JP5326323B2 - 電動機及び電動機のロータコア製造方法 - Google Patents
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Description
前記ロータコアの隣接磁石間に位置するブリッジ部を、エアギャップ側に突出して形成し、
前記エアギャップが前記ロータの回転軸と平行状態に配置されるラジアルギャップ型構造を有し、
前記ブリッジ部は、回転軸方向中央部がロータ回転方向へ突出する形状を有し、
前記ロータコアの両端面外周に装着された円環状のサイドリングに、該サイドリングの外周面から一段高い、即ち、エアギャップ側に突出する突状部を有することを特徴としている。
積層鋼板からなるロータコアにおけるプレス加工の1ショット目に、前記ロータコアの永久磁石を装着するための磁石挿入部をプレス成形する処理と、
前記ロータコアにおけるプレス加工の2ショット目に、前記ロータコアの隣接磁石間に位置し前記エアギャップ側に突出するブリッジ部の鍔部の形状をプレス成形する処理と、
を有し、
前記ブリッジ部の回転軸方向中央部がロータ回転方向へ突出した形状に合わせて、各積層鋼板のロータ周方向位置を調整制御することにより、鍔部の形状を少しずつずらした形状に成型加工することを特徴としている。
ロータコアの両端面外周に装着された円環状のサイドリングに有する突状部は、サイドリングの外周面から一段高い、即ち、エアギャップ側に突出する。従って、サイドリングに設けた突状部により、コイルエンドにかかるオイル量を増やすことができるので、ロータ冷却性能が向上し、また、ロータ低回転時、即ち、遠心力が小さいときに、永久磁石面から流れ出たオイルを効率良くコイルエンドへ飛ばすことができるので、冷却性能が向上する。よって、リラクタンストルクが向上する。
また、この発明に係る電動機のロータコア製造方法により、ロータは、回転軸方向において、ブリッジ部のロータ周方向両側に配置された永久磁石の位置は変わらずに、ブリッジ部の位置のみがロータ回転方向(ロータ周方向)にずれて形成される。
(第1実施の形態)
図1は、この発明の第1実施の形態に係るラジアルギャップ型の電動機のロータを示す平面説明図である。図2は、図1のA−A線に沿う断面図である。図3は、図1のB−B線に沿う断面図である。
図1に示すように、電動機のロータ10は、円盤状に形成されたロータコア11と、ロータコア11の外周面に複数の永久磁石12を有しており、ロータコア11の端面中央には、端面と直交方向に貫通するように回転軸(図示しない)が装着されている。
ロータ10は、電動機のケーシング(図示しない)内に、回転軸を横向きにした状態に配置されており、ロータ10の下端側が、ケーシング内に貯留された冷却用のオイル(図示しない)に浸かった状態、つまり、ロータ10の下端側のエアギャップaがオイルで満たされた状態になっている。
(第2実施の形態)
図4は、この発明の第2実施の形態に係るアキシャル型の電動機のロータを示す平面説明図である。図4に示すように、電動機のロータ20は、円盤状に形成されたロータコア21の円形端面に装着された複数の永久磁石22を有し、永久磁石22はロータ半径方向内側が外側より短い台形状に形成されている。
図4に示すように、ロータコア21は、隣接する永久磁石22a,22b間の、ロータ半径方向中心部がロータ回転(正転)方向へ突出した「く」の字形状のブリッジ部23が、両側の永久磁石22a,22bより高く、即ち、エアギャップa側に突出して形成されている。
(第3実施の形態)
図5は、この発明の第3実施の形態に係る電動機のロータを示す平面説明図である。図5に示すように、電動機のロータ30は、ロータコア31に尖端状部を有するブリッジ部32を、サイドリング33の突状部34に受け部35を、それぞれ有している。その他の構成及び作用は、上述したラジアルギャップ型の電動機のロータ10(図1参照)と同様である。
また、サイドリング33の外周面33aに、ブリッジ部32のロータ回転方向先端部と後端部の間に位置して設けられた突状部34は、ロータ回転方向側端面に、ロータ回転方向に向かって開口する受け部35を有すると共に、外側が斜めに切り落とされた、平面視V字状に形成されている(図5参照)。
上記構成を有するロータ30により、ロータ回転(正転)時、ロータ30の下端側のエアギャップaを満たしている冷却用のオイルOがロータ30外周面に沿って掻き上げられ、掻き上げられたオイルOは、永久磁石12a,12bの表面を伝い、ブリッジ部32のロータ回転方向側面に沿いつつ、サイドリング33の受け部35に向かって流れる(図5参照)。従って、ロータ回転時、ロータ30表面に冷却用のオイルOを潤滑させることができる。
図6は、この発明の第3実施の形態に係る電動機のロータの他の例を示す平面説明図である。図7は、図6のA−A線に沿う断面図である。図6に示すように、電動機のロータ40は、ロータコア31のブリッジ部32に、少なくとも1個のギャップ部41を設けている。その他の構成及び作用は、上述したロータ30(図5参照)と同様である。
図7に示すように、このギャップ部41は、底面が永久磁石12の表面と略同一面となる深さを有している。
(第4実施の形態)
図8は、この発明の第4実施の形態に係る電動機のロータを示す平面説明図である。図8に示すように、電動機のロータ45は、ロータコア46のブリッジ部47を、ロータ回転(正転)方向に向かう山形に形成している。その他の構成及び作用は、上述したラジアルギャップ型の電動機のロータ30(図5参照)と同様である。
(第5実施の形態)
次に、上述した各ロータコアの製造方法を、第1実施の形態に係るロータコア11と第4実施の形態に係るロータコア46について説明する。このロータコアは、鋼板を積層した積層鋼板をプレス加工により成型して製造する。
図10に示すように、先ず、ロータコア11におけるプレス加工の1ショット目に、積層鋼板からなるロータコア11の永久磁石12を装着する磁石挿入部11aを、プレス成形する。次に、ロータコア11におけるプレス加工の2ショット目に、ブリッジ部13の鍔部13bの形状をプレス成形する。
この結果、図11に示すように、ロータ10は、回転軸方向において、ブリッジ部13のロータ周方向両側に配置された永久磁石12a,12aの位置は変わらずに、ブリッジ部13の位置のみがロータ回転方向(ロータ周方向)にずれて形成される。
図12に示すように、先ず、ロータコア46におけるプレス加工の1ショット目に、積層鋼板からなるロータコア46の永久磁石12を装着する磁石挿入部46aを、プレス成形する。次に、ロータコア46におけるプレス加工の2ショット目に、ブリッジ部47の鍔部47bの形状をプレス成形する。
この結果、図13に示すように、ロータ45は、回転軸方向において、ブリッジ部47のロータ周方向両側に配置された永久磁石12a,12aの位置は変わらずに、ブリッジ部47の位置のみがロータ回転方向(ロータ周方向)にずれて形成される。
また、この発明において、前記エアギャップが前記ロータの回転軸と平行状態に配置されるラジアルギャップ型構造を有し、前記ブリッジ部は、回転軸方向中央部がロータ回転方向へ突出する形状を有することが好ましい。
また、この発明において、前記突状部は、ロータ径方向外側が内側よりロータ回転方向へ突出することが好ましい。
また、この発明において、前記ブリッジ部は、ロータ回転方向に延びる溝状に形成された少なくとも1個のギャップ部を有することが好ましい。
また、この発明において、前記エアギャップが前記ロータの回転軸と直交状態に配置されるアキシャルギャップ型構造を有し、前記ブリッジ部は、ロータ半径方向中心部がロータ回転方向へ突出する形状を有することが好ましい。
また、この発明において、前記突状部は、前記ブリッジ部のロータ回転方向先端部と後端部の間に位置していることが好ましい。
また、この発明において、前記ブリッジ部のロータ回転方向へ突出する中央部は、ロータ回転方向へ向かって尖端状に突出していることが好ましい。
11,21,31,46,51 ロータコア
12,12a,12b,22,22a,22b 永久磁石
13,23,32,47,52 ブリッジ部
13a,32a,47a 回転軸方向中央部
11a 磁石挿入部
13b 鍔部
14,24,33 サイドリング
14a,33a 外周面
15,25,34 突状部
16,26,35 受け部
24a 端面
32b 回転軸方向両端部
41 ギャップ部
52a 湾曲部
a エアギャップ
O オイル
Claims (9)
- ロータとステータの間にエアギャップを設け、永久磁石をロータコアの表面に埋め込んだインセット型で表面磁石(Surface Permanent Magnet:SPM)型構造を有する電動機において、
前記ロータコアの隣接磁石間に位置するブリッジ部を、エアギャップ側に突出して形成し、
前記エアギャップが前記ロータの回転軸と平行状態に配置されるラジアルギャップ型構造を有し、
前記ブリッジ部は、回転軸方向中央部がロータ回転方向へ突出する形状を有し、
前記ロータコアの両端面外周に装着された円環状のサイドリングに、該サイドリングの外周面から一段高い、即ち、エアギャップ側に突出する突状部を有する
ことを特徴とする電動機。 - 前記突状部は、ロータ径方向外側が内側よりロータ回転方向へ突出する
ことを特徴とする請求項1に記載の電動機。 - 前記ブリッジ部は、ロータ回転方向に延びる溝状に形成された少なくとも1個のギャップ部を有する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の電動機。 - 前記ロータコアには、永久磁石が挿入配置され、
前記永久磁石は、前記ロータコアの磁石挿入方向に沿う側面が回転軸方向と略平行な直線により形成されている
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の電動機。 - ロータとステータの間にエアギャップを設け、永久磁石をロータコアの表面に埋め込んだインセット型で表面磁石(Surface Permanent Magnet:SPM)型構造を有する電動機において、
前記エアギャップが前記ロータの回転軸と直交状態に配置されるアキシャルギャップ型構造を有し、
前記ブリッジ部は、ロータ半径方向中心部がロータ回転方向へ突出する形状を有し、
前記ロータコアの外周に装着された円環状のサイドリングに、該サイドリングの外周面から一段高い、即ち、エアギャップ側に突出する突状部を有する
ことを特徴とする電動機。 - 前記突状部は、ロータ半径方向外側が内側よりロータ回転方向へ突出する
ことを特徴とする請求項5に記載の電動機。 - 前記突状部は、前記ブリッジ部のロータ回転方向先端部と後端部の間に位置している
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の電動機。 - 前記ブリッジ部のロータ回転方向へ突出する中央部は、ロータ回転方向へ向かって尖端状に突出している
ことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の電動機。 - ロータとステータの間にエアギャップを設け、永久磁石をロータコアの表面に埋め込んだインセット型で表面磁石(SPM)型構造を有する電動機のロータコア製造方法において、
積層鋼板からなるロータコアにおけるプレス加工の1ショット目に、前記ロータコアの永久磁石を装着するための磁石挿入部をプレス成形する処理と、
前記ロータコアにおけるプレス加工の2ショット目に、前記ロータコアの隣接磁石間に位置し前記エアギャップ側に突出するブリッジ部の鍔部の形状をプレス成形する処理と、を有し、
前記ブリッジ部の回転軸方向中央部がロータ回転方向へ突出した形状に合わせて、各積層鋼板のロータ周方向位置を調整制御することにより、鍔部の形状を少しずつずらした形状に成型加工する
ことを特徴とする電動機のロータコア製造方法。
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JP2008087810A JP5326323B2 (ja) | 2008-03-28 | 2008-03-28 | 電動機及び電動機のロータコア製造方法 |
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