JP5329631B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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本発明は、使い捨ておむつや吸収パッド等の体液を吸収するための吸収性物品に関する。
使い捨ておむつ等の体に装着して用いる吸収性物品においては、周知のとおり漏れ防止性を高めるために種々の対策が採られている。
例えば、体に対するフィット性を高めることがよく行われ、その具体的手段として、物品の中央部に前後方向に沿って可撓軸を並設することで股間部にフィットする形状に変形しやすいものとする技術(例えば、特許文献1)などが知られる。
特開2006−149571
しかしながら、特許文献1に代表される従来技術は、股間部でのフィット性は高まるものの、脚の付根部分のなかでも特に体の前後面に位置する鼠径部や臀溝等などの部分についてのフィット性や、股間部からこれらの部位にかけて形成される凹部について考慮されておらず、かかる部分からの漏れが十分に防止されない。
そこで本発明の主たる課題は、股間部はもちろん鼠径部等の体の前後面における脚の付根部分のフィット性に優れる吸収性物品を提供することにある。
上記課題を解決した本発明は次記載のとおりである。
<請求項1記載の発明>
透液性の表面シートと不透液性の裏面シートとの間に吸収体が介在された吸収性物品であって、
前記吸収性物品の幅方向両側部において、吸収性物品の前後方向中心を跨いで前後方向に沿って脚周り弾性伸縮部材が伸張状態で固定されて形成された平面ギャザーと、
前記吸収性物品の幅方向中央において、吸収性物品の前後方向中心を跨いで前後方向に延在する1本の中央易折れ部と、
前記中央易折れ部の前後方向中間部から前後方向端縁側に向かって延在する一対の側部易折れ部と、
を有し、
前記一対の側部易折れ部がV字状又はハ字状となり、
前記中央易折れ部及び側部易折れ部は前記吸収体が介在された領域より内部に設けられ
ことを特徴とする吸収性物品。
(作用効果)
本発明の吸収性物品は、幅方向中央に前後方向に延在する中央易折れ部によって折れ易いため、装着時に特に幅狭い股間部において無駄な皺が発生しづらく物品側縁が股間部において大腿部内側に対して効果的にフィットするようになるとともに、中央易折れ部により形成される折目や撓みに沿って体液が物品前後方向に導かれて拡散される。
そして、その中央易折れ部の前側延在部分又は後側延在部分と、一対でV字状の側部易折れ部により形成される三叉形状部分の折れと撓みにより放射状に皺が形成され、前側(背側)においては股間から鼠径部にかけて広がり、後側(腹側)においては股間部から臀裂及び臀溝にかけて広がる、体の前後面の放射状の凹部に好適にフィットするようになる。
そのうえ側部易折れ部の折れと撓みにより、臀溝や鼠径部に追随してフィットするにようになるとともに、体液が側部易折れ部に沿って導かれて拡散される。
さらに、装着時に脚周り弾性伸縮部材の伸縮力が各易折れ部に作用して、各易折れ部での折れが容易に誘発され、肌当接面側が肌に対してフィットしやすい立体形状に変形されやすく、また、立体形状となったときには吸収体の両側凹欠縁部が肌面側に起立されやすいようになっている。
<請求項2記載の発明>
中央易折れ部の前後端部のいずれか一方が、または前記中央易折れ部に連続しつつ、前記前後端部のいずれか一方を囲む部分が、他の部分よりも液吸収性が高い請求項1記載の吸収性物品。
(作用効果)
装着時に中央易折れ部により形成された折目線に沿って線端部に導かれた体液を効果的に吸収することができるようになる。
<請求項3記載の発明>
中央易折れ部及び側部易折れ部の少なくとも一方は、押圧加工により形成された線である、請求項1又は2記載の吸収性物品。
(作用効果)
簡易に形成でき、しかも確実に折り曲げ位置とすることができる。
<請求項4記載の発明>
中央易折れ部及び側部易折れ部の少なくとも一方は、吸収体の密度を他の部分より疎にして形成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸収性物品。
(作用効果)
