JP5330371B2 - 弾性糸使用の編地編成装置および方法 - Google Patents

弾性糸使用の編地編成装置および方法 Download PDF

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Description

本発明は、弾性糸を編糸の少なくとも一部として編地を編成する弾性糸使用の編地編成装置および方法に関する。
従来から、編糸の供給経路に臨む張力センサを備えて、編針に所望の張力で編糸を供給するように制御可能となる編機の構成が知られている(たとえば、特許文献1参照)。編地を編成する際の編糸の張力変動を抑えることによって、編目ループの大きさを一様に保つことができる。編地では、使用する編糸の太さなどに対して編目ループの大きさなどが適切な関係にならないと、風合いが損われる。横編機では、一般の編糸を使用するときには、25.4mm(1インチ)当りの編針の本数を示すゲージにほぼ対応するように編糸の太さが選択される。編糸の太さに応じて、適切な編地としての風合いが得られる編目ループの大きさになるように、編糸の張力も選択される。
編機で編成する編地のうち、大きな伸縮性を要する部分、たとえば靴下や手袋の着用口の部分などには、一般的な編糸に比較して伸び率が特に大きい弾性糸が用いられている。弾性糸は、ゴム糸などとも呼ばれ、ポリウレタン繊維やポリエーテル・エステル系繊維などの弾性的で伸縮性が大きい繊維を素材としている。弾性糸では、伸縮性が大きい繊維素材とともに、他の繊維も組合せて使用される。たとえば、カバードヤーンやコアスパンヤーンなどと呼ばれる構造では、伸縮性が大きい芯繊維の外側を、他の繊維が覆うようにしている。
弾性糸は、編地自体を構成する地糸ではなく、編地に挿入される挿入糸として使用されることがある。挿入糸として使用される弾性糸は、比較的大きな張力がかかって伸びている状態で編成に使用され、編成後の編地中では張力が解除されるので縮むようになる。弾性糸を使用して、糸張力と供給長さとを制御すれば、使用する編機のゲージよりも大きいゲージに相当する風合いに近い仕上り状態で編地を編成することができる(たとえば、特許文献2参照)。
米国特許第3858416号明細書 国際公開第04/094712号パンフレット
編針による編目ループの形成は、編地編成の際に断続的に行われるので、編糸の張力も編針の編成動作に対応して変動する。ただし、このような変動を解消するように張力を制御することは困難であり、張力の制御は編針の編成動作が休止する期間に行われる。たとえば、横編機では、直線状の針床に沿ってキャリッジが往復走行しながら、キャリッジに搭載するカムで編針を駆動し、編地の編成コースを形成する。キャリッジが走行方向を反転する際には、編針の編成動作が休止するので、この期間に編糸の張力を制御する。張力の制御は、編糸の張力が不足しているときには編糸を供給側に戻し、編糸の張力が過剰であれば編糸をさらに供給するようにすればよい。
横編機では、編糸送り機から給糸を受ける編針までの弾性糸の供給経路となる糸道経路で張力を計測しながら、張力が指定した値となるように、編糸送り機による編糸の送出しや引込みの動作で、各編成コースの編成前に調整する。しかしながら、このようにして張力を編成前に調整して、糸長力と伸び率との対応関係などに基づいて決定する糸送り量の弾性糸を供給しても、編成コースの編成後の張力は指定した値から変化してしまう。この変化の原因としては、糸送り機での弾性糸のすべりや、糸道経路での抵抗、または弾性糸の送り量と実際の編成による編地での消費量とに差があることなどが考えられる。このような変化で、弾性糸の張力が指定した値とは異なる状態で編成を続けると、編成される編地製品の編幅や風合いが異なってしまう。
各編成コースの編成前に糸道経路での張力を指定値に設定してから編成すれば、編成コースでの張力の変化は生じないので、編成される編地製品の編幅や風合いを一定に保つことができると期待される。弾性糸の張力を指定値に合わせるためには、各編成コース毎に、糸送り機による弾性糸の送り戻しを行い、次の編成コースでの糸送り量の補正を行う必要がある。このような糸送り量の補正を糸送り機で行うためには、糸送り機から弾性糸を糸道経路に送り出す量、または糸送り機が弾性糸を糸道経路から引戻す量を決定しなければならない。このような決定や補正の動作を糸送り機が行っている間は、キャリッジを止めるか、弾性糸を次の編成コースには使用しない必要がある。弾性糸を使用しての編成中は、張力が変動して、正確な値を検出することが難しいからである。キャリッジを止めると編成効率が低下し、弾性糸を次の編成コースには使用しないと、編成する柄などに制限がかかってしまう。
本発明の目的は、編成効率の低下や編成する柄の制限を受けることなく、設定張力と実張力との差を補正しながら弾性糸を使用可能な、弾性糸使用の編地編成装置および方法を提供することである。
本発明は、伸縮性を有する弾性糸を、編糸の少なくとも一部として編針に供給し、指定の張力T1下で編地の編成に使用する編地編成装置において、
弾性糸を、指定される糸送り量Fで、編針に供給する糸送り機と、
糸送り機と編針との間に設定される糸道経路に臨み、編成の休止期に弾性糸の張力T2を検出する張力計と、
指定の張力T1下、および張力計が検出する張力T2下での糸道経路に存在する弾性糸の長さLを、張力T1,T2が作用しない場合の自然長L1,L2にそれぞれ換算し、自然長の差分L1−L2を算出する差分算出手段と、
差分算出手段が算出する自然長L1,L2の差が小さくなるように、糸送り機の糸送り量Fを補正する糸送り量補正手段とを、
含むことを特徴とする弾性糸使用の編地編成装置である。
また本発明は、弾性糸の張力Tと伸び率αとの対応関係を、前記糸送り機および前記張力計を用いて実測し、データとして保持する関係保持手段をさらに含み、
前記差分算出手段は、関係保持手段に保持される張力Tと伸び率αとの対応関係に基づいて、前記自然長L1,L2への換算を行うことを特徴とする。
また本発明で、前記糸送り量補正手段は、前記差分算出手段が算出する自然長の差分L1−L2を、前記弾性糸を前記糸送り機で供給する際の弾性変形に伴う送り量の変化分に対して補正してから、前記糸送り機の糸送り量補正することを特徴とする。
また本発明で、前記編地編成装置は、直線状に延びる針床に沿ってキャリッジが往復走行して編地を編成する横編機であり、
前記編成の休止期は、キャリッジが走行方向を反転するタイミングのうちの少なくとも一方であることを特徴とする。
さらに本発明は、伸縮性を有する弾性糸を、指定される糸送り量Fで編針に供給する糸送り機から、編糸の少なくとも一部として編針に供給し、指定の張力T1下で使用する編地編成方法において、
糸送り機と編針との間に設定される糸道経路に、弾性糸の張力T2を編成の休止期に検出する張力計を設けておき、
指定の張力T1下、および張力計が検出する張力T2下での糸道経路に存在する弾性糸の長さLを、張力T1,T2が作用しない場合の自然長L1,L2にそれぞれ換算して、自然長の差分L1−L2を算出しながら、
自然長L1,L2の差が小さくなるように、糸送り機の糸送り量Fを補正することを特徴とする弾性糸使用の編地編成方法である。
本発明によれば、張力計で編成の休止期に弾性糸の張力T2を検出するだけであるので、弾性糸を使用する編成の休止期は短くてもよく、編成効率の低下や、編成する柄の制限を避けることができる。差分算出手段は、糸道経路に存在する長さLを、張力T2が作用しない場合の自然長L2に換算し、指定の張力T1下での自然長L1との差分を算出する。糸送り量補正手段は、自然長L1,L2の差が小さくなるように、糸送り機の糸送り量Fを補正するので、設定張力と実張力との差を補正しながら弾性糸を使用することができる。
また本発明によれば、弾性糸の張力Tと伸び率αとの対応関係を、編機が備える糸送り機および張力計を用いて実測し、データとして保持するので、編機のみで弾性糸を使用する編成に必要なデータを取得して保持することができる。差分算出手段は、保持される張力Tと伸び率αとの対応関係に基づいて、自然長L1,L2への換算を行うので、実際に使用する弾性糸に適合する糸送り量の補正を、容易に行うことができる。
また本発明によれば、弾性糸を糸送り機で供給する際の弾性変形に伴う送り量の変化分に対して、弾性糸送り量補正を行うので、糸送り量補正の精度を高めることができる。
また本発明によれば、横編機での編成コース間で、キャリッジが走行方向を反転する間の期間に、糸送り量補正のために、糸道経路での張力T2を検出するので、編成効率を低下させないで、糸張力の制御を行うことができる。
さらに本発明によれば、編成の休止期に弾性糸の張力T2を検出し、編成効率の低下や、編成する柄の制限を避けて、設定張力と実張力との差を補正しながら弾性糸を使用することができる。
図1は、本発明の実施の一形態としての編機1の全体的な構成を簡略化して示すブロック図である。 図2は、ゴム糸5の張力T(N)と伸び率α(%)との関係についての実測データの例を示すグラフである。 図3は、図1の制御装置10が糸送り量を補正しながらゴム糸5を編成に使用する概略的な手順を示すフローチャートである。 図4は、図1の編機1で、図3の手順に従って、ゴム糸5を使用しながら編地9を編成する際に行う糸送り量補正の例を示す図表である。 図5は、本発明の実施の他の形態として、編成コース毎に送り量補正値を算出することが好ましい編機21の例を示すブロック図である。
符号の説明
1, 21 編機
2 針床
3 キャリッジ
4 ヤーンフィーダ
5 ゴム糸
7 張力計
8 糸送り機
10 制御装置
13 関係保持部
14 差分算出部
15 糸送り制御部
図1は、本発明の実施の一形態としての編機1の全体的な構成を簡略化して示す。説明の便宜上、編機1では、弾性糸の使用に関連する主要な構成部分のみ示す。さらに、主要な構成部分でも、相対的な大きさや向きを変更して示している場合がある。
編機1では、針床2の長手方向に沿ってキャリッジ3が往復走行しながら、キャリッジ3に搭載されているカムを針床2に一定のピッチで配列される編針に作用させる。キャリッジ3はヤーンフィーダ4を伴って走行し、ヤーンフィーダ4から編針に編糸が供給される。弾性糸であるゴム糸5は、たとえば編地への挿入糸として、ヤーンフィーダ4から編針に供給される。ゴム糸5は、たとえば編機1の側面などで支持されているゴム糸コーン6から、張力計7を経る糸道経路に、糸送り機8を介して供給され、針床2での編地9の編成に使用される。編機1の糸道経路は、上部に設けられる張力計7を経由するので、上方給糸となる。
糸送り機8での糸送り量Fの補正は、制御装置10によって行う。制御装置10は、CPU11およびメモリ12などを含み、メモリ12に記憶されるプログラムに従い、関係保持部13、差分算出部14および糸送り制御部15などとして機能する。制御装置10には、キーボードやスイッチなどを備える操作入力部16や、画像やコマンド、ステータスなどの表示を行う表示部17なども接続される。
張力計7には、張力センサ7aが設けられ、糸送り機8からヤーンフィーダ4を介して針床2の編針に供給されるゴム糸5の張力Tを常時検出可能である。編機1では、キャリッジ3が往復走行する際に、編地9の編端を過ぎると走行方向を反転する。キャリッジ3が編地9の編幅の外部で走行方向を反転する際には、ゴム糸5の編針への供給は休止する。この休止期間に、張力計7でゴム糸5の張力T2を検出する。各編成コース毎に糸送り機8から糸道経路にゴム糸5を送り出す糸送り量Fは、各編成コース毎に指定の張力T1下で消費するゴム糸5の長さとして予め求められる。糸送り量Fの設定精度が高ければ、各編成コース間で検出される張力T2は、指定の張力T1に近いことが期待される。
糸送り機8は、駆動プーリ8aと押えプーリ8bとの間に挟む位置Aから、張力計7を出る位置Bを経て、編針に供給される位置Cまでの糸道経路にゴム糸5を送り出す。糸道経路のうち、位置Aから位置Bまでの区間は一定である。位置Bと位置Cとの間の区間は、キャリッジ3の走行に伴って変化するけれども、キャリッジ3の位置のデータから算出することができる。駆動プーリ8aは、モータ8cで駆動される。モータ8cは正逆転可能であり、正転ではゴム糸5を糸道経路に送り出し、逆転ではゴム糸5を糸道経路から引戻す。モータ8cを逆転させてゴム糸5を引戻す際に、引戻すゴム糸5が糸送り機8内で絡んだりしないように、糸案内部材8dを設け、円滑にゴム糸コーン6側に戻すようにしている。
図2は、ゴム糸5の張力T(N)と伸び率α(%)との関係についての実測データの例を示す。図2(a)は、図1の関係保持部13にゴム糸特性テーブルとして保持されるデータの全体を示し、図2(b)は部分的なデータを示す。単位とする張力Tuは、たとえば0.01N(0.001kgf)程度である。張力Tの測定は、編成の開始前に、ゴム糸5を糸道経路を介して編針まで供給して保持させ、張力計7で検出する張力Tがほとんど0になる状態となるよう調整する。ただし、張力計7は、張力Tが0付近になると、検出の精度が低下する。張力Tが0付近になると、ゴム糸5は伸び率αが100%で、自然長の状態となる。
図2(a)のような張力Tに対する伸び率αの対応関係は、張力Tを0付近にしてから、糸送り機8のモータ8cを逆転させ、糸道経路からゴム糸5を引戻しながら測定することができる。逆転される駆動プーリ8aからゴム糸コーン6側に戻されるゴム糸5は張力Tが0の状態となるので、駆動プーリ8aによる引戻し量と糸道経路の長さLとの関係から伸び率αを求めることができる。たとえば、糸道経路の長さLの半分の長さ1/2Lだけ引戻すと、糸道経路では自然長1/2Lのゴム糸5が長さLまで伸びている状態となるので、伸び率αは200%となる。自然長で2/3Lだけ引戻すと、伸び率αは300%となる。
図2(b)は、ゴム糸5を編成に使用する際に、伸び率αが200%から300%の間の範囲で使用する場合を想定し、この範囲を拡大して示す。たとえば、張力T1を8.0Tuと設定するように指定すると、対応する伸び率αは268%となる。これに対して、ある編成コース終了後に、実際に検出される実張力T2がたとえば7.6Tuであると、伸び率αは255%となる。実張力T2が設定張力T1よりも低下しているのは、ゴム糸5が過剰に送出されていることを意味する。したがって、次の編成コースで、ゴム糸5の供給量が少なくなるように補正すれば、次に測定する実張力T2が上昇すると期待される。
図3は、図1の制御装置10が糸送り量を補正しながらゴム糸5を編成に使用する概略的な手順を示す。ステップa0から編機1の使用を開始し、ステップa1ではゴム糸5を編機1にセットする。まずゴム糸コーン6をホルダに装着し、ゴム糸5を引出して糸送り機8から張力計7およびヤーンフィーダ4を経て編針まで供給する。ステップa2では、図2に示すような特性を測定するか否かの判断が、操作者によって操作入力部16に対して行われる。特性を測定する場合は、ステップa3で張力計7と糸送り機8とを利用して、前述のような張力Tと伸び率αとの対応関係のデータを、予め作成されているプログラムに従って取得する。
ステップa3での測定が終了するか、ステップa2で特性測定は不要と判断されるときには、ステップa4からゴム糸5を使用する編地の編成を開始する。ステップa5では、次の編成コースに必要な糸送り量Fが指定される。図1の糸送り制御部15は、指定された糸送り量Fのゴム糸5が糸送り機8から、次の編成コースの期間にわたって糸道経路に供給されるように、モータ8cを制御する。
ステップa6では、指定された糸送り量でゴム糸5を使用しながら、次の編成コースの編地を編成する。ステップa7では、ゴム糸5を使用する編成が終了するか否かを判断する。終了しないと判断する時には、ステップa8に移行し、張力計7でゴム糸5の張力Tを測定する。この測定は、キャリッジ3が走行方向を反転するために、ゴム糸5の供給や消費が休止している期間に行われる。したがって、張力Tは、変動がない状態で、しかも編成効率を低下させることなく測定することができ、実張力T2となる。また、次の編成コースでもゴム糸5を使用することができるので、編成柄に対する制約は生じない。
ステップa9で図1の差分算出部14は、設定張力T1下と実張力T2下とで、長さLの糸道経路に存在するゴム糸5の自然長L1,L2を次の(1)式および(2)式に従って算出し、さらにその差分ΔLを(3)式に従って算出する。
L1=L/268×100 …(1)
L2=L/255×100 …(2)
ΔL=L1−L2 …(3)
ステップa10で図1の糸送り制御部15は、次の(4)式に従って、次の編成コースで糸道経路に糸送り機8から送り出す糸送り量を補正するための調整率β(%)を算出する。
β=(前コースの送り量+ΔL)/前コースの送り量×100% …(4)
ΔLが正のときは、(4)式で算出する調整率βは100%よりも大きくなり、次の編成コースでの送り量が増加する。次の編成コース終了後の実張力T2は低下し、対応する自然長L2は増加して、自然長L1との差は小さくなると期待される。また、ΔLが負のときは、調整率βが100%よりも小さくなり、次の編成コースでの送り量が減少する。次の編成コース終了後の実張力T2は上昇し、対応する自然長L2は減少するので、自然長L1との差も小さくなると期待される。いずれにしても、糸送り量の補正は、自然長L1,L2の差が小さくなる方向に行われる。
糸送り量は、モータ8cがステッピングモータであれば、1ステップ当りの送り量が決っているので、モータ8cを駆動するステップ数として求めることができる。次の編成コースに必要な糸送り量は、設定張力T1での糸送り量に、直前の編成コースでの調整率と(4)式で算出する調整率βとの積である最終の調整率を、乗算して求めることができる。
なお、調整率βを算出する際に、差分ΔLには、ゴム糸送り量補正を行うことが好ましい。糸送り機8のような構成では、駆動プーリ8aと押えプーリ8bとの間に挟んでゴム糸5を送り出す。駆動プーリ8aと押えプーリ8bとの間では、ゴム糸5がつぶれるので、送り出すゴム糸5の長さに誤差が生じる。たとえば、糸送り機8から100mmの糸送り量でゴム糸5を送り出しても、実際のゴム糸5の自然長が80mmである可能性がある。この場合は、ΔL/0.8で差分を補正すればよい。
ステップa10での糸送り量の補正が終了すると、補正した糸送り量を指定して、ステップa6からのコース編成を繰返す。ステップa7でゴム糸5を使用する編成が終了と判断すれば、ステップa11でゴム糸5を編成に使用する手順を終了する。
図4は、図1の編機1で、図3の手順に従って、ゴム糸5を使用しながら編地9を編成する際に行う糸送り量補正の例を示す。この例では、糸送り量の補正を、各編成コース毎ではなく、キャリッジ3が往復走行する毎に行う。最初の編成コース1では、たとえば、図2の8.0Tuなどの張力t0を設定張力T1とし、コース直前の実張力T2もt0となるように調整してから編成を開始する。糸送り機8からの糸送り量である送り量も、張力t0では理論値F0が必要となる。最初の編成コースであるので、調整率は、βとなる算出値、前回の値、および最終値のいずれも100%としておき、送り量の補正値もF0としておく。次の編成コース2では、編成方向が編成コース1と反転するけれども、送り量補正値はF0で変更しない。コース直前の実張力T2は、設定張力t0とは異なっている可能性があるけれども、測定は行わない。
編成コース3,4では、コース直前の実張力T2をt1として測定し、設定張力T1としてのt0との違いに基づいて、自然長の差分ΔLを算出し、送り量F0を補正する。差分ΔLに基づいて、(4)式で算出する調整率βの算出値が73%となると、前回の編成コース1,2での調整率100%を乗算して、調整率の最終値も73%となる。したがって、送り量補正値は、0.73×F0となる。
編成コース5,6では、コース直前の実張力T2をt2として測定し、設定張力T1としてのt0との違いに基づいて、自然長の差分ΔLを算出し、送り量F0を補正する。差分ΔLに基づいて、(4)式で算出する調整率βの算出値が104%となると、前回の編成コース3,4での調整率73%を乗算して、調整率の最終値は75%となる。したがって、送り量補正値は、0.75×F0となる。
編成コース7,8では、コース直前の実張力T2をt3として測定し、設定張力T1としてのt0との違いに基づいて、自然長の差分ΔLを算出し、送り量F0を補正する。差分ΔLに基づいて、(4)式で算出する調整率βの算出値が114%となると、前回の編成コース5,6での調整率75%を乗算して、調整率の最終値は85%となる。したがって、送り量補正値は、0.85×F0となる。
以下の編成コースでも、同様に、送り量補正値を求めることができる。なお、編成コース毎に送り量補正値を算出してもよいことはもちろんである。編機1では、上方給糸で、キャリッジ3の走行方向がいずれであっても、ほぼ同等の条件でゴム糸5を供給することができるので、往復の編成コース毎に制御を行うようにしても、精度が高い糸送り量補正を実現することができる。
図5は、本発明の実施の他の形態として、編成コース毎に送り量補正値を算出することが好ましい編機21の例を示す。編機21で、図1の編機1に対応する部分には同一の参照符を付し、重複する説明を省略する。編機21では、ゴム糸5の供給系をフレーム22の側方で支持し、ゴム糸5を針床2の長手方向の一方側から供給する側方給糸を行う。このため、キャリッジ3がヤーンフィーダ4を連行する方向に応じて、ゴム糸5が糸道経路に供給される長さが異なる。ヤーンフィーダ4が供給側に接近する際には、すでに糸道経路に供給されているゴム糸5を編針に供給しながら移動する。したがって、編成コース中に糸送り機8から送り出すゴム糸5の量は少なくなる。キャリッジ3が供給側から遠ざかる際には、糸送り機8から多くのゴム糸5を送り出す必要がある。
このような編機21では、送り量の補正を、編成コース毎に行い、しかも、糸道経路を各編成コース終了側の編地9の編端までに設定することが好ましい。図5では、説明の便宜上、キャリッジ3を編地9よりも右側に寄せているけれども、ヤーンフィーダ4は、左行してゴム糸5の供給側に接近する状態を示す。このような場合、編地9の左側の編端が糸道経路の終端の位置Cとなる。キャリッジ3に連行されるヤーンフィーダ4が右行する編成コースでは、位置Cは編地9の右側の編端となる。
以上の説明では、編機1,21として横編機を使用しているけれども、他の形式の編機にも本発明を適用可能である。たとえば、編地を連続的に編成する丸編機では、実張力T2を測定するために少しだけ休止期間を設ける。この休止期間の長さは、実張力T2を安定に測定するのに必要なだけ設ければよく、張力を設定張力T1に調整するのに必要な期間よりは短くして、生産効率の低下を抑制し、編成する柄にも制限がないようにすることができる。また、ゴム糸5の伸び率αと張力Tとの対応関係は、実測して関係保持部13にゴム糸特性テーブルとして保存するようにしているけれども、編機1,21外の試験装置などで測定したデータを読込むようにしてもよい。さらに、この対応関係を、数式化して利用するようにしてもよい。

Claims (5)

  1. 伸縮性を有する弾性糸を、編糸の少なくとも一部として編針に供給し、指定の張力T1下で編地の編成に使用する編地編成装置において、
    弾性糸を、指定される糸送り量Fで、編針に供給する糸送り機と、
    糸送り機と編針との間に設定される糸道経路に臨み、編成の休止期に弾性糸の張力T2を検出する張力計と、
    指定の張力T1下、および張力計が検出する張力T2下での糸道経路に存在する弾性糸の長さLを、張力T1,T2が作用しない場合の自然長L1,L2にそれぞれ換算し、自然長の差分L1−L2を算出する差分算出手段と、
    差分算出手段が算出する自然長L1,L2の差が小さくなるように、糸送り機の糸送り量Fを補正する糸送り量補正手段とを、
    含むことを特徴とする弾性糸使用の編地編成装置。
  2. 弾性糸の張力Tと伸び率αとの対応関係を、前記糸送り機および前記張力計を用いて実測し、データとして保持する関係保持手段をさらに含み、
    前記差分算出手段は、関係保持手段に保持される張力Tと伸び率αとの対応関係に基づいて、前記自然長L1,L2への換算を行うことを特徴とする請求項1記載の弾性糸使用の編地編成装置。
  3. 前記糸送り量補正手段は、前記差分算出手段が算出する自然長の差分L1−L2を、前記弾性糸を前記糸送り機で供給する際の弾性変形に伴う送り量の変化分に対して補正してから、前記糸送り機の糸送り量補正することを特徴とする請求項1または2記載の弾性糸使用の編地編成装置。
  4. 前記編地編成装置は、直線状に延びる針床に沿ってキャリッジが往復走行して編地を編成する横編機であり、
    前記編成の休止期は、キャリッジが走行方向を反転するタイミングのうちの少なくとも一方であることを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか一つに記載の弾性糸使用の編地編成装置。
  5. 伸縮性を有する弾性糸を、指定される糸送り量Fで編針に供給する糸送り機から、編糸の少なくとも一部として編針に供給し、指定の張力T1下で使用する編地編成方法において、
    糸送り機と編針との間に設定される糸道経路に、弾性糸の張力T2を編成の休止期に検出する張力計を設けておき、
    指定の張力T1下、および張力計が検出する張力T2下での糸道経路に存在する弾性糸の長さLを、張力T1,T2が作用しない場合の自然長L1,L2にそれぞれ換算して、自然長の差分L1−L2を算出しながら、
    自然長L1,L2の差が小さくなるように、糸送り機の糸送り量Fを補正することを特徴とする弾性糸使用の編地編成方法。
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