JP5326690B2 - 旋光板、およびこれが用いられた液晶表示装置 - Google Patents

旋光板、およびこれが用いられた液晶表示装置 Download PDF

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本発明は、直線偏光を旋回させる機能を有する旋光板、および当該旋光板が用いられ、偏光眼鏡を装着した状態であっても、表示が暗くならずに観察することが可能な液晶表示装置に関するものである。
現行の液晶表示装置は、表示画面から射出される表示光の偏光状態は直線偏光となっている。例えば、液晶表示装置を正面から見た場合、TNモードの場合は画面の斜め方向に偏光透過軸が向くように設定されているのが殆どである。一方、VAモードやIPSモードでは上下方向が多いが、屋外屋内の広告用途などで用いられているものは回路のみ変更し、上下縦長に設置して偏光透過軸が左右方向に設定されているものが見られる。液晶表示装置から出射される直線偏光の偏光透過軸がこのような方向になる理由は、液晶表示装置の表示側に配置された偏光板を透過することが可能な光は、偏光板の偏光透過軸の方向と一致した直線偏光だからである。すなわち、TNモードの場合は液晶表示装置の表示側に配置された偏光板の偏光透過軸が斜め方向、広告用のVAモード、IPSモードの場合はほぼ左右方向に設定されているからである。
一方、TNモードが多く使用されている自動車用表示装置、ナビゲーション装置、航空機コックピット用表示装置、移動式無線機、携帯電話、魚群探知機、腕時計、屋内外の表示装置等、屋外や強い光線の下で使用される表示部として上記のような現行の液晶表示装置を用いた場合、そのような環境で併用される機会の多い偏光眼鏡を通してこのような液晶表示装置を見ると、液晶表示装置と偏光眼鏡の偏光透過特性がお互いに悪影響を及ぼしてしまい、表示が暗くて見え難く、非常に視認性が悪化してしまう問題点がある。その理由は、偏光眼鏡の偏光透過軸が上下方向に設定されているため、表示画面からの直線偏光の偏光透過軸と偏光眼鏡の偏光透過軸が一致しないために偏光眼鏡の光線透過率が著しく低下してしまうからである。
ここで、偏光眼鏡の偏光レンズの偏光透過軸の方向が略上下方向となっている理由は、水面等屈折率界面からの反射光はP偏光に比べてS偏光の成分が多いため、水面等屈折率界面での反射によるぎらつきを防ぐために設定されているからである。
上記のような問題点に鑑み、特許文献1には液晶表示装置を構成する表示側にλ/4位相差板を配置して、直線偏光を円偏光とする技術が開示されている。このような方法によれば、表示側に照射される直線偏光が解消されるため、偏光眼鏡を装着した状態でも、画像を観察することができるようになる。しかしながら、その一方で直線偏光が円偏光に変換されたことで、表示に供される光が全方向に分散されることになるため、偏光眼鏡を装着した状態で観察できる画像が暗くなってしまうという問題点があった。
また、特許文献2には、偏光解消板を用いて直線偏光を解消することにより、偏光眼鏡を装着した状態でも視認可能にした液晶表示装置が開示されている。しかしながら、偏光解消板は非常に高価であり、急激な市場の拡大によってコストダウンが求められている液晶表示装置には不向きであるし、表示に供される光が全方向に分散されることになるため、偏光眼鏡を装着した状態で観察できる画像が暗くなってしまうという問題があった。
さらに、特許文献3には、液晶材料のツイスト角に沿って、直線偏光を旋回させることができる旋光板が開示されている。このような旋光板も、直線偏光の偏光軸方向を回転させることができるため、液晶表示装置に用いることにより偏光眼鏡を装着した状態でも、画像を観察することができるようになる。また、旋光板の場合は、光を単純に回転させるのみであるため、全体の光量が低下することが少なく、より明るく表示可能な液晶表示装置を得ることができる。
しかしながら、このような旋光板は液晶材料のツイスト角に沿って偏光軸を旋回させるものであることから、その光の偏光軸の旋回角度は、液晶材料のツイスト角と一致するものである。そして、一般的に液晶材料のツイスト角をバラツキなく制御することは困難であるため、このような旋光板を大面積で形成すると、ツイスト角のバラツキに対応して、旋回角度にもバラツキが生じてしまい、偏光眼鏡を装着した状態で、均質な画像を観察することが困難になってしまうという問題点があった。
特開平10−10523号公報 特開平10−10522号公報 特開平6−3525号公報
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、偏光軸の旋回角度にバラツキが生じにくく、所望の旋回角度を実現することが容易な旋光板、およびこれが用いられることにより、偏光眼鏡を装着した状態でも、明るい画像を観察することができる液晶表示装置を提供することを主目的とする。
上記課題を解決するために本発明は、透明基板と、上記透明基板に形成され、コレステリック構造を形成した棒状化合物を含有する旋光層とを有し、透過する直線偏光の偏光軸を旋回させる機能を有する旋光板であって、上記コレステリック構造は、ツイスト角が90度よりも大きく、かつピッチが450nm〜4000nmの範囲内であることを特徴とする、旋光板を提供する。
本発明によれば、上記旋光層がコレステリック構造を形成した棒状化合物を含有するものであることにより、本発明の旋光板を透過する直線偏光の偏光軸を回転させることができるが、当該コレステリック構造のツイスト角が90度よりも大きく、かつピッチが450nm〜4000nmの範囲内であることにより、本発明の旋光板を透過する直線偏光の偏光軸を、上記コレステリック構造のツイスト角に依存しないで旋回させることができる。このように、本発明においてはコレステリック構造のツイスト角に沿って偏光軸を旋回させるものではないため、仮に上記コレステリック構造のツイスト角にバラツキが生じたとしても、直線偏光の旋回角度にバラツキが発生することを著しく低減することができる。また、本発明によれば上記コレステリック構造のツイスト角、およびピッチが上記範囲内であることにより、旋光層の厚みを調整することによって、所望の旋回角度を実現することも可能になる。
このようなことから、本発明によれば直線偏光の偏光軸の旋回角度にバラツキが生じにくく、所望の旋回角度を実現することが容易な旋光板を得ることができる。
