JP5328135B2 - 新規ルテニウム系触媒およびそれを用いた1,1−ジチオ−1−アルケンの製造方法 - Google Patents

新規ルテニウム系触媒およびそれを用いた1,1−ジチオ−1−アルケンの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、新規ルテニウム系触媒、当該触媒を用いる1,1−ジチオ−1−アルケンの製造方法、および当該製造方法により得られる1,1−ジチオ−1−アルケンに関する。
末端アルキンへのジスルフィド類の付加反応については古くから研究が行われており、PdおよびRh錯体触媒を用いる1,2−cis付加反応(非特許文献1、2)により、ま
たラジカル反応条件下やGaCl触媒を用いる1,2−trans付加反応(非特許文献3
)により、それぞれ対応する(Z)−1,2−ジチオ−1−アルケン((Z)−3)、および(E)−1,2−ジチオ−1−アルケン((E)−3)が高立体選択的に高収率で得られることが報告されている(スキーム1、上式)。
一方、末端アルキンへのジスルフィド類の1,1−付加反応が進行すれば、複素環化合物等の構築に有用な合成中間体である1,1−ジチオ−1−アルケン、すなわちケテンジチオアセタール(4)が得られると考えられるが、(4)の合成については、目的とする(4)と等モル量のケイ素、リンおよびホウ素の酸化物を副生成物として排出するという問題を有する化学量論的な合成法(非特許文献4)しか知られておらず、これまで(4)の触媒的合成に関する成功例は報告されていない(スキーム1、下式)。
Figure 0005328135
1,1−ジチオ−1−アルケン(ケテンジチオアセタール)は、医農薬や機能性材料の合成において、重要な基本骨格となり得る化合物であり、例えば、1,1−ジチオ−1−アルケンを医薬中間体であるβ−ラクタム合成に用いたり(特許文献1)、ケテンモノアセタールを各種糖類の合成中間体として用いたり(特許文献2)、さらにジチオアセタール骨格(部分骨格)を有するポリチオール類をチオウレタン系光学材料の原料として用いること(特許文献3)等が知られている。
したがって、副生成物を一切排出することのない、原子効率100%で進行する高選択的かつ高収率な1,1−ジチオ−1−アルケンの触媒的製造方法が現在所望されている。
特開平7−61966号公報 特開平5−86020号公報 特開2004−2820号公報 Kuniyasu H. et al, J. Am. Chem. Soc., 113, 9796 (1991) Arisawa M. et al, Org. Lett., 3, 763 (2001) Usugi S. et al, Org. Lett., 6, 601 (2004) Kolb M., Synthesis 171 (1990)
本発明は、末端アルキンへのジスルフィド類の高選択的1,1−付加反応を可能とする新規な触媒系の提供、その触媒系を用いることによる1,1−ジチオ−1−アルケンの製造方法の提供、並びにその方法により得られる1,1−ジチオ−1−アルケンを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ね、新規ルテニウム系触媒を開発することにより、これまでに全く例のない新しい触媒反応による、末端アルキンへのジスルフィド類の高選択的1,1−付加反応が可能となることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、以下の通りである。
〔1〕以下の式(I):
Figure 0005328135
(式中、Cpはペンタメチルシクロペンタジエニルを示し、Xは塩素基、臭素基、ヨウ素基またはヒドリド基を示し、codは1,5−シクロオクタジエンを示す)
で表される錯体に、以下の式(II):
Figure 0005328135
(式中、
およびRは、水素であるか、または4、5員環または6員環の環状を形成していてもよく、
およびRは同一または異なって、水素、アルキル基、アリール基、ハロゲン基、アルコキシ基、メチルチオ基、アミノ基である)
で表される配位子を加えることにより得られるルテニウム系触媒。
〔2〕式(II)で表される配位子が、2,2’−ビピリジン、4,4’−ジメチル−2,2’−ビピリジン、5,5’−ジメチル−2,2’−ビピリジン、6,6’−ジメチル−2,2’−ビピリジン、4,4’−ビス(ヒドロキシメチル)−2,2’−ビピリジン、4,4’−ジ(メチルチオ)−2,2’−ビピリジン、4,4’−ジフェニル−2,2’−ビピリジン、4,4’−ジ(1−ピロリジル)−2,2’−ビピリジン、4,4’−
ビス(1,3−ジオキソラン−2−イル)−2,2’−ビピリジン、4,4’−ジヒドロキシ−2,2’−ビピリジン、4,4’−ジカルボキシ−2,2’−ビピリジン、6,6’−ジアミノ−2,2’−ビピリジン、1,10−フェナントロリン、2,9−ジクロロ−1,10−フェナントロリンからなる群より選ばれるものである、〔1〕に記載のルテニウム系触媒。
〔3〕以下の式(III):
Figure 0005328135
(式中、Xは塩素基、臭素基、ヨウ素基またはヒドリド基を示す)
で表されるルテニウム系触媒。
〔4〕〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のルテニウム系触媒、およびルテニウム上の配位子X基の交換を可能とする化合物の存在下、溶媒中にて以下の式(IV):
Figure 0005328135
(式中、Rは、アリール基、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アラルキル基、複素環基を示す)
で表される末端アルキンと以下の式(V):
Figure 0005328135
(式中、R’は同一または異なって、アリール基、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アラルキル基、複素環基を示す)
で表されるジスルフィド類とを反応させることを特徴とする、1,1−ジチオ−1−アルケンの製造方法。
〔5〕ルテニウム上の配位子X基の交換を可能とする化合物が、ヘキサフルオロリン酸ナトリウム、ヘキサフルオロリン酸アンモニウム、ヘキサフルオロリン酸銀、テトラフルオロボウ酸ナトリウム、テトラフルオロホウ酸アンモニウム、テトラフルオロホウ酸銀、トリフルオロメタンスルホン酸銀からなる群より選ばれるものである、〔4〕に記載の方法。
〔6〕溶媒が、アルコール、芳香族炭化水素、エーテル、アミドからなる群より選択される少なくとも1種である、〔4〕または〔5〕に記載の方法。
〔7〕以下の式(VI)で表される1,1−ジチオ−1−アルケン:
Figure 0005328135
(式中、
Rは、アリール基、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アラルキル基、複素環基を示し、
R’は、同一または異なって、アリール基、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アラルキル基、複素環基を示す。)
本発明によれば、副生成物を生じることなく、原子効率100%で高選択的かつ高収率で、1,1−ジチオ−1−アルケンを合成することができる。さらに、本発明のルテニウム系触媒は、使用後、回収・再利用が可能と考えられる点において、非常に有用な触媒である。
(ルテニウム系触媒)
本発明のルテニウム系触媒は、以下の式(I):
Figure 0005328135
(式中、Cpはペンタメチルシクロペンタジエニルを示し、Xは塩素基、臭素基、ヨウ素基またはヒドリド基を示し、codは1,5−シクロオクタジエンを示す)
で表される錯体に、以下の式(II):
Figure 0005328135
(式中、
およびRは、水素であるか、あるいは4、5員環または6員環の環状を形成していてもよい、ならびに
およびRは同一または異なって、水素、アルキル基、アリール基、ハロゲン基、アルコキシ基、メチルチオ基、アミノ基である)
で表される配位子(リガンド)を加えて得られるルテニウム系触媒である。
上記式(II)で表される配位子の具体的な例示としては、2,2’−ビピリジン、4,4’−ジメチル−2,2’−ビピリジン、5,5’−ジメチル−2,2’−ビピリジン、6,6’−ジメチル−2,2’−ビピリジン、4,4’−ビス(ヒドロキシメチル)−2,2’−ビピリジン、4,4’−ジ(メチルチオ)−2,2’−ビピリジン、4,4’−ジフェニル−2,2’−ビピリジン、4,4’−ジ(1−ピロリジル)−2,2’−ビピリジン、4,4’−ビス(1,3−ジオキソラン−2−イル)−2,2’−ビピリジン、4,4’−ジヒドロキシ−2,2’−ビピリジン、4,4’−ジカルボキシ−2,2’−ビピリジン、6,6’−ジアミノ−2,2’−ビピリジン、1,10−フェナントロリン、2,9−ジクロロ−1,10−フェナントロリン等が挙げられる。
こうしてルテニウム錯体(CpRuX(cod))に式(II)で表される配位子を加えることにより、下記の式(III):
Figure 0005328135
(式中、Xは塩素基、臭素基、ヨウ素基またはヒドリド基を示す)
で表されるルテニウム系触媒が得られる。
(1,1−ジチオ−1−アルケンの製造する方法)
さらに本発明は、ルテニウム系触媒、およびルテニウム上の配位子X基の交換を可能とする化合物の存在下、溶媒中にて末端アルキンおよびジスルフィド類を反応させて、1,1−ジチオ−1−アルケンを製造する方法に関する。反応式は以下の通りである。
Figure 0005328135
