JP5327520B2 - 開閉体の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、開閉体の制御装置に関し、詳しくは、車体の後端に備えられたバックドアのようにアクチュエータにより開閉作動を行うものの制御を行う制御装置に関する。
上記のように構成された開閉体の制御装置として特許文献1では、車内からアクチュエータ18を制御してバックドア2の開扉操作を行う際には、コントローラ17がバックソナー14〜16から車体後方の障害物までの距離を取得する処理を行う。この処理によりバックドア2の可動範囲内に障害物が存在しないことをコントローラ17が判断した場合にはバックドア2の開扉を行い、バックドア2の可動範囲内に障害物が存在することをコントローラ17が判断した場合にはバックドア2の開扉を行わない制御形態が示されている。
また、この特許文献1では、バックドア2に備えたハンドルスイッチ13を操作してバックドア2の開扉操作を行う際に、バックソナー14〜16が車体後方のユーザを検出することになるが、この検出に拘わらずコントローラ17はバックドア2の開扉操作を行う制御形態が示されている。
更に、特許文献2では、実施例3においてアクチュエータ33で開閉動作を行うバックドア32を備え、車両31の後端部には車両後方を撮影するデジタルカメラ34が備えた構成が示されている。そして、デジタルカメラ34の撮像データに基づいてコントローラ6が障害物の存在を検知した場合には、乗員がアクチュエータ33を駆動してバックドア32を開き始めても開作動が強制的に停止する。この場合、アクチュエータ32の開動作を停止させるだけではなく、バックドア32を強制的に反転させても良い点も記載されている。
特開2004‐230993号公報 (段落番号〔0012〕〜〔0028〕、図1〜図5) 特開2007‐153193号公報 (段落番号〔0026〕〜〔0032〕、図4)
乗用車に備えられたバックドアは、荷物の積み降ろしのために開放するのが普通であり、駐車場や車庫のように後方の近い位置に壁等の障害物が存在する場合には、特許文献にも記載されるように開放作動を制限することも必要となる。また、乗用車に備えられたサイドドアにおいても、アクチュエータによって開放作動を行うものでは、開閉作動を制限する必要がある。
バックドアを例に挙げると、バッグのように小さい荷物の積み降ろし行う場合には、バックドアを作動領域の中間位置で停止させ、バックドアの側方と車体後部との間に形成される隙間から行うことも可能である。このような形態での荷物の積み降ろしでは、バックドアを上限まで開放させる必要はなく、車体の後方にユーザが立つ必要もない。
また、バックドアを上限まで開放作動させて荷物の積み降ろし形態ではバックドアを開放作動させるためのアクチュエータでのエネルギーの消費が大きいばかりでなく、風雨が強い状況では風雨が車内に吹き込むこともあり、改善の余地がある。
本発明の目的は、バックドア等の開閉体を適正に開放して荷物の積み降ろしを無理なく行わせる制御装置を合理的に構成する点にある。
本発明の特徴は、車体の外部からユーザが行う開操作を開操作情報として取得する開操作情報取得手段と、この開操作情報取得手段で取得した開操作情報に基づきアクチュエータを制御して前記車体の開閉体の開放作動を行う制御ユニットと、前記開閉体の近傍位置における人物の存否を検知する人検知手段とを備え、前記制御ユニットは、前記人検知手段により人物の存在が検知できない状態で前記開操作情報取得手段からの前記開操作情報を取得した際には、予め設定された目標開放位置まで前記開閉体を開放する目標設定モードの制御を行い、前記人検知手段により人物の存在が検知された状態で前記開操作情報取得手段からの前記開操作情報を取得した際には、前記目標開放位置に拘らず前記開閉体の開放作動を継続して行う目標非設定モードの制御を行う点にある。
この構成により、人検知手段によって人物の存在を検知できない状態において、ユーザが開操作を行うことで開操作情報が取得され、この取得に基づいて制御ユニットは、アクチュエータを制御することで目標設定モードで開閉体の開放作動を開始する。また、人検知手段によって人物の存在が検知された状態において、ユーザが開操作を行うことで開操作情報が取得され、この取得に基づいて制御ユニットは、目標非設定モードで開閉体の開放作動を開始し、目標開放位置に拘わらず開放を継続する。従って、バックドア等の開閉体を適正に開放して荷物の積み降ろしを無理なく行わせる制御装置が構成された。
本発明は、前記制御ユニットが、前記目標非設定モードの制御時にあっては、該人物の存在を検知している間、前記開閉体の開放作動を継続して行うとともに、該人物の存在を検知できなくなった際に該開閉体の開放作動を停止しても良い。この構成によると、目標非設定モードで開閉体の開放作動を開始した際に、人物が検知されている限り開放作動が継続し、開閉体の開放作動に伴い人物が検知されない状況に達した場合に開放作動が停止する。つまり、開閉体を停止させる目標開放位置を設定する処理を行わずとも、例えば、開閉体がバックドアの場合には人物の身長に対応した位置で開閉体の開放作動を停止させることが可能となり、また、開閉体がスライドドアの場合にはドアを無駄に開放させることなく人が存在する領域において開放することも可能となる。これにより、無駄な開放作動を抑制して荷物の積み降ろしが可能となる。
本発明は、前記開閉体が、その揺動端を後方上方に移動させる軌跡で開放作動を行うバックドアとして前記車体の後端に備えられ、前記人検知手段が、前記バックドアと対向する部位及びその下方部位が検知領域として設定されても良い。この構成によると、目標非設定モードでバックドアの開放作動を開始した後には、人検知手段が検知領域に人物を検出している状況では開放作動が継続して行われ、人検知手段が検知領域に人物を検出しない状況に達した際に開放作動が停止され、人物の身長に対応した位置でバックドアの開放作動を停止させることも可能となる。