本発明においては、上記コレステリック構造のピッチが、450nm〜1350nmの範囲内であることが好ましい。コレステリック構造はそのピッチに対応する波長の光を選択的に反射する選択反射性を有するものであるところ、本発明におけるコレステリック構造のピッチが上記範囲内であることにより、本発明の旋光板を、直線偏光の偏光軸を旋回させる旋光性に加えて、熱線を反射する機能を付与することができるからである。コレステリック構造がこのようなピッチで形成された本発明の旋光板は、例えば、液晶表示装置に用いることによって、偏光眼鏡を装着した状態でも観察可能になることに加え、熱線を反射することによりパネルの耐久性を向上できるという利点がある。
ここで、コレステリック構造のピッチと、選択反射波長には以下の関係があり、液晶材料の波長800nmから2000nmにおける平均屈折率は、液晶の種類や温度によって異なるが、一般に1.7〜1.5であるため、上記ピッチ範囲であれば、赤外線領域(波長800nmから波長2000nm)を反射することができる。
λ=N×P ・・ 式(1)
(λ=選択反射波長、N=平均屈折率、P=ピッチ)
また、本発明においては、上記旋光層が、カイラルネマチック液晶を固定化してなるものであることが好ましい。カイラルネマチック液晶が用いられることにより、ツイスト角およびピッチが上記範囲内であるコレステリック構造を形成することが容易だからである。
本発明は、液晶セルと、上記液晶セルの表示側に配置された偏光子と、上記偏光子よりも表示側に配置され、上記偏光子を透過した直線偏光の偏光軸を旋回する機能を有する旋光板と、をする液晶表示装置であって、上記旋光板が、透明基板と、上記透明基板に形成され、コレステリック構造を形成した棒状化合物を含有する旋光層とを有し、上記コレステリック構造は、ツイスト角が90度よりも大きく、かつピッチが450nm〜4000nmの範囲内であることを特徴とする液晶表示装置を提供する。
本発明によれば、上記旋光板としてツイスト角が90度よりも大きく、かつピッチが450nm〜4000nmの範囲内で形成されたコレステリック構造を有する旋光層を有するものが用いられることにより、偏光眼鏡を装着した状態でも、明るい画像を観察することができる液晶表示装置を得ることができる。
本発明の旋光板は、直線偏光の偏光特化軸の旋回角度にバラツキが生じにくく、所望の旋回角度を実現することが容易であるという効果を奏する。
また、本発明の液晶表示装置は偏光眼鏡を装着した状態でも、明るい画像を観察することができるという効果を奏する。
本発明の旋光板の一例を示す概略断面図である。 本発明の液晶表示装置の一例を示す概略図である。 本発明の液晶表示装置の効果の一例を図解する概略図である。 本発明の液晶表示装置の他の例を示す概略図である。 本発明の液晶表示装置の他の例を示す概略断面図である。 ねじれ角を連続的に変化させたセルによるピッチの測定方法を説明する概略図である。 SEMによるコレステリック液晶断面写真である。 コレステリック液晶断面写真模式図である。 カイラル剤添加量と選択反射中心波長の関係を示すグラフである。 カイラル剤添加量とピッチ、ツイスト角の関係を示す表である。 Y側配向膜付き基板とX側配向膜付き基板のラビング方向なす角を説明する概略図である。 旋回角度の評価方法を説明する概略図である。
本発明は、旋光板、およびこれが用いられた液晶表示装置に関するものである。
以下、本発明の旋光板、および液晶表示装置について順に説明する。
A.旋光板
まず、本発明の旋光板について説明する。上述したように本発明の旋光板は、透明基板と、上記透明基板に形成され、コレステリック構造を形成した棒状化合物を含有する旋光層とを有し、透過する直線偏光の偏光軸を旋回させる機能を有するものであって、上記コレステリック構造は、ツイスト角が90度よりも大きく、かつピッチが450nm〜4000nmの範囲内であることを特徴とするものである。
このような本発明の旋光板について図を参照しながら説明する。図1は本発明の旋光板の一例を示す概略断面図である。図1に例示するように、本発明の旋光板10は、透明基板1と、上記透明基板1に形成され、コレステリック構造を形成した棒状化合物Aを含有する旋光層2とを有するものであり、旋光板10を透過する直線偏光の偏光軸を旋回させる機能を有するものである。
このような例において、本発明の旋光板10は、上記旋光層2において棒状化合物Aが形成する上記コレステリック構造が、ツイスト角が90度よりも大きく、かつピッチが450nm〜4000nmの範囲内であることを特徴とするものである。
本発明によれば、上記旋光層がコレステリック構造を形成した棒状化合物を含有するものであることにより、本発明の旋光板を透過する直線偏光の偏光軸を旋回させることができるが、当該コレステリック構造のツイスト角が90度よりも大きく、かつピッチが450nm〜4000nmの範囲内であることにより、本発明の旋光板を透過する直線偏光の偏光軸を、上記コレステリック構造のツイスト角に依存しないで旋回させることができる。このように、本発明においてはコレステリック構造のツイスト角に沿って偏光軸を旋回させるものではないため、仮に上記コレステリック構造のツイスト角にバラツキが生じたとしても、偏光軸の旋回角度にバラツキが発生することを著しく低減することができる。
すなわち、従来の旋光板は、液晶材料のツイスト角に沿って直線偏光の偏光軸を旋回させるものであったため、旋光板によって旋回される直線偏光の偏光軸の旋回角度は、液晶材料のツイスト角と一致するものであった。したがって、所望の旋回角度を実現するには、液晶材料のツイスト角を厳密に高精度で制御することが必要とされていた。しかしながら、ツイスト角を高精度で制御することは困難であったため、このような旋光板を大面積で形成すると、ツイスト角のバラツキが生じ、これに対応して旋回角度にもバラツキが生じてしまい、偏光眼鏡を装着した状態で、均質な画像を観察することが困難になってしまうという問題点があった。
この点、本発明の旋光板においては上記旋光層におけるコレステリック構造のツイスト角、およびピッチが上記範囲内であることにより、本発明においては当該コレステリック構造に依存しないで直線偏光の偏光軸を旋回させることができる。すなわち、コレステリック構造のツイスト角と、直線偏光の旋回角度とが一致しない態様で偏光軸を旋回させることができる。このように、本発明においてはコレステリック構造のツイスト角に沿って偏光軸を旋回させるものではないため、仮に上記コレステリック構造のツイスト角にバラツキが生じたとしても、偏光軸の旋回角度にバラツキが発生することを著しく低減することができる。
また、本発明においてはコレステリック構造のツイスト角と、偏光特化軸の旋回角度とが一致しないことにより、旋光層の厚みを調整することによって、所望の旋回角を実現することができる。
以上より、本発明によれば偏光軸の旋回角度にバラツキが生じにくく、所望の旋回角度を実現することが容易な旋光板を得ることができる。
本発明の旋光板は、少なくとも透明基板と、旋光層とを有するものであり、必要に応じて他の任意の構成を有してもよいものである。
以下、本発明に用いられる各構成について順に説明する。
1.旋光層
まず、本発明に用いられる旋光層について説明する。本発明に用いられる旋光層は、コレステリック構造を形成した棒状化合物を含有するものであり、本発明の旋光板に直線偏光の偏光軸を旋回させる機能を付与するものである。そして、本発明に用いられる旋光層は上記コレステリック構造のツイスト角が90度よりも大きく、かつピッチが450nm〜4000nmの範囲内であることを特徴とするものである。
本発明に用いられる旋光層において、上記棒状化合物が形成しているコレステリック構造のピッチとしては、上述した範囲内であれば特に限定されるものではない。ここで、本発明において、上記コレステリック構造のピッチを上記範囲内とするのは、コレステリック構造のピッチが上記範囲内よりも大きいと、従来の旋光板のように直線偏光の偏光軸がコレステリック構造のツイスト角と一致するように旋回するようになり、本発明の目的を達することができなくなるからである。また、上記範囲内よりも小さいと、直線偏光の偏光軸が旋回しなくなり、本発明の目的を達することができなくなるからである。
ここで、上記コレステリック構造のピッチは、コレステリック構造のヘリカル軸に平行に光を入射すると、その液晶のヘリカルピッチで一義的に決まる特定波長λの光が選択的に散乱反射される。ここで、λとピッチには、式(1)で示した関係があるため、分光器(例えば紫外可視近赤外分光光度計UV3100(島津製作所社製))でλを測定すれば、式(1)を用いて0.25〜1.6μm程度までのピッチが算出できる。また、平均屈折率の測定には、アッベ屈折率計((株)アタゴ社製)や、エリプソメーター(J.A.Woollam社製)などを用いて測定することができる。さらに長いピッチの測定は、Canoのくさび法が用いられる。この測定法の詳細については、「T.Inukai,K.Furukawa,H.Inoue and K. Terashima : Mol. Cryst. Liq. Cryst., 94 (1983) 109」に記載があり、この測定法で求めることのできるピッチの範囲は1〜400μm程度である。
また、ネマチック材料に微量のコレステリック液晶またはカイラル物質を添加した場合のように、ピッチがセルギャップの数倍以上の場合には、「M.A.Osman:Mol.Cryst.Liq.Cryst,82(Letters)(1982)295」に示される方法によってピッチを測定することができる。すなわち、図6に示すように、下の基板表面を一方向に平行ラビングし、上の基板表面をQ点を中心とする同心円状にラビングすると、セル内の場所によってねじれ角bが連続的に変化することになる。このセルにピッチPの液晶を導入すると、ディスクリネーションがたとえば図6に破線で示したような位置に発生する。これはQ点を通る直線に対応し、この直線上では上下の基板のラビング方向のなす角bが
b=a+(π/2) ・・ 式(2)
で表わされる。ただしaは破線と下の基板のラビング方向のなす角である。この場合、ディスクリネーションは右巻きと左巻きのねじれ配向の領域の境界であり、このaの値を測定することによって、ピッチは、式(3)によって得ることができる。
P=2πd/a ・・ 式(3)
(d=セルギャップ)
これらの測定方法とは別に、コレステリック構造のピッチは、走査型電子顕微鏡(SEM)や、透過型電子顕微鏡写真(TEM)による、コレステリック液晶断面観察からも知ることができる。例えば、図7にSEMによるコレステリック液晶断面写真を示す。図7中、コレステリック液晶層中の明暗模様は、図8に示した液晶材料ダイレクタ方向の違いからくるものである。したがって、5層(暗、明、暗、明、暗または、明、暗、明、暗、明)の距離から、ピッチを知ることができる。
旋光層におけるコレステリック構造のピッチは、上記範囲内であれば特に限定されるものではない。したがって、コレステリック構造のピッチは本発明の旋光板の用途等に応じて、旋光板に求められる旋回角度、および旋光板に付与したい他の機能等に応じて適宜決定することができるものである。中でも本発明におけるコレステリック構造のピッチは、500nm〜2000nmの範囲内であることがより好ましく、550nm〜1500nmの範囲内であることがさらに好ましい。ピッチがこのような範囲内であることにより、旋光層の片側が空気界面であっても作製することが可能になり、製造プロセスが容易であるという利点を持つからである。
また、コレステリック構造はそのピッチに対応する波長の光を選択的に反射する選択反射性を有するものである。このため、本発明においては上記コレステリック構造のピッチを上記範囲内で適宜調整することにより、旋光板に所定の波長の光を選択反射する機能を付与することができる。このような観点からすると、上記コレステリック構造のピッチは、可視光領域を含まないことが好ましい。より具体的には、上記コレステリック構造のピッチは、300nm 〜450nmの範囲に該当しないことが好ましい。コレステリック構造のピッチが可視光領域に該当すると、例えば本発明の旋光板を液晶表示装置に用いた場合に、画像の色味等が変化し表示品質が損なわれてしまう場合があるからである。
また、コレステリック構造が上記選択反射性を有することに鑑み、本発明におけるコレステリック構造のピッチは、450nm〜1350nmの範囲内であることが好ましい。本発明におけるコレステリック構造のピッチが上記範囲内であることにより、本発明の旋光板を、直線偏光の偏光軸を旋回させる旋光性に加えて、熱線を反射する機能を有するものにできるからである。コレステリック構造がこのようなピッチで形成された本発明の旋光板は、例えば、液晶表示装置に用いることによって、偏光眼鏡を装着した状態でも観察可能になることに加え、熱線を反射することによりパネルの耐久性を向上できるという利点がある。
