定した。
抗HBsAgモノクローナル抗体(6G6抗体、HBs121抗体、HBs123抗体、及びHBs136抗体の等量混合物)を、6μg/mLの濃度で96穴マイクロプレート(FluoroNunk Module,Maxisope surface)の各ウェルに100μL加え、4℃で一晩インキュベートした。10mMリン酸緩衝液pH7.3で2回洗浄後、0.5%カゼインナトリウムを含む10mMリン酸緩衝液を各ウェルに350μL加え37℃で4時間ブロッキングを行った。ブロッキング液除去後、反応緩衝液(1%BSA/2%Mouse serumを含む0.3M BES、pH7.2)25μLと健常人血清又はHBV陽性検体75μLを各ウェルに加え、攪拌しながら室温で1時間反応させた。反応後、0.05%Tween20、0.1%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を含む10mMリン酸緩衝液pH7.3(洗浄液)で8回洗浄した。次に、アルカリホスファターゼ標識した抗HBsAgモノクローナル抗体(SF124CS抗体)を0.5%BSA及び2%マウス血清を含む10mMリン酸緩衝液pH7.3で希釈し、その反応溶液中にNLS(WAKO)を反応時の濃度が0−0.8%となるように、又はSDS(WAKO)を反応時の濃度が0−0.4%となるように加えた。この抗体希釈液を、各ウェルに100μL添加し、攪拌しながら室温で1時間反応させた。洗浄液で8回洗浄し、基質溶液(TROPIX,CDP−star with Emerald II)を各ウェルに100μL加え室温で15分間インキュベートした。ルミノメーター(DIA−IATRON,Luminous CT−9000D)で発光強度を測定した。その結果を表3に示す。「RLU」及び「S/N比」は、実施例1と同じように計算した。
本参考例2では、陰イオン性界面活性剤の存在下で、抗原検査法の抗原検査二次反応工程を行い、HBV抗原を測定した。
抗HBsAgモノクローナル抗体(6G6抗体、HBs121抗体、HBs123抗体、及びHBs136抗体の等量混合物)を、6μg/mLの濃度で96穴マイクロプレート(FluoroNunk Module,Maxisope surface)の各ウェルに100μL加え、4℃で一晩インキュベートした。10mM リン酸緩衝液pH7.3で2回洗浄後、0.5%カゼインナトリウムを含む10mMリン酸緩衝液を各ウェルに350μL加え、37℃で4時間ブロッキングを行った。ブロッキング液除去後、反応緩衝液(1%BSA/2%Mouse serumを含む0.3M BES、pH7.2)25μLと健常人血清又はHBV陽性検体75μLを各ウェルに加え、攪拌しながら室温で1時間反応させた。反応後、0.05%Tween20、0.1%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を含む10mMリン酸緩衝液pH7.3(洗浄液)で8回洗浄した。次に、アルカリホスファターゼ標識した抗HBsAgモノクローナル抗体(SF124CS抗体)を0.5%BSA、2%マウス血清、及び0.2%のSDS、1−オクタンスルホン酸ナトリウム、1−デカンスルホン酸ナトリウム、1−ウンデカンスルホン酸ナトリウム、又は1−ドデカンスルホン酸ナトリウムを含む10mMリン酸緩衝液pH7.3、で希釈し、各ウェルに100μL加えて攪拌しながら室温で1時間反応させた。洗浄液で8回洗浄し、基質溶液(TROPIX,CDP−star with Emerald II)を各ウェルに100μL加え室温で15分間インキュベートした。ルミノメーター(DIA−IATRON,Luminous CT−9000D)で発光強度を測定した。その結果を表4に示す。「RLU」及び「S/N比」は、実施例1と同じように計算した。
本実施例5では、サポニン又はコール酸の存在下で、抗原検査法の抗原検査二次反応工程を行い、HBV抗原を測定した。
