JP5330201B2 - 貫通孔の検査装置 - Google Patents

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Description

本発明は、被測定物に開けられた貫通孔の大きさ(直径や面積等)又は個数の良否を判定する貫通孔の検査装置に関する。
従来から、プリント基板などの製品に開けられ、めっきが施された貫通孔の大きさ(直径や面積等)を検査したり、製品に開けられた貫通孔の個数を検査したりして、製品に所望な品質の貫通孔が形成されているか否かを判定することが行われている。
そこで、被測定物に開けられた貫通孔の良否を検査する貫通孔の検査装置としては、ステージ上に載置された被測定物の貫通孔に平行に入射する平行光を照射する光照射手段と、この光照射手段により照射されて被測定物の貫通孔を通過する光の中から平行成分だけを検出する光検出手段と、この光検出手段からの検出信号に基づいて被測定物に所定の断面積の貫通孔が形成されているかどうかを判定する判定手段とを備える装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平4−282439号公報
しかし、特許文献1に記載の発明においては、光を用いているので光学系のメンテナンスに手間が掛かる。また、平行光を用いるのでセットアップが容易でない。プリント基板などのように複数の貫通孔がある場合には、孔毎に検査することになるので時間を要する。光を透過する材料で作製された被測定物や曲がった貫通孔などは検査することができない。
本発明は、従来の技術が有するこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、簡易な構成で被測定物に開けられた貫通孔の大きさ(直径や面積等)又は個数の良否を判定することができる貫通孔の検査装置を提供しようとするものである。
上記課題を解決すべく請求項1に係る発明は、被測定物に開けられた貫通孔の良否を判定する検査装置であって、被測定物に密着して形成される測定室に圧力変化を与える振動手段と、この振動手段による前記測定室の圧力を検出する圧力センサと、この圧力センサの出力信号と前記振動手段への駆動信号との位相差又は位相差変化量を算出する位相差算出手段と、予め基準となる貫通孔による前記位相差又は前記位相差変化量を基準値として記憶するメモリと、前記位相差算出手段により算出された被測定物の貫通孔による位相差又は位相差変化量と前記メモリに記憶された基準値を比較して被測定物に開けられた貫通孔の良否を判定する判定手段を備えたものである。
請求項2に係る発明は、被測定物に開けられた貫通孔の大きさ又は個数の良否を判定する検査装置であって、被測定物に密着して形成される測定室に圧力変化を与える振動手段と、この振動手段による前記測定室の圧力を検出する圧力センサと、この圧力センサの出力信号と前記振動手段への駆動信号との位相差を算出する位相差算出手段と、予め基準となる貫通孔の大きさと前記位相差との関係式又は基準となる貫通孔の個数と前記位相差との関係式を記憶するメモリと、前記位相差算出手段により算出された被測定物の貫通孔による位相差と前記メモリに記憶された関係式を比較して被測定物に開けられた貫通孔の大きさ又は個数の推定又は良否を判定する判定手段を備えたものである。
前記振動手段への駆動信号を、前記振動手段の振動部の変位を検出する変位センサの出力信号にすることができる。
また、請求項4に係る発明は、被測定物に開けられた貫通孔の大きさ又は個数の良否を判定する検査装置であって、被測定物に密着して形成される前室に圧力変化を与えるスピーカと、このスピーカによる前記前室の圧力を検出する第1圧力センサと、前記スピーカの背面に形成される後室の圧力を検出する第2圧力センサと、第1圧力センサの出力信号と第2圧力センサの出力信号との位相差から位相差変化量を算出する位相差算出手段と、予め基準となる貫通孔の大きさと前記位相差変化量との関係式及び基準となる貫通孔の個数と前記位相差変化量との関係式を記憶するメモリと、前記位相差算出手段により算出された被測定物の貫通孔による位相差変化量と前記メモリに記憶された関係式を比較して被測定物に開けられた貫通孔の大きさ又は個数の推定又は良否を判定する判定手段を備えたものである。