本発明は、前記車体を基準にした人物の存在位置を特定する位置特定手段を備え、前記制御ユニットは、前記目標設定モード又は目標非設定モードで前記開閉体の開放作動を開始した際には、前記位置特定手段が特定した人物の位置情報に基づいて人物との接触の有無を判別し、接触する判別結果である場合には、接触以前に開閉体の作動を減速して停止する、又は、接触以前に警報を発して開閉体の作動を停止するように前記アクチュエータを制御する強制停止制御手段を備えても良い。この構成によると、開閉体の開放作動時に開閉体が人物に接触する位置にある場合には、開閉体が減速して停止することや、開閉体が人物に接触以前に警報を発して停止するので、開閉体が人物に接触することがなく、接触する可能性があることを警報によって認識することも可能となる。
本発明は、前記開操作情報取得手段が、前記開閉体又は車体がノックされた際の振動を取得する振動センサと、この振動センサからの信号に基づいてノックを検知するノック検知モジュールとを備えても良い。この構成によると、ユーザが開閉体や車体をノックするだけで、このノックの振動を振動センサが取得し、ノック検知モジュールがノックを感知することで開閉体の開放が可能となる。
第1実施形態の乗用車の車体のバックドア等を示す斜視図 第1実施形態の乗用車の車体の後面図 第1実施形態のバックドアの開閉構造を示す側面図 第1実施形態の制御系のブロック回路図 第1実施形態の情報の流れを示すブロック回路図 第1実施形態の開放制御ルーチンのフローチャート 第1実施形態の目標非設定モードで制御開始時のバックドアと画像情報とを示す図 第1実施形態の目標非設定モードで開放作動が開始された直後のバックドアと画像情報とを示す図 第1実施形態の目標非設定モードで停止直前のバックドアと画像情報とを示す図 第1実施形態の目標非設定モードで停止時点のバックドアを示す図 第1実施形態の目標設定モードで停止時点のバックドアを示す図 第2実施形態の制御系のブロック回路図 第2実施形態の情報の流れを示すブロック回路図 第2実施形態の開放制御ルーチンのフローチャート 第2実施形態の身長基準モードと目標設定モードとの停止時点のバックドアを示す図
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
〔第1実施形態・全体構成〕
図1〜図3に示すように、乗用車の車体1の前後に車輪2を備え、車体1の両側部にサイドドア3を備え、車体1の後端にハッチ型のバックドア10が備えられている。本発明ではサイドドア3とバックドア10との何れも開閉体として捉え得るものであるが、この第1実施形態ではバックドア10を開閉体の一例として説明を行う。
バックドア10は、揺動端が後方上方に移動する円弧軌跡で開放作動を行うように、上端部が横向き姿勢の支軸11周りで揺動自在に車体1のルーフ4の後端位置に支持されている。このバックドア10と車体1との間にはバックドア10を開放方向に付勢するガススプリング式のダンパ12を備えている。また、車体1の後端側にはバックドア10の開閉作動を駆動力によって行う駆動開閉ユニットAを備えている。
駆動開閉ユニットAは、図3に示すように、アクチュエータとしての電動モータMを備えると共に、電動モータMの駆動力を減速ギヤケース13で減速して操作アーム14を揺動作動させる構造を有している。この操作アーム14とバックドア10との間に操作ロッド15が備えられ、操作アーム14の揺動作動によりバックドア10の開放作動が行われる。
操作アーム14が閉じ側の揺動端から、開放側の揺動端まで揺動することによりバックドア10は閉位置Xから全開放位置Zまで開放作動を行う。バックドア10の支軸11周りでの揺動角を計測するようにポテンショメータやロータリエンコーダで成る角度センサSを備えている。尚、この角度センサSを操作アーム14の基端部に備えても良い。
バックドア10にはリヤウインドウ16が備えられ、ナンバープレートを配置する空間の上部位置にはバックドア10の人為的な開放を実現するハンドル17と、このハンドル17の人為操作を検出するハンドルスイッチ18とを備えている。バックドア10の揺動端には、このバックドア10を閉じ姿勢に維持するラッチ機構19を備えている。尚、ハンドル17を人為操作した場合には、この人為操作がハンドルスイッチ18で検知され、この検知信号に基づいてラッチ機構19のラッチ状態が解除される。
更に、バックドア10の揺動端には、開放状態にあるバックドア10を閉じ作動させる人為操作型のクローズスイッチ20を備え、このバックドア10の後面側にはスピーカ21を備えている。
バックドア10には、車体1の後方側を撮影するデジタル型のカメラ22を備え、車体1のリヤバンパー5には車体1の後方位置の障害物や人物までの距離を超音波によって計測する複数のソナー23を備えている。カメラ22は開閉体としてのバックドア10の近傍位置における人物の存否を判別するために用いられる。
カメラ22は駐車時において車体1の後方の画像を運転席近傍のモニタ(図示せず)に表示するために備えられたものであり、このカメラ22で撮影された画像情報に基づいて車体1の後方における人物の存否を検知する人検知手段としても使用される。このカメラ22は、バックドア10と対面する部位及びその下方部位が検知領域として設定されている。リヤバンパー5に複数のソナー23を備えることにより、夫々のソナー23の計測結果から三角測量の原理により、車体1を基準にした被計測対象の位置の特定も実現する。
この乗用車では、車体1の外部からユーザが、バックドア10やバックドア10のハンドル17をノックすることにより、ユーザの存否に対応したモードでバックドア10を開放作動させる開放制御を行う。この開放制御を実現するための制御ユニットBを車体1に備えており、この開放制御を実現する構成と、制御ユニットBの制御形態とを以下に説明する。
バックドア10には、バックドア10やハンドル17がノックされた際の振動を検知する振動センサ25を備えている。車体1には、ユーザが所持するスマートカード26との間で電波の送受信を行うアンテナ27を備えている。
バックドア10に備えたカメラ22は、バックドア10の後方の領域を撮影領域Vに含むものであり(バックドア10と対面する部位及びその下方部位が検知領域として設定される)、1秒間に複数コマ以上のコマを連続して撮影する。
〔制御系〕
図4に示すように、制御ユニットBは、入出力インタフェース31を備えると共に、CPU32にデータバスを介して接続する情報処理系等を備えている。入出力インタフェース31に対しては、ハンドルスイッチ18とクローズスイッチ20とからの信号の入力系が形成され、ラッチ機構19とスピーカ21とに対する出力系が形成されている。
更に、入出力インタフェース31に対しては、カメラ22で撮影した画像情報を取得する画像取得部22Aと、複数のソナー23を制御して計測対象物までの距離情報を取得するソナー制御部23Aと、振動センサ25で検知した振動からノイズを除去してノック情報を取得する振動判定部25Aと、アンテナ27を介してスマートカード26からの電波を受信する送受信部28とからの信号がアクセスする信号系が形成されている。
この入出力インタフェース31からドライバ29を介して駆動開閉ユニットAの電動モータMを制御する信号系と、入出力インタフェース31に対して角度センサSからの信号が入力する信号系とが形成されている。
CPU32にはデータバスを介して接続する情報処理系等として、認証処理手段33、ノック検知モジュール34(開操作情報取得手段の一例)、障害物判別手段35、人物抽出モジュール36、位置特定モジュール37、開放制御手段40、強制停止制御手段41、閉じ制御手段42、半導体メモリ等のストレージで成るデータ保存部43夫々を備えている。
認証処理手段33は、スマートカード26の電波をアンテナ27で受信した場合に、送受信部28を制御することでリクエスト信号を送信し、これに対応してスマートカード26が送信したID情報を取得し、このID情報と予め保存されている情報との比較を行う形態の認証を実現する。
ノック検知モジュール34は、スマートカード26の認証が成立している状況において振動センサ25で検知された信号からノックが行われたことを検知情報として振動判定部25Aから取得した場合に、開操作情報を生成する。
障害物判別手段35は、複数のソナー23で計測した被計測対象(障害物)までの距離情報をソナー制御部23Aから取得した場合に、取得した情報に基づいて障害物の有無と障害物までの距離情報を取得する。また、この障害物判別手段35では、障害となる位置に存在する被計測対象が人物であることを人物抽出モジュール36が判別した場合には、その被計測対象を障害物としない。
人物抽出モジュール36は、カメラ22で撮影した画像情報から輪郭抽出処理を行い、その輪郭と予め保存している複数種の人物の輪郭との比較を行い、近似するものを人物として抽出すると共に、人物が抽出された場合に人物が存在するとの存否情報を出力し、人物が抽出されない場合に人物が存在しないとの存否情報を出力する。
更に、人物抽出モジュール36は、カメラ22で撮影された画像情報の顔認証処理を行うことで人物の顔の存否の判別し、画像情報中に人物の顔が存在する場合に人物が存在するとの存否情報を出力し、人物が抽出されない場合に人物が存在しないとの存否情報を出力する。特に、この顔認証処理を行うものでは顔の特徴情報からユーザを特定するための認証に利用することも可能である。
尚、人物抽出モジュール36として、スマートカード26の存在位置を特定できるように複数のアンテナを備え、複数のアンテナにおける受信位置に基づいて人物の存否を検知するものでも良い。この判別結果と画像処理により判別結果とを併せた処理によって判別の精度を高めることも考えられる。
位置特定モジュール37は、人物抽出モジュール36が人物の存在を判別している状況において、複数のソナー23で計測した被計測対象(人物)までの距離情報から三角測量の原理に基づいて人物の位置を位置情報として生成する処理を実現する。
尚、この位置特定モジュール37は、カメラ22で撮影された画像情報の画像処理によって人物の位置を特定する処理を行うものであっても良い。この場合、カメラ22のレンズが自動的な合焦を行う(オートフォーカス)ものである場合には、合焦時(ピントが合った時点)における距離情報から人物の位置の特定が可能な位置情報を生成するように処理形態を設定しても良い。
開放制御手段40は、開操作情報の取得に基づいてバックドア10の開放作動を開始した時点においてカメラ22で人物が撮影されている場合には、モード選択部40aが目標非設定モード実行部40bでの処理を選択する。これとは逆に、バックドア10の開放作動を開始した時点においてカメラ22で人物が撮影されていない場合には、モード選択部40aが目標設定モード実行部40cでの処理を選択する。
このように開操作情報の取得に基づいて開放作動を開始した時点で、カメラ22で人物が撮影されているか否かに基づいて制御モードの選択を可能にするため、開操作情報を取得したタイミングから開放作動を開始するまでの時間(タイムラグ)として、カメラ22の撮影領域V(図7、図8等を参照)の外部の領域に人物が移動し得る時間が設定されている。
つまり、バックドア10を後方からユーザがノックした後に、ユーザがその位置に存在する場合には、目標非設定モードでの制御が開始され、ユーザがノックした後にカメラ22で撮影されない位置まで移動した場合には目標設定モードでの制御の開始が可能となる。
また、目標非設定モード実行部40bによって実行される目標非設定モードでは、バックドア10の開閉作動が開始された後において、カメラ22で人物が撮影されている限り開放作動を継続し、カメラ22で人物が撮影されない状況に達した場合に(人物の存在を検知できなくなった際に)設定量だけ開放作動を継続した後に開放作動を停止する。
