JP5329305B2 - 支柱構造 - Google Patents

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Description

本発明は、ベランダや腰壁の縁に沿って設けられる手摺を支持する支柱の構造に関するものである。
ベランダ等の縁に沿って構成される手摺は、建物の躯体に取り付けたアンカーを床面から起立させ、或いは床面にアンカーを固定しておき、このアンカーに支柱を固定すると共に、固定した支柱に手摺を構成するパネルや桟等の部材を接続して支持するのが一般的である。
例えば、特許文献1に記載された技術は、手摺と建物躯体との熱膨張係数の差異による収縮を吸収し得るように構成したものであり、建物の躯体から起立させたアンカーにベース金具を固定し、このベース金具に手摺支柱ブラケットを固定したスライド金具を嵌め込んで構成したものである。この技術では、スライド金具がベース金具にスライド可能に嵌め込まれているため、支柱をスライド方向である手摺の長手方向に移動させることができる。
また、特許文献2に記載された技術は、上端側にねじを形成した支柱(アンカー)の下端を建物の鉄骨躯体に固定して起立させておき、この支柱の上端に手摺柱脚を螺合し、更に、手摺柱脚の上面に手摺支柱を起立させて固定したものである。
一方、手摺の意匠性の向上をはかるために、支柱の幅寸法を手摺の幅寸法に可及的に接近させることが行われている。このような手摺では、建物の躯体に下端部分を固定すると共にフラットバー状の上端部分を比較的大きい寸法で床面から起立させたアンカーを用い、このアンカーに角柱状の支柱を嵌合させて取り付けるようにしている。
特開平05−071207号公報 特開平04−034165号公報
特許文献1の技術では、床やベランダ腰壁等に後付けで支柱を取り付けるように構成されており、取付部の防水性を確保するための構成が複雑なものとなるばかりでなく、支柱の強度を確保し難い虞がある。また支柱ブラケットの構造上、該支柱ブラケットに埃が堆積したり、水気が抜けにくいという虞もある。
また、特許文献2の技術では、手摺支柱の強度を確保するために支柱の座板と手摺柱脚の座板の間をボルトにて圧着する構成であり、これらの座板が床面に露出して見栄えを悪くする虞がある。また、座板に埃が堆積する虞があり、頻繁に掃除をすることが必要になる。
また、建物の躯体に取り付けたアンカーには予め設定された寸法公差が許容されているため、アンカー或いは該アンカーに取り付ける支柱は前記公差を吸収し得るように構成されている。しかし、アンカーをフラットバーによって構成した場合、このフラットバーの床面からの起立寸法は大きく、且つ平面的な面積が小さい。このため、支柱を取り付ける際にフラットバーの幅方向への位置の調整は比較的容易であるものの、厚さ方向への位置の調整が困難であり、アンカーに取り付けた支柱に手摺を取り付ける際の作業に手間がかかるという問題が生じている。
そこで、本発明の目的は、支柱の取り付け強度を確保しつつ、支柱の位置を調整可能とし、且つ支柱基端でのごみや水気の堆積を可及的に防止することができる支柱構造を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明に係る支柱構造は、建物のベランダや腰壁の縁部に沿って設けられる手摺を支持する支柱構造であって、防水処理を施されて床上に突出する突出部を備えるアンカー部材と、該アンカー部材に嵌装される筒状の支柱補助部材と、該支柱補助部材に嵌装されて前記アンカー部材の突出部及び支柱補助部材を覆う筒状の支柱本体とを備え、前記支柱補助部材とアンカー部材との間には、記手摺の延設方向とは直行する方向への支柱補助部材の相対移動を許容する第1位置調整機構設けられ、前記支柱補助部材と支柱本体との間には、当該支柱本体の支柱補助部材に対する前記手摺の延設方向の位置を調整可能な第2位置調整機構が設けられ、前記支柱本体の内壁には、前記手摺の延設方向に平行な一対のリブが形成されると共に、前記支柱補助部材には、当該一対のリブに面接触する一対の立上り壁が設けられており、前記第2位置調整機構は、前記手摺の延設方向に平行な一対の被摺動面を支柱本体の一対の立上り壁に備えると共に、これら一対の被摺動面に接触する一対の摺動面を前記支柱本体の一対のリブに備えているものである。