また、前記測定室または前記前室に、被測定物が小さい場合の対応策としてアタッチメントを装着することができる。
請求項1に係る発明によれば、予め、基準となる貫通孔による位相差又は位相差変化量を基準値として求めておくことによって、被測定物の貫通孔の大きさ又は貫通孔の個数が望ましいものであるか否かを検査することができる。光を透過する材料で作製された被測定物の貫通孔や曲がった貫通孔も検査することができる。
請求項2に係る発明によれば、予め、基準となる貫通孔の大きさと位相差又は貫通孔の個数と位相差の関係式を求めておくことによって、被測定物の貫通孔の大きさ又は貫通孔の個数が望ましいものであるか否かを検査することができる。また、被測定物の貫通孔の大きさ又は貫通孔の個数を推定することができる。光を透過する材料で作製された被測定物の貫通孔や曲がった貫通孔も検査又は推定することができる。
また、振動手段への駆動信号を、振動手段の振動部の変位を検出する変位センサの出力信号にすれば、より精度よく被測定物の貫通孔の大きさ又は貫通孔の個数を検査することができる。
請求項4に係る発明によれば、スピーカと圧力センサを用いた簡易な構成により、予め、基準となる貫通孔の大きさと位相差変化量又は基準となる貫通孔の個数と位相差変化量の関係式を求めておくことによって、被測定物の貫通孔の大きさ又は貫通孔の個数が望ましいものであるか否かを検査することができる。また、被測定物の貫通孔の大きさ又は貫通孔の個数を推定することができる。
また、測定室または前室にアタッチメントを装着すれば、測定室の開口や前室の開口より著しく小さい面積の被測定物でも、被測定物の貫通孔の大きさ又は貫通孔の個数が望ましいものであるか否かを検査することができる。また、被測定物の貫通孔の大きさ又は貫通孔の個数を推定することができる。
本発明に係る貫通孔の検査装置の第1実施の形態の構成図 1個の貫通孔が開けられた被測定物の平面図 本発明に係る貫通孔の検査装置の第1実施の形態による検査手順を示すフローチャート 本発明に係る貫通孔の検査装置の第2実施の形態の構成図 本発明に係る貫通孔の検査装置の第3実施の形態の構成図 貫通孔の直径と位相差変化量との関係を示す図 貫通孔の直径×個数と位相差変化量との関係を示す図 4種の貫通孔の直径×個数と位相差変化量との関係を示す図 アタッチメントを装着した検出部の説明図
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。本発明に係る貫通孔の検査装置の第1実施の形態は、図1に示すように、検出部1と装置本体2からなる。検出部1には、貫通孔3を開けた被測定物4に密着することにより形成される測定室5と、測定室5に圧力変化を与える振動手段(加振器)6と、振動手段6による測定室5の圧力を検出する圧力センサ7を設けている。検出部1の外観形状は円柱形状でも四角柱形状でもよく、特定の形状に限定されない。
測定室5を形成する検出部1の端部には、環状の弾性部材8が設けられ、貫通孔3を囲むよう弾性部材8を被測定物4に密着させている。また、測定室5の側壁には、測定室5の内部圧と大気圧との平衡をとるためのバルブ9が設けられ、測定前に開き、測定時には閉状態にされる。振動手段6は振動部6aを変位させることにより、測定室5内の圧力を変化させることができる。
装置本体2には、各種の信号処理を行う信号処理部11と、振動手段6に駆動信号を与える発振器12と、信号処理部11による判定結果などを表示する表示部13と、信号処理部11との間でやり取りする各種データを記憶するメモリ14と、圧力センサ7の出力信号を増幅する増幅器15などを設けている。メモリ14には、予め基準となる貫通孔の大きさ(直径や面積等)と位相差との相関を表わす関係式及び基準となる貫通孔の個数と位相差との相関を表わす関係式などが記憶されている。
また、信号処理部11は、圧力センサ7の出力信号と振動手段6への駆動信号との位相差を算出する位相差算出手段16と、位相差算出手段16により算出された被測定物4の貫通孔3による位相差とメモリ14に記憶された関係式を比較して被測定物4に開けられた貫通孔3の大きさ(直径や面積等)又は個数の良否を判定する判定手段17などを備えている。
