JP7326156B2 - クロスカップリング反応触媒ならびにそれを製造および使用する方法 - Google Patents
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Description
本願は、2017年3月28日に出願の米国仮特許出願第62/477,849に対する米国特許法第119条(e)項に基づく優先権を主張し、該出願はその全体において参照により本明細書に組み入れられる。
遷移金属を触媒としたクロスカップリングは全合成、材料科学、生物有機化学などの化学の様々な分野に応用されてきた。クロスカップリングは実際に今日利用可能な最も強力かつ一般的な合成方法の1つである。特に、高血圧を治療するために用いられるロサルタン[(2-ブチル-4-クロロ-1-{[2'-(1H-テトラゾール-5-イル)ビフェニル-4-イル]メチル}-1H-イミダゾール-5-イル)メタノール]およびHIVを治療するために用いられるアタザナビル[N-[(1S)-1-{[(2S,3S)-3-ヒドロキシ-4-[(2S)-2-[(メトキシカルボニル)アミノ]-3,3-ジメチル-N'-{[4-(ピリジン-2-イル)フェニル]メチル}ブタンヒドラジド]-1-フェニルブタン-2-イル]カルバモイル}-2,2-ジメチルプロピル]カルバミン酸メチル]などの薬剤の薬学的有効成分はクロスカップリング反応を用いて合成される。
(I)において、
Mは各出現時には独立して遷移金属であり;
非限定的にはトリフレートすなわちトリフルオロメタンスルホネート(または非限定的にはペンタフルオロエタンスルホネート、ヘプタフルオロプロパンスルホネート、および/またはノナフルオロブタンスルホネートなどの他のパーフルオロアルカンスルホネート)、ハライド、メシレート、テトラフルオロボレート、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロアンチモネート、テトラフェニルボレート、アセテート、トリフルオロアセテート、アセチルアセトネート(acac)、トリフルイミド、またはトシレートなどの、配位していないかまたは弱く配位した配位子であり;
Zは各出現時には独立してCH、CRまたはNであるが、但し0~2個のZ基はNであるか;または5および6位のZ基は存在せず、4および7位のZ基は独立してRであり;かつ
Rは各出現時には独立してC1~C6アルキル、置換C1~C6アルキル、C3~C8シクロアルキル、置換C3~C8シクロアルキル、C2~C6アルケニル、置換C2~C6アルケニル、C2~C6アルキニル、置換C2~C6アルキニル、フェニル、置換フェニル、フェニルアルキル、置換フェニルアルキル、アリール、置換アリール、アリール-C1~C6アルキル、置換アリール-C1~C6アルキル、ヘテロアリール-C1~C6アルキル、置換ヘテロアリール-C1~C6アルキル、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールからなる群より選択される。
(II)において、
Mは遷移金属であり;
Xは、非限定的にはトリフレートすなわちトリフルオロメタンスルホネート(または非限定的にはペンタフルオロエタンスルホネート、ヘプタフルオロプロパンスルホネート、および/またはノナフルオロブタンスルホネートなどの他のパーフルオロアルカンスルホネート)、ハライド、メシレート、テトラフルオロボレート、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロアンチモネート、テトラフェニルボレート、アセテート、トリフルオロアセテート、アセチルアセトネート(acac)、トリフルイミド、またはトシレートなどの、配位していないかまたは弱く配位した配位子であり;
Zは各出現時には独立してCH、CRまたはNであるが、但し0~2個のZ基はNであるか;または5および6位のZ基は存在せず、4および7位のZ基は独立してRであり;
Rは各出現時には独立してC1~C6アルキル、置換C1~C6アルキル、C3~C8シクロアルキル、置換C3~C8シクロアルキル、C2~C6アルケニル、置換C2~C6アルケニル、C2~C6アルキニル、置換C2~C6アルキニル、フェニル、置換フェニル、フェニルアルキル、置換フェニルアルキル、アリール、置換アリール、アリール-C1~C6アルキル、置換アリール-C1~C6アルキル、ヘテロアリール-C1~C6アルキル、置換ヘテロアリール-C1~C6アルキル、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールからなる群より選択され;かつ
Lは単座または二座の配位子であるが、但しLは式PR*3の単座ホスフィン配位子ではなく、ここでR*は各出現時には独立してフェニル、シクロヘキシル、メチル、およびメトキシからなる群より選択される。
(IIA)において、
Lは
として表される二座配位子であり、ここで各L*は独立して単座配位子基であり、XはMに配位していない。
と混合アルカリ/遷移金属またはアルカリ土類/遷移金属塩を接触させる工程を含む。別の態様では、混合アルカリ/遷移金属またはアルカリ土類/遷移金属塩がパーフルオロアルカンスルホネート塩を含まない場合、反応混合物をパーフルオロアルカンスルホネート塩とさらに接触させる。また別の態様では、塩基は炭酸ナトリウムを含む。また別の態様では、有機溶媒はメタノールを含む。また別の態様では、プレ触媒は反応混合物から析出する。また別の態様では、混合塩は[E]MX'2を含み、ここで[E]はNa2、K2、CaまたはMgであり;X'はClまたはパーフルオロアルカンスルホネートである。また別の態様では、混合塩はNa2PdCl2を含む。また別の態様では、混合アルカリ/遷移金属塩または混合アルカリ土類/遷移金属塩は溶液中でMX'2をアルカリまたはアルカリ土類塩と接触させることによって調製される。
[本発明1001]
式(I)のプレ触媒またはその塩もしくは溶媒和物:
(I)において、
Mは各出現時には独立して遷移金属であり;
Xは各出現時にはパーフルオロアルカンスルホネートであり;
Zは各出現時には独立してCH、CRまたはNであるが、但し0~2個のZ基はNであるか;または5および6位のZ基は存在せず、4および7位のZ基は独立してRであり;かつ
Rは各出現時には独立してC 1 ~C 6 アルキル、置換C 1 ~C 6 アルキル、C 3 ~C 8 シクロアルキル、置換C 3 ~C 8 シクロアルキル、C 2 ~C 6 アルケニル、置換C 2 ~C 6 アルケニル、C 2 ~C 6 アルキニル、置換C 2 ~C 6 アルキニル、フェニル、置換フェニル、フェニルアルキル、置換フェニルアルキル、アリール、置換アリール、アリール-C 1 ~C 6 アルキル、置換アリール-C 1 ~C 6 アルキル、ヘテロアリール-C 1 ~C 6 アルキル、置換ヘテロアリール-C 1 ~C 6 アルキル、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールからなる群より選択される。
[本発明1002]
Mが各出現時には独立してPd、Ni、およびPtからなる群より選択される、本発明1001のプレ触媒。
[本発明1003]
(I)における2つ出現するMが同一である、本発明1001~1002のいずれかのプレ触媒。
[本発明1004]
(I)における2つ出現するMがPdである、本発明1001~1003のいずれかのプレ触媒。
[本発明1005]
5員環を含む2つの配位子が同一である、本発明1001~1004のいずれかのプレ触媒。
[本発明1006]
Zが各出現時には独立してCHおよびCRからなる群より選択される、本発明1001~1005のいずれかのプレ触媒。
[本発明1007]
Xが各出現時には独立してトリフレート、ペンタフルオロエタンスルホネート、ヘプタフルオロプロパンスルホネート、およびノナフルオロブタンスルホネートからなる群より選択される、本発明1001~1006のいずれかのプレ触媒。
[本発明1008]
Xが各出現時にはトリフレートである、本発明1001~1007のいずれかのプレ触媒。
[本発明1009]
式(II)のプレ触媒またはその塩もしくは溶媒和物:
(II)において、
Mは遷移金属であり;
Xはパーフルオロアルカンスルホネートであり;
Zは各出現時には独立してCH、CRまたはNであるが、但し0~2個のZ基はNであるか;または5および6位のZ基は存在せず、4および7位のZ基は独立してRであり;