請求項3と作用効果に加えて、厚み方向への変形性に優れ、より一層フィット性の高いものとなる。
<請求項5記載の発明>
前記中央易折れ部の前後方向中間部と前記側部易折れ部の延在始端とは4cm未満の距離をもって離間している請求項1〜4のいずれか1項に記載の吸収性物品。
以上のとおり本発明によれば、股間部はもちろん鼠径部等の体の前後面における脚の付根部分等のフィット性にも優れる吸収性物品が提供される。
第1の実施の形態に係る使い捨ておむつの平面図である。 図1のII−II線断面図である。 第1の実施の形態の他の例の使い捨ておむつの平面図である。 第1の実施の形態の別の例の使い捨ておむつの平面図である。 第1の実施の形態のさらに別の例の使い捨ておむつの平面図である。 参考例の平面図である。 そのVII−VII断面図である。 第2の実施の形態の係る使い捨ておむつの平面図である。 第3の実施の形態の係る使い捨ておむつの平面図である。
次いで、本発明の吸収性物品の実施の形態を使い捨ておむつを例に、図面を参照しながら以下に詳述する。
『第1の実施の形態』
第1の実施の形態に係る使い捨ておむつX1を図1〜5に示す。なお、図1〜2が本形態の代表例であり、以下この例を基本としつつ、適宜他の例として図3〜5を参照しつつ説明する。図6及び図7の例は参考例である。
本形態の使い捨ておむつX1は、図1に示されるとおり、着用時に着用者の腹側に位置する腹側部F、背側に位置する背側部B、及び腹側部Fと該背側部Bとの間に位置する股間部Mを有するおむつ本体Zを備え、このおむつ本体Zの背側部Bの左右両側縁部に連設された左右一対の止着片4,4を備えるいわゆる止着式の使い捨ておむつX1である。
本形態では、前記止着片4,4は、不織布シートにメカニカルファスナーの雄材41,41を配したものであり、止着部5はメカニカルファスナーの雌材シートを腹側部Fの外面側に接着して形成されている。なお、止着片4,4及びこれが係止される止着部5の構成は、既知の止着式使い捨ておむつに用いられる構成を適宜選択し得る。
おむつ本体Zは、透液性表面シート1と不透液性裏面シート2との間に吸収体3が介在された層構造を有し、前記透液性表面シート1及び不透液裏面シート2の前後端部及び両側部が前記吸収体3よりも外方に延出されているとともに、これら延出した部位において両シートが接合されて形成されている。接合の方法は、特に限定されない。既知の方法による。例えば、ホットメルト接着、超音波シール、ヒートシール(熱融着)、ヒートプレス(熱圧着)又はこれらの組み合わせによることができる。
おむつ本体Zの平面外形は、図示されるとおり、両側の前後方向中央部が凹欠されて幅方向中央に湾曲する脚周り縁EL,ELが形成されているとともに、この脚周り縁EL,ELより前後方向縁側に、両側脚周り縁EL,EL間よりも幅広の腹側胴回り部、背側胴回り部が形成された略砂時計型の平面外形をなす。
本形態では、吸収体3もまたおむつ本体Zと同様に、両側の前後方向中央部が凹欠された平面外形をなしており、脚周り部へのフィット性が高められている。
ここで、透液性表面シート1は、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート等の糸を平織り等したネット状のシート素材、多数の透孔を形成したフィルムシート材、ポリエチレンやポリプロピレン等のフィルムシート材、透液性を有する織布、不織布が適し、特に不織布が適する。不織布としては、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維を繊維素材として、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工法によって加工したものを用い得る。
SMS不織布、ポイントボンド不織布あるいは、ポリエチレンフィルム等のプラスチックフィルムや、プラスチックフィルムと不織布とをラミネートしたラミネート不織布など層構造の不織布も用い得る。