以上のように構成された本発明に係る貫通孔の検査装置の第1実施の形態による検査手順を、図2に示す1個の貫通孔3が開けられた被測定物4を対象とし、その貫通孔3の大きさを表す指標として、直径を用いて貫通孔3の良否を判定する場合について、図3に示すフローチャートにより説明する。
始めに基準貫通孔の直径と位相差との相関を表わす関係式を求める予備測定を行う。先ず、直径が異なる基準貫通孔を持つ4種類の被測定物を用意する。例えば、厚みが2mmの平板材に開けられた直径が0.22mm、0.27mm、0.29mm、0.32mmである基準貫通孔について測定する。先ず、ステップSP1において、基準となる被測定物を治具などにセットし、基準貫通孔を囲むようにして検出部1を被測定物に密着させる。
次いで、ステップSP2において、振動手段6に駆動信号を与え、圧力センサ7の出力信号と振動手段6への駆動信号との位相差を位相差算出手段16で算出する。同様に、他の3種類の基準貫通孔についても位相差を求める。次いで、ステップSP3において、基準貫通孔の4種類の直径と位相差算出手段16が算出した位相差との相関を表わす関係式を判定手段17が求める。ここでの関係式(基準貫通孔の直径と位相差)は、一次関数で表わせる。
次いで、ステップSP4において、ステップSP3で求めた基準貫通孔の4種類の直径と位相差算出手段16が算出した位相差との相関を表わす関係式をメモリ14に記憶する。以上で基準貫通孔の直径と位相差との相関を表わす関係式を求める予備測定が終了する。
次いで、ステップSP5において、検査対象となる被測定物4を治具などにセットし、貫通孔3を囲むようにして検出部1を被測定物4に密着させる。次いで、ステップSP6において、振動手段6に駆動信号を与え、圧力センサ7の出力信号と振動手段6への駆動信号との位相差を位相差算出手段16で算出する。
次いで、ステップSP7において、判定手段17が位相差算出手段16により算出された被測定物4の貫通孔3による位相差と、メモリ14に記憶されている基準貫通孔の直径と位相差との関係式を比較して、被測定物4に開けられた貫通孔3の直径を求めると共に、許容範囲(例えば、0.27mm±0.02mm)を考慮して貫通孔3の良否を判定する。
次いで、ステップSP8において、判定手段17により求めた基準貫通孔の直径と位相差との関係式、許容範囲、被測定物4の貫通孔3の直径、貫通孔3の良否などの判定結果を表示部13により表示する。以上で、貫通孔3が開けられた被測定物4の検査が終了する。
本発明の第1実施の形態では、圧力センサ7の出力信号と振動手段6への駆動信号との位相差を算出したが、図4に示すように、振動手段6の振動部6aに変位センサ18を取り付け、圧力センサ7の出力信号と変位センサ18の出力信号との位相差を位相差算出手段16により算出することもできる。
このように、振動手段6への駆動信号の替わりに振動手段6の振動部6aの変位を検出する変位センサ18の出力信号を用いれば、より精度よく被測定物4の貫通孔3の直径又は貫通孔の個数の良否を検査することができる。19は変位センサ18の出力信号を増幅する増幅器である。
本発明に係る貫通孔の検査装置の第3実施の形態は、図5に示すように、検出部21と装置本体22からなる。検出部21には、被測定物4に密着して形成される前室23と、前室23に圧力変化を与えるスピーカ24と、スピーカ24による前室23の圧力を検出する第1圧力センサ25と、スピーカ24の背面に形成され前室23と隔壁を介して隣り合う後室26と、後室26の圧力を検出する第2圧力センサ27を設けている。検出部21の外観形状は円柱形状でも四角柱形状でもよく、特定の形状に限定されない。
また、前室23を形成する検出部21の端部には、環状の弾性部材28が設けられ、貫通孔3を囲むよう弾性部材28を被測定物4に密着させている。また、前室23及び後室26の各側壁には、前室23及び後室26の内部圧と大気圧との平衡をとるためのバルブ29,30が設けられ、測定前に開閉する。バルブ29,30は測定時に閉状態にされる。
装置本体22には、各種の信号処理を行う信号処理部31と、隔壁に配置されたスピーカ24に駆動信号を与える発振器32と、信号処理部31による判定結果などを表示する表示部33と、信号処理部31との間でやり取りする各種データを記憶するメモリ34と、圧力センサ25,27の出力信号を増幅する増幅器35,36などを設けている。メモリ34には、予め基準となる貫通孔の直径と位相差変化量との相関を表わす関係式及び基準となる貫通孔の個数と位相差変化量との相関を表わす関係式などが記憶されている。
また、信号処理部31は、第1圧力センサ25の出力信号と第2圧力センサ27の出力信号との位相差変化量を算出する位相差算出手段37と、位相差算出手段37により算出された被測定物4の貫通孔3による位相差変化量とメモリ34に記憶された関係式を比較して被測定物4に開けられた貫通孔3の大きさ又は個数の良否を判定する判定手段38などを備えている。
以上のように構成された本発明に係る貫通孔の検査装置の第3実施の形態において、図2に示すように、1個の貫通孔3が開けられた被測定物4を検査対象とし、その貫通孔3の大きさを表す指標として、直径を用いて貫通孔3の良否を判定する場合について説明する。検査手順は、第1実施の形態の場合とほぼ同様である。
図3に示す本発明の第1実施の形態と同様に、始めに基準貫通孔の直径と位相差変化量との相関を表わす関係式を求める予備測定を行う。先ず、直径が異なる基準貫通孔を持つ4種類の被測定物と貫通孔のない被測定物を1つ用意する。例えば、直径が0.22mm、0.27mm、0.29mm、0.32mmである基準貫通孔を持つ厚さ2mmの平板材と貫通孔のない厚さ2mmの平板材について、夫々2回ずつ測定する。
すると、図6に示すような関係式が求まる。横軸が貫通孔の直径(mm)、縦軸が位相差変化量(deg)である。ここで、位相差変化量とは、測定位相差から基準位相差を減算したもの(位相差変化量=測定位相差−基準位相差)である。
測定位相差とは、基準貫通孔を持つ被測定物を前室23に密着してスピーカ24を駆動させた時の前室23の圧力(第1圧力センサ25の出力信号)と後室26の圧力(第2圧力センサ27の出力信号)との位相差をいう。基準位相差とは、貫通孔のない平板材を前室23に密着してスピーカ24を駆動させた時の前室23の圧力(第1圧力センサ25の出力信号)と後室26の圧力(第2圧力センサ27の出力信号)との位相差をいう。
貫通孔の直径(mm)と位相差変化量(deg)の関係は、一次関数で表わされる。基準貫通孔の4種類の直径と圧力センサ25,27の出力信号から位相差算出手段37が算出した位相差変化量との相関を表わす関係式は、メモリ34に記憶される。
次いで、検査対象となる被測定物4を治具などにセットし、貫通孔3を囲むようにして検出部21を被測定物4に密着させる。次いで、スピーカ24に駆動信号を与え、第1圧力センサ25の出力信号と第2圧力センサ27の出力信号との位相差及び基準位相差から位相差変化量を位相差算出手段37で算出する。
なお、第1・2実施の形態の位相差算出手段16では位相差を算出するが、ここでは位相差算出手段37は位相差変化量を算出する。また、第1・2実施の形態の位相差算出手段16で、位相差の代わりに位相差変化量を用いてもよい。
次いで、判定手段38が位相差算出手段37により算出された検査対象となる被測定物4の貫通孔3による位相差変化量と、メモリ34に記憶されている図6に示す基準貫通孔の直径と位相差変化量との関係式を比較して、検査対象となる被測定物4に開けられた貫通孔3の直径を求めると共に、許容範囲(例えば、0.27mm±0.02mm)を考慮して貫通孔3の良否を判定する。判定結果は、表示部33に表示される。
次に、1個〜3個の同じ直径の貫通孔3が開けられた被測定物4を対象とし、開けられた貫通孔3の個数の良否を判定する場合について説明する。先ず、1個の貫通孔3が開けられた被測定物4を検査対象とする場合と同様に、始めに基準貫通孔の個数と位相差変化量との相関を表わす関係式を求める予備測定を行う。例えば、直径が0.22mmの基準貫通孔が、1個〜3個の3種類の厚さ2mmの平板材及び貫通孔のない厚さ2mmの平板材について測定する。
すると、図7に示すような関係式が求まる。横軸が貫通孔の直径×個数(mm)、縦軸が位相差変化量(deg)である。貫通孔の個数と位相差変化量(deg)の関係は、一次関数で表わされる。基準貫通孔の直径×個数と圧力センサ25,27の出力信号から位相差算出手段37が算出した位相差変化量との相関を表わす関係式は、メモリ34に記憶される。
次いで、検査対象となる被測定物4を治具などにセットし、貫通孔3を囲むようにして検出部21を被測定物4に密着させる。次いで、スピーカ24に駆動信号を与え、第1圧力センサ25の出力信号と第2圧力センサ27の出力信号との位相差及び基準位相差から位相差変化量を位相差算出手段37で算出する。
次いで、判定手段38が位相差算出手段37により算出された検査対象となる被測定物4の貫通孔3による位相差変化量と、メモリ34に記憶されている図7に示す基準貫通孔の直径×個数と位相差変化量との関係式を比較して、検査対象となる被測定物4に開けられた貫通孔3の直径×個数を求めると共に、許容範囲(例えば、0.44mm±0.05mmであれば、直径0.22mmの貫通孔が2個)を考慮して貫通孔3の直径×個数の良否を判定する。判定結果は、表示部33に表示される。
次に、貫通孔3の直径が4種類で、その個数が1個〜3個である被測定物4を対象とし、開けられた貫通孔3の直径と個数の良否を判定する場合について説明する。先ず、1個の貫通孔3が開けられた被測定物4を検査対象とする場合と同様に、始めに基準貫通孔の直径×個数と位相差変化量との相関を表わす関係式を求める予備測定を行う。
例えば基準貫通孔の直径を0.22mm、0.27mm、0.29mm、0.32mmの4種類とし、夫々の基準貫通孔の個数が1個〜3個の12種類の厚さ2mmの平板材及び貫通孔のない厚さ2mmの平板材について測定する。
すると、図8に示すような関係式が求まる。横軸が貫通孔の直径×個数(mm)、縦軸が位相差変化量(deg)である。直線Aは4種類の基準貫通孔の個数が夫々1個の場合、直線Bは4種類の基準貫通孔の個数が夫々2個の場合、直線Cは4種類の基準貫通孔の個数が夫々3個の場合である。貫通孔の直径×個数と位相差変化量(deg)の関係も、ある範囲では一次関数で表わされる。これらの関係式は、メモリ34に記憶される。
次いで、検査対象となる被測定物4を治具などにセットし、検査対象となる貫通孔3を囲むようにして検出部21を被測定物4に密着させる。次いで、スピーカ24に駆動信号を与え、第1圧力センサ25の出力信号と第2圧力センサ27の出力信号との位相差及び基準位相差から位相差変化量を位相差算出手段37で算出する。
次いで、判定手段38が位相差算出手段37により算出された検査対象となる被測定物4の貫通孔3による位相差変化量と、メモリ34に記憶されている図8に示す基準貫通孔の直径×個数と位相差変化量との関係式を比較して、被測定物4に開けられた貫通孔3の直径×個数を求めると共に、許容範囲を考慮して貫通孔3の直径と個数の良否を判定する。判定結果は、表示部33に表示される。
このように、予め基準となる貫通孔の直径と個数を変えて、その時の位相差変化量を測定し、貫通孔の直径×個数と位相差変化量との相関を表わす関係式を求めておくことにより、両面エッチングのマスク位置ズレによる不良品やプリント基板の貫通孔の直径又は個数の加工ミスやメッキ厚のミスなどの不良品を判別することができる。
また、筐体内に彎曲した管などを配設し、内部が見えないような被測定物でも、正常品の位相差又は位相差変化量を測定し、これを基準値としておき、この基準値と被測定物の位相差又は位相差変化量を比較することにより被測定物の良否を判別することができる。更に、多孔質材からなる被測定物でも、多孔質の通気度合いにより位相差又は位相差変化量が異なるので、多孔質の良否を判別することもできる。
図9に示すように、前室23の開口23aよりも著しく小さい面積の被測定物4には、アタッチメント40を前室23に装着し、アタッチメント40で被測定物4の貫通孔3を囲むようにすることができる。41は被測定物4に密着させるための環状の弾性部材である。また、図1に示す第1実施の形態においても、アタッチメント40を測定室5に装着することができる。