Rは各出現時には独立してC 1 ~C 6 アルキル、置換C 1 ~C 6 アルキル、C 3 ~C 8 シクロアルキル、置換C 3 ~C 8 シクロアルキル、C 2 ~C 6 アルケニル、置換C 2 ~C 6 アルケニル、C 2 ~C 6 アルキニル、置換C 2 ~C 6 アルキニル、フェニル、置換フェニル、フェニルアルキル、置換フェニルアルキル、アリール、置換アリール、アリール-C 1 ~C 6 アルキル、置換アリール-C 1 ~C 6 アルキル、ヘテロアリール-C 1 ~C 6 アルキル、置換ヘテロアリール-C 1 ~C 6 アルキル、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールからなる群より選択され;かつ
Lは単座または二座の配位子であるが、但しLは式PR* 3 の単座ホスフィン配位子ではなく、ここでR*は各出現時には独立してフェニル、シクロヘキシル、メチル、およびメトキシからなる群より選択される。
[本発明1010]
式(IIA)の化合物である本発明1009のプレ触媒またはその塩もしくは溶媒和物:
(IIA)において、
Lは
として表される二座配位子であり、ここで各L*は独立して単座配位子基であり、かつ
XはMに配位していない。
[本発明1011]
MがPd、Ni、およびPtからなる群より選択される、本発明1009~1010のいずれかのプレ触媒。
[本発明1012]
MがPdである、本発明1009~1011のいずれかのプレ触媒。
[本発明1013]
Zが各出現時には独立してCHおよびCRからなる群より選択される、本発明1009~1012のいずれかのプレ触媒。
[本発明1014]
Xがトリフレート、ペンタフルオロエタンスルホネート、ヘプタフルオロプロパンスルホネート、およびノナフルオロブタンスルホネートからなる群より選択される、本発明1009~1013のいずれかのプレ触媒。
[本発明1015]
Xがトリフレートである、本発明1009~1014のいずれかのプレ触媒。
[本発明1016]
Lが1,3-ビス(2,6-ジイソプロピルフェニル)-1,3-ジヒドロ-2H-イミダゾール-2-イリデンおよび1,3-ビス(2,6-ビス-(ジフェニルメチル)-4-メトキシフェニル)イミダゾール-2-イリデンからなる群より選択される、本発明1009~1015のいずれかのプレ触媒。
[本発明1017]
Lが二座ホスフィン配位子である、本発明1009~1015のいずれかのプレ触媒。
[本発明1018]
LがAmPhos(ジ-t-ブチルホスフィノ-4-ジメチルアミノベンゼン)、DavePhos(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2'-(N,N-ジメチルアミノ)ビフェニル)、 tBu DavePhos(2-ジ-tert-ブチルホスフィノ-2'-(N,N-ジメチルアミノ)ビフェニル)、QPhos(1,2,3,4,5-ペンタフェニル-1'-(ジ-tert-ブチルホスフィノ)フェロセン)、RuPhos(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',6'-ジイソプロポキシビフェニル)、SPhos(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',6'-ジメトキシビフェニル)、XPhos(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピルビフェニル)、 tBu XPhos(2-ジ-tert-ブチルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピルビフェニル)、 Me4tBu XPhos(2-ジ-tert-ブチルホスフィノ-3,4,5,6-テトラメチル-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)、BrettPhos(2-(ジシクロヘキシルホスフィノ)-3,6-ジメトキシ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)、 tBu BrettPhos(2-(ジ-tert-ブチルホスフィノ)-2',4',6'-トリイソプロピル-3,6-ジメトキシ-1,1'-ビフェニル)、 Ad BrettPhos(2-(ジアダマンチルホスフィノ)-2',4',6'-トリイソプロピル-3,6-ジメトキシ-1,1'-ビフェニル)、Me-DalPhos(2-(ジ-1-アダマンチルホスフィノ)フェニルピペリジン)、Mor-DalPhos(ジ(1-アダマンチル)-2-モルホリノフェニルホスフィン)、ジ(1-アダマンチル)-1-ピペリジニル-フェニルホスフィン、RockPhos(2-ジ(tert-ブチル)ホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-3-メトキシ-6-メチルビフェニル)、AlPhos(ジ-1-アダマンチル(4''-ブチル-2'',3'',5'',6''-テトラフルオロ-2',4',6'-トリイソプロピル-2-メトキシ-メタ-テルフェニル)ホスフィン)、PipDalPhos(1-(2-(ジ((3S,5S,7S)-アダマンタン-1-イル)ホスファニル)フェニル)ピペリジン)、TrippyPhos(1-[2-[ビス(tert-ブチル)ホスフィノ]フェニル]-3,5-ジフェニル-1H-ピラゾール)、BippyPhos(5-(ジ-tert-ブチルホスフィノ)-1',3',5'-トリフェニル-1'H-[1,4']ビピラゾール)、DPPF(1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)、XantPhos(4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン)、NiXantPhos(4,6-ビス(ジフェニルホスファニル)-10H-フェノキサジン)、dppe(1,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン)、dppm(1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)メタン)、dppp(1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン)、dppb(1,4-ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン)、BINAP(2,2'-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1'-ビナフチル)、DPEPhos(ビス[(2-ジフェニルホスフィノ)フェニル]エーテル)、1,2-ビス(ジクロロホスフィノ)エタン、およびdcpe(1,2-ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)-エタン)からなる群より選択される少なくとも1つである、本発明1009~1015および1017のいずれかのプレ触媒。
[本発明1019]
反応混合物を形成するために、塩基の存在下で、有機溶媒中で配位子
と混合アルカリ/遷移金属またはアルカリ土類/遷移金属塩を接触させる工程であって、混合アルカリ/遷移金属またはアルカリ土類/遷移金属塩がパーフルオロアルカンスルホネート塩を含まない場合、反応混合物をパーフルオロアルカンスルホネート塩とさらに接触させる工程
を含む、本発明1001~1008のいずれかのプレ触媒を調製する方法。
[本発明1020]
塩基が炭酸ナトリウムを含む、本発明1019の方法。
[本発明1021]
有機溶媒がメタノールを含む、本発明1019~1020のいずれかの方法。
[本発明1022]
プレ触媒が反応混合物から析出する、本発明1019~1021のいずれかの方法。
[本発明1023]
混合塩が[E]MX' 2 を含み、ここで[E]はNa 2 、K 2 、CaまたはMgであり;X'はClまたはパーフルオロアルカンスルホネートである、本発明1019~1022のいずれかの方法。
[本発明1024]
混合塩がNa 2 PdCl 2 を含む、本発明1019~1023のいずれかの方法。
[本発明1025]
混合アルカリ/遷移金属塩または混合アルカリ土類/遷移金属塩が、溶液中でMX' 2 をアルカリまたはアルカリ土類塩と接触させることによって調製される、本発明1019~1024のいずれかの方法。
[本発明1026]
本発明1001~1008のいずれかの触媒を配位子Lと接触させる工程を含む、本発明1009~1018のいずれかのプレ触媒を調製する方法。
[本発明1027]