抗HBsAgモノクローナル抗体(6G6抗体、HBs121抗体、HBs123抗体、及びHBs136抗体の等量混合物)を6μg/mLの濃度で96穴マイクロプレート(FluoroNunk Module,Maxisope surface)の各ウェルに100μL加え、4℃で一晩インキュベートした。10mMリン酸緩衝液pH7.3で2回洗浄後、0.5%カゼインナトリウムを含む10mMリン酸緩衝液を各ウェルに350μL加え、37℃で4時間ブロッキングを行った。ブロッキング液除去後、反応緩衝液(1%BSA/2%Mouse serumを含む0.3M BES、pH7.2)25μLと健常人血清又はHBV陽性検体75μLを各ウェルに加え、攪拌しながら室温で1時間反応させた。反応後、0.05%Tween20、0.1%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を含む10mMリン酸緩衝液pH7.3(洗浄液)で8回洗浄した。次に、アルカリホスファターゼ標識した抗HBsAgモノクローナル抗体(SF124CS抗体)を0.5%BSA、2%マウス血清及び0.4%サポニン(キラヤ由来;SIGMA及び茶の実由来;WAKO)、0.4%コール酸、0.4%Tween20、又は0.4%CHAPSを含む10mMリン酸緩衝液pH7.3で希釈し、各ウェルに100μL加えて攪拌しながら室温で1時間反応させた。洗浄液で8回洗浄し、基質溶液(TROPIX,CDP−star with Emerald II)を各ウェルに100μL加え室温で15分間インキュベートした。ルミノメーター(DIA−IATRON,Luminous CT−9000D)で発光強度を測定した。その結果を表5に示す。「RLU」及び「S/N比」は、実施例1と同じように計算した。
本実施例6では、サポニン及び陰イオン性界面活性剤の存在下で、抗原検査法の抗原検査二次反応工程を行い、HBV抗原を測定した。
抗HBsAgモノクローナル抗体(6G6抗体、HBs121抗体、HBs123抗体、及びHBs136抗体の等量混合物)を6μg/mLの濃度で96穴マイクロプレート(FluoroNunk Module,Maxisope surface)の各ウェルに100μL加え、4℃で一晩インキュベートした。10mMリン酸緩衝液pH7.3で2回洗浄後、0.5%カゼインナトリウムを含む10mMリン酸緩衝液を各ウェルに350μL加え、37℃で4時間ブロッキングを行った。ブロッキング液除去後、反応緩衝液(1%BSA/2%Mouse serumを含む0.3M BES、pH7.2)25μLと健常人血清又はHBV陽性検体75μLを各ウェルに加え、攪拌しながら室温で1時間反応させた。反応後、0.05%Tween20、0.1%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を含む10mMリン酸緩衝液pH7.3(洗浄液)で8回洗浄した。次に、アルカリホスファターゼ標識した抗HBsAgモノクローナル抗体(SF124CS抗体)を0.5%BSA、2%マウス血清並びに0.4%サポニン(キラヤ由来;SIGMA)、0.1%NLS、0.2%デオキシコール酸、0.4%サポニン及び0.1%NLS、又は0.2%デオキシコール酸及び0.1%NLSを含む10mMリン酸緩衝液pH7.3で希釈し、各ウェルに100μL加えて攪拌しながら室温で1時間反応させた。洗浄液で8回洗浄し、基質溶液(TROPIX,CDP−star with Emerald II)を各ウェルに100μL加え室温で15分間インキュベートした。ルミノメーター(DIA−IATRON,Luminous CT−9000D)で発光強度を測定した。その結果を表6に示す。「RLU」及び「S/N比」は、実施例1と同じように計算した。
本実施例7では、サポニンの存在下で、抗原検査法の抗原検査一次反応工程を行い、HBV抗原を測定した。
96穴マイクロプレート(FluoroNunk Module,Maxisope surface)に、抗HBsAgモノクローナル抗体(HBs605C3抗体、HBs123抗体、及びHBs128抗体の等量混合物)を3μg/mLの濃度で各ウェルに150μL加え、4℃で一晩インキュベートした。10mMリン酸緩衝液pH7.3で2回洗浄後、0.5%カゼインナトリウムを含む10mMリン酸緩衝液を各ウェルに350μL加え37℃で4時間ブロッキングを行った。ブロッキング液除去後、1.0%、若しくは2.0%(反応液の最終濃度は、0.25%若しくは0.5%)の3−(N,N−Dimethylmyristyl−ammonio)propanesulfonate(C14APS;SIGMA)、又は1.0%、若しくは2.0%(反応液の最終濃度は、0.25%若しくは0.5%)のサポニン(キラヤ由来:SIGMA)を含む反応緩衝液(1%BSA/2%Mouse serumを含む0.3M BES、pH7.2)25μLと健常人血清又はHBV陽性検体75μLを各ウェルに加え、攪拌しながら室温で1時間反応させた。