JP5325676B2 - 液体噴出器 - Google Patents
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Description
そして、回動レバーは、回動板が押下ヘッドと枠部材の上面とに接触して押下ヘッドの押し下げを規制する押下防止位置と、回動板が押下ヘッドと枠部材の上面との双方から離間して押下ヘッドの押し下げを可能とする押下可能位置との間に回動板を位置付ける。
この液体噴出器では、押下可能位置において押下ヘッドを押し下げることによって容器本体に収容された内容物が押下ヘッドから噴出される。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、誤動作によって押下ヘッドが押下されることを防止すると共に使用時に押下ヘッドをより容易に押下できる液体噴出器を提供することを目的とする。
すなわち、被覆片は、枠部材の天板部に接触することで、被覆片に加えられた押し下げる力を受け止めて力を押下ヘッドに伝達させない。このため、押下部が押下ヘッドを押し下げることが規制される。
また、球状部の中心点を中心として被覆片を表裏反転させるように回転させると、押下規制部は、天板部から離間すると共に押下部側から上方に向けて延在する。そして、被覆片の一端部を押し下げると、球状部を支点、被覆片の一端部(押下規制部)を力点、押下部と押下ヘッドとの接触点を作用点として、押下ヘッドは、テコの原理で押し下げられる。つまり、支点と力点との距離を支点と作用点との距離よりも長く形成できるため、押下ヘッドを直接押し下げることと比較して押下ヘッドを小さな力で容易に押し下げることができる。
以上より、誤動作によって押下ヘッドが押下されることを防止すると共に使用時に押下ヘッドをより容易に押下できる。
この発明では、被覆片の一端部を天板部に接触させた状態で被覆片に押し下げる力を付与したときに被覆片の弾性変形によって被覆片の一端部が天板部上をスライドすることを防止する。これにより、押下ヘッドの誤動作をより確実に防止できる。
この発明では、押下凸部と押下ヘッドとの接触位置である作用点を所望位置に形成することができるため、被覆片による押下ヘッドの押し下げ動作を安定させることができる。
この発明では、容器本体内の内容物を使い切った後に、枠部材から被覆片を取り外し、この被覆片を保持部に保持させることで、容器本体内の残留ガスを抜くことができる。
本実施形態における液体噴出器1は、図1から図3に示すように、容器本体2と、容器本体2から上方付勢状態で突設されたステム3と、ステム3に取り付けられた押下ヘッド4と、容器本体2に取り付けられた枠部材5と、を備えている。
図示の例では、容器本体2、押下ヘッド4及び枠部材5は、共通軸線上に配置されている。以下、この共通軸を容器軸Oと称し、容器軸Oに沿って押下ヘッド4側を上側、容器本体2側を下側とし、容器軸Oに直交する方向を径方向とし、さらに容器軸Oを中心に周回する方向を周方向とする。
ステム3は、上下方向に延在する筒状をなし、上方付勢状態で容器本体2に立設されており、下方に押し下げ可能に配設されている。
押下ヘッド4は、図1から図3に示すように、有頂筒状をなしており、ステム3に嵌合する嵌合筒部15を有する。そして、押下ヘッド4の外周面には、嵌合筒部15の内側と連通する噴出口4Aが形成されている。
天板部21は、平面視で円環状をなす板状をなし、その開口部21A内に押下ヘッド4が配置されている。そして、天板部21のうち一方の半円部分は、平面部31とされ、他方の半円部分は、平面部31から離間するにしたがって下側に向けて傾斜する傾斜部32となっている。
そして、取付部33には、上面から径方向内側を向く側面にわたって被覆片23を取り付けるための取付孔部33Aが形成されている。
取付孔部33Aは、径方向に沿って延びるスリット状をなし、周方向の幅が後述する球状部43の直径よりも小さくなっている。また、取付孔部33Aの径方向外側の端部には、周方向の幅が球状部43の直径よりも大きい幅広部が形成されている。なお、取付部33において径方向外側を向く側面には、枠部材5を成形するための開口部が形成されている。
傾斜部32の上面には、被覆片23の一端部と係合する係合凸部34が設けられている。
外筒部35は、円筒状をなしており、その外径が胴部11の外径と同等となっている。
中間筒部36は、円筒状をなしており、外筒部35よりも径方向の内側に設けられている。また、中間筒部36は、内径がマウンティングカップ13の外径と同等となっており、マウンティングカップ13の外側に嵌合されている。
内筒部37は、円筒状をなしており、中間筒部36よりも径方向の内側において押下ヘッド4の外周面と向かい合うように設けられている。また、内筒部37は、内径が押下ヘッド4の外周面の外径よりも大きくなっており、押下ヘッド4の上下方向の移動を案内する。
また、側壁部22において径方向で噴出口4Aと向かい合う部分には、噴出口4Aから枠部材5の外部に内容物を通過させる貫通孔22Aが径方向に沿って形成されている。
押下規制部42は、押下部41側から離間するにしたがって下方に向けて延在し、かつ天板部21の傾斜部32の上面に至る。そして、押下規制部42は、天板部21の傾斜部32と接触した状態で押下部41と押下ヘッド4の上面との間に空隙を形成する。さらに、押下規制部42は、傾斜部32の上面に接触した状態で係合凸部34と係合する。
被覆片23は、取付孔部33Aの径方向外側の端部から取付部33の内部に球状部43を差し込み、取付孔部33Aに沿って径方向の内側に被覆片23を引き込むことによって取り付けられている。このとき、棒状部44は、取付孔部33Aから取付部33の外部に突出している。そして、被覆片23は、球状部43が取付部33の内部で球状部43の中心点回りで回転することによって表裏反転可能に回転する。
このとき、押下規制部42の一端は、傾斜部32に形成された係合凸部34と係合している。そのため、押下部41に下側に向けて押し下げる力を付与した際に板状をなす被覆片23における押下部41と押下規制部42との接続部分が弾性変形することによって押下規制部42の一端が傾斜部32上をスライドし、押下部41が押下ヘッド4を押し下げることが防止される。
以上のようにして、押下ヘッド4の誤動作が防止される。
この状態で押下規制部42を押し下げると、図6に示すように、被覆片23は、取付部33内に配置されている球状部43を支点、押下ヘッド4の上面と接触している押下凸部41Aを作用点、押下規制部42を力点としたテコの原理によって押下ヘッド4を押し下げる。ここで、支点と力点との間に作用点が形成されているので、被覆片23を押し下げる力が小さくても、被覆片23によって押下ヘッド4が容易に押し下げられる。このように押下ヘッド4を押し下げると、押下ヘッド4の嵌合筒部15に嵌合されたステム3が押し下げられ、容器本体2内部に収容されている内容物は、ステム3及び嵌合筒部15の内部を介して噴出口4Aから噴出される。
以上のようにして、液体噴出器1から内容物を噴出させる。
また、押下凸部41Aと押下ヘッド4との接触位置である作用点を所望位置に形成することができるので、被覆片23による押下ヘッド4の押し下げ動作を安定させることができる。
例えば、被覆片は、板状に限らず、他の形状であってもよい。
また、被覆片は、押下凸部を設けない構成であってもよい。
さらに、枠部材は、係合凸部を設けない構成であってもよい。
また、枠部材は、押下ヘッドを周方向の全周にわたって囲むと共に貫通孔が形成された構成となっているが、押下ヘッドを周方向の全周にわたって囲まない構成であってもよい。
そして、押下部は、径方向に沿って平行に延びる形状となっているが、例えば斜め上方に延びる形状など、他の形状であってもよい。
さらに、押下規制部は、押下部側から離間するにしたがって下方に向けて延在する形状となっているが、斜め下方に延在する形状に限らず、例えば直角に下方に向けて延在する形状など、他の形状であってもよい。
上記実施形態では、マウンティングカップを備えたエアゾール容器を例として記載しているが、容器内に配置されたシリンダ内に内容物を吸い上げ、吸い上げられた内容物を加圧してステムから吐出させる、いわゆるポンプ容器など、他の液体噴出器にも適用することが可能である。
図示の例では、保持部22Bは、径方向に沿って延びる溝状とされ、側壁部22に形成された貫通孔22Aの内周面のうち水平方向を向く部分から、内筒部37のうち天板部21の平面部31が位置する周方向部分にわたって一直線上に延在している。そして、枠部材5から取り外した被覆片23を、押下部41が押下規制部42側から球状部43側に向かうに従い漸次上方に向けて延在する姿勢にして、押下規制部42を保持部22B内に径方向に差し込むことで、押下規制部42が押下ヘッド4を押し下げた状態に保持される。
なお、被覆片23の押下部41において、棒状部44との連結部分は、その表面側および裏面側の双方に向けて突出して、他よりも厚さが大きくなっている。
Claims (4)
- 内容物が収容される容器本体と、前記容器本体から上方付勢状態で押し込み可能に起立したステムに取り付けられた押下ヘッドと、前記容器本体に装着されて前記押下ヘッドを囲む枠部材と、を備える液体噴出器であって、
前記枠部材には、前記押下ヘッドを上方から覆いかつ前記容器本体の径方向に沿って延在する被覆片が設けられ、
前記被覆片は、長手方向の中間部が押下部とされ、一端部が前記押下部側から下方に向けて延在し、かつ前記枠部材の天板部上に至る押下規制部とされ、前記一端部とは反対側の他端部が前記枠部材に回転自在に支持される球状部とされており、当該被覆片が前記枠部材に表裏反転可能に設けられていることを特徴とする液体噴出器。 - 前記天板部には、前記押下規制部が係合する係合凸部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の液体噴出器。
- 前記押下部には、前記押下ヘッドの押し下げ時に前記押下ヘッドに接触する押下凸部が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の液体噴出器。
- 前記被覆片は、前記枠部材に離脱自在に配設され、
前記枠部材には、該枠部材から取り外された被覆片が、前記押下ヘッドを押し下げた状態に保持される保持部が形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の液体噴出器。
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