本発明において適用可能な、式中(IV)で表される末端アルキンの置換基(R)としては、例えば、置換または無置換の、アリール基、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アラルキル基、複素環基等を有するものが挙げられる。
置換または無置換のアリール基(芳香族)としては、例えば、炭素数6〜20、好ましくは6〜12の単環、多環又は縮合環式の芳香族炭化水素基が挙げられ、より具体的には
、例えば、フェニル基、トリル基、メシチル基、キシリル基、インデニル基、ナフチル基、メチルナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、ビフェニル基等が挙げられる。
置換または無置換のアルキル基としては、例えば、炭素数が1〜20、好ましくは4〜10の直鎖状又は分枝状のアルキル基が挙げられ、より具体的には、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、第二級ブチル基、第三級ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基等が挙げられる。
また、置換または無置換のシクロアルキル基としては、例えば、炭素数3〜14、好ましくは3〜8の単環、多環又は縮合環式のシクロアルキル基が挙げられ、より具体的には、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基等が挙げられる。
置換または無置換のアルケニル基としては、例えば、前記した炭素数2以上のアルキル基に1個以上の二重結合を有するものが挙げられ、より具体的には、アリル基、1−プロペニル基、2−ブテニル基、2−ペンテニル基、2−ヘキセニル基等が挙げられる。
置換または無置換のシクロアルケニル基としては、前記したシクロアルキル基に1個以上の二重結合を有するものが挙げられ、より具体的には、シクロプロペニル基、シクロブテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、シクロヘプテニル基、シクロオクテニル基等が挙げられる。
置換または無置換のアラルキル基としては、例えば、炭素数7〜20、好ましくは7〜10の単環、多環又は縮合環式のアラルキル基が挙げられ、より具体的には、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基等が挙げられる。
置換または無置換の複素環基としては、環中に少なくとも1個以上の硫黄原子、窒素原子又は/及び酸素原子を有していてもよく、1個の環の大きさが5〜6員であって、シクロアルキル基、シクロアルケニル基又はアリール基等の炭素環式基と縮合していてもよい飽和又は不飽和の単環、多環又は縮合環式のものが挙げられ、より具体的には、例えば、チエニル基、フェニルチエニル基、チアゾリル基、フリル基、ピラニル基、ピペリジル基、ピペラジル基、ピロリル基、モルホリノ基、イミダゾリル基、インドリル基、ピリミジニル基、オキサゾリル基等が挙げられる。
上記アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アリール基、アラルキル基、複素環基等が有していても良い置換基としては、本発明に係る反応に支障を来さない置換基であればどのような置換基でも良いが、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、tert−ブトキシ基等のアルコキシ基;例えば、フェノキシ基、トリルオキシ基、キシリルオキシ基、ナフチルオキシ基、メチルナフチルオキシ基のアリールオキシ基;例えば、塩素、臭素、フッ素等のハロゲン原子;例えば、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、ベンゾイル基等のアシル基;例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基;例えば、フェノキシカルボニル基、トリルオキシカルボニル基、キシリルオキシカルボニル基、ナフチルオキシカルボニル基等のアリールオキシカルボニル基;アミド基、シアノ基、水酸基、シロキシ基:例えばtert−ブチルジメチルシリルオキシ基、アミノ基;例えば、N,N−ジメチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基等の置換アミノ基、シリル基;例えば、トリメチルシリル基、メチルジフェニルシリル基、トリフェニルシリル基等の置換シリル基等が挙げられる。置換基の数は特に限定されず、同一又は異なって複数の置換基を有
していてもよい。