LがN-ヘテロ環カルビン(NHC)、トリフェニルホスフィン、トリ(o-トリル)ホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリ(t-ブチル)ホスフィン、トリメチルホスフィン、トリメトキシホスフィン、PAd 3 (Ad=アダマンチル)、トリナフチルホスフィン、トリ(ペンタフルオロフェニル)ホスフィン、ジフェニル-2-ピリジルホスフィン、トリ(2-フリル)ホスフィン、トリ(n-オクチル)ホスフィン、ジメチルフェニルホスフィン、AmPhos(ジ-t-ブチルホスフィノ-4-ジメチルアミノベンゼン)、DavePhos(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2'-(N,N-ジメチルアミノ)ビフェニル)、 tBu DavePhos(2-ジ-tert-ブチルホスフィノ-2'-(N,N-ジメチルアミノ)ビフェニル)、QPhos(1,2,3,4,5-ペンタフェニル-1'-(ジ-tert-ブチルホスフィノ)フェロセン)、RuPhos(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',6'-ジイソプロポキシビフェニル)、SPhos(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',6'-ジメトキシビフェニル)、XPhos(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピルビフェニル)、 tBu XPhos(2-ジ-tert-ブチルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピルビフェニル)、 Me4tBu XPhos(2-ジ-tert-ブチルホスフィノ-3,4,5,6-テトラメチル-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)、BrettPhos(2-(ジシクロヘキシルホスフィノ)3,6-ジメトキシ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)、 tBu BrettPhos(2-(ジ-tert-ブチルホスフィノ)-2',4',6'-トリイソプロピル-3,6-ジメトキシ-1,1'-ビフェニル)、 Ad BrettPhos(2-(ジアダマンチルホスフィノ)-2',4',6'-トリイソプロピル-3,6-ジメトキシ-1,1'-ビフェニル)、Me-DalPhos(2-(ジ-1-アダマンチルホスフィノ)フェニルピペリジン)、Mor-DalPhos(ジ(1-アダマンチル)-2-モルホリノフェニルホスフィン)、ジ(1-アダマンチル)-1-ピペリジニル-フェニルホスフィン、RockPhos(2-ジ(tert-ブチル)ホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-3-メトキシ-6-メチルビフェニル)、AlPhos(ジ-1-アダマンチル(4''-ブチル-2'',3'',5'',6''-テトラフルオロ-2',4',6'-トリイソプロピル-2-メトキシ-メタ-テルフェニル)ホスフィン)、PipDalPhos(1-(2-(ジ((3S,5S,7S)-アダマンタン-1-イル)ホスファニル)フェニル)ピペリジン)、TrippyPhos(1-[2-[ビス(tert-ブチル)ホスフィノ]フェニル]-3,5-ジフェニル-1H-ピラゾール)、BippyPhos(5-(ジ-tert-ブチルホスフィノ)-1',3',5'-トリフェニル-1'H-[1,4']ビピラゾール)、DPPF(1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)、XantPhos(4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン)、NiXantPhos(4,6-ビス(ジフェニルホスファニル)-10H-フェノキサジン)、dppe(1,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン)、dppm(1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)メタン)、dppp(1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン)、dppb(1,4-ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン)、BINAP(2,2'-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1'-ビナフチル)、DPEPhos(ビス[(2-ジフェニルホスフィノ)フェニル]エーテル)、1,2-ビス(ジクロロホスフィノ)エタン、およびdcpe(1,2-ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)-エタン)からなる群より選択される少なくとも1つである、本発明1026の方法。
[本発明1028]
第1試薬と第2試薬とを以下からなる群より選択される少なくとも1つの存在下で接触させる工程を含む、第1試薬と第2試薬との反応を促進する方法:
(a)配位子、および式(I)のプレ触媒またはその塩もしくは溶媒和物:
(I)において、
Mは各出現時には独立して遷移金属であり;
Xは各出現時には配位していないかまたは弱く配位した配位子であり;
Zは各出現時には独立してCH、CRまたはNであるが、但し0~2個のZ基はNであるか;または5および6位のZ基は存在せず、4および7位のZ基は独立してRであり;かつ
Rは各出現時には独立してC 1 ~C 6 アルキル、置換C 1 ~C 6 アルキル、C 3 ~C 8 シクロアルキル、置換C 3 ~C 8 シクロアルキル、C 2 ~C 6 アルケニル、置換C 2 ~C 6 アルケニル、C 2 ~C 6 アルキニル、置換C 2 ~C 6 アルキニル、フェニル、置換フェニル、フェニルアルキル、置換フェニルアルキル、アリール、置換アリール、アリール-C 1 ~C 6 アルキル、置換アリール-C 1 ~C 6 アルキル、ヘテロアリール-C 1 ~C 6 アルキル、置換ヘテロアリール-C 1 ~C 6 アルキル、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールからなる群より選択される;ならびに
(b)式(II)のプレ触媒またはその塩もしくは溶媒和物:
(II)において、
Mは遷移金属であり;
Xは配位していないかまたは弱く配位した配位子であり;
Zは各出現時には独立してCH、CRまたはNであるが、但し0~2個のZ基はNであるか;または5および6位のZ基は存在せず、4および7位のZ基は独立してRであり;
Rは各出現時には独立してC 1 ~C 6 アルキル、置換C 1 ~C 6 アルキル、C 3 ~C 8 シクロアルキル、置換C 3 ~C 8 シクロアルキル、C 2 ~C 6 アルケニル、置換C 2 ~C 6 アルケニル、C 2 ~C 6 アルキニル、置換C 2 ~C 6 アルキニル、フェニル、置換フェニル、フェニルアルキル、置換フェニルアルキル、アリール、置換アリール、アリール-C 1 ~C 6 アルキル、置換アリール-C 1 ~C 6 アルキル、ヘテロアリール-C 1 ~C 6 アルキル、置換ヘテロアリール-C 1 ~C 6 アルキル、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールからなる群より選択され;かつ
Lは単座または二座の配位子であるが、但しLは式PR* 3 の単座ホスフィン配位子ではなく、ここでR*は各出現時には独立してフェニル、シクロヘキシル、メチル、およびメトキシからなる群より選択される。
[本発明1029]
Xが各出現時には独立してパーフルオロアルカンスルホネート、ハライド、メシレート、テトラフルオロボレート、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロアンチモネート、テトラフェニルボレート、アセテート、トリフルオロアセテート、アセチルアセトネート、トリフルイミド、およびトシレートからなる群より選択される、本発明1028の方法。
[本発明1030]
(a)におけるXが出現時には同一である、本発明1028~1029のいずれかの方法。
[本発明1031]
Xが各出現時には独立してトリフレート、ペンタフルオロエタンスルホネート、ヘプタフルオロプロパンスルホネート、およびノナフルオロブタンスルホネートからなる群より選択される、本発明1028~1030のいずれかの方法。
[本発明1032]
Xが各出現時にはトリフレートである、本発明1028~1031のいずれかの方法。
[本発明1033]
第1試薬および第2試薬が以下からなる群より選択される、本発明1028~1032のいずれかの方法:
