JP5322402B2 - 形状測定装置及び形状測定方法 - Google Patents

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本発明は三次元形状測定装置に関する。特に本発明は、回転対称性のある曲面の形状を測定する技術に関する。
図1は、一般的な三次元形状測定方法の概略説明図である。三次元形状測定においては、試料Wとプローブ20とがXY平面に沿って相対移動させることによって、プローブ20によって試料Wの表面が走査される。図示の例では、試料Wを置いた試料台90をX方向及びY方向に移動させる。そして、プローブ20に設けられた触針やプローブ20から生じさせた測定光をZ方向に沿って試料Wに当てて、試料Wの各位置におけるZ方向の位置を測定する。
"NH-3SE 高NA非球面形状測定装置",[online],三鷹光器株式会社,[平成19年5月7日検索],インターネット〈URL: http://www.mitakakohki.co.jp/industry/nh_html/NH-3SE.pdf〉
このように、Z方向に沿って触針又は測定光を試料Wに当てて試料WのZ方向位置を測定する場合には、特殊な機構を用いない限り、測定面に許される傾斜角度には限界があった。すなわち触針又は測定光は基準面(XY平面)に対して直角方向から試料面に当たるので、測定面が基準面と90°の角度を成す場合には触針又は測定光の方向と測定面とが平行になり理論的には測定できない。測定面に許される傾斜角度の上限は、大きくても80°程度であり小さい場合には60°程度であった。
基準面に対して大きな傾斜角を有する測定面の形状を測定するために、例えば次の2通りの機構が従来用いられていた。
第1の機構は、試料を載置する試料台を傾斜させて基準面に対する測定面の傾きを変える機構である。第2の機構は、触針又は測定光を試料に当てる方向を傾ける機構である。
第1の機構を採用すると、試料台の傾斜量と傾斜方向とを変更する必要があるため少なくとも2つの駆動手段を設ける必要がある。また第2の機構を採用しても触針等の傾斜量及び傾斜方向を変更する必要がある。このためいずれの機構を採用しても最低2つ以上の駆動手段を追加する必要があったため、装置構成が複雑になるという問題があった。
上記問題点に鑑み、本発明は、所定の基準面と直角の方向における位置を測定する形状測定装置及び形状測定方法において、従来よりも簡易な構成によって、基準面に対して大きな傾斜角をなしかつ任意の方向を向いた測定面における測定を可能とすることを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明では、少なくとも2軸方向に試料とプローブとを相対運動させて試料の表面をプローブで走査させて試料の形状を測定する際に、この2軸方向に対して直角な軸に対して傾斜した傾斜面に試料を置き、傾斜面の垂直軸を回転軸として傾斜面を回転させる。
本発明によれば、上記2軸方向を含んだ基準面に直角な方向から触針又は測定光を試料に当てて試料の形状を測定するとき、この基準面に対する測定面の傾きを、最大で傾斜面の傾斜角度だけ減らすことが可能となる。また傾斜面の垂直軸を中心に傾斜面を回転させることによって測定面の傾きを低減する方向を変えることができるため、試料の測定面がいずれの方向に向いていても傾きを低減することができる。
また本発明では、傾斜面の回転角度と傾斜角と試料の形状とに応じて、回転する試料上の回転座標系における試料表面の測定点の座標を、回転軸の位置に対して相対的に静止している静止座標系上の座標へ変換する座標変換を行い、試料と前記プローブとを相対移動させて、試料の回転後における静止座標系上の座標が得られた測定点をプローブによる測定が行われる測定位置へ位置付ける。
このような座標変換処理を行うことで、測定面の傾きを低減する方向を変えるために試料を回転させた後の試料上の測定箇所とプローブとの間の相対位置を決定することができるので、試料を回転させても測定面上に定義された任意の測定経路に沿って試料上をプローブで走査することが可能となる。
また本発明では、傾斜面の回転軸に対して試料の位置決めを行う。特に試料表面が回転対称形状を有するとき、この対称軸を傾斜面の回転軸に一致させることで、上記の座標変換処理を容易にすることが可能となる。
本発明の第1形態によれば、少なくとも2軸方向に試料とプローブとを相対運動させて試料の表面をプローブで走査させる多次元移動手段と、試料を置くための、2軸方向に対して直角な軸に対して傾斜した傾斜面を有する試料台と、傾斜面の垂直軸を回転軸として試料台を回転させる回転手段と、を備える形状測定装置が提供される。
本発明の第2形態によれば、少なくとも2軸方向に試料とプローブとを相対運動させて試料の表面をプローブで走査させる形状測定方法が提供される。本方法では、2軸方向に対して直角な軸に対して傾斜した傾斜面に試料を置き、傾斜面の垂直軸を回転軸として傾斜面を回転させる。
本発明によれば、ある基準面と直角の方向における位置を測定する形状測定装置及び形状測定方法において、1つの駆動装置を追加するだけで、基準面に対して大きな傾斜角をなしかつ任意の方向を向く測定面における測定が可能となる。
以下、添付する図面を参照して本発明の実施例を説明する。図2は、本発明の実施例による三次元形状測定装置の概略構成図である。三次元形状測定装置1は、試料Wを載置するための試料支持台10と、試料W表面の各位置のZ方向高さを検出するためのプローブ20と、XY平面内における試料支持台10とプローブ20との間の相対位置を制御し、またプローブ20による検出信号を処理するコンピュータ30を備えている。
本実施例における以下の説明では、XY平面内において試料支持台10とプローブ20とを相対運動させるために、試料支持台10を駆動する駆動機構を備える例について説明を行うが、これに代えてプローブ20をXY平面内において移動させてもよく、あるいは試料支持台10及びプローブ20の双方を移動させてもよい。
試料支持台10は、コンピュータ30により制御される図示しない駆動機構によって、X方向及びY方向に移動可能な傾斜台11を備え、傾斜台11の上面はXY平面に対して傾斜している。
傾斜台11の上面には、この上面に直角な方向を向いた1つの軸Aを回転軸にして回転する回転テーブル12が設けられ、その上に試料台80が設けられる。回転テーブル12の回転運動はコンピュータ30により制御される図示しない駆動機構によって与えられ、回転テーブル12が回転することによって、試料台80の上に置かれた試料が傾斜台11の上面の垂直軸Aを回転軸として回転させられる。
回転テーブル12の回転軸Aに対する試料Wの位置を調整するための位置調整治具を設けてもよい。例えば位置調整治具は、マイクロメータのような精密なネジ機構によって回転テーブル12の上面において試料台80をスライドさせ、回転軸Aに対する試料Wの位置を微調整する機構であってよい。
プローブ20は、試料W表面の測定位置におけるZ方向高さを検出するため変位センサである。本実施例における以下の説明では、試料W表面に触針21を接触させる接触式の変位センサを例にして説明を行うが、本発明はこれに限定されず、様々なタイプの変位センサ、例えばレーザプローブなどを使用した場合にも適用可能である。
プローブ20には、試料W表面の高低に触針21を追従させるためのZ方向駆動機構22を設けてもよい。
図3は、図2に示すコンピュータ30により実現される機能ブロック図である。
測定命令生成部50は、試料Wの測定面の形状の設計データ、形状測定を実施すべき測定面上の測定経路、測定速度及び測定経路分割ピッチを少なくとも含む測定条件をオペレータから受付けるインタフェースを与える。
ここで測定経路とは、試料Wの測定面をプローブ20で走査させて試料Wの表面高さ(Z方向位置)に関するプロファイルを採取する経路のことを意味し、また測定経路分割ピッチとは、かかる測定経路上において測定を行う測定箇所のピッチの指定をいう。
これら測定条件を受け付けた測定命令生成部50は、試料Wの測定面の形状情報、試料Wの測定面上における測定経路情報及び測定速度情報(図示(a))を生成してコマンド解釈部51へ出力し、測定経路分割ピッチ情報(図示(d))を生成して測定経路分割部52へ出力する。また試料Wの測定面の形状情報(図示(i))を生成して第2座標変換部58へ出力する。
コマンド解釈部51は、測定命令生成部50から入力した測定経路情報及び測定速度情報を解釈して測定経路データ及び測定速度データへ変換し(図示(b))、測定経路分割部52及び測定経路計算部54へ出力する。測定命令生成部50がコマンド解釈部51へ与える測定経路情報及び測定速度情報は、試料W上における測定経路及び測定速度を定めた情報、すなわち試料Wが静止した状態で定めた測定経路情報及び測定速度情報であるため、コマンド解釈部51により生成された測定経路データ及び測定速度データは、傾斜台11にて試料Wを傾斜させた傾斜角、及び回転テーブル12にて試料Wを回転させた回転をまだ考慮していないデータである。
したがって、後述するとおり回転テーブル12によって試料Wを回転させながら測定を行うと、これらの測定経路及び測定速度のデータは、回転する試料Wの測定面の上の座標系である回転座標系における測定経路及び測定速度を定めるデータとなる。
またコマンド解釈部51は、試料Wの測定面の形状情報の解釈も行う。そして試料Wの測定面の形状、測定経路データ及び測定速度データに応じて、指定された測定経路上において測定を行う間に回転させる回転テーブル12の回転速度(図示(c))を決定し、回転運動計算部53に出力する。
試料の表面形状によってはこの回転速度の決定は困難ではない。特にレンズ表面のような滑らかな曲面を測定面にする場合には、例えば、回転テーブル12上に置かれた試料Wの測定経路の始点におけるXY平面に対する傾斜角が最小となる回転テーブル12の回転位置R1と、測定経路の終点におけるXY平面に対する傾斜角が最小となる回転テーブル12の回転位置R2と、を決定し、測定箇所がこれら始点から終点まで移動する間に、回転テーブル12が回転位置R1からR2まで回転するように回転速度を定めれば足りる。
またこのような回転速度は、コマンド解釈部51において決定せずに、測定命令生成部50において直接オペレータから入力して、回転運動計算部53に出力してもよい。
測定経路分割部52は、測定経路データ及び測定速度データから測定に要する全測定時間を算出し、これを測定経路分割ピッチにより指定される分割数で割ることによって、各測定箇所で測定が行われる各測定時刻の測定開始時刻からの経過時間を算出する(図示(e))。この経過時間データは測定経路計算部54と回転運動計算部53へ出力される。
回転運動計算部53は、各測定を行うそれぞれの時刻における回転テーブル12の回転角度(図示(g))を、上述の通り決定された回転速度と経過時間データとに基づいて決定する。ここで決定された回転角度データは、回転テーブル12を回転させるモータ等である回転テーブル回転部56を駆動する第1サーボコントローラ55に与えられ、第1サーボコントローラ55は、回転運動計算部53が決定した回転角度まで回転テーブル12を回転させる。回転運動計算部53が計算した回転角度データは第1座標変換部57にも供給される。
測定経路計算部54は、コマンド解釈部51から出力される測定経路データ及び測定速度データと測定経路分割部52から出力される経過時間データと、に基づいて、各測定時刻に測定を行うべき試料W表面上の測定箇所の座標を決定する(図示(f))。ここで測定経路計算部54は、回転テーブル12による回転と傾斜台11の傾斜とを考慮せずに測定箇所の座標を計算する。すなわち測定経路計算部54が決定する座標値は、試料Wがまだ静止した状態における測定箇所の座標であり、この座標は、試料Wが回転テーブル12によって回転する状態の下では回転する試料Wの測定面の上の座標系である回転座標系上の座標を与える。この測定箇所の座標データは、第1座標変換部57及び第2座標変換部58へ与えられる。
第1座標変換部57は、回転テーブル12による回転と傾斜台11の傾斜とが考慮されていない測定箇所の座標データと(図示(f))、回転テーブル12の回転角度(図示(g))を用いて、入力した回転座標系上の測定箇所の座標データに、回転テーブル12による試料Wの回転による変位を加えることにより、試料Wの回転による影響を考慮した座標データへ変換する。この座標データは第2座標変換部58へ出力される(図示(h))。
第2座標変換部58は、試料Wの測定面の形状情報(図示(i))、回転テーブル12による回転と傾斜台11の傾斜とが考慮されていない測定箇所の座標データ(図示(f))に基づいて傾斜台11の傾斜による変位を加えることにより、試料Wの回転による変位を加えた座標(図示(h))を更に傾斜台11の傾斜による影響を考慮した座標データへ変換する。
第2座標変換部58により変換された後の座標は、回転する試料Wの上の測定箇所の座標を、試料Wの回転軸Aの位置に対して相対的に静止しているXY座標系上の座標へ変換した座標である。
第2座標変換部58は、コンピュータ30により制御される傾斜台11とプローブ20との間の相対位置関係を既存のサーボ技術を用いて求め、変換後の測定箇所の座標とプローブ20との間の相対位置関係を計算する。そして試料Wの上の測定箇所をプローブ20による測定が行われる測定位置まで移動させるために必要なサーボ指令を、傾斜台11をX方向及びY方向に移動させる傾斜台駆動部60を駆動する第2サーボコントローラ59へ出力する(図示(j))。
また第2座標変換部58は、触針21を試料Wの表面へ追従させるために、試料Wの上の測定箇所のZ方向位置を算出し、触針20をZ方向に移動させるZ方向駆動機構22を駆動する第3サーボコントローラ61へ、触針20を試料Wの表面へ追従させるサーボ指令を出力する(図示(k))。
以下、三次元形状測定装置1の動作について説明する。図4は、本発明の実施例による三次元形状測定方法のフローチャートである。ステップS1では試料Wを回転テーブル12の上に載置する。
試料Wの一例である非球面レンズの測定面の形状を図5に示す。図5に示すプロットを結ぶ曲線は、非球面レンズWを光軸(Y=0.0の直線)を通る面で切断した断面と、測定面である非球面レンズWの表面の曲面が交差する曲線を示しており、非球面レンズWの表面は光軸を中心軸とする回転対称形状を有している。非球面レンズWの表面(測定面)の各位置の高さ(Z)の値は以下の式(1)にて与えられる。
Figure 0005322402
また式(1)に記載する各パラメータ、R、K、Ai(i=1〜20)の値を以下に示す。
Figure 0005322402
図4に示すステップS2では、非球面レンズWの光軸が回転テーブル12の回転軸Aと一致するように、上述の位置調整治具により試料台80を回転テーブル12の上面の上でスライドさせて、回転テーブル12の上面における非球面レンズWの位置を調整する。このように非球面レンズWの位置を調整することによって、後述するステップS7における座標変換処理が容易になる。
ステップS3では、測定命令生成部50へ、測定面の形状の設計データ、測定経路、測定速度及び測定経路分割ピッチを含む測定条件を入力する。
図6は、試料Wの表面上における測定経路を示す図である。非球面レンズWの中心Oの座標を(OX,OY)としたとき、測定経路として、始点PS(OX,OY−2)及び終点PE(OX,OY+2)を結ぶ直線を指定する。なおここで及び以下に用いる座標系の単位長は1mmである。また測定速度VLとして1mm/秒を指定する。したがって始点PSから終点PEまで触針21を移動させて測定する測定時間は4秒間である。
これら測定条件を受け付けた測定命令生成部50は、試料Wの測定面の形状情報、試料Wの測定面上における測定経路情報及び測定速度情報をコマンド解釈部51へ出力する。また、測定経路分割ピッチ情報を測定経路分割部52へ出力し、試料Wの測定面の形状情報を第2座標変換部58へ出力する。
コマンド解釈部51は、測定命令生成部50から入力した測定経路情報及び測定速度情報の解釈を行い測定経路データ及び測定速度データを生成する。またコマンド解釈部51は測定面の形状情報の解釈も行う。
コマンド解釈部51は、試料Wの測定面の形状、測定経路及び測定速度に応じて、指定された測定経路上において測定を行う間に回転させる回転テーブル12の回転速度VCを決定する。
本例の場合、測定経路の始点PSにおけるXY平面に対する傾斜角を最小にするために、測定開始時には、始点PSが最も高い位置になるように回転テーブル12の回転位置を定める。そして4秒経過後の測定終了時には、終点PSが最も高い位置になるように回転テーブル12を180°回転させる。したがって回転速度VCは7.5rpmとなる。
コマンド解釈部51により生成された測定経路データ及び測定速度データは測定経路分割部52及び測定経路計算部54へ出力される。
測定経路分割部52は、測定経路データ及び測定速度データから測定に要する全測定時間(4秒間)を算出し、これを測定経路分割ピッチにより指定される分割数で割ることによって、各測定箇所で測定が行われる各時刻の測定開始時刻からの経過時間tを算出する。この経過時間データtは測定経路計算部54と回転運動計算部53へ出力される。
ステップS4において、回転運動計算部53は、各測定を行うそれぞれの時刻における回転テーブル12の回転角度θtを、上述の通り決定された回転速度VCと経過時間データtとに基づいて次式のとおり決定する。図7は回転テーブル12による非球面レンズWの回転の態様を説明する図である。
θt=θ0+Δθ
Δθ=t×2π×(Vc/60)
但しθ0は、始点PSの位置に応じて上述の通り定めた回転テーブル12の測定開始時における回転角度とする。
ステップS5では、測定経路計算部54は、コマンド解釈部51から出力される測定経路データ及び測定速度データVLと、測定経路分割部52から出力される経過時間データtと、に基づいて、各測定時刻に測定を行うべき試料W表面上の測定箇所の以下の座標Pt(Xt,Yt)を決定する(図6参照)。
Xt=X0
Yt=VL×t−2
この座標Ptは、回転テーブル12による回転と傾斜台11の傾斜とをまだ考慮していない測定箇所の座標であり、回転テーブル12によって回転する非球面レンズWの測定面の上の座標系である回転座標系における座標である。この測定箇所の座標データは、第1座標変換部57及び第2座標変換部58へ与えられる。
ステップS6では、第1座標変換部57は、ステップS5で決定した座標データPtと回転テーブル12の回転角度θtを用いて、入力した回転座標系上の測定箇所の座標Ptに、以下の計算式によって非球面レンズWの回転による変位を加えることにより、試料Wの回転による影響を考慮した座標データPs(Xs,Ys)へ変換する。
Xs=OX+Rt×sin(θt)
Ys=OY−Rt×cos(θt)
ここでRtは、座標Ptと中心点Oとの間の距離であり|2−t×VL|により与えられる。
図8は、図5に示す測定経路に沿って回転する試料Wの表面上に定めた各測定位置の座標Ptを、静止座標系上の座標Psに変換する座標変換を説明する図である。図9は、第1座標変換部57による座標変換により得られた座標Psの軌跡を示す図である。ここで算出された座標データPsは第2座標変換部58へ出力される。
ステップS7において第2座標変換部58は、非球面レンズWの測定面の形状情報及び座標データPtに基づいて、傾斜台11の傾斜による変位を加えることにより、座標データPsを傾斜台11の傾斜による影響を考慮した座標データPu(Xu,Yu)へ変換する。
図10は、非球面レンズWの傾斜により生じる測定箇所の移動を説明する図である。
図10において、座標Ps(Xs,Ys,Zs)は、非球面レンズWの回転による影響を考慮した座標データPsであり、ステップS6にて第1座標変換部57により算出されたX座標Xs及びY座標YsにZ座標Zsを加えることにより定められる。
第2座標変換部58は、回転テーブル12による回転及び傾斜台11の傾斜を考慮していない測定箇所の座標データPtと、非球面レンズWの測定面の形状情報とに基づいて、座標Zsを計算する。
例えば、非球面レンズWの測定面の形状情報として非球面レンズWの測定面の形状を定める計算式(2)を与えられた場合、第2座標変換部58は、座標Ptと中心Oとの距離Rtを算出した後、これを計算式(2)に代入して座標Zsを計算する。
Figure 0005322402
また図10において、座標Pu(Xu,Yu,Zu)は、座標データPsを傾斜台11の傾斜による影響を考慮して変換した座標を示し、中心O(OX,OY,OZ)は非球面レンズWの底面と回転軸Aとの交点を示し、γは傾斜台11による傾斜角度を示す。
非球面レンズWが水平面に載置されたときの座標Ps(Xs,Ys,Zs)を中心Oから見た仰角αは、
α=sin-1((Zs−OZ)/D)
Figure 0005322402
によって算出され、非球面レンズWを傾斜台11により傾斜する回転テーブル12上に置いた場合の、座標Pu(Xu,Yu,Zu)を中心Oから見た仰角βは、
β=α+γ
によって算出される。
したがって、傾斜台11の傾斜による影響を考慮して座標データPs(Xs,Ys,Zs)を変換した座標データPu(Xu,Yu,Zu)は、
Xu=Xs
Yu=OY+D×cos(β)
Zu=OZ+D×sin(β)
によって算出される。
図11は、図9で示した各測定箇所の座標を、第2座標変換部58による座標変換の結果得られた座標Pu(Xu,Yu)の軌跡を示す図である。
ここで第2座標変換部58により変換された後の座標Puは、回転する非球面レンズWの上の測定箇所の座標を、非球面レンズWの回転軸Aの位置に対して相対的に静止しているXY座標系上の座標へ変換した座標である。
そしてステップS8において、ステップS4にて決定した回転角度データθtを第1サーボコントローラ55に与えて回転テーブル12を回転させる。
このとき、ステップS9において第2座標変換部58は、傾斜台11とプローブ20との間の相対位置関係を計算し、変換後の測定箇所の座標Puとプローブ20との間の相対位置関係を計算する。そしてステップS8による回転テーブル12の回転と同期しながら、この座標Puをプローブ20による測定が行われる測定位置まで移動させるために必要なサーボ指令を、第2サーボコントローラ59へ出力することにより傾斜台11を駆動する。
また触針21を試料Wの表面へ追従させるために、試料Wの上の測定箇所の高さZuを算出し、触針21を試料Wの表面へ追従させるサーボ指令を第3サーボコントローラ61へ出力する。
ステップS10では、終点PE(OX,OY+2)まで測定が行われたか否かを判定し、まだ測定が終点まで至っていない場合には処理をステップS4に戻し、終点まで至っている場合には処理を終了する。
本発明は三次元形状測定装置に利用可能である。特に本発明は、例えばレンズのような回転対称性のある曲面の形状を測定する技術に利用可能である。
一般的な三次元形状測定方法の概略説明図である。 本発明の実施例による三次元形状測定装置の概略構成図である。 図2に示すコンピュータにより実現される機能ブロック図である。 本発明の実施例による三次元形状測定方法のフローチャートである。 試料の一例の測定面の形状を示す図である。 試料面上における測定経路を示す図である。 試料の回転の態様を説明する図である。 図6に示す測定経路に沿って回転する試料表面上に定めた各測定位置の座標を、静止座標系上の座標に変換する座標変換を説明する図である。 図8にて説明された座標変換により算出される各測定箇所の座標を示す図である。 試料の傾斜により生じる測定箇所の移動を説明する図である。 図9で示した各測定箇所の座標を、図10にて説明された座標変換によって変換した結果の座標を示す図である。
符号の説明
1 三次元形状測定装置
10 試料支持台
11 傾斜台
12 回転テーブル
20 プローブ
21 触針
30 コンピュータ
80,90 試料台
W 試料

Claims (6)

  1. 少なくとも2軸方向に試料とプローブとを相対運動させて前記試料の表面を前記プローブで走査させる多次元移動手段と、
    前記試料を置くための、前記2軸方向に対して直角な軸に対して傾斜した傾斜面を有する試料台と、
    前記傾斜面の垂直軸を回転軸として前記試料台を回転させる回転手段と、
    を備え、
    前記試料台を回転させながら、前記2軸方向である第1方向及び該第1方向と前記回転軸とを含む面に垂直な第2方向に、前記試料と前記プローブとを相対運動させて前記試料上に定めた所定の測定経路上を前記プローブで走査し、
    更に、前記試料台の回転角度と前記傾斜面の傾斜角と前記試料の形状とに応じて、前記回転手段により回転する前記試料上の回転座標系における前記試料表面の測定点の座標を、前記回転軸の位置に対して相対的に静止している静止座標系上の座標へ変換する座標変換手段を備えることを特徴とする形状測定装置。
  2. 少なくとも2軸方向に試料とプローブとを相対運動させて前記試料の表面を前記プローブで走査させる多次元移動手段と、
    前記試料を置くための、前記2軸方向に対して直角な軸に対して傾斜した傾斜面を有する試料台と、
    前記傾斜面の垂直軸を回転軸として前記試料台を回転させる回転手段と、
    を備え、前記試料台を回転させながら前記試料上に定めた所定の測定経路上を前記プローブで走査し、
    更に、前記試料台の回転角度と前記傾斜面の傾斜角と前記試料の形状とに応じて、前記回転手段により回転する前記試料上の回転座標系における前記試料表面の測定点の座標を、前記回転軸の位置に対して相対的に静止している静止座標系上の座標へ変換する座標変換手段を備えることを特徴とする形状測定装置。
  3. 前記回転軸に対する前記試料の位置決めを行うための位置決め手段を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の形状測定装置。
  4. 少なくとも2軸方向に試料とプローブとを相対運動させて前記試料の表面を前記プローブで走査させる形状測定方法であって、
    前記2軸方向に対して直角な軸に対して傾斜した傾斜面に前記試料を置き、
    前記傾斜面の垂直軸を回転軸として前記傾斜面を回転させ、
    前記試料台を回転させながら、前記2軸方向である第1方向及び該第1方向と前記回転軸とを含む面に垂直な第2方向に、前記試料と前記プローブとを相対運動させて前記試料上に定めた所定の測定経路上を前記プローブで走査し、
    前記傾斜面の回転角度と傾斜角と前記試料の形状とに応じて、回転する前記試料上の回転座標系における前記試料表面の測定点の座標を、前記回転軸の位置に対して相対的に静止している静止座標系上の座標へ変換する座標変換を行い、
    前記試料と前記プローブとを相対移動させて、前記試料の回転後における前記静止座標系上の座標が得られた前記測定点を前記プローブによる測定が行われる測定位置へ位置付ける、
    ことを特徴とする形状測定方法。
  5. 少なくとも2軸方向に試料とプローブとを相対運動させて前記試料の表面を前記プローブで走査させる形状測定方法であって、
    前記2軸方向に対して直角な軸に対して傾斜した傾斜面に前記試料を置き、
    前記傾斜面の垂直軸を回転軸として前記傾斜面を回転させ、
    前記試料台を回転させながら前記試料上に定めた所定の測定経路上を前記プローブで走査し、
    前記傾斜面の回転角度と傾斜角と前記試料の形状とに応じて、回転する前記試料上の回転座標系における前記試料表面の測定点の座標を、前記回転軸の位置に対して相対的に静止している静止座標系上の座標へ変換する座標変換を行い、
    前記試料と前記プローブとを相対移動させて、前記試料の回転後における前記静止座標系上の座標が得られた前記測定点を前記プローブによる測定が行われる測定位置へ位置付ける、
    ことを特徴とする形状測定方法。
  6. 前記傾斜面の回転軸に対して前記試料の位置決めを行うことを特徴とする請求項4又は5に記載の形状測定方法。
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