また、前記複素環基が有していても良い置換基としては、本発明に係る反応に支障を来さない置換基であればどのような置換基でも良いが、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アリール基、アラルキル基等の炭化水素基の他に上述した置換基と同じものが挙げられる。置換基の数は特に限定されず、同一又は異なって複数の置換基を有していてもよい。
本発明においてに適用可能な、前記式(V)で表されるジスルフィド類の置換基(R’)としては、例えば、同一または異なって、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アリール基、アラルキル基、複素環基等が挙げられる。具体的には上記置換基Rで挙げたものと同様のもの等が例示される。
本発明の反応に用いられる、ルテニウム上の配位子X基の交換を可能とする化合物としては、例えば、フッ素を含む塩等が挙げられるが、より具体的には、ヘキサフルオロリン酸ナトリウム(NaPF)、ヘキサフルオロリン酸アンモニウム(NHPF)、ヘキサフルオロリン酸銀(AgPF)、テトラフルオロボウ酸ナトリウム(NaBF)、テトラフルオロホウ酸アンモニウム(NHBF)、テトラフルオロホウ酸銀(AgB
)、トリフルオロメタンスルホン酸銀(CFSOAg)等が例示される。
本発明の反応に用いられる溶媒としては、アルコール、芳香族炭化水素、エーテル、アミド等の少なくとも1種が挙げられるが、これらのうちの2種以上を混合して用いることも可能である。アルコールとしては、例えば、1−プロパノール、2−プロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、n−ペンタノール、n−ヘキサノ
ール、n−ヘプタノール、n−オクタノール、ネオペンチルアルコール、ベンジルアルコール、セロソルブ類等が例示される。また、芳香族炭化水素としてはトルエン等が、エーテルとしてはジグライム及びテトラヒドロフラン等が、アミドとしてはN,N−ジメチルホルムアミド及びN,N−ジメチルアセトアミド等が例示される。本発明において、より好ましく用いられる溶媒としては、1−プロパノール、2−プロパノール、n−ブタノール等のアルコールが挙げられる。
なお、本発明の反応に影響を及ぼさないものであれば、さらに収率を上げるために脱水剤を本発明の反応系に加えてもよい。そのような脱水剤としては、例えば、MS3A、硫酸マグネシウム、硫酸ナトリウム等が挙げられる。
本発明において用いられるCpRuX(cod)の使用量は、金属濃度として、通常、0.0010〜0,50mmol/2.0mLの範囲であり、0.050〜0.10mmol/2.0mLの範囲にあることがより好ましい。また、当該CpRuX(cod)に加える、式(II)で表される配位子の使用量は、通常、0.0020〜1.0mmol/2.0mLの範囲であり、0.10〜0.20mmol/2.0mLの範囲にあることがより好ましい。
また、本発明で用いられる、ルテニウム上の配位子X基の交換を可能とする化合物の使用量は、0.0020〜1.0mmol/2.0mLの範囲であり、好ましくは0.10〜0.20mmol/2.0mLである。
本発明の反応温度は、通常80〜180℃であり、温度が80℃より低いと反応の進行が悪くなり、180℃を超えると副生成物が産生されるために好ましくない。本発明において、さらに好ましい反応温度の範囲は110〜130℃であり、温度が130℃より低いと、アルキンの三量化が抑制されるという利点があり、また110℃より高いと、反応
速度が増加し、生成物の収率が向上するという点において好ましい。
また、好ましい反応時間は10〜96時間、より好ましくは20〜24時間である。
また、本発明の方法において、末端アルキンおよびジスルフィド類の配合比は、どちらかを過剰に用いる必要はないが、通常、1:0.10〜10の範囲である。
また、本発明は、以下の式(VI)で表される1,1−ジチオ−1−アルケン:
Figure 0005328135
(式中、RおよびR’は前述の通りである)を提供するものである。
本発明の式(VI)で表される化合物は、複素環化合物等の有用な合成中間体として様々な用途に用いられ得る。
上記式(VI)で表される1,1−ジチオ−1−アルケンの置換基(R)として、高分子合成用モノマーとして、また生成物の安定性の観点からより好ましいものとしては、アリール基および複素環基が挙げられる。また、同様の観点より、置換基(R’)は、同一もしくは異なって、アリール基および複素環基であることが好ましい。
本発明のルテニウム系触媒およびルテニウム上の配位子X基の交換を可能とする化合物を用いて、溶媒中で末端アルキンおよびジフェニルスルフィドを反応させ、1,1−ジチオ−1−アルケンを製造する反応機構の例示(ルテニウム系触媒の配位子として2,2’−ビピリジン、ルテニウム上の配位子X基の交換を可能とする化合物としてNaPFを用いたもの)を以下に示すが(スキーム2)、本発明の方法はこの反応機構に限定されるものではない。