(i)第1試薬が芳香族またはヘテロ芳香族ボロン酸またはエステルであり、第2試薬が芳香族またはヘテロ芳香族ハライド、トシレート、トリフレート、メシレート、スルファメート、またはカルバメートである;
(ii)第1試薬が芳香族またはヘテロ芳香族アミンであり、第2試薬が芳香族、ヘテロ芳香族、またはビニルハライド、トシレート、トリフレート、メシレート、スルファメート、またはカルバメートである;
(iii)第1試薬が芳香族またはヘテロ芳香族ハロゲン化亜鉛であり、第2試薬が芳香族、ヘテロ芳香族、またはビニルハライド、トシレート、トリフレート、メシレート、スルファメート、またはカルバメートである;
(iv)第1試薬が芳香族またはヘテロ芳香族ハロゲン化マグネシウムであり、第2試薬が芳香族、ヘテロ芳香族、またはビニルハライド、トシレート、トリフレート、メシレート、スルファメート、またはカルバメートである;
(v)第1試薬が芳香族またはヘテロ芳香族ハロゲン化スズであり、第2試薬が芳香族、ヘテロ芳香族、またはビニルハライド、トシレート、トリフレート、メシレート、スルファメート、またはカルバメートである;
(vi)第1試薬がケトン、アルデヒド、イミン、アミド、またはエステルであり、第2試薬が芳香族、ヘテロ芳香族、またはビニルハライド、トシレート、トリフレート、メシレート、スルファメート、またはカルバメートである;
(vii)第1試薬がアルコールまたはチオールであり、第2試薬が芳香族、ヘテロ芳香族、またはビニルハライド、トシレート、トリフレート、メシレート、スルファメート、またはカルバメートである;
(viii)第1試薬が芳香族またはヘテロ芳香族シラノール、シロキサンまたはシランであり、第2試薬が芳香族、ヘテロ芳香族、またはビニルハライド、トシレート、トリフレート、メシレート、スルファメート、またはカルバメートである。
[本発明1034]
第1級または第2級アルコールを以下からなる群より選択される少なくとも1つと接触させる工程を含む、第1級または第2級アルコールの嫌気的酸化を促進する方法:
(a)配位子、および式(I)のプレ触媒またはその塩もしくは溶媒和物:
(I)において、
Mは各出現時には独立して遷移金属であり;
Xは各出現時には配位していないかまたは弱く配位した配位子であり;
Zは各出現時には独立してCH、CRまたはNであるが、但し0~2個のZ基はNであるか;または5および6位のZ基は存在せず、4および7位のZ基は独立してRであり;かつ
Rは各出現時には独立してC 1 ~C 6 アルキル、置換C 1 ~C 6 アルキル、C 3 ~C 8 シクロアルキル、置換C 3 ~C 8 シクロアルキル、C 2 ~C 6 アルケニル、置換C 2 ~C 6 アルケニル、C 2 ~C 6 アルキニル、置換C 2 ~C 6 アルキニル、フェニル、置換フェニル、フェニルアルキル、置換フェニルアルキル、アリール、置換アリール、アリール-C 1 ~C 6 アルキル、置換アリール-C 1 ~C 6 アルキル、ヘテロアリール-C 1 ~C 6 アルキル、置換ヘテロアリール-C 1 ~C 6 アルキル、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールからなる群より選択される;ならびに
(b)式(II)のプレ触媒またはその塩もしくは溶媒和物:
(II)において、
Mは遷移金属であり;
Xは配位していないかまたは弱く配位した配位子であり;
Zは各出現時には独立してCH、CRまたはNであるが、但し0~2個のZ基はNであるか;または5および6位のZ基は存在せず、4および7位のZ基は独立してRであり;
Rは各出現時には独立してC 1 ~C 6 アルキル、置換C 1 ~C 6 アルキル、C 3 ~C 8 シクロアルキル、置換C 3 ~C 8 シクロアルキル、C 2 ~C 6 アルケニル、置換C 2 ~C 6 アルケニル、C 2 ~C 6 アルキニル、置換C 2 ~C 6 アルキニル、フェニル、置換フェニル、フェニルアルキル、置換フェニルアルキル、アリール、置換アリール、アリール-C 1 ~C 6 アルキル、置換アリール-C 1 ~C 6 アルキル、ヘテロアリール-C 1 ~C 6 アルキル、置換ヘテロアリール-C 1 ~C 6 アルキル、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールからなる群より選択され;かつ
Lは単座または二座の配位子であるが、但しLは式PR* 3 の単座ホスフィン配位子ではなく、ここでR*が各出現時には独立してフェニル、シクロヘキシル、メチル、およびメトキシからなる群より選択される。
[本発明1035]
Xが各出現時には独立してパーフルオロアルカンスルホネート、ハライド、メシレート、テトラフルオロボレート、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロアンチモネート、テトラフェニルボレート、アセテート、トリフルオロアセテート、アセチルアセトネート、トリフルイミド、およびトシレートからなる群より選択される、本発明1034の方法。
[本発明1036]
(a)におけるXが出現時には同一である、本発明1034~1035のいずれかの方法。
[本発明1037]
Xが各出現時には独立してトリフレート、ペンタフルオロエタンスルホネート、ヘプタフルオロプロパンスルホネート、およびノナフルオロブタンスルホネートからなる群より選択される、本発明1034~1036のいずれかの方法。
[本発明1038]
Xが各出現時にはトリフレートである、本発明1034~1037のいずれかの方法。
本発明は活性カップリング触媒を調製する際に有用な新規な遷移金属プレ触媒の予想外の発見に部分的に関連する。特定の態様では、発明のプレ触媒は空気に安定でありかつ水分に安定である。別の態様では、発明のプレ触媒は式(I)の二量体プレ触媒を含む。さら別の態様では、発明のプレ触媒は式(II)の単量体プレ触媒を含む。本発明は発明のプレ触媒を製造するおよび使用する方法をさらに提供する。
本明細書において用いるように、以下の用語のそれぞれは、このセクションにおいてその用語と関連付けられる意味を有する。
AlPhos(ジ-1-アダマンチル(4''-ブチル-2'',3'',5'',6''-テトラフルオロ-2',4',6'-トリイソプロピル-2-メトキシ-メタ-テルフェニル)ホスフィン)、
AmPhos(ジ-t-ブチルホスフィノ-4-ジメチルアミノベンゼン)、
1,2-ビス(ジクロロホスフィノ)エタン、
BrettPhos(2-(ジシクロヘキシルホスフィノ)-3,6-ジメトキシ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)、
AdBrettPhos(2-(ジアダマンチルホスフィノ)-2',4',6'-トリイソプロピル-3,6-ジメトキシ-1,1'-ビフェニル)、
tBuBrettPhos(2-(ジ-tert-ブチルホスフィノ)-2',4',6'-トリイソプロピル-3,6-ジメトキシ-1,1'-ビフェニル)、
BINAP(2,2'-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1'-ビナフチル)、
BippyPhos(5-(ジ-tert-ブチルホスフィノ)-1',3',5'-トリフェニル-1'H-[1,4']ビピラゾール)、
DavePhos(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2'-(N、N-ジメチルアミノ)ビフェニル)、
tBuDavePhos(2-ジ-tert-ブチルホスフィノ-2'-(N、N-ジメチルアミノ)ビフェニル)、
dcpe(1,2-ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)-エタン)、
dppb(1,4-ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン)、
dppe(1,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン)、
DPPF(1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)、
DPEPhos(ビス[(2-ジフェニルホスフィノ)フェニル]エーテル)、
dppm(1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)メタン)、
dppp(1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン)、
IPr(1,3-ビス(2,6-ジイソプロピルフェニル)-1,3-ジヒドロ-2H-イミダゾール-2-イリデン)、
IPr*OMe(1,3-ビス(2,6-ビス-(ジフェニルメチル)-4-メトキシフェニル)イミダゾール-2-イリデン)、
Me-DalPhos(2-(ジ-1-アダマンチルホスフィノ)フェニルピペリジン)、
Mor-DalPhos(ジ(1-アダマンチル)-2-モルホリノフェニルホスフィン)、
NiXantPhos(4,6-ビス(ジフェニルホスファニル)-10H-フェノキサジン)、
PipDalPhos(1-(2-(ジ((3S,5S,7S)-アダマンタン-1-イル)ホスファニル)フェニル)ピペリジン)、
QPhos(1,2,3,4,5-ペンタフェニル-1'-(ジ-tert-ブチルホスフィノ)フェロセン)、
RockPhos(2-ジ(tert-ブチル)ホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-3-メトキシ-6-メチルビフェニル)、
RuPhos(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2'、6'-ジイソプロポキシビフェニル)、
SPhos(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2'、6'-ジメトキシビフェニル)、
TrippyPhos(1-[2-[ビス(tert-ブチル)ホスフィノ]フェニル]-3,5-ジフェニル-1H-ピラゾール)、
XantPhos(4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン)、
XPhos(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピルビフェニル)、
Me4tBuXPhos(2-ジ-tert-ブチルホスフィノ-3,4,5,6-テトラメチル-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)、
tBuXPhos(2-ジ-tert-ブチルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピルビフェニル)。
本発明は活性カップリング触媒を調製する際に有用な新規の遷移金属プレ触媒の予想外の発見に関連する。特定の態様では、発明のプレ触媒は空気に安定でありかつ水分に安定である。本発明は発明のプレ触媒を製造するおよび使用する方法を提供する。
塩化インデニル二量体(η3-インデニル)2(μ-Cl)2Pd2(3a)は銀トリフレート(AgOTf)との一段階の反応を介してインデニルトリフレート二量体(η3-インデニル)2(μ-OTf)2Pd2(3a-OTf)に変換することができる。
1つの局面では、本発明は式(I)のプレ触媒またはその塩もしくは溶媒和物を提供する。
(I)において、
Mは各出現時には独立して遷移金属であり;
Xは各出現時には独立して、非限定的にはトリフレートすなわちトリフルオロメタンスルホネート(または非限定的には部分的にフッ素化されたアルカンスルホネートならびに/またはペンタフルオロエタンスルホネート、ヘプタフルオロプロパンスルホネートおよび/もしくはノナフルオロブタンスルホネートなどの任意の他のパーフルオロアルカンスルホネート)、ハライド、メシレート、テトラフルオロボレート、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロアンチモネート、テトラフェニルボレート、アセテート、トリフルオロアセテート、アセチルアセトネート(acac)、トリフルイミド、またはトシレートなどの、配位していないかまたは弱く配位した配位子であり;
Zは各出現時には独立してCH、CRまたはNであるが、但し0~2個のZ基はNであるか;または5および6位のZ基は存在せず、4および7位のZ基は独立してRであり;
Rは各出現時には独立してC1~C6アルキル、置換C1~C6アルキル、C3~C8シクロアルキル、置換C3~C8シクロアルキル、C2~C6アルケニル、置換C2~C6アルケニル、C2~C6アルキニル、置換C2~C6アルキニル、フェニル、置換フェニル、フェニルアルキル、置換フェニルアルキル、アリール(例えば、ナフチルなど)、置換アリール、アリール-C1~C6アルキル、置換アリール-C1~C6アルキル、ヘテロアリール-C1~C6アルキル、置換ヘテロアリール-C1~C6アルキル、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールからなる群より選択される。
(II)において、
Mは遷移金属であり:
Xは非限定的にはトリフレートすなわちトリフルオロメタンスルホネート(または非限定的には部分的にフッ素化されたアルカンスルホネート、またはペンタフルオロエタンスルホネート、ヘプタフルオロプロパンスルホネートおよび/もしくはノナフルオロブタンスルホネートなどの任意の他のパーフルオロアルカンスルホネート)、ハライド、メシレート、テトラフルオロボレート、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロアンチモネート、テトラフェニルボレート、アセテート、トリフルオロアセテート、アセチルアセトネート(acac)、トリフルイミド、またはトシレートなどの、配位していないかまたは弱く配位した配位子であり;
Zは各出現時には独立してCH、CRまたはNであるが、但し0~2個のZ基はNであるか;または5および6位のZ基は存在せず、4および7位のZ基は独立してRであり;
Rは各出現時には独立してC1~C6アルキル、置換C1~C6アルキル、C3~C8シクロアルキル、置換C3~C8シクロアルキル、C2~C6アルケニル、置換C2~C6アルケニル、C2~C6アルキニル、置換C2~C6アルキニル、フェニル、置換フェニル、フェニルアルキル、置換フェニルアルキル、アリール(例えば、ナフチルなど)、置換アリール、アリール-C1~C6アルキル、置換アリール-C1~C6アルキル、ヘテロアリール-C1~C6アルキル、置換ヘテロアリール-C1~C6アルキル、ヘテロアリール、および置換ヘテロアリールからなる群より選択され;かつ
Lは単座または二座の配位子である。
として表される二座配位子であり、ここで各L*は独立して単座配位子基(配位中心としても公知である)として選択される。別の態様では、Lは二座配位子であり、XはMに配位する。また別の態様では、Lは二座配位子であり、XはMに配位しない(すなわち、XとMの間に配位は存在しない)。また別の態様では、二座配位子Lにおける2つの配位中心は式(IIA):
に示されるようにMと配位する。
本明細書において記載のプレ触媒、および異なる置換基を有する他の関連するプレ触媒は、本明細書において記載の技術および材料を用い、例えば、Fieser & Fieser's Reagents for Organic Synthesis, Volumes 1-17 (John Wiley and Sons, 1991);Rodd's Chemistry of Carbon Compounds, Volumes 1-5 and Supplementals (Elsevier Science Publishers, 1989);Organic Reactions, Volumes 1-40 (John Wiley and Sons, 1991)、Larock's Comprehensive Organic Transformations (VCH Publishers Inc., 1989)、March, Advanced Organic Chemistry 4th Ed., (Wiley 1992);Carey & Sundberg, Advanced Organic Chemistry 4th Ed., Vols. A and B (Plenum 2000,2001)、およびGreen & Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis 3rd Ed., (Wiley 1999)(これらはすべてこのような開示について参照により組み入れられる)に記載のように合成される。
式(I)または(II)のプレ触媒は炭素-炭素、炭素-酸素、炭素-窒素、および/または炭素-硫黄結合の形成を促進するためにカップリング反応において用いることができる。特定の態様では、式(I)または(II)のプレ触媒は図1に示す反応を促進するために用いることができる。
材料:
特に明記しない限り、すべての出発材料は販売者から入手し、精製せずに用いた。
実験は、特に明記しない限り、二窒素雰囲気下でM-Braunドライボックスにおいてまたは標準的なシュレンク技術を用いて実施した。標準的なグローブボックスの条件下では、ペンタン、ベンゼン、トルエンの使用の合間にはパージを実施しなかったので、これらの溶媒のいずれかを用いた場合、これらのすべての溶媒の痕跡が雰囲気中に存在し、溶媒瓶内に混入していることがわかった。水分および空気に感受性のある液体はステンレス製のカニューレによってシュレンク管またはドライボックスに移した。
X線回折実験は、-50℃にてグラファイト単色化Mo Kα線(λ=0.71073Å)を用いたRigaku Mercury 275R CCD(SCXミニ)回折計または-180℃にてCuKα線(λ=1.54178Å)を用いたSaturn994+ CCD検出器と組み合わせたRigaku MicroMax-007HF回折計のいずれかで実施した。結晶は浸漬油とともにMiTeGenポリイミドループに載せた。データフレームはRigaku CrystalClearを用いて処理し、ローレンツ偏光効果に関して補正した。Olex2を用いて、直接法を用いたXS構造解析プログラムで構造を解析し、最小二乗最小化を用いたXL精密化パッケージで構造を精密化した。非水素原子は異方的に精密化した。水素原子はライディングモデルを用いて精密化した。
錯体の合成手順:
(η3-インデニル)2(μ-Cl)2Pd2(3a):
PdCl2(1.00g、5.64mmol)およびNaCl(0.658g、11.3mmol)を250mLの丸底フラスコに加えた。MeOH(70mL)を加え、反応混合物を50℃で30分間加熱すると、この時点でこれは均一になった。溶液を室温まで冷却させた。インデン(0.650g、5.64mmol)に続いてNa2CO3(0.888g、8.46mmol)を加え、反応物を室温で2時間撹拌した。反応混合物をろ過し、得られた褐色の固形物を水およびジエチルエーテルで洗浄した。生成物を真空下で乾燥させて3aを褐色の固形物として得た。収率:1.22g、84%。1H NMRデータは文献(Sui-Seng, et al., 2004, Organomet. 23:1236)に公開のものと一致した。
[(η3-インデニル)Pd(μ-Cl)]2(0.10g、0.195mmol)およびAgOTf(0.10g、0.39mmol)を100mLの丸底フラスコに加えた。アセトニトリル(10mL)を加え、反応物を30分間室温で撹拌した。この時点で、反応混合物をセライトに通してろ過しAgClの析出物を除去して暗赤色の均一な溶液を得た。溶媒を減圧下で除去し褐色の油状物をペンタン中でタイトレートして褐色の固形物を得た。収率:0.127g、88%。
[(η3-インデニル)Pd(μ-OTf)]2(0.10g、0.135mmol)およびXPhos(0.128g、0.270mmol)を小型(flea)撹拌棒を備えた20mLのバイアルに加えた。THF(10mL)をバイアルに加え、赤色の均一な混合物が観察された。混合物を1時間室温で撹拌し、この時点で溶媒を減圧下で除去した。赤色の油状物をペンタンでタイトレートして暗赤色の固形物を得た。収率:0.185g、81%。
[(η3-インデニル)Pd(μ-OTf)]2(0.10g、0.135mmol)およびtBuXPhos(0.115g、0.270mmol)を小型撹拌棒を備えた20mLのバイアルに加えた。THF(10mL)をバイアルに加え、赤色の均一な混合物が観察された。混合物を1時間室温で撹拌し、この時点で溶媒を減圧下で除去した。赤色の油状物をペンタンでタイトレートして暗赤色の固形物を得た。収率:0.197g、92%。
[(η3-インデニル)Pd(μ-OTf)]2(0.10g、0.135mmol)およびBrettPhos(0.145g、0.270mmol)を小型撹拌棒を備えた20mLのバイアルに加えた。THF(10mL)をバイアルに加え、赤色の均一な混合物が観察された。混合物を1時間室温で撹拌し、この時点で溶媒を減圧下で除去した。赤色の油状物をペンタンでタイトレートして暗赤色の固形物を得た。収率:0.220g、90%。
[(η3-インデニル)Pd(μ-OTf)]2(0.10g、0.135mmol)およびtBuBrettPhos(0.131g、0.270mmol)を小型撹拌棒を備えた20mLのバイアルに加えた。THF(10mL)をバイアルに加え、赤色の均一な混合物が観察された。混合物を1時間室温で撹拌し、この時点で溶媒を減圧下で除去した。赤色の油状物をペンタンでタイトレートして暗赤色の固形物を得た。収率:0.189g、82%。
[(η3-インデニル)Pd(μ-OTf)]2(0.10g、0.135mmol)およびAdBrettPhos(0.173g、0.270mmol)を小型撹拌棒を備えた20mLのバイアルに加えた。THF(10mL)をバイアルに加え、赤色の均一な混合物が観察された。混合物を1時間室温で撹拌し、この時点で溶媒を減圧下で除去した。赤色の油状物をペンタンでタイトレートして暗赤色の固形物を得た。収率:0.232g、85%。
[(η3-インデニル)Pd(μ-OTf)]2(0.10g、0.135mmol)およびMe4 tBuXPhos(0.130g、0.270mmol)を小型撹拌棒を備えた20mLのバイアルに加えた。THF(10mL)をバイアルに加え、赤色の均一な混合物が観察された。混合物を1時間室温で撹拌し、この時点で溶媒を減圧下で除去した。赤色の油状物をペンタンでタイトレートして暗赤色の固形物を得た。収率:0.207g、90%。
[(η3-インデニル)Pd(μ-OTf)]2(0.10g、0.135mmol)およびRockPhos(0.127g、0.270mmol)を小型撹拌棒を備えた20mLのバイアルに加えた。THF(10mL)をバイアルに加え、赤色の均一な混合物が観察された。混合物を1時間室温で撹拌し、この時点で溶媒を減圧下で除去した。赤色の油状物をペンタンでタイトレートして暗赤色の固形物を得た。収率:0.181g、80%。
[(η3-インデニル)Pd(μ-OTf)]2(0.10g、0.135mmol)およびAlPhos(0.220g、0.270mmol)を小型撹拌棒を備えた20mLのバイアルに加えた。THF(10mL)をバイアルに加え、赤色の均一な混合物が観察された。混合物を1時間室温で撹拌し、この時点で溶媒を減圧下で除去した。赤色の油状物をペンタンでタイトレートして暗赤色の固形物を得た。収率:0.259g、81%。
[(η3-インデニル)Pd(μ-OTf)]2(0.10g、0.135mmol)およびMorDalPhos(0.125g、0.270mmol)を小型撹拌棒を備えた20mLのバイアルに加えた。THF(10mL)をバイアルに加え、赤色の均一な混合物が観察された。混合物を1時間室温で撹拌し、この時点で溶媒を減圧下で除去した。赤色の油状物をペンタンでタイトレートして暗赤色の固形物を得た。収率:0.203g、90%。
[(η3-インデニル)Pd(μ-OTf)]2(0.10g、0.135mmol)およびPipDalPhos(0.125g、0.270mmol)を小型撹拌棒を備えた20mLのバイアルに加えた。THF(10mL)をバイアルに加え、赤色の均一な混合物が観察された。混合物を1時間室温で撹拌し、この時点で溶媒を減圧下で除去した。赤色の油状物をペンタンでタイトレートして暗赤色の固形物を得た。収率:0.213g、95%。
[(η3-インデニル)Pd(μ-OTf)]2(0.10g、0.135mmol)およびTrippyPhos (.119g、0.270mmol)を小型撹拌棒を備えた20mLのバイアルに加えた。THF(10mL)をバイアルに加え、赤色の均一な混合物が観察された。混合物を1時間室温で撹拌し、この時点で溶媒を減圧下で除去した。赤色の油状物をペンタンでタイトレートして暗赤色の固形物を得た。収率:0.175g、80%。
[(η3-インデニル)Pd(μ-Cl)]2(0.10g、0.195mmol)、AgOTf(0.10g、0.39mmol)およびXPhos(0.184g、0.39mmol)を100mLのシュレンクフラスコに加えた。THF(10mL)を加え、反応物を30分間室温で撹拌した。この時点で、反応混合物をセライトに通してろ過しAgClの析出物を除去して赤色の均一な溶液を得た。溶媒を減圧下で除去し、赤色の油状物をペンタン中でタイトレートして、褐色の固形物を得た。収率:0.280g、85%。
小型撹拌棒を備えた1ドラムバイアルに(η3-インデニル)Pd(L)(OTf)(0.0088mmol)、K2CO3(12.2mg、0.088mmol)および臭化4-(n-ブチル)フェニル(15.5μL、0.088mmol)をトルエン-d8(0.5mL)およびメタノール-d4(0.5mL)とともに加えた。この混合物を15分間室温で撹拌し、この時点でこれをろ過し、溶媒を減圧下で除去した。得られた固形物をトルエン-d8に溶解し、31Pスペクトルを取得した。いずれの場合も、唯一観察されたリン含有種は酸化的付加物のものである(L)Pd(4-n-ブチルフェニル)(Br)であり、これは文献(Lee, et al., 2014, Inorg. Chim. Acta. 422:188-192)に示された分光値と一致した。
二窒素を充填したグローブボックスにおいて、2-クロロ-4,6-ジメトキシピリミジン(175μL、1.0mmol)、ベンゾフラン-2-ボロン酸(243mg、1.5mmol)、K2CO3(276mg、2.0mmol)および(η3-インデニル)Pd(XPhos)(OTf)(8.4mg、0.01mmol)を磁気撹拌棒を備えた4ドラムバイアルに加えた。メタノール(4mL)およびTHF(2mL)をバイアルに加え、これを次いで密封し、グローブボックスの外で1時間40℃で撹拌した。この時点で、バイアルを大気に開放し、ジエチルエーテル(10mL)およびH2O(10mL)を反応混合物に加えた。水相をジエチルエーテル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSO4で乾燥させ、ろ過した。次いで上清をシリカゲルパッドに通し、続いて減圧下で溶媒を除去して有機生成物を得た。収率:249mg、97%。
Claims (29)
- 5員環を含む2つの配位子が同一である、請求項1記載のプレ触媒。
- 各ZがCHである、請求項1または2記載のプレ触媒。
- 各Xが独立してトリフレート、ペンタフルオロエタンスルホネート、ヘプタフルオロプロパンスルホネート、およびノナフルオロブタンスルホネートからなる群より選択される、請求項1~3のいずれか一項記載のプレ触媒。
- 各Xがトリフレートである、請求項1~4のいずれか一項記載のプレ触媒。
- LがAmPhos(ジ-t-ブチルホスフィノ-4-ジメチルアミノベンゼン)、DavePhos(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2'-(N,N-ジメチルアミノ)ビフェニル)、tBuDavePhos(2-ジ-tert-ブチルホスフィノ-2'-(N,N-ジメチルアミノ)ビフェニル)、QPhos(1,2,3,4,5-ペンタフェニル-1'-(ジ-tert-ブチルホスフィノ)フェロセン)、RuPhos(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',6'-ジイソプロポキシビフェニル)、SPhos(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',6'-ジメトキシビフェニル)、XPhos(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピルビフェニル)、tBuXPhos(2-ジ-tert-ブチルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピルビフェニル)、Me4tBuXPhos(2-ジ-tert-ブチルホスフィノ-3,4,5,6-テトラメチル-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)、BrettPhos(2-(ジシクロヘキシルホスフィノ)-3,6-ジメトキシ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)、tBuBrettPhos(2-(ジ-tert-ブチルホスフィノ)-2',4',6'-トリイソプロピル-3,6-ジメトキシ-1,1'-ビフェニル)、AdBrettPhos(2-(ジアダマンチルホスフィノ)-2',4',6'-トリイソプロピル-3,6-ジメトキシ-1,1'-ビフェニル)、Me-DalPhos(2-(ジ-1-アダマンチルホスフィノ)フェニルピペリジン)、Mor-DalPhos(ジ(1-アダマンチル)-2-モルホリノフェニルホスフィン)、ジ(1-アダマンチル)-1-ピペリジニル-フェニルホスフィン、RockPhos(2-ジ(tert-ブチル)ホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-3-メトキシ-6-メチルビフェニル)、AlPhos(ジ-1-アダマンチル(4''-ブチル-2'',3'',5'',6''-テトラフルオロ-2',4',6'-トリイソプロピル-2-メトキシ-メタ-テルフェニル)ホスフィン)、PipDalPhos(1-(2-(ジ((3S,5S,7S)-アダマンタン-1-イル)ホスファニル)フェニル)ピペリジン)、TrippyPhos(1-[2-[ビス(tert-ブチル)ホスフィノ]フェニル]-3,5-ジフェニル-1H-ピラゾール)、およびBippyPhos(5-(ジ-tert-ブチルホスフィノ)-1',3',5'-トリフェニル-1'H-[1,4']ビピラゾール)からなる群より選択される少なくとも1つである、請求項6記載のプレ触媒。
- Lが1,3-ビス(2,6-ジイソプロピルフェニル)-1,3-ジヒドロ-2H-イミダゾール-2-イリデンおよび1,3-ビス(2,6-ビス-(ジフェニルメチル)-4-メトキシフェニル)イミダゾール-2-イリデンからなる群より選択される、請求項6記載のプレ触媒。
- Laが二座ホスフィン配位子である、請求項8記載のプレ触媒。
- LaがDPPF(1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)、XantPhos(4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン)、NiXantPhos(4,6-ビス(ジフェニルホスファニル)-10H-フェノキサジン)、dppe(1,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン)、dppm(1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)メタン)、dppp(1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン)、dppb(1,4-ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン)、BINAP(2,2'-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1'-ビナフチル)、DPEPhos(ビス[(2-ジフェニルホスフィノ)フェニル]エーテル)、1,2-ビス(ジクロロホスフィノ)エタン、およびdcpe(1,2-ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)-エタン)からなる群より選択される少なくとも1つである、請求項8または10記載のプレ触媒。
- 各ZがCHである、請求項6~11のいずれか一項記載のプレ触媒。
- Xがトリフレート、ペンタフルオロエタンスルホネート、ヘプタフルオロプロパンスルホネート、およびノナフルオロブタンスルホネートからなる群より選択される、請求項6~12のいずれか一項記載のプレ触媒。
- Xがトリフレートである、請求項6~12のいずれか一項記載のプレ触媒。
- 塩基が炭酸ナトリウムを含む、請求項15記載の方法。
- 有機溶媒がメタノールを含む、請求項15または16記載の方法。
- プレ触媒が反応混合物から析出する、請求項15~17のいずれか一項記載の方法。
- 混合塩が[E]MX'2を含み、ここで[E]はNa2、K2、CaまたはMgであり;X'はClまたはパーフルオロアルカンスルホネートである、請求項15~18のいずれか一項記載の方法。
- 混合塩がNa2PdCl2を含む、請求項15~19のいずれか一項記載の方法。
- 混合アルカリ/パラジウム塩または混合アルカリ土類/パラジウム塩が、溶液中でMX'2(ここで、X'はClまたはパーフルオロアルカンスルホネートである)をアルカリまたはアルカリ土類塩と接触させることによって調製される、請求項15~20のいずれか一項記載の方法。
- 請求項1~5のいずれか一項記載のプレ触媒を単座配位子Lと接触させる工程を含む、請求項6または7記載のプレ触媒を調製する方法。
- Lが1,3-ビス(2,6-ジイソプロピルフェニル)-1,3-ジヒドロ-2H-イミダゾール-2-イリデン、1,3-ビス(2,6-ビス-(ジフェニルメチル)-4-メトキシフェニル)イミダゾール-2-イリデン、AmPhos(ジ-t-ブチルホスフィノ-4-ジメチルアミノベンゼン)、DavePhos(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2'-(N,N-ジメチルアミノ)ビフェニル)、tBuDavePhos(2-ジ-tert-ブチルホスフィノ-2'-(N,N-ジメチルアミノ)ビフェニル)、QPhos(1,2,3,4,5-ペンタフェニル-1'-(ジ-tert-ブチルホスフィノ)フェロセン)、RuPhos(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',6'-ジイソプロポキシビフェニル)、SPhos(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',6'-ジメトキシビフェニル)、XPhos(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピルビフェニル)、tBuXPhos(2-ジ-tert-ブチルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピルビフェニル)、Me4tBuXPhos(2-ジ-tert-ブチルホスフィノ-3,4,5,6-テトラメチル-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)、BrettPhos(2-(ジシクロヘキシルホスフィノ)3,6-ジメトキシ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)、tBuBrettPhos(2-(ジ-tert-ブチルホスフィノ)-2',4',6'-トリイソプロピル-3,6-ジメトキシ-1,1'-ビフェニル)、AdBrettPhos(2-(ジアダマンチルホスフィノ)-2',4',6'-トリイソプロピル-3,6-ジメトキシ-1,1'-ビフェニル)、Me-DalPhos(2-(ジ-1-アダマンチルホスフィノ)フェニルピペリジン)、Mor-DalPhos(ジ(1-アダマンチル)-2-モルホリノフェニルホスフィン)、ジ(1-アダマンチル)-1-ピペリジニル-フェニルホスフィン、RockPhos(2-ジ(tert-ブチル)ホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-3-メトキシ-6-メチルビフェニル)、AlPhos(ジ-1-アダマンチル(4''-ブチル-2'',3'',5'',6''-テトラフルオロ-2',4',6'-トリイソプロピル-2-メトキシ-メタ-テルフェニル)ホスフィン)、PipDalPhos(1-(2-(ジ((3S,5S,7S)-アダマンタン-1-イル)ホスファニル)フェニル)ピペリジン)、TrippyPhos(1-[2-[ビス(tert-ブチル)ホスフィノ]フェニル]-3,5-ジフェニル-1H-ピラゾール)、およびBippyPhos(5-(ジ-tert-ブチルホスフィノ)-1',3',5'-トリフェニル-1'H-[1,4']ビピラゾール)からなる群より選択される少なくとも1つである、請求項22記載の方法。
- La がDPPF(1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)、XantPhos(4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン)、NiXantPhos(4,6-ビス(ジフェニルホスファニル)-10H-フェノキサジン)、dppe(1,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン)、dppm(1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)メタン)、dppp(1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン)、dppb(1,4-ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン)、BINAP(2,2'-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1'-ビナフチル)、DPEPhos(ビス[(2-ジフェニルホスフィノ)フェニル]エーテル)、1,2-ビス(ジクロロホスフィノ)エタン、およびdcpe(1,2-ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)-エタン)からなる群より選択される少なくとも1つである、請求項24記載の方法。
- (a)単座配位子または二座配位子であるが、但し式PR*3(ここで各R*は独立してフェニル、シクロヘキシル、メチル、およびメトキシからなる群より選択される)の単座ホスフィン配位子ではない、配位子L、および
式(I)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物からなるプレ触媒:
(I)において、
各MはPdであり;
各Xは独立してパーフルオロアルカンスルホネートであり;
各Zは独立してCHまたはCRであり;かつ
各Rは独立してC1~C6アルキルおよびC3~C8シクロアルキルからなる群より選択される;
ならびに
(b)式(II)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物からなるプレ触媒:
(II)において、
MはPdであり;
Xはパーフルオロアルカンスルホネートであり;
各Zは独立してCHまたはCRであり;
各Rは独立してC1~C6アルキルおよびC3~C8シクロアルキルからなる群より選択され;かつ
Lは単座配位子であるが、但しLは式PR*3(ここで各R*は独立してフェニル、シクロヘキシル、メチル、およびメトキシからなる群より選択される)の単座ホスフィン配位子ではない配位子である;
ならびに
(c) 式(IIA)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物からなるプレ触媒:
(IIA)において、
MはPdであり;
Xは独立してパーフルオロアルカンスルホネートであり;
各Zは独立してCHまたはCRであり;
各Rは独立してC1~C6アルキルおよびC3~C8シクロアルキルからなる群より選択され;
として表される配位子(La)は二座配位子であり、ここで各L*は独立して単座配位子基であり、かつ
XはMに配位していない、
からなる群より選択される少なくとも1つの存在下で、第1試薬と第2試薬とを接触させる工程を含む、
第1試薬と第2試薬との間の反応を促進する方法であって、
第1試薬および第2試薬が以下からなる群より選択される、方法:
(i)第1試薬が芳香族またはヘテロ芳香族ボロン酸またはエステルであり、第2試薬が芳香族またはヘテロ芳香族ハライド、トシレート、トリフレート、メシレート、スルファメート、またはカルバメートである;
(ii)第1試薬が芳香族またはヘテロ芳香族アミンであり、第2試薬が芳香族、ヘテロ芳香族、またはビニルハライド、トシレート、トリフレート、メシレート、スルファメート、またはカルバメートである;
(iii)第1試薬が芳香族またはヘテロ芳香族ハロゲン化亜鉛であり、第2試薬が芳香族、ヘテロ芳香族、またはビニルハライド、トシレート、トリフレート、メシレート、スルファメート、またはカルバメートである;
(iv)第1試薬が芳香族またはヘテロ芳香族ハロゲン化マグネシウムであり、第2試薬が芳香族、ヘテロ芳香族、またはビニルハライド、トシレート、トリフレート、メシレート、スルファメート、またはカルバメートである;
(v)第1試薬が芳香族またはヘテロ芳香族ハロゲン化スズであり、第2試薬が芳香族、ヘテロ芳香族、またはビニルハライド、トシレート、トリフレート、メシレート、スルファメート、またはカルバメートである;
(vi)第1試薬がケトン、アルデヒド、イミン、アミド、またはエステルであり、第2試薬が芳香族、ヘテロ芳香族、またはビニルハライド、トシレート、トリフレート、メシレート、スルファメート、またはカルバメートである;
(vii)第1試薬がアルコールまたはチオールであり、第2試薬が芳香族、ヘテロ芳香族、またはビニルハライド、トシレート、トリフレート、メシレート、スルファメート、またはカルバメートである;および
(viii)第1試薬が芳香族またはヘテロ芳香族シラノール、シロキサンまたはシランであり、第2試薬が芳香族、ヘテロ芳香族、またはビニルハライド、トシレート、トリフレート、メシレート、スルファメート、またはカルバメートである。 - (a)における各Xが同一である、請求項26記載の方法。
- 各Xが独立してトリフレート、ペンタフルオロエタンスルホネート、ヘプタフルオロプロパンスルホネート、およびノナフルオロブタンスルホネートからなる群より選択される、請求項26または27記載の方法。
- 各Xがトリフレートである、請求項26~28のいずれか一項記載の方法。
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