目標設定モード実行部40cによって実行される目標設定モードでの制御では、バックドア10の開放作動が開始された後に開放作動領域の中間の目標開放位置Yaをセットし、この目標開放位置Yaにバックドア10の揺動端が達したタイミングで開放作動を停止する(具体的な処理形態は後述する)。
強制停止制御手段41は、目標非設定モード又は目標設定モードでバックドア10の開放作動を開始した後に、人物や人物が所持するバッグ等にバックドア10が接触する可能性がある判別結果を得た場合には、スピーカ21から警報音を出力し、これらの制御に優先してバックドア10の開閉作動を強制的に停止する。
閉じ制御手段42は、バックドア10が開放状態にある状況において、クローズスイッチ20が操作された場合に、駆動開閉ユニットAの駆動力によってバックドア10を閉じる制御を行う。
データ保存部43は、目標設定モードでの開放作動における目標開放位置Ya(図11を参照)の情報、この目標設定モードで開放作動を停止させる条件が成立した後に設定量だけ開放作動を継続するための制御量の情報、あるいは、認証処理手段33で認証のために使用されるID情報等が保存される。
この制御系では、カメラ22と人物抽出モジュール36とによって本発明の人検知手段が構成されている。この人検知手段としてスマートカード26の電波を受信するための複数のアンテナ27と、この複数のアンテナ27の電波の受信領域内における人物の存否を判別する構成とを併せて人物の存否の判別を行うように構成したものでも良い。
複数のソナー23と位置特定モジュール37とによって人物の存在位置を特定する位置特定手段が構成されている。この位置特定手段としてはソナー23からの情報と、カメラ22で撮影した画像情報から抽出した人物の位置とを用いるように処理形態を設定して良い。更に、前述したようにスマートカード26の電波を受信するためのアンテナを複数備えることにより、位置精度を高めるように構成することも可能である。
振動センサ25とノック検知モジュール34とで開操作情報取得手段が構成されている。この開操作情報取得手段としてバックドア10のハンドル17を人為的に操作した際に開操作情報を取得するように構成しても良い。
認証処理手段33、ノック検知モジュール34、障害物判別手段35、人物抽出モジュール36、位置特定モジュール37、開放制御手段40、強制停止制御手段41、閉じ制御手段42はソフトウエアで構成されるものであるが、ハードウエアで構成して良く、ソフトウエアとハードウエアとの組み合わせによって構成しても良い。
〔制御形態〕
制御ユニットBの制御形態の概要を図6のフローチャートのように示しており、情報の流れを図5に示している。つまり、認証処理手段33がスマートカード26を認証した状況において、バックドア10等がノックされ、開操作情報を取得した場合には、制御ユニットBの開放制御手段40がラッチ機構19のラッチ状態を解除し、駆動開閉ユニットAの電動モータMの駆動によりバックドア10の開放作動を開始する(#101〜#103ステップ)。
この処理では、スマートカード26から受信したID情報に基づいて乗用車のユーザであることを判別した状況で、振動センサ25が検知した検知情報をノック検知モジュール34がノックであることを判別することが処理を実行するための条件となる。
この開放作動を開始した場合には、ソナー23の計測結果に基づいて障害物の存否を判別すると共に、障害物が存在しないことを判別した場合には、バックドア10の開放作動を開始した時点においてカメラ22で撮影された画像情報G(図7、図8を参照)から人物(基本的にユーザ)の存否を判別する。
また、この制御では、ユーザがノックを行った後に、ノックを行ったユーザが制御モードの選択を実現するため、前述したように、人物の存否の判別を行うタイミング(開放作動を開始するタイミング)がノックを行ったタイミングから僅かに遅くなるようにタイムラグが設定されている。これにより、ユーザはノックを行った後に、バックドア10を基準にした位置を任意に選択することによって、所望のモードでの制御を行わせることが可能となる。
人物が存在する判別結果を取得した場合にはモード選択部40aが目標非設定モード実行部40bでの処理を選択し、目標非設定モードの制御に移行する。これとは逆に、人物が存在しない判別結果を取得した場合にはモード選択部40aが目標設定モード実行部40cでの処理を選択し、目標設定モードに移行する(#104、#105ステップ)。
この処理では、複数のソナー23の計測結果に基づいて障害物判別手段35が障害物の存否の判別を行い、障害物が存在する場合にはバックドア10の開放作動を停止する(#110ステップ)。
障害物とは人物ではなく、バックドア10の開放作動時にバックドア10の開放作動領域に含まれる壁面や柱等を指す。また、人物の存否を判別する場合には、前述したようにカメラ22で撮影した画像情報から輪郭抽出処理を行い、その輪郭と予め保存している複数種の人物のパターンの輪郭との比較を行い、近似するものが含まれる場合に人物が存在すると判別する。この処理と同時に顔認証の技術により画像情報Gに人物の顔の存否が判別され、画像情報に人物の顔が含まれる場合にも人物が存在すると判別する。つまり、人物抽出モジュール36は人物の輪郭が存在する場合と、人物の顔が存在する場合との何れの場合にも人物を抽出し、その結果、人物が存在するとの判別を行う。
〔制御形態−目標非設定モード〕
目標非設定モードでは、カメラ22で撮影された画像情報から人物が存在する判別結果を継続的に取得する場合にはバックドア10の開放作動を継続する(#106〜#108ステップ)。この開放作動を継続する場合に、位置特定モジュール37からの位置情報からバックドア10が人物等に接近したことを検知した際には、開放作動の速度の減速を行うとともに警報音を出力する。