Figure 0005328135
スキーム2による反応機構からも明らかなように、本発明のルテニウム系触媒は、1,1−ジチオ−1−アルケンを製造するとともに再生することから回収・再利用が可能と考えられる。
以下に実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(材料)
以下のすべての操作は、アルゴン雰囲気下で、標準的なシュレンク技術を用いて行った。すべての溶媒はアルゴン雰囲気下、適当な乾燥試薬(ナトリウムまたは水素化カルシウム)で蒸留した。試薬(アルキンおよびジスルフィド)は市販のものを購入し、精製することなくそのまま用いた。本発明の新規ルテニウム系触媒の原料となるCpRuX(cod)錯体は、第4版実験化学講座18巻、および第5版実験化学講座21巻に記載の方法に基づいて調製した。
(測定機器)
NMRスペクトルはJOEL EX-400 (FT、 400MHz (1H)、 100MHz (13C))および/またはJEOL AL-300 (FT、 300MHz (1H)、 75MHz (13C))で記録した。1Hおよび13Cの化学シフト値(δ)は、内部標準として SiMe4を0 ppm として表記したガスクロマトグラフィー分析は、5%(w/w)シリコンSE−30(クロモソルブW (AW DMCS)、60/80メッシュ)を充填した
ガラスカラム(3.2 mm i.d. ×3m)を備えた島津GC-14Bガスクロマトグラフで行った。また内部標準としては、ナフタレンを用いた。GC/MS分析を、島津GC-2010ガスクロマトグラフ(カラム:J&W ScientificキャピラリーカラムDB-1、 0.25 mm i.d.×25 m(フィル
ム厚0.25 μm))と接続された、70-eV電子衝撃イオン化を有する島津Parvum2マススペクトロメーターを用いて行った。リサイクル分取HPLCを、JAIGEL-1Hおよび2Hカラム(
GPC)を備えたLC-918(日本分析工業(株))で、CHCl3溶媒を用いて行った。融点は柳
本製微量融点測定装置で、アルゴン雰囲気下で測定した。元素分析は、京都大学Microana
lytical Centerにて行った。
(実施例1)
フェニルアセチレン(102.1mg、1.0mmol)、ジフェニルジスルフィド(218.3mg、1.0mmol)、2,2’−ビピリジン(31.2mg、0.20mmol)、ヘキサフルオロリン酸ナトリウム(NaPF、33.5mg、0.20mmol)、(CpRuCl(cod)(37.9mg、0.10mmol)、MS3A(0.50g)および溶媒として1−プロパノール(2.0mL)を、磁気回転子および三方活栓を備えた20mL Pyrex製ガラス反応容器に入れた。次いで、混合物をアルゴン雰囲気下、130℃で24時間加熱撹拌した。冷却後、反応混合物をGLCで分析した。リサイクル分取HPLCを行った後、クーゲルロール蒸留を行って、付加化合物(4a)を288.0mg得た。
Figure 0005328135
得られた化合物(4a)は、2,2−ジフェニルチオスチレン:
Figure 0005328135
淡黄固形、収率90%;融点90℃;1H NMR (CDCl3,400 MHz):δ7.16-7.64(m,15H),7.14(s,1H);13C NMR (CDCl3, 100MHz): δ137.6, 132.1, 130.9, 129.2, 128.9, 128.6, 128.1, 128.0, 127.7, 127.0; MS(EI) m/z 320 (M+). Anal. Calcd for C20H16S2: C, 74.96; H, 5.13; S, 20.01. Found:C, 74.99;H, 4.89;S, 19.95.
(実施例2)
フェニルアセチレンを4−エチニルトルエン(116.2mg、1.0mmol)に変えた以外は実施例1と同様の方法で、付加化合物(4b)を320.6mg得た。
得られた化合物(4b)は、2,2−ジフェニルチオ(4’−メチル)スチレン:
Figure 0005328135
淡黄固形、収率96%;融点70℃; 1H NMR (CDCl3, 300 MHz):δ7.15-7.56 (m, 14H), 7.12 (s, 1H), 2.33 (s, 3H); 13C NMR (CDCl3, 75 MHz): δ138.5, 133.1, 130.9, 129.7, 129.5, 128.9, 128.8, 128.7, 127.6, 127.0, 21.3; MS (EI) m/z 334 (M+). Anal. Calcd for C21H18S2: C, 75.40; H, 5.42; S, 19.17. Found: C, 75.66; H, 5.24; S,
19.00.
(実施例3)
フェニルアセチレンを4−エチニルアニソール(132,2mg、1.0mmol)に変えた以外は実施例1と同様の方法で、付加化合物(4c)を262.5mg得た。
得られた化合物(4c)は、2,2−ジフェニルチオ(4’−メトキシ)スチレン:
Figure 0005328135
黄白色油,収率75%;沸点210℃ (0.10 Torr, Kugelrohr); 1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ7.60-7.65 (m, 2H), 7.08-7.29 (m, 11H), 6.75-6.86 (m, 2H), 3.76 (s, 3H); 13C NMR (CDCl3, 100 MHz): δ159.4, 139.0, 131.5, 130.8, 130.7, 130.5, 130.4, 128.8, 128.7, 128.6, 128.5, 127.3, 126.8, 113.5, 55.3; MS (EI) m/z 350 (M+).
(実施例4)
フェニルアセチレンを4−フルオロフェニルアセチレン(120.1mg、1.0mmol)に変えた以外は実施例1と同様の方法で、付加化合物(4d)を280.5mg得た。
得られた化合物(4d)は、2,2−ジフェニルチオ(4’−フルオロ)スチレン:
Figure 0005328135
黄白色油,収率83%;沸点170℃(5.0 Torr, Kugelrohr); 1H NMR (CDCl3, 300 MHz): δ6.96-7.62 (m, 14H), 6.73 (q, J = 15.4 Hz, 1H); 13C NMR (CDCl3, 75 MHz): δ
132.2, 132.8, 130.6, 129.9, 129.2, 129.0, 128.9, 128.7, 127.6, 127.5, 127.1, 127.0, 115.7, 115.5; MS (EI) m/z 338 (M+).
(実施例5)
フェニルアセチレンを1−デシン(138.3mg、1.0mmol)に変えた以外は実施例1と同様の方法で、付加化合物(4e)を220.7mg得た。
得られた化合物(4e)は、1,1−ジフェニルチオ−1−デセン:
Figure 0005328135
黄白色油,収率62%;沸点195℃ (1.0 Torr, Kugelrohr); 1H NMR (CDCl3, 300 MHz): δ7.20-7.35 (m, 10H), 6.39 (t, J = 7.34 Hz, 1H), 2.43 (dt, J = 14.5 and 7.34 Hz, 2H), 1.23-1.54 (m, 12H), 0.88 (t, J = 6.79 Hz, 3H); 13C NMR (CDCl3, 75 MHz): δ145.2, 134.5, 131.2, 130.3, 129.1, 128.8, 128.7, 128.5, 127.2, 126.6, 31.8,
31.3, 29.4, 29.3, 29.2, 29.0, 22.7, 14.1; MS (EI) m/z 356 (M+). Anal. Calcd for C22H28S2: C, 74.10; H, 7.91; S, 17.98. Found: C, 73.82; H, 7.83; S, 17.21.
(実施例6)
フェニルアセチレンを5−ヘキシンニトリル(93.1mg、1.0mmol)に変えた以外は実施例1と同様の方法で、付加化合物(4f)を164.8mg得た。
得られた化合物(4f)は6,6−ジフェニルチオ−5−ヘキセンニトリル
Figure 0005328135
黄白色油、収率53%;沸点175℃(0.10 Torr, Kugelrohr); 1H NMR (CDCl3, 300 MHz): δ 7.20-7.41 (m, 10H), 6.15 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 2.55 (dt, J = 15.0 and 7.5
Hz, 2H), 2.30 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 1.75 (tt, J = 14.9 and 7.5 Hz, 2H); 13C NMR (CDCl3, 75 MHz): δ138.5, 132.1, 130.5, 129.1, 129.0, 128.9, 128.8, 127.8, 127.5, 127.0, 65.6, 39.0, 25.0, 16.7; MS (EI) m/z 311 (M+).
(試験例1)
実施例1において、CpRuCl(cod)錯体に配位する配位子(リガンド)を種々のものに変えて、付加化合物(4a)の収率を比較した。配位子を以下のものに変えた以外は実施例1と同様の方法で反応を行った。各種配位子はそれぞれ0.20mmol使用した。結果を表1に示す。
Figure 0005328135
表1に示した通り、2,2’−ビピリジン、1,10−フェナントロリンを配位子として用いた場合に、目的化合物が特に高い収率で得られることが分かった。
(試験例2)
実施例1において、各種溶媒を用いて、付加化合物(4a)の収率を比較した。溶媒を以下のものに変えた以外は実施例1と同様の方法で反応を行った。各種溶媒はそれぞれ2.0mL使用した。結果を表2に示す。
Figure 0005328135
表2に示されるように、プロパノール、ブタノール等の溶媒を用いることによって、目的化合物の特に高い収率が得られることがわかった。

Claims (6)

  1. 以下の式(I):
    Figure 0005328135
    (式中、Cp*はペンタメチルシクロペンタジエニルを示し、Xは塩素基、臭素基、ヨウ素基またはヒドリド基を示し、codは1,5−シクロオクタジエンを示す)
    で表される錯体に、以下の式(II):
    Figure 0005328135
    (式中、
    1およびR2は、水素であるか、または4、5員環または6員環の環状を形成していてもよく、
    3およびR4は同一または異なって、水素、アルキル基、アリール基、ハロゲン基、アルコキシ基、メチルチオ基、アミノ基である)
    で表される配位子を加えることにより得られる、末端アルキンへのジスルフィド類の1,1−付加反応に用いるためのルテニウム系触媒。
  2. 式(II)で表される配位子が、2,2’−ビピリジン、4,4’−ジメチル−2,2’−ビピリジン、5,5’−ジメチル−2,2’−ビピリジン、6,6’−ジメチル−2,2’−ビピリジン、4,4’−ビス(ヒドロキシメチル)−2,2’−ビピリジン、4,4’−ジ(メチルチオ)−2,2’−ビピリジン、4,4’−ジフェニル−2,2’−ビピリジン、4,4’−ジ(1−ピロリジル)−2,2’−ビピリジン、4,4’−ビス(1,3−ジオキソラン−2−イル)−2,2’−ビピリジン、4,4’−ジヒドロキシ−2,2’−ビピリジン、4,4’−ジカルボキシ−2,2’−ビピリジン、6,6’−ジアミノ−2,2’−ビピリジン、1,10−フェナントロリン、2,9−ジクロロ−1,10−フェナントロリンからなる群より選ばれるものである、請求項1に記載のルテニウム系触媒。
  3. 以下の式(III’)
    Figure 0005328135
    (式中、Xは塩素基、臭素基、ヨウ素基またはヒドリド基を示す)または、
    式(III’’):
    Figure 0005328135
    (式中、Xは塩素基、臭素基、ヨウ素基またはヒドリド基を示す)
    で表される、末端アルキンへのジスルフィド類の1,1−付加反応に用いるためのルテニウム系触媒。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のルテニウム系触媒、およびルテニウム上の配位子X基の交換を可能とする化合物の存在下、溶媒中にて以下の式(IV):
    Figure 0005328135
    (式中、Rは、アリール基、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アラルキル基、複素環基を示す)
    で表される末端アルキンと以下の式(V):
    Figure 0005328135
    (式中、R’は同一または異なって、アリール基、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アラルキル基、複素環基を示す)
    で表されるジスルフィド類とを反応させることを特徴とする、1,1−ジチオ−1−アルケンの製造方法。
  5. ルテニウム上の配位子X基の交換を可能とする化合物が、ヘキサフルオロリン酸ナトリウム、ヘキサフルオロリン酸アンモニウム、ヘキサフルオロリン酸銀、テトラフルオロボウ酸ナトリウム、テトラフルオロホウ酸アンモニウム、テトラフルオロホウ酸銀、トリフルオロメタンスルホン酸銀からなる群より選ばれるものである、請求項4に記載の方法。
  6. 溶媒が、アルコール、芳香族炭化水素、エーテル、アミドからなる群より選択される少なくとも1種である、請求項4または5に記載の方法。

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