反応後、0.05%Tween20、0.1%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を含む10mMリン酸緩衝液pH7.3(洗浄液)で8回洗浄した。次に、アルカリホスファターゼ標識した抗HBsAgモノクローナル抗体(SF124CS抗体)を0.5%BSA及び2%マウス血清を含む10mMリン酸緩衝液pH7.3で希釈し、各ウェルに100μL加え、攪拌しながら室温で1時間反応させた。洗浄液で8回洗浄し、基質溶液 TROPIX,CDP−star with Emerald II)を各ウェルに100μL加え室温で15分間インキュベートした。
ルミノメーター(DIA−IATRON,Luminous CT−9000D)で発光強度を測定し、その結果を表7に示す。「RLU」及び「S/N比」は、実施例1と同じように計算した。
本実施例8では、サポニンの存在下で、抗原検査法の抗原検査一次反応工程を行い、HBV抗原を測定した。
96穴マイクロプレート(FluoroNunk Module,Maxisope surface)に、抗HBsAgモノクローナル抗体(HBs605C3抗体、HBs123抗体、及びHBs128抗体の等量混合物)を3μg/mLの濃度で各ウェルに150μL加え、4℃で一晩インキュベートした。10mMリン酸緩衝液pH7.3で2回洗浄後、0.5%カゼインナトリウムを含む10mMリン酸緩衝液を各ウェルに350μL加え37℃で4時間ブロッキングを行った。ブロッキング液除去後、0−10%(反応液での最終濃度0〜2.5%)のサポニン(キラヤ由来;SIGMA)を含む反応緩衝液(1%BSA/2%Mouse serumを含む0.3M BES、pH7.2)25μLと健常人血清又はHBV陽性検体75μLを各ウェルに加え、攪拌しながら室温で1時間反応させた。反応後、0.05%Tween20、0.1%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を含む10mMリン酸緩衝液pH7.3(洗浄液)で8回洗浄した。次に、アルカリホスファターゼ標識した抗HBsAgモノクローナル抗体(SF124CS抗体)を0.5%BSA及び2%マウス血清を含む10mMリン酸緩衝液pH7.3で希釈し、各ウェルに100μL加え、攪拌しながら室温で1時間反応させた。洗浄液で8回洗浄し、基質溶液(TROPIX,CDP−star with Emerald II)を各ウェルに100μL加え、室温で15分間インキュベートした。ルミノメーター DIA−IATRON,Luminous CT−9000D)で発光強度を測定し、その結果を表8に示す。「RLU」及び「S/N比」は、実施例1と同じように計算した。
以上、本発明を特定の態様に沿って説明したが、当業者に自明の変形や改良は本発明の範囲に含まれる。
Claims (9)
- サポニン又は胆汁酸塩の存在下で、B型肝炎ウイルス抗原と抗B型肝炎ウイルス抗体とを接触させる工程を含む、サンドイッチ法によるB型肝炎ウイルス免疫学的分析方法。
- 前記抗B型肝炎ウイルス抗体が可溶性抗体である、請求項1に記載のB型肝炎ウイルス免疫学的分析方法。
- 前記サポニンがトリテルペノイドサポニンである、請求項1又は2に記載のB型肝炎ウイルス免疫学的分析方法。
- 前記B型肝炎ウイルス抗原と抗B型肝炎ウイルス抗体とを接触させる工程を、陰イオン性界面活性剤の共存下で行う、請求項1〜3のいずれか一項に記載のB型肝炎ウイルス免疫学的分析方法。
- サンドイッチ法によるB型肝炎ウイルス免疫学的分析用試薬であって、B型肝炎ウイルス抗原と抗B型肝炎ウイルス抗体とを接触させる試薬にサポニン又は胆汁酸塩を含むことを特徴とする、B型肝炎ウイルス免疫学的分析用試薬。
- 前記抗B型肝炎ウイルス抗体が可溶性抗体である、請求項5に記載のB型肝炎ウイルス免疫学的分析用試薬。
- 前記サポニンがトリテルペノイドサポニンである、請求項5又は6に記載のB型肝炎ウイルス免疫学的分析用試薬。
- 前記B型肝炎ウイルス抗原と抗B型肝炎ウイルス抗体とを接触させる試薬が、さらに陰イオン性界面活性剤を含む、請求項5〜7のいずれか一項に記載のB型肝炎ウイルス免疫学的分析用試薬。
- 請求項5〜8のいずれか一項に記載のB型肝炎ウイルス免疫学的分析用試薬を含むB型肝炎ウイルス免疫学的分析キット。
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