この目標非設定モードでの開放作動が継続している際に、位置特定モジュール37からの位置情報からバックドア10が人物等に接触する可能性がある状況に陥った場合には、強制停止制御手段41の制御によりスピーカ21から警報音を出力し、開放作動を停止する(#107、#111、#110ステップ)。
この強制的な停止は、強制停止制御手段41が目標非設定モードの制御に優先して行うものであり、バックドア10の開放作動を強制的に停止させることにより、バックドア10と人物等の接触を回避する。
この目標非設定モードにおいてバックドア10の開放作動の初期には図7(a)に示す如くカメラ22の撮影領域Vに人物の全身が含まれることから、図7(b)に示す如くカメラ22で撮影した画像情報Gには人物の頭部から足に到るほぼ全身が撮影される。従って、目標非設定モード実行部40bは、画像情報Gに人物が存在する判別結果を人物抽出モジュール36から取得することになり、開放作動は継続する。
次に、図8(a)に示すようにバックドア10の開放作動に伴いカメラ22の撮影領域Vが上方に変位し、この変位に従い図8(b)に示す如く画像情報Gには人物の頭部だけが存在することになる。このように人物の頭部近くだけが撮影される状況においても、画像情報Gに人物が存在する判別結果を人物抽出モジュール36から取得することになり、目標非設定モード実行部40bは、開放作動は継続する。
この後、図9(a)に示すようにバックドア10が位置Ytに達すると、撮影領域Vに人物の顔が含まれなくなり、カメラ22で撮影した画像情報Gには図9(b)に示す如く人物が存在しない状況に達する。このようにバックドア10が位置Ytに達すると、人物抽出モジュール36から人物が存在しない判別結果を取得することになり、目標非設定モード実行部40bは、開放作動を設定量(設定時間又は設定角度)だけ継続させた後、その開放作動を停止する(#109、#110ステップ)。
このように人物が存在しない判別結果を取得した後に、開放作動をデータ保存部43から取得した設定量(設定時間又は設定角度)だけ継続させることにより、バックドア10が位置Yuに達して開放作動が停止する。この位置Yuは、図10に示すように、人物の身長より距離Pだけ高い位置となる。
これにより目標非設定モードでは、開放作動が停止した時点のバックドア10の揺動端の位置Yuは、人物(基本的にユーザ)の身長より距離Pだけ高く、人物は殆ど屈むことなくバックドア10の下側を移動して荷物の積み降ろし等を容易に行える。
尚、開放作動を設定量だけ継続する際には、その設定量は予め設定された時間や角度の値で良いが、例えば、画像情報Gから人物の身長を計測し、この身長の10パーセント等、人物によって変化する値であっても良い。
特に、図面では人物の位置が変化しない状態での画像情報の遷移を示しているが、開放作動が停止する以前に人物がカメラ22の撮影領域Vの外に移動することによっても開放作動を停止させることが可能となる。
〔制御形態−目標設定モード〕
目標設定モードでは、図11に示すように、目標開放位置Yaがセットされ、この目標開放位置Yaを角度センサSが検知するまでバックドア10の開放作動を継続し、検知したタイミングで開放作動を停止する(#112〜#115ステップ、#110ステップ)。
目標開放位置Yaとは、バックドア10の開放作動領域(閉位置Xから全開放位置Zまでの領域)の中間に設定される。
この目標設定モードでバックドア10の開放作動を行う場合には、車体1の後方から外れた位置にユーザが立ち、バックドア10あるいはハンドル17をノックする、又は、バックドア10あるいはハンドル17をノックした後、直ちに車両の後方から外れた位置までユーザが移動する形態で操作を行うことになる。
この開放作動を継続する場合に、位置特定モジュール37の位置情報からバックドア10が人物等に接近したことを検知した際には、開放作動の速度の減速を行うとともに警報音を出力する制御が行われる(#113ステップ)。
更に、目標設定モードでの開放作動が継続している際に、位置特定モジュール37の位置情報からバックドア10が人物等に接触する可能性がある状況に陥った場合には、強制停止制御手段41の制御により警報音を出力し、開放作動を停止する(#114、#111、#110ステップ)。
この強制的な停止は、強制停止制御手段41が目標設定モードの制御に優先して行うものであり、ようにバックドア10の開放作動を強制的に停止させることにより、バックドア10と人物等の接触を回避できる。
この制御によりバックドア10の揺動端が、目標開放位置Yaに達したことを角度センサSからのフィードバック信号で判定すると、そのタイミングで開放作動を停止する(#115、#110ステップ)。
これにより、目標設定モードでは、図11に示すように、バックドア10を全開放位置Zまで揺動させず、中間位置で停止させる。そして、この開放状態では、バックドア10の側方と車体1の後部との間に形成される隙間から荷物の積み降ろしが可能となる。
このフローチャートに示す制御では強制停止制御手段41によってバックドア10の開放作動を強制的に停止した場合には、開放作動の継続が不能な状態に達するものであるが、例えば、接触する可能性が解消された場合に開放作動を再開するように制御形態を設定するものであっても良い。また、開放作動が強制的に停止した後に、接触を回避する位置まで人物が移動した後にバックドア10をノックする等の操作を行うことにより開放作動を再開するように制御形態を設定しても良い。
〔第1実施形態の効果〕
このように第1実施形態では、ユーザとして認証された人物がバックドア10をノックした場合には、ノックから少し遅れたタイミングでバックドア10の開放作動が開始される。これにより、ノックの後にバックドア10を基準にして立つ位置を選択することにより、目標非設定モードと目標設定モードとの何れか一方のモードの選択が可能になる。
この開放作動が開始された時点においてカメラ22で撮影された画像情報に人物の存否が判別され、この判別で人物が存在するとの判別結果が取得された場合には目標非設定モードでの制御が選択され、カメラ22で撮影された画像情報に人物が含まれない場合には目標設定モードが選択される。
目標非設定モードの制御では、カメラ22で撮影される画像情報に人物が含まれる限り開放作動が継続し、人物が含まれない状態に達した場合には、その状態に達した時点から設定量だけバックドア10を開放作動させた後に停止する。その結果、人物の身長より少し高い位置でバックドア10を停止させることが可能となり、荷物の積み降ろしなどを容易に行えるものとなる。
目標設定モードの制御では、予め設定された目標開放位置Yaが設定され、バックドア10の揺動端が目標開放位置Yaに達した時点で開放作動が停止する。その結果、車体1の後端とバックドア10の側方との間に形成される隙間を介しての荷物の積み降ろしが可能となる。
このような制御を行うことにより、目標非設定モードと目標設定モードとの何れの制御であってもバックドア10を全開放位置Zまで開放作動させないのでエネルギーの無駄がなく、開閉作動の時間も短縮でき利便性が高いものとなる。更に、風雨が強い場合でも、雨や風が室内に吹き込む不都合も解消できる。
特に、目標非設定モードと目標設定モードとの何れの開放作動時においても、バックドア10が人物等に接近した場合には警報を発して減速することにより、バックドア10と人物等との接触を未然に回避できる。しかも、接触する可能性が高い場合には警報を発して強制的に停止することにより、接触を確実に回避できるものにしている。
〔第2実施形態〕
この第2実施形態では乗用車の基本的な構成やバックドア10の開閉作動を実現する構成は、第1実施形態で図1〜図3に示したものと基本的に変わるものではなく、制御系の構成と制御形態が第1実施形態と比較して少し変わっており、以下に第1実施形態と異なる構成、制御形態について説明する。尚、この第2実施形態において第1実施形態と共通するものには第1実施形態と同じ番号・符号を付する。
この乗用車では、車体1の外部からユーザが、バックドア10やハンドル17をユーザがノックすることにより、そのユーザの存否を判別し、ユーザに存否に対応したモードでバックドア10を開放作動させる開放制御を行う。この開放制御を実現するための制御ユニットBを車体1に備えており、この開放制御を実現する構成と、制御ユニットBの制御形態とを以下に説明する。
バックドア10には、バックドア10やハンドル17がノックされた際の振動を検知する振動センサ25を備えている。車体1には、ユーザが所持するスマートカード26との間で電波の送受信を行うアンテナ27を備えている。
バックドア10に備えたカメラ22は、バックドア10の後方の領域を撮影領域Vに含むものであり、1秒間に複数コマ以上のコマを連続して撮影する。
〔制御系〕
この第2実施形態では、図12に示すように、制御ユニットBは、第1実施形態の制御系に対してCPU32にデータバスを介して接続する身長計測モジュール38を付加した構成を有すると共に、第1実施形態の開放制御手段40に代えて、開放制御手段40がモード選択部40dと、身長基準モード実行部40eと、目標設定モード実行部40fとで構成されている点において異なる。
身長計測モジュール38は、位置特定モジュール37で人物の位置が取得された状況において、カメラ22で撮影された画像情報の画像処理によって人物の頭部の位置から身長H(図15(a)を参照)を計測し、身長情報を生成する処理を行う。
具体的な処理形態としては、人物抽出モジュール36で抽出した人物全体の姿の情報から人物の頭部の位置を特定し、この頭部の位置と、位置特定モジュール37で取得した位置情報とに基づき三角測量の原理、あるいは、画像情報に含まれる頭部の位置に基づいて人物の身長Hの情報を取得する。
開放制御手段40は、開操作情報を取得した際にカメラ22で人物が撮影されている場合には、モード選択部40aが身長基準モード実行部40eでの処理を選択し、開操作情報を取得した際にカメラ22で人物が撮影されていない場合には、モード選択部40aが目標設定モード実行部40cでの処理を選択する。
身長基準モード実行部40eでの身長基準モードの制御では、図15(a)に示す如く、人物の身長Hより設定距離Dだけ高い位置に目標開放位置Ybを設定して開放作動を開始し、その目標開放位置Ybにバックドア10の揺動端が達したタイミングで開放作動を停止する。
特に、この身長基準モードでは目標開放位置Ybを身長Hに対応する位置に設定するものであれば良く、例えば、身長Hと一致する位置に目標開放位置Ybを設定することや、身長Hより少し低い位置に目標開放位置Ybを設定するものでも良い。
〔制御形態〕
制御ユニットBの制御形態の概要を図14のフローチャートのように示しており、情報の流れを図13に示している。つまり、認証処理手段33がスマートカード26を認証した状況において、バックドア10等がノックされ、開操作情報を取得した場合には、ソナー23の計測結果に基づいて障害物の存否の判別し、障害物が存在しない場合に人物の存否の判別を行う(#201〜#204ステップ)。
この処理では、スマートカード26から受信したID情報に基づいて乗用車のユーザであることを判別した状況で、振動センサ25が検知した検知情報をノック検知モジュール34がノックであることを判別することが処理を実行するための条件となる。そして、ソナー23の計測結果に基づいて障害物の存否の判別が行われる。
障害物とは人物ではなく、バックドア10の開放作動時にバックドア10の開放作動領域に含まれる壁面や柱等を指す。また、人物の存否を判別する場合には、前述したようにカメラ22で撮影した画像情報から輪郭抽出処理を行い、その輪郭と予め保存している複数種の人物のパターンの輪郭との比較を行い、近似するものが含まれる場合に人物が存在すると判別する。この処理と同時に顔認証の技術により画像情報Gに人物の顔の存否が判別され、画像情報に人物の顔が含まれる場合にも人物が存在すると判別する。つまり、人物抽出モジュール36は人物の輪郭が存在する場合と、人物の顔が存在する場合との何れの場合にも人物を抽出し、その結果、人物が存在するとの判別を行う。
人物の存否の判別の結果、人物が存在する判別結果を取得した場合にはモード選択部40dが身長基準モード実行部40eでの処理を選択し、身長基準モードの制御に移行する。これとは逆に、人物が存在しない判別結果を取得した場合にはモード選択部40dが目標設定モード実行部40fでの処理を選択し目標設定モードに移行する(#204ステップ)。
この制御では、ユーザがノックを行った後に、ノックを行ったユーザが制御モードの選択を実現するため、人物の存否の判別を行うタイミングがノックを行ったタイミングから僅かに遅くなるようにタイムラグが設定されている。これにより、ユーザはノックを行った後に、バックドア10を基準にした位置を任意に選択することによって、所望のモードでの制御を行わせることが可能となる。
目標設定モードでは、車体1の後方に人物が存在しないことが制御の条件となるが、車体1の後方から離れた位置に人物が存在することがカメラ22の画像情報から判別された場合でも、この目標設定モードでの制御は実行される。
〔制御形態−身長基準モード〕
身長基準モードでは、カメラ22からの画像情報に基づいて人物抽出モジュール36で判別した人物の身長Hの情報を身長計測モジュール38で取得し、更に、データ保存部43から設定距離Dの情報を取得して図15に示すように、目標開放位置Ybを設定し、バックドア10の開放作動を開始する(#205、#206ステップ)。
このようにバックドア10の開放作動を開始する場合には、制御ユニットBの開放制御手段40がラッチ機構19のラッチ状態を解除し、駆動開閉ユニットAの電動モータMの駆動によりバックドア10の開放作動を開始する。
この身長基準モードでの開放作動が継続している際に、位置特定モジュール37からの位置情報からバックドア10が人物等に接近したことを検知した際には、開放作動の速度の減速を行うとともに警報音を出力する。また、この身長基準モードでの開放作動が継続している際に、位置特定モジュール37からの位置情報からバックドア10が人物等に接触する可能性がある状況に陥った場合には、強制停止制御手段41の制御によりスピーカ21から警報音を出力し、開放作動を停止する(#207〜#209ステップ、#211、#210ステップ)。
この強制的な停止は、強制停止制御手段41が身長基準モードの制御に優先して行うものであり、バックドア10の開放作動を強制的に停止させることにより、バックドア10と人物等の接触を回避する。
この制御によりバックドア10の揺動端が、目標開放位置Ybに達したことを角度センサSからのフィードバック信号で判定すると、そのタイミングで開放作動を停止する(#209、#210ステップ)。
〔制御形態−目標設定モード〕
目標設定モードでは、図15に示すように、目標開放位置Yaがセットされ、バックドア10の開放作動を開始する(#212、#213ステップ)。
目標開放位置Yaとは、バックドア10の開放作動領域(閉位置Xから全開放位置Zまでの領域)の中間に設定されるものであり、この目標設定モードでは図16に示す如く、開放作動領域の中間に設定されている。
この目標設定モードでバックドア10の開放作動を行う場合には、車体1の後方から外れた位置にユーザが立ち、バックドア10あるいはハンドル17をノックする、又は、バックドア10あるいはハンドル17をノックした後、直ちに車両の後方から外れた位置までユーザが移動する形態で操作を行うことになる。
これにより目標開放位置Yaがセットされ、バックドア10の開放作動が開始われた後には、目標開放位置Yaを角度センサSが検知するまでバックドア10の開放作動を継続し、検知したタイミングで開放作動を停止する(#214〜#116ステップ、#210ステップ)。
この開放作動を継続する場合に、位置特定モジュール37の位置情報からバックドア10が人物等に接近したことを検知した際には、開放作動の速度の減速を行うとともに警報音を出力する制御が行われる(#214ステップ)。
更に、目標設定モードでの開放作動が継続している際に、位置特定モジュール37の位置情報からバックドア10が人物等に接触する可能性がある状況に陥った場合には、強制停止制御手段41の制御により警報音を出力し、開放作動を停止する(#215、#211、#210ステップ)。
この強制的な停止は、強制停止制御手段41が目標設定モードの制御に優先して行われるものであり、ようにバックドア10の開放作動を強制的に停止させることにより、バックドア10と人物等の接触を回避できる。
この制御によりバックドア10の揺動端が、目標開放位置Yaに達したことを角度センサSからのフィードバック信号で判定すると、そのタイミングで開放作動を停止する(#216、#210ステップ)。
これにより、目標設定モードでは、バックドア10を全開放位置Zまで揺動させず、中間位置で停止させる。そして、この開放状態では、バックドア10の側方と車体1の後部との間に形成される隙間から荷物の積み降ろしが可能となる。
このフローチャートに示す制御では強制停止制御手段41によってバックドア10の開放作動を強制的に停止した場合には、開放作動の継続が不能な状態に達するものであるが、例えば、接触する可能性が解消された場合に開放作動を再開するように制御形態を設定するものであっても良い。また、開放作動が強制的に停止した後に、接触を回避する位置まで人物が移動した後にバックドア10をノックする等の操作により開放作動を再開するように制御形態を設定しても良い。
〔第2実施形態の効果〕
このように第2実施形態では、ユーザであることを認識された人物がバックドア10をノックした場合には、ノックから少し遅れたタイミングでカメラ22で撮影された画像情報に人物の存否が判別される。これにより、ノックの後にバックドア10を基準にして立つ位置を選択することにより、身長基準モードと目標設定モードとの何れか一方のモードの選択が可能になる。
この判別で人物が存在する判別結果が取得された場合には身長基準モードでの制御が選択される。この身長基準モードの制御では、カメラ22で撮影される画像情報の人物の身長Hの身長情報を取得し、この身長情報より少し高い位置に目標開放位置Ybが設定されバックドア10の開放作動が開始される。この後、バックドア10の揺動端が目標開放位置Ybに達した場合にバックドア10を開放作動させた後に停止する。その結果、人物の身長より少し高い位置でバックドア10を停止させることが可能となり、荷物の積み降ろしなどを容易に行えるものとなる。
また、カメラ22で撮影された画像情報に人物が含まれない場合には、目標設定モードでの制御が選択される。この目標設定モードでの制御では、予め設定された目標開放位置Yaが設定され、バックドア10の揺動端が目標開放位置Yaに到達して開放作動が停止する。その結果、車体1の後端とバックドア10の側方との間に形成される隙間を介しての荷物の積み降ろしが可能となる。
身長基準設定モードと目標設定モードとの何れの制御であってもバックドア10を全開放位置Zまで開放作動させないのでエネルギーの無駄がなく、開閉作動の時間も短縮でき利便性が高いものとなる。更に、風雨が強い場合でも、雨や風が室内に吹き込む不都合も解消できる。
特に、身長基準モードと目標設定モードとの何れの開放作動時においても、バックドア10が人物等に接近した場合には警報を発して減速することにより、バックドア10と人物等との接触を未然に回避できる。しかも、接触する可能性が高い場合には警報を発して強制的に停止することにより、接触を確実に回避できるものにしている。
〔別実施形態〕
本発明は、上記した実施の形態以外に以下のように構成しても良い。
(a)車体に備えた開閉体として、サイドドアやスライドドアを制御対象に設定する。このようにサイドドアやスライドドアを制御対象にした場合にも、ドアを基準にしてユーザが立つ位置を選択することで、ドアを無駄に大きく開放する制御を回避できる。
(b)開操作情報を取得するための開操作情報取得手段を、リモートコントローラからの電波信号や音波信号を受信するように構成する。このように構成することによりスマートカード26を所持しなくとも、リモートコントローラを操作することでユーザが立つ位置に対応した制御モードでバックドア10の開放作動を行える。
(c)リヤフェンダーに振動センサ25を備え、リヤフェンダーをノックした際の振動に基づいて開操作情報を取得するように開操作情報取得手段を構成する。このように構成することにより、バックドア10をノックしなくとも、リヤフェンダーをノックすることでバックドア10の開放作動を行わせることが可能となる。
本発明は、乗用車のほかトラックを含めた車両においてバックドアやサイドドアに利用することができる。
1 車体
10 開閉体・バックドア
22 人検知手段・カメラ
23 位置特定手段(ソナー)
25 開操作情報取得手段・振動センサ
34 開操作情報取得手段・ノック検知モジュール
36 人検知手段(人物抽出モジュール)
37 位置特定手段(位置特定モジュール)
41 強制停止制御手段
B 制御ユニット
M アクチュエータ(電動モータ)
Ya 目標開放位置

Claims (5)

  1. 車体の外部からユーザが行う開操作を開操作情報として取得する開操作情報取得手段と、この開操作情報取得手段で取得した開操作情報に基づきアクチュエータを制御して前記車体の開閉体の開放作動を行う制御ユニットと、前記開閉体の近傍位置における人物の存否を検知する人検知手段とを備え、
    前記制御ユニットは、
    前記人検知手段により人物の存在が検知できない状態で前記開操作情報取得手段からの前記開操作情報を取得した際には、予め設定された目標開放位置まで前記開閉体を開放する目標設定モードの制御を行い、
    前記人検知手段により人物の存在が検知された状態で前記開操作情報取得手段からの前記開操作情報を取得した際には、前記目標開放位置に拘らず前記開閉体の開放作動を継続して行う目標非設定モードの制御を行う開閉体の制御装置。
  2. 前記制御ユニットは、前記目標非設定モードの制御時にあっては、該人物の存在を検知している間、前記開閉体の開放作動を継続して行うとともに、該人物の存在を検知できなくなった際に該開閉体の開放作動を停止する請求項1記載の開閉体の制御装置。
  3. 前記開閉体が、その揺動端を後方上方に移動させる軌跡で開放作動を行うバックドアとして前記車体の後端に備えられ、前記人検知手段が、前記バックドアと対向する部位及びその下方部位が検知領域として設定されている請求項1又は2記載の開閉体の制御装置。
  4. 前記車体を基準にした人物の存在位置を特定する位置特定手段を備え、
    前記制御ユニットは、前記目標設定モード又は目標非設定モードで前記開閉体の開放作動を開始した際には、前記位置特定手段が特定した人物の位置情報に基づいて人物との接触の有無を判別し、接触する判別結果である場合には、接触以前に開閉体の作動を減速して停止する、又は、接触以前に警報を発して開閉体の作動を停止するように前記アクチュエータを制御する強制停止制御手段を備えている請求項1〜3のいずれか一項に記載の開閉体の制御装置。
  5. 前記開操作情報取得手段が、前記開閉体又は車体がノックされた際の振動を取得する振動センサと、この振動センサからの信号に基づいてノックを検知するノック検知モジュールとを備えている請求項1〜4のいずれか一項に記載の開閉体の制御装置。
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