JP5322736B2 - ヘモグロビン類の分析方法及び蛋白質の分析方法 - Google Patents
ヘモグロビン類の分析方法及び蛋白質の分析方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5322736B2 JP5322736B2 JP2009086913A JP2009086913A JP5322736B2 JP 5322736 B2 JP5322736 B2 JP 5322736B2 JP 2009086913 A JP2009086913 A JP 2009086913A JP 2009086913 A JP2009086913 A JP 2009086913A JP 5322736 B2 JP5322736 B2 JP 5322736B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hemoglobin
- eluent
- hemoglobins
- ion
- analyzing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
Description
例えば、血液中のヘモグロビン類の分析では、安定型ヘモグロビンA1cの量は、過去1〜2カ月間の血液中の平均的な糖濃度を反映しているため、全ヘモグロビン類の中の安定型ヘモグロビンA1cの割合であるヘモグロビンA1c値(%)が、糖尿病のスクリーニング検査や糖尿病患者の血糖管理状態を把握するための検査項目として広く利用されている。なお、ヘモグロビンA1cは、ヘモグロビンAに血液中の糖であるグルコースが結合した糖化ヘモグロビンであり、可逆的に結合したものは不安定型ヘモグロビンA1cと呼ばれ、不安定型ヘモグロビンA1cを経て不可逆的に結合したものは安定型ヘモグロビンA1cと呼ばれている。
また、等電点の異なる少なくとも2種類の蛋白質を含有する試料を、イオン交換基を有する固定相が充填された分離カラムに通して上記蛋白質を固定相に保持させ、分離カラムに溶離液を流すことで上記蛋白質を溶出させて分析する、イオン交換液体クロマトグラフィーによる蛋白質の分析方法であって、上記溶離液は、イオン対試薬を含有し、かつ、上記少なくとも2種類の蛋白質の等電点の間のpHを有する蛋白質の分析方法もまた、本発明の1つである。
以下に本発明を詳述する。
ヘモグロビンCの保持時間が選択的に速くなる理由は、以下の通りであると考えられる。
上記血液試料の分析の例では、正の電荷を有するイオン対試薬を含有する溶離液を分離カラムに流すと、固定相の陽イオン交換基にイオン対試薬が吸着する。イオン対試薬が固定相の陽イオン交換基に吸着することで、上記溶離液中においてヘモグロビンCと固定相とのイオン交換作用が弱まる。また、上記溶離液として、ヘモグロビンCの等電点より低いpHを有するものを用いているので、ヘモグロビンCは上記溶離液中で正の電荷を有する。従って、イオン対試薬はヘモグロビンCにほとんど吸着せず、固定相とヘモグロビンCとの疎水性相互作用はあまり強まらないと考えられる。従って、ヘモグロビンCの保持力が弱まり、ヘモグロビンCの保持時間が短くなる。
一方、上記イオン対試薬が上記固定相の陽イオン交換基に吸着することで、ヘモグロビンA0と固定相とのイオン交換作用も弱まる。また、上記溶離液として、ヘモグロビンA0の等電点より高いpHを有するものを用いているので、ヘモグロビンA0は溶離液中で負の電荷を有する。従って、上記イオン対試薬はヘモグロビンA0にも吸着し、ヘモグロビンA0の荷電が抑えられてイオン交換作用が弱まる。しかしながら、固定相の陽イオン交換基に吸着したイオン対試薬の疎水性基と、ヘモグロビンA0に吸着したイオン対試薬の疎水性基とにより、ヘモグロビンA0と固定相との疎水性相互作用は強まる。イオン交換作用を弱める効果と疎水性相互作用を強める効果とがつり合うように、上記溶離液のpHや、上記イオン対試薬の濃度、種類等を選択すれば、ヘモグロビンA0の保持時間は、イオン対試薬を含有する溶離液を用いない場合と比べてほとんど変化しない。
また、上記溶離液のpHはヘモグロビンSの等電点と等しいので、上記溶離液中においてヘモグロビンSは正味の電荷を有さない。このようなヘモグロビンSは固定相とのイオン交換作用がもともと弱く、イオン対試薬が固定相の陽イオン交換気に吸着してもヘモグロビンSのイオン交換作用はほとんど変わらないと考えられる。ヘモグロビンSには上記イオン対試薬はほとんど吸着しないため、ヘモグロビンSと固定相との疎水性相互作用もあまり強まらないと考えられる。従って、上記イオン対試薬は、ヘモグロビンSの保持力にほとんど影響を与えず、ヘモグロビンSの保持時間は、イオン対試薬を含有する溶離液を用いない場合と比べてほとんど変化しない。
