JP5319611B2 - 耐火トンネル覆工構造および耐火トンネル覆工構造の構築方法 - Google Patents

耐火トンネル覆工構造および耐火トンネル覆工構造の構築方法 Download PDF

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Description

本発明は、火災対応型グラウトホールキャップを有する耐火トンネル覆工構造および耐火トンネル覆工構造の構築方法に関する。
近年、トンネル内に火災が起きた場合に備えて、トンネルの耐火性、耐熱性が注目されている。
このような耐火性、耐熱性を備えたトンネル覆工構造として、セグメントの内側に耐火パネルを設置する場合がある(例えば、特許文献1参照)。
ところが、前記トンネル覆工構造は、セグメントの内側に耐火パネルを貼り付ける作業に手間がかかることや、内空断面を確保するために掘削断面が大きくなる場合があった。
そのため、シールドトンネル等のセグメント自体に耐火性、耐熱性を持たせるトンネル覆工構造が多数開発されており、実用化に至っている。
一方、セグメントには、裏込め材の注入や組み立て時の治具取付部としてのグラウトホールが形成されているのが一般的である。
このグラウトホールは、セグメント組み立て後にグラウトホールキャップ等により遮蔽する。
ところが、セグメントが耐火性、防火性を備えていても、グラウトホールキャップが耐火性、耐熱性を備えていないと、火災時等にグラウトホールキャップが膨張してセグメントに悪影響を及ぼすおそれがあった。
そのため、特許文献2や特許文献3には、耐火性を備えたグラウトホールキャップとして、セラミックス等により構成されたものが開示されている。
特開2008−014062号公報 特開2007−327174号公報 特開2007−177547号公報
ところが、前記従来の耐火性、耐熱性を備えたグラウトホールキャップは、略全体が高価なセラミックスにより構成されているため、コストが高かった。また、セラミックス等により構成されたグラウトホールキャップは、製造時に精密に加工を施す必要があり、その手間を要していた。そのため、トンネル内に多数配置する必要のあるグラウトホールキャップが、トンネルの工事費の高コスト化の原因の一つとなっていた。
本発明は、前記の問題点を解決することを目的とするものであり、簡易かつ安価に構築することが可能で、かつ、火災などにより劣化した場合に簡易に撤去して取り替えることが可能な耐火性・耐熱性を備えた耐火トンネル覆工構造および耐火トンネル覆工構造の構築方法を提案することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明は、トンネル周方向に複数組み合わされることによりセグメントリングを構成するセグメント部材と、トンネル内空側に開口するように前記セグメント部材に埋設された吊手部材と、前記吊手部材の開口を塞ぐ蓋部材と、を備える耐火トンネル覆工構造であって、前記蓋部材は、注入孔が形成されたキャップ部材と、前記キャップ部材の地山側に一体に取り付けられた袋部材とを有し、前記吊手部材の内周面には係止凹部が形成されていて、前記注入孔から前記袋部材に注入したセメント系材料を硬化させてなるセメント系硬化体に前記係止凹部と係合する係止凸部が形成されていることを特徴としている。
かかる耐火トンネル覆工構造によれば、蓋部材が比較的安価なセメント系材料を主体として構成されているため、安価に構築することが可能である。
前記蓋部材の前記セメント系材料が、高温時に膨張や爆裂しにくいモルタルまたは繊維補強モルタル、例えばポリプロピレン入りのモルタルであれば、セグメントに及ぼす影響が小さくなる。また、モルタルや繊維補強モルタルは、比較的安価に入手することができるため、経済的である。
前記袋部材の底部に底部材が配設されており、前記底部材は、線状部材を介して前記キャップ部材に連結されていてもよい。
かかる耐火トンネル覆工構造によれば、底部材が配設されていることにより、セグメント部材の厚さ方向への袋部材の膨張が規制されるため、吊手部材内において袋部材が側方へ膨張しやすくなり、その結果、蓋部材が吊手部材の内周面に密着しやすくなる。
底部材は、線状部材によりその位置が規制されているため、蓋部材(セメント系硬化体)の深さを規制することが可能となる。
前記吊手部材の内周面に、セグメントを把持する際に用いるエレクタの雄ネジに螺合する雌ネジ加工が施されていて、前記キャップ部材の外面に雄ネジ加工が施されていれば、蓋部材の設置作業を容易に行うことができる。なお、吊手部材の雌ネジおよびキャップ部材の雄ネジは、エレクタの把持形式に応じて適宜形成すればよく、必ずしも形成する必要はない。
前記耐火トンネル覆工構造において、前記キャップ部材が前記注入孔に逆止弁が設けられていれば、セメント系材料を注入する際に逆流することがなく、作業性に優れている。
また、本発明の耐火トンネル覆工構造の構築方法は、トンネル内空側に開口するようにセグメント部材に埋設された吊手部材を利用して前記セグメント部材を吊上げつつ、複数の前記セグメント部材同士を組み合わせてセグメントリングを形成する工程と、袋部材を備えた蓋部材を前記吊手部材の開口部に配置する工程と、前記蓋部材の注入孔から前記袋部材にセメント系材料を充填し養生することで前記吊手部材の内部にセメント系硬化体を形成する工程と、を備えることを特徴としている。
本発明の耐火トンネル覆工構造および耐火トンネル覆工構造の構築方法によれば、耐火性・耐熱性を備えたトンネル覆工構造を簡易かつ安価に構築ことが可能となる。
本実施形態に係るトンネル覆工構造を模式的に示す斜視図である。 トンネル覆工構造の吊手部材と蓋部材を示す分解断面図である。 (a)〜(c)はトンネル覆工構造の構築方法を示す拡大断面図である。 蓋部材の変形例を示す図であって、(a)は側面図、(b)は断面図である。
本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
本実施形態のトンネル覆工構造(耐火トンネル覆工構造)Sは、図1に示すように、セグメント部材1と、吊手部材2と、蓋部材3と、を備えて構成されている。
セグメント部材1は、耐火性および耐熱性を備えており、トンネル周方向に複数組み合わせることによりセグメントリングを構成する。
セグメント部材1には、図2に示すように、内空側表面に、ポリプロピレン繊維入りモルタル(以下「PP入りモルタル」という)により構成された、耐火層11が形成されている。
耐火層11は、セグメント部材1のトンネル内空側表面から地山側に向かって、少なくとも60mm以上の厚みを有して形成されている。
なお、耐火層11として、セメント系硬化体の深さを60mm以上確保すれば、十分な耐火安全性を確保することができる。
ここで、耐火部(耐火代)を60mm確保することでセグメントに耐火性能を付与することが可能であることは、文献等(例えば、川村彰誉、中津賢一、佐野陽一、「耐火型セグメントの開発(その2)−実大加熱試験結果−」、土木学会第62回年次学術講演会)において実証されている。
なお、耐火代は60mm以上に限定されるものではなく、セグメント部材1の耐火性能によって変化する場合がある。
本実施形態では、セグメント部材1の耐火層11以外の部分である一般層12を鉄筋コンクリートにより構成するが、一般層12を構成する材料は限定されるものではなく、適宜材料を選定して形成すればよい。
図1に示すように、セグメント部材1の中央部には、吊手部材2が埋設されることによりグラウトホール13が形成されている。
なお、本実施形態では、貫通孔であるグラウトホール13をセグメント部材1に形成するが、裏込注入等を行う必要がない場合等、セグメント組み立て時のみに使用する場合には、必ずしも貫通孔を形成する必要はない。
吊手部材2は、図2に示すように、トンネル内空側に開口するようにセグメント部材1に埋設されることで、グラウトホール13を形成している。
本実施形態では、吊手部材2を、筒状の金物により構成するが、吊手部材2を構成する材料は限定されるものではない。また、本実施形態では、吊手部材2として、貫通した筒状の部材を使用するが、グラウトホールとして利用しない場合は、有底の筒状部材を使用してもよい。
吊手部材2の内周面には、雌ネジ21の加工が施されているとともに、係止凹部22が形成されている。
雌ネジ21は、エレクタの把持方法に応じて形成されるものであり、エレクタの把持方法がネジ形式ではない場合は、省略してもよい。
本実施形態では、係止凹部22を雌ネジ21の地山側に形成するが、係止凹部22を形成する位置は限定されるものではない。また、係止凹部22を複数形成してもよい。
本実施形態の係止凹部22は、吊手部材2の一部を拡径することにより環状に形成されている。なお、係止凹部22は、蓋部材3と互いに係合する部分が形成されて、蓋部材3の脱落を防止することが可能であれば、必ずしも環状に形成されている必要はなく、その形状は適宜設定すればよい。
蓋部材3は、図2および図3に示すように、吊手部材2に挿入されて吊手部材2の開口部を塞いでいる。
蓋部材3は、図3(a)〜(c)に示すように、注入孔33が形成されたキャップ部材31と、キャップ部材31に一体に取り付けられた袋部材32と、から構成されている。
キャップ部材31は、内部が空洞の肉厚が薄い部材からなり、図2に示すように、頭部31aと筒状部31bとにより構成されている。本実施形態では、キャップ部材31を合成樹脂等により構成する。なお、キャップ部材31を構成する材料は、金属ではなく、吊手部材2に固定することが可能で、トンネル内に火災が生じた場合等に膨張しにくい材質または溶解・焼失する材質であれば限定されるものではない。キャップ部材31は、例えば、セラミックスにより構成してもよい。
頭部31aは、吊手部材2の内径よりも大きな外径を有しており、吊手部材2の開口部を遮蔽するとともに吊手部材2の内空側の開口縁部に係止するように構成されている。
注入孔33は、袋部材32へのセメント系材料の注入が可能にとなるよう、頭部31aを貫通している。
注入孔33には、逆止弁が設けられている。逆止弁により、袋部材32内に注入されたセメント系材料の逆流が防止される。
筒状部31bの外周面(吊手部材2に当接する面)には、吊手部材2の雌ネジ21に対応する雄ネジ34の加工が施されている。
なお、筒状部31bの外面には、必ずしも雄ネジ34加工を施す必要はなく、吊手部材2への取り付け方法に応じて適宜設定すればよい(図4参照)。また、キャップ部材31の吊手部材2への固定方法に応じて筒状部31bを省略してもよい。
袋部材32は、キャップ部材31に一体に取り付けられたポリプロピレン製の袋体である。
袋部材32を構成する材料はポリプロピレンに限定されるものではなく、例えばポリプロピレンゴム等により構成してもよい。また、袋部材32の厚さは限定されるものではなく、好ましくは0.01〜0.1mmの範囲内のものを、適宜使用すればよい。なお、本実施形態では、袋部材32として、厚さが0.02mm程度のものを使用する。
袋部材32は、図3(c)に示すように、セメント系硬化体4が内部に収容された状態で、吊手部材2の内面に密着している。
なお、袋部材32は、セメント系材料を注入する前は、図3(a)に示すように、筒状部31b内に折りたたまれた状態で収容されている。
図3(b)および(c)に示すように、袋部材32の底部には底部材35が配設されている。
底部材35は、吊手部材2の内径よりも小さい外径からなる円板である。
底部材35を構成する材料は限定されるものではなく、適宜材料を選定して使用すればよい。また、底部材35の形状寸法は、吊手部材2の形状等に応じて適宜設定すればよい。
底部材35は、線状部材36を介してキャップ部材31に連結されている。底部材35は、線状部材36により、キャップ部材31との間隔が規制されている。
線状部材36は、セメント系硬化体4が60mm以上の厚さ(長さ)を確保できる長さを有している。
本実施形態では、線状部材36として、ポリエステル繊維からなるものを使用するが、線状部材36を構成する材料は、セメント系材料を袋部材32内に注入する際の圧力により切れることがない材料であれば限定されるものではない。
セメント系硬化体4は、注入孔33から袋部材32内に注入されたセメント系材料4a(図3(b)参照)の硬化体である。セメント系硬化体4は、セグメント部材1の厚さ方向に対して60mm以上の長さを有して形成されている。
本実施形態では、セメント系硬化体4を構成する材料としてポリプロピレン繊維入りモルタルを採用するが、セメント系硬化体4を構成する材料は、耐火性のセメント系材料4aであれば限定されるものではない。例えば、他の繊維補強モルタル、モルタル、高強度モルタル、繊維補強コンクリートやいわゆる耐火コンクリートの粗骨材を取り除いたものを採用してもよい。なお、繊維補強モルタルや繊維補強コンクリートにおいて使用される繊維は限定されるものではなく、例えば、鋼繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維、炭素繊維、アラミド繊維またはビニロン繊維等の各種繊維、あるいは、これらの繊維の中から複数の繊維を適宜組み合わせたものを使用すればよい。
セメント系硬化体4は、図3(c)に示すように、袋部材32を介して吊手部材2の内面に密着しているとともに、係止凹部22と係合する係止凸部41が形成されている。
次に、トンネル覆工構造の構築方法を説明する。本実施形態の構築方法は、リング形成工程と、キャップ部材配置工程と、充填工程と、を備えている。
リング形成工程は、複数のセグメント部材1同士を組み合わせてセグメントリングを形成する工程である。
セグメントリングの組み立ては、吊手部材2に図示しない治具を取り付け、当該治具を介してセグメント部材1を吊り上げた状態で、セグメント部材1同士を連結することにより行う。
セグメントリングの形成後、必要に応じて、グラウトホール13から、セグメントリング(セグメント部材1)の背面に裏込め注入を行う。
蓋部材配置工程は、蓋部材3を吊手部材2(グラウトホール13)の開口部に配置する工程である。
吊手部材2への蓋部材3の配置は、図3(a)に示すように、キャップ部材31を吊手部材2にねじ込むことにより行う。
このとき、袋部材32は、キャップ部材31内に収容されている。
充填工程は、図3(b)および(c)に示すように、蓋部材3の注入孔33から袋部材32にセメント系材料4aを充填し養生することで吊手部材2の内部にセメント系硬化体4を形成する工程である。
セメント系材料4aを注入することにより袋部材32は、図3(b)に示すように、キャップ部材31から抜け出して筒状に展開し、吊手部材2内に配置される。
底部に配置された底部材35により袋部材32の地山G方向への膨張が規制されるため、袋部材32は、図3(c)に示すように、吊手部材2内においてセグメントの厚さ方向と直交する方向に膨張し、吊手部材2の内面に密着する。
セメント系材料4aが充填された袋部材32は、吊手部材2の内面に密着するとともに、一部が係合凹部22内に入り込む。
袋部材32内に充填されたセメント系材料4aが硬化することにより、図3(c)に示すように、セメント系硬化体4が形成される。
以上、本実施形態のトンネル覆工構造Sによれば、セグメント部材1およびセメント系硬化体4により、60mm以上の厚みの耐火部(耐火代)が確保されているため、耐火性・防火性に優れたトンネル覆工構造Sが構成される。
つまり、トンネル内において火災が生じた場合に想定される急激な温度上昇に対して、甚大な被害が発生することを防止できる。
セメント系硬化体4は、PP入りモルタルにより構成されているため、耐火性、防火性に優れているとともに、トンネル覆工構造Sの一部として十分な強度も備えている。そのため、トンネル内に火災が生じた場合に想定される急激な温度上昇に対しても、破損によりセグメント部材1に影響を及ぼすことが防止されている。
比較的安価なセメント系材料を採用しているため安価である。
係止凸部41が係止凹部22と係合しているため、キャップ部材31が劣化したとしても、抜け出すことがない。
また、火災等により、蓋部材3が劣化した場合には、蓋部材3(セメント系硬化体4)を叩いて係止凸部41を割れば、抜き出すことができるため、蓋部材3の交換作業が容易である。
また、キャップ部材の筒状部31bが、吊手部材2の雌ネジ21が形成された部分よりも短い(浅い)ため、セメント系硬化体4の一部が雌ネジ21にも充填されて、より強固に一体化が実現される。
袋部材32は、ポリプロピレン製であるため、トンネル内において火災が生じても、袋部材32を介して熱が伝達されることはない。また、火災発生後に蓋部材3を交換する際にも袋部材32が邪魔をすることもない。
同様に線状部材を介してセグメント部材1内に熱が伝達することはない。
注入孔33には逆止弁が設けられているため、袋部材32へ充填したセメント系材料4aの逆流を防止することができる。
キャップ部材31は、雄ネジ34を雌ネジ21にねじ込むことにより吊手部材2に固定されているため、セメント系材料4aを充填する際の圧力により抜け出すことがない。
袋部材32内に充填されたセメント系材料4aは、袋部材32(底部材35)により限定注入されて、かつ、雌ネジ21の形状に応じて充填されるため、グラウトホール13が密閉される。
また、セメント系材料4aは、耐火代(60mm以上)を確保する深さまで充填されているため、グラウトホール13がモルタル等の蓋部材により塞がれた状態が形成される。
以上、本発明について、好適な実施形態について説明した。しかし、本発明は、前述の各実施形態に限られず、前記の各構成要素については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更が可能であることはいうまでもない。
例えば、セメント系硬化体4を構成するPP入りモルタル(繊維補強モルタル)に混入する補強繊維の量は限定されるものではなく、例えばセグメント部材1を構成する繊維補強コンクリートと同程度とするなど、適宜設定すればよい。
また、セメント系硬化体4を構成する材料は、高温時に高温時に膨張や爆裂しにくい材料であれば限定されるものではない。
前記実施形態では、吊手部材2に雌ネジ21と係止凹部22とを形成するものとしたが、雌ネジ21加工により形成された凹部を係止凹部22として機能させてもよい。
つまり、雌ネジ21の凹部にセメント系硬化体4(袋部材32)が密着して噛み合うことで、係合する構成としてもよい。
係止凹部の形状は、限定されるものではなく、例えば、断面コ字状、C字状、V字状であってもよい。
底部材35は、袋部材32の外面に固定されていてもよいし袋部材32内に配置されていてもよい。
また、前記実施形態では、線状部材36を袋部材32の内部であって、その中心部に配置したが、線状部材36は、袋部材32内に埋め込まれていてもよい。
なお、底部材35および線状部材36は省略してもよい。
吊手部材2の埋設位置(グラウトホール13の位置)は、セグメント部材1の中央部に限定されるものではない。
1 セグメント部材
11 耐火層
2 吊手部材
21 雌ネジ
22 係止凹部
3 蓋部材
31 キャップ部材
32 袋部材
33 注入孔
34 雄ネジ
35 底部材
36 線状部材
4 セメント系硬化体
41 係止凸部
G 地山
S トンネル覆工構造(耐火トンネル覆工構造)

Claims (6)

  1. トンネル周方向に複数組み合わされることによりセグメントリングを構成するセグメント部材と、
    トンネル内空側に開口するように前記セグメント部材に埋設された吊手部材と、
    前記吊手部材の開口を塞ぐ蓋部材と、を備える耐火トンネル覆工構造であって、
    前記蓋部材は、注入孔が形成されたキャップ部材と、前記キャップ部材の地山側に一体に取り付けられた袋部材と、を有し、
    前記吊手部材の内周面には係止凹部が形成されていて、前記注入孔から前記袋部材に注入したセメント系材料を硬化させてなるセメント系硬化体に前記係止凹部と係合する係止凸部が形成されていることを特徴とする耐火トンネル覆工構造。
  2. 前記セメント系材料が、モルタルまたは繊維補強モルタルであることを特徴とする、請求項1に記載の耐火トンネル覆工構造。
  3. 前記袋部材の底部に底部材が配設されており、
    前記底部材は、線状部材を介して前記キャップ部材に連結されていることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の耐火トンネル覆工構造。
  4. 前記吊手部材の内周面に雌ネジ加工が施されており、前記キャップ部材の外面に雄ネジ加工が施されていることを特徴とする、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の耐火トンネル覆工構造。
  5. 前記注入孔に逆止弁が設けられていることを特徴とする、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の耐火トンネル覆工構造。
  6. トンネル内空側に開口するようにセグメント部材に埋設された吊手部材を利用して前記セグメント部材を吊上げつつ、複数の前記セグメント部材同士を組み合わせてセグメントリングを形成する工程と、
    袋部材を備えた蓋部材を前記吊手部材の開口部に配置する工程と、
    前記蓋部材の注入孔から前記袋部材にセメント系材料を充填し養生することで前記吊手部材の内部にセメント系硬化体を形成する工程と、を備えることを特徴とする、耐火トンネル覆工構造の構築方法。
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