JP5328428B2 - 超音波流量計 - Google Patents

超音波流量計 Download PDF

Info

Publication number
JP5328428B2
JP5328428B2 JP2009053360A JP2009053360A JP5328428B2 JP 5328428 B2 JP5328428 B2 JP 5328428B2 JP 2009053360 A JP2009053360 A JP 2009053360A JP 2009053360 A JP2009053360 A JP 2009053360A JP 5328428 B2 JP5328428 B2 JP 5328428B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
arrival time
reverse
minimum
maximum
arrival
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009053360A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010210244A (ja
Inventor
真人 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aichi Tokei Denki Co Ltd
Original Assignee
Aichi Tokei Denki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aichi Tokei Denki Co Ltd filed Critical Aichi Tokei Denki Co Ltd
Priority to JP2009053360A priority Critical patent/JP5328428B2/ja
Publication of JP2010210244A publication Critical patent/JP2010210244A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5328428B2 publication Critical patent/JP5328428B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、順方向と逆方向それぞれの超音波到達時間に基づいて流体の流量を計測する超音波流量計のノイズ対策に関する。
超音波流量計では、流体の流れと同じ順方向の超音波の伝播時間と、流体の流れと逆の逆方向の超音波の伝播時間とから流速を求め、この流速に流路断面積を乗じて流量(瞬間流量ともいう)を求めている。
図3に示すように、流管1内の上流側と下流側に一定の距離をおいて、送受波器2,3を配置し、送受波器2から流体の流れに沿った方向(順方向)に超音波を送信して、この超音波が受信側の送受波器3に到達するまでの順方向到達時間と、下流側の送受波器3から流体の流れと逆方向に超音波を送信して、この超音波が受信側の送受波器2に到達するまでの逆方向到達時間とから、流速・流量を求める、いわゆる時間差法などが周知である。
一般的な受信波の受信ポイントを検知する方法は、図2にあるように、しきい値として設定された一定電圧Vthを最初に超えた波のゼロクロス点を受信ポイントとする。図2では、(A)点でVthを超えた波がゼロクロスする点(B)を受信ポイントとしている。
受信側の送受波器により受信した超音波信号は電気信号に変換されるが、極めて小さな信号である。超音波流量計の出力線等から入る電気的ノイズ(以後、単にノイズという)は、受信信号に重畳されることがある。ノイズが受信波に重畳する状況は図1のようになる。ノイズの大きさが真の受信波と同等の大きさとなると誤検知の可能性がある。図1のようにノイズを誤検知して誤った到達時間を検出すると、真の受信波を検知した場合の本来の到達時間を検出した場合に比べて大きな測定誤差となる。
これを防ぐ方法として、先ず電子回路による帯域通過フィルタを設けて、ノイズを除去する方法がある。ノイズの周波数は使用する超音波の周波数と異なる場合が多い。そこで、使用する超音波の周波数を含む一定の周波数帯域を通過させる帯域通過フィルタが用いられる。
また、超音波を発信してから受信するまでの時間、即ち到達時間は送受波器間の距離と、被測定流体中の音速とから推定可能であるため、受信波を受信する直前まで信号を受け付けないゲートを受信用の電子回路に設ける方法もある。
無し
上記帯域通過フィルタを用いる方法では、使用している超音波の周波数に近い周波数のノイズ成分が帯域通過フィルタを通過してしまい、ノイズを完全には消しきれないという課題が残る。
また、上記のゲートを用いる方法では、受信波が到達するまでには確実にゲートを開にしておく必要があるため、ある程度早めにゲートを開いておく必要がある。よって、図1に示すように、受信波直前のノイズを誤検知してしまうことが起き、誤った到達時間を計測し、真の受信波直前のノイズであっても、流量にすると大きな誤差となるという課題が残る。
受信波の受信ポイントは温度等で変化するため、上述のようにある程度早めにゲートを開く必要があり、そのため、受信波の前のノイズを受け付けてしまうこととなり、その結果到達時間に大きな誤差を生じ、求めた流量に大きな誤差が生じる。
また、ノイズによる誤動作を防ぐには、ノイズを受信波(受信信号)に比べ十分に小さくする必要があり、そのためシールドや性能の良いノイズ対策部品が必要になり、高コストになるとか、帯域通過フィルタも帯域幅が狭く、温度変化があっても性能が変わらない、いわゆる高精度の帯域通過フィルタが必要で、コスト高になるという課題が残る。
本発明は、上記に鑑み、測定した到達時間を用いて、正しく到達時間測定ができたかどうかを判断するようにした超音波流量計を提供するものである。
そこで、請求項1の第1の発明は、超音波の到達時間の計測を、順方向と逆方向について行う流量計であって、
1つの測定として、超音波の送受信を順逆交互に一定の間隔で順方向、逆方向ともに一定複数回行い、順方向の到達時間の総和と逆方向到達時間の総和から流速や流量を求める超音波流量計において、
前記一定の間隔で行う超音波の送受信の到達時間の順方向、逆方向それぞれの最大値と最小値、即ち順方向最大到達時間、順方向最小到達時間、逆方向最大到達時間、逆方向最小到達時間を記憶するようにして、
記憶した各方向の最大値、最小値、即ち順方向最大到達時間、順方向最小到達時間、逆方向最大到達時間、逆方向最小到達時間を用いて、正しく到達時間測定ができたかどうかを判断する
ことを特徴とする超音波流量計である。
また、請求項2の第2の発明は、超音波の到達時間の計測を、順方向と逆方向について行う流量計であって、
1つの測定として、超音波の連続2回の送受信を順逆交互に一定の間隔で順方向、逆方向ともに一定複数回行い、順方向の到達時間の総和と逆方向の到達時間の総和から流速や流量を求める超音波流量計において、
前記連続2回の送受信の1回目と2回目の到達時間の差が前記順方向、逆方向の前記一定複数回全てで一定以下であることを、正しく測定できた条件とし、
さらに、前記一定の間隔で行う連続2回の超音波の送受信の2回分到達時間の順方向と逆方向それぞれの最大値と最小値を記憶するようにして、
前記記憶した各方向の最大値、最小値を用いて、正しく到達時間測定ができたかどうかを判断する
ことを特徴とする超音波流量計である。
また、請求項3の第3の発明は、順方向最大到達時間−順方向最小到達時間と、逆方向最大到達時間−逆方向最小到達時間を比較して、その差が所定値以下なら正しく到達時間が測定できたと判断する
ことを特徴とする請求項1又は2記載の超音波流量計である。
また、請求項4の第4の発明は、各方向において、到達時間の総和を前記一定複数回で割って平均到達時間を求め、
最大到達時間−平均到達時間と、平均到達時間−最小到達時間とを比較して、その差が所定以下であることが順逆両方向で成立したとき、正しく到達時間が測定できたと判断する
ことを特徴とする請求項1又は2記載の超音波流量計である。
また、請求項5の第5の発明は、最大到達時間−最小到達時間が一定以上であることが、両方向において成立したときは、前記判断を行なわないようにした
ことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の超音波流量計である。
そして、請求項6の第6の発明は、流速が一定以上の時は前記判断を行わないようにしたことを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の超音波流量計である。
請求項1の発明は、順逆方向の超音波の到達時間を監視することで、ノイズ誤検知したかどうかの判断が可能となり、流量計の信頼性が向上する。
請求項2の発明では、さらにノイズ誤検知能力が高まり、ノイズ誤検知の排除が可能となる。つまり、ノイズを間違って採用することがなくなる。
請求項3の発明では、順方向と逆方向のそれぞれにおいて、最大到達時間−最小到達時間の値を算出し、順方向の値と逆方向の値を比較して、その差が所定値以下なら正しく到達時間が測定できたと判断する。このことで、より確実にノイズ誤検知を排除できる。
請求項4の発明は、順方向あるいは逆方向の単独でノイズ誤検知の判断ができる。ノイズを誤検知する確立は小さいため、複数回行った同方向の送受信のうち、ノイズ誤検知してしまうのはそのうちの1回といってよい。正しく測定できた場合(図7の逆方向に相当)、全ての到達時間が近い値となり、従って平均到達時間と最大到達時間、平均到達時間と最小到達時間のそれぞれの差は小さい値となり、大きな違いがない。しかし、図7の順方向のように、ノイズを誤検知した場合、ノイズ誤検知した到達時間は他の到達時間より短くなり、平均到達時間と最小到達時間の差が平均到達時間と最大到達時間より大きくなる。これにより、ノイズ誤検知したかどうかの判断が可能となる。
請求項5の発明で、両方向で最大到達時間−最小到達時間が一定以上とは、流速変動が大きな場合であり、変動の平均化、最大到達時間、最小到達時間の検知が不確実の場合、誤判断する可能性があるが、そのようなことを避けるものである。1つの測定で十分な回数の送受を行うようにすれば誤判断をなくすことが可能である。
請求項6の発明は、流速が大きい場合、流速変動が大きくなる傾向があることと、ノイズ誤検知による誤差をある程度許容できることに注視したものである。よって、誤判断の可能性をなくすため、判断をしないことも効果的である。
受信波とノイズを説明する図。 受信波と受信ポイントの図。 本発明の実施例のブロック図。 本発明の実施例の要部ブロック図。 到達時間のデータを示す図。 到達時間のデータを示す図。 到達時間のデータを示す図。 本発明の実施例のブロック図。 本発明の実施例の要部ブロック図。
図3において、流路1の上流と下流に一定距離をおいて配設された一対の超音波送受波器2,3は、方向切替部4を介して駆動部5および受信波検知部6に接続される。切替部4は制御部からの発信方向信号が順方向の場合は、上流側の送受波器2を駆動部5に、下流側の送受波器3を受信波検知部6に接続する。逆方向の場合はその逆である。
時間計測部8は、制御部7からの発信方向信号、発信指令信号、受信波検知部6からの受信検知信号が入力されていて、順方向の到達時間の総和である順方向総到達時間、逆方向の到達時間の総和である逆方向総到達時間、順方向最大到達時間、順方向最小到達時間、逆方向最大到達時間、逆方向最小到達時間を制御部7に出力する。
駆動部5は、制御部7からの発信指令信号が入力されると、接続されている送受波器、例えば2を駆動する。
受信波検知部6は、接続されている送受波器、例えば3の信号(受信波)を受けて、受信ポイント(B)を検知して受信検知信号を出力する。
時間計測部8の構成を図4に示す。第1の総到達時間カウンタ9は送信指令信号でカウントを開始し、受信検知信号でカウントを停止するカウンタで、発信方向信号が該当する順方向時のみ機能してカウントする。
第2の総到達時間カウンタ10は、同様に送信指令信号でカウントを開始し、受信検知信号でカウントを停止するカウンタで、発信方向信号が該当する逆方向時のみ機能してカウントする。
到達時間カウンタ11は、発信指令信号から受信検知信号までの時間を送受信毎に毎回測定する。
第1の最大値記憶器12は、受信検知信号時に到達時間カウンタ11の値と自身が記憶している値の比較を行ない、大きい方を記憶し直すことにより到達時間カウンタ11が計測した値の最大値を記憶する。この第1の最大値記憶器12は、順方向についての最大到達時間を記憶する。
第1の最小値記憶器13は、逆に小さい方の値を記憶し直すことで順方向最小到達時間を記憶する。
第2の最大値記憶器14と第2の最小値記憶器15は、逆方向時における逆方向最大到達時間と逆方向最小到達時間とをそれぞれ記憶する。
これらの記憶器12〜15は、制御部7(図3参照)からの図示されていない指令により、最大値記憶器12と14はゼロに、最小値記憶器13と15は最大カウント値にリセット(初期化)されるようになっている。
制御部7は、1つの測定で以下の動作を行う。時間計測部8の各時間を図示していない信号ラインのリセット信号でリセットして、発信方向信号を順方向として発信指令信号を出力、一定時間(サンプリング間隔)後、発信方向信号を逆方向として発信指令信号を出力、一定時間(サンプリング間隔)後、再び順方向として発信指令する。このようにして順方向と逆方向で各8回出力する(図5参照)。
その後時間計測部8から、順方向総到達時間、逆方向総到達時間、順方向最大到達時間、順方向最小到達時間、逆方向最大到達時間、逆方向最小到達時間を読み取り、(順方向最大到達時間−順方向最小到達時間)と(逆方向最大到達時間−逆方向最小到達時間)とを比較、その差が所定値を超えた時は、その測定は失敗として測定値は採用せず、前回の流量を採用して以降の流量積算等を行う。
その差が所定値以下なら順方向総到達時間、逆方向総到達時間を用いて流量を算出する。このようにしてノイズの影響を受けない超音波流量計が実現する。
なお、制御部7は前記1つの測定を一定周期で行い、求めた流量×前記周期を計算、その値を積算して図示していない表示器に積算流量として表示する。
請求項2に対応する実施例を図8に示す。全体の構成は殆ど図3と同じであるので、図3と違う部分について主に説明する。
図8の実施例1では、受信波検知部6Aからの受信波検知信号が駆動部5にも入力されていて、その信号により発信指令信号による発信(送信)後に1度だけ再発信(2回目の発信)を行うようになっている。
また時間計測部8Aから一致信号が制御部7Aに入力されている。時間計測部8Aは図9に示すように、前述した図4の構成に加えて一致検出器16があり、連続する送受信の到達時間が全ての前記連続する送受信について前後の到達時間が一致することを検知して一致信号を出力する。前後の到達時間が一致することは、超音波の半周期以内の時間では『一致』としている。
その他の構成は図4の場合と同じであるが、到達時間カウンタ11は送信指令信号でカントを開始し、2回目の受信検知信号でカウントを停止するようになっていて、到達時間カウンタ11、最大値記憶器12,14、最小値記憶器13,15は連続する送受信の2回分の時間をカウントしたり記憶したりするようになっている。
制御部7Aは(図3、図4で説明したと同じ)1つの測定が終了すると、先ず一致信号を確認してすべての連続する送受信の2つの到達時間が一致していたことを確認する。一致していない送受信があれば、この時点でノイズ誤検知があったとして、以後の流量演算は行わず、前回の流量値を使用する。
一致していた時は、順方向総到達時間、逆方向総到達時間、順方向最大到達時間、順方向最小到達時間、逆方向最大到達時間、逆方向最小到達時間を読み取り、各方向において、総到達時間を前記一定複数回である8で割って、平均到達時間を求め、最大到達時間−平均到達時間と、平均到達時間−最小到達時間とを比較して、その差が所定以下であることが順逆両方向で成立したとき、到達時間が正しく測定できたとして、両方向の総到達時間から流量を演算する。
これらの判断及び流量算出は、制御部7(7A)内のマイコンソフトで実現していて、流量が設定値以上の時、両方向ともに最大到達時間が設定値以上の時は、この判断ルーチンはパスするようにソフトが構成してある。
前述のように、ノイズ誤検知と判断した場合はその回の測定値を採用せずに前回の流量値を採用するようにする代りに、再トライして測定した流量値を用いるようにしてもよい。
前記背景技術で述べたように、従来は、ノイズ対策として、帯域通過フィルタを設けるとか、受信波の到達直前に開くゲートを設けていたため、ノイズを誤検知する確立はある程度小さい。従って極稀にしか起きないノイズ誤検知を確実に実現して、ノイズ誤検知による到達時間の測定値を採用しないようにすることが、本願発明の主目的である。
図1のように大きなノイズが混入し、これを検知すると、いわゆるノイズ誤検知となり、本来の到達時間より短い誤った到達時間となる。図1では、受信波を受信した後も、ゲート信号が開状態を継続するように図示されているが、実際には、図2の(B)点で受信検知すると、図1のゲート信号を閉じる。つまり、受信検知時にゲートを閉とし、ノイズの影響を防止するものである。
図5は、ノイズがなくて、正しく測定した場合を示す。順方向の測定と逆方向の測定が一定のサンプリング間隔で交互に行われている。この図5では、1つの測定の間に順方向の到達時間測定が8回、逆方向の到達時間測定が8回行われている様子を示している。
逆方向到達時間が、当然順方向到達時間より大きい(長い)。そして、図5では、到達時間のバラつきは比較的小さい。
図6は、順方向到達時間の8回の測定のうち、1回だけノイズを誤検知して順方向最小到達時間が他の順方向(最大)到達時間から掛け離れて小さな値となっている。ノイズによる誤検知の典型的な一例である。
図7は、図6と同様に順方向到達時間の8回の測定のうち、1回だけノイズ誤検知によって順方向到達時間が極端に小さい値の順方向最小到達時間となっている。
なお、図7では、逆方向と順方向の各平均到達時間も図示した。
図5で説明する。図5はノイズが無くて、到達時間を正しく測定できた場合である。超音波の送受信を順逆交互に一定のサンプリング間隔で、順方向、逆方向ともに8回行い、1つの測定としている。
1つの測定は順逆方向を図5のように各8回に限ることはなく、順逆交互に一定のサンプリング間隔で、所定回数ずつ超音波の送受信を行い、順方向と逆方向の総到達時間から流量を求めることができる。
方向 順 逆 順 逆 順 逆 ・・・ 順 逆
到達時間 t11 t21 t12 t22 t13 t23 ・・・t1n t2n
順方向総到達時間=t11+t12+t13+・・・+t1n
逆方向総到達時間=t21+t22+t23+・・・+t2n
このような順方向の所定回数(一定複数回)と、逆方向の所定回数(一定複数回)ずつの送受信をまとめて1つの測定とし、この測定を一定間隔、例えば0.5〜2秒間隔で行う。
図5では、横軸が時間、縦軸が到達時間である。この実施例5では1つの測定として、順方向8回、逆方向8回の合計16回の到達時間測定値を得て、各方向の総到達時間から流速や流量を求める。
流れがあるため、図5のように、順方向の到達時間が逆方向の到達時間よりも短くなっている。1つの測定(つまり1つの流量測定)を構成する16回の送受信にかかる時間は、残響が消える程度の時間である一定のサンプリング間隔をおいて行われるものの、短い。従って、この間における流量や温度の変化は小さく、各方向の到達時間の変動幅、即ち到達時間最大値−到達時間最小値は小さく、流量変化があった場合でも、順逆の両方向に同じ影響となるための変動幅は殆ど同じとなる。
図6は、ノイズを誤検知した場合で、順方向の5回目の総受信時に間違ってノイズを捉えている。そのため順方向の5回目の到達時間だけが、他の順方向の到達時間よりも短い。ノイズを検知したときの到達時間が図1で説明したような理由で最小値となる。
そのため、順方向到達時間の変動幅、即ち(到達時間最大値−到達時間最小値)が大きくなる。単純にこの変動幅によって、ノイズ誤検知か否かの判断も可能である。
前述のように、ノイズを誤検知する確率は極めて小さいため、順逆方向ともにノイズ誤検知するという確率はさらに小さく、また仮に順逆両方向でノイズを誤検知したとしても、ノイズが超音波の送信に対して同タイミングとなることは無いため、順方向と逆方向のノイズ誤検知に基づく最小到達時間が同じになることは無いと考えられる。従って、順方向と逆方向の到達時間の変動幅は異なることになり、これを監視することでノイズ誤検知したかどうかの判断が可能となる(請求項1と3)。
請求項2に相当し、さらにノイズ誤検知能力を高めたものである。受信とともに2回目の同方向の送信を行うやり方で、2回連続の送受信を順逆方向交互に一定間隔で行う。
順順 逆逆 順順 逆逆
t11+t12 t21+t22 t13+t14 t23+t24



順順 逆逆 順順 逆逆
t15+t16 t25+t26 t1(n−1)+t1n t2(n−1)+t2n
順方向総到達時間=(t11+t12)+(t13+・・・+t1n)
逆方向総到達時間=(t21+t22)+(t23+・・・+t2n)
連続する送受信は、流速・温度ともに殆ど同じ条件のため殆ど同じ到達時間となる。ところが、連続する送受信のどちらかがノイズを誤検知すると到達時間が短かくなるため、前後送受信で到達時間が異なることになる。確率的に両方にノイズが重畳することは少なく、その場合でも重畳のタイミングは同じにはならない。よって、到達時間が一致することを条件にすることで、ノイズを誤検知せずに正しく測定できたと判断できる。なお、到達時間が一致しているかどうかの判断基準は、一例として超音波の半周期程度とする。この構成により、さらにノイズ誤検知の排除(間違って採用しないこと)が可能となる。
1 流路
2,3 送受波器
4 方向切替部
5 駆動部
6,6A 受信波検知部
7,7A 制御部
8,8A 時間計測部
9,10 総到達時間カウンタ
11 到達時間カウンタ
12,14 最大値記憶器
13,15 最小値記憶器
16 一致検出器

Claims (6)

  1. 超音波の到達時間の計測を、順方向と逆方向について行う流量計であって、
    1つの測定として、超音波の送受信を順逆交互に一定の間隔で順方向、逆方向ともに一定複数回行い、順方向の到達時間の総和と逆方向到達時間の総和から流速や流量を求める超音波流量計において、
    前記一定の間隔で行う超音波の送受信の到達時間の順方向、逆方向それぞれの最大値と最小値、即ち順方向最大到達時間、順方向最小到達時間、逆方向最大到達時間、逆方向最小到達時間を記憶するようにして、
    記憶した各方向の最大値、最小値、即ち順方向最大到達時間、順方向最小到達時間、逆方向最大到達時間、逆方向最小到達時間を用いて、正しく到達時間測定ができたかどうかを判断する
    ことを特徴とする超音波流量計。
  2. 超音波の到達時間の計測を、順方向と逆方向について行う流量計であって、
    1つの測定として、超音波の連続2回の送受信を順逆交互に一定の間隔で順方向、逆方向ともに一定複数回行い、順方向の到達時間の総和と逆方向の到達時間の総和から流速や流量を求める超音波流量計において、
    前記連続2回の送受信の1回目と2回目の到達時間の差が前記順方向、逆方向の前記一定複数回全てで一定以下であることを、正しく測定できた条件とし、
    さらに、前記一定の間隔で行う連続2回の超音波の送受信の2回分到達時間の順方向、逆方向それぞれの最大値と最小値を記憶するようにして、
    前記記憶した各方向の最大値、最小値を用いて、正しく到達時間測定ができたかどうかを判断する
    ことを特徴とする超音波流量計。
  3. 順方向最大到達時間−順方向最小到達時間と、逆方向最大到達時間−逆方向最小到達時間を比較して、その差が所定値以下なら正しく到達時間が測定できたと判断する
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の超音波流量計。
  4. 各方向において、到達時間の総和を前記一定複数回で割って平均到達時間を求め、
    最大到達時間−平均到達時間と、平均到達時間−最小到達時間とを比較して、その差が所定以下であることが順逆両方向で成立したとき、正しく到達時間が測定できたと判断する
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の超音波流量計。
  5. 最大到達時間−最小到達時間が一定以上であることが、両方向において成立したときは、前記判断を行なわないようにした
    ことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の超音波流量計。
  6. 流速が一定以上の時は前記判断を行なわないようにしたことを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の超音波流量計。
JP2009053360A 2009-03-06 2009-03-06 超音波流量計 Expired - Fee Related JP5328428B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009053360A JP5328428B2 (ja) 2009-03-06 2009-03-06 超音波流量計

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009053360A JP5328428B2 (ja) 2009-03-06 2009-03-06 超音波流量計

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010210244A JP2010210244A (ja) 2010-09-24
JP5328428B2 true JP5328428B2 (ja) 2013-10-30

Family

ID=42970593

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009053360A Expired - Fee Related JP5328428B2 (ja) 2009-03-06 2009-03-06 超音波流量計

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5328428B2 (ja)

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3727097B2 (ja) * 1996-02-29 2005-12-14 愛知時計電機株式会社 超音波流量計
JP3781485B2 (ja) * 1996-08-23 2006-05-31 愛知時計電機株式会社 超音波流量計
JP2001059757A (ja) * 1999-08-24 2001-03-06 Matsushita Electric Ind Co Ltd 超音波流量計
JP4783989B2 (ja) * 2001-03-16 2011-09-28 パナソニック株式会社 流量計
JP4424959B2 (ja) * 2002-10-04 2010-03-03 大阪瓦斯株式会社 超音波流量計
JP4861465B2 (ja) * 2002-10-04 2012-01-25 大阪瓦斯株式会社 超音波流量計
JP4180396B2 (ja) * 2003-02-10 2008-11-12 松下電器産業株式会社 超音波流量計および超音波による流量計測方法
JP2008304281A (ja) * 2007-06-06 2008-12-18 Honda Electronic Co Ltd 超音波流量測定方法、超音波流量計、及び超音波流量測定プログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010210244A (ja) 2010-09-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4729971B2 (ja) ガスメータ装置
US20070167792A1 (en) Ultrasonic flowmeter capable of applying both pulse doppler method and transit time method, method and program for automatically selecting measurement method in flowmeter, and electronic device for flowmeter
JP2014092467A (ja) 流量計測装置
CN107076602B (zh) 用于外夹式超声波流量测量的方法和布置系统以及用于控制外夹式超声波流量测量的电路布置系统
JP2007538240A (ja) パルス波形検出による超音波信号の受信点検出
JP2007187506A (ja) 超音波流量計
JP2013156075A (ja) 超音波流量計
JP5328428B2 (ja) 超音波流量計
US10252698B2 (en) Apparatus and method for diagnosing failure of ultrasonic sensor
JP5141613B2 (ja) 超音波流量計
JP4760115B2 (ja) 流体の流れ計測装置
JP2015025712A (ja) 超音波センサ
JP5965292B2 (ja) 超音波流量計
CN111596286B (zh) 测距方法和装置
CN103575466A (zh) 导压管的堵塞诊断装置及堵塞诊断方法
JP4273519B2 (ja) 超音波流量計
JP3624743B2 (ja) 超音波流量計
JP2018128264A (ja) 超音波流量計および流量計測方法
JP5126077B2 (ja) 流量計測装置
JP4059733B2 (ja) 超音波式メータ装置
JPH03233395A (ja) 音波伝播時間測定方法
JP6101020B2 (ja) 超音波流量計
JP7460351B2 (ja) 故障判定装置
JPWO2021152918A5 (ja)
JP6767628B2 (ja) 流量計測装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111128

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130327

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130625

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130723

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5328428

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees