JP5319612B2 - トンネルライニング構造の構築方法およびトンネルライニング構造 - Google Patents

トンネルライニング構造の構築方法およびトンネルライニング構造 Download PDF

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Description

本発明は、グラウトホールの簡易遮蔽蓋を有するトンネルライニング構造の構築方法およびトンネルライニング構造に関する。
トンネルライニング構造を構成するセグメント部材に、裏込め材の注入や組み立て時の治具取付部としてのグラウトホールが形成されている場合には、蓋部材によりグラウトホールを遮蔽するのが一般的である。
このような蓋部材は、グラウトホールからトンネル内に地下水や土砂等が流入しないように、止水性を備えているのが望ましい(例えば、特許文献1参照)。
一方、トンネル内に火災が起きた場合に備えて、トンネルの耐火性、耐熱性が注目されている。このような耐火性、耐熱性を備えたトンネルライニング構造として、セグメント部材自体に耐火性、耐熱性を持たせるトンネルライニング構造が多数開発されており、実用化に至っている。
ところが、セグメント部材が耐火性、防火性を備えていても、蓋部材が耐火性、耐熱性を備えていないと、火災時等に蓋部材が膨張してセグメント部材に悪影響を及ぼすおそれがあった。
そのため、耐火性を備えた蓋部材として、セラミックス等により構成されたものが開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平9−268885号公報 特開2007−327174号公報
ところが、前記従来の耐火性、耐熱性を備えた蓋部材は、略全体が高価なセラミックスにより構成されているため、コストが高かった。また、セラミックス等により構成された蓋部材は、製造時に精密に加工を施す必要があり、その手間を要していた。そのため、トンネル内に多数配置する必要のある蓋部材が、トンネルの工事費の高コスト化の原因の一つとなっていた。
本発明は、前記の問題点を解決することを目的とするものであり、耐火性・耐熱性を備えたトンネルライニング構造を簡易かつ安価に構築することを可能としたトンネルライニング構造の構築方法およびトンネルライニング構造を提案することを課題とする。
前記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、セグメント部材に形成されたグラウトホールを利用して前記セグメント部材を吊上げつつ、複数の前記セグメント部材同士を組み合わせてセグメントリングを形成する工程と、前記グラウトホールに袋部材を挿入する工程と、前記袋部材にまだ固まらない固化材を注入して前記袋部材をグラウトホールの内周面に密着させる工程と、を備えるトンネルライニング構造の構築方法である。
また、請求項2に係る発明は、セグメント部材に形成されたグラウトホールを利用して前記セグメント部材を吊上げつつ、複数の前記セグメント部材同士を組み合わせてセグメントリングを形成する工程と、まだ固まらない固化材が注入された袋部材を前記固化材が硬化する前に前記グラウトホールに挿入して前記袋部材を前記グラウトホールの内周面に密着させる工程と、を備えるトンネルライニング構造の構築方法である。
前記トンネルライニング構造の構築方法によれば、グラウトホールを遮蔽する蓋材として、固化材が注入された袋部材を使用しているため、耐火性・耐熱性を備えたトンネルライニング構造を簡易に構築することができる。
また、万一、火災等によって蓋材が劣化した場合には、劣化した蓋材を撤去した後、新たな蓋材を用いてグラウトホールを遮蔽することが可能である。さらに、比較的安価な材料を使用しているため、全体の工事費の低減化も可能である。
請求項3に係る発明は、複数のセグメント部材をトンネル周方向に組み合わせることにより形成されるトンネルライニング構造であって、前記セグメント部材にはグラウトホールが形成されており、前記グラウトホールの内部には袋部材が配置されており、前記袋部材の内部には固化材が注入されており、前記袋部材の外周面が前記グラウトホールの内周面に密着していることにより当該グラウトホールが遮蔽されていることを特徴としている。
かかるトンネルライニング構造は、グラウトホールを固化材が注入された袋部材により遮蔽することで、火災発生時においても、セグメント部材に悪影響を及ぼすおそれがない。
また、火災等により、袋部材や固化材が劣化した場合であっても、撤去、復旧を簡易に行うことができる。
前記トンネルライニング構造において、前記グラウトホールの内周面には係止凹部が形成されていれば、まだ固まらない固化材が係止凹部に流れ込み、当該固化材が係止凹部に充填された状態で硬化するため、係止凹部と固まった固化材(硬化体)とが係合して抜け出しが防止される。
固化材として、高温時に膨張しにくいモルタルまたは繊維補強モルタル、例えばポリプロピレン入りモルタルなどのセメント系固化材を使用すれば、セグメント部材に及ぼす影響が小さくなる。また、モルタルや繊維補強モルタルは、セラミック製の蓋部材に比べて、比較的安価に入手することができるため、経済的である。固化材は、周辺地山の地下水がグラウトホールからトンネルに流入しないようにグラウトホールを閉塞し、耐熱性を有する材料であれば良いため、セメント系の材料に限定されるものではない。
また、前記袋部材が、前記セグメント部材の内空側表面から地山側に向かって60mm以上の深さの範囲において、前記グラウトホールの内周面に密着していれば、耐火代を60mm以上確保しているため、十分な耐火安全性を確保することを可能としている。
ここで、耐火代を60mm確保することでセグメントに耐火性能を付与することが可能であることは、文献等(例えば、川村彰誉、中津賢一、佐野陽一、「耐火型セグメントの開発(その2)−実大加熱試験結果−」、土木学会第62回年次学術講演会)において実証されている。
本発明のトンネルライニング構造の構築方法およびトンネルライニング構造によれば、耐火性・耐熱性を備えたトンネルライニング構造を簡易かつ安価に構築ことが可能となる。
本実施形態に係るトンネルライニング構造を模式的に示す斜視図である。 (a)〜(c)は、第1の実施の形態に係るトンネルライニング構造の構築方法の手順を示す断面図である。 (a)〜(c)は、トンネルライニング構造の変形例を示す断面図である。 (a)〜(c)は、第2の実施の形態に係るトンネルライニング構造の構築方法の手順を示す断面図である。
<第1の実施の形態>
本発明の第1の実施の形態について、図面を参照して説明する。
本実施形態のトンネルライニング構造は、複数のセグメント部材1をトンネル周方向に組み合わせることにより形成されるものである。
セグメント部材1には、図1に示すように、グラウトホール2が形成されており、このグラウトホール2の内部には袋部材3が配置されている。さらに、袋部材3の内部には、固化材4が注入されている。
なお、本明細書では、セグメントリングの背面にグラウトを充填するための注入孔やセグメント部材1同士を組み立てる際に把持部として機能する雌ネジ孔等を包括してグラウトホール2と称する。
セグメント部材1は、耐火性および耐熱性を備えている。
セグメント部材1には、図2(a)に示すように、内空側表面に、ポリプロピレン繊維入りモルタル(以下「PP入りモルタル」という)により構成された、耐火層11が形成されている。この耐火層11は、少なくとも60mm以上の厚みを有して形成されている。
なお、耐火層11として、固化材の深さ(注入厚)を60mm以上確保すれば、十分な耐火安全性を確保することができる。
本実施形態では、セグメント部材1の耐火層11以外の部分である一般層12を鉄筋コンクリートにより構成するが、一般層12を構成する材料は限定されるものではなく、適宜材料を選定して形成すればよい。
グラウトホール2は、図1に示すように、セグメント部材1の中央部(重心位置)に形成されている。
なお、本実施形態では、貫通孔であるグラウトホール2をセグメント部材1に形成するが、裏込注入等を行う必要がない場合等、セグメント組み立て時のみに使用する場合には、グラウトホール2は有底であってもよい(図3(a)参照)。
グラウトホール2の内周面には、図2(a)に示すように、雌ネジ21の加工が施されているとともに、係止凹部22が形成されている。
本実施形態では、雌ネジ21を地山側に形成し、係止凹部22を雌ネジ21の内空側に形成する。本実施形態では、耐火層11と一般層12との境界に沿って、雌ネジ21と係止凹部22との境界部が配置されるように形成している。
なお、雌ネジ21および係止凹部22を形成する位置は限定されるものではない。
本実施形態の雌ネジ21は、内周面に雌ネジ加工が施された筒状部材をグラウトホール2の地山G側に配置することにより形成されている。なお、雌ネジ21の形成方法は限定されるものではない。雌ネジ21を形成する筒状部材の材質は限定されるものではないが、金属製やセラミック製など、治具の着脱により破損することがない強度を備えた材料が望ましい。
係止凹部22は、断面視半円形の溝であって、グラウトホール2の一部を拡径することにより環状に形成されている。
なお、係止凹部22の形状は限定されるものではなく、例えば、図3(b)に示すように断面視三角形であってもよいし、図3(c)に示すように、断面視矩形であってもよい。また、係止凹部22は、必ずしも環状に形成されている必要はなく、グラウトホール2の周方向に沿って間隔をあけて複数形成されていてもよい。さらに係止凹部22は、複数段形成されていてもよい。
袋部材3は、図2(c)に示すように、その外周面がグラウトホール2の内周面に密着していることでグラウトホール2を遮蔽している。
袋部材3は、ポリプロピレン製の袋体である。
袋部材3を構成する袋体の肉厚は限定されるものではないが、好ましくは0.01〜0.1mmの範囲内のものを、適宜使用すればよい。本実施形態では、袋部材32として、厚さが0.02mm程度のものを使用する。
なお、本実施形態では、袋部材3として、弾性部材を採用したが、袋部材3は、非弾性体により構成してもよい。また、袋部材3を構成する材料はポリプロピレンに限定されるものではなく、例えば、ポリプロピレンゴムでもよい。
袋部材3は、図2(c)に示すように、内部に固化材4が注入されることで膨張する。膨張した袋部材3の外周面は、グラウトホール2の内周面(係止凹部22の内周面)に密着している。さらに、袋部材3は、その先端が一般層12(雌ネジ21)内に到達する深さまで挿入されている。
固化材4は、袋部材3内に注入されたセメント系材料である。固化材4が硬化することで、袋部材3の内部に硬化体41が形成される。
本実施形態では、固化材4を構成する材料としてポリプロピレン繊維入りモルタルを採用するが、固化材4を構成する材料は、耐火性の材料であれば限定されるものではないが、高温時に膨張や爆裂するおそれのない材料が望ましい。例えば、他の繊維補強モルタル、モルタル、高強度モルタル、繊維補強コンクリートやいわゆる耐火コンクリートの粗骨材を取り除いたものを採用してもよい。なお、繊維補強モルタルや繊維補強コンクリートにおいて使用される繊維は限定されるものではなく、例えば、鋼繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維、炭素繊維、アラミド繊維またはビニロン繊維等の各種繊維、あるいは、これらの繊維の中から複数の繊維を適宜組み合わせたものを使用すればよい。
硬化体41は、耐火層11の厚みよりも大きい長さ(セグメント部材1の厚さ方向に対して60mm以上の長さ)を有して形成されている。
硬化体41は、図2(c)に示すように、袋部材3を介してグラウトホール2の内面に密着している。硬化体41には、係止凹部22と係合する係止凸部42が形成されている。
次に、第1の実施の形態にかかるトンネルライニング構造の構築方法を説明する。本実施形態の構築方法は、リング形成工程と、袋部材配置工程と、充填工程と、を備えている。
リング形成工程は、複数のセグメント部材1同士を組み合わせてセグメントリングを形成する工程である。
セグメントリングの組み立ては、グラウトホール2に図示しない治具を取り付け、当該治具を介してセグメント部材1を吊り上げた状態で、セグメント部材1同士を連結することにより行う。
セグメントリングの形成後、必要に応じて、グラウトホール2から、セグメントリング(セグメント部材1)の背面に裏込め注入を行う。
袋部材配置工程は、図2(a)に示すように、袋部材3をグラウトホール2に挿入する工程である。
充填工程は、図2(b)および(c)に示すように、袋部材3に固化材4を充填し養生することで袋部材3をグラウトホール2の内周面に密着させる工程である。
固化材4を注入することにより袋部材3は、図3(b)に示すように柱状に膨張する。
袋部材3は、セグメント部材1の厚さ方向と厚さ方向に直交する方向とに膨張することで、外周面がグラウトホール2の内周面に密着するとともに、先端部が一般層12(雌ネジ21)に配置される。また、袋部材3は、一部が係止凹部22内に入り込んだ状態でグラウトホール2の内周面に密着している。
固化材4を注入したら、図2(c)に示すように、袋部材の口元を遮蔽する。なお、袋部材3の口元の遮蔽方法は限定されるものではないが、本実施形態では、クリップ状の留具31により遮蔽する。
袋部材3内に充填された固化材4を養生することで、図3(c)に示すように、係止凸部42を備えた硬化体41が形成される。
以上、本実施形態のトンネルライニング構造によれば、セグメント部材1および硬化体41により、60mm以上の厚みの耐火層11(耐火代)が確保されているため、耐火性・防火性に優れたトンネルライニング構造Sが構成される。
つまり、トンネル内において火災が生じた場合に想定される急激な温度上昇に対して、甚大な被害が発生することを防止できる。
硬化体41は、PP入りモルタルにより構成されているため、耐火性、防火性に優れているとともに、トンネルライニング構造Sの一部として十分な強度も備えている。そのため、トンネル内に火災が生じた場合に想定される急激な温度上昇に対しても、破損によりセグメント部材1に影響を及ぼすことが防止されている。
比較的安価なセメント系材料を採用しているため安価である。
係止凸部42が係止凹部22と係合しているため、硬化体41が抜け出すことがない。
また、火災等により、袋部材3が劣化した場合には、硬化体41をドリルハンマー等により砕くとで、容易に撤去することができる。硬化体41を撤去した後、前記に示した方法により、簡易に復旧することができる。
袋部材3は、ポリプロピレン製であるため、トンネル内において火災が生じても、袋部材3を介して熱が伝達されることはない。また、袋部材3が火災により溶けたとしても、袋部材3の肉厚は薄いため、袋部材3の内部(グラウトホール2)に充填された硬化体41により熱が伝達されることが防止される。そのため、グラウトホール2からの熱の伝達に起因してセグメント部材1に悪影響が及ぶことはない。
グラウトホール2に袋部材3を挿入し、この袋部材3の内部に固化材4を注入するのみでグラウトホール2を遮蔽する作業が完了するため、作業性に優れている。また、比較的安価な材料のみで構成されているため、経済的である。
<第2の実施の形態>
本発明の第2の実施の形態のトンネルライニング構造は、第1の実施の形態で示したトンネルライニング構造と同様に、複数のセグメント部材1をトンネル周方向に組み合わせることにより形成されるものである。
セグメント部材1には、図4(c)に示すように、グラウトホール2が形成されており、このグラウトホール2の内部には袋部材3が配置されている。さらに、袋部材3の内部には、固化材4が注入されている。
なお、第2の実施の形態に係るトンネルライニング構造を構成する各部材の構成は、第1の実施の形態で示した構成と同様なため、詳細な説明は省略する。
次に、第2の実施の形態にかかるトンネルライニング構造の構築方法を説明する。本実施形態の構築方法は、リング形成工程と、注入工程と、袋部材配置工程と、を備えている。
リング形成工程は、複数のセグメント部材1同士を組み合わせてセグメントリングを形成する工程である。リング形成工程の詳細は、第1の実施の形態で示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
注入工程は、図4(a)に示すように、グラウトホール2に挿入する前の袋部材3に固化材4を注入する工程である。
袋部材3は、固化材4が注入されることで、円柱状に膨張する。
固化材4を注入したら、袋部材の口元を遮蔽する。なお、袋部材3の口元の遮蔽方法は限定されるものではないが、本実施形態では、クリップ状の留具31により遮蔽する。
袋部材配置工程は、固化材4が注入された袋部材3を、図4(b)に示すように、固化材4が硬化する前にグラウトホール2に挿入する工程である。
袋部材3の挿入は、図4(c)に示すように、袋部材3の後端面がセグメント部材1の内空側表面と略一致する程度まで行う。これにより、袋部材3の外周面がグラウトホール2の内周面に密着するとともに、先端部が一般層12(雌ネジ21)に配置される。
このとき、袋部材3は、留具31が固定された口元側が地山G側となるように挿入することで、トンネルの内空側に突起が形成されないようにする。
袋部材3をグラウトホール2に押し込むと、弾性体である袋部材3の先端側(地山側)がのびてグラウトホール2の内面に密着する。一方、袋部材3の後端側(トンネル内空側)は、固化材4が先端側に流動することにより縮む。なお、本実施形態の袋部材3は、グラウトホール2に押し込む際の膨張に耐え得るように、先端側(口元側)の肉厚が後端側よりも厚く形成されている。
袋部材3は、一部が係止凹部22内に入り込んだ状態でグラウトホール2の内周面に密着する。
グラウトホール2に袋部材3を挿入したら、固化材4の養生を行う。固化材4が硬化することで、係止凸部42を備えた硬化体41が形成される。
第2の実施の形態に係るトンネルライニング構造の構築方法によれば、第1の実施の形態で示したトンネルライニング構造と同様のトンネルライニング構造を構築することが可能となる。
以上、本発明について、好適な実施形態について説明した。しかし、本発明は、前述の各実施形態に限られず、前記の各構成要素については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更が可能である。
例えば、固化材4を構成するPP入りモルタル(繊維補強モルタル)に混入する補強繊維の量は限定されるものではなく、例えばセグメント部材1を構成する繊維補強コンクリートと同程度とするなど、適宜設定すればよい。
図3(a)に示すように、グラウトホール2の内空側表面に耐火性の板材5を配設し、トンネル内周面を平滑に仕上げてもよい。なお、耐火層11の外側(トンネル内空側)に板材5を配設する場合、つまり、板材5を耐火層11の層厚に含めない場合には、板材5は耐火性でなくてもよい。
また、袋部材3を後端部までグラウトホール2内に挿入し、袋部材3の内空側の周囲に充填材等を充填して、トンネル内面(セグメント部材の表面)を平坦に仕上げてもよい。
前記各実施形態では、グラウトホール2に係止凹部22を形成するものとしたが、雌ネジ21により形成された凹部を係止凹部22として機能させてもよい。
つまり、雌ネジ21の凹部に硬化体41(袋部材3)が密着して噛み合うことで、係合する構成としてもよい。
グラウトホール2の位置は、セグメント部材1の中央部に限定されるものではない。
グラウトホール2は、トンネル内空側の表層部においてテーパ状に拡径していることで、グラウト注入時の治具の取り付けや蓋部材3等の吊手部材2への取り付けが容易となるように構成してもよい。
1 セグメント部材
11 耐火層
2 グラウトホール
21 雌ネジ
22 係止凹部
3 袋部材
4 固化材
41 硬化体
G 地山

Claims (5)

  1. セグメント部材に形成されたグラウトホールを利用して前記セグメント部材を吊上げつつ、複数の前記セグメント部材同士を組み合わせてセグメントリングを形成する工程と、
    前記グラウトホールに袋部材を挿入する工程と、
    前記袋部材に固化材を注入して前記袋部材をグラウトホールの内周面に密着させる工程と、を備えることを特徴とする、トンネルライニング構造の構築方法。
  2. セグメント部材に形成されたグラウトホールを利用して前記セグメント部材を吊上げつつ、複数の前記セグメント部材同士を組み合わせてセグメントリングを形成する工程と、
    固化材が注入された袋部材を前記固化材が硬化する前に前記グラウトホールに挿入して前記袋部材を前記グラウトホールの内周面に密着させる工程と、を備えることを特徴とする、トンネルライニング構造の構築方法。
  3. 複数のセグメント部材をトンネル周方向に組み合わせることにより形成されるトンネルライニング構造であって、
    前記セグメント部材にはグラウトホールが形成されており、
    前記グラウトホールの内部には袋部材が配置されており、
    前記袋部材の内部には固化材が注入されており、
    前記袋部材の外周面が前記グラウトホールの内周面に密着していることにより当該グラウトホールが遮蔽されていることを特徴とする、トンネルライニング構造。
  4. 前記グラウトホールの内周面に係止凹部が形成されていることを特徴とする請求項3に記載のトンネルライニング構造。
  5. 前記袋部材が、前記セグメント部材の内空側表面から地山側に向かって60mm以上の深さの範囲において、前記グラウトホールの内周面に密着していることを特徴とする、請求項3または請求項4に記載のトンネルライニング構造。
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