不透液性裏面シート2は、ポリエチレンやポリプロピレン等の既知の樹脂シート、特には、ポリエチレンやポリプロピレン等の樹脂中に無機充填剤を混練してシートを成形した後、一軸または二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性の樹脂シートが好適に用いられる。不透液性裏面シート2は、肌触り性向上のために樹脂性シートの外面に不織布等からなる外装シートを積層したものが特に好適である。外装シートに用いうる不織布シートは、上記透液性表面シートに用いられるのと同様である。
吸収体3は、積繊パルプ、不織布などの繊維内に吸収性ポリマーを散在させた吸収コアをクレープ紙、不織布シート、孔開きシート等の透液性シートによって包皮して構成することができる。
高吸収性ポリマーとしては、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸およびその塩類、アクリル酸塩重合体架橋物、澱粉−アクリル酸グラフト共重合体、澱粉−アクリロニトリルグラフト共重合体の加水分解物、ポリオキシエチレン架橋物、カルボキシメチルセルロース架橋物、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリルアミド等の水膨欄性ポリマーを部分架橋したもの、あるいはイソブチレンとマレイン酸との共重合体等が好適に用いられる。製品の吸湿によるブロッキング性を抑制するためにブロッキング防止剤が添加されたものも用いることができる。また高吸収性ポリマーとしては、粉体状、粒子状、顆粒状、ペレット状、ゾル状、サスペンジョン状、ゲル状、フィルム状、不織布状等のさまざまな形態をもったものがあるが、これらはいずれも本発明において使用可能であり、特に粒子状のものが好適に使用される。
一方、おむつ本体Zの幅方向両側部には、前後方向に沿って、脚周り弾性伸縮部材6,6…が伸張状態で固定されている。本形態では、脚周り弾性伸縮部材6,6…は、表裏面シート間に配されており、いわゆる平面ギャザーを構成するように配されている。脚周り弾性伸縮部材の固定は、隣接する適宜のシートに対してホットメルト接着剤などを用いて行うことができる。
脚周り弾性伸縮部材6,6…は、脚周り縁EL,ELに沿って、若干、おむつ本体Zの幅方向中心側に向かって湾曲した形状となるように配されており、各端は脚周り縁EL,ELよりも概ね0〜50mm程度前後方向縁側に位置している。
図からも明らかなとおり、脚周り弾性伸縮部材6,6…は複数本配することができ、その場合の本数は2〜8本程度とするのがよい。また、隣接する脚周り弾性伸縮部材の間隔は4〜10mmとするのがよい。
脚周り弾性伸縮部材6,6…の存在によって、装着時に脚周り縁部が肌当接面側に弾性伸縮性をもって押し上げられ、効果的に装着者の脚周りにフィットする。なお、脚周りとは付け根部分ではなくそれよりも脚先側に位置する部分である。
脚周り弾性伸縮部材6は、本形態では、代表的に糸ゴムを用いている。糸ゴムとしては、合成ゴム又は天然ゴムからなるもの、天然ゴムを主成分とするものが適する。
脚周り弾性伸縮部材6は、糸ゴム以外に、一般的によく知られたエラストマー樹脂を含む、糸状、紐状、帯状、網状、フォーム状等に成形(成型)された、ゴム弾性を有する材料を用いることができる。
他方、弾性伸縮部材6の固定、シート1,2同士の張り合わせ等に用いるホットメルト接着剤は、この種の使

い捨ておむつに用いられている既知のものが使用可能である。スチレン系ブロック共重合体やポリウレタン系ブロック共重合体、ポリエステル系ブロック共重合体、ポリアミド系ブロック共重合体、共重合体ブレンドのベースポリマーと、ロジン系樹脂、ポリテルペン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、ジシクロペンタジエン系石油樹脂、脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、共重合系石油樹脂、脂環族系石油樹脂、キシレン樹脂およびエラストマー等の常温時固体の接着性付与成分と、ワックス類などの可塑剤成分と、酸化防止剤を構成成分として少なくとも含むものが好適である。
他方、本形態の使い捨ておむつX1は、おむつ本体Z1の吸収体介在部に、幅方向中央で前後方向に延在する帯状の中央易折れ部10と、前後方向かつ幅方向の中央部から前後方向の背側縁E2に向かって延在する一対で略V字状となる帯状の側部易折れ部11,11とが設けられている。
これら易折れ部10,11は、その一部が前記脚周り弾性伸縮部材6,6間及び吸収体3の凹欠部縁の間に位置するように配されており、装着時に脚周り弾性伸縮部材6,6…の伸縮力が各易折れ部10に作用して、易折れ部10での折れが容易に誘発され、肌当接面側が肌に対してフィットしやすい立体形状に変形されやすく、また、立体形状となったときには吸収体3の両側凹欠縁部が肌面側に起立されやすいようになっている。
より具体的に易折れ部について詳述すると、図1に示す本形態では、中央易折れ部10は、一方端10aがおむつ本体Zの腹側縁E1から所定距離離間した位置にあり、他方端10bはおむつ本体Zの股間部M又は股間部Mよりも若干背側に位置している。少なくともこの他方端10bはおむつ本体Zの前後方向の中心Cよりも背側縁E2に近い位置にあるのが望ましい。
本形態における中央易折れ部の配置態様を採るならば、前記一方端10aとおむつ本体Zの腹側縁E1との間の離間距離L1は、おむつ本体Zの大きさによらず、3cm以上、好適には7cm以上離間させるのが望ましい。3cm未満であると中央易折れ部10に沿って導かれる体液が腹側縁E1から漏れるおそれが高まる。
また、本形態における中央易折れ部10の他方端10bの位置は、所謂大人用おむつで0.5〜7cm程度、所謂子供用おむつで0.1〜5cm程度、前後方向の中心Cよりも背側に位置している。中央易折れ部10の具体的な長さについては、上記各端の位置に応じて適宜の長さとされる。
なお、本形態では、中央易折れ部10は、例えば、図3に示すように、背側Bに長くなるように延在されている形態もとり得る。この場合における各端の位置は、前後方向中心線で上記説明した位置と対象とすればよい。
一方、側部易折れ部11,11は、図示されるとおり、中央易折れ部10の幅方向両側にそれぞれ位置されており、一対で略V字状又は略ハ字状をなす。
側部易折れ部11の一方端11aは、前後方向の中央部、すなわち股間部M又は、股間部Mよりも若干背側又は腹側位置にあれば特に限定されない。好適には、所謂大人用おむつであれば前後方向の中心Cから前後方向に2〜15cm程度の範囲、子供用であれば1〜10cm程度の範囲にあるのが望ましい。
側部易折れ部11,11の背側縁E2に近い他方端11b,11bの具体的な位置は、おむつ本体Zの形状及び大きさによって相違される。一例を挙げれば、所謂大人用おむつであれば、おむつ本体Zの幅方向中心線Pから3〜13cm程度、前後方向中心線Cから1〜10cm程度離間した位置とするのがよい。所謂子供用おむつであれば、おむつ本体の幅方向中心線Pから1〜5cm程度、前後方向中心線Cから0.5〜8cm程度離間した位置とするのがよい。
本形態では図示例のとおり、側部易折れ部11,11の一方端11aは、中央易折れ部上にあって、側部易折れ部11,11と中央易折れ部10とは一体となっている。
なお、他の例としてハ字状にする場合には、図4に示すように中央易折れ部10と若干離間する形態となってもよく、この場合には、離間距離は4cm未満、好適には3cm未満にするのがよい。
さらに、図示はしないが、中央易折れ部10の腹側端10aが股間部に位置している場合には、側部易折れ部11のV字状の頂点11bが前記中央易折れ部10の腹側端10aよりも、おむつ本体Zの腹側縁E1に近い位置するように構成することもできる。
他方、側部易折れ部11,11は、幅方向中心線Pとの間の角度∠αが30〜60度であるのが望ましい。なお、左右の側部易折れ部11で幅方向中心線Pに対する角度が異なっていてもよいが、等角をなすように配置するのが望ましい。
なお、図1に示す側部易折れ部11,11は、一方端から他方端に向かって直線状に延在しているが、図5に示されるように、湾曲線状に形成してもよい。
他方、中央易折れ部の幅L2及び側部易折れ部の幅L3は、吸収体の厚さ、おむつの大きさ等により適宜設計するが、双方とも概ね2〜40cm程度とすればよい。中央易折れ部10と側部易折れ部11とは必ずしも等幅である必要はなく、また、左右の側部易折れ部同士も必ずしも等幅である必要はない。