アタッチメント40の検出部21への装着方法は、ネジ固定方式・圧入方式・スナップフィット方式等々を用いればよい。アタッチメント40の中継部40aに、フレキシブルな材料を用いれば、アタッチメント40の先端部の向きや位置を自在に変更することが可能になり、測定作業が容易となる。
本発明によれば、予め、基準となる貫通孔の大きさ(直径や面積等)と位相差又は位相差変化量から得られる基準値や相関を表わす関係式又は貫通孔の個数と位相差又は位相変化量から得られる基準値や相関を表わす関係式を求めておくことによって、被測定物の貫通孔の大きさ(直径や面積等)又は貫通孔の個数が望ましいものであるか否かを簡易に検査することができるので、生産ラインにおける貫通孔の良否判定作業への利用拡大が期待される。
1,21…検出部、2,22…装置本体、3…貫通孔、4…被測定物、5…測定室、6…振動手段、6a…振動部、7…圧力センサ、8,28…弾性部材、9,29,30…バルブ、11,31…信号処理部、12,32…発振器、13,33…表示部、14,34…メモリ、16,37…位相差算出手段、17,38…判定手段、18…変位センサ、23…前室、24…スピーカ、25…第1圧力センサ、26…後室、27…第2圧力センサ、40…アタッチメント。

Claims (5)

  1. 被測定物に開けられた貫通孔の良否を判定する検査装置であって、被測定物に密着して形成される測定室に圧力変化を与える振動手段と、この振動手段による前記測定室の圧力を検出する圧力センサと、この圧力センサの出力信号と前記振動手段への駆動信号との位相差又は位相差変化量を算出する位相差算出手段と、予め基準となる貫通孔による前記位相差又は前記位相差変化量を基準値として記憶するメモリと、前記位相差算出手段により算出された被測定物の貫通孔による位相差又は位相差変化量と前記メモリに記憶された基準値を比較して被測定物に開けられた貫通孔の良否を判定する判定手段を備えたことを特徴とする貫通孔の検査装置。
  2. 被測定物に開けられた貫通孔の大きさ又は個数の良否を判定する検査装置であって、被測定物に密着して形成される測定室に圧力変化を与える振動手段と、この振動手段による前記測定室の圧力を検出する圧力センサと、この圧力センサの出力信号と前記振動手段への駆動信号との位相差を算出する位相差算出手段と、予め基準となる貫通孔の大きさと前記位相差との関係式又は基準となる貫通孔の個数と前記位相差との関係式を記憶するメモリと、前記位相差算出手段により算出された被測定物の貫通孔による位相差と前記メモリに記憶された関係式を比較して被測定物に開けられた貫通孔の大きさ又は個数の推定又は良否を判定する判定手段を備えたことを特徴とする貫通孔の検査装置。
  3. 請求項1又は2記載の貫通孔の検査装置において、前記振動手段への駆動信号が前記振動手段の振動部の変位を検出する変位センサの出力信号であることを特徴とする貫通孔の検査装置。
  4. 被測定物に開けられた貫通孔の大きさ又は個数の良否を判定する検査装置であって、被測定物に密着して形成される前室に圧力変化を与えるスピーカと、このスピーカによる前記前室の圧力を検出する第1圧力センサと、前記スピーカの背面に形成される後室の圧力を検出する第2圧力センサと、第1圧力センサの出力信号と第2圧力センサの出力信号との位相差から位相差変化量を算出する位相差算出手段と、予め基準となる貫通孔の大きさと前記位相差変化量との関係式及び基準となる貫通孔の個数と前記位相差変化量との関係式を記憶するメモリと、前記位相差算出手段により算出された被測定物の貫通孔による位相差変化量と前記メモリに記憶された関係式を比較して被測定物に開けられた貫通孔の大きさ又は個数の推定又は良否を判定する判定手段を備えたことを特徴とする貫通孔の検査装置。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の貫通孔の検査装置において、前記測定室または前記前室にアタッチメントを装着することを特徴とする貫通孔の検査装置。
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