JP6101020B2 - 超音波流量計 - Google Patents

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Description

本発明は被測流体中を伝播する超音波の送受信により被測流体の流量を計測する超音波流量計の改良に関する。
従来の超音波流量計としては、例えば被測流体の流れ方向に対して所定角度斜め方向に超音波を伝播させるように一対の超音波送受信器を被測流体が流れる流路に配置した構成のものがある(例えば、特許文献1参照)。
この超音波流量計においては、流路の上流から下流、及び下流から上流へ被測流体中を伝播した超音波を受信した一対の超音波送受信器からの受信信号の波高値を夫々検出し、その波高値が規定値以上になったことを検出後に夫々の受信信号がゼロレベルを横切るタイミング(ゼロクロス点)を検出する。また、超音波が送信されてから受信信号が出力されるまでの超音波の伝播時間を測定すると共に、受信信号の最大電圧値を測定し、次の受信信号の最大電圧値が規定範囲に入るように増幅率を演算する。
そして、受信信号の振幅値が所定電圧値以上になると、受信信号が検出されたものと認識できると共に、AGC(オートゲインコントローラ)により伝播時間を検出する波の振幅値が所定値となるように受信信号の増幅器のゲイン調整を自動的に行っている。さらに、上流から下流、及び下流から上流への伝播方向の異なる両タイミングの時間差を一対の超音波送受信器間の超音波の伝播時間差として検出し、この伝播時間差に基づいて流量を求めている。
特開昭59−81514号公報
従来は、受信信号がゼロレベルを横切るタイミング(ゼロクロス点)を検出する際、受信信号の振幅に合わせてゼロクロス点を検出する比較回路への受信電圧を調整してS/N比(信号雑音比:signal−noise ratio)の良いところで受信信号が出力される伝搬時間を計測している。しかしながら、超音波送受信器から出力される受信信号の波形は、温度や超音波送受信器の経年劣化などの環境が変化することによって超音波送受信器の共振周波数がずれてしまうと、受信電圧の大きい領域で周波数変化による誤差が影響するという問題があった。
また、上記受信信号と閾値との相対関係により閾値以下の受信信号の振幅検出をすることができないので、閾値以上となる振幅のピークホールド値の波順番と受信開始点(最初のゼロクロス点)との位置関係を正確に求めることができなかった。
そこで、本発明は上記事情に鑑み、上記課題を解決した超音波流量計の提供を目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は以下のような手段を有する。
本発明は、被測流体が流れる流路に設けられた第1の超音波送受信器と、
前記第1の超音波送受信器より下流の流路に設けられた第2の超音波送受信器と、
前記第1、第2の超音波送受信器の送信・受信を切替える切替器と、
前記第1の超音波送信器から送信された超音波が第2の超音波送受信器に受信されるまでの時間と、前記第2の超音波送信器から送信された超音波が第1の超音波送受信器に受信されるまでの時間との差に基づいて被測流体の流量を演算する流量演算部とを有する超音波流量計であって、
前記流量演算部は、
前記第1、第2の超音波送受信器の受信信号の振動周期を演算する振動周期演算手段と、
前記第1、第2の超音波送受信器のうち何れか一方の超音波送受信器より送信された超音波が他方の超音波送受信器に到達することにより当該他方の超音波送受信器から出力される受信信号の電圧値が所定の閾値を越えた立上り時点、及び、当該所定の閾値よりも低下した立下り時点を検出する波形検出手段と、
前記波形検出手段により検出された立上り時点と立下り時点とから前記受信信号が前記閾値を超えている時間の長さを演算する時間長演算手段と、
前記第1、第2の超音波送受信器の共振特性の変化により生じる前記立上り時点の伝播時間差を検出する検出手段と、
前記時間長演算手段により演算された前記受信信号が前記閾値を超えている時間の長さから当該長さを有する時間に対応する受信信号の波が受信信号の受信がなされてから何番目の波であるかを判断する判断手段と、
前記判断手段により判断された波の順位と前記検出手段により検出された伝播時間差との相関関係に基づき、前記受信信号の受信開始点を演算する受信開始点演算手段と、
を設けてなり、
前記流量演算部は、前記受信開始点に基づき前記被測流体の流量を演算することを特徴とする。
本発明によれば、受信信号が閾値を超えている時間の長さから当該長さを有する時間に対応する受信信号の波が受信信号の受信がなされてから何番目の波であるかを検出し、当該波の順位と振動周期とに基づき、受信信号の受信開始点を演算し、受信開始点に基づき前記被測流体の流量を演算するため、温度や超音波送受信器の劣化などの環境変化による超音波送受信器の共振周波数のずれの影響を受けずに正確な流量計測を行える。
本発明による超音波流量計の一実施例の構成を示すブロック図である。 超音波送受信器の受信信号の一例を示す波形図である。 受信電圧の変化と閾値との関係を示す波形図である。 超音波送受信器の共振特性が変化した場合のタイミング検知方法を示す電圧値−時刻対データ図である。 受信信号の波形中の伝播時間差を示すグラフである。 受信信号の波形と閾値における時間と振幅との関係を示す電圧値−時刻対データ図である。 閾値によるHI時間と波番号との関係を示す図である。
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態について説明する。
〔超音波流量計の構成〕
図1は本発明による超音波流量計の一実施例の構成を示すブロック図である。図1に示されるように、超音波流量計10は、流量計本体12の内部を貫通する流路14に第1、第2の超音波送受信器20、30と、流量計測部40とを有する。第1の超音波送信器20は、流路14に設けられた上流側超音波センサである。第2の超音波送受信器30は、第1の超音波送信器20より下流に設けられた下流側超音波センサである。
流量計測部40は、流量演算部50と、第1の切替スイッチ60、送信回路70、可変利得増幅回路80と、コンパレート回路(比較回路)90と、第2の切替スイッチ100と、上流−下流増幅率設定回路110と、下流−上流増幅率設定回路120とを有する。
第1、第2の超音波送受信器20、30は、夫々第1の切替スイッチ60を介して送信回路70及び可変利得増幅回路80に接続されている。送信回路70及び可変利得増幅回路80は、マイクロコンピュータからなる流量演算部50に接続されている。
また、可変利得増幅回路80の出力側は、分岐されてコンパレート回路(比較回路)90を介して流量演算部50に接続されている。可変利得増幅回路80は、第2の切替スイッチ100及び上流−下流増幅率設定回路110、下流−上流増幅率設定回路120を介して流量演算部50と接続されている。
流量演算部50は、流量演算手段130と、データ変換手段140と、波形検出手段150と、振動周期演算手段160と、受信開始点演算手段170と、時間長演算手段180とを有する。
データ変換手段140は、第1、第2の超音波送受信器20、30から出力される受信信号の時間に対する電圧値の変化を表す電圧値−時刻対データ(後述する図4、図6参照)に変換する。波形検出手段150は、後述のコンパレート回路90により検出された受信信号の波形と閾値とが交差する点(時間軸上の位置)から立ち上がり点、立ち下がり点を検出するとともに、データ変換手段140から出力された電圧値−時刻対データに基づきゼロクロス点が検出された時刻を検出する。
ここで、立ち上がり点とは、第1、第2の超音波送受信器20、30より出力される受信信号が所定の電圧値(閾値V1)を超えるように交差する時点(図6では受信信号が各ゼロレベルより立ち上がって閾値(V1)とクロスする点P1、P3、P5、P7、P9)を言い、立下り点とは第1、第2の超音波送受信器20、30より出力される受信信号が所定の電圧値(閾値V1)より低下するように交差する時点(図6では電圧値(閾値V1)を越えた受信信号が再び電圧値(閾値V1)よりも低下する際の受信信号が閾値(V1)とクロスする点P2、P4、P6、P8、P10)を言う。更にゼロクロス点とは、立ち上がり点を検出してから最初に検出される受信信号がゼロレベルと交差する時点を言う。振動周期演算手段160は、波形検出手段150により検出された立ち上がり点(図6のP1、P3、P5、P7、P9)、或いは立ち下がり点(図6のP2、P4、P6、P8、P10)との少なくとも何れかの検出周期から、受信信号の振動周期を演算する。
時間長演算手段180は、波形検出手段150により検出された立上り時点と立下り時点とから受信信号が閾値を超えている時間の長さを演算する。
受信開始点演算手段170は、時間長演算手段180により演算された受信信号が閾値を超えている時間の長さから当該長さを有する時間に対応する受信信号の波が受信信号の受信がなされてから何番目の波であるかを検出し、当該波の順位と振動周期演算手段160により演算された振動周期とに基づき、波形検出手段150により検出された受信信号のゼロクロス点より最初の立ち上がり点(受信開始点t0)を演算する。流量演算手段130は、受信信号のゼロクロス点より最初の立ち上がり点(受信開始点t0)に基づいて被測流体の流量を演算する。
第1の切替スイッチ60(切替器)は、夫々流量演算部50からの切替信号により第1、第2の超音波送受信器20、30の一方が送信側、他方が受信側となるように可動切片c1、c2を接点a1、a2またはb1、b2に接触させて信号経路を切替える。また、第2の切替スイッチ100(切替器)は、夫々流量演算部50からの切替信号により上流−下流増幅率設定回路110または下流−上流増幅率設定回路120の一方の増幅率が可変利得増幅回路80に設定されるように接続するように可動切片c3を接点a3またはb3に接触させて信号経路を切替える。
流量計測時の送信回路70は、流量演算部50からのサンプリング周波数に基づいて生成した超音波送信信号を第1の切替スイッチ60により第1、第2の超音波送受信器20、30の何れかに出力する。例えば上流側の第1の超音波送受信器20から流路14を流れる被測流体中に超音波が送信される。被測流体中を伝播する超音波は、上流から下流へ送信されるため、被測流体の流速に応じて伝播速度が加速される。そのため、第2の超音波送受信器30に到達するまでの伝播時間が短くなる。
この後、下流側の第2の超音波送受信器30から流路14を流れる被測流体中に超音波が送信される。被測流体中を伝播する超音波は、下流から上流に向かうため、被測流体の流速に応じて伝播速度が減速される。そのため、第1の超音波送受信器20に到達するまでの伝播時間が長くなる。
流量演算部50は、超音波の送信から第1、第2の超音波送受信器20、30が受信信号を出力するまでの伝搬時間の時間差に基づいて被測流体の流速を演算し、さらに流路14の断面面積に流速を乗じて単位時間当たりの流量を演算する。
第1、第2の超音波送受信器20、30から出力された受信信号は、第1の切替えスイッチ60を介して可変利得増幅回路80に入力される。可変利得増幅回路80は、第1、第2の超音波送受信器20、30から出力された受信信号の振幅が所定電圧となるようにゲイン調整を行い、振幅が所定電圧に調整された受信信号を流量演算部50及びコンパレータ回路90に出力する。
また、流量演算部50は、上流−下流増幅率設定回路110、下流−上流増幅率設定回路120によって設定された増幅率の制御信号を第2の切替スイッチ100を介して可変利得増幅回路80に供給する。第2の切替スイッチ100は、可動切片c3が前述した第1の切替スイッチ60と連動して切り替わり、接点a3またはb3に接触し、上流−下流増幅率設定回路110または下流−上流増幅率設定回路120を可変利得増幅回路80に接続する。このように可変利得増幅回路80は、AGC(オートゲインコントローラ)を構成しており、上流−下流増幅率設定回路110、下流−上流増幅率設定回路120によって設定された増幅率に基づいてゲイン調整を自動的に行う。
また、コンパレート回路90は、予め設定された閾値(V1)と受信信号とを比較し、後述するように受信信号の波形と閾値とが交差する点(時間軸上の位置)を検出する。
〔超音波の伝播時間の計測方法〕
図2は超音波送受信器の受信信号の一例を示す波形図である。図2に示されるように、第1、第2の超音波送受信器20、30からの受信信号は、送信側に入力された送信駆動信号の波形によらず、電圧値が山形のエンベロープを描くような波形となる。従って、第1、第2の超音波送受信器20、30に入力された送信駆動信号が矩形波であっても、受信信号は振幅の異なる複数の山と谷とが繰り返される図2のような波形となる。このような受信信号の波形は、受信開始点t0が同時刻であったとしても温度、圧力や第1、第2の超音波送受信器20、30の共振特性の変化などによりその振幅や振動周期が変動する。
そこで、流量演算部50では、受信信号のピーク値を検出しながら、ピーク値の直前で受信信号が所定電圧の閾値(オフセット電圧V1)と交差する点を連続して検出し、受信ピークの近い(直前)のコンパレートタイミングを超音波の伝播時間として検知する。
図3は受信電圧の変化と閾値との関係を示す波形図である。図3に示されるように、受信ピーク電圧の振幅が変化すると、同じオフセット電圧V1を閾値として設定しても、実線で示す波形Iの山(波形)より破線で示す波形IIの山(波形)の方が振幅だけでなく時間軸方向も小さくなっている。そのため、波形Iと波形IIとでは、受信開始点t0が一致していたとしても、オフセット電圧V1に受信電圧が達した点で時間を計測しているため、電圧値の時間軸誤差ΔTが生じる。
よって、超音波流量計10では、受信信号の電圧(振幅)が所定値(即ち、波形Iと波形IIとの両波高値が同一)となるように可変利得増幅回路80を用いてゲイン調整することで受信信号の振幅値が所定値となるように制御している。
図4は超音波送受信器の共振特性が変化した場合のタイミング検知方法を示す電圧値−時刻対データ図である。図4に示されるように、温度や圧力が安定している状況において、第1、第2の超音波送受信器20、30からの受信信号の波形III(実線で示す)と波形IV(破線で示す)のように共振周波数が異なる場合、流路14内を被測流体が流れていない状況において、被測流体中を超音波が伝播して受信されるまでの伝播時間は、上流から下流に超音波を送信した場合も、下流から上流に超音波を送信した場合も超音波の伝播速度が同じになるため、同じ伝播時間が検知されることになる。
ところが、被測流体中を伝播した超音波が超音波送受信器20,30で電気信号に変換される際、超音波送受信器20、30の機械的なQ(振動特性を表す値)が高いために、流量演算部50に入力される信号は、受信側超音波センサの共振周波数によって支配的になり、例えば温度変化や超音波送受信器20、30の経年変化による影響による共振周波数の差を受けやすくなる。
この場合、図4に示されるように、受信開始タイミングが同じでも、超音波送受信器20、30の共振周波数(周期)が異なると、受信信号の波(山と谷からなる波形)の順番(番号M1〜M5)が大きくなるほどコンパレートタイミング時点(受信信号と閾値V1とが交差する点)での時間差に誤差T1〜T4が生じる(T1<T2<T3<T4)。
図5は受信信号の波形中の伝播時間差を示すグラフである。図5に示されるように、上記受信信号の波の番号M1〜M5の伝播時間差T1〜T4をプロットすると、破線で示すような一定の勾配を持った直線(あるいは曲線)のエンベロープVが得られる。すなわち、受信信号の波の番号M1〜M5と伝播時間差T1〜T4との間には、連続性を有する相関関係があることが分かる。図5に示す現象は、受信信号に波ごとの周期の差が加算されることから、波の番号が分かれば時間軸上の受信開始点(受信開始タイミング)t0の位置が予測できる。すなわち、図5において、エンベロープVの左端の縦軸と公差する点で伝播時間差T=0となり、エンベロープVの延長上に受信開始点が存在するものと推測することができる。
〔受信開始点の位置を予測する方法〕
図6は受信信号の波形と閾値における時間と振幅との関係を示す電圧値−時刻対データ図である。図6に示す電圧値−時刻対データは、超音波送受信器20、30から出力された受信信号を時間軸上に再現したデータであり、データ変換手段140により作成される。
ここで、受信信号の波の受信開始点の位置を予測するアルゴリズムを説明する。一般には、超音波の受信波形は、山形のエンベロープを示すため、流量演算部50において、受信信号の各波の最大値(最大振幅)のピークホールド(図2参照)を行い、受信波形の周期以上の間隔で電圧変化分が規定値(前回値)以下になればピーク電圧を検出したものと認識することができる。このピーク電圧の検出回数から受信信号の波番号を認識することが可能になる。
また、受信ピーク電圧は、超音波の伝播経路の環境(温度や圧力)により変化しやすいため、ピーク電圧のみから波の位置(順番)を予測しようとすると、計測誤差を招くおそれがある。これをより具体的に説明すると、例えば図6において、受信信号VIの3番目の波を検出しようとした場合、受信信号VIの電圧値が閾値V1を2回越えたときを検出することになるが、例えば、受信信号VIの1番目の波の電圧値が閾値VIを超えてしまった場合、2番目の波を3番目の波と誤検知してしまうことになる。この結果、受信開始点t0を正確に検出することができなくなってしまう。
そこで、このような誤検出を防止するため、次のような処理を行っている。
まず、波形検出手段150は、図6に示す波形データ上で閾値V1と交差する各点P1〜P10を検出する。さらに、ピーク値毎周期演算手段160により受信信号の周期を演算する。
振動周期演算手段160は、受信信号VIの波形のオフセット電圧(閾値V1)に対するコンパレートタイミングP1〜P10を継続的に測定し、各波のデューティ(HI:受信信号が閾値V1を継続して越えている時間)を求めるため、各波の周期に対する時間t1〜t5を測定する。例えば、ピーク値毎周期演算手段160は、図6に示されるように、受信信号の山と閾値V1とが交差する立ち上がり点P1と立ち下がり点P2との時間t1、受信信号の山と閾値V1とが交差する立ち上がり点P3と立ち下がり点P4との時間t2、受信信号の山と閾値V1とが交差する立ち上がり点P5と立ち下がり点P6との時間t3、受信信号の山と閾値V1とが交差する立ち上がり点P7と立ち下がり点P8との時間t4、受信信号の山と閾値V1とが交差する立ち上がり点P9と立ち下がり点P10との時間t5を検出する。ここで、図6に示されるとおり、受信信号VIのピーク電圧が大きければ大きいほど受信信号の山と閾値V1とが交差する立ち上がり点と立ち下がり点との時間間隔が大きくなることがわかる。
即ち、受信信号VIの山と閾値V1とが交差する立ち上がり点と立ち下がり点との時間間隔のうち一番時間間隔の大きいときの受信信号VIの波が最大のピーク電圧を生じたときの波であると言うことができる。また、この最大のピーク電圧を生じたときの波は何番目の波であるのかは、一義的に決まっている。したがって、最大のピーク電圧を生じたときの波を基準にして、受信開始点t0を演算するようにすれば、上述のような、2番目の波を3番目の波と誤検知してしまうことを防止でき、それに伴う受信開始点t0の誤検出を防止することができる。
また、図7に示されるように、波の番号M1〜M6の周期に対する時間(t1〜t5デューティHI)をプロットすると、破線で示すような山形のエンベロープVIIが得られる。このエンベロープVIIから当該受信信号VIの受信ピークの位置が波番号M3であることが判別できる。受信開始点演算手段170により、所定の電圧を超えた場合の受信信号の周期から受信信号のゼロクロス点より最初の立ち上がり点(受信開始点t0)を演算する。
これは、流量演算部50において、オフセット電圧(閾値V1)でコンパレートしたタイミングを用いて演算していることから、図3に示すような受信信号の時間差T1〜T4(受信電圧と時間軸のずれ)の影響から受信振幅に比例した波形のデューティHI(周期に対する時間t1〜t5)が変化し、受信電圧(振幅)が大きいほど、時間t1〜t5の時間間隔が大きくなるように計測される。
流量演算部50において、計測した超音波の伝播時間差(送信時間と受信時間との差)と波の位置(波番号M1〜M5)が演算されると、本来の受信タイミング(受信開始点t0)を演算することができる。
従って、温度や圧力が変化したり超音波送受信器20、30の経年変化による共振特性共振周波数)がずれた場合でも、受信信号の各振幅のうち最大振幅付近の波番号(M3)を判別し、これと受信信号の振動周期に基づき受信開始点t0を演算することが可能になる。
そして、流量演算手段130では、超音波の送信後に出力された受信信号が出力された時間を受信開始点演算手段170により演算された立ち上がり点(最初のゼロクロス点)を受信開始点t0とし、当該立ち上がり点に基づき被測流体の流量を演算する。すなわち、流量演算手段130においては、上記のようにして求められた受信開始点t0が受信信号のスタート位置として超音波送受信器20、30からの受信信号による伝播時間差を演算することで、環境の変化や経年劣化による各受信信号のずれを解消することができる。
これにより、流量演算部50において、超音波流量計10の環境や経年劣化による影響を受けずに超音波の伝播時間差に基づく流速演算が正確に行えるため、流量計測精度を高められると共に、流量計測の信頼性を高めることができる。
また、超音波送受信器20、30の共振周波数が一致しなくても流量計測精度を維持できるので、共振周波数を調整する必要がなく、超音波センサの生産性や歩留まりを向上させることも可能になる。
また、従来のように、超音波送受信器20,30から出力される受信信号の振幅を合わせなくても、計測した伝播時間のタイミング(受信開始点t0)から本来の超音波到着時間を予測するため、高精度な可変利得回路による制御を行わなくても、高精度な流量計測が可能になる。
また、上記実施例では、1組の超音波送受信器20,30を有する構成を一例として説明したが、2組の超音波送受信器を設けて、複数の信号を平均化して流量計測精度を高めてもよい。
また、計測タイミングを受信信号のゼロクロス点の立ち上がりタイミングだけでなく、受信信号の立ち下がりタイミング、あるいは立ち上がり、立ち下がりの両タイミングを用いても良いのは勿論である。
10 超音波流量計
12 流量計本体
14 流路
20 第1の超音波送受信器
30 第2の超音波送受信器
40 流量計測部
50 流量演算部
60 第1の切替スイッチ
70 送信回路
80 可変利得増幅回路
90 コンパレート回路(比較回路)
100 第2の切替スイッチ
110 上流−下流増幅率設定回路
120 下流−上流増幅率設定回路
130 流量演算手段
140 データ変換手段
150 波形検出手段
160 振動周期演算手段
170 受信開始点演算手段
180 時間長演算手段

Claims (1)

  1. 被測流体が流れる流路に設けられた第1の超音波送受信器と、
    前記第1の超音波送受信器より下流の流路に設けられた第2の超音波送受信器と、
    前記第1、第2の超音波送受信器の送信・受信を切替える切替器と、
    前記第1の超音波送信器から送信された超音波が第2の超音波送受信器に受信されるまでの時間と、前記第2の超音波送信器から送信された超音波が第1の超音波送受信器に受信されるまでの時間との差に基づいて被測流体の流量を演算する流量演算部とを有する超音波流量計であって、
    前記流量演算部は、
    前記第1、第2の超音波送受信器の受信信号の振動周期を演算する振動周期演算手段と、
    前記第1、第2の超音波送受信器のうち何れか一方の超音波送受信器より送信された超音波が他方の超音波送受信器に到達することにより当該他方の超音波送受信器から出力される受信信号の電圧値が所定の閾値を越えた立上り時点、及び、当該所定の閾値よりも低下した立下り時点を検出する波形検出手段と、
    前記波形検出手段により検出された立上り時点と立下り時点とから前記受信信号が前記閾値を超えている時間の長さを演算する時間長演算手段と、
    前記第1、第2の超音波送受信器の共振特性の変化により生じる前記立上り時点の伝播時間差を検出する検出手段と、
    前記時間長演算手段により演算された前記受信信号が前記閾値を超えている時間の長さから当該長さを有する時間に対応する受信信号の波が受信信号の受信がなされてから何番目の波であるかを判断する判断手段と、
    前記判断手段により判断された波の順位と前記検出手段により検出された伝播時間差との相関関係に基づき、前記受信信号の受信開始点を演算する受信開始点演算手段と、
    を設けてなり、
    前記流量演算部は、前記受信開始点に基づき前記被測流体の流量を演算することを特徴とする超音波流量計。
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