ここで各易折れ部は、吸収性物品を構成する材質の特性を考慮して、使用に問題ない範囲で意図的に折れ、撓み等に対する若干の脆弱性を付与した部分であり、折れ易さに付随して撓み易く、皺になり易い機能も有する。
本形態では、吸収コアに押圧加工を施して薄厚部を形成することで折れ等に対する脆弱性を付与して易折れ部を形成している。
易折れ部はその他、例えば、吸収コアに1本又は複数のスリット線を部分的に配して折れ等に対する脆弱性を付与したり、吸収コアの繊維密度や目付け量を部分的に疎にしたりすることで形成することができる。目付け量の差により易折れ部を形成するのであれば、易折れ部以外の部分の目付け量を300〜500g/m2、易折れ部の目付け量を0〜100g/m2とするのがよい。
吸収コアに薄厚部を設けるにあたっては、押圧加工のほか例えばエンボス加工や、吸収コア製造用の積繊ドラムの表面に設けられている実質的に積繊パルプ等を堆積させて型成する積繊領域に、部分的に積繊パルプ等が積繊されないようにする凸部を適当に配置することで製造が可能である。
また、易折れ部10,11を薄厚部で構成するにあたって、当該易折れ部10,11の吸収性低下を懸念するのであれば、例えば、吸収体3を複数の吸収コアを積層した構造とすることでこれを効果的に回避できる。もちろん、易折れ部10,11を薄厚部により構成する場合に限らず、他の構成により易折れ部10,11を形成する場合でも、積層構造の吸収体を採用することができる。
そして、このように吸収体を積層するのであれば、参考例として図6及び7に示す吸収コアのように、一方の吸収コア3Aに中央易折れ部10、他方の吸収コア3Bに側部易折れ部11,11を形成してもよい。1つの吸収コアに、中央及び側部の両易折れ部を設ける場合と比較して、製造時に易折れ部形成に起因する吸収コア破損のおそれが格段に小さくなる。
そして、このように中央易折れ部10と側部易折れ部11とを別の吸収コアに設ける場合には、図示例のとおり、中央易折れ部10を有する吸収コア3Aを肌当接面に近い側に位置させるのがよい。また、中央易折れ部10を設けた吸収コアの幅よりも、肌当接面から遠い位置にある側部易折れ部を有する吸収コアの幅を幅広にするのがよい。この場合、より好適には、側部易折れ部が、中央易折れ部を有する吸収コアの側縁よりも幅方向に外方に延在されているのがよい。
装着時には、股間部に位置する中央易折れ部10のほうが強い折れの力が作用するため、肌当接面に近い位置に中央易折れ部10を有する幅狭の吸収コア3Aがある構造の吸収体としたほうが、体の形状に沿ってフィットし易くなる。また、肌当接面に近い吸収コアに側部易折れ部が形成されていないので、当該吸収コア両側縁部における液吸収性が確保される。特に股間部の両側縁近傍における液吸収性が確保される。そして、当該側縁部は中央易折れ部での折れにより肌当接面側に起立するようになるので、股間部における横漏れが極めて効果的に防止される。さらに、側部易折れ部が中央易折れ部を有する吸収コア側縁より外方に延在していると、側部易折れ部の効果がより発揮されやすくなる。
他方、上述の積層構造する場合において、薄厚部ではなく目付け量の差によって易折れ部を設けるのであれば、肌当接面に近い吸収コアの目付け量を100〜200g/m2、肌当接面から遠い吸収コアの目付け量200〜300g/m2とし、各易折れ部の目付け量を0〜90g/m2とするのがよい。肌当接面に近い吸収コアが折れ易く、しかも、遠い吸収コアの液吸収量が高く、好ましい構造となる。
他方、本形態の使い捨ておむつでX1は、中央易折れ部10の背側端側近傍20が、他の部分よりも体液の吸収性が高められている。
吸収性を高める範囲の具体的な広さや形状は、例えば、大人用であるとか子供用であるとか、対象とするおむつの大きさに応じて適宜設計すればよい。中央易折れ部の幅よりも広く、中央易折れ部10の背側端10bと物品の背側縁E2との間に介在するように配するのが望ましい。より好適には中央易折れ部10に連続しつつその背側端部10bを囲むように配する。
このように中央易折れ部10の背側端部10b近傍に高液吸収領域20を配することで、特に仰臥位の際に中央易折れ部10に沿って背側に導かれる体液の背側端E2からの漏れが防止される。
