JP5740892B2 - 位相差フィルム、偏光子付き位相差フィルム、積層型パターン位相差板、および液晶表示装置 - Google Patents
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Description
また、本発明に用いられる上記棒状化合物は、従来から液晶表示装置の視野角補償フィルム等として汎用されてきた位相差フィルムに用いられる棒状化合物として一般的なものを用いることができるため、安価にパターン位相差フィルムを得ることができる。
さらに、本発明のパターン位相差フィルムは、上記透明フィルム基材が用いられていることにより、簡易的な方法で大量生産することが可能であり、さらに軽量であることから実用性の高いものとなる。
このようなことから、本発明によれば、3D表示装置を容易に製造することができ、かつ安価で簡易的な方法で大量に製造することが可能であり、さらに実用性に優れたパターン位相差フィルムを提供することができる。
以下、これらの発明について詳細に説明する。
まず、本発明のパターン位相差フィルムについて説明する。上述したように本発明のパターン位相差フィルムは、透明フィルム基材と、上記透明フィルム基材上に形成された配向層と、上記配向層上に形成され、屈折率異方性を有する棒状化合物を含有する位相差層と、を有するものであって、上記位相差層が、面内レターデーション値がλ/2分に相当する第1位相差領域が、パターン状に配置されたものであることを特徴とするものである。
また、本発明に用いられる上記棒状化合物は、従来から液晶表示装置の視野角補償フィルム等として汎用されてきた位相差フィルム用に用いられる棒状化合物として一般的なものを用いることができるため、安価にパターン位相差フィルムを得ることができる。
さらに、本発明のパターン位相差フィルムは、上記透明フィルム基材が用いられていることにより、簡易的な方法で大量生産することが可能であり、さらに軽量であることから実用性の高いものとなる。
このようなことから、本発明によれば、3D表示装置を容易に製造することができ、かつ安価で簡易的な方法で大量に製造することが可能であり、さらに実用性に優れたパターン位相差フィルムを提供することができる。
まず、フラットパネルディスプレイを構成するカラーフィルタの画素を、右目用映像表示画素と左目用映像表示画素の2種類の複数の画素にパターン状に分割し、一方のグループの画素では右目用の映像を表示させ、他方のグループの画素では左目用の映像を表示させる。次に、本発明のパターン位相差フィルムとして、位相差層の第1位相差領域が左目用映像表示画素の配列パターンに対応するように形成され、かつ第1位相差領域以外の領域(図2では、当該領域には何も形成されていないものとする。)が右目用映像表示画素の配列パターンに対応するように形成されたものを用意する。そして、このような本発明のパターン位相差フィルムを、第2直線偏光板の表示面側に配置し、さらにλ/4板をパターン位相差フィルムの表示面側に配置する。このとき、第1位相差領域の遅相軸の方向と、第2直線偏光板の偏光軸の方向とが45°で交差するようにし、さらに第1位相差領域の遅相軸方向とλ/4板の遅相軸方向とが平行または直交の関係になるようにする。このようにパターン位相差フィルムとλ/4板とを配置することによって、右目用映像表示画素および左目用映像表示画素によって表示された映像(以下、それぞれ「右目用映像」、「左目用映像」と称する場合がある。)は、次のような経路で観察者に視認されることになる。
すなわち、右目用映像表示画素および左目用映像表示画素によって表示された各映像は、まず、第2直線偏光板を透過することから、それぞれが直線偏光に変換されることになる。ここで、図2においては、第2直線偏光板の偏光軸は0°方向となっているため、第2偏光板を透過した各映像も、0°方向の直線偏光となる。次に、このように直線偏光(0°)に変換された各映像は、本発明のパターン位相差フィルムに入射することになるが、左目用映像は第1位相差領域を通過し、右目用映像は位相差層が形成されていない領域を通過するため、左目用映像は偏光軸が90°の直線偏光(L1)として、パターン位相差フィルムを透過するが、右目用映像には変化はなく、偏光軸が0°の直線偏光(L2)のままパターン位相差フィルムを透過することになる。次に、L1およびL2がλ/4板に入射することにより、左目用映像は右旋回の円偏光(C1)に、右目用映像は左旋回の円偏光(C2)に、それぞれ変換されることになる。
このように、本発明のパターン位相差フィルムおよびλ/4板を通過した右目用映像および左目用映像は、互いに直交する円偏光に変換されることになるため、視聴者に右目用レンズと左目用レンズとに互いに直交する円偏光レンズを採用した円偏光メガネを装着させ、右目用映像が右目用レンズのみを通過し、かつ左目用映像が左目用レンズのみを通過するようにすることによって、右目用映像が右目のみに届き、左目用映像が左目のみに届くようにすることができ、3次元表示が可能となるのである。
なお、図2においては、本発明のパターン位相差フィルムにおける位相差層において、第1位相差領域以外の領域には何も形成されていない例を説明したが、例えば、上記第1位相差領域以外の領域に、面内レターデーション値がλ/2分に相当し、かつ遅相軸方向が上記第1位相差領域の遅相軸方向と45°で交差する関係にあり、さらに遅相軸方向が、第2直線偏光板の偏光軸方向と平行又は直交の関係にある第2位相差領域が形成されている場合であっても、上記と同様に3次元表示可能な液晶表示装置を得ることができる。
また、上記説明は一例を示すものであり、本発明の具体的な態様によっては上記と異なる原理により3次元表示が可能となる場合がある。
まず、本発明に用いられる位相差層について説明する。本発明に用いられる位相差層は、屈折率異方性を有する棒状化合物を含有し、面内レターデーション値がλ/2分に相当する第1位相差領域がパターン状に配置されたものである。
なお、本発明においては片末端に重合性官能基を有する液晶性材料を用いた場合であっても、他の分子と架橋して配列安定化することができる。
Re[nm]=(Nx−Ny)×d[nm]
で表わされる値である。面内レターデーション値(Re値)は、例えば、王子計測機器株式会社製 KOBRA−WRを用い、平行ニコル回転法により測定することができるし、微小領域の面内レターデーション値はAXOMETRICS社(米国)製のAxoScanでミューラーマトリクスを使って測定することも出来る。また、本願明細書においては特に別段の記載をしない限り、Re値は波長589nmにおける値を意味するものとする。
また、上記第1位相差領域が帯状のパターンに形成されていることにより、本発明のパターン位相差フィルムを用いて3D表示可能なプラズマディスプレイや有機ELやFEDの様な発光型表示装置を製造する場合に、上記第1位相差領域が形成されたパターンと、発光型表示装置において発光型ディスプレイに画素部が形成されているパターンとを偏光板を介して対応関係にすることが容易になる。このため、第1位相差領域が帯状のパターンに形成されていることにより、本発明のパターン位相差フィルムを用いて容易に3D発光型表示装置を製造することができるようになるからである。
さらに、本発明に用いられる位相差層が、帯状のパターンに形成された第1位相差領域および第2位相差領域が交互に配置された態様である場合、第1位相差領域と第2位相差領域の幅は同一であることが好ましい。
次に、本発明に用いられる配向層について説明する。本発明に用いられる配向層は後述する透明フィルム基材上に形成されるものであり、位相差層に含まれる棒状化合物を配列させる機能を有するものである。
次に、本発明に用いられる透明フィルム基材について説明する。本発明に用いられる透明フィルム基材としては、樹脂材料からなり所定の透明性を有するものであれば特に限定されるものではない。中でも本発明に用いられる透明フィルム基材は、位相差性が低いものであることが好ましい。より具体的には、本発明に用いられる透明フィルム基材は、面内レターデーション値(Re値)が、0nm〜10nmの範囲内であることが好ましく、
0nm〜5nmの範囲内であることがより好ましく、0nm〜3nmの範囲内であることがさらに好ましい。透明基材の面内レターデーション値が上記範囲よりも大きいと、例えば、本発明のパターン位相差フィルムを用いて3D表示装置を製造した場合に、得られる3D表示装置の表示品質が悪くなってしまう場合があるからである。
本発明のパターン位相差フィルムは少なくとも上記透明フィルム基材、配向層、および位相差層を有するものであるが、必要に応じて他の構成を有してもよいものである。本発明に用いられる他の構成としては、本発明のパターン位相差フィルムの用途等に応じて所望の機能を有するものを適宜選択して用いることができる。このような他の構成の例としては、例えば、上記透明フィルム基材の上記配向層が形成された面とは反対面上に形成されるアンチグレア層および/または反射防止層を挙げることができる。このような反射防止層やアンチグレア層が形成されていることにより、本発明のパターン位相差フィルムを用いて3D表示装置を製造した際に、表示品質の良い3D表示装置を得ることができるという利点がある。なお、上記反射防止層、およびアンチグレア層は一方のみが用いられてもよく、または両方が用いられてもよい。