また、本発明における上記コレステリック構造のツイスト角は90度よりも大きい範囲であれば特に限定されるものではなく、旋光層に用いられる棒状化合物の種類や、本発明の旋光板に付与する旋光性等に応じて適宜決定することができる。中でも本発明におけるコレステリック構造のツイスト角は、91度〜43200度の範囲内であることが好ましく、180度〜25200度の範囲内であることがより好ましく、360度〜7200度の範囲内であることがさらに好ましい。ここで、本発明の旋光角は、同じ液晶材料の場合には、同じツイスト角であっても、選択反射波長λが長波長側であるコレステリック層のほうが、旋光角が大きくなり、異なる液晶材料の場合には、同じツイスト角であっても、複屈折Δn(=ne−no)が大きいコレステリック層のほうが、旋光角が大きくなるという特徴を持つため、使用するコレステリック液晶の選択反射波長と、複屈折Δnに応じて、必要とする旋光角にあわせて、ツイスト角を調節すればよい。
ここで、neとnoはそれぞれ光の電気スペクトルの振動方向が、液晶材料の光軸に対し直交と平行である通常光(ordinary light)と異常光(extraordinary light)の屈折率である。
なお、本発明における上記ツイスト角は、ピッチの長さと膜厚から計算することができる。図8に示すように、1ピッチは360度であるため、下記式(4)より算出できる。
ツイスト角=360×d/P ・・ 式(4)
(d=膜厚、P=ピッチ)
例えば、上述した評価方法において算出されたピッチが1010nmのコレステリック液晶の膜厚が、2.0μmの場合、ツイスト角は式(4)より、713度と算出できる。
本発明に用いられる旋光層の厚みは、当該旋光層を形成することにより、本発明の旋光板に所望の旋光性を付与できる範囲内であれば特に限定されるものではない。ここで、上述したように、本発明の旋光板は上記コレステリック構造のツイスト角と、旋回される偏光軸の旋回角とが一致するものではないことから、旋光層における旋光性は、上記コレステリック構造のピッチと、旋光層の厚みによって決定されることになる。このことを換言すると、本発明の旋光板による旋回角度は、旋光層の厚み調整することにより任意に調整することが可能である。このことは、従来、上記コレステリック構造のツイスト角と、旋回される偏光軸の旋回角度とが一致する旋光板においては、ツイスト角を厳密に高精度で制御しなければ所望の旋回角を実現することができなかったことに比し、著しく容易に旋回角を調整することが可能であること意味する。
このように、本発明に用いられる旋光層の厚みは、上記コレステリック構造のピッチ等に応じて、所望の旋回性を付与できるよう適宜調整することができるものであるが、中でも0.25μm〜120μmの範囲内であることが好ましく、0.5μm〜70μmの範囲内であることがより好ましく、1μm〜20μmの範囲内であることがさらに好ましい。
次に、旋光層に用いられる棒状化合物について説明する。本発明に用いられる棒状化合物としては、屈折率異方性を有するものであり、上記旋光層内でコレステリック構造を形成することにより、旋光層に所望の旋光性を付与できるものであれば特に限定されるものではない。なかでも本発明に用いられる棒状化合物は、分子内に重合性官能基を有するものが好適に用いられ、さらに3次元架橋可能な重合性官能基を有するものがより好適に用いられる。上記棒状化合物が重合性官能基を有することにより、上記棒状化合物を重合して固定することが可能になるため、本発明に用いられる旋光層を、旋光性の経時変化が生じにくいものとすることができるからである。
また、本発明においては上記重合性官能基を有する棒状化合物と、上記重合性官能基を有さない棒状化合物とを混合して用いても良い。
なお、上記「3次元架橋」とは、液晶性分子を互いに3次元に重合して、網目(ネットワーク)構造の状態にすることを意味する。
上記重合性官能基としては、例えば、紫外線、電子線等の電離放射線、或いは熱の作用によって重合する重合性官能基を挙げることができる。これら重合性官能基の代表例としては、ラジカル重合性官能基、或いはカチオン重合性官能基等が挙げられる。さらにラジカル重合性官能基の代表例としては、少なくとも一つの付加重合可能なエチレン性不飽和二重結合を持つ官能基が挙げられ、具体例としては、置換基を有するもしくは有さないビニル基、アクリレート基(アクリロイル基、メタクリロイル基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基を包含する総称)等が挙げられる。また、上記カチオン重合性官能基の具体例としては、エポキシ基等が挙げられる。その他、重合性官能基としては、例えば、イソシアネート基、不飽和3重結合等が挙げられる。これらの中でもプロセス上の点から、エチレン性不飽和二重結合を持つ官能基が好適に用いられる。
また、本発明における棒状化合物は液晶性を示す液晶性材料であることが好ましい。液晶性材料は屈折率異方性が大きいため、旋光層に所望の旋光性を付与することが容易になるからである。
本発明に用いられる棒状化合物の具体例としては、下記化学式(1)〜(6)で表される化合物を例示することができる。
Figure 0005326690
ここで、化学式(1)、(2)、(5)および(6)で示される液晶性材料は、D.J.Broerら、Makromol.Chem.190,3201−3215(1989)、またはD.J.Broerら、Makromol.Chem.190,2255−2268(1989)に開示された方法に従い、あるいはそれに類似して調製することができる。また、化学式(3)および(4)で示される液晶性材料の調製は、DE195,04,224に開示されている。
また、末端にアクリレート基を有するネマチック液晶性材料の具体例としては、下記化
学式(7)〜(17)に示すものも挙げられる。
Figure 0005326690
さらに、本発明に用いられる棒状化合物としては、SID 06 DIGEST 1673−1676)に開示された下記化学式(18)に表わされる化合物を例示することができる。
Figure 0005326690
なお、本発明において上記棒状化合物は、1種類のみを用いてもよく、または、2種以上を混合して用いてもよい。例えば、上記棒状化合物として、両末端に重合性官能基を1つ以上有する液晶性材料と、片末端に重合性官能基を1つ以上有する液晶性材料とを混合して用いると、両者の配合比の調整により重合密度(架橋密度)及び光学特性を任意に調整できる点から好ましい。
本発明においては、上記のいずれの棒状化合物が用いられた旋光層であっても好適に用いることができるが、なかでもネマチック液晶性を示す棒状化合物を用い、当該棒状化合物をカイラル剤と併用された旋光層が用いられることが好ましい。このような旋光層は、カイラルネマチック液晶を固定化してなるものとなることから、上記旋光層の旋光性を任意に制御することが容易になるからである。
