JP5317110B2 - ロック機構付きのキャップ - Google Patents

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本発明はロック機構付きのキャップに関する。
容器体口頸部に嵌着したキャップ本体と、該本体に開閉可能に設けた蓋体とからなるキャップが種々提案されている。(例えば、特許文献1或いは特許文献2参照)
上記特許文献1のキャップは、容器本体の口部に組み付き、頂壁から注出筒を立設したキャップ本体と、キャップ本体に開閉回動自在にヒンジ結合され、閉状態では注出筒に密嵌入する嵌入筒を突設した上蓋とから構成されている。
また、特許文献2のキャップは、容器体口頸部外周に外筒を嵌着して装着するとともに、頂部に立設した注出筒内にプルリング付きの切り取り蓋を画成したキャップ本体と、キャップ本体に対して開閉可能に設けた上蓋とから構成している。
特開平09−226801号公報 特開2009−029478号公報
上記従来のキャップは、それぞれ上蓋に備えられた指掛け部を押し上げることで開蓋する如く構成しており、前者ではキャップ本体の前面上部に凹部を形成し、凹部上方の上蓋下面を指掛け部として構成しており、また、後者の場合には蓋体の前面より突設した突起状の指掛け部を設けている。
これら従来の注出キャップの場合には外力で開蓋してしまう虞があった。例えば、バッグ等内に注出キャップ付き容器を収納した場合に容器以外の収納物が指掛け部に引っ掛かって開蓋してしまうという不都合があり、開蓋すると液洩れが生じる虞もある。後者の場合にはプルリング付きの切り取り蓋で閉塞しているため、開封前は開蓋しても液洩れが生じる虞はないが、開封後のバッグ等での持ち運びの際には同様の不都合が憂慮される。
本発明は上記した点に鑑みてなされたもので、外力での不用意な開蓋がなく、構造が簡単で製造が容易であり、しかも、使用時には簡単な操作で開蓋させることができて使い勝手が良いキャップを提案する。
第1の手段として、以下の通り構成した。即ち、容器体口頸部12に装着するとともに、頂部中央部を前後に縦断する蓋体収納凹部22を備え、且つ、蓋体収納凹部22内に注出口24を開口したキャップ本体B1と、注出口24を閉塞して蓋体収納凹部22内に嵌合するとともに、後部をキャップ本体B1の後部に回動可能に連結して開閉可能に設け、且つ、蓋体収納凹部22前端の開口部22a に露出する前部に指掛け部47を設けた蓋体B2とを備えたキャップであって、キャップ本体B1及び蓋体B2の周囲に回転可能に嵌合させるとともに、キャップ本体B1周囲を囲繞する基筒部61上に、蓋体収納凹部22の前端の開口部22a を開閉可能に被覆する被覆板部60を立設した回転体B3を設け、被覆板部60が蓋体収納凹部22の開口部を被覆する位置から、被覆板部60が蓋体収納凹部22の開口部を開放する位置までの所定角度の回転が可能に規制した回転規制手段を設けた
第2の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第1の手段に於いて、回転体B3が、蓋体収納凹部22の後端の開口部22b を開閉可能に被覆する被覆板部60を備えている。
の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第1の手段又はの手段のいずれかの手段に於いて、容器体Aに対するキャップ本体B1の回転を防止する回転防止手段を設けた。
本発明では蓋体B2が蓋体収納凹部22内に嵌合されており、また、回転体B3により指掛け部47を被覆しているため、外力による意に反した開蓋が生じる虞がなく、その結果、不都合な液の漏出を確実に防止できる。また、構造は通常のキャップを構成する部材に回転体B3を付加しただけであり、特別煩雑な構造ではないため製造も容易に行える利点もある。また、使用に当たっては回転体B3を回転させた後開蓋して液の注出が可能となり、使用後は閉蓋後回転体B3を逆方向に回転させると元の状態となり、操作が簡単で、使い勝手がきわめて良い。また、被覆板部60が蓋体収納凹部22の開口部を被覆する位置から、被覆板部60が蓋体収納凹部22の開口部を開放する位置までの所定角度の回転が可能に規制した回転規制手段を設けているので、回転体B3の回転が行き過ぎたり、足りなかったりすることがなく、手の感触で開口部の開放及び閉塞を確実容易に行える利点がある。
回転体B3が、蓋体収納凹部22の後端の開口部22b を開閉可能に被覆する被覆板部60を備えている場合には、非使用時に指掛け部47の被覆だけでなく、キャップ本体B1と蓋体B2との連結部分を被覆することができ、連結部分の保護が可能となり耐久性の向上を図ることができる。また、前端の開口部22a を開閉可能に被覆する被覆板部60と併せて対称形を得られるため、美的な外観を呈する。
容器体Aに対するキャップ本体B1の回転を防止する回転防止手段を設けた場合には、回転体B3の回転時に蓋体B2が同時に回転してしまうという不都合を生じることがなく、蓋体収納凹部22の開口部を確実に開閉することができる。
キャップを容器体に装着した状態の要部拡大断面図である。(実施例1) キャップを容器体に装着した状態の縦断面図である。(実施例1) キャップを容器体に装着した状態の平面図である。(実施例1) キャップを容器体に装着した開蓋状態の縦断面図である。(実施例1) キャップを容器体に装着した開蓋状態の平面図である。(実施例1)
以下、本発明の形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図5は容器体Aに装着したロック機構付きのキャップBの一例を示す。
容器体Aは合成樹脂等により形成されたもので、楕円筒状の胴部10より肩部11を介して口頸部12を起立している。口頸部12は上端部が縮径された小径部12a に、その下方が大径部12b にそれぞれ形成されている。また、大径部12b の後部には、容器体Aに対するキャップBの回転を防止する回転防止手段を構成する係止凹部13を縦設している。係止凹部13は、大径部12b に於いて上面及び後面開放の縦長溝として構成している。更に、係止凹部13下方の周壁20外周にはキャップBの抜け出しを防止するための係止手段を構成する係止突条14を突設している。
キャップBは、キャップ本体B1と、蓋体B2と、回転体B3とから構成している。
キャップ本体B1は、口頸部12外周に嵌合させた周壁20の上端縁より頂壁21を延設し、頂壁21の中央部を前後に縦断する蓋体収納凹部22を凹設している。蓋体収納凹部22は閉時の蓋体B2を収納嵌合させるためのもので、図示例では、図3或いは図5に示す如く、周壁20の外周に沿った円弧状の前後縁を備え、両側が平行する直線状をなす略小判形状の平面視形状をなし、この形状を下方へ凹ませた形態をなしており、前端の開口部22a 及び後端の開口部22b を前後に開口している。また、蓋体収納凹部22の底面周縁部には蓋体B2の周壁20が嵌合する環状凹部23を凹設しており、蓋体収納凹部部分の頂壁21a には注出口24を開口している。また、蓋体収納凹部部分の頂壁21a 裏面にはシール筒25を一体に垂設し、容器体口頸部12内周に液密に嵌合させている。
周壁20内面後部には回転防止手段を構成する係合突部26を縦設し、容器体Aの係止凹部13に嵌合させて相互の回転を防止する如く構成している。また、係合突部26下方に突周設した係合突条27を容器体Aの係止突条14に乗り越え係合させて上方への抜け出しを防止している。更に、周壁20外周下部の前後左右の等間隔4個所にはそれぞれ回転体B3の回転領域を規制するための回転規制手段を構成する係止リブ28を縦設している。また、周壁20の外周下部で各係止リブ28の下端部位置に、回転体B3の抜け出しを防止するための係止用突条29を突周設している。
蓋体B2は、キャップ本体B1と合成樹脂により一体に形成されたもので、蓋体収納凹部22の周縁部に沿った形態の外周面をなす周壁部40を備え、周壁部40の上端縁より頂壁部41を延設した伏皿状をなしており、周壁部40下端部を環状凹部23に嵌合させている。また、周壁部40の後部下端中央部を中央ヒンジ42を介してキャップ本体B1の後部上端部と連結し、更に、中央ヒンジ42の両側に於いて、図5に示す如く、横台形状形態の一対の弾性板43でキャップ本体B1と連結している。各弾性板43は上縁をそれぞれ上部ヒンジ44を介して蓋体周壁部40に、下縁をそれぞれ下部ヒンジ45を介してキャップ本体周壁20にそれぞれ連結しており、開蓋した際に図4或いは図5に示す如く反転して安定状態となり、180°開いた状態で蓋体B2を安定維持する如く構成している。
また、頂壁部41の裏面からは棒栓46を垂設して、図1に示す如く、閉蓋時に注出口24に密に嵌合する如く構成している。更に、周壁部40の前部には、蓋体収納凹部22の前端の開口部22a に臨む指掛け部47を形成している。図示例の指掛け部47は周壁部40の外面を上端部より徐々に内方へ傾斜させた形態を採っているがこれに限られず、例えば突部形態のものであっても良い。尚、その場合でも突部を周壁部40前面上端部に突設して、図1の例と同様に、回転体B3の被覆板部60との間に極力隙間を生じない様にすると良い。
回転体B3は、合成樹脂等により形成されたもので、キャップ本体B1及び蓋体B2の周囲をに回転可能に嵌合させるとともに、蓋体収納凹部22の前端に露出する蓋体B2前部を被覆し、牽いては指掛け部47を被覆する被覆板部60を備えている。
図示例では、キャップ本体B1の周壁20下部位置を囲繞する基筒部61を備え、基筒部61の前部及び後部にそれぞれ円弧板状をなす一対の前部被覆板部60a 及び後部被覆板部60b を起立して構成している。基筒部61の内周下部には係合用突条62を突周設しており、この係合用突条62をキャップ本体周壁20の外周下部の係止用突条29に乗り越え係合させて上方への抜け出しを防止している。また、被覆板部60の内面には、キャップ本体B1に設けた係止リブ28とで回転領域を規制する回転規制手段を構成する一対の係合リブ63を縦設している。各係合リブ63は図1或いは図2に示した状態ではそれぞれ前後の係止リブ28にそれぞれ係合しており、その状態から半時計廻りに回転体B3を回転させると、90°回動位置で、各係合リブ63が左右の係止リブ28とそれぞれ係合して図4或いは図5の位置に係止される。
上記の如く構成したキャップBを使用する場合について説明する。図1の状態では前部被覆板部60a が指掛け部47を被覆しており、従って、外力で蓋体B2が開いてしまうという不都合を解消できる。使用する際には回転体B3を90°回転させて、図4及び図5に示す如く、前部被覆板部60a 及び後部被覆板部60b をそれぞれ側方位置に回動させ、その後指掛け部47を押し上げて蓋体B2を開く。開いた蓋体B2は各弾性板43の作用で開いた状態を維持する。使用後は、蓋体B2を閉じた後回転体B3を元の位置に回転させておけば良い。
A…容器体
10…胴部,11…肩部,12…口頸部,12a …小径部,12b …大径部,13…係止凹部, 14…係止突条
B…キャップ
B1…キャップ本体
20…周壁,21…頂壁,21a …蓋体収納凹部部分の頂壁,22…蓋体収納凹部,
22a …前端の開口部,22b …後端の開口部,23…環状凹部,24…注出口,
25…シール筒,26…係合突部,27…係合突条,28…係止リブ,29…係止用突条
B2…蓋体
40…周壁部,41…頂壁部,42…中央ヒンジ,43…弾性板,44…上部ヒンジ,
45…下部ヒンジ,46…棒栓,47…指掛け部
B3…回転体
60…被覆板部,60a …前部被覆板部,60b …後部被覆板部,61…基筒部,
62…係合用突条,63…係合リブ


Claims (3)

  1. 容器体口頸部(12)に装着するとともに、頂部中央部を前後に縦断する蓋体収納凹部(22)を備え、且つ、蓋体収納凹部(22)内に注出口(24)を開口したキャップ本体(B1)と、注出口(24)を閉塞して蓋体収納凹部(22)内に嵌合するとともに、後部をキャップ本体(B1)の後部に回動可能に連結して開閉可能に設け、且つ、蓋体収納凹部(22)前端の開口部(22a )に露出する前部に指掛け部(47)を設けた蓋体(B2)とを備えたキャップであって、キャップ本体(B1)及び蓋体(B2)の周囲に回転可能に嵌合させるとともに、キャップ本体(B1)周囲を囲繞する基筒部(61)上に、蓋体収納凹部(22)の前端の開口部(22a )を開閉可能に被覆する被覆板部(60)を立設した回転体(B3)を設け、被覆板部(60)が蓋体収納凹部(22)の開口部を被覆する位置から、被覆板部(60)が蓋体収納凹部(22)の開口部を開放する位置までの所定角度の回転が可能に規制した回転規制手段を設けたことを特徴とするロック機構付きキャップ。
  2. 回転体(B3)が、蓋体収納凹部(22)の後端の開口部(22b )を開閉可能に被覆する被覆板部(60)を備えている請求項1記載のロック機構付きキャップ。
  3. 容器体(A)に対するキャップ本体(B1)の回転を防止する回転防止手段を設けた請求項1又は請求項2のいずれかに記載のロック機構付きキャップ。
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