JP2010211007A - 旋光板、およびこれが用いられた液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】透明基板と、上記透明基板に形成され、コレステリック構造を形成した棒状化合物を含有する旋光層とを有し、透過する直線偏光を旋回させる機能を有する旋光板であって、上記コレステリック構造は、ツイスト角が90度よりも大きく、かつピッチが450nm〜4000nmの範囲内であることを特徴とする、旋光板を提供することにより上記課題を解決するものである。
【選択図】図1
Description
しかしながら、このような旋光板は液晶材料のツイスト角に沿って偏光軸を旋回させるものであることから、その光の偏光軸の旋回角度は、液晶材料のツイスト角と一致するものである。そして、一般的に液晶材料のツイスト角をバラツキなく制御することは困難であるため、このような旋光板を大面積で形成すると、ツイスト角のバラツキに対応して、旋回角度にもバラツキが生じてしまい、偏光眼鏡を装着した状態で、均質な画像を観察することが困難になってしまうという問題点があった。
このようなことから、本発明によれば直線偏光の偏光軸の旋回角度にバラツキが生じにくく、所望の旋回角度を実現することが容易な旋光板を得ることができる。
ここで、コレステリック構造のピッチと、選択反射波長には以下の関係があり、液晶材料の波長800nmから2000nmにおける平均屈折率は、液晶の種類や温度によって異なるが、一般に1.7〜1.5であるため、上記ピッチ範囲であれば、赤外線領域(波長800nmから波長2000nm)を反射することができる。
λ=N×P ・・ 式(1)
(λ=選択反射波長、N=平均屈折率、P=ピッチ)
また、本発明の液晶表示装置は偏光眼鏡を装着した状態でも、明るい画像を観察することができるという効果を奏する。
以下、本発明の旋光板、および液晶表示装置について順に説明する。
まず、本発明の旋光板について説明する。上述したように本発明の旋光板は、透明基板と、上記透明基板に形成され、コレステリック構造を形成した棒状化合物を含有する旋光層とを有し、透過する直線偏光の偏光軸を旋回させる機能を有するものであって、上記コレステリック構造は、ツイスト角が90度よりも大きく、かつピッチが450nm〜4000nmの範囲内であることを特徴とするものである。
このような例において、本発明の旋光板10は、上記旋光層2において棒状化合物Aが形成する上記コレステリック構造が、ツイスト角が90度よりも大きく、かつピッチが450nm〜4000nmの範囲内であることを特徴とするものである。
すなわち、従来の旋光板は、液晶材料のツイスト角に沿って直線偏光の偏光軸を旋回させるものであったため、旋光板によって旋回される直線偏光の偏光軸の旋回角度は、液晶材料のツイスト角と一致するものであった。したがって、所望の旋回角度を実現するには、液晶材料のツイスト角を厳密に高精度で制御することが必要とされていた。しかしながら、ツイスト角を高精度で制御することは困難であったため、このような旋光板を大面積で形成すると、ツイスト角のバラツキが生じ、これに対応して旋回角度にもバラツキが生じてしまい、偏光眼鏡を装着した状態で、均質な画像を観察することが困難になってしまうという問題点があった。
この点、本発明の旋光板においては上記旋光層におけるコレステリック構造のツイスト角、およびピッチが上記範囲内であることにより、本発明においては当該コレステリック構造に依存しないで直線偏光の偏光軸を旋回させることができる。すなわち、コレステリック構造のツイスト角と、直線偏光の旋回角度とが一致しない態様で偏光軸を旋回させることができる。このように、本発明においてはコレステリック構造のツイスト角に沿って偏光軸を旋回させるものではないため、仮に上記コレステリック構造のツイスト角にバラツキが生じたとしても、偏光軸の旋回角度にバラツキが発生することを著しく低減することができる。
また、本発明においてはコレステリック構造のツイスト角と、偏光特化軸の旋回角度とが一致しないことにより、旋光層の厚みを調整することによって、所望の旋回角を実現することができる。
以上より、本発明によれば偏光軸の旋回角度にバラツキが生じにくく、所望の旋回角度を実現することが容易な旋光板を得ることができる。
以下、本発明に用いられる各構成について順に説明する。
まず、本発明に用いられる旋光層について説明する。本発明に用いられる旋光層は、コレステリック構造を形成した棒状化合物を含有するものであり、本発明の旋光板に直線偏光の偏光軸を旋回させる機能を付与するものである。そして、本発明に用いられる旋光層は上記コレステリック構造のツイスト角が90度よりも大きく、かつピッチが450nm〜4000nmの範囲内であることを特徴とするものである。
ここで、上記コレステリック構造のピッチは、コレステリック構造のヘリカル軸に平行に光を入射すると、その液晶のヘリカルピッチで一義的に決まる特定波長λの光が選択的に散乱反射される。ここで、λとピッチには、式(1)で示した関係があるため、分光器(例えば紫外可視近赤外分光光度計UV3100(島津製作所社製))でλを測定すれば、式(1)を用いて0.25〜1.6μm程度までのピッチが算出できる。また、平均屈折率の測定には、アッベ屈折率計((株)アタゴ社製)や、エリプソメーター(J.A.Woollam社製)などを用いて測定することができる。さらに長いピッチの測定は、Canoのくさび法が用いられる。この測定法の詳細については、「T.Inukai,K.Furukawa,H.Inoue and K. Terashima : Mol. Cryst. Liq. Cryst., 94 (1983) 109」に記載があり、この測定法で求めることのできるピッチの範囲は1〜400μm程度である。
また、ネマチック材料に微量のコレステリック液晶またはカイラル物質を添加した場合のように、ピッチがセルギャップの数倍以上の場合には、「M.A.Osman:Mol.Cryst.Liq.Cryst,82(Letters)(1982)295」に示される方法によってピッチを測定することができる。すなわち、図6に示すように、下の基板表面を一方向に平行ラビングし、上の基板表面をQ点を中心とする同心円状にラビングすると、セル内の場所によってねじれ角bが連続的に変化することになる。このセルにピッチPの液晶を導入すると、ディスクリネーションがたとえば図6に破線で示したような位置に発生する。これはQ点を通る直線に対応し、この直線上では上下の基板のラビング方向のなす角bが
b=a+(π/2) ・・ 式(2)
で表わされる。ただしaは破線と下の基板のラビング方向のなす角である。この場合、ディスクリネーションは右巻きと左巻きのねじれ配向の領域の境界であり、このaの値を測定することによって、ピッチは、式(3)によって得ることができる。
P=2πd/a ・・ 式(3)
(d=セルギャップ)
これらの測定方法とは別に、コレステリック構造のピッチは、走査型電子顕微鏡(SEM)や、透過型電子顕微鏡写真(TEM)による、コレステリック液晶断面観察からも知ることができる。例えば、図7にSEMによるコレステリック液晶断面写真を示す。図7中、コレステリック液晶層中の明暗模様は、図8に示した液晶材料ダイレクタ方向の違いからくるものである。したがって、5層(暗、明、暗、明、暗または、明、暗、明、暗、明)の距離から、ピッチを知ることができる。
ここで、neとnoはそれぞれ光の電気スペクトルの振動方向が、液晶材料の光軸に対し直交と平行である通常光(ordinary light)と異常光(extraordinary light)の屈折率である。
なお、本発明における上記ツイスト角は、ピッチの長さと膜厚から計算することができる。図8に示すように、1ピッチは360度であるため、下記式(4)より算出できる。
ツイスト角=360×d/P ・・ 式(4)
(d=膜厚、P=ピッチ)
例えば、上述した評価方法において算出されたピッチが1010nmのコレステリック液晶の膜厚が、2.0μmの場合、ツイスト角は式(4)より、713度と算出できる。
このように、本発明に用いられる旋光層の厚みは、上記コレステリック構造のピッチ等に応じて、所望の旋回性を付与できるよう適宜調整することができるものであるが、中でも0.25μm〜120μmの範囲内であることが好ましく、0.5μm〜70μmの範囲内であることがより好ましく、1μm〜20μmの範囲内であることがさらに好ましい。
また、本発明においては上記重合性官能基を有する棒状化合物と、上記重合性官能基を有さない棒状化合物とを混合して用いても良い。
なお、上記「3次元架橋」とは、液晶性分子を互いに3次元に重合して、網目(ネットワーク)構造の状態にすることを意味する。
学式(7)〜(17)に示すものも挙げられる。
次に、本発明の旋光板に用いられる透明基板について説明する。本発明に用いられる透明基板としては、上記旋光層を支持できるものであれば特に限定されるものではない。中でも本発明に用いられる透明基板は、通常、可視光領域における透過率が80%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましい。ここで、透明基板の透過率は、JIS K7361−1(プラスチックー透明材料の全光透過率の試験方法)により測定することができる。
本発明の旋光板は、透明基板上に旋光層を形成することにより製造することができる。上記旋光層の形成方法としては、通常、棒状化合物およびカイラル剤を含有する旋光層形成用塗工液を上記透明基板上に塗布し、必要に応じて当該塗膜に紫外線照射等の硬化処理を施す方法が用いられる。上述したように、本発明における旋光層は、棒状化合物が形成するコレステリック構造のピッチおよびツイスト角が上述した範囲内であることを特徴とするものであるところ、このようなコレステリック構造は上記旋光層形成用塗工液中の棒状化合物およびカイラル剤の含有率、さらには旋光層の厚みを適宜調整することにより形成することができる。ここで、形成されるコレステリック構造のピッチおよびツイスト角は、棒状化合物、カイラル剤の種類等に依存するものである。例えば、両末端に重合可能なアクリレートを有するとともに中央部のメソゲンと前記アクリレートとの間にスペーサーを有する液晶性モノマー分子(Paliocolor(登録商標)LC1057(BASF社製))と、両側の末端に重合可能なアクリレートを有するカイラル剤分子(Paliocolor(登録商標) LC756(BASF社製)とを用いる場合、カイラル剤の含有率と添加量とピッチとの関係は図9のようになり、また旋光層の厚みとツイスト角との関係は図10のようになる。したがって、本発明においては、棒状化合物、カイラル剤の種類および添加量、また旋光層の厚みを調整することにより、目的とするツイスト角、ピッチを達成することができる。
本発明の旋光板は、直線偏光の偏光軸を回転させる機能を有するため、このような機能を要するすべての用途に用いることができる。したがって、本発明の旋光板の用途としては、例えば、液晶表示装置、液晶プロジェクター等を挙げることができる。
次に、本発明の液晶表示装置について説明する。上述したように本発明の液晶表示装置は、液晶セルと、上記液晶セルの表示側に配置された偏光子と、上記偏光子よりも表示側に配置され、上記偏光子を透過した直線偏光の偏光軸を旋回する機能を有する旋光板とを有するものであって、上記旋光板が、透明基板と、上記透明基板に形成され、コレステリック構造を形成した棒状化合物を含有する旋光層とを有し、上記コレステリック構造は、ツイスト角が90度よりも大きく、かつピッチが450nm〜4000nmの範囲内であることを特徴とするものである。
このような例において、本発明の液晶表示装置20は、上記旋光板23が、透明基板1と、上記透明基板1に形成され、コレステリック構造を形成した棒状化合物を含有する旋光層2とを有し、上記コレステリック構造は、ツイスト角が90度よりも大きく、かつピッチが450nm〜4000nmの範囲内であることを特徴とするものである。
なお、図2に例示するように本発明の液晶表示装置20において偏光子22は、両側が偏光板保護フィルム22(22a,22b)に挟まれた構成を有する偏光板Pとして用いられていてもよく、また液晶セル21のバックライト側に偏光子を備える偏光板P’が配置されていてもよい。
また、図2において、X方向は表示側、Y方向はバックライト側を表す(以下の各図においても同様)。
以下、本発明に用いられる各構成について順に説明する。
まず、本発明に用いられる旋光板について説明する。本発明に用いられる旋光板は、透明基板と、上記透明基板に形成され、コレステリック構造を形成した棒状化合物を含有する旋光層とを有し、上記コレステリック構造は、ツイスト角が90度よりも大きく、かつピッチが450nm〜4000nmの範囲内であることを特徴とするものである。
ここで、本発明に用いられる旋光板は、上記「A.旋光板」の項において説明したものと同様であるため、ここでの説明は省略する。
次に、本発明に用いられる液晶セルについて説明する。本発明に用いられる液晶セルとしては、一般的に液晶表示装置に用いられる液晶セルとして公知のものを用いることができる。液晶表示装置用の液晶セルとしては、セル中における液晶分子の配列の態様によって、IPS,VA,OCB,ECB,STNおよびTN等のあらゆる方式のものが知られているが、本発明においては、いずれの方式の液晶セルであっても好適に用いることができる。
本発明に用いられる偏光子としては、液晶表示装置に用いられる偏光子として一般的に公知のものを用いることができるため、ここでの詳しい説明は省略する。
なお、一般的な液晶表示装置は、液晶セルと、当該液晶セルの両側に配置された偏光板とからなり、さらに当該偏光板は、偏光子と、当該偏光子の両側に配置された偏光板保護フィルムとからなることが一般的であるが、本発明に用いられる偏光子は、上記偏光板を指すものではなく、偏光板から偏光板保護フィルムを除いた偏光子を意味するものである。
上述したように、本発明の液晶表示装置は少なくとも液晶セル、偏光子、および旋光板が用いられたものである。本発明の液晶表示装置においてこれらの構成が配置されている態様としては、上記偏光子よりも表示側に旋光板が配置されている態様であれば特に限定されるものではなく、液晶表示装置の製造方法等に応じて適宜任意の構成を採用することができる。
透明な0.7mm厚ガラス基板上に、溶媒に溶かしたポリイミドをスピンコーティング法によりコーティングし、乾燥後、200℃で成膜し(膜厚0.1μm)、一定方向にラビングして配向膜を形成し、配向膜付きのガラス基板を作製した。
両末端に重合可能なアクリレートを有するとともに中央部のメソゲンと前記アクリレートとの間にスペーサを有する、液晶性モノマー分子(Paliocolor(登録商標) LC1057(BASF社製))95.3重量部と、両側の末端に重合可能なアクリレートを有するカイラル剤分子(Paliocolor(登録商標) LC756(BASF社製))4.7重量部と、前記液晶性モノマー分子に対して2.5重量部の光重合開始剤とを溶解させたシクロヘキサノン溶液を準備した(固形分40重量部)。
前記シクロヘキサノン溶液を、配向膜付きガラス基板上にスピンコーターを用いて塗布し、80℃で前記シクロヘキサノン溶液中のシクロヘキサノンを蒸発させ、100℃で2分保持し、液晶性モノマー分子を配向させた。そして、前記塗膜に紫外線を300mJ/cm2照射し、塗膜中の光開始剤から発生するラジカルによって配向した液晶性モノマー分子のアクリレートを3次元架橋してポリマー化し、配向膜上にコレステリック構造を固定化することにより、旋光板を得た。このとき、コレステリック層の膜厚は5.4μmであった。また、分光光度計(島津製作所製UV−3100PC)で測定したところ、選択反射中心波長は780nmであった。
膜厚を3.3μmとする以外は、実施例1と同様の方法で旋光板を作製した。
液晶性モノマー分子(Paliocolor(登録商標) LC1057(BASF社製))98.0重量部と、カイラル剤分子(Paliocolor(登録商標) LC756(BASF社製))2.0重量部とする以外は、実施例1と同様の方法で旋光板を作製した。このとき、コレステリック層の膜厚は5.2μmであった。また、分光光度計(島津製作所製UV−3100PC)で測定したところ、選択反射中心波長は1580nmであった。
膜厚を4.0μmとする以外は、実施例3と同様の方法で旋光板を作製した。
膜厚を2.6μmとする以外は、実施例3と同様の方法で旋光板を作製した。
液晶性モノマー分子(Paliocolor(登録商標) LC242(BASF社製))97.4重量部と、カイラル剤分子(Paliocolor(登録商標) LC756(BASF社製))2.6重量部とする以外は、実施例1と同様の方法で旋光板を作製した。このとき、コレステリック層の膜厚は4.2μmであった。また、分光光度計(島津製作所製UV−3100PC)で測定したところ、選択反射中心波長は820nmであった。
膜厚を1.9μmとする以外は、実施例6と同様の方法で旋光板を作製した。
液晶性モノマー分子(Paliocolor(登録商標) LC242(BASF社製))97.7重量部と、カイラル剤分子(Paliocolor(登録商標) LC756(BASF社製))2.3重量部とする以外は、実施例1と同様の方法で旋光板を作製した。このとき、コレステリック層の膜厚は4.0μmであった。また、分光光度計(島津製作所製UV−3100PC)で測定したところ、選択反射中心波長は1040nmであった。
膜厚を2.2μmとする以外は、実施例8と同様の方法で旋光板を作製した。
液晶性モノマー分子(Paliocolor(登録商標) LC242(BASF社製))98.0重量部と、カイラル剤分子(Paliocolor(登録商標) LC756(BASF社製))2.0重量部とする以外は、実施例1と同様の方法で旋光板を作製した。このとき、コレステリック層の膜厚は3.9μmであった。また、分光光度計(島津製作所製UV−3100PC)で測定したところ、選択反射中心波長は1220nmであった。
膜厚を2.0μmとする以外は、実施例10と同様の方法で旋光板を作製した。
液晶性モノマー分子(Paliocolor(登録商標) LC242(BASF社製))99.1重量部と、カイラル剤分子(Paliocolor(登録商標) LC756(BASF社製))0.9重量部とする以外は、実施例1と同様の方法で旋光板を作製した。このとき、コレステリック層の膜厚は4.0μmであった。また、分光光度計(島津製作所製UV−3100PC)で測定したところ、選択反射中心波長は2310nmであった。
図11のように、配向膜付き基板をラビング方向のなす角が90度、右巻きのコレステリック液晶と同じ捩れ方向となるように、配向膜面を向かい合わせにして、セルギャップが5μmとなるように、5μmのスペーサーを間にはさみこんでエポキシ接着剤で接着した。スペーサーの間に、ネマチック液晶5CBを毛細管現象で注入し、液晶が等方相である50℃にて30分間熱処理を行い、その後、室温(約20度)まで冷却して、旋光板を作製した。
ラビング方向のなす角を30度、セルギャップを10μmとした以外は、比較例1と同じ方法で旋光板を作製した。
ラビング方向のなす角度を60度、セルギャップを20μmとした以外は、比較例1と同じ方法で旋光板を作製した。
液晶性モノマー分子(Paliocolor(登録商標) LC242(BASF社製))90.0重量部と、カイラル剤分子(Paliocolor(登録商標) LC756(BASF社製))10.0重量部とする以外は、実施例1と同様の方法で旋光板を作製した。このとき、コレステリック層の膜厚は4.0μmであった。また、分光光度計(島津製作所製UV−3100PC)で測定したところ、選択反射中心波長は250nmであった。
液晶性モノマー分子(Paliocolor(登録商標) LC242(BASF社製))96.0重量部と、カイラル剤分子(Paliocolor(登録商標) LC756(BASF社製))4.0重量部とする以外は、実施例1と同様の方法で旋光板を作製した。このとき、コレステリック層の膜厚は4.2μmであった。また、分光光度計(島津製作所製UV−3100PC)で測定したところ、選択反射中心波長は650nmであった。
上記実施例、比較例において作製した旋光板の旋回角度と評価するため、以下の方法によって評価を行った。なお、評価方法の概略図を図12に示す(ここで、図12(b)は、同図(a)をZ軸方向から図である。)
(1)面光源の上に偏光板1を設置する。
(2)偏光板1の上に旋光板を設置する。
(3)旋光板の上に、偏光板1の透過軸と偏光板2の透過軸が直交するように、偏光板2を設置する。
(4)旋光板から600mm離れた位置に輝度計(トプコン社製 BM−5A)を設置する。
(5)偏光板2を回転させながら輝度を測定し、輝度が最小となる角度をその旋光板の旋回角度とした。偏光板透過軸及び、回転方向は、図12(b)の通りである。
評価結果を表1に示す。結果からも明らかなように、本発明は旋回角度とツイスト角度が一致していないことが確認できた。比較例5は、旋回角度の絶対値をツイスト角で割った値が1よりも小さかったが、塗膜が赤色に見え、液晶表示装置の最表面に使用するには不向きであった。
2 … 旋光層
10 … 旋光板
20 … 液晶表示装置
21 … 液晶セル
22 … 偏光子
22a、22b … 偏光板保護フィルム
23 … 旋光板
A … 棒状化合物
P,P’ … 偏光板
G … 偏光メガネ
X … 表示側
Y … バックライト側
Claims (4)
- 透明基板と、前記透明基板に形成され、コレステリック構造を形成した棒状化合物を含有する旋光層とを有し、透過する直線偏光の偏光軸を旋回させる機能を有する旋光板であって、
前記コレステリック構造は、ツイスト角が90度よりも大きく、かつピッチが450nm〜4000nmの範囲内であることを特徴とする、旋光板。 - 前記コレステリック構造のピッチが、450nm〜1350nmの範囲内であることを特徴とする、請求項1に記載の旋光板。
- 前記旋光層が、カイラルネマチック液晶を固定化してなるものであることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の液晶表示装置。
- 液晶セルと、前記液晶セルの表示側に配置された偏光子と、前記偏光子よりも表示側に配置され、前記偏光子を透過した直線偏光の偏光軸を旋回する機能を有する旋光板と、をする液晶表示装置であって、
前記旋光板が、透明基板と、前記透明基板に形成され、コレステリック構造を形成した棒状化合物を含有する旋光層とを有し、前記コレステリック構造は、ツイスト角が90度よりも大きく、かつピッチが450nm〜4000nmの範囲内であることを特徴とする液晶表示装置。
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