ここで、高液吸収領域20は、本形態では中央易折れ部10の背側の端部10b近傍にのみ形成しているが、背側の端部10b近傍に代えて又は背側の端部10b近傍とともに、腹側の端部10a近傍にも形成してもよい。
なお、液吸収性とは、本発明では特に液保持量と液吸収速度の少なくとも一方の機能のことである。本形態では、その双方の機能が高められており、すなわち、当該部分においては他の部分と比較して体液の吸収速度が速く、また液吸収量も多くなるように構成されている。
液吸収速度を高めるには、各易折れ部10,11の機能を損なわない範囲で、例えば、吸収体の当該部分の繊維密度を低下させるなど、吸収性物品に用いられる従来の液吸収速度を高める技術を採り得る。液拡散性を高める目的で表面シートを吸収体との間に介在される所謂セカンドシートを該部位に位置せしめても良い。また、該部分に高吸収性ポリマーを他の部分より多く配したり、吸収速度の速い高吸収性ポリマーを部分的に配したりしてもよい。どの程度の吸収速度を高めるかは適宜定めればよい。
液保持量を高めるには、易折れ部10,11の機能を損なわない範囲で、例えば、吸収体の当該部分の繊維密度を高めるなど、吸収性物品に用いられる従来の液吸収速度を高める技術を用いうる。該部分に高吸収性ポリマーを他の部分より多く配したり、高吸収量の高吸収性ポリマーを部分的に配したりしてもよい。どの程度の液保持量とするかは適宜定めればよい。
以上詳述の本形態の使い捨ておむつでは、装着時に中央易折れ部10で折れて撓むことで幅狭の股間部において好適にフィットするようになる。
さらに、中央易折れ部10と、一対でV字状の側部易折れ部11,11により形成される三叉形状部分との折れと撓みにより放射状に皺が形成され、股間から臀裂及び臀溝にかけて広がる放射状の窪み部分に好適にフィットするようになる。
そのうえ側部易折れ部11の折れと撓みにより、臀溝に追随してフィットするにようにもなる。
『第2の実施の形態』
第2の実施の形態は、第1の実施の形態における側部易折れ部11,11の配置を、前後方向中心線Cで概ね線対象にした形態である。すなわち、上記第1の実施の形態X1では、背側縁E2に向かって長く延在する側部易折れ部11,11を有する形態であったが、本第2の実施の形態は、腹側縁E1に向かって長く延在する一対で略V字状又は略ハ字状の側部易折れ部11,11を有する形態である。その他の構成については、第1の実施の形態と同様である。
従って、本形態は、中央易折れ部10は背側に長く延在され、その背側端10bは、おむつ本体Zの背側縁E2から所定距離離間した位置にあり、腹側端10aはおむつ本体Zの股間部M又は股間部Mよりも若干腹側に位置されている。少なくともこの腹側端10aはおむつ本体Zの前後方向の中心Cよりも腹側縁E1に近い位置にある。
おむつ本体Zの腹側縁E1と前記一方端10aとの間の離間距離は、おむつ本体の大きさによらず、3cm以上、7cm以上離間させるのが望ましい。3cm未満であると中央易折れ部に沿って導かれる体液が腹側縁から漏れるおそれが高くなる。
また、本形態における中央易折れ部10の他方端10bの位置は、所謂大人用おむつで0.5〜7cm程度、所謂子供用おむつで0.1〜5cm程度、前後方向の中心よりも背側に位置している。中央易折れ部の具体的な長さについては、上記各端の位置に応じて適宜の長さとされる。
なお、図示はしないが、本形態の他の例として、中央易折れ部が背側に長くなるように延在している形態もとり得る。
本形態では高吸収性領域20は、腹側縁E1に近い端10a近傍に設けられている。
一方、側部易折れ部11,11の、腹側縁E1に近い一方端10aの具体的な位置は、おむつ本体Zの形状及び大きさによって相違し、例えば、所謂大人用おむつであれば、おむつ本体Zの幅方向中心線Pから3〜13cm程度、前後方向中心線Cから1〜25cm程度離間した位置が該当し、所謂子供用おむつであれば、おむつ本体の幅方向中心線Pから1〜5cm程度、前後方向中心線Cから0.5〜15cm程度離間した位置とするのがよい。
側部易折れ部11,11の背側端11bは、前後方向の中央部、すなわち股間部M又は、股間部Mよりも若干背側又は腹側位置にあれば特に限定されない。好適には、所謂大人用おむつであれば前後方向の中心から前後方向に2〜6cm程度の範囲、子供用であれば1〜4cm程度の範囲に位置せしめるのが望ましい。
本形態では、特に中央易折れ部10と一対でV字状の側部易折れ部により形成される三叉形状部分の折れと撓みにより放射状に皺が形成され、腹側において股間から鼠径部にかけて広がる放射状の窪み部分に好適にフィットするようになる。
また、また、側部易折れ部の折れと撓みにより、鼠径部に追随してフィットするにようにもなる。
『第3の実施の形態』
第1及び第2の実施の形態は、腹側、背側のいずれかの縁に向かう一対で略V字状等の側部易折れ部を有する形態であるが、本形態は、前後方向中央部から腹側縁E1に向かう一対の側部易折れ部11A,11Aと前後方向中央部から背側縁E2に向かう一対の側部易折れ部11B,11B、を有する形態である。その他の構成については、第1の実施の形態と同様である。
中央易折れ部10は、図示の形態では、おむつ本体Zの幅方向中央において、一方端10aを腹側縁E1から所定距離した位置に有し、そこから股間部Mを介して、背側縁E2から所定距離離間した位置まで延在されている。もちろん、第1及び第2の実施の形態において示したような、腹側、背側のいずれかの側にオフセットされている形態も採り得る。
本形態では、高液吸収領域を中央易折れ部の背側及び腹側の端部10a,10bの双方に配されており、各縁E1,E2からの漏れが好適に防止されている。
各縁E1,E2から中央易折れ部の各端10a,10bとの間の離間距離は、第1及び第2の実施の形態で述べたとおりである。
本形態では、第1及び第2の実施形態の使い捨ておむつによる得られる効果の両方の効果を奏する。
本発明は、止着式の使い捨ておむつのほか、パンツ型の使い捨ておむつ、生理用ナプキン、尿パッドなど、特に股間部を介して前後身頃に至るまで延在し、その前後身頃部分が少なくとも脚の付け根位置を被覆して装着される体液吸収性物品に対して利用可能である。
1…透液性表面シート、2…不透液性裏面シート、3…吸収体、20…高液吸収性領域、4…止着片、5…係止部、6…脚周り弾性伸縮部材、10…中央易折れ部、10a…中央易折れ部腹側端、10b…中央易折れ部背側端、11…側部易折れ部、11a…側部易折れ部腹側端、11b…側部易折れ部背側端、41…雄材、 E1…前後方向腹側縁、E2…前後方向背側縁、EL…脚周り縁、F…腹側部、B…背側部、M…股間部、C…おむつ本体前後方向中心線、Z…おむつ本体、X1…使い捨ておむつ。

Claims (5)

  1. 透液性の表面シートと不透液性の裏面シートとの間に吸収体が介在された吸収性物品であって、
    前記吸収性物品の幅方向両側部において、吸収性物品の前後方向中心を跨いで前後方向に沿って脚周り弾性伸縮部材が伸張状態で固定されて形成された平面ギャザーと、
    前記吸収性物品の幅方向中央において、吸収性物品の前後方向中心を跨いで前後方向に延在する1本の中央易折れ部と、
    前記中央易折れ部の前後方向中間部から前後方向端縁側に向かって延在する一対の側部易折れ部と、
    を有し、
    前記一対の側部易折れ部がV字状又はハ字状となり、
    前記中央易折れ部及び側部易折れ部は前記吸収体が介在された領域より内部に設けられ
    ことを特徴とする吸収性物品。
  2. 中央易折れ部の前後端部のいずれか一方が、または前記中央易折れ部に連続しつつ、前記前後端部のいずれか一方を囲む部分が、他の部分よりも液吸収性が高い請求項1記載の吸収性物品。
  3. 中央易折れ部及び側部易折れ部の少なくとも一方は、押圧加工によりに形成された線である、請求項1又は2記載の吸収性物品。
  4. 中央易折れ部及び側部易折れ部の少なくとも一方は、吸収体の密度を他の部分より疎にして形成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  5. 前記中央易折れ部の前後方向中間部と前記側部易折れ部の延在始端とは4cm未満の距離をもって離間している請求項1〜4のいずれか1項に記載の吸収性物品。
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