上記カイラル剤としては、棒状化合物を所定のコレステリック配列させることができるものであれば特に限定されるものではない。本発明に用いられるカイラル剤としては例えば、下記の一般式(19)、(20)又は(21)で表されるような、分子内に軸不斉を有する低分子化合物を用いることが好ましい。
Figure 0005326690
Figure 0005326690
Figure 0005326690
上記一般式(19)又は(20)において、Rは水素又はメチル基を示す。Yは上記に示す式(i)〜(xxiv)の任意の一つであるが、中でも、式(i)、(ii)、(iii)、(v)及び(vii)のいずれか一つであることが好ましい。また、アルキレン基の鎖長を示すc及びdは、それぞれ個別に2〜12の範囲で任意の整数をとり得るが、4〜10の範囲であることが好ましく、6〜9の範囲であることがさらに好ましい。
また、本発明に用いられるカイラル剤としては、以下のような化学式で表わされるものも用いることができる。
Figure 0005326690
2.透明基板
次に、本発明の旋光板に用いられる透明基板について説明する。本発明に用いられる透明基板としては、上記旋光層を支持できるものであれば特に限定されるものではない。中でも本発明に用いられる透明基板は、通常、可視光領域における透過率が80%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましい。ここで、透明基板の透過率は、JIS K7361−1(プラスチックー透明材料の全光透過率の試験方法)により測定することができる。
本発明に用いられる透明基板は、上記透明性を具備するものであれば、可撓性を有するフレキシブル材でも、可撓性のないリジッド材でも用いることもできる。なかでも本発明においてはフレキシブル材を用いることが好ましい。
上記フレキシブル材としては、セルロース誘導体、シクロオレフィン系ポリマー、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレンナフタレート、ポリアリレート等のポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリイミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、アモルファスポリオレフィン、変性アクリル系ポリマー、ポリスチレン、エポキシ樹脂、ポリカーボネートからなる基材を例示することができる。なかでも本発明においてはセルロース誘導、または、シクロオレフィン系ポリマーからなる透明基板を用いることが好ましい。
上記セルロース誘導体としては、セルロースエステルを用いることが好ましく、さらに、セルロースエステル類のなかでも、セルロースアシレート類を用いることが好ましい。セルロースアシレート類は工業的に広く用いられていることから、入手容易性の点において有利だからである。
上記セルロースアシレート類としては、炭素数2〜4の低級脂肪酸エステルが用いられることが好ましい。このような低級脂肪酸エステルとしては、例えばセルロースアセテートのように、単一の低級脂肪酸エステルのみを含むものでもよく、また、例えばセルロースアセテートブチレートやセルロースアセテートプロピオネートのような複数の脂肪酸エステルを含むものであってもよい。
本発明においては、上記低級脂肪酸エステルのなかでもセルロースアセテートを特に好適に用いることができる。また、セルロースアセテートのなかでも平均酢化度が57.5〜62.5%(置換度:2.6〜3.0)のトリアセチルセルロースを用いることが最も好ましい。ここで、酢化度とは、セルロース単位質量当りの結合酢酸量を意味する。酢化度は、ASTM:D−817−91(セルロースアセテート等の試験方法)におけるアセチル化度の測定および計算により求めることができる。なお、トリアセチルセルロースフィルムを構成するトリアセチルセルロースの酢化度は、フィルム中に含まれる可塑剤等の不純物を除去した後、上記の方法により求めることができる。
一方、本発明に用いられるシクロオレフィン系ポリマーとしては、環状オレフィン(シクロオレフィン)からなるモノマーのユニットを有する樹脂であれば特に限定されるものではない。このような上記環状オレフィンからなるモノマーとしては、例えば、ノルボルネンや多環ノルボルネン系モノマー等を挙げることができる。
なお、本発明に用いられるシクロオレフィン系ポリマーとしては、シクロオレフィンポリマー(COP)またはシクロオレフィンコポリマー(COC)のいずれであっても好適に用いることができる。
本発明に用いられるシクロオレフィン系ポリマーは上記環状オレフィンからなるモノマーの単独重合体であってもよく、または、共重合体であってもよい。
本発明に用いられるシクロオレフィン系ポリマーからなる基材の具体例としては、例えば、Ticona社製 Topas、JSR社製 アートン、日本ゼオン社製 ZEONOR、日本ゼオン社製 ZEONEX、三井化学社製 アペルや、これらの基材に延伸処理を施したもの等挙げることができる。
3.旋光板の製造方法
本発明の旋光板は、透明基板上に旋光層を形成することにより製造することができる。上記旋光層の形成方法としては、通常、棒状化合物およびカイラル剤を含有する旋光層形成用塗工液を上記透明基板上に塗布し、必要に応じて当該塗膜に紫外線照射等の硬化処理を施す方法が用いられる。上述したように、本発明における旋光層は、棒状化合物が形成するコレステリック構造のピッチおよびツイスト角が上述した範囲内であることを特徴とするものであるところ、このようなコレステリック構造は上記旋光層形成用塗工液中の棒状化合物およびカイラル剤の含有率、さらには旋光層の厚みを適宜調整することにより形成することができる。ここで、形成されるコレステリック構造のピッチおよびツイスト角は、棒状化合物、カイラル剤の種類等に依存するものである。例えば、両末端に重合可能なアクリレートを有するとともに中央部のメソゲンと前記アクリレートとの間にスペーサーを有する液晶性モノマー分子(Paliocolor(登録商標)LC1057(BASF社製))と、両側の末端に重合可能なアクリレートを有するカイラル剤分子(Paliocolor(登録商標) LC756(BASF社製)とを用いる場合、カイラル剤の含有率と添加量とピッチとの関係は図9のようになり、また旋光層の厚みとツイスト角との関係は図10のようになる。したがって、本発明においては、棒状化合物、カイラル剤の種類および添加量、また旋光層の厚みを調整することにより、目的とするツイスト角、ピッチを達成することができる。