上記支柱構造に於いて、前記支柱補助部材とアンカー部材との間には、当該支柱補助部材のアンカー部材に対する取り付け角度を調整可能な角度調整機構が設けられ、該角度調整機構は、アンカー部材と支柱補助部材のいずれか一方に設けられた一対の長孔と、いずれか他方に設けられて該アンカー部材に支柱補助部材を嵌装させた状態で前記一対の長孔に重なる一対の貫通孔と、これら長孔及び貫通孔に挿通された状態で設けられる一対のボルトとを備えていることが好ましい。
また、上記何れかの支柱構造に於いて、前記第1位置調整機構は、前記手摺の延設方向とは直行する方向に互いに平行な一対の被摺動面を前記アンカー部材と支柱補助部材のいずれか一方に備えると共に、これら一対の被摺動面に接触する一対の摺動面を前記アンカー部材と支柱補助部材のいずれか他方に備えていることが好ましい。
また、上記支柱構造に於いて、前記一対の摺動面及び被摺動面には、複数の溝部が設けられていることが好ましい。
請求項1に係る支柱構造によれば、アンカー部材、支柱補助部材及び支柱本体を順に嵌装してなる3重構成となり、当該アンカー部材が支柱補助部材に連結されることによって支柱の強度が確保される。同時に、アンカー部材に対する支柱補助部材の取付け姿勢を第1調整機構及び角度調整機構によって調整することによって、アンカー部材の突出状態が正規の支柱の取付位置に対してずれていたり、鉛直方向に突出せずに僅かに斜めに傾いた状態である場合であっても、これらずれや傾きは、アンカー部材に支柱補助部材を位置調整した状態で嵌装・取り付けることで修正することができる。さらに、第2調整機構によって支柱補助部材に対する支柱本体の位置を調整することによって、より細やかに支柱の位置を調整することが可能となっているのである。
ここで、アンカー部材と支柱補助部材との間で角度と、例えば手摺の延設方向に対し直交方向の調整をし、支柱補助部材と支柱本体との間で手摺の延設方向の調整を可能としたのは、当該手摺の延設方向は、支柱どうしの間隔を調整するものであって、当該間隔は手摺全体の見栄えにも影響を与えるため、全体を見ながら最終的な微調整を可能とするためである。
例えば、手摺の延設方向をアンカー部材と支柱補助部材との間で調整し得るように構成した場合、微調整を行うたびに支柱本体を外す必要を生じたり、或いは支柱本体の厚さ等を加味した上で調整を行わなければならず、著しく煩雑な作業となる虞がある。また、当該方向をアンカー部材と支柱補助部材との間で調整し得るように構成した場合、これらアンカー部材と支柱補助部材との間で手摺の延設方向の相対移動を可能とする隙間を設ける必要が生じ、これらの間での手摺の延設方向への取付強度を確保しがたく、これによって、支柱全体の取付強度を確保し難いものとなってしまう虞がある。
このため、請求項1に係る支柱構造では、アンカー部材と支柱補助部材との間で角度と手摺の延設方向に対し直交方向との調整を可能とし、支柱補助部材と支柱本体との間で手摺の延設方向への調整を可能とすることで、取付け強度を確保すると共に、支柱間の位置調整も容易に行うことができるものなっているのである。
請求項2に係る支柱構造では、アンカー部材と支柱補助部材とが、一対の貫通孔に取付けられたボルトの軸体廻りに相対回転可能となり、容易に角度調整を行うことができ、アンカー部材の軸心が鉛直から僅かに傾いている場合であっても、支柱補助部材を鉛直に立設させることができる。
請求項3に係る支柱構造では、支柱補助部材は、アンカー部材に対して手摺の延設方向に対し直交方向に相対移動することができる。また、互いに平行な一対の面どうしを擦らせた状態で支柱補助部材を相対移動させることができるため、アンカー部材を挟み込んだ状態で支柱補助部材を相対移動させることができ、該相対移動に伴う支柱補助部材のぶれを防止することができる。
