JP5318659B2 - エアバッグ、エアバッグ装置及びエアバッグの製作方法 - Google Patents

エアバッグ、エアバッグ装置及びエアバッグの製作方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5318659B2
JP5318659B2 JP2009123807A JP2009123807A JP5318659B2 JP 5318659 B2 JP5318659 B2 JP 5318659B2 JP 2009123807 A JP2009123807 A JP 2009123807A JP 2009123807 A JP2009123807 A JP 2009123807A JP 5318659 B2 JP5318659 B2 JP 5318659B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
airbag
recess
base fabric
seal layer
sewing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009123807A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010269710A (ja
Inventor
秀一朗 宮田
章文 武富
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takata Corp
Original Assignee
Takata Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takata Corp filed Critical Takata Corp
Priority to JP2009123807A priority Critical patent/JP5318659B2/ja
Publication of JP2010269710A publication Critical patent/JP2010269710A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5318659B2 publication Critical patent/JP5318659B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Air Bags (AREA)

Description

本発明は、自動車等の車両に搭載されるエアバッグ、エアバッグ装置及びエアバッグの製作方法に関し、特に、シール剤により貼り合されて製作されるエアバッグに適したエアバッグ、エアバッグ装置及びエアバッグの製作方法に関する。
自動車等の車両には、衝突時や急減速時等にエアバッグを車内で膨張展開させて乗員に生ずる衝撃を吸収するためのエアバッグ装置が搭載されることが一般的になってきている。かかるエアバッグ装置には、ステアリングに内装された運転席用エアバッグ装置、インストルメントパネルに内装された助手席用エアバッグ装置、車両側面部又はシートに内装されたサイドエアバッグ装置、ドア上部に内装されたカーテンエアバッグ装置、乗員の膝部に対応したニーエアバッグ装置等、種々のタイプが開発・採用されている。
これらのエアバッグ装置は、一般に、通常時は折り畳まれており緊急時に膨張展開されるエアバッグと、該エアバッグにガスを供給するインフレータと、を有する。ここで、前記エアバッグは、所定の形状に形成した基布の外周部等の接合部にシール剤を塗布し、その上から別の基布を貼り合せ、接合部を縫合することにより接合され、袋状に製作される(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
特許文献1に記載されたエアバッグでは、シール剤を一対の基布で挟み込んでシール層を形成し、シール層幅の略中央部に縫製糸を縫い込んでエアバッグを製作している。また、特許文献2に記載されたエアバッグでは、シール剤を一対の基布で挟み込んでシール層を形成し、シール層幅の外側端部又は外側近接位置に縫製糸を縫い込んでエアバッグを製作している。
特開2006−327521号公報 特開2003−2149号公報
ところが、上述した特許文献1に記載されたエアバッグのように、シール層の上から縫製した場合には、シール層が抵抗となり、縫製工程の効率が低下しているという問題がある。また、接合部の気密性は、縫製ラインの内側に配置されるシール層幅によって依存するため、シール層と縫製ラインの寸法管理が難しい、治具等を使用した場合には縫製工程の効率が低下してしまう等の問題がある。
さらに、特許文献2に記載されたエアバッグのように、縫製ラインをシール層の外側にずらした場合には、縫製ラインがシール層から外れ易く、接合部の気密性が低下してしまう、シール層と縫製ラインの寸法管理が難しい等の問題がある。
また、シール剤を用いてエアバッグを製作した場合には、シール剤の使用により重量が増加してしまう、シール層の存在によりパッケージサイズが大きくなってしまう等の問題もある。