4.旋光板の用途
本発明の旋光板は、直線偏光の偏光軸を回転させる機能を有するため、このような機能を要するすべての用途に用いることができる。したがって、本発明の旋光板の用途としては、例えば、液晶表示装置、液晶プロジェクター等を挙げることができる。
B.液晶表示装置
次に、本発明の液晶表示装置について説明する。上述したように本発明の液晶表示装置は、液晶セルと、上記液晶セルの表示側に配置された偏光子と、上記偏光子よりも表示側に配置され、上記偏光子を透過した直線偏光の偏光軸を旋回する機能を有する旋光板とを有するものであって、上記旋光板が、透明基板と、上記透明基板に形成され、コレステリック構造を形成した棒状化合物を含有する旋光層とを有し、上記コレステリック構造は、ツイスト角が90度よりも大きく、かつピッチが450nm〜4000nmの範囲内であることを特徴とするものである。
このような本発明の液晶表示装置について図を参照しながら説明する。図2は本発明の液晶表示装置の一例を示す概略断面図である。図2に例示するように、本発明の液晶表示装置20は、液晶セル21と、上記液晶セル21の表示側に配置された偏光子22とを有し、さらに、上記偏光子22よりも表示側に液晶セル21を透過し、さらに偏光子22を透過することによって直線偏光とされた光の偏光軸を旋回する機能を有する旋光板23とを有するものである。
このような例において、本発明の液晶表示装置20は、上記旋光板23が、透明基板1と、上記透明基板1に形成され、コレステリック構造を形成した棒状化合物を含有する旋光層2とを有し、上記コレステリック構造は、ツイスト角が90度よりも大きく、かつピッチが450nm〜4000nmの範囲内であることを特徴とするものである。
なお、図2に例示するように本発明の液晶表示装置20において偏光子22は、両側が偏光板保護フィルム22(22a,22b)に挟まれた構成を有する偏光板Pとして用いられていてもよく、また液晶セル21のバックライト側に偏光子を備える偏光板P’が配置されていてもよい。
また、図2において、X方向は表示側、Y方向はバックライト側を表す(以下の各図においても同様)。
ここで、本発明において「表示側」とは、液晶表示装置の観察者が、液晶表示装置の画面に表示された像を観察する側を意味するものとする。
本発明によれば、上記旋光板としてツイスト角が90度よりも大きく、かつピッチが450nm〜4000nmの範囲内で形成されたコレステリック構造を有する旋光層を有するものが用いられることにより、偏光眼鏡を装着した状態でも、明るい画像を観察することができる液晶表示装置を得ることができる。
本発明の液晶表示装置は、少なくとも液晶セル、偏光子、および旋光板を有するものであり、必要に応じて他の任意の構成を有してもよいものである。
以下、本発明に用いられる各構成について順に説明する。
1.旋光板
まず、本発明に用いられる旋光板について説明する。本発明に用いられる旋光板は、透明基板と、上記透明基板に形成され、コレステリック構造を形成した棒状化合物を含有する旋光層とを有し、上記コレステリック構造は、ツイスト角が90度よりも大きく、かつピッチが450nm〜4000nmの範囲内であることを特徴とするものである。
ここで、本発明に用いられる旋光板は、上記「A.旋光板」の項において説明したものと同様であるため、ここでの説明は省略する。
本発明の液晶表示装置に旋光板を用いる場合、通常、旋光板によって旋回された後の偏光軸方向が、鉛直方向となるように配置される。これは、偏光眼鏡を装着した状態で液晶表示装置を観察した場合、偏光眼鏡の偏光透過軸と平行方向に振動面を有する直線偏光のみが観察されることになるが、偏光眼鏡は通常、鉛直方向に振動面を有する光のみを透過させることから、液晶表示装置の表示側に配置された偏光子の偏光透過軸が水平方向であると、偏光眼鏡を装着した状態では像を観察することができないことになるからである。また、偏光子の偏光透過軸が鉛直方向から傾斜した方向であると、偏光眼鏡を装着した状態で観察できる像が暗くなってしまうことになるからである。
図3は、旋光板によって変換された後の偏光軸方向が略鉛直方向とされる理由について説明する概略図である。図3に例示するように、偏光眼鏡Gに用いられる偏光レンズは、偏光眼鏡を装着した状態で偏光透過軸が概ね鉛直方向(図中gで表わす方向)となるように配置されている。したがって、旋光板23によって変換された後の偏光軸方向(図中、hで表わす方向)が略鉛直方向であることにより、本発明の液晶表示装置を偏光眼鏡を装着した状態でも、より明るく観察することができるのである。
本発明において上記旋光板による偏光軸の旋回方向は、特に限定されるものではないが、なかでも、本発明に用いられる偏光子の偏光透過軸が、表示側からみて鉛直方向から左側に傾いている場合は、上記コレステリック構造の旋回方向が右回転であることが好ましく、一方、上記偏光子の偏光透過軸が、表示側からみて鉛直方向から右側に傾いている場合は、上記コレステリック構造の旋回方向が左回転であることが好ましい。このように、本発明における旋光板の旋回方向を、上記のように偏光子の偏光透過軸の傾き方に応じて決定することにより、サングラスの鉛直方向の偏光透過軸に一致するまでの偏光軸の旋回角度を小さくすることができるからである。また、コレステリック構造が形成された旋光板の厚みをより小さくすることが可能となり、薄さが要求される用途では特に液晶表示装置全体の厚みをより小さくすることができるからである。さらに、製造プロセスの簡素化による生産性アップや比較的高価な材料であるコレステリック液晶材料の使用量を削減してコスト低下を図ることが可能となる。
これらの態様について図を参照しながら説明する。図4は本発明の液晶表示装置の他の例を示す概略図である。図4に例示するように、本発明の液晶表示装置は、偏光子22の偏光透過軸の方向hが、表示側からみて鉛直方向から左側に傾いている場合は、旋光板23におけるコレステリック構造の旋回方向が右回転であることが好ましく(図4(a))、一方、偏光子22の偏光透過軸の方向hが、表示側からみて鉛直方向から右側に傾いている場合は、光学機能層23におけるコレステリック構造の旋回方向が左回転であることが好ましい(図4(b)
2.液晶セル
次に、本発明に用いられる液晶セルについて説明する。本発明に用いられる液晶セルとしては、一般的に液晶表示装置に用いられる液晶セルとして公知のものを用いることができる。液晶表示装置用の液晶セルとしては、セル中における液晶分子の配列の態様によって、IPS,VA,OCB,ECB,STNおよびTN等のあらゆる方式のものが知られているが、本発明においては、いずれの方式の液晶セルであっても好適に用いることができる。
3.偏光子
本発明に用いられる偏光子としては、液晶表示装置に用いられる偏光子として一般的に公知のものを用いることができるため、ここでの詳しい説明は省略する。
なお、一般的な液晶表示装置は、液晶セルと、当該液晶セルの両側に配置された偏光板とからなり、さらに当該偏光板は、偏光子と、当該偏光子の両側に配置された偏光板保護フィルムとからなることが一般的であるが、本発明に用いられる偏光子は、上記偏光板を指すものではなく、偏光板から偏光板保護フィルムを除いた偏光子を意味するものである。
4.液晶表示装置
上述したように、本発明の液晶表示装置は少なくとも液晶セル、偏光子、および旋光板が用いられたものである。本発明の液晶表示装置においてこれらの構成が配置されている態様としては、上記偏光子よりも表示側に旋光板が配置されている態様であれば特に限定されるものではなく、液晶表示装置の製造方法等に応じて適宜任意の構成を採用することができる。
ここで、上述したように一般的に液晶表示装置に用いられる偏光板は、偏光子と当該偏光子の両側に配置された偏光板保護フィルムとからなるものが用いられる。本発明に用いられる偏光子は、このような偏光板として用いられていてもよく、あるいは偏光子単独として用いられてもよいが、偏光性能の経時安定性を考慮すると偏光板として用いられることが好ましい。そして、このように偏光子が偏光板として用いられる場合、上記旋光板は、当該偏光板と別個独立のものとして用いられていてもよく、あるいは偏光板と一体に形成されることによって用いられてもよい。本発明において旋光板が用いられる態様としては、これらのいずれの態様であってもよいが、中でも偏光板と一体に形成されることによって用いられることが好ましい。このような態様で旋光板が用いられることにより、本発明の液晶表示装置の構成を簡略化することができ、本発明の液晶表示装置をより製造効率の高いものとすることができるからである。
本発明の液晶表示装置において、偏光板と旋光板とが一体に形成されている態様としては、偏光子と、上記偏光子の表示側に配置された第1偏光板保護フィルムと、偏光子の液晶セル側に配置された第2偏光板保護フィルムを有する偏光板において、上記旋光板が上記第1偏光板保護フィルムとして用いられた態様を挙げることができる。旋光板がこのような態様で用いられることにより、表面フィルムに求められるAG(アンチグレア)、LR(低反射)、防汚性、帯電防止等の諸機能を付与できる。
これらの態様について図を参照しながら説明する。図5は本発明の液晶表示装置において、旋光板が偏光板と一体に形成されている場合を例示する概略断面図である。図5に例示するように、本発明の液晶表示装置20は、液晶セル21と、当該液晶セル21の表示側に配置された偏光板Pとを有し、当該偏光板Pが、偏光子22と、上記偏光子22の表示側に配置された第1偏光板保護フィルム22aと、偏光子22の液晶セル21側に配置された第2偏光板保護フィルム22bを有するものであり、旋光板23が上記第1偏光板保護フィルム22aとして用いられてもよい。
本発明の液晶表示装置は、少なくとも上記液晶セル、偏光子、および旋光板を有するものであるところ、必要に応じて他の任意の構成が用いられてもよい。本発明に用いられる任意の構成としては、本発明の液晶表示装置の用途や表示方式等に応じて適宜決定することができるものであり、特に限定されるものではない。このような任意の構成としては、例えば、上記液晶セルのバックライト側に配置された偏光子あるいは偏光板や、上記偏光子のバックライト側に配置された位相差フィルム(視野角補償フィルム)等を挙げることができる。
また、本発明の液晶表示装置は透過型液晶表示装置であってもよく、反射型液晶表示装置であってもよく、さらに半透過型液晶表示装置であってもよい。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
[基板の作製]
透明な0.7mm厚ガラス基板上に、溶媒に溶かしたポリイミドをスピンコーティング法によりコーティングし、乾燥後、200℃で成膜し(膜厚0.1μm)、一定方向にラビングして配向膜を形成し、配向膜付きのガラス基板を作製した。
[実施例1]
両末端に重合可能なアクリレートを有するとともに中央部のメソゲンと前記アクリレートとの間にスペーサを有する、液晶性モノマー分子(Paliocolor(登録商標) LC1057(BASF社製))95.3重量部と、両側の末端に重合可能なアクリレートを有するカイラル剤分子(Paliocolor(登録商標) LC756(BASF社製))4.7重量部と、前記液晶性モノマー分子に対して2.5重量部の光重合開始剤とを溶解させたシクロヘキサノン溶液を準備した(固形分40重量部)。
前記シクロヘキサノン溶液を、配向膜付きガラス基板上にスピンコーターを用いて塗布し、80℃で前記シクロヘキサノン溶液中のシクロヘキサノンを蒸発させ、100℃で2分保持し、液晶性モノマー分子を配向させた。そして、前記塗膜に紫外線を300mJ/cm照射し、塗膜中の光開始剤から発生するラジカルによって配向した液晶性モノマー分子のアクリレートを3次元架橋してポリマー化し、配向膜上にコレステリック構造を固定化することにより、旋光板を得た。このとき、コレステリック層の膜厚は5.4μmであった。また、分光光度計(島津製作所製UV−3100PC)で測定したところ、選択反射中心波長は780nmであった。
[実施例2]
膜厚を3.3μmとする以外は、実施例1と同様の方法で旋光板を作製した。
[実施例3]
液晶性モノマー分子(Paliocolor(登録商標) LC1057(BASF社製))98.0重量部と、カイラル剤分子(Paliocolor(登録商標) LC756(BASF社製))2.0重量部とする以外は、実施例1と同様の方法で旋光板を作製した。このとき、コレステリック層の膜厚は5.2μmであった。また、分光光度計(島津製作所製UV−3100PC)で測定したところ、選択反射中心波長は1580nmであった。
[実施例4]
膜厚を4.0μmとする以外は、実施例3と同様の方法で旋光板を作製した。
[実施例5]
膜厚を2.6μmとする以外は、実施例3と同様の方法で旋光板を作製した。
[実施例6]
液晶性モノマー分子(Paliocolor(登録商標) LC242(BASF社製))97.4重量部と、カイラル剤分子(Paliocolor(登録商標) LC756(BASF社製))2.6重量部とする以外は、実施例1と同様の方法で旋光板を作製した。このとき、コレステリック層の膜厚は4.2μmであった。また、分光光度計(島津製作所製UV−3100PC)で測定したところ、選択反射中心波長は820nmであった。
[実施例7]
膜厚を1.9μmとする以外は、実施例6と同様の方法で旋光板を作製した。
[実施例8]
液晶性モノマー分子(Paliocolor(登録商標) LC242(BASF社製))97.7重量部と、カイラル剤分子(Paliocolor(登録商標) LC756(BASF社製))2.3重量部とする以外は、実施例1と同様の方法で旋光板を作製した。このとき、コレステリック層の膜厚は4.0μmであった。また、分光光度計(島津製作所製UV−3100PC)で測定したところ、選択反射中心波長は1040nmであった。
[実施例9]
膜厚を2.2μmとする以外は、実施例8と同様の方法で旋光板を作製した。
[実施例10]
液晶性モノマー分子(Paliocolor(登録商標) LC242(BASF社製))98.0重量部と、カイラル剤分子(Paliocolor(登録商標) LC756(BASF社製))2.0重量部とする以外は、実施例1と同様の方法で旋光板を作製した。このとき、コレステリック層の膜厚は3.9μmであった。また、分光光度計(島津製作所製UV−3100PC)で測定したところ、選択反射中心波長は1220nmであった。
[実施例11]
膜厚を2.0μmとする以外は、実施例10と同様の方法で旋光板を作製した。
[実施例12]
液晶性モノマー分子(Paliocolor(登録商標) LC242(BASF社製))99.1重量部と、カイラル剤分子(Paliocolor(登録商標) LC756(BASF社製))0.9重量部とする以外は、実施例1と同様の方法で旋光板を作製した。このとき、コレステリック層の膜厚は4.0μmであった。また、分光光度計(島津製作所製UV−3100PC)で測定したところ、選択反射中心波長は2310nmであった。
[比較例1]
図11のように、配向膜付き基板をラビング方向のなす角が90度、右巻きのコレステリック液晶と同じ捩れ方向となるように、配向膜面を向かい合わせにして、セルギャップが5μmとなるように、5μmのスペーサーを間にはさみこんでエポキシ接着剤で接着した。スペーサーの間に、ネマチック液晶5CBを毛細管現象で注入し、液晶が等方相である50℃にて30分間熱処理を行い、その後、室温(約20度)まで冷却して、旋光板を作製した。
[比較例2]
ラビング方向のなす角を30度、セルギャップを10μmとした以外は、比較例1と同じ方法で旋光板を作製した。
[比較例3]
ラビング方向のなす角度を60度、セルギャップを20μmとした以外は、比較例1と同じ方法で旋光板を作製した。
[比較例4]
液晶性モノマー分子(Paliocolor(登録商標) LC242(BASF社製))90.0重量部と、カイラル剤分子(Paliocolor(登録商標) LC756(BASF社製))10.0重量部とする以外は、実施例1と同様の方法で旋光板を作製した。このとき、コレステリック層の膜厚は4.0μmであった。また、分光光度計(島津製作所製UV−3100PC)で測定したところ、選択反射中心波長は250nmであった。
[比較例5]
液晶性モノマー分子(Paliocolor(登録商標) LC242(BASF社製))96.0重量部と、カイラル剤分子(Paliocolor(登録商標) LC756(BASF社製))4.0重量部とする以外は、実施例1と同様の方法で旋光板を作製した。このとき、コレステリック層の膜厚は4.2μmであった。また、分光光度計(島津製作所製UV−3100PC)で測定したところ、選択反射中心波長は650nmであった。
[評価]
上記実施例、比較例において作製した旋光板の旋回角度と評価するため、以下の方法によって評価を行った。なお、評価方法の概略図を図12に示す(ここで、図12(b)は、同図(a)をZ軸方向から図である。)
(1)面光源の上に偏光板1を設置する。
(2)偏光板1の上に旋光板を設置する。
(3)旋光板の上に、偏光板1の透過軸と偏光板2の透過軸が直交するように、偏光板2を設置する。
(4)旋光板から600mm離れた位置に輝度計(トプコン社製 BM−5A)を設置する。
(5)偏光板2を回転させながら輝度を測定し、輝度が最小となる角度をその旋光板の旋回角度とした。偏光板透過軸及び、回転方向は、図12(b)の通りである。
評価結果を表1に示す。結果からも明らかなように、本発明は旋回角度とツイスト角度が一致していないことが確認できた。比較例5は、旋回角度の絶対値をツイスト角で割った値が1よりも小さかったが、塗膜が赤色に見え、液晶表示装置の最表面に使用するには不向きであった。
Figure 0005326690
1 … 透明基板
2 … 旋光層
10 … 旋光板
20 … 液晶表示装置
21 … 液晶セル
22 … 偏光子
22a、22b … 偏光板保護フィルム
23 … 旋光板
A … 棒状化合物
P,P’ … 偏光板
G … 偏光メガネ
X … 表示側
Y … バックライト側

Claims (3)

  1. 透明基板と、前記透明基板に形成され、コレステリック構造を形成した棒状化合物を含有する旋光層とを有し、透過する直線偏光の偏光軸を旋回させる機能を有する旋光板であって、
    前記コレステリック構造は、ツイスト角が90度よりも大きく、かつピッチが450nm〜1350nmの範囲内であり、
    前記コレステリック構造は、選択反射波長が可視光領域を含まないものであることを特徴とする、旋光板。
  2. 前記旋光層が、カイラルネマチック液晶を固定化してなるものであることを特徴とする、請求項1に記載の旋光板
  3. 液晶セルと、前記液晶セルの表示側に配置された偏光子と、前記偏光子よりも表示側に配置され、前記偏光子を透過した直線偏光の偏光軸を旋回する機能を有する旋光板と、をする液晶表示装置であって、
    前記旋光板が、透明基板と、前記透明基板に形成され、コレステリック構造を形成した棒状化合物を含有する旋光層とを有し、前記コレステリック構造は、ツイスト角が90度よりも大きく、かつピッチが450nm〜1350nmの範囲内であり、
    前記コレステリック構造は、選択反射波長が可視光領域を含まないものであることを特徴とする液晶表示装置。
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