請求項4に係る支柱構造では、支柱本体は、支柱補助部材に対して手摺の延設方向に相対移動することができる。また、互いに平行な一対の面どうしを擦らせた状態で支柱本体を相対移動させることができるため、支柱補助部材を挟み込んだ状態で支柱本体を相対移動させることができ、該相対移動に伴う支柱本体のぶれを防止することができる。
請求項5に係る支柱構造では、各面の溝部どうしが嵌合しあって接触面積が増大することとなり、止めつけ強度を向上させることができる。
請求項6に係る支柱構造では、支柱本体を止めつける場合に、リブと立ち上がり壁どうしを押圧させた状態で留めつけることができ、支柱本体の留めつけ強度の向上を図ることができる。
請求項7に係る支柱構造では、前述の請求項1に係る支柱構造と同様の効果を得ることができる。
手摺の構成を説明すると共に支柱構造を説明する平断面図である。 アンカー部材を含む支柱構造を説明する図である。 アンカー部材に支柱補助部材を嵌装する工程を説明する図である。 アンカー部材に嵌装した支柱補助部材の調整を行う手順を説明する図である。 支柱補助部材に支柱本体を嵌装する工程を説明する図である。 支柱本体と支柱補助部材の断面形状を説明する図である。
以下、本発明に係る支柱構造ついて説明する。本発明に係る支柱構造は、建物のベランダや腰壁の周縁に沿って設ける手摺を支持するためのものであり、床面から起立したアンカー部材と、支柱補助部材と、支柱本体と、を有して構成されている。前記アンカー部材に支柱補助部材を嵌装する際に、支柱補助部材の角度を調整して鉛直方向に設置すると共に一方向(例えば手摺の延設方向に対し直交する方向、以下「出入り方向」という)への位置を調整して手摺の通り芯に一致させて設置し得るように構成されている。更に、手摺の通り芯に一致して鉛直方向に設置された支柱補助部材に支柱本体を嵌装する際に、支柱本体の前記方向に対し直交方向(例えば手摺の延設方向、以下「延設方向」という)への位置を調整して隣接するアンカー部材間に生じた寸法のばらつきを吸収し得るように構成されている。
即ち、建物の躯体に取り付けたアンカー部材には、予め設定された公差範囲内での傾きや出入り方向及び延設方向の位置ずれが生じていることがあり、複数のアンカー部材の通りが一致せず、隣接するアンカー部材の間隔にばらつきが生じることがある。そして、このようなばらつきを、アンカー部材に支柱補助部材を嵌装して角度調整機構、第1位置調整機構を操作し、更に、支柱補助部材に支柱本体を嵌装する第2位置調整機構を操作することで修正することが可能である。
先ず、本実施例に係る支柱構造を採用した手摺の全体構造について図1により簡単に説明する。
図1に示す手摺Bは例えばベランダの角縁に沿って設けられたものであり、要所に設置された支柱構造Aに下枠部材31が配置されると共に端部が支柱本体3に取り付けたブラケット32に固定されている。この下枠部材31の上面には所定の間隔を持って複数の手摺子33が配置され、両者がねじ等の手段で固定されている。また手摺子33の上端は、図示しない上枠部材或いは笠木取付部材に固定されており、この上枠部材に図示しない笠木と取り付けることで、手摺Bが構成されている。
しかし、手摺Bの意匠や構造は上記実施例に限定するものではなく、例えば、支柱構造Aの間隔や縦方向の寸法に対応した寸法を持った平板状のパネルを用いて構成したものや、手摺子が水平方向に配置され或いは斜めに配置されたものであっても良いことは当然である。
次に、本実施例に係る支柱構造Aについて図1〜図6を用いて具体的に説明する。
本実施例に係る支柱構造Aは、下端部分が建物の躯体に固定されて一部が床面から突出するアンカー部材1と、アンカー部材1に嵌装される筒状の支柱補助部材2と、支柱補助部材2に嵌装される筒状の支柱本体3と、を有して構成されている。アンカー部材1と支柱補助部材2との間には角度調整機構4と第1位置調整機構5とが構成されており、支柱補助部材2と支柱本体3の間には第2位置調整機構6が構成されている。
角度調整機構4は、アンカー部材1に嵌装した支柱補助部材2のアンカー部材1に対する角度を調整する機能を有するものである。また第1位置調整機構5は、アンカー部材1に嵌装した支柱補助部材2のアンカー部材1に於ける幅方向の位置を調整する機能を有するものであり、本実施例では手摺Bの延設方向に対し直交する方向の位置(出入り方向の位置)を調整するものである。更に、第2位置調整機構6は、支柱補助部材2に嵌装した支柱本体3の支柱補助部材2の厚さ方向の位置を調整する機能を有するものであり、本実施例では手摺Bの延設方向の位置を調整するものである。以下、各部材1〜3の姿勢や寸法に関わらず、手摺Bの延設方向に対し直交する方向を「出入り方向」といい、手摺Bの延設方向を単に「延設方向」という。
アンカー部材1は、L字型に形成された鋼板からなり、ベランダ等の床面から突出する突出部となり、支柱補助部材2を嵌装するフラットバー状の本体部1aと、前記L字状の鋼板の下端部分に設けた固定板1bと、を有して構成されている。
アンカー部材1の本体部1aには、上下方向の予め設定された位置に複数の貫通孔4a(本実施例では3個の貫通孔)が形成されている。前記貫通孔4aは支柱補助部材2に形成した長穴4b、及びボルト4c、ナット4dと共に角度調整機構4を構成するものである。アンカー部材1に対する支柱補助部材2の角度を調整するためには、少なくとも一対の貫通孔4aが形成されていれば良く、それ以上、例えば3個或いは4個形成されていても良い。
角度調整機構4としての機能を発揮するためには、貫通孔4a、長孔4bの組み合わせてあれば良く、これらの貫通孔4a、長孔4bの何れをアンカー部材1に形成し、何れを支柱補助部材2に形成するかは限定するものではない。従って、各部材1、2を製造する際に必要な加工を行う際の内容や、利用する工作機械の機能に応じて適宜設定することが好ましい。
本実施例では、アンカー部材1にボルト4cを挿通するための丸孔からなる貫通孔4aを形成し、支柱補助部材2に長孔4bを形成して角度調整機構4を構成している。
また、アンカー部材1の本体部1aの厚さ方向の両表面は、第1位置調整機構5を構成する被摺動面5aとしての機能を有している。
上記の如く構成されたアンカー部材1は、本体部1aの幅方向を手摺Bの出入り方向に配置して、固定板1bを建物の躯体21を構成する柱の頂部、或いは建物の外周に配置された梁に固定されることで、本体部1aがベランダ等の床面22から突出して起立している。
また、床面22から突出した本体部1aには、上端側から該本体部1aの断面形状と略同じ形状を持った嵌装部23aと鍔部23bとからなるハット型に成型された合成樹脂製の防水部材23が嵌装されている。そして、嵌装部23aを本体部1aに接着すると共に、鍔部23bを床面22に接着或いは融着することで、アンカー部材1と床面22の間の防水性を確保している。床面より突出するアンカー部材の突出部基端から床面に亘って防水部材を被せる施工でアンカー部材の突出部基端の防水性が確保され、従来は複雑な処理を施していた床面を貫通して突出する部位の防水確保の施工性の向上が図られている。
支柱補助部材2は、アンカー部材1のフラットバー状の本体部1aに嵌装されて角度調整、及び出入り方向への位置調整が可能なように構成されている。このため、支柱補助部材2は断面が短片2a、2bと2つの長片2cからなる長方形の筒状に形成されており、長手方向の寸法はアンカー部材1の床面22からの突出寸法よりも大きく、且つ支柱本体3の長さよりも短く形成されている。
尚、本実施例に於いて、短片2aの肉厚は短片2bの肉厚よりも厚く形成されている。
支柱補助部材2の2つの長片2cの下端側であってアンカー部材1に形成した貫通孔4aと対向する位置には、該貫通孔4aと共に角度調整機構4を構成する長孔4bが形成されている。また支柱補助部材2の短辺2a、2b方向の内寸法はアンカー部材1の本体部1aの厚さ寸法と略等しいか或いは僅かに大きく形成されており、長片2cの対向する両内面がアンカー部材1に形成した被摺動面5aと摺動して第1位置調整機構5を構成する摺動面5bとして構成されている。更に、支柱補助部材2の長辺2cの内寸法はアンカー部材1の本体部1aの幅寸法よりも大きい寸法(長孔4bの長さと等しいか大きい寸法)を持って形成されている。
従って、アンカー部材1に嵌装した支柱補助部材2の角度を調整し、或いは出入り方向の位置を調整する際に、支柱補助部材2を長孔4bの限界まで移動させた場合であっても、アンカー部材1の端部が支柱補助部材2の短片2a、2bの内面に接触することがない。
また、支柱補助部材2の2つの長片2cの両外側面であって中央よりも一方の短片2b側に変位した位置には、該支柱補助部材1の長手方向に沿って一対の立ち上がり壁2eが立設されている。この立ち上がり壁2eの短片2a側の面は被摺動面6aとして形成されており、支柱本体3の内面に立設したリブに形成した摺動面6bと共に第2位置調整機構6を構成するものである。前記被摺動面6aには、支柱補助部材2の長手方向に沿って多数の溝7が形成されている。
支柱補助部材2の短片2aは、該支柱補助部材2に支柱本体3を固定する際にねじ10が締結される片となるものである。このため、他の片2b、2cと比較して肉厚が厚く形成されている。また短片2aの外側面はねじ10の締結に伴って支柱本体1の対向する内面と接触する面となるため、該外側面には支柱補助部材2の長手方向に沿って多数の溝8が形成されている。
尚、図3に示す2fは、支柱補助部材2に支柱本体3を嵌装してねじ10によって固定する際に、該ねじ10を締結するための下穴である。
支柱本体3は、支柱補助部材2に嵌装されて延設方向への位置調整が可能なように構成されている。このため、支柱本体3は、短片3a、3bと、2つの長片3cとからなる断面が長方形の筒状に形成されている。前記短片3aは支柱補助部材2の短片2aと対向する片であり、短片3bは短片2bと対向する片である。
支柱本体3の2つの長片3cの内面であって互いに対向する位置に一対のリブ3dが立設されており、該リブ3dの短片3b側に摺動面6bが形成されている。支柱本体3の短片3aの内面から摺動面6bまでの寸法は、支柱補助部材2の短片2aの外側面から立ち上がり壁2eに設けた被摺動面6aまでの寸法と等しく構成されている。前記摺動面6bには、支柱本体3の長手方向に沿って多数の溝7が形成されている。
また支柱本体3の短片3aの内面は、該支柱本体3を支柱補助部材2に嵌装して締結する際に短片2aの外側面と接触する面であり、該短片2aの外側面と同様に多数の溝8が形成されている。
支柱本体3が支柱補助部材2に嵌装されたとき、被摺動面6aに摺動面6bが接触して第2位置調整機構6を構成し、延設方向への位置調整が可能となる。このため、支柱本体3の短片3aの上下方向の2箇所に長孔3eが形成されている。また支柱本体3の長片3cの内面間の寸法は、支柱補助部材2の長片2cの外側面間の寸法と一対の立ち上がり壁2eの先端間の寸法、及び長孔3eの寸法を考慮して設定されている。従って、支柱本体3を支柱補助部材2に嵌装したとき、支柱本体3の短片3aに形成した長孔3eの長さに対応した寸法分延設方向への位置を調整することが可能である。
次に、上記各部材1〜3によって支柱構造Aを構成する手順について説明する。
アンカー部材1は、建物の躯体21に於ける複数の位置に配置され、夫々の位置で固定板1bを固定することで固定されており、これに伴って本体部1aが床面22から突出している。床面22には防水シートが敷設されており、突出した本体部1bに防水部材23を嵌装して鍔部23bを防水シートに接着又は溶着すると共に、嵌装部23aを本体部1aに接着又は防水テープを巻き付けることで、アンカー部材1と床面22との防水性を確保している。
図3に示すように、アンカー部材1が建物の躯体21に固定されることによって床面22から突出した本体部1aに支柱補助部材2を嵌装する。このとき、本体部1aの外表面に形成された被摺動面5aに支柱補助部材2の内表面に形成された摺動面5bが面接触し、両摺動面5a、5bによって第1位置調整機構5が構成される。
また、支柱補助部材2の出入り方向の内寸法(短片2a、2bの内面間の寸法)は、アンカー部材1の本体部1aの出入り方向の寸法と比較して大きい。このため、支柱補助部材2は、本体部1aとの間に出入り方向への隙間が充分に確保され、該本体部1aに対する傾斜角度の範囲及び平行移動の範囲が大きい。
図4に示すように、アンカー部材1の本体部1aに形成した3つの貫通孔4aに支柱補助部材2に形成した3つの長孔4bを夫々一致させ、これらの孔4a、4bにボルト4cを挿通してナット4dを螺合して仮止めする。この状態で、支柱補助部材2の鉛直度を確保するように、該支柱補助部材2を本体部1aに対する角度を調整し、同時に出入り方向の位置を目的の手摺Bの通りに一致させるように調整する。
即ち、例えば最も下側に位置するボルト4cを角度調整基準として固定しておき、このボルト4cを中心として支柱補助部材2を回動させることで、該支柱補助部材2のアンカー部材1の本体部1aに対する角度を調整することが可能である。また最も下側に位置するボルト4cを含む全てのボルト4cを仮止め状態としておき、全てのボルト4cを長孔4b内で移動させることで、支柱補助部材2を本体部1aに対し出入り方向に移動させて該方向への位置調整を行うことが可能である。このような角度調整、位置調整を行う間、本体部1aに形成した被摺動面5aに対し支柱補助部材2に形成した摺動面が接触して摺動するため、支柱補助部材2は出入り方向の同一平面内で移動することが可能となる。
支柱補助部材2のアンカー部材1の本体部1aに対する角度を調整して鉛直度を確保し、且つ支柱補助部材2の本体部1aに対する出入り方向の位置を調整した後、ボルト4c、ナット4dを予め設定されたトルクで締結する。このとき、本体部1aの外表面となる被摺動面5aと支柱補助部材2の内表面となる摺動面5bが互いに接触して摺動するように構成されているため、ボルト4c、ナット4dの締結に伴って両部材1、2は互いに強固に一体化する。
図5に示すように、上記の如くして鉛直度及び出入り方向の位置が確保された支柱補助部材2に支柱本体3を嵌装する。このとき、支柱本体3の下端部には予め合成樹脂製のスカート部材11が装着されており、上端部には図示しない笠木取付部材を固定する固定ブラケット12が取り付けられている。
支柱本体3を支柱補助部材2に嵌装する際に、支柱本体3の内面に立設したリブ3dに形成した摺動面6bを支柱補助部材2の外側面に立設した立ち上がり壁2eの被摺動面6aに対向させる。このとき同時に、支柱本体3の短片3aの内面が支柱補助部材2の短片2aの外側面とが対向する。そして、支柱本体3の短片3aに形成した長穴3eが支柱補助部材2の短片2aに形成した下穴2fに対向したとき、長孔3eにねじ10を挿通して下穴2fに螺合することで、支柱本体3を支柱補助部材2に仮止めする。
支柱本体3を支柱補助部材2に仮止めしたとき、ねじ10はねじ部分が単に支柱補助部材2の短片2aに螺合しており、支柱本体3はリブ3dの摺動面6bが支柱補助部材2の立ち上がり壁2eに形成した被摺動面6aに対し接触した状態となる。このため、支柱本体3は支柱補助部材2に対し延設方向への移動が許容され、該延設方向の位置を調整することが可能である。
即ち、第2位置調整機構6を構成する被摺動面6aに摺動面6bを接触させた状態で、支柱本体3を延設方向の所望の方向に移動させることで、支柱本体3を予め設定された位置に設置することが可能である。このとき、支柱本体3は延設方向の同一平面内で移動することが可能である。また支柱本体3の延設方向への移動と同時に、該支柱本体3の延設方向への倒れを調整して鉛直度を確保することが可能である。
その後、ねじ10を充分に締結することで、支柱本体3を支柱補助部材2に固定する。ねじ10の締結に伴って、被摺動面6aに形成した溝7に摺動面6bに形成した溝7が噛合し、同時に支柱本体3の短片3aの内面に形成した溝8に支柱補助部材2の短片2aの外側面に係止した溝8が噛合することで、両部材2、3は強固に一体化することが可能となる。
上記の如く、支柱構造Aは、躯体21に取り付けられたアンカー部材1の本体部1aの鉛直方向の傾きや、出入り方向及び延設方向への位置の変動に関わらず、この本体部1aに支柱補助部材2を嵌装させて鉛直方向の傾きを調整すると共に出入り方向の位置を調整し、更に、支柱補助部材2に支柱本体3を嵌装させて延設方向への位置を調整することが可能となる。従って、支柱本体3を、鉛直度、出入り方向の位置、延設方向の位置を予め設定された位置に確保させることが可能である。
床面22から突出した複数の本体部1aに夫々上記の如くして支柱補助部材2、支柱本体3を嵌装して支柱構造Aを構成した後、支柱本体3の上端部分に取り付けた固定ブラケット12に図示しない笠木取付部材を固定し、更に、この笠木取付部材に笠木を取り付けることで手摺Bを構成することが可能である。
上記の如くして構成された手摺Bは、複数の支柱本体3が夫々鉛直度が確保され、且つ出入り方向の位置及び延設方向の位置が予め設定された位置を有することから、手摺Bを構成する下枠部材21の取り付けや、笠木取付部材の取り付けが容易となる。更に、隣接する支柱本体3の間隔が予め設定された間隔を一致することとなり、意匠性を向上させた手摺Bを構成することが可能となる。
本発明に係る支柱構造は、ベランダや腰壁の縁に沿って設ける手摺Bの支柱を構成する際に利用して有利である。
A 支柱構造
B 手摺
1 アンカー部材
1a 本体部
1b 固定板
2 支柱補助部材
2a、2b 短片
2c 長片
2e 立ち上がり壁
2f 下穴
3 支柱本体
3a、3b 短片
3c 長片
3d リブ
3e 長孔
4 角度調整機構
4a 貫通孔
4b 長穴
4c ボルト
4d ナット
5 第1位置調整機構
5a 被摺動面
5b 摺動面
6 第2位置調整機構
6a 被摺動面
6b 摺動面
7、8 溝
10 ねじ
11 スカート部材
12 固定ブラケット
21 躯体
22 床面
23 防水部材
23a 嵌装部
23b 鍔部
31 下枠部材
32 ブラケット
33 手摺子

Claims (4)

  1. 建物のベランダや腰壁の縁部に沿って設けられる手摺を支持する支柱構造であって、
    防水処理を施されて床上に突出する突出部を備えるアンカー部材と、
    該アンカー部材に嵌装される筒状の支柱補助部材と、
    該支柱補助部材に嵌装されて前記アンカー部材の突出部及び支柱補助部材を覆う筒状の支柱本体とを備え、
    前記支柱補助部材とアンカー部材との間には、記手摺の延設方向とは直行する方向への支柱補助部材の相対移動を許容する第1位置調整機構設けられ、
    前記支柱補助部材と支柱本体との間には、当該支柱本体の支柱補助部材に対する前記手摺の延設方向の位置を調整可能な第2位置調整機構が設けられ
    前記支柱本体の内壁には、前記手摺の延設方向に平行な一対のリブが形成されると共に、前記支柱補助部材には、当該一対のリブに面接触する一対の立上り壁が設けられており、
    前記第2位置調整機構は、前記手摺の延設方向に平行な一対の被摺動面を支柱本体の一対の立上り壁に備えると共に、これら一対の被摺動面に接触する一対の摺動面を前記支柱本体の一対のリブに備えている
    ことを特徴とする支柱構造。
  2. 前記一対の摺動面及び被摺動面には、複数の溝部が設けられている
    ことを特徴とする請求項に記載の支柱構造。
  3. 前記第1位置調整機構は、前記手摺の延設方向とは直行する方向に互いに平行な一対の被摺動面を前記アンカー部材と支柱補助部材のいずれか一方に備えると共に、これら一対の被摺動面に接触する一対の摺動面を前記アンカー部材と支柱補助部材のいずれか他方に備えている
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の支柱構造。
  4. 前記支柱補助部材とアンカー部材との間には、当該支柱補助部材のアンカー部材に対する取り付け角度を調整可能な角度調整機構が設けられ、
    角度調整機構は、アンカー部材と支柱補助部材のいずれか一方に設けられた一対の長孔と、いずれか他方に設けられて該アンカー部材に支柱補助部材を嵌装させた状態で前記一対の長孔に重なる一対の貫通孔と、これら長孔及び貫通孔に挿通された状態で設けられる一対のボルトとを備えている
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の支柱構造。
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