本発明のパターン位相差フィルムを製造する方法としては、例えば、透明フィルム基材上に、配向層を形成した後、当該配向層上に棒状化合物を含有する位相差層形成用塗工液を塗工し、必要に応じて硬化処理を行って位相差層を形成することによって製造することができる。
次に、本発明の偏光板付きパターン位相差フィルムについて説明する。上述したように本発明の偏光子付きパターン位相差フィルムは、上記本発明に係るパターン位相差フィルムと、上記パターン位相差フィルム上に積層された偏光子とを有することを特徴とするものである。
以下、本発明の偏光子付きパターン位相差フィルムに用いられる各構成について順に説明する。
ここで、上記偏光板保護フィルムの透過率は、JIS K7361−1(プラスチックー透明材料の全光透過率の試験方法)により測定することができる。
ここで、酢化度とは、セルロース単位質量当りの結合酢酸量を意味する。酢化度は、ASTM:D−817−91(セルロースアセテート等の試験方法)におけるアセチル化度の測定および計算により求めることができる。なお、トリアセチルセルロースフィルムを構成するトリアセチルセルロースの酢化度は、フィルム中に含まれる可塑剤等の不純物を除去した後、上記の方法により求めることができる。
ここで、上記飽和吸水率は、上記吸水率は、ASTMD570に準拠し23℃の水中で1週間浸漬して増加重量を測定することにより求められる。
次に、本発明の積層型パターン位相差板について説明する。上述したように本発明の積層型パターン位相差板は、屈折率異方性を有する棒状化合物を含有し、面内レターデーション値がλ/2分に相当する第1位相差領域がパターン状に配置された位相差層と、面内レターデーション値がλ/4分に相当する第2位相差層と、が積層されており、かつ、上記第1位相差領域の遅相軸方向と、上記第2位相差層の遅相軸方向とが、直交または平行関係にあることを特徴とするものである。
本発明に用いられる位相差層は、屈折率異方性を有する棒状化合物を含有し、面内レターデーション値がλ/2分に相当する第1位相差領域がパターン状に配置されたものである。このような位相差層については、上記「A.パターン位相差フィルム」の項において説明したものと同様であるため、ここでの説明は省略する。
次に、本発明に用いられる第2位相差層について説明する。本発明に用いられる第2位相差層は、面内レターデーション値がλ/4分に相当する程度の位相差性を示すものである。なお、本発明に用いられる第2位相差層は、全面において遅相軸の方向が一定方向であるものであり、パターン状に形成されたものではない。
本発明の積層型パターン位相差板は、上記位相差層と上記第2位相差層とが積層された構成を有するものであるところ、上記位相差層と上記第2位相差層とが積層された態様としては、上記位相差層における上記第1位相差領域の遅相軸方向と、上記第2位相差層の遅相軸方向とが、直交または平行関係となるように積層される態様であれば特に限定されるものではない。したがって、本発明の積層型パターン位相差板は、上記位相差層と上記第2位相差層とが直に接するように積層された態様であってもよく、または、他の層を介して積層された態様であってもよい。
次に、本発明の液晶表示装置について説明する。本発明の液晶表示装置は、上記本発明に係るパターン位相差フィルムが用いられたもの(第1態様)と、上記本発明に係る積層型パターン位相差板が用いられたもの(第2態様)と、の2態様に分類することができる。従って、以下、各態様に分けて、本発明の液晶表示装置について説明する。
まず、本発明の第1態様の液晶表示装置について説明する。本態様の液晶表示装置は、上記本発明に係るパターン位相差フィルムが用いられたものである。すなわち、本態様の液晶表示装置は、第1偏光板と、上記第1偏光板上に配置され、パターン状に画素部が形成されたカラーフィルタを備える液晶セルと、上記液晶セル上に配置された第2偏光板と、上記第2偏光板上に配置された上記本発明に係るパターン位相差フィルム、および面内レターデーション値がλ/4分に相当する第2位相差層と、を有するものであって、上記第2偏光板の偏光軸方向と、上記パターン位相差フィルムにおける上記第1位相差領域の遅相軸方向とがなす角度が45°であり、かつ上記第1位相差領域の遅相軸方向と、上記第2位相差層の遅相軸方向とが直交または平行関係にあり、さらに上記カラーフィルタにおいて上記画素部が形成されているパターンと、上記パターン位相差フィルムの上記位相差層において、上記第1位相差領域が配置されているパターンと、が対応関係にあることを特徴とするものである。
以下、本発明に用いられる各構成について説明する。
本態様に用いられる液晶セルは、パターン状に形成された画素部を有するカラーフィルタを備えるものである。本態様に用いられる液晶セルとしては、特に限定されるものではなく、一般的に液晶表示装置用の液晶セルとして公知のものを用いることができる。
本態様に用いられる第1偏光板および第2偏光板としては、透過光を直線偏光とすることができるものであれば特に限定されるものではなく、一般的に液晶表示装置に用いられる偏光板を用いることができる。このような偏光板としては、例えば、偏光子と、当該偏光子の両面に配置された偏光板保護フィルムとからなるものが一般的である。ここで、上記偏光子、および偏光板保護フィルムについては上記「B.偏光子付きパターン位相差フィルム」の項において説明したものと同様のものを用いることができる。
次に、本態様に用いられる第2位相差層について説明する。本態様に用いられる第2位相差層は、面内レターデーション値がλ/4分に相当する第2位相差層を有するものである。
このような第2位相差層については、上記「C.積層型パターン位相差板」の項において説明したものと同様であるため、ここでの説明は省略する。
本態様の液晶表示装置は、上記第2偏光板の偏光軸方向と、上記パターン位相差フィルムにおける上記第1位相差領域の進相軸または遅相軸方向とがなす角度が45°であり、かつ上記第1位相差領域の遅相軸方向と、上記第2位相差層の遅相軸方向とが直交または平行関係にあり、さらに上記カラーフィルタにおいて上記画素部が形成されているパターンと、上記パターン位相差フィルムの上記位相差層において、上記第1位相差領域が配置されているパターンと、が対応関係にあることを特徴とするものである。本態様において、上記画素部が形成されているパターンと、上記第1配向領域が形成されているパターンとの対応関係をどのような態様にするかは、上記カラーフィルタにおいて画素部が配置されている態様等に応じて適宜決定することができる。このような対応関係としては、例えば、液晶表示装置に用いられているカラーフィルタの左右方向の1ライン毎にパターン位相差フィルムの上記第1位相差領域の各ラインが対応する状態にする等を挙げることができる。尚、位置合わせのずれを防止する目的で、必要に応じて隣り合ったライン間に光を吸収する黒いラインを設けても良い。
次に、本発明の第2態様の液晶表示装置について説明する。本態様の液晶表示装置は、上記本発明に係る積層型パターン位相差板が用いられたものである。すなわち、本態様の液晶表示装置は、第1偏光板と、上記第1偏光板上に配置され、パターン状に画素部が形成されたカラーフィルタを備える液晶セルと、上記液晶セル上に配置された第2偏光板と、上記第2偏光板上に配置された上記本発明に係る積層型パターン位相差板と、を有するものであって、上記第2偏光板の偏光軸方向と、上記積層型パターン位相差板における上記第1位相差領域の遅相軸方向とがなす角度が45°であり、かつ上記カラーフィルタにおいて上記画素部が形成されているパターンと、上記積層型パターン位相差板の上記位相差層において、上記第1位相差領域が配置されているパターンと、が対応関係にあることを特徴とするものである。
以下、本態様に用いられる各構成について説明する。
また、本態様に用いられる液晶セル、第1偏光板および第2偏光板は、上記第1態様の液晶表装置に用いられるものと同一であるため、ここでの説明は省略する。
10cm×10cmの大きさの銅版を準備し、FIB加工で作製したピッチが200nmの凹凸を有するダイヤモンドバイトで左右方向に、全面を切削した。その後、UV硬化性樹脂(DIC株式会社製ユニディック RC23−207)を銅版上に塗布し、その上に密着性を改善するためのプライマー(DIC株式会社製ユニディックRC20−075)を塗布した透明なフィルム(富士フィルム株式会社製フジタック)を乗せて密着させ、紫外線を照射して硬化させた。
次に、透明フィルムを銅版から剥離し、凹凸形状を透明フィルムに賦形した。SEMで断面形状を観察したところ、200nmピッチの凹凸が左右方向に観測された。
次に、シクロヘキサノンに固形分15%で溶解した下記構造式で表わされる液晶性材料溶液に光重合開始剤(BASF株式会社製イルガキュア184)を5重量%を加えた溶液を、上記賦形した透明フィルムにスピンコーターで乾燥硬化時の膜厚が2μmになる様に塗布、80℃で10分乾燥し、紫外線を照射して硬化させた。更に、紫外線レーザーを用いて左右方向に硬化させた液晶層を幅500μmのラインが交互に出来る様に蒸発させた。偏光板クロスニコルの中にサンプルを入れて観察したところ、幅500μmのストライプが明・暗・明・暗の繰り返し模様で見えた。上記パターン位相差フィルムを図8の構成になる様に3次元表示可能な液晶ディスプレイのカラーフィルターの左右方向のラインに対応して貼合し、左右円偏光メガネをかけて見たところ、3次元画像が見えた。
10cm×10cmの大きさの銅版を準備し、研磨剤(カネヨ石鹸株式会社製カネヨンTM)で斜め45度方向に研磨し、洗浄した。その後、FIB加工で作製したピッチが200nmの凹凸を有するダイヤモンドバイトで左右方向に、ストライプの間隔が500μmになる様に切削した。その後、UV硬化性樹脂(DIC株式会社製ユニディック RC23−207)を銅版上に塗布し、その上に密着性を改善するためのプライマー(DIC株式会社製ユニディックRC20−075)を塗布した透明フィルム基材として、透明なフィルム(富士フィルム株式会社製フジタック)を乗せて密着させ、紫外線を照射して硬化させた。
次に、上記透明フィルム基材を銅版から剥離し、凹凸形状を透明フィルム基材上に賦形することにより、上記透明フィルム基材上に配向層を形成した。SEMで配向層の断面形状を観察したところ、200nmピッチの凹凸と不定形の微細な凹凸が交互に観測された。
次に、シクロヘキサノンに固形分15%で溶解した下記構造式で表わされる液晶性材料の溶液に、光重合開始剤(BASF株式会社製イルガキュア184)を5重量%を加えた溶液を、上記配向層が形成された透明フィルム基材上にスピンコーターで乾燥時の膜厚が2μmになる様に塗布、80℃で10分乾燥し、紫外線を照射して硬化することにより、パターン位相差フィルムを作製した。位相差層のレターデーションは260nmでλ/2相当だった。
作製したパターン位相差フィルムを偏光板クロスニコルの中に入れて回転させたところ、幅500μmのストライプが繰り返し模様で見え、90度回転する毎に、明と暗が反転した。上記パターン位相差フィルムを図8の構成になる様に3次元表示可能な液晶ディスプレイのカラーフィルターの左右方向のラインに対応して貼合し、左右円偏光メガネをかけて見たところ、3次元画像が見えた。
尚、本実施例におけるラビングには研磨剤を用いたが、LCD製造に使われているラビング用の布を使ってもよい。
11 … 透明フィルム基材
12 … 配向層
13 … 位相差層
13A … 第1位相差領域
13B … 第2位相差領域
14 … 反射防止層またはアンチグレア層
20 … 偏光子付きパターン位相差フィルム
21 … 偏光子
22 … 偏光板保護フィルム
23 … 偏光板
24 … 接着層
30 … 積層型パターン位相差板
31 … 位相差層
31A … 第1位相差領域
32 … 第2位相差層
40 … 液晶表示装置
41 … 第1偏光板
42 … 液晶セル
42a … 画素部
43 … 第2偏光板
Claims (3)
- 屈折率異方性を有する棒状化合物を含有し、面内レターデーション値がλ/2分に相当する第1位相差領域がパターン状に配置された位相差層と、
面内レターデーション値がλ/4分に相当する第2位相差層と、が積層されており、かつ、
前記第1位相差領域の遅相軸方向と、前記第2位相差層の遅相軸方向とが、直交または平行関係にある積層型パターン位相差板であって、
前記位相差層が、前記第1位相差領域と、屈折率異方性を有する棒状化合物を含有する第2位相差領域と、を有するものであり、前記第2位相差領域に含有される前記棒状化合物の配向方向が、前記第1位相差領域に含有される棒状化合物の配向方向に対して45°の方向であり、かつ前記第1位相差領域と、前記第2位相差領域とがパターン状に配置されたものであることを特徴とする、積層型パターン位相差板。 - 前記第2位相差領域の面内レターデーション値がλ/2分に相当するものであり、
前記位相差層の厚みが0.5μm〜4μmの範囲内であることを特徴とする、請求項1に記載の積層型パターン位相差板。 - 第1偏光板と、
前記第1偏光板上に配置され、パターン状に画素部が形成されたカラーフィルタを備える液晶セルと、
前記液晶セル上に配置された第2偏光板と、
前記第2偏光板上に配置された請求項1または請求項2に記載の積層型パターン位相差板と、を有する液晶表示装置であって、
前記第2偏光板の偏光軸方向と、前記積層型パターン位相差板における前記第1位相差領域の進相軸または遅相軸方向とがなす角度が45°であり、かつ前記カラーフィルタにおいて前記画素部が形成されているパターンと、前記パターン位相差フィルムの前記位相差層において、前記第1位相差領域が配置されているパターンと、が対応関係にあることを特徴とする、液晶表示装置。
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