同様のメカニズムにより、本発明の分析方法を用いれば、溶離液中において一方の符号の電荷を有する蛋白質の溶出速度を選択的に速くすることができる。
上記イオン対試薬は、疎水性基を有し、かつ、溶離液中において正又は負の電荷を有する。
溶離液中において正の電荷を有する上記イオン対試薬としては、例えば、第四級アンモニウム塩、第三級アミン等が挙げられる。
溶離液中において負の電荷を有する上記イオン対試薬としては、例えば、アルキルスルホン酸塩、過塩素酸塩等が挙げられる。
上記テトラアルキルアンモニウム塩としては、例えば、塩化テトラメチルアンモニウム、塩化テトラエチルアンモニウム、塩化テトラプロピルアンモニウム、塩化テトラブチルアンモニウム、塩化ブチルトリエチルアンモニウム、塩化テトラペンチルアンモニウム、塩化テトラヘキシルアンモニウム、塩化テトラヘプチルアンモニウム、塩化テトラオクチルアンモニウム、塩化トリオクチルメチルアンモニウム、塩化テトラデシルアンモニウム、塩化トリデシルメチルアンモニウム、塩化ジデシルジメチルアンモニウム、塩化テトラドデシルアンモニウム、塩化トリドデシルメチルアンモニウム、塩化ジドデシルジメチルアンモニウム、塩化ドデシルトリメチルアンモニウム、塩化ドデシルトリエチルアンモニウム、塩化テトラデシルトリメチルアンモニウム、塩化テトラヘキサデシルアンモニウム、塩化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、塩化ヘキサデシルジメチルエチルアンモニウム、塩化テトラオクタデシルアンモニウム、塩化オクタデシルトリメチルアンモニウム、塩化オクタデシルトリエチルアンモニウム等や、これらの塩化物塩に対応する臭化物塩、ヨウ化物塩、硫酸水素塩等が挙げられる。
特に、固定相に陽イオン交換体を用いてヘモグロビンA0(等電点7.0)、ヘモグロビンS(等電点7.2)及びヘモグロビンC(等電点7.4)を含有する溶血させた血液試料の分析において、ヘモグロビンCの溶出速度のみを選択的に速くする場合に、上記イオン対試薬として臭化テトラブチルアンモニウムを用いることが好適である。臭化テトラブチルアンモニウムより疎水性の低いイオン対試薬を用いると、ヘモグロビンA0やヘモグロビンS等のヘモグロビンC以外の成分の溶出速度も速くなることがある。臭化テトラブチルアンモニウムより疎水性の高いイオン対試薬を用いると、疎水性相互作用への影響が強くなりすぎて、ヘモグロビンA0の溶出速度が遅くなって分離性能が悪くなったり、ヘモグロビンCが溶出しにくくなったりすることがある。また、イオン交換液体クロマトグラフィーは溶離液として水系溶媒を用いるが、臭化テトラブチルアンモニウムより疎水性の高いイオン対試薬を用いると、イオン対試薬の水系溶媒への溶解性が低下するため、イオン対試薬を含有させた効果が発現し難くなることがある。
上記イオン対試薬の濃度が5mmol/L未満であると、ヘモグロビンC等の保持力の強い成分の溶出速度があまり速くならないことがある。上記イオン対試薬の濃度が25mmol/Lを超えると、イオン対試薬を含有させたことによる疎水性相互作用への影響が強くなりすぎ、溶出速度を調整する必要のない成分の溶出速度が遅くなり、分離性能が悪くなることがある。例えば、ヘモグロビンA0、ヘモグロビンS及びヘモグロビンCを含有する血液試料の場合では、ヘモグロビンA0の溶出速度が遅くなって分離性能が悪くなることがある。
例えば、ヘモグロビンA0、ヘモグロビンS及びヘモグロビンCを含有する血液試料を分析する場合、上記溶離液のpHは7.1〜7.3の範囲にあることが好ましい。
上記緩衝液は、水等の水系溶媒に酸、塩基、塩等の緩衝試薬が含有されたものである。
上記酸の緩衝試薬としては、例えば、クエン酸、酢酸、酒石酸、ホウ酸、リン酸等が挙げられる。
上記塩基の緩衝試薬としては、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、トリスヒドロキシメチルアミノメタン等が挙げられる。
上記塩の緩衝試薬としては、例えば、クエン酸ナトリウム、クエン酸リチウム、酢酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、四ホウ酸ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸二水素ナトリウム等挙げられる。
充填剤粒子としては、無機系粒子、有機系粒子等が挙げられる。
上記無機系粒子としては、シリカ、ジルコニア等で構成される粒子が挙げられる。
上記有機系粒子としては、セルロース、ポリアミノ酸、キトサン等の天然高分子粒子や、ポリスチレン、ポリアクリル酸エステル等の合成高分子粒子が挙げられる。
上記陽イオン交換基としては、カルボキシル基、リン酸基、スルホン酸基等が挙げられる。上記陰イオン交換基としては、3級アミノ基、4級アミノ基等が挙げられる。
ヘモグロビン類を分析する場合は、陽イオン交換基を有する固定相を用いることが好ましい。
また、陽イオン交換基を有する固定相を用いる場合は、上記イオン対試薬として溶離液中で正の電荷を有するものを用いることが好ましく、陰イオン交換基を有する固定相を用いる場合は、上記イオン対試薬として溶離液中で負の電荷を有するものを用いることが好ましい。
従って、溶血させた血液試料のヘモグロビン類を分析する場合は、陽イオン交換基を有する固定相を用い、かつ、溶離液に含有させるイオン対試薬は溶離液中で正の電荷を有するものを用いることが好ましい。
陽イオン交換基を有する固定相を用いる場合、上記溶離液中において正電荷を有する蛋白質(等電点が上記溶離液のpHより高い蛋白質)の溶出速度が遅く、律速となる。この蛋白質の溶出速度を選択的に速くする場合、上記イオン対試薬として溶離液中において正の電荷を有するイオン対試薬を用いる。
一方、陰イオン交換基を有する固定相を用いる場合、上記溶離液中において負電荷を有する蛋白質(等電点が上記溶離液のpHより低い蛋白質)の溶出速度が遅く、律速となる。この蛋白質の溶出速度を選択的に速くする場合、上記イオン対試薬として溶離液中において負の電荷を有するイオン対試薬を用いる。
上記ヘモグロビン類又は上記その他の蛋白質の等電点の好ましい下限は3、好ましい上限は11である。上記ヘモグロビン類又は上記その他の蛋白質の等電点は、高すぎても低すぎても、上記イオン対試薬を含有させた溶離液を流した際に疎水性相互作用とイオン交換作用とのつり合いが取りにくくなり、特定の成分の溶出速度を選択的に調整するのが難しくなることがある。上記ヘモグロビン類又は上記その他の蛋白質の等電点のより好ましい下限は5、より好ましい上限は10である。
上記ヘモグロビン類としては、安定型ヘモグロビンA1cや不安定型ヘモグロビンA1c等のヘモグロビンA1c、ヘモグロビンF、ヘモグロビンA、ヘモグロビンA2、ヘモグロビンE、ヘモグロビンD、ヘモグロビンS、ヘモグロビンC等が挙げられ、なかでも、ヘモグロビンS及びヘモグロビンCが好ましい。
即ち、試料としては、ヘモグロビン類を含有する溶血した血液試料が好ましく、ヘモグロビンS及びヘモグロビンCを含有する溶血した血液試料がより好ましい。本発明の分析方法では、分離性能を低下させることなく、より迅速に分析が行えるので、ヘモグロビン類を含有する血液試料のように、検出だけではなく、特定成分の定量も必要となる試料の分析に用いることが好ましい。
また、上記その他の蛋白質としては、アルブミン類、フィブリノーゲン、グロブリン類、インシュリン、ハプトグロビン等が挙げられる。
本発明の分析方法は、ヘモグロビン類だけではなく、等電点の異なる少なくとも2種類の蛋白質を含有する試料にも用いられる。
ヘモグロビンA0、ヘモグロビンS及びヘモグロビンCを含有するAFSCコントロール(ヘレナ研究所社製)1mLを、希釈液(pH7.0、0.1重量%のトリトンX−100を含有するリン酸緩衝液)で50倍に希釈したものを測定試料とした。
表面にスルホン酸基を有する架橋性アクリル酸エステルと非架橋性アクリル酸エステルとの共重合により合成した粒子表面をスルホン酸基で置換した充填剤粒子が充填された分離カラム、検出器(商品名「SPD−M20A」、島津製作所社製)、送液ポンプ(商品名「LC−20AD」、島津製作所社製)、デガッサー(商品名「DGU−20A5」、島津製作所社製)、カラムオーブン(商品名「CTO−20AC」、島津製作所社製)、オートサンプラ(商品名「SIL−20AC」、島津製作所社製)を備えた液体クロマトグラフを用い、以下の条件で上記測定試料の分析を行った。
溶離液の流速:1.7mL/min
検出器の検出波長:415nm
オートサンプラによる試料注入量:10μL
溶離条件:
試料を分離カラムに注入した後、0〜30秒は溶離液1(pH5.4、110mmol/Lの塩化ナトリウムを含む40mmol/Lのリン酸緩衝液)を分離カラムに流し、30秒を超え90秒までは溶離液2(pH7.2、25mmol/Lのリン酸緩衝液)を分離カラムに流し、90秒を超え96秒までは溶離液3(pH8.0、0.8重量%のトリトンX−100及び300mmol/Lの塩化ナトリウムを含む40mmol/Lリン酸緩衝液)を分離カラムに流し、96秒を超え120秒までは、次の測定を行う前の平衡化のために溶離液1を分離カラムに流して、ヘモグロビン類を溶出させ、分析を行った。
溶離液2を、pH7.2で、5mmol/Lの臭化テトラブチルアンモニウムを含む25mmol/Lのリン酸緩衝液に代えたこと以外は評価基準と同様にして、ヘモグロビン類の分析を行った。
溶離液2を、pH7.2で、10mmol/Lの臭化テトラブチルアンモニウムを含む25mmol/Lのリン酸緩衝液に代えたこと以外は評価基準と同様にして、ヘモグロビン類の分析を行った。
溶離液2を、pH7.2で、15mmol/Lの臭化テトラブチルアンモニウムを含む25mmol/Lのリン酸緩衝液に代えたこと以外は評価基準と同様にして、ヘモグロビン類の分析を行った。
溶離液2を、pH7.2で、20mmol/Lの臭化テトラブチルアンモニウムを含む25mmol/Lのリン酸緩衝液に代えたこと以外は評価基準と同様にして、ヘモグロビン類の分析を行った。
溶離液2を、pH7.2で、25mmol/Lの臭化テトラブチルアンモニウムを含む25mmol/Lのリン酸緩衝液に代えたこと以外は評価基準と同様にして、ヘモグロビン類の分析を行った。
溶離液2を、pH7.2で、30mmol/Lの臭化テトラブチルアンモニウムを含む25mmol/Lのリン酸緩衝液に代えたこと以外は評価基準と同様にして、ヘモグロビン類の分析を行った。
溶離液2を、pH7.2で、40mmol/Lの臭化テトラブチルアンモニウムを含む25mmol/Lのリン酸緩衝液に代えたこと以外は評価基準と同様にして、ヘモグロビン類の分析を行った。
評価基準及び実施例1〜7におけるヘモグロビンA0、ヘモグロビンS及びヘモグロビンCの溶出時間から、溶離液中の臭化テトラブチルアンモニウムの濃度に対するヘモグロビンA0、ヘモグロビンS及びヘモグロビンCの保持時間を図4に示した。
溶離液2を、pH7.2で、5mmol/Lの過塩素酸ナトリウムを含む25mmol/Lのリン酸緩衝液に代えたこと以外は評価基準と同様にして、ヘモグロビン類の分析を行った。
溶離液2を、pH7.2で、10mmol/Lの過塩素酸ナトリウムを含む25mmol/Lのリン酸緩衝液に代えたこと以外は評価基準と同様にして、ヘモグロビン類の分析を行った。
溶離液2を、pH7.2で、15mmol/Lの過塩素酸ナトリウムを含む25mmol/Lのリン酸緩衝液に代えたこと以外は評価基準と同様にして、ヘモグロビン類の分析を行った。
評価基準及び比較例1〜3におけるヘモグロビンA0、ヘモグロビンS及びヘモグロビンCの溶出時間から、溶離液中の過塩素酸ナトリウムの濃度に対するヘモグロビンA0、ヘモグロビンS及びヘモグロビンCの保持時間を図6に示した。
溶離液2を、pH7.0で、5mmol/Lのリン酸二水素テトラブチルアンモニウムを含む25mmol/Lのリン酸緩衝液に代えたこと以外は評価基準と同様にして、ヘモグロビン類の分析を行った。尚、ヘモグロビンCは120秒経過後も溶出しなかった。
溶離液2を、pH6.8で、10mmol/Lのリン酸二水素テトラブチルアンモニウムを含む25mmol/Lのリン酸緩衝液に代えたこと以外は評価基準と同様にして、ヘモグロビン類の分析を行った。尚、ヘモグロビンCは120秒経過後も溶出しなかった。
溶離液2を、pH6.7で、15mmol/Lのリン酸二水素テトラブチルアンモニウムを含む25mmol/Lのリン酸緩衝液に代えたこと以外は評価基準と同様にして、ヘモグロビン類の分析を行った。尚、ヘモグロビンCは120秒経過後も溶出しなかった。
溶離液2を、pH7.7で、3mmol/Lのテトラブチルアンモニウムヒドロキシドを含む25mmol/Lのリン酸緩衝液に代えたこと以外は評価基準と同様にして、ヘモグロビン類の分析を行った。
溶離液2を、pH11.0で、5mmol/Lのテトラブチルアンモニウムヒドロキシドを含む25mmol/Lのリン酸緩衝液に代えたこと以外は評価基準と同様にして、ヘモグロビン類の分析を行った。
溶離液2を、pH12.0で、10mmol/Lのテトラブチルアンモニウムヒドロキシドを含む25mmol/Lのリン酸緩衝液に代えたこと以外は評価基準と同様にして、ヘモグロビン類の分析を行った。
Claims (9)
- 分析対象である等電点の異なる少なくとも2種類のヘモグロビン類を含有する血液試料を、イオン交換基を有する固定相が充填された分離カラムに通して前記ヘモグロビン類を固定相に保持させ、分離カラムに溶離液を流すことで前記ヘモグロビン類を溶出させて分析する、イオン交換液体クロマトグラフィーによるヘモグロビン類の分析方法であって、
前記溶離液は、以下の(i)〜(iii)を備える
ことを特徴とするヘモグロビン類の分析方法。
(i)イオン対試薬を含有する
(ii)前記少なくとも2種類のヘモグロビン類の等電点の間のpHを有する
(iii)前記少なくとも2種類のヘモグロビン類を溶出する間、連続して使用されるものである - イオン交換基は陽イオン交換基であり、かつ、イオン対試薬は正の電荷を有することを特徴とする請求項1記載のヘモグロビン類の分析方法。
- 溶離液は、分離して分析を行う少なくとも2種類のヘモグロビン類の、最も高い等電点と最も低い等電点との間のpHを有することを特徴とする請求項1又は2記載のヘモグロビン類の分析方法。
- イオン対試薬がテトラブチルアンモニウム塩であることを特徴とする請求項1、2又は3記載のヘモグロビン類の分析方法。
- イオン対試薬の溶離液中の濃度が5〜25mmol/Lであることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載のヘモグロビン類の分析方法。
- 血液試料は、ヘモグロビンA0又はヘモグロビンS、及びヘモグロビンCを含有することを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載のヘモグロビン類の分析方法。
- 溶離液のpHが、7.1〜7.3であることを特徴とする請求項6に記載のヘモグロビン類の分析方法。
- 分析対象である等電点の異なる少なくとも2種類の蛋白質を含有する試料を、イオン交換基を有する固定相が充填された分離カラムに通して前記蛋白質を固定相に保持させ、前記分離カラムに溶離液を流すことで前記蛋白質を溶出させて分析する、イオン交換液体クロマトグラフィーによる蛋白質の分析方法であって、
前記溶離液は、以下の(i)〜(iii)を備える
ことを特徴とする蛋白質の分析方法。
(i)イオン対試薬を含有する
(ii)前記少なくとも2種類の蛋白質の等電点の間のpHを有する
(iii)前記少なくとも2種類の蛋白質を溶出する間、連続して使用されるものである - 溶離液は、分離して分析を行う少なくとも2種類の蛋白質の、最も高い等電点と最も低い等電点との間のpHを有することを特徴とする請求項8記載の蛋白質の分析方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009086913A JP5322736B2 (ja) | 2009-03-31 | 2009-03-31 | ヘモグロビン類の分析方法及び蛋白質の分析方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009086913A JP5322736B2 (ja) | 2009-03-31 | 2009-03-31 | ヘモグロビン類の分析方法及び蛋白質の分析方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010237110A JP2010237110A (ja) | 2010-10-21 |
JP5322736B2 true JP5322736B2 (ja) | 2013-10-23 |
Family
ID=43091553
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009086913A Active JP5322736B2 (ja) | 2009-03-31 | 2009-03-31 | ヘモグロビン類の分析方法及び蛋白質の分析方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5322736B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102967666B (zh) * | 2012-11-16 | 2014-05-07 | 新疆天康畜牧生物技术股份有限公司 | 一种对猪瘟病毒e2蛋白含量的定量检测方法 |
JP6036212B2 (ja) * | 2012-11-20 | 2016-11-30 | ニプロ株式会社 | ヘモグロビン測定装置およびヘモグロビン測定方法 |
JP6600123B1 (ja) | 2018-04-18 | 2019-10-30 | 積水メディカル株式会社 | ヘモグロビン分析方法 |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5872055A (ja) * | 1981-10-26 | 1983-04-28 | Sogo Seibutsu Igaku Kenkyusho:Kk | 血中ヘモグロビンa↓1の簡易測定法 |
SE440699B (sv) * | 1984-02-06 | 1985-08-12 | Pharmacia Ab | Sett att medelst isotransferrinbestemning uppskatta en individs alkoholkonsumtion |
US5480526A (en) * | 1994-06-07 | 1996-01-02 | Bio-Rad Laboratories, Inc. | Methods for the desalting of biological samples: a simple approach to eliminate disturbances in isoelectric focusing caused by the presence of salts |
JP2828426B2 (ja) * | 1995-03-31 | 1998-11-25 | 株式会社分子バイオホトニクス研究所 | 蛍光検出等電点電気泳動用マーカー |
JPH10227779A (ja) * | 1997-02-14 | 1998-08-25 | Sekisui Chem Co Ltd | 糖化ヘモグロビンの測定方法 |
JP4154743B2 (ja) * | 1997-11-25 | 2008-09-24 | 東ソー株式会社 | インターロイキン6レセプターの精製方法 |
EP1664398A4 (en) * | 2003-09-03 | 2009-08-26 | Shmuel Bukshpan | METHODS AND DEVICES FOR REALIZING RAPID CRYSTALLIZATION OF BIOLOGICAL MOLECULES |
JP5054894B2 (ja) * | 2005-01-07 | 2012-10-24 | 積水メディカル株式会社 | ヘモグロビン類のμTAS測定用デバイス |
-
2009
- 2009-03-31 JP JP2009086913A patent/JP5322736B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2010237110A (ja) | 2010-10-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Flanagan et al. | High performance liquid chromatographic analysis of basic drugs on silica columns using non-aqueous ionic eluents | |
US8217153B2 (en) | Methods and systems for isolating target molecules from complex solutions by column-chromatography using wash solutions containing organic solvents | |
Hu et al. | Rapid and direct determination of iodide in seawater by electrostatic ion chromatography | |
EP1963367A2 (en) | Polishing steps used in multi-step protein purification processes | |
Rong et al. | Determination of iodide in seawater and edible salt by microcolumn liquid chromatography with poly (ethylene glycol) stationary phase | |
JP5322736B2 (ja) | ヘモグロビン類の分析方法及び蛋白質の分析方法 | |
JP2012108118A (ja) | ヘモグロビンA1c測定における校正方法 | |
Santos-Neto et al. | Simultaneous analysis of five antidepressant drugs using direct injection of biofluids in a capillary restricted-access media-liquid chromatography–tandem mass spectrometry system | |
JP2010164579A (ja) | ヘモグロビン類の測定方法 | |
Rbeida et al. | Fully automated LC method for the determination of sotalol in human plasma using restricted access material with cation exchange properties for sample clean-up | |
Csapó et al. | Separation and determination of the amino acids by ion exchange column chromatography applying postcolumn derivatization. | |
Richens et al. | Use of mobile phase 18-crown-6 to improve peak resolution between mono-and divalent metal and amine cations in ion chromatography | |
Ramautar et al. | Capillary electrophoresis-mass spectrometry using an in-line sol–gel concentrator for the determination of methionine enkephalin in cerebrospinal fluid | |
JP2000111539A (ja) | ヘモグロビン類の測定方法 | |
JP2016027326A (ja) | 測定方法、測定装置および溶離液 | |
EP0040798B1 (en) | Ion exchange chromatography with indirect photometric detection | |
JP4404429B2 (ja) | ヘモグロビン類の測定方法 | |
Sato et al. | Weak cation-exchange restricted-access material for on-line purification of basic drugs in plasma | |
JP4473999B2 (ja) | カラム洗浄液 | |
US5132018A (en) | Isoconductive gradient ion chromatography | |
Mora et al. | Retention characteristics of four different HILIC stationary phases in the analysis of meat polar compounds | |
FOX et al. | Isoelectric focusing of androgen receptors from wild-type and Tfm mouse kidneys | |
Tyteca et al. | Generic approach to the method development of intact protein separations using hydrophobic interaction chromatography | |
Reshetova et al. | Effect of secondary equilibria on the adsorption of ibuprofen enantiomers on a chiral stationary phase with a grafted antibiotic eremomycin | |
Janoš et al. | An ion-exchange separation of Cu2+, Cd2+, Pb2+ and Tl+ on silica gel with polarographic detection |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A625 | Written request for application examination (by other person) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A625 Effective date: 20111115 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20121031 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20121106 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130618 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130716 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5322736 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |