JP5325137B2 - ガス濃度算出装置およびガス濃度計測モジュール - Google Patents

ガス濃度算出装置およびガス濃度計測モジュール Download PDF

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Description

本発明は、ガス濃度算出装置およびガス濃度計測モジュールに関するものである。
従来、例えば、二酸化炭素などのガスの濃度を算出するガス濃度算出装置が空調システムの分野などで導入されている。このガス濃度算出装置での算出結果に基づいて換気のON/OFFなどを制御することにより、空調システムを効率よく作動させ、消費電力の低減を図ることが行われている。このようなガス濃度算出装置にはNDIR(Non-dispersive Infrared:非分散赤外線)法が用いられており、NDIR(非分散赤外線)法とは、赤外光が対象ガス中を通る際の減衰に基づいてガスの濃度を算出する手法である。
NDIR(非分散赤外線)法を用いたガス濃度算出装置として、例えば、特許文献1に記載されたものがある。このガス濃度算出装置は、単一光源からの光をガスセル内に照射し、ガスセル内を通った光を第1の検出器と第2の検出器によって検出している。第1の検出器は、被測定ガス領域と、測定ガス室内に封入された不活性ガス領域と、からなる光路を通過した光を検出している。第2の検出器は、被測定ガス領域と、比較ガス室内に封入された被測定ガスと同種のガス領域と、からなる光路を通過した光を検出している。また、照射光量の増減を第2の検出器で検出し、第1の検出器の出力を校正することが開示されている。
また、特許文献2には、シリンダ内のサンプルガス濃度を検出するガス濃度算出装置が記載されている。ここでは、シリンダ内を往復動するピストンのヘッドに反射鏡を設けると共に、シリンダのヘッドにはシリンダ内に向けて光源と検出器とを配置する。このような構成により、光源から発せられ且つピストン上の反射鏡で反射された光が検出器で受光される。ピストンの往復動に伴って、反射鏡を経由する光源から検出器までの光路長が変化するため、検出器に受光されるエネルギー値が変化する。そして、検出器から出力される出力値の変化に基づいて、サンプルガスの濃度が算出される。
特開2007−256242号公報 特開平5−180760号公報
上記特許文献1に記載されたガス濃度算出装置においては、第1の検出器および第2の検出器という、それぞれ別々の二つの受光素子を用いてガスの濃度を算出している。このため、受光素子自体の個体差(感度、ノイズ特性の差、あるいはそれらの周囲温度に対する差や長期変化に対する差など)がガス濃度の測定精度に悪影響を与えてしまう。このような悪影響は、受光素子それぞれの個体差によるものであるため、両受光素子からの出力値の比を用いることでキャンセルされるものではない。
上記特許文献2のガス濃度算出装置においては、単一の受光素子を用いるため、受光素子の個体差による不具合はないといえる。しかし、特許文献2の技術では、光源から検出器までの光路長を変化させるための手段である反射鏡がピストンのヘッドに設けられ且つ光路の方向と同一の方向で上下運動を行っている。このため、精度の高い計測を実現するためには、ピストンの運動、つまり反射鏡の運動を計測時に一時停止させる必要がある。反射鏡が停止せず光路の方向と同一の方向で動いている場合には、光路長が安定せず、精度の高い計測ができないからである。したがって、ピストンの一時運動停止により、参照光の測定タイミングと信号光の測定タイミングとの間に大幅の時間ずれが生じてしまう。参照光の測定タイミングと信号光の測定タイミングとの間に大幅の時間ずれが生じては、それぞれの測定結果の比に基づき算出されたガス濃度にも大幅の時間ずれの分だけ誤差が生じるということになる。
そこで、本発明は上記に鑑みてなされたもので、受光素子の個体差による不具合を防止し、且つ光路長を変化させるための要素が光路の方向と同一の方向で運動することによる不具合を防止することが可能なガス濃度算出装置およびガス濃度計測モジュールを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のガス濃度算出装置は、ガス濃度計測モジュールおよびガス濃度算出モジュールを備え、対象ガスの濃度を算出するガス濃度算出装置であって、前記ガス濃度計測モジュールは、前記対象ガスが導入される導入空間を形成するガスセルと、前記ガスセル内に配置された光源と、前記ガスセルの一端に配置され、前記光源から放射された光を回転により反射または透過する回転機構と、前記ガスセルの他端に配置され、前記光源から直接放射される直接光、および前記光源から放射され且つ前記回転機構により反射される反射光を受光する受光手段と、を備え、前記ガス濃度算出モジュールは、前記回転機構により前記光が反射または透過された場合のそれぞれにおける、前記受光手段の受光エネルギー値の比に基づき、前記対象ガスの前記濃度を算出し、前記回転機構は、前記光源から前記受光手段までの光路の方向と異なる方向で前記回転を行う、ことを特徴とする。
また、本発明のガス濃度計測モジュールは、対象ガスの濃度を算出するガス濃度算出装置におけるガス濃度計測モジュールであって、前記対象ガスが導入される導入空間を形成するガスセルと、前記ガスセル内に配置された光源と、前記ガスセルの一端に配置され、前記光源から放射された光を回転により反射または透過する回転機構と、前記ガスセルの他端に配置され、前記光源から直接放射される直接光、および前記光源から放射され且つ前記回転機構により反射される反射光を受光する受光手段と、を備え、前記回転機構は、前記光源から前記受光手段までの光路の方向と異なる方向で前記回転を行う、ことを特徴とする。
このような本発明のガス濃度算出装置およびガス濃度計測モジュールによれば、受光手段が直接光および反射光の両方を受光するため、直接光および反射光をそれぞれ異なる受光手段で受光する場合や、回転機構により光が反射または透過された場合のそれぞれにおける光を異なる受光手段で別々に受光する場合の、受光手段の個体差による不具合が防止される。
また、本発明において、受光手段が受光する光における光路長の差異や受光エネルギー値の差異を発生させるための手段は回転機構であり、この回転機構は光源から受光手段までの光路の方向と異なる方向で回転を行うことにより、光を反射または透過する。ここで、「光路の方向と異なる方向で回転」とは、例えば回転機構の回転軸を光路と同じ方向にすることにより可能となる。つまり、光路長の変化や受光エネルギー値の差異を発生させるために、回転機構が光路の方向に沿って運動を行う必要がなく、このため、回転機構が回転を行っていても、回転機構と受光手段との間の絶対的な距離には変動がない。したがって、例えば上記特許文献2の場合とは異なり、光路長が安定するので、回転機構を一時停止する必要がない。その結果、回転機構の一時運動停止により光測定タイミングに大幅の時間ずれが生じてしまうことを防止できる。
以上により、本発明によれば、受光手段の個体差による不具合や、光路長を変化させるための要素が光路の方向と同一の方向で運動することによる不具合を防止できる。
また、本発明においては、前記回転機構を、反射板と穴からなる回転鏡で構成しても良い。
反射板と穴からなる回転鏡で簡潔な構成が可能となる。
また、本発明においては、前記回転鏡が前記光源から前記受光手段までの前記光路の方向と略垂直の方向で前記回転を行うように構成しても良い。
例えば回転鏡の回転軸を光路と概ね同じ方向にすることにより、回転鏡を光路の方向と略垂直の方向で回転させることができる。これにより、光の反射と透過を明確に切り替えることができる。
また、本発明においては、前記回転機構を、微小電子機械システム(MEMS)アクチュエータとミラーで構成しても良い。
この場合には、MEMSアクチュエータを用いることにより、回転時の振動を抑制しながらも高速回転が可能となる。したがって、振動による光検出精度の低下を防止できる。また、MEMSアクチュエータの高速回転により、光の反射と透過の切り替えが高速で行われることとなり、受光手段の光測定タイミングにおける時間ずれが無いものと同然か、有っても非常に短く、擬似同時測定が可能となる。
また、本発明においては、前記光源と前記受光手段との間の光路上に配置され、所定波長の光のみを通過させるバンドパスフィルタをさらに備えることが好ましい。
バンドパスフィルタにより、受光される光の波長帯を同一波長帯とすることができ、異なる波長帯の光が受光されることによる光検出精度の低下を防止できる。
また、本発明においては、前記光源は、赤外線を放射するものであることが好ましい。
赤外線が対象ガスを通るときにエネルギーが減衰する現象を用いて、対象ガスの濃度を算出することができる。
また、本発明においては、前記対象ガスは二酸化炭素であることが好ましい。
光が二酸化炭素を通るときにエネルギーが減衰する現象を用いて、対象ガスの濃度を算出することができる。なお、ガスは二酸化炭素に限定されない。さらにはバンドパスおよび受光部のみを増やすことで複数ガスの計測も可能である。
また、本発明においては、前記対象ガスの前記濃度と前記比との相関関係を示すデータベースまたは近似式を予め格納する格納手段を更に備え、前記ガス濃度算出モジュールは、前記データベースまたは前記近似式に基づき、前記比に相応する前記濃度を算出することが好ましい。
この発明によれば、予め用意したデータベースまたは近似式に基づき、対象ガスの濃度を精度よく算出することができる。
また、本発明においては、前記対象ガスの異なる前記受光手段を複数備える前記ガス濃度計測モジュールと、複数の前記受光手段に対応する複数の前記ガス濃度算出モジュールを備えることが好ましい。
この発明によれば、対象ガスの異なるガス濃度計測モジュールを複数備えることで、複数のガスの濃度を同時に精度良く算出することができる。
本発明によれば、受光手段の個体差による不具合や、光路長を変化させるための要素が光路の方向と同一の方向で運動することによる不具合を防止可能なガス濃度算出装置およびガス濃度計測モジュールを提供することができる。
本発明の第1実施形態に係るガス濃度算出装置1を示す概略断面図である。 第1実施形態において、光路長や受光エネルギー値に差異を発生させるための仕組みを説明するための図である。 格納部4の格納情報を説明するための図である。 格納部4に格納されるデータベースの一例を示す図である。 格納部4に格納されるグラフの一例を示す図である。 ガス濃度算出装置1による二酸化炭素濃度算出処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係るガス濃度算出装置1Aを示す概略断面図である。 第2実施形態において、光路長や受光エネルギー値に差異を発生させるための仕組みを説明するための図である。 ガス濃度算出装置の変形例を示す概略断面図である。
以下、添付図面を参照して本発明にかかるガス濃度算出装置およびガス濃度計測モジュールの好適な実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
[第1実施形態]
(ガス濃度算出装置1の全体構成)
まず、第1実施形態に係るガス濃度算出装置1の全体構成について説明する。図1は、ガス濃度算出装置1を示す概略断面図である。ガス濃度算出装置1は、光源20からの光を受光し、そのエネルギー値を測定するガス濃度計測モジュール2と、ガス濃度計測モジュール2による測定結果に基づいてガス濃度を算出する算出回路3(特許請求の範囲の「ガス濃度算出モジュール」に相当)と、算出回路3がガス濃度を算出する際に必要な情報を格納している格納部4(特許請求の範囲の「格納手段」に相当)とを含んで構成され、対象ガスの濃度を算出するものである。算出回路3によって算出されたガス濃度は、図示しない制御装置などに出力され、例えば空調システムなどの制御に利用される。なお、本実施形態では、ガス濃度計測モジュール2に導入されるサンプルガス60中の二酸化炭素を濃度算出の対象ガスとした場合の例について説明する。
ガス濃度計測モジュール2は、ガスセル10と、光源20と、回転鏡30(特許請求の範囲の「回転機構」に相当)と、バンドパスフィルタ40と、受光部50(特許請求の範囲の「受光手段」に相当)とを含んで構成される。
ガスセル10は、内部にサンプルガス60が導入される導入空間11を形成するものである。ガスセル10は、ガスセル10の一端側に、導入空間11内にサンプルガス60を導入するためのガス導入部12が設けれ、ガスセル10の他端側に、導入空間11内のサンプルガス60を外部へ排出するためのガス排出部13が設けられている。ガス排出部13は、ガスセルの内壁(例えば底部)に多数の穴が設けられているものとしてもよい。
光源20は、ガスセル10内に配置されており、赤外線を放射するものである。本実施形態では、光源20として、4.2μm〜4.3μmの波長域の光を含む光を放射するものを用いる。図1においては、光源20がガスセル10内の中央の底部に配置されている例を示しているが、これに限らず、光源20がガスセル10内の中央の上部や中央部に配置されていても良く、回転鏡30側や受光部50側にある程度偏って配置されていても良い。光源20からの赤外線はサンプルガス60中の二酸化炭素分子61により吸収され減衰する。
回転鏡30は、ガスセル10の一端10a側に配置され、光源20から放射された光を回転により反射または透過するものである。回転鏡30は、光源20から受光部50までの光路の方向と異なる方向で回転または運動を行うことにより、光を反射または透過する。図1に示したXYZ座標系でいうと、光源20から受光部50までの光路の方向はX方向であり、回転鏡30の回転はYZ面に沿って行われる。すなわち、回転鏡30は、光路の方向であるX方向とは垂直のYZ面上で回転する。図1には回転鏡30のYZ面上での回転を矢印で表している。言い換えれば、この場合に光路の方向と回転鏡30の回転軸とは同じX方向となるが、回転鏡30の端部30aはYZ面上で円を描きながら回転する。なお、装置構成上、光路の方向と回転鏡30の回転軸とが概ね同じ方向であれば良い。回転鏡30が光路の方向であるX方向に沿って運動することはない。本実施形態では、回転鏡30は、反射板31と穴32からなり、回転駆動機構33により回転方向や回転速度等が制御される。穴32は枠32aにより囲まれてなる空間である。ガスセル10の一端10a側には赤外線に対して高い透過性を有する材料からなる窓部14が設けられている。
バンドパスフィルタ40は、光源20と受光部50との間の光路上に配置され、所定波長の光のみを通過させるものである。本実施形態では、バンドパスフィルタ40は、ガスセル10の受光部50側の端部に配置され、4.2μm〜4.3μmの波長域の光のみを透過するものを用いる。
受光部50は、ガスセル10の他端に配置され、光源20から直接放射される直接光、および光源20から放射され且つ回転鏡30により反射される反射光の両方を受光する受光素子である。つまり、一つの受光部50が直接光および反射光の両方を受光する。言い換えれば、回転鏡30により光が反射または透過された場合のそれぞれにおける光(後述するように、直接光、および直接光と反射光の合計)を一つの受光部50が受光する。したがって、複数種類の光を受光するために複数の受光手段をそれぞれ用いる場合に比べて、受光手段の個体差による弊害が皆無である。
(光路長や受光エネルギー値に差異を発生させるための仕組み)
図2は、本実施形態において、光路長や受光エネルギー値に差異を発生させるための仕組みを説明するための図である。図1同様、ガスセル10の中央底部に配置された光源20から出発し受光部50に到達する光の光路長および受光エネルギー値の変更は、回転鏡30の回転によって行われる。この説明では、説明の便宜のため、回転鏡30が全反射または全透過することにより、反射率を調整するものとして説明する。
図2(A)は、回転鏡30の回転により反射板31がガスセル10の一端10a側に光源20と対面するように位置され、光源20から到達した光を全てガスセル10内に反射する様子を示す。図2(A)において、光源20から放射され受光部50に直接到達する光である直接光はI1(→)と表示されており、直接光が通る光路の長さは概ねLである。また、反射光については、I1(←)(光源20から放射され反射板31に到達する光)およびI2(反射板31により反射され受光部50に到達する光)と表示されており、反射光が通る光路の長さは概ね3L(L+2L)である。反射板31が光源20と対面するように位置された状態では、直接光および反射光の両方がそれぞれLおよび3Lの光路を経て受光部50に到達され、受光エネルギー値が測定される。一方、図2(B)は、回転鏡30の回転により穴32がガスセル10の一端10a側に光源20と対面するように位置された状態になり、光源20から到達した光を全く反射せず透過している様子を示す。この場合には、直接光のみが概ねLの光路を経て受光部50に到達され、受光エネルギー値が測定される。なお、図2(B)では反射しない光を穴32により透過することを記載しているが、これに限らず、吸収するようにしても良い。この場合には、穴32の代わりに吸収体(図示せず)を設けることができる。
以上のように、本実施形態において、光路長および受光エネルギー値の変更は回転鏡30の光路長方向とは異なる方向での回転により行われる。このため、光路長の変化や受光エネルギー値の差異を発生させるために、光路長方向に沿って回転鏡30が運動を行う必要がない。すなわち、回転鏡30は回転を行っているが、光路長方向に動くわけではないため、回転鏡30と受光部50との間の絶対的な距離には変動がない。したがって、光路長が安定するので、回転鏡30を一時停止しなくても、精度の高い計測を実現できる。その結果、回転鏡30の一時運動停止により光測定タイミングに大幅の時間ずれが生じてしまうことを防止できる。
(格納部4の格納情報)
次に、格納部4が格納する情報について説明する。格納部4には、回転鏡30により光が反射または透過された場合のそれぞれにおける、受光部50の受光エネルギー値の比と、対象ガスである二酸化炭素の濃度との相関関係を示すデータベースまたは近似式が予め格納されている。
図3は、格納部4の格納情報を説明するための図である。図3は、基本的には図1や図2と同様の図であるが、以下の説明のために必要な要素のみを残し、光路長についてはLや2Lで概略的に表示している。図3においては、以下のような式(1)〜(3)が成立する。
I=I1(→)+I1(←)…(1)
I1(→)/I=x…(2)
I1(←)/I=1−x…(3)
ここで、Iは光源20から放射される赤外線のトータルのエネルギー値であり、I1(→)は直接光であって図3において光源20から右方向に放射される赤外線のエネルギー値であり、I1(←)は図3において光源20から左方向に放射される赤外線のエネルギー値であり、xはI1(→)とI1(←)の分配比率である。
図3において、回転鏡30の回転により反射板31がガスセル10の一端10a側に光源20と対面するように位置された場合(図2(A)のの状態)には、ランバート・ベールの法則により、以下のような式(4)〜(7)が成立する。
I1(→)=xIexp(−KCL)…(4)
I1(←)=(1−x)Iexp(−KCL)…(5)
I2=(I1(←)Ron)exp(−2KCL)=(((1−x)Iexp(−KCL))Ron)exp(−2KCL)…(6)
Ion=I1(→)+I2=xIexp(−KCL)+(((1−x)Iexp(−KCL))Ron)exp(−2KCL)…(7)
ここで、Kは吸収係数であり、Cはガスセル10内に導入されたサンプルガス60中の二酸化炭素の濃度であり、Lは光源20から受光部50までの距離であり、2Lは回転鏡30(反射板31)から受光部50までの距離であり、I2は反射光であって光源20から左方向に放射され且つ回転鏡30(反射板31)により反射された赤外線のエネルギー値であり、Ronはこの状態における回転鏡30(反射板31)の反射率であり、Ionはこの状態において受光部50に到達する赤外線のトータルのエネルギーであって、直接光と反射光との合計エネルギー値である。
また、図3において、回転鏡30の回転により穴32がガスセル10の一端10a側に光源20と対面するように位置された場合(図2(B)のの状態)には、ランバート・ベールの法則により、以下のような式(8)〜(11)が成立する。
I1(→)=xIexp(−KCL)…(8)
I1(←)=(1−x)Iexp(−KCL)…(9)
I2=(I1(←)Roff)exp(−2KCL)=(((1−x)Iexp(−KCL))Roff)exp(−2KCL)…(10)
Ioff=I1(→)+I2=xIexp(−KCL)+(((1−x)Iexp(−KCL))Roff)exp(−2KCL)…(11)
ここで、Roffはこの状態における回転鏡30(穴32)の反射率であり、穴32なので基本的にはRoffは0である。Ioffは、この状態において受光部50に到達する赤外線のトータルのエネルギーであって、穴32の存在により反射光はなく、直接光のみのエネルギー値である。
反射板31が光源20と対面する状態に受光部50が受光した光のエネルギー値Ionと穴32が光源20と対面する状態に受光部50が受光した光のエネルギー値Ioffの比(特許請求の範囲の「前記回転機構により前記光が反射または透過された場合のそれぞれにおける、前記受光手段の受光エネルギー値の比」に相当)は以下のようである。
Ion/Ioff=[xIexp(−KCL)+(((1−x)Iexp(−KCL))Ron)exp(−2KCL)]/[xIexp(−KCL)+(((1−x)Iexp(−KCL))Roff)exp(−2KCL)] …(12)
ここで、Roff=0且つx=0.5、つまり穴32が光源20と対面する状態には完全に透明(全透過)であり、且つ光源20の分配は半分である場合には、IonとIoffの比について下記の関係が成立する。
Ion/Ioff=(1+(Ron)exp(−2KCL))…(13)
ここで、装置構成によりRon、K、Lは定数となるため、上記の式(13)は以下のように書き換えられる。
C=f(Ratio(透明鏡))…(14)
ここで、Ratio(透明鏡)はRoff=0且つx=0.5の場合のIonとIoffの比であり、fは関数であり、Ratio(透明鏡)と濃度Cとの相関関係を示す近似式である。格納部4はこの式(14)の近似式fを示す情報を格納している。
一方で、上記の近似式fを求める代わりに、既知のI、K、C、L、x、Ron、Roffを用い、且つ上記(7)や(11)を用いて、それぞれの場合におけるIonやIoffを算出し、その比であるIon/Ioffを算出するようにしても良い。そして、その結果をテーブルとしてデータベースを作成する。図4はこのように作成したデータベースの一例を示す。図4のデータベースには、Ion/I,Ioff/I,Ion/Ioffの各値に対応する二酸化炭素の濃度が示されている。
更に、図4のデータベースを用いて、図5に示すようなグラフを求めても良い。図5に示すグラフは、二酸化炭素の濃度と比Ion/Ioffとの相関関係等を示している。図5において、G1は二酸化炭素の濃度と比Ion/Ioffとの相関関係を示すグラフであり、G2は二酸化炭素の濃度と比Ion/Iとの相関関係を示すグラフであり、G3は二酸化炭素の濃度と比Ioff/Iとの相関関係を示すグラフである。格納部4はこのようなデータベースまたはグラフを示す情報を格納している。なお、図4や図5では、データベースやグラフを判りやすくするため、二酸化炭素の濃度がゼロppmの時に、Ion/Ioffが2となるように、各エネルギー値の光源から放射されるエネルギー値Iに対する比、Ion/Iが1となるように、Ioff/Iが0.5となるように、I1(→)/I、I1(←)/IおよびI2/Iが0.5となるように示してあるが、実際の測定では光源から放射されるエネルギーIは測定できないので、データベースやグラフに示された値のうち、測定値として得られる値はエネルギー値の比Ion/Ioffのみである。
以上により、式(14)の近似式fや、図4のデータベース、または図5のグラフに基づき、二酸化炭素の濃度とIon/Ioffとの相関関係が分かるので、Ion/Ioffが測定されれば、二酸化炭素の濃度を算出できるようになる。
(二酸化炭素の濃度算出処理)
次に、受光部50が受光した光のエネルギー値より、算出回路3が二酸化炭素の濃度を算出する処理の流れについて説明する。算出回路3は、回転鏡30により光が反射または透過された場合のそれぞれにおける、受光部50の受光エネルギー値の比(上記Ion/Ioff)に基づき、更に上記説明した近似式fや、図4のデータベース、または図5のグラフに基づき、当該比に相応する二酸化炭素の濃度を算出するものであって、CPU等を含んで構成された演算回路である。図6は、二酸化炭素濃度算出処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS101において算出回路3は、反射板31が光源20と対面する状態に受光部50が受光した光のエネルギー値Ionと、穴32が光源20と対面する状態に受光部50が受光した光のエネルギー値Ioffとを取得する。
次に、ステップS102において算出回路3は、取得したエネルギー値Ionとエネルギー値Ioffの比(Ion/Ioff)を算出する。ステップS103において算出回路3は、格納部4に格納された近似式fを用いて、ステップS103で算出した比(Ion/Ioff)から二酸化炭素の濃度を算出する。近似式fを用いて濃度を算出することにより、算出処理を容易に行うことができる。
ステップS104において算出回路3は、算出された二酸化炭素の濃度を示す信号を、図示しない制御装置などに出力する。二酸化炭素の濃度を示す信号は、例えば、制御装置において空調の制御等に利用される。
以上、近似式fを用いた場合について説明したが、図4に示したテーブルを用いる場合には、ステップS102で算出した比(Ion/Ioff)を用いてテーブルを検索し、相応する濃度値をステップS104における出力値として出力しても良い。また、図5に示したグラフを用いる場合には、ステップS102で算出した比(Ion/Ioff)に相応する濃度値を図5のグラフから読み出し、当該濃度値をステップS104における出力値として出力しても良い。
(本実施形態の作用・効果)
続いて、本実施形態にかかるガス濃度算出装置1の作用及び効果について説明する。本実施形態のガス濃度算出装置1によれば、受光部50が直接光および反射光の両方を受光するため、直接光および反射光をそれぞれ異なる受光部50で受光する場合や、回転鏡30により光が反射または透過された場合のそれぞれにおける光を異なる受光部50で別々に受光する場合の、受光部50の個体差による不具合が防止される。
また、本実施形態において、受光部50が受光する光における光路長の変化や受光エネルギー値の差異を発生させるための手段は回転鏡30であり、この回転鏡30は光源20から受光部50までの光路の方向と異なる方向で回転を行うことにより、光を反射または透過する。ここで、「光路の方向と異なる方向で回転」とは、例えば回転鏡30の回転軸を光路と同じ方向にすることにより可能となる。つまり、光路長の変化や受光エネルギー値の差異を発生させるために、回転鏡30が光路の方向に沿って運動を行う必要がなく、このため、回転鏡30が回転を行っていても、回転鏡30と受光部50との間の絶対的な距離には変動がない。したがって、例えば上記特許文献2の場合とは異なり、光路長が安定するので、回転鏡30を一時停止する必要がない。その結果、回転鏡30の一時運動停止により光測定タイミングに大幅の時間ずれが生じてしまうことを防止できる。
以上により、本実施形態によれば、受光部50の個体差による不具合や、光路長を変化させるための要素が光路の方向と同一の方向で運動することによる不具合を防止できる。
また、本実施形態によれば、反射板31と穴32からなる回転鏡30で簡潔な構成が可能であり、回転鏡30を光路の方向と略垂直の方向で回転させることにより、光の反射と透過を明確に切り替えることができる。
また、バンドパスフィルタにより、受光される光の波長帯を同一波長帯とすることができ、異なる波長帯の光が受光されることによる光検出精度の低下を防止できる。
また、本実施形態によれば、予め用意したデータベースまたは近似式に基づき、対象ガスの濃度を精度よく算出することができる。
[第2実施形態]
引き続き、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態のガス濃度算出装置1Aでは、受光部50が受光する光における光路長の変化や受光エネルギー値の差異を発生させるための手段が回転鏡30の代わりにMEMSアクチュエータ70で構成されていることが、第1実施形態と主に相違している。以下ではこの相違点を中心に説明する。
(ガス濃度算出装置1Aの全体構成)
図7(A)は、ガス濃度算出装置1Aを示す概略断面図である。MEMSアクチュエータ70は、ガスセル10の一端10a側に配置され、光源20から放射された光をミラー71を一定角度回転させるにより反射または透過するものである。ここで、「反射」とは光源20からの光をガスセル10内に反射することを意味し、「透過」とは光源20からの光をガスセル10内に反射せずガスセル10外に透過するか、またはガスセル10外に反射することを意味する。以下では、説明の便宜上、「透過」が光をガスセル10外に反射することを意味するものとして説明する。また、MEMSアクチュエータ70の回転とは、MEMSアクチュエータ70によるミラー71の回転を意味する。
MEMSアクチュエータ70は、ミラー71が光源20から受光部50までの光路の方向と異なる方向で回転または運動を行うことにより、光を反射または透過する。図1に示したXYZ座標系でいうと、光源20から受光部50までの光路の方向はX方向であり、MEMSアクチュエータ70のミラー71はX軸とは所定の角度φだけ異なる軸Kを回転軸として一定角度だけ回転する。図7にはミラー71の回転を矢印で表している。MEMSアクチュエータ70が光路の方向であるX方向に沿って運動することはない。MEMSアクチュエータ70の回転方向や回転速度等は図示しない回転駆動機構により制御される。ガスセル10の一端10a側には赤外線に対して高い透過性を有する材料からなる窓部14が設けられている。実際には、MEMSアクチュエータ70は図7(B)に示したように、ミラー71の両端にX方向に動くアクチュエータ素子73を備え、片方が+X方向に動いたときに他方が−X方向に動いて、ミラー71の中心のX方向の位置はうごくことなく、ミラー71を一定角度のみ回転している。ミラー71の中心で光源20からの光を反射することにより、ミラー71の回転、すなわちMEMSアクチュエータ70の回転が行われても、光源20とミラー71、ミラー71と受光部50のX方向の距離は変化せず一定に保つことができる。また、MEMSアクチュエータ70は第1実施形態の回転鏡30と比べて、サイズが小さいため、ミラー71の両端ではなく、図7(C)に示すように、片端のみアクチュエータ素子73を備えて他端は固定としても、実質上は、光源20とミラー71、ミラー71と受光部50のX方向の距離は変化せず一定と見なすことができる。
(光路長や受光エネルギー値に差異を発生させるための仕組み)
図8は、第2実施形態において、光路長や受光エネルギー値に差異を発生させるための仕組みを説明するための図である。光源20から出発し受光部50に到達する光の光路長および受光エネルギー値の変更は、MEMSアクチュエータ70の回転によって行われる。この説明では、説明の便宜のため、MEMSアクチュエータ70が入力した光を全てガスセル10内または外に反射することにより、反射率を調整するものとして説明する。
図8(A)は、MEMSアクチュエータ70ミラー71の回転により、光源20から到達した光が全てガスセル10内に反射される様子を示す。図8(A)において、光源20から放射され受光部50に直接到達する光である直接光はI1(→)と表示されており、直接光が通る光路の長さは概ねLである。また、反射光については、I1(←)(光源20から放射されMEMSアクチュエータ70のミラー71に到達する光)およびI2(MEMSアクチュエータ70のミラー71により反射され受光部50に到達する光)と表示されており、反射光が通る光路の長さは概ね3L(L+2L)である。MEMSアクチュエータ70のミラー71が光源20からの光を全てガスセル10内に反射する状態では、直接光および反射光の両方がそれぞれLおよび3Lの光路を経て受光部50に到達され、受光エネルギー値が測定される。一方、図8(B)は、MEMSアクチュエータ70のミラー71の回転により、光源20から到達した光が全てガスセル10外に反射される様子を示す。この場合には、直接光のみが概ねLの光路を経て受光部50に到達され、受光エネルギー値が測定される。
以上のように、本実施形態において、光路長および受光エネルギー値の変更はMEMSアクチュエータ70のミラー71の光路長方向とは異なる方向での回転により行われる。このため、光路長の変化や受光エネルギー値の差異を発生させるために、光路長方向に沿ってミラー71が運動を行う必要がない。すなわち、ミラー71は回転を行っているが、光路長方向に動くわけではないため、ミラー71と受光部50との間の絶対的な距離には変動がない。したがって、光路長が安定するので、ミラー71を一時停止しなくても、精度の高い計測を実現できる。その結果、ミラー71の一時運動停止により光測定タイミングに大幅の時間ずれが生じてしまうことを防止できる。
また、本実施形態によれば、MEMSアクチュエータ70を用いることにより、回転時の振動を抑制しながらも高速回転が可能となる。したがって、振動による光検出精度の低下を防止できる。また、MEMSアクチュエータ70のミラー71の高速回転により、光の反射と透過(ガスセル10外へ反射)の切り替えが高速で行われることとなり、受光部50の光測定タイミングにおける時間ずれが無いものと同然か、有っても非常に短く、擬似同時測定が可能となる。
(変形例)
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。例えば、上記実施形態では、ガス濃度算出装置1,1Aによって二酸化炭素の濃度を算出する場合について説明したが、測定に使用する光の波長を変えることで、これ以外のガスの濃度を算出可能であることはいうまでもない。また、濃度を測定しようとするガスの種類や測定レンジ、更に測定精度等に応じて、光源の種類やガスセルの形状について適宜最適化を行うことができる。
図9に複数種類のガスが混在したサンプルガス60のガス濃度を一括した処理として検出する為の変形例を示す。上述のように種類の異なるガスの濃度を算出するには、異なる光の波長を用いて、夫々ガス濃度を測定する必要があるが、本願のガス濃度測定モジュールにおいては、受光手段を複数用いることと、受光手段ごとにガス濃度算出モジュールを設けることで、複数種類のガスに対する濃度測定を一括した処理として実現可能となる。つまり、図9に示すように、対象ガスの異なる受光手段50A,50B,50C,50Dを複数備えるガス濃度計測モジュール2と、複数の受光手段50A,50B,50C,50Dに対応する複数のガス濃度算出モジュール(算出回路3A,3B,3C,3Dおよび格納部4A,4B,4C,4D)を備えることにより、複数種類のガスが混在したサンプルガス60における複数のガス濃度を同時に検出することができる。
図9は、4種類のガスが混在したサンプルガス60の各ガスのガス濃度を測定する装置を例示している。ガスセル10の内部には、測定に用いる波長の光を放射する光源が配置されている。放射する光の波長範囲が広く、各ガスの吸収に利用できる波長域を含むものであれば、図7に示すように、一つの光源20を用いることができる。また、図示はしないが、各受光手段50A,50B,50C,50Dで検出する波長範囲の光をそれぞれ放射する異なる種類の光源20A,20B,20C,20Dを受光手段50A,50B,50C,50D毎に設けても構わない。
図9において、各受光手段50A,50B,50C,50Dに夫々配置されたバンドパスフィルタ40A,40B,40C,40Dは、各受光手段50A,50B,50C,50Dで測定対象となるガスが吸収する波長の光を透過し、それ以外の波長の光を遮断する光学素子であって、各受光手段50A,50B,50C,50D毎に異なるバンドパスフィルタ40A,40B,40C,40Dが配置される。また、ガスセル10には、サンプルガス60が供給され、測定が行われる。また、各受光手段50A,50B,50C,50D毎に算出されるガス濃度の算出方法については、上述のアルゴリズムと同じである。また、図9には、第2実施形態を複数化したものを示したが、第1実施形態を複数化してもよい。その際には、上下に並ぶガス濃度計測モジュール間で、回転機構を共有することにし、片方が反射しているときには他方は透過するとすればよい。
また、上記実施形態では、回転鏡30またはMEMSアクチュエータ70が全反射または全透過する場合を一例として説明したが、これに限らず、ある程度の反射率や透過率をもって反射または透過するように装置を構成しても良い。
また、ガス濃度算出装置1,1Aで算出されたガスの濃度は、空調の制御以外にも、ガスの濃度を算出する様々な機器に適用することができる。
1…ガス濃度算出装置、2…ガス濃度計測モジュール、3…算出回路、4…格納部、10…ガスセル、11…導入空間、12…ガス導入部、13…ガス排出部、20…光源、30…反射鏡、40…バンドパスフィルタ、50…受光部、60…サンプルガス、70…MEMSアクチュエータ、71…ミラー。

Claims (10)

  1. ガス濃度計測モジュールおよびガス濃度算出モジュールを備え、対象ガスの濃度を算出するガス濃度算出装置であって、
    前記ガス濃度計測モジュールは、
    前記対象ガスが導入される導入空間を形成するガスセルと、
    前記ガスセル内に配置された光源と、
    前記ガスセルの一端に配置され、前記光源から放射された光を回転により反射または透過する回転機構と、
    前記ガスセルの他端に配置され、前記光源から直接放射される直接光、および前記光源から放射され且つ前記回転機構により反射される反射光を受光する受光手段と、
    を備え、
    前記ガス濃度算出モジュールは、前記回転機構により前記光が反射または透過された場合のそれぞれにおける、前記受光手段の受光エネルギー値の比に基づき、前記対象ガスの前記濃度を算出し、
    前記回転機構は、前記光源から前記受光手段までの光路の方向と異なる方向で前記回転を行う、
    ことを特徴とするガス濃度算出装置。
  2. 前記回転機構は、反射板と穴からなる回転鏡であることを特徴とする請求項1に記載のガス濃度算出装置。
  3. 前記回転鏡は、前記光源から前記受光手段までの前記光路の方向と略垂直の方向で前記回転を行うことを特徴とする請求項2に記載のガス濃度算出装置。
  4. 前記回転機構は、微小電子機械システム(MEMS)アクチュエータであることを特徴とする請求項1に記載のガス濃度算出装置。
  5. 前記光源と前記受光手段との間の光路上に配置され、所定波長の光のみを通過させるバンドパスフィルタをさらに備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のガス濃度算出装置。
  6. 前記光源は、赤外線を放射するものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のガス濃度算出装置。
  7. 前記対象ガスは二酸化炭素であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のガス濃度算出装置。
  8. 前記対象ガスの前記濃度と前記比との相関関係を示すデータベースまたは近似式を予め格納する格納手段を更に備え、
    前記ガス濃度算出モジュールは、前記データベースまたは前記近似式に基づき、前記比に相応する前記濃度を算出する、
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のガス濃度算出装置。
  9. 前記対象ガスの異なる前記受光手段を複数備える前記ガス濃度計測モジュールと、複数の前記受光手段に対応する複数の前記ガス濃度算出モジュールを備える、
    ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載のガス濃度算出装置。
  10. 対象ガスの濃度を算出するガス濃度算出装置におけるガス濃度計測モジュールであって、
    前記対象ガスが導入される導入空間を形成するガスセルと、
    前記ガスセル内に配置された光源と、
    前記ガスセルの一端に配置され、前記光源から放射された光を回転により反射または透過する回転機構と、
    前記ガスセルの他端に配置され、前記光源から直接放射される直接光、および前記光源から放射され且つ前記回転機構により反射される反射光を受光する受光手段と、
    を備え、
    前記回転機構は、前記光源から前記受光手段までの光路の方向と異なる方向で前記回転を行う、
    ことを特徴とするガス濃度計測モジュール。
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