本発明は上述した問題点に鑑み創案されたものであり、接合部の気密性を低下させることなく、シール剤の使用量を低減することができ、シール層と縫製ラインの寸法管理を容易にすることができ、縫製工程の効率を向上させることができるエアバッグ、エアバッグ装置及びエアバッグの製作方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、シール剤を一対の基布で挟み込んでシール層を形成し、該シール層の上から縫製糸を縫い込んで縫合部を形成し、前記基布を接合したエアバッグであって、前記縫合部に沿って前記シール層に凹部が形成されており、前記凹部の表面に配置された基布には、前記凹部に沿った窪みが形成されている、ことを特徴とするエアバッグが提供される。
また、本発明によれば、通常時は折り畳まれており緊急時に膨張展開されるエアバッグと、該エアバッグにガスを供給するインフレータと、を有するエアバッグ装置であって、前記エアバッグは、シール剤を一対の基布で挟み込んでシール層を形成し、該シール層の上から縫製糸を縫い込んで縫合部を形成し、前記基布を接合したエアバッグであって、前記縫合部に沿って前記シール層に凹部が形成されており、前記凹部の表面に配置された基布には、前記凹部に沿った窪みが形成されている、ことを特徴とするエアバッグ装置が提供される。
上述した本発明に係るエアバッグ及びエアバッグ装置において、前記凹部は複数列に分割されたシール層によって構成されていてもよい。
また、本発明によれば、シール剤を一対の基布で挟み込んでシール層を形成し、該シール層の上から縫製糸を縫い込んで縫合部を形成し、前記基布を接合したエアバッグの製作方法であって、前記シール層の形成と同時又はその後に前記シール層に圧力を負荷して凹部を形成するとともに、該凹部の表面に配置された基布に前記凹部に沿った窪みを形成し、前記凹部及び前記窪みに沿って前記縫合部を形成した、ことを特徴とするエアバッグの製作方法が提供される。前記凹部は、例えば、プレス、なぞり又はガスの吹き付けにより形成される。
上述した本発明に係るエアバッグ、エアバッグ装置及びエアバッグの製作方法によれば、シール層に凹部を形成したことにより、シール剤の使用量を低減することができ、エアバッグの軽量化、コストダウン、パッケージサイズの小型化を図ることができる。また、縫合部に沿って凹部を形成したことにより、縫合部のシール層を薄くすることができ、縫製時におけるシール層の抵抗を低減することができ、縫製工程の効率を向上させることができる。さらに、シール層に凹部を形成してから縫製することにより、凹部に沿って縫製するだけでよく、シール層と縫製ラインの寸法管理を容易に行うことができ、接合部の気密性を低下させることがなく、縫製工程の効率を向上させることができる。
また、プレス、なぞり又はガスの吹き付けによりシール層に圧力を負荷して凹部を形成することにより、容易に凹部を形成することができる。さらに、シール層を複数列に分割して凹部を形成することにより、凹部を形成する際に必要な圧力を低減することができ、容易に凹部を形成することができる。
本発明に係るエアバッグの接合部を示す断面図であり、(A)は第一実施形態、(B)は第二実施形態、(C)は第三実施形態、(D)は第四実施形態、(E)は第五実施形態、(F)は第六実施形態、を示している。 本発明に係るエアバッグの製作方法を示す説明図であり、(A)は第一基布を平面展開した状態、(B)はシール剤を塗布した状態、(C)は第二基布を重ね合わせる状態、(D)はシール層に凹部を形成した状態、(E)は縫合部を形成した状態、を示している。 シール層に凹部を形成するときの説明図であり、(A)はプレス前の状態、(B)はプレス中の状態、を示している。 凹部の形成方法の変形例を説明する図であり、(A)はシール層を形成した状態、(B)はなぞり状態、(C)はガスの吹き付け状態、を示している。 本発明に係るエアバッグ装置を示す概略構成図であり、(A)は膨張展開前の状態、(B)膨張展開後の状態、を示している。
以下、本発明の実施形態について図1〜図5を用いて説明する。ここで、図1は、本発明に係るエアバッグの接合部を示す断面図であり、(A)は第一実施形態、(B)は第二実施形態、(C)は第三実施形態、(D)は第四実施形態、(E)は第五実施形態、(F)は第六実施形態、を示している。
図1(A)〜(F)に示すように、本発明に係るエアバッグ1は、シール剤を一対の基布(第一基布11及び第二基布12)で挟み込んでシール層2を形成し、シール層2の上から縫製糸31を縫い込んで縫合部3を形成し、第一基布11及び第二基布12を接合したエアバッグ1であって、縫合部3に沿ってシール層2に凹部4が形成されている。
図1(A)に示した第一実施形態は、シール層2の片面に凹部4を形成したものである。具体的には、平面展開された第一基布11の上にシール層2が形成されており、かかるシール層2の上面に凹部4が形成され、第二基布12が凹部4の形状に倣うように配置されてシール層2の上面に接着されている。したがって、第二基布12の表面には凹部4に沿った窪み12aが形成される。また、凹部4は、縫製糸31を縫い込む予定の予定縫製ラインに沿って形成されているため、窪み12aも予定縫製ラインに沿って形成されることとなる。よって、第二基布12の表面に予定縫製ラインが窪み12aによって描画され、窪み12aに沿って縫製糸31をミシンや手作業により縫い込むだけで縫合部3を形成することができる。このとき、シール層2に凹部4が形成されていることにより、予定縫製ラインのシール層2の厚さを薄くすることができ、縫製時における針への抵抗を低減することができ、縫製工程の効率を向上させることができる。また、窪み12aによって予定縫製ラインが明確になっているため、縫製時に予定縫製ラインを特定するための治具を使用する必要がなく、シール層2の内側幅wを気にする必要もない。したがって、シール層2と縫製ラインの寸法管理を容易に行うことができ、縫製工程の効率を向上させることができる。なお、第二基布12の表面に凹部4に沿った窪み12aが形成されていない場合であっても、赤外線センサ等の検知手段により凹部4を検知すれば、予定縫製ラインを特定することができ、シール層2と縫製ラインの寸法管理を容易に行うことができ、縫製工程の効率を向上させることができる。
また、シール層2の厚さ及び幅は従来のシール層2と同じでよいため、凹部4の体積分のシール剤の使用量を低減することができ、エアバッグ1の軽量化及びコストダウンを図ることができる。また、縫合部3が窪み12aに形成されていることにより、第二基布12の表面に縫製糸31が突出することがなく、接合部の厚さを薄くすることができ、エアバッグ1を折り畳んだ時のパッケージサイズを小型化することができる。なお、凹部4は、エアバッグ1の全ての縫合部3に沿って形成されている必要はなく、エアバッグ1の一部分の縫合部3に沿って形成されていてもよい。
図1(B)に示した第二実施形態は、シール層2の両面に凹部4を形成したものである。具体的には、窪み11aが形成されるように平面展開された第一基布11の上にシール層2が形成されており、かかるシール層2の上面に凹部4が形成され、第二基布12が凹部4の形状に倣うように配置されてシール層2の上面に接着されている。かかる構成によっても、シール層2に凹部4を形成することができ、第一実施形態と同様の効果を奏する。また、縫合部3が窪み11a及び窪み12aに形成されていることにより、第一基布11及び第二基布12の表面に縫製糸31が突出することがなく、接合部の厚さをより薄くすることができ、エアバッグ1を折り畳んだ時のパッケージサイズをより小型化することができる。
図1(C)に示した第三実施形態は、第一実施形態のエアバッグ内側に第二縫合部32を形成したものである。エアバッグ1に負荷される内圧や縫製糸31の種類・太さによっては、2本の縫製ラインによってエアバッグの接合する必要がある。かかる場合には、図示したように、少なくとも片方の縫製ラインにのみ凹部4を形成すればよい。また、図示しないが、縫合部3のエアバッグ外側に第二縫合部32を形成してもよいし、第二実施形態に第二縫合部32を形成してもよい。なお、縫製ラインが3本以上ある場合には、そのうちのいずれか1本の縫製ラインに凹部4を形成すればよい。
図1(D)に示した第四実施形態は、第一実施形態に示した凹部4の幅を広くして、窪み12aに2本の縫製糸31を縫い込んで縫合部3を形成したものである。かかる構成によっても、シール層2に凹部4を形成することができ、第一実施形態と同様の効果を奏する。また、複数の縫製糸31を縫い込むことができる凹部4を形成することにより、エアバッグ1に負荷される内圧や縫製糸31の種類・太さに応じた縫合部3を形成することができる。さらに、凹部4を大きく形成したことにより、シール剤の使用量を第一実施形態よりも低減することができ、エアバッグ1の軽量化及びコストダウンをより図ることができる。なお、凹部4には、3本以上の縫製糸31を縫い込むようにしてもよいし、第二実施形態のようにシール層2の両面に凹部4を形成して複数の縫製糸31を縫い込むようにしてもよい。
図1(E)に示した第五実施形態は、シール層2に複数の凹部4を形成したものである。かかる構成によっても、シール層2に凹部4を形成することができ、第一実施形態と同様の効果を奏する。また、縫製糸31を縫い込むことができる複数の凹部4を形成することにより、エアバッグ1に負荷される内圧や縫製糸31の種類・太さに応じた縫合部3を形成することができる。さらに、複数の凹部4を形成したことにより、シール剤の使用量を第一実施形態よりも低減することができ、エアバッグ1の軽量化及びコストダウンをより図ることができる。なお、凹部4は3個以上形成されていてもよいし、複数の凹部4のいずれか又は全てに対して第二実施形態〜第四実施形態のいずれかの構成を適用するようにしてもよい。
図1(F)に示した第六実施形態は、凹部4が複数列に分割されたシール層2によって構成されたものである。具体的には、平面展開された第一基布11の上に離間した二列のシール層2が形成されており、これらのシール層2の上面に第二基布12が接着されており、二列のシール層2の隙間である凹部4に縫製糸31が縫い込まれて縫合部3が形成されている。このようにシール層2を複数列に分割して凹部4を形成した場合、第一基布11と第二基布12とを貼り合せた状態であっても、凹部4がバッファ空間を形成し、シール層2を相対的に移動させることができる。したがって、エアバッグ外側のシール層2をエアバッグ内側に寄せるだけでシール層2の間に容易に窪み11a及び窪み12aを形成することができ、予定縫製ラインを視覚化することができる。すなわち、かかる構成によっても第一実施形態と同様の効果を奏する。また、凹部4にはシール層2が存在していないため、縫製時における針への抵抗を極限まで低減することができ、縫製工程の効率をより向上させることができる。さらに、凹部4のシール層2を除去したことにより、シール剤の使用量を第一実施形態よりも低減することができ、エアバッグ1の軽量化及びコストダウンをより図ることができる。なお、凹部4には複数の縫製糸31を縫い込むようにしてもよいし、シール層2を三列以上に分割するようにしてもよいし、第三実施形態のように第二縫合部32を形成するようにしてもよい。
次に、本発明に係るエアバッグ1の製作方法について説明する。ここで、図2は、本発明に係るエアバッグの製作方法を示す説明図であり、(A)は第一基布を平面展開した状態、(B)はシール剤を塗布した状態、(C)は第二基布を重ね合わせる状態、(D)はシール層に凹部を形成した状態、(E)は縫合部を形成した状態、を示している。なお、各図において、図1に示した実施形態と同じ構成部品については同じ符号を付し、重複した説明を省略する。
図2に示した本発明に係るエアバッグ1の製作方法は、シール剤20を一対の基布(第一基布11及び第二基布12)で挟み込んでシール層2を形成し、シール層2の上から縫製糸31を縫い込んで縫合部3を形成し、第一基布11及び第二基布12を接合したエアバッグ1の製作方法であって、シール層2の形成と同時又はその後にシール層2に圧力を負荷して凹部4を形成し、凹部4に沿って縫合部3を形成している。
まず、図2(A)に示すように、第一基布11の接合面(エアバッグ1の内側になる面)が表側に露出するように、第一基布11を図示しない台座上に平面展開する。このとき第一基布11の位置を固定するために、枠体、ウェイト(重し)、ピン、粘着テープ等の治具を使用してもよい。
次に、図2(B)に示すように、接合部にシール剤20を塗布する。ここでは、第一基布11の外周部11bと非膨張部を構成する環状部11cとにシール剤20を塗布している。また、シール剤20は、刷毛やチューブ等を用いて手作業により塗布してもよいし、排出ノズルを備えた塗布装置により塗布してもよい。なお、シール剤20には、例えば、シリコン接着剤等が使用される。
次に、図2(C)に示すように、シール剤20を塗布した第一基布11の上から第二基布12の接合面(エアバッグ1の内側になる面)を重ね合わせる。そして、第二基布12の上から接合部を押圧してシール層2を形成し、第一基布11と第二基布12とを貼り合わせる。ここで、図3は、シール層に凹部を形成するときの説明図であり、(A)はプレス前の状態、(B)はプレス中の状態、を示している。
図3(A)に示すように、シール剤20を第一基布11及び第二基布12で挟み込んだ状態のエアバッグ1をプレス機5にセットする。プレス機5は、例えば、プレス時の荷重を受けるベッド51と、エアバッグ1に圧力を負荷するスライダ52と、スライダ52に配置された金型53と、シール層2の厚さを調整するスペーサ54と、スライダ52を昇降させる電動モータや油圧シリンダ等の駆動手段(図示せず)と、スライダ52や駆動手段等を支持するフレーム(図示せず)と、を有する。また、金型53には、シール剤20を押圧して形成されるシール層2に凹部4を形成する凸部55が予定縫製ラインに沿って形成されている。
かかるプレス機5のベッド51上に、シール剤20を第一基布11及び第二基布12で挟み込んだ状態のエアバッグ1を載置し、スライダ52をスペーサ54に接触するまで降下させエアバッグ1を金型53で押圧する。スペーサ54の厚さは、エアバッグ1の種類・基布の素材・負荷される内圧・シール剤20の組成・塗布されるシール剤20の分量等の条件によって、エアバッグ1の接合部に要求されるシール層2を形成できるように設定される。なお、スペーサ54は、金型52と接触するように配置されていてもよいし、駆動手段によりスライダ52の降下位置を正確に制御できる場合には省略してもよい。また、金型53には凸部55が形成されているため、図3(B)に示すように、シール層2の形成と同時に凹部4が形成される。さらに、第二基布12は、凸部55によりシール剤20に押し付けられるため、シール層2の凹部4に沿って接着され、図2(D)に示すように、窪み12aが形成される。
図2(D)は、図3に示したプレス機5により押圧したエアバッグ1を図示したものである。ただし、第二基布12の一部(図の左下部)は切り欠いている。図2(D)に示したように、プレス後のエアバッグ1には、第一基布11と第二基布12との間にシール層2が形成されており、シール層2には凹部4が形成されており、第二基布12の表面には窪み12aが形成されている。なお、押圧されたエアバッグ1は、シール層2が硬化するまで一定時間常温又は加熱した状態で放置される。
最後に、図2(E)に示すように、第二基布12の窪み12aに沿って縫製糸31を縫い込み、縫合部3を形成する。本発明では、図2(D)に示したように、窪み12aにより予定縫製ラインが第二基布12上に描画されて視覚化されており、窪み12aに沿って縫製糸31を縫い込むだけでよく、縫製時に予定縫製ラインを特定する治具を必要とせず、シール層2の内側幅wを意識しながら縫製する必要がなく、シール層2と縫製ラインの寸法管理を容易に行うことができ、縫製工程の効率を向上させることができる。また、凹部4の形成時に必要なシール層2の内側幅wが既に設定されているため、接合部の気密性を容易に担保することができる。なお、凹部4は目視だけでなく、触感や赤外線センサ等の検知手段により読み取るようにしてもよいし、縫製時に針に負荷される圧力により検知するようにしてもよい。
上述した本発明のエアバッグ1の製作方法では、プレス機5により、シール層2と凹部4の形成を同時に行っているが、シール層2の形成と凹部4の形成は異なるプレス機5又は異なる金型53で処理し、シール層2を形成した後に凹部4を形成するようにしてもよい。また、シール層2の形成には、図3に示したようなプレス機5以外に、圧延ローラを使用した装置や駆動手段として人力を使用してもよい。
ここで、図4は、凹部の形成方法の変形例を説明する図であり、(A)はシール層を形成した状態、(B)はなぞり状態、(C)はガスの吹き付け状態、を示している。なお、図1に示した第一実施形態と同じ構成部品については同じ符号を付し、重複した説明を省略する。
まず、図4(A)に示したように、第一基布11の接合部にシール剤20を塗布し、その上に第二基布12を重ね合わせ、第二基布12の上から圧力を負荷し、シール層2を形成する。その後、シール層2が硬化する前に、第二基布12の上からシール層2に圧力を負荷し、プレス、なぞり、ガスの吹き付け等の加圧手段により凹部4を形成する。プレスにより凹部4を形成する場合には、図3に示したようなプレス機5を使用すればよいため、詳細な説明を省略する。
なぞりにより凹部4を形成する場合には、図4(B)に示したように、棒上の剛体6を第二基布12の上から接合部に押し付け、予定縫製ラインの形状を描画するように剛体6を移動させてシール層2上をなぞる。剛体6の移動には、XY座標を定義してサーボモータにより剛体6を駆動させる装置を使用してもよいし、手動で行ってもよい。また、棒上の剛体6に替えて、ローラ等の転動可能な剛体6を使用してもよい。
ガスの吹き付けにより凹部4を形成する場合には、図4(C)に示したように、ガスを放出するジェットノズル7を第二基布12上に近接して配置し、ガスを放出してシール層2に圧力を負荷し、予定縫製ラインの形状を描画するようにジェットノズル7を移動させる。ジェットノズル7の移動には、XY座標を定義してサーボモータによりジェットノズル7を駆動させる装置を使用してもよいし、手動で行ってもよい。
上述した方法によりシール層2に圧力を負荷して一定時間放置すれば、シール層2が硬化し、凹部4の形状が固定され、予定縫製ラインを視覚化することができ、容易に縫製することができる。また、シール層2が硬化した後に、プレス、なぞり、ガスの吹き付け等の加圧手段によりシール層2を弾性変形させて凹部4を形成し、凹部4の形状が平板上に復元するまでの間に縫製するようにしてもよい。なお、ここでは、第一実施形態の場合について説明したが、他の実施形態においても同様の加圧手段により凹部4が形成される。
最後に、本発明に係るエアバッグ装置について説明する。ここで、図5は、本発明に係るエアバッグ装置を示す概略構成図であり、(A)は膨張展開前の状態、(B)膨張展開後の状態、を示している。なお、図1に示した実施形態と同様の構成部品については同じ符号を付し、重複した説明を省略する。
図5(A)及び(B)に示すように、本発明のエアバッグ装置8は、通常時は折り畳まれており緊急時に膨張展開されるエアバッグ1と、エアバッグ1にガスを供給するインフレータ81と、を有し、エアバッグ1は、シール剤20を一対の基布(第一基布11及び第二基布12)で挟み込んでシール層2を形成し、シール層2の上から縫製糸31を縫い込んで縫合部3を形成し、第一基布11及び第二基布12を接合したエアバッグ1であって、縫合部3に沿ってシール層2に凹部4が形成されている。なお、各図において、エアバッグ装置8が搭載される車両9の車体を一点鎖線で示している。
図5(A)及び(B)に示したエアバッグ装置8は、いわゆるカーテンエアバッグ装置であり、車両9が側面衝突したような場合に、乗員と車両9の車体の間にエアバッグ1が膨張展開される。また、エアバッグ1は、ロール折や蛇腹折等により小さく折り畳まれて、図5(A)に示したような筒状のラッピングシート82に格納され、車両9のルーフ下部に相当するサイドレール91内に固定される。また、インフレータ81は、リアピラー92内に配置されることが多い。なお、かかるカーテンエアバッグ装置の構成は単なる一例であり、図示したものに限定されるものではない。そして、エアバッグ1は、例えば、図1(A)〜(F)に示した実施形態のような接合部を有している。したがって、本発明に係るエアバッグ装置8によれば、図1(A)〜(F)に示した各実施形態と同様の効果を奏する。
本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明は、カーテンエアバッグ装置以外の運転席用エアバッグ装置・助手席用エアバッグ装置・サイドエアバッグ装置・ニーエアバッグ装置等の種々のエアバッグに適用することができる等、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能であることは勿論である。
1…エアバッグ
2…シール層
3…縫合部
4…凹部
5…プレス機
6…剛体
7…ジェットノズル
8…エアバッグ装置
9…車両
11…第一基布
11b…外周部
11c…環状部
12…第二基布
20…シール剤
31…縫製糸
32…第二縫合部
51…ベッド
52…スライダ
53…金型
54…スペーサ
55…凸部
81…インフレータ
82…ラッピングシート
91…サイドレール
92…リアピラー

Claims (5)

  1. シール剤を一対の基布で挟み込んでシール層を形成し、該シール層の上から縫製糸を縫い込んで縫合部を形成し、前記基布を接合したエアバッグであって、
    前記縫合部に沿って前記シール層に凹部が形成されており、前記凹部の表面に配置された基布には、前記凹部に沿った窪みが形成されている、ことを特徴とするエアバッグ。
  2. 前記凹部は、複数列に分割されたシール層によって構成されている、ことを特徴とする請求項1に記載のエアバッグ。
  3. 通常時は折り畳まれており緊急時に膨張展開されるエアバッグと、該エアバッグにガスを供給するインフレータと、を有するエアバッグ装置であって、前記エアバッグは、請求項1又は2に記載されたエアバッグである、ことを特徴とするエアバッグ装置。
  4. シール剤を一対の基布で挟み込んでシール層を形成し、該シール層の上から縫製糸を縫い込んで縫合部を形成し、前記基布を接合したエアバッグの製作方法であって、
    前記シール層の形成と同時又はその後に前記シール層に圧力を負荷して凹部を形成するとともに、該凹部の表面に配置された基布に前記凹部に沿った窪みを形成し、前記凹部及び前記窪みに沿って前記縫合部を形成した、ことを特徴とするエアバッグの製作方法。
  5. 前記凹部は、プレス、なぞり又はガスの吹き付けにより形成される、ことを特徴とする請求項4に記載のエアバッグの製作方法。
JP2009123807A 2009-05-22 2009-05-22 エアバッグ、エアバッグ装置及びエアバッグの製作方法 Expired - Fee Related JP5318659B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009123807A JP5318659B2 (ja) 2009-05-22 2009-05-22 エアバッグ、エアバッグ装置及びエアバッグの製作方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009123807A JP5318659B2 (ja) 2009-05-22 2009-05-22 エアバッグ、エアバッグ装置及びエアバッグの製作方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010269710A JP2010269710A (ja) 2010-12-02
JP5318659B2 true JP5318659B2 (ja) 2013-10-16

Family

ID=43418115

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009123807A Expired - Fee Related JP5318659B2 (ja) 2009-05-22 2009-05-22 エアバッグ、エアバッグ装置及びエアバッグの製作方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5318659B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11214895B2 (en) 2015-11-06 2022-01-04 Inv Performance Materials, Llc Low permeability and high strength fabric and methods of making the same
US11708045B2 (en) 2017-09-29 2023-07-25 Inv Performance Materials, Llc Airbags and methods for production of airbags

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5815471B2 (ja) 2012-05-29 2015-11-17 日本スプリュー株式会社 タング無し螺旋状コイルインサート抜取り工具
MX2016003894A (es) 2013-09-30 2016-06-17 Key Safety Systems Inc Metodo de vacio mejorado y aparato para sellar una o mas costuras cosidas.

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4942258B2 (ja) * 2001-06-19 2012-05-30 日本プラスト株式会社 自動車の側突用エアバッグ
JP4095397B2 (ja) * 2002-09-30 2008-06-04 セーレン株式会社 エアバッグ及びその製造方法
JP2006327521A (ja) * 2005-05-30 2006-12-07 Nippon Plast Co Ltd エアバッグおよびその製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11214895B2 (en) 2015-11-06 2022-01-04 Inv Performance Materials, Llc Low permeability and high strength fabric and methods of making the same
US11708045B2 (en) 2017-09-29 2023-07-25 Inv Performance Materials, Llc Airbags and methods for production of airbags

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010269710A (ja) 2010-12-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6425288B2 (ja) カーテンエアバッグ装置
JP4947773B2 (ja) エアバッグ、エアバッグ装置及びエアバッグの折畳方法
JP2006103667A (ja) エアバッグ折り畳み体及びエアバッグ装置
US6355123B1 (en) Roll-over air bag having a reinforced perimeter seal and associated method for producing a flat reinforced seal in a roll-over air bag
JP6457631B2 (ja) カーテンエアバッグ装置
JP4969112B2 (ja) エアバッグ
JP5318659B2 (ja) エアバッグ、エアバッグ装置及びエアバッグの製作方法
JP2015081082A (ja) 自動車安全装置のエアバッグユニットおよびエアバッグをパッケージ化する関連の方法
CN104139756A (zh) 汽车安全气囊门
US20120074672A1 (en) Airbag apparatus
JP5176354B2 (ja) エアバッグ及びエアバッグ装置
JP2010052619A (ja) エアバッグ装置
CN114901522A (zh) 安全气囊装置
JP5746666B2 (ja) 車両用カーテンエアバッグ及びその取付構造
JP2015157540A (ja) シートベルト装置及びシートベルト装置の製造方法
JP5465117B2 (ja) エアバッグ装置
JP2009056830A (ja) エアバッグの製造方法、エアバッグ及びエアバッグ装置
WO2016002483A1 (ja) エアベルト装置
JP2011073562A (ja) エアバッグ及びエアバッグ装置
JP4850579B2 (ja) カーテンエアバッグ装置
JP5214192B2 (ja) 車両用エアバッグおよびその折り畳み方法
JP2018144717A (ja) カーテンエアバッグ及びカーテンエアバッグ装置
EP2311692A1 (en) Improvements in or relating to airbags
JP5454483B2 (ja) エアバッグ装置
JP3705542B2 (ja) エアバッグの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120404

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130214

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130221

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130401

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130703

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130710

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5318659

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

S343 Written request for registration of root pledge or change of root pledge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R316354

SZ02 Written request for trust registration

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R316Z02

S343 Written request for registration of root pledge or change of root pledge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R316354

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S343 Written request for registration of root pledge or change of root pledge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R316354

SZ02 Written request for trust registration

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R316Z02

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees