(第一実施形態)
以下、本発明の機能選択装置の第一実施形態を説明する。この第一実施形態は、機能選択装置として、車両の空調を制御する空調制御装置として実現した実施形態である。先ず、図1〜図3を参照して、その空調制御装置の構成を説明する。図1はその空調制御装置1の外観図であり、図2は図1のマルチ操作スイッチ16の斜視図であり、図3は空調制御装置1の電気的構成を示したブロック図である。
図1に示すように、空調制御装置1は、各種スイッチ等が設けられた空調パネル10が例えばインストルメントパネルに設置される。その空調パネル10の上部には、空調の制御状態等、各種情報が表示されるディスプレイ11が設けられている。そのディスプレイ11は、複数のLEDからなるディスプレイ用照明12(図3参照)の点灯、消灯が制御されて、各種情報が表示されるセグメントタイプのディスプレイである。なお、液晶ディスプレイを用いてもよい。そのディスプレイ11には、具体的には、空調装置の各機能を示し、各機能の設定状態が反映された機能アイコン91〜93が左右に一列に並べて表示される。機能アイコン91は、風量を設定する機能に対応し、風量の設定状態が反映された風量アイコンである。また、機能アイコン92は、温度設定をする機能に対応し、温度の設定状態が反映された設定温度アイコンである。機能アイコン93は、風向きを設定する機能に対応し、風向きの設定状態が反映された風向アイコンである。ユーザは、これら機能アイコン91〜93を確認することにより、現在、どのようない風量、温度設定、風向きで空調しているのかを把握することができる。
また、風向アイコン93の右隣りには、外気温を示した外気温アイコン94が表示される。ただし、その外気温アイコン94は、温度センサで自動的に検出された外気温が示されるものであり、ユーザが操作する機能に対応したアイコンではない対象外アイコンである。
そして、これら機能アイコン91〜93に対応した各機能を設定操作するためのマルチ操作スイッチ16が、空調パネル10のディスプレイ11の下に設けられている。そのマルチ操作スイッチ16は、図2に示すように、円盤状のノブ型のスイッチであり、中心軸周りに時計回り、反時計回りに回転できるようになっている。なお、ノブ型以外に、ジョイスティック、トラックボール、タッチパッド等、他の操作方式のマルチ操作スイッチを採用してもよい。ユーザは、そのマルチ操作スイッチ16を回転操作することによって、機能アイコン91〜93に対応する風量設定機能、温度設定機能、風向き設定機能における設定操作、つまり例えば設定温度を上昇させ又は減少させて所望の設定温度にすることができる。ただし、マルチ操作スイッチ16で一度に設定操作できるのは、風量設定機能、温度設定機能及び風向き設定機能のうち、選択された一つの機能に対するもののみである。したがって、ユーザは、マルチ操作スイッチ16で機能の設定操作をする際には、設定操作をする機能を選択する必要があり、その選択をマルチ操作スイッチ16でできるようになっている。
図2に示すように、マルチ操作スイッチ16は、回転方向に操作できる他に、左右方向に操作できるようにもなっている。ユーザが設定操作をする機能を選択する際には、そのマルチ操作スイッチ16が左右方向に操作されることによって、ユーザの所望する機能を選択できるようにしている。具体的には、マルチ操作スイッチ16が左右方向に操作されると、ディスプレイ11に表示された機能アイコン91〜93のいずれかが選択アイコンとして選択され、その選択アイコンに対応する機能の設定操作が可能となる。さらに詳細に言うと、マルチ操作スイッチ16が右方向に操作されると、現在の選択アイコンの右隣りに位置している機能アイコン91〜93に選択アイコンが切り替わり、反対に、マルチ操作スイッチ16が左方向に操作されると、現在の選択アイコンの左隣りに位置している機能アイコン91〜93に選択アイコンが切り替わる。このように、マルチ操作スイッチ16は、各機能の設定操作をするスイッチであるとともに、選択アイコンを選択するスイッチとしても機能するため、本発明の「機能選択スイッチ」に相当するものである。
また、現在、どの機能アイコン91〜93が選択アイコンとして選択されているかを示すために、図1に示すように、ディスプレイ11には、選択アイコンとして選択されている機能アイコン91〜93を強調する強調表示としての囲み枠41が、選択アイコンに囲むように表示される。なお、図1の例では、設定温度アイコン92に囲み枠41が表示されているので、設定温度アイコン92が選択アイコンとして選択されており、それに対応する温度設定機能の設定操作が可能となっている。ユーザは、この囲み枠41がどの機能アイコン91〜93に表示されているかを確認することによって、現在、どの機能アイコン91〜93が選択アイコンとして選択されているのかを把握することができるので、マルチ操作スイッチ16で所望の選択アイコンを選択することができる。
さらに、マルチ操作スイッチ16の操作で、選択アイコンがどのように切り替わるかを判断しやすくするために、図1に示すように、ディスプレイ11には、機能切替方向としての矢印記号42、43が囲み枠41に付帯して表示される。矢印記号42は、囲み枠41の右側に付帯して表示され、右方向を示した矢印記号である(以下、右矢印記号42という)。また、矢印記号43は、囲み枠41の左側に付帯して表示され、左方向を示した矢印記号である(以下、左矢印記号42という)。このように、右矢印記号42が表示されることによって、次のマルチ操作スイッチ16の操作で、右隣りに位置している機能アイコン91〜93に選択アイコンが切り替わると印象付けることができる。同じように、左矢印記号43が表示されることによって、次のマルチ操作スイッチ16の操作で、左隣りに位置している機能アイコン91〜93に選択アイコンが切り替わると印象付けることができる。なお、図1の例では、設定温度アイコン92に矢印記号42、43が表示されているので、次のマルチ操作スイッチ16の操作で、選択アイコンが右隣りの風向アイコン93又は左隣りの風量アイコン91に切り替わると判断できることになる。
一方、選択アイコンを選択する際に、マルチ操作スイッチ16をどの操作方向で操作すればよいかを判断しやすくするために、図1に示すように、空調パネル10のマルチ操作スイッチ16の左に、左方向を向いた矢印記号30aが加飾されている(以下、左加飾部30aという)。反対に、マルチ操作スイッチ16の右には、右方向を向いた矢印記号30bが加飾されている(以下、右加飾部30aという)。このように、左加飾部30aを加飾することにより、マルチ操作スイッチ16の操作方向が左方向であると印象付けることができる。同じように、右加飾部30bを加飾することにより、マルチ操作スイッチ16の操作方向が右方向であると印象付けることができる。
そして、ディスプレイ11に表示される左矢印記号43と左加飾部30aとが向いている方向は左方向で一致しているため、マルチ操作スイッチ16を左方向に操作すると、左隣りに位置している機能アイコン91〜93に選択アイコンを切り替わると印象付けることができる。同じように、ディスプレイ11に表示される右矢印記号42と右加飾部30bとが向いている方向は右方向で一致しているため、マルチ操作スイッチ16を右方向に操作すると、右隣りに位置している機能アイコン91〜93に選択アイコンを切り替わると印象付けることができる。
さらに、これら左右加飾部30a、30bの内側には、それぞれLEDで構成される間接照明14a、14bが設けられている。間接照明14aは、左加飾部30aの内側に設けられ、左方向を向いた矢印の形状をしている。また、間接照明14bは、右加飾部30bの内側に設けられ、右方向を向いた矢印の形状をしている。これら左右の間接照明14a、14bは、それぞれ、現在の選択アイコンの位置に応じて点灯したり消灯したりする。具体的には、マルチ操作スイッチ16を左方向に操作した場合に、選択アイコンが左隣りに切り替わることが可能となっているときには、左の間接照明14aが点灯し、反対に、マルチ操作スイッチ16を左方向に操作しても、選択アイコンが切り替わらないで操作無効となる場合には、左の間接照明14aは消灯する。同じように、マルチ操作スイッチ16を右方向に操作した場合に、選択アイコンが右隣りに切り替わることが可能となっているときには、右の間接照明14bが点灯し、反対に、マルチ操作スイッチ16を右方向に操作しても、選択アイコンが切り替わらないで操作無効となる場合には、右の間接照明14aは消灯する。
このように、左右加飾部30a、30bだけでは、どの選択アイコンに対しても常に、マルチ操作スイッチ16の左右の操作方向で選択アイコンが切り替わると思われるおそれがあるので、これら間接照明14a、14bを用いることにより、現在、操作が有効となっている操作方向を印象付けることができる。なお、どのような場合に、これら間接照明14a、14bが点灯したり消灯したりするかの詳細は後述する。なお、左右加飾部30a、30bと間接照明14a、14bが本発明の「操作方向示唆表示」及び「操作方向示唆手段」に相当する。
なお、空調パネル10には、その他の機能に対する操作をするために単機能スイッチ18a〜18dも設けられている。これら単機能スイッチ18a〜18dには、LEDからなるスイッチ用照明13(図3参照)がそれぞれ設けられている。そして、このスイッチ用照明13を点灯させることで、各単機能スイッチ18a〜18dの意匠性を上げている。
そして、上記したディスプレイ11、各種照明12〜14、各種スイッチ16、18は、図3に示すように、それぞれECU20に接続されている。そのECU20は、ディスプレイ11の表示や各種照明12〜14の点灯消灯を制御するものである。例えば、ECU20は、インターフェース17、19を介して接続された各種スイッチ16、18の操作の有無や操作方向を検出して、その検出結果に応じて、上記したような、囲み枠41の表示、左右矢印記号42、43の表示、左右の間接照明14a、14bの点灯消灯を制御する。よって、ECU20が本発明の「強調表示手段」及び「切換方向表示手段」に相当する。また、ECU20は、例えば、マルチ操作スイッチ16で設定操作された機能のその設定状態を反映するように、機能アイコン91〜93の表示を制御する。具体的には、例えば、設定温度が25℃に設定された場合には、設定温度アイコン92の表示を「25.0」にする。さらに、ECU20は、空調装置(図示外)と接続されており、設定状態に応じた空調を実行する。
なお、ECU20には、電源回路21が接続されており(図3参照)、その電源回路21からの電力で、上記した制御を実行している。また、各種照明12〜14には、照明用電源回路15(図3参照)が接続されており、その照明用電源回路15からの電力でそれぞれ点灯する。
次に、マルチ操作スイッチ16を操作して選択アイコンを選択するときの、そのマルチ操作スイッチ16の操作方法やその操作によって選択アイコンがどのように切り替わるか等について、図4の各状況に応じた空調パネル10を参照して説明する。なお、この空調パネル10の制御は、ECU20が実行している。
先ず、現在、風量アイコン91が選択アイコンとして選択されているとする。図4(a)はこのときの空調パネル10を示した図である。図4(a)に示すように、風量アイコン91が選択アイコンとして選択されているので、風量アイコン91を囲むように囲み枠41が表示される。したがって、ユーザは、風量アイコン91が現在選択アイコンとして選択されていることを把握することができ、マルチ操作スイッチ16で風量を設定できることを把握することができる。この状態で、マルチ操作スイッチ16が回転操作された場合には、風量が切り替わり、その風量に応じて風量アイコン91の表示が切り替わる。
また、この状態で、風量アイコン91から他の選択アイコンに切り替える場合には、マルチ操作スイッチ16を左右方向に操作することになる。この際、風量アイコン91が選択アイコンとして選択されている場合には、次のマルチ操作スイッチ16の右方向の操作で、右隣りに位置している設定温度アイコン92に選択アイコンが切り替わる。一方で、風量アイコン91が選択アイコンとして選択されている場合には、マルチ操作スイッチ16が左方向に操作されても選択アイコンが切り替わらないで、機能切り替えが行き止まりとなっている。
このようなことを鑑みて、風量アイコン91の右側には、右方向を向いた右矢印記号42が囲み枠41に付帯して表示される一方で、風量アイコン91の左側には何も表示されない(本発明の「機能終端示唆表示」に相当)。これにより、次のマルチ操作スイッチ16の操作で、設定温度アイコン92に選択アイコンが切り替わり、他端に位置している風向アイコン93にジャンプして切り替わらないで機能切切り替えが行き止まりとなっていることを印象付けることができる。
そして、マルチ操作スイッチ16の右には右方向に向いた右加飾部30bが加飾されており、その右加飾部30bと表示されている右矢印記号42とが向いている方向が右方向で一致しているので、マルチ操作スイッチ16の右方向の操作で、選択アイコンが設定温度アイコン92に切り替わると印象付けることができる。
さらに、マルチ操作スイッチ16の右に位置する右加飾部30bの内部の間接照明14bが点灯され、左に位置する左加飾部30aの内部の間接照明14aは消灯される。このように、間接照明14bが点灯されることにより、マルチ操作スイッチ16の右方向への操作は有効であると印象付けることができ、マルチ操作スイッチ16の右方向の操作で、選択アイコンが設定温度アイコン92に切り替わると印象付けることができる。一方、左加飾部30aの内部の間接照明14aは消灯されているので、マルチ操作スイッチ16の左方向への操作は無効であると印象付けることができる。そして、風量アイコン91の左側には何も表示されないことも考慮すると、マルチ操作スイッチ16を左方向に操作しても、他端に位置している風向アイコン93にジャンプして切り替わらないで機能切切り替えが行き止まりとなっていることを印象付けることができる。
このように、図4(a)の状態で、マルチ操作スイッチ16が右方向に操作された場合には、設定温度アイコン92に選択アイコンが切り替わる。図4(b)は、設定温度アイコン92が選択アイコンとして選択されているときの空調パネル10を示した図である。図4(b)に示すように、設定温度アイコン92が選択アイコンとして選択されているので、設定温度アイコン92を囲むように囲み枠41が表示切り替えされる。したがって、ユーザは、設定温度アイコン92が現在選択アイコンとして選択されていることを把握することができ、マルチ操作スイッチ16で設定温度を設定できることを把握することができる。この状態で、マルチ操作スイッチ16が回転操作された場合には、設定温度が切り替わり、その設定温度に応じて設定温度アイコン92の表示が切り替わる。
また、この状態で、設定温度アイコン92から他の選択アイコンに切り替える場合には、マルチ操作スイッチ16を左右方向に操作することになる。この際、設定温度アイコン92が選択アイコンとして選択されている場合には、次にマルチ操作スイッチ16が右方向に操作された場合には、右隣りに位置している風向アイコン93に選択アイコンが切り替わる。一方、マルチ操作スイッチ16が左方向に操作された場合には、左隣りに位置している風量アイコン91に選択アイコンが切り替わる。
このようなことを鑑みて、設定温度アイコン92の右側には、右方向を向いた右矢印記号42が囲み枠41に付帯して表示され、設定温度アイコン92の左側には、左方向を向いた左矢印記号43が囲み枠41に付帯して表示される。これにより、次のマルチ操作スイッチ16の操作で、風向アイコン93又は風量アイコン91に選択アイコンが切り替わることを印象付けることができる。
そして、マルチ操作スイッチ16の右には右方向に向いた右加飾部30bが加飾されており、その右加飾部30bと表示されている右矢印記号42とが向いている方向が右方向で一致しているので、マルチ操作スイッチ16の右方向の操作で、選択アイコンが風向アイコン93に切り替わると印象付けることができる。また、マルチ操作スイッチ16の左には左方向に向いた左加飾部30aが加飾されており、その左加飾部30aと表示されている左矢印記号43とが向いている方向が左方向で一致しているので、マルチ操作スイッチ16の左方向の操作で、選択アイコンが風量アイコン91に切り替わると印象付けることができる。
さらに、マルチ操作スイッチ16の右に位置する右加飾部30bの内部の間接照明14bが点灯され、左に位置する左加飾部30aの内部の間接照明14aが点灯される。このように、間接照明14a、14bが点灯されることにより、マルチ操作スイッチ16の右方向、左方向への操作はどちらも有効であると印象付けることができ、マルチ操作スイッチ16の右方向の操作で、選択アイコンが風向アイコン93に切り替わり、マルチ操作スイッチ16の左方向の操作で、選択アイコンが風量アイコン91に切り替わるとより一層印象付けることができる。
このように、図4(b)の状態で、マルチ操作スイッチ16が右方向に操作された場合には、風向アイコン93に選択アイコンが切り替わる。図4(c)は、風向アイコン93が選択アイコンとして選択されているときの空調パネル10を示した図である。なお、図4(b)の状態で、マルチ操作スイッチ16が左方向に操作された場合には、風量アイコン91に選択アイコンが切り替わり、この場合には、再度、図4(a)の状態に戻ることになる。
図4(c)に示すように、風向アイコン93が選択アイコンとして選択されているので、風向アイコン93を囲むように囲み枠41が表示切り替えされる。したがって、ユーザは、風向アイコン93が現在選択アイコンとして選択されていることを把握することができ、マルチ操作スイッチ16で風向きを設定できることを把握することができる。この状態で、マルチ操作スイッチ16が回転操作された場合には、風向きが切り替わり、その風向きに応じて風向アイコン93の表示が切り替わる。
また、この状態で、風向アイコン93から他の選択アイコンを切り替える場合には、マルチ操作スイッチ16を左右方向に操作することになる。この際、風向アイコン93が選択アイコンとして選択されている場合には、次のマルチ操作スイッチ16の左方向の操作で、左隣りに位置している設定温度アイコン92に選択アイコンが切り替わる。一方で、風向アイコン93が選択アイコンとして選択されている場合には、マルチ操作スイッチ16が右方向に操作されても選択アイコンが切り替わらないで、機能切り替えが行き止まりとなっている。
このようなことを鑑みて、風向アイコン93の左側には、左方向を向いた左矢印記号43が囲み枠41に付帯して表示される一方で、風向アイコン93の右側には何も表示されない。これにより、次のマルチ操作スイッチ16の操作で、設定温度アイコン92に選択アイコンが切り替わり、他端に位置している風量アイコン91にジャンプして切り替わらないで機能切切り替えが行き止まりとなっていることを印象付けることができる。
そして、マルチ操作スイッチ16の左には左方向に向いた左加飾部30aが加飾されており、その左加飾部30aと表示されている左矢印記号43とが向いている方向が左方向で一致しているので、マルチ操作スイッチ16の左方向の操作で、選択アイコンが設定温度アイコン92に切り替わると印象付けることができる。
さらに、マルチ操作スイッチ16の左に位置する左加飾部30aの内部の間接照明14aが点灯され、右に位置する右加飾部30bの内部の間接照明14bは消灯される。このように、間接照明14aが点灯されることにより、マルチ操作スイッチ16の左方向への操作は有効であると印象付けることができ、マルチ操作スイッチ16の左方向の操作で、選択アイコンが設定温度アイコン92に切り替わると印象付けることができる。一方、右加飾部30bの内部の間接照明14bは消灯されているので、マルチ操作スイッチ16の右方向への操作は無効であると印象付けることができる。そして、風向アイコン93の右側には何も表示されないことも考慮すると、マルチ操作スイッチ16を右方向に操作しても、他端に位置している風量アイコン91にジャンプして切り替わらないで機能切り替えが行き止まりとなっていることを印象付けることができる。
以上説明したように、本実施形態では、マルチ操作スイッチ16をどの方向に操作すると、どの選択アイコンに切り替わるかを容易に判断することができる。また、実際の選択アイコンの切り替え方向とマルチ操作スイッチ16の操作方向も一致している。また、機能切り替えが行き止まりであることも容易に判断することができる。したがって、マルチ操作スイッチ16の操作性を向上できる。
(第二実施形態)
次に、本発明の機能選択装置の第二実施形態を第一実施形態と異なる部分を中心に説明する。この第二実施形態は、上記の第一実施形態において、機能アイコン91〜93の配置領域の端に位置している風量アイコン91又は風向アイコン93が選択アイコンとして選択されている場合には、他端に位置している機能アイコン91〜93にジャンプして選択アイコンを切り替え可能としたものである。その他は、第一実施形態と同じである。
ここで、図5は、風量アイコン91が選択アイコンとして選択されているときの空調パネル10を示した図である。この状態で、風量アイコン91から他の選択アイコンに切り替える場合には、マルチ操作スイッチ16を左右方向に操作することになる。この際、風量アイコン91が選択アイコンとして選択されている場合には、次にマルチ操作スイッチ16が右方向に操作された場合には、第一実施形態と同様に、右隣りに位置している設定温度アイコン92に選択アイコンが切り替わる。一方、マルチ操作スイッチ16が左方向に操作された場合には、他端に位置している風向アイコン93に選択アイコンがジャンプして切り替わる。
このようなことを鑑みて、風量アイコン91の右側には、右方向を向いた右矢印記号42が囲み枠41に付帯して表示され、風量アイコン91の左側には、左方向を向いた領域外矢印記号51(本発明の「配置領域外の方向」に相当)が囲み枠41に付帯して表示される。さらに、風向アイコン93の右側に、風向アイコン93に向いたジャンプ先矢印記号61(本発明の「ジャンプ先アイコン方向」に相当)が表示される。これにより、次のマルチ操作スイッチ16の操作で、風向アイコン93に選択アイコンがジャンプして切り替わることが可能であることを印象付けることができる。なお、領域外矢印記号51及びジャンプ先矢印記号61が本発明の「機能ジャンプ示唆表示」に相当する。
そして、マルチ操作スイッチ16の左には左方向に向いた左加飾部30aが加飾されており、その左加飾部30aと表示されている領域外矢印記号51とが向いている方向が左方向で一致しているので、マルチ操作スイッチ16の左方向の操作で、選択アイコンが風向アイコン93にジャンプして切り替わると印象付けることができる。
さらに、マルチ操作スイッチ16の左に位置する左加飾部30aの内部の間接照明14aが点灯される。このように、間接照明14aが点灯されることにより、マルチ操作スイッチ16の左方向への操作は有効であると印象付けることができ、マルチ操作スイッチ16の左方向の操作で、選択アイコンが風向アイコン93に切り替わるとより一層印象付けることができる。
なお、風向アイコン93が選択アイコンになっている場合でも、風量アイコン91が選択アイコンになっていときと同じ考え方で、選択アイコンが切り替わり、空調パネル10の表示が制御される。すなわち、マルチ操作スイッチ16の右方向への操作で、他端に位置している風量アイコン91に選択アイコンが切り替わる。そして、風向アイコン93の右側には、右方向を向いた領域外矢印記号51が囲み枠41に付帯して表示される。さらに、風量アイコン91の左側に、風量アイコン91に向いたジャンプ先矢印記号61が表示される。また、マルチ操作スイッチ16の右に位置する右加飾部30bの内部の間接照明14bが点灯される。これにより、次のマルチ操作スイッチ16の右方向の操作で、風量アイコン91に選択アイコンがジャンプして切り替わることが可能であることを印象付けることができる。
以上説明したように、本実施形態では、機能切り替えがジャンプして切り替わることを容易に判断することができるので、操作性を向上できる。
(第三実施形態)
次に、本発明の機能選択装置の第三実施形態を第一、第二実施形態と異なる部分を中心に説明する。この第三実施形態では、機能アイコンが表示されるディスプレイとその機能アイコンを選択するマルチ操作スイッチとが互いに離れた位置に設けられる。また、ディスプレイに表示される機能アイコンは、左右一列だけでなく、縦横に配置される。なお、本実施形態の機能選択装置の電気的構成は、第一、第二実施形態のそれ(図3参照)と同じである。
ここで、図6は(a)、そのディスプレイとマルチ操作スイッチの設置場所を説明するための図、図6(b)は、図6(a)におけるマルチ操作スイッチ16の拡大図、図6(c)は、図6(a)におけるディスプレイ11の表示内容等を説明するための図である。なお、図6において、上記第一、第二実施形態と同等の機能を有する要素には同じ符号を付している。図6(a)に示すように、本実施形態では、ディスプレイ11は運転席と助手席の間に配置されたセンターコンソールの上部に設けられ、マルチ操作スイッチ16は、センターコンソール下部に設けられている。そのマルチ操作スイッチ16は、図6(b)に示すように、円盤状のノブ型のスイッチであり、車両前方、車両後方、助手席方向、運転席方向の上下左右の4方向に操作できるようになっている。なお、運転席、助手席に着座している乗員の視点を基準としてマルチ操作スイッチ16の操作方向を定めると、車両前方=上方向、車両後方=下方向、助手席方向=左方向、運転席方向=右方向の操作方向となる。
また、マルチ操作スイッチ16の周囲には、マルチ操作スイッチ16の各操作方向に対応付けて、各操作方向を示した矢印型の間接照明14c〜14fが設けられる。具体的には、車両前方の操作方向に対して車両前方を示した矢印型の間接照明14cが、運転席方向の操作方向に対して運転席方向を示した矢印型の間接照明14dが、車両後方の操作方向に対して車両後方を示した矢印型の間接照明14eが、助手席方向の操作方向に対して助手席方向を示した矢印型の間接照明14fが設けられる。これら間接照明14c〜14fは、それぞれ矢印型の形状なので、マルチ操作スイッチ16の操作方向を容易に判断できるようになっている。
一方、ディスプレイ11には、図6(c)に示すように、複数の機能アイコン101〜109が縦横に配置されて表示される。これら機能アイコン101〜109は、空調装置の機能に対応したアイコンの他、オーディオの機能に対応したアイコンも含まれる。すなわち、本実施形態では、複数の車載機器の機能に対応した機能アイコンが一つのディスプレイに表示されて、各機能の設定操作や設定状態の確認をすることができる。具体的には、ディスプレイ11の上段左端部に、空調装置の前席に対する温度設定をする機能に対応し、その温度の設定状態を反映した機能アイコンである前席設定温度アイコン101が表示される。
また、ディスプレイ11の上段中央部に、空調装置の風量を設定する機能に対応し、風量の設定状態を反映した機能アイコンである風量アイコン102が表示される。また、ディスプレイ11の上段右端部に、空調装置の後席に対する温度設定をする機能に対応し、その温度の設定状態を反映した機能アイコンである後席設定温度アイコン103が表示される。
また、ディスプレイ11の中段左端部に、空調装置の風向きを設定する機能に対応し、風向きの設定状態を反映した機能アイコンである風向アイコン104が表示される。また、ディスプレイ11の中段中央部に、空調装置のエアコン機能をオンオフする機能に対応し、そのオンオフの状態を反映した機能アイコンであるエアコンアイコン105が表示される。また、ディスプレイ11の中段右端部に、前席に対する空調と後席に対する空調とを同調させる機能をオンオフする機能に対応し、そのオンオフの状態を反映したDUALアイコン106が表示される。
また、ディスプレイ11の下段左端部に、オーディオの各ソース(ラジオ、CD、MD等)のうち有効にして出力させるソースを選択する機能に対応し、その選択状態を反映した機能アイコンであるソース選択アイコン107が表示される。また、ディスプレイ11の下段中央部に、オーディオのCDやMD等に録音されている音楽のうち出力する音楽を選択する機能に対応し、その選曲状態を反映した機能アイコンである選曲アイコン108が表示される。また、ディスプレイ11の下段右端部に、オーディオの音量を設定する機能に対応し、その設定状態を反映した機能アイコンである音量アイコン109が表示される。
そして、これら機能アイコン101〜109に対応する各機能を設定操作等するために、マルチ操作スイッチ16を上下左右方向に操作して、対応する機能アイコン101〜109を選択アイコンとして選択することができるようになっている。この際、選択できる機能アイコン101〜109は、一度に一つとなっている。
また、マルチ操作スイッチ16で選択できる機能アイコン101〜109は、現在の選択アイコンと上下左右に隣り合っている機能アイコン101〜109となっている。さらに詳細には、マルチ操作スイッチ16の右方向(運転席方向)の操作で、右隣りの機能アイコン101〜109を選択アイコンとして選択できる。また、マルチ操作スイッチ16の左方向(助手席方向)の操作で、左隣りの機能アイコン101〜109を選択アイコンとして選択できる。マルチ操作スイッチ16の上方向(車両前方)の操作で、上隣りの機能アイコン101〜109を選択アイコンとして選択できる。マルチ操作スイッチ16の下方向(車両後方)の操作で、下隣りの機能アイコン101〜109を選択アイコンとして選択できる。このように、マルチ操作スイッチ16の操作方向と選択アイコンの切り替わり方向(機能切替方向)とが一致している。
ただし、現在の選択アイコンが機能アイコン101〜109の配置領域の端に位置している場合には、選択できる機能アイコン101〜109として、他端に位置している機能アイコン101〜109にジャンプしないで選択することができず、機能切り替えが行き止まりになっている。そのため、本実施形態では、現在の選択アイコンが強調表示されるとともに、次に操作で選択できる機能アイコン101〜109を示唆する表示がなされる。
そこで、次に、マルチ操作スイッチ16で機能アイコン101〜109を選択する際に、ディスプレイ11がどのように表示されるか、マルチ操作スイッチ16の周囲に設けられた間接照明14c〜14fがどのように点灯されるかを図7〜図8を参照して説明する。なお、ディスプレイ11の表示制御、間接照明14c〜14fの点灯、消灯制御は、図3に示すECU20が実行する。
先ず、ディスプレイ11の中段中央部に表示されるエアコンアイコン105が選択アイコンとして選択されている場合について説明する。この場合、図7(a)に示すように、エアコンアイコン105を強調する強調表示としての囲み枠45が、エアコンアイコン105を囲むように表示される。したがって、ユーザは、エアコンアイコン105が現在選択アイコンとして選択されていることを把握することができ、マルチ操作スイッチ16でエアコン機能のオンオフを設定できることを把握することができる。そして、この状態で、マルチ操作スイッチ16が回転操作された場合には、エアコン機能のオンオフが切り替わり、そのオンオフに応じてエアコンアイコン105の表示が切り替わる。
また、エアコンアイコン105と上下左右に隣り合っている機能アイコン101〜109は、風量アイコン102(上)、DUALアイコン106(右)、選曲アイコン108(下)、風向アイコン104(左)である。したがって、マルチ操作スイッチ16の次の操作で、風量アイコン102、DUALアイコン106、選曲アイコン108、風向アイコン104のいずれかに選択アイコンが切り替わることになる。そこで、マルチ操作スイッチ16の次の操作で、選択アイコンがどのように切り替わるかを判断しやすくするために、図7(a)に示すように、ディスプレイ11には、機能切替方向としての矢印記号46〜49が囲み枠45に付帯して表示される。
矢印記号46は、囲み枠45の上側に付帯して表示され、上方向を示した矢印記号である(以下、上矢印記号46という)。また、矢印記号47は、囲み枠45の右側に付帯して表示され、右方向を示した矢印記号である(以下、右矢印記号47という)。矢印記号48は、囲み枠45の下側に付帯して表示され、下方向を示した矢印記号である(以下、下矢印記号48という)。矢印記号49は、囲み枠45の左側に付帯して表示され、左方向を示した矢印記号である(以下、左矢印記号49という)。
このように、矢印記号46〜49が表示されることによって、次のマルチ操作スイッチ16の操作で、上下左右に位置している風量アイコン102、DUALアイコン106、選曲アイコン108、風向アイコン104のいずれかに選択アイコンが切り替わると印象付けることができる。
さらに、図7(b)に示すように、間接照明14c〜14fは全て点灯される。なお、図7(b)は、マルチ操作スイッチ16及び間接照明14c〜14fを上から見た平面図である。したがって、マルチ操作スイッチ16の上下左右の各方向の操作は全て有効であると印象付けることができる。そして、間接照明14cの向きと上矢印記号46の向きが上方向で一致しているため、マルチ操作スイッチ16の上方向の操作で、上に位置している風量アイコン102に選択アイコンが切り替わると印象付けることができる。また、間接照明14dの向きと右矢印記号47の向きが右方向で一致しているため、マルチ操作スイッチ16の右方向の操作で、右に位置しているDUALアイコン106に選択アイコンが切り替わると印象付けることができる。また、間接照明14eの向きと下矢印記号48の向きが下方向で一致しているため、マルチ操作スイッチ16の下方向の操作で、下に位置している選曲アイコン108に選択アイコンが切り替わると印象付けることができる。また、間接照明14fの向きと左矢印記号49の向きが左方向で一致しているため、マルチ操作スイッチ16の左方向の操作で、左に位置している風向アイコン104に選択アイコンが切り替わると印象付けることができる。
なお、図7に示すように、エアコンアイコン45が選択アイコンとして選択されている状態で、隣りに位置していない機能アイコン101、103、107、109に選択アイコンを切り替えたい場合には、一度、隣りに位置している機能アイコン102、104、106、108に選択アイコンを切り替える。その後、再度、マルチ操作スイッチ16を操作すればよい。
次に、ディスプレイ11の上段左端部に表示される前席設定温度アイコン101が選択アイコンとして選択されている場合に、ディスプレイ11がどのように表示されるか、マルチ操作スイッチ16の周囲に設けられた間接照明14c〜14fがどのように点灯されるかを説明する。
この場合、図8(a)に示すように、前席設定温度アイコン101を強調する強調表示としての囲み枠45が、前席設定温度アイコン101を囲むように表示される。したがって、ユーザは、前席設定温度アイコン101が現在選択アイコンとして選択されていることを把握することができ、マルチ操作スイッチ16で前席に対する空調の設定温度を設定できることを把握することができる。そして、この状態で、マルチ操作スイッチ16が回転操作された場合には、設定温度が切り替わり、その設定温度に応じて前席設定温度アイコン101の表示が切り替わる。
また、前席設定温度アイコン101と上下左右に隣り合っている機能アイコン101〜109は、風量アイコン102(右)、風向アイコン104(下)である。したがって、マルチ操作スイッチ16の右方向の操作で風量アイコン102に、下方向の操作で風向アイコン104に選択アイコンが切り替わることになる。なお、前席設定温度アイコン101は上段左端部に位置しているので、上隣り及び左隣りには機能アイコン101〜109がない。そのため、マルチ操作スイッチ16を上方向又は左方向に操作しても、選択アイコンが切り替わらず、機能切り替えが行き止まりとなっている。そこで、マルチ操作スイッチ16の次の操作で、選択アイコンがどのように切り替わるかを判断しやすくするために、図8(a)に示すように、ディスプレイ11には、機能切替方向としての右矢印記号47、下矢印記号48が囲み枠45に付帯して表示される。
このように、右矢印記号47、下矢印記号48が表示されることによって、次のマルチ操作スイッチ16の操作で、右に位置している風量アイコン102又は下に位置している風向アイコン104に選択アイコンが切り替わると印象付けることができる。
また、図7(a)に示す上矢印記号46、左矢印記号49は表示されないので(本発明の「機能終端示唆表示」に相当)、マルチ操作スイッチ16を上方向又は左方向に操作しても、他端に位置している機能アイコン101〜109に選択アイコンがジャンプしないで、機能切り替えが行き止まりであることを印象付けることができる。
さらに、図8(b)に示すように、間接照明14d、14eは点灯され、間接照明14c、14fは消灯される。したがって、マルチ操作スイッチ16の右方向、下方向の操作は有効であり、上方向、左方向の操作は無効であると印象付けることができる。そして、間接照明14dの向きと右矢印記号47の向きが右方向で一致しているため、マルチ操作スイッチ16の右方向の操作で、右に位置している風量アイコン102に選択アイコンが切り替わると印象付けることができる。また、間接照明14eの向きと下矢印記号48の向きが下方向で一致しているため、マルチ操作スイッチ16の下方向の操作で、下に位置している風向アイコン104に選択アイコンが切り替わると印象付けることができる。
一方、間接照明14c、14fは消灯されているため、マルチ操作スイッチ16を上方向又は左方向に操作しても、他端に位置している機能アイコン101〜109に選択アイコンがジャンプしないで、機能切り替えが行き止まりであることを一層印象付けることができる。
なお、上記説明したエアコンアイコン105、前席設定温度アイコン101以外の他の機能アイコン101〜109が選択アイコンとして選択された場合であっても、上記図7、図8で説明したのと同様に、選択アイコンの配置位置に応じて、矢印記号46〜49が表示され、間接照明14c〜14fが点灯される。
以上説明したように、本実施形態では、機能アイコン101〜109がディスプレイ11に縦横に配置されている場合でも、マルチ操作スイッチ16をどの方向に操作すると、どの選択アイコンに切り替わるかを容易に判断することができる。また、実際の選択アイコンの切り替え方向とマルチ操作スイッチ16の操作方向も一致している。また、機能切り替えが行き止まりであることも容易に判断することができる。したがって、マルチ操作スイッチ16の操作性を向上できる。
(第四実施形態)
次に、本発明の機能選択装置の第四実施形態を第一〜第三実施形態と異なる部分を中心に説明する。この第四実施形態は、上記の第三実施形態において、機能アイコン101〜109の配置領域の端に位置している機能アイコン101〜109が選択アイコンとして選択されている場合には、その選択アイコンと同列の他端に位置している機能アイコン101〜109にジャンプして選択アイコンを切り替え可能としたものである。その他は、第三実施形態と同じである。
ここで、図9は、ディスプレイ11の上段左端部に位置している前席設定温度アイコン101が選択アイコンとして選択されているときのディスプレイ11を示した図(同図(a))、間接照明14c〜14fの点灯状態を説明するための図(同図(b))である。なお、図9において、第三実施形態と同じ機能を有するものには、同じ符号を付している。
この場合、前席設定温度アイコン101の右隣りには風量アイコン102が、下隣りには風向アイコン104が配置されているので、右矢印記号47と下矢印記号48が囲み枠45に付帯して表示される。そして、図9(b)に示すように、右矢印記号47と下矢印記号48に対応した間接照明14d、14eが点灯される。
一方、前席設定温度アイコン101の上隣りには機能アイコン101〜109が配置されていないが、マルチ操作スイッチ16の上方向の操作で、同じ縦列の他端に位置しているソース選択アイコン107に選択アイコンがジャンプして切り替わる。そこで、前席設定温度アイコン101の上側には、上方向を向いた領域外矢印記号56(本発明の「配置領域外の方向」に相当)が囲み枠45に付帯して表示される。さらに、ジャンプ先のソース選択アイコン107の下側に、ソース選択アイコン107を向いたジャンプ先矢印記号66(本発明の「ジャンプ先アイコン方向」に相当)が表示される。これにより、次のマルチ操作スイッチ16の操作で、ソース選択アイコン107に選択アイコンがジャンプして切り替わることが可能であることを印象付けることができる。
さらに、図9(b)に示すように、マルチ操作スイッチ16の上に位置する間接照明14cが点灯される。このように、間接照明14cが点灯されることにより、マルチ操作スイッチ16の上方向への操作は有効であると印象付けることができ、マルチ操作スイッチ16の上方向の操作で、選択アイコンがソース選択アイコン107にジャンプして切り替わると印象付けることができる。
同様に、前席設定温度アイコン101の左隣りには機能アイコン101〜109が配置されていないが、マルチ操作スイッチ16の左方向の操作で、同じ横列の他端に位置している後席設定温度アイコン103に選択アイコンがジャンプして切り替わる。そこで、前席設定温度アイコン101の左側には、左方向を向いた領域外矢印記号59(本発明の「配置領域外の方向」に相当)が囲み枠45に付帯して表示される。さらに、ジャンプ先の後席設定温度アイコン103の右側に、後席設定温度アイコン103を向いたジャンプ先矢印記号69(本発明の「ジャンプ先アイコン方向」に相当)が表示される。さらに、マルチ操作スイッチ16の左に位置する間接照明14fが点灯される。これにより、次のマルチ操作スイッチ16の左方向の操作で、後席設定温度アイコン103に選択アイコンがジャンプして切り替わると印象付けることができる。なお、領域外矢印記号56、59及びジャンプ先矢印記号66、69が本発明の「機能ジャンプ示唆表示」に相当する。
なお、前席設定温度アイコン101以外の他の機能アイコン101〜109が選択アイコンとして選択された場合であっても、上記図9で説明したのと同様に、選択アイコンの配置位置に応じて、矢印記号46〜49、領域外矢印記号、ジャンプ先矢印記号が表示され、間接照明14c〜14fが点灯される。
以上説明したように、本実施形態では、機能アイコン101〜109がディスプレイ11に縦横に配置されている場合でも、機能切り替えがジャンプして切り替わることを容易に判断することができるので、操作性を向上できる。
(第五実施形態)
次に、本発明の機能選択装置の第五実施形態を第一〜第四実施形態と異なる部分を中心に説明する。本実施形態は、上記第一〜第四実施形態の機能選択装置において、マルチ操作スイッチ16の操作で、機能アイコン91〜93、101〜109がどのように切り替わるかを、ディスプレイ11と間接照明14a〜14fを用いてデモンストレーションをする実施形態である。なお、デモンストレーション以外の構成、処理については、上記第一〜第四実施形態のそれと同じである。また、以下の説明において、上記第一〜第四実施形態と同じ機能を有するものには、同じ符号を付している。
先ず、機能アイコンが左右一列に配置され、機能切り替えが行き止まりとされる第一実施形態の機能選択装置におけるデモンストレーションについて図10を参照して説明する。なお、このデモンストレーションは、図3に示すECU20によって実行され、車両電源がオンされてディスプレイ11の起動時に実行される。なお、このデモンストレーションを実行するECU20が本発明の「操作デモンストレーション手段」に相当する。
ディスプレイ11が起動されると、図10(a)に示すように、ディスプレイ11に、各機能アイコン91〜93が表示される。そして、設定温度アイコン92を強調表示する囲み枠41が、設定温度アイコン92を囲むように表示される。つまり、設定温度アイコン92が選択アイコンとして選択されていることを想定したものである。また、機能切替方向としての矢印記号42、43が囲み枠41に付帯して表示される。したがって、マルチ操作スイッチ16の次の操作で、左隣りに位置している風量アイコン91又は右に位置している風向アイコン93に選択アイコンが切り替わることを容易に判断させることができる。このように、デモンストレーションでは、実際に選択アイコンを選択する際のディスプレイ11と同じ表示がされる。
その後、図10(a)に示すように、マルチ操作スイッチ16の左に位置する間接照明14aが点灯される。これは、マルチ操作スイッチ16の左方向の操作を示唆したものである。その後、図10(b)に示すように、設定温度アイコン92の左隣りに位置している風量アイコン91に囲み枠41の表示が切り替わる。また、機能切替方向としての右矢印記号42が囲み枠41に付帯して表示される一方で、機能切り替えが行き止まりであるので、風量アイコン91の左側には何も表示されない。
これによって、マルチ操作スイッチ16の左方向の操作で、設定温度アイコン92から風量アイコン91に選択アイコンが切り替わることを予め判断させることができる。また、風量アイコン91が選択アイコンとして選択されている場合に、他端に位置している風向アイコン93に選択アイコンがジャンプしないで機能切り替えが行き止まりとなっていることを、予め判断させることができる。
その後、図10(b)に示すように、マルチ操作スイッチ16の右に位置する間接照明14bが点灯される。これは、マルチ操作スイッチ16の右方向の操作を示唆したものである。その後、図10(c)に示すように、風量アイコン91の右隣りに位置している設定温度アイコン92に囲み枠41の表示が切り替わる。また同様に、その後、間接照明14bが点灯(同図(c))→風向アイコン93に囲み枠41が表示(同図(d))、間接照明14aが点灯(同図(d))→設定温度アイコン92に囲み枠41が表示(同図(e))、というようにデモンストレーションが実行される。
これによって、マルチ操作スイッチ16の操作で、機能アイコン91〜93がどのように切り替わるかを予め判断させることができるとともに、機能切り替えが行き止まりであることを予め判断させることができる。
また、デモンストレーションは、ディスプレイ11の起動時に実行されるので、実際に使用する前に操作方法を把握させることができる。また、デモンストレーションは、実際に機能アイコン91〜93が表示されるディスプレイ11及び実際に操作されるマルチ操作スイッチ16の周囲に配置された間接照明14a、14bによって実行されるので、より一層、操作方法を把握させることができる。また、デモンストレーションするための他のディスプレイ等を用意する必要がないので経済的である。
なお、機能切り替えが他端にジャンプ可能な第二実施形態の機能選択装置におけるデモンストレーションについては、一端に位置している風量アイコン91が選択アイコンとして選択されている場合には、図5と同じようにディスプレイ11が表示される。すなわち、風量アイコン91の左側に、左方向を向いた領域外矢印記号51が囲み枠41に付帯して表示される。さらに、風向アイコン93の右側に、風向アイコン93に向いたジャンプ先矢印記号61が表示される。これによって、マルチ操作スイッチ16の左方向の操作で、他端に位置している風向アイコン93に選択アイコンがジャンプして切り替わることを予め判断させることができる。
次に、機能アイコンが縦横に配置され、機能切り替えが行き止まりとされる第三実施形態の機能選択装置におけるデモンストレーションについて図11を参照して説明する。なお、このデモンストレーションは、図3に示すECU20によって実行され、車両電源がオンされてディスプレイ11の起動時に実行される。
ディスプレイ11が起動されると、図11(1)に示すように、ディスプレイ11に、各機能アイコン101〜109が表示される。そして、エアコンアイコン105を強調表示する囲み枠45が、エアコンアイコン105を囲むように表示される。つまり、エアコンアイコン105が選択アイコンとして選択されていることを想定したものである。また、機能切替方向としての矢印記号46〜49が囲み枠41に付帯して表示される。つまり、上記図10のデモンストレーションと同様に、実際に選択アイコンを選択する際のディスプレイ11と同じ表示がされる。
その後、上記図10のデモンストレーションと同様に、間接照明14c〜14fの点灯→囲み枠41の表示切り替え、という実際の操作方法を反映したデモンストレーシが実行される。具体的には、図11(1)の後、間接照明14fが点灯(図11(2))→風向アイコン104に囲み枠45が表示(図11(3))、間接照明14cが点灯(図11(4))→前席設定温度アイコン101に囲み枠45が表示(図11(5))、間接照明14dが点灯(図11(6))→風量アイコン102に囲み枠45が表示(図11(7))、間接照明14eが点灯(図11(8))→エアコンアイコン105に囲み枠45が表示(図11(9))、というようなデモンストレーシが実行される。
この際、選択アイコンの配置位置に応じた矢印記号46〜49が囲み枠45に付帯して表示される。例えば、ディスプレイ11の上段左端部に位置している前席設定温度アイコン101が選択アイコンとして選択されている場合には、図11(5)に示すように、上矢印記号46と左矢印記号49が表示されない。したがって、マルチ操作スイッチ16を上方向又は左方向に操作しても、選択アイコンが切り替わらず、機能切り替えが行き止まりとなっていることを予め把握させることができる。
このように、デモンストレーションが実行されることによって、機能アイコン101〜109が縦横に配置されている場合であっても、マルチ操作スイッチ16の操作で、機能アイコン101〜109がどのように切り替わるかを予め判断させることができるとともに、機能切り替えが行き止まりであることを予め判断させることができる。
なお、機能切り替えが他端にジャンプ可能な第四実施形態の機能選択装置におけるデモンストレーションについても、実際に選択アイコンを選択する際に表示されるディスプレイ11と同じ表示がされる。すなわち、例えば、端に位置している前席設定温度アイコン101が選択アイコンとして選択されている場合には、図9と同じようにディスプレイ11が表示される。これによって、他端に位置している機能アイコン101〜109に選択アイコンがジャンプして切り替わることを予め判断させることができる。
なお、本発明の機能選択装置は上記実施形態に限定されず、特許請求の範囲の記載を逸脱しない範囲で種々変形することができる。以下、各種変形例を説明する。
(変形例1)
上記実施形態では、選択アイコンを強調する強調表示として、図12(a)に示すような、囲み枠5であった。また、上記実施形態では、強調表示に付帯して表示される機能切替方向として、図12(a)に示すような、機能切替方向を示した矢印記号6であった。しかし、強調表示5及び機能切替方向6はこれに限定されるわけではなく、例えば、図12(b)に示すように、強調表示5と機能切替方向6とを同じ枠で一体的に表示してもよい。また、図12(c)に示すように、機能切替方向6をインジケーターのように表示してもよい。また、図12(d)に示すように、強調表示5をとして、選択アイコンに付帯して●を表示してもよい。また、図12(e)に示すように、強調表示5をとして、選択アイコンに付帯してアンダーバーを表示してもよい。その際、機能切替方向6を、そのアンダーバー5の端部を矢印として表示してもよい。また、図12(f)に示すように、強調表示5、機能切替方向6を文字で表示してもよい。
また、図12に示した例以外にも、形状、色、大きさ、明るさ等を変化させて、どのように強調表示、機能切替方向を表示してもよい。また、マルチ操作スイッチ16の周囲に配置され、マルチ操作スイッチの操作方向を示した加飾部(図1参照)や間接照明の形状も、矢印以外にも採用することができる。
(変形例2)
上記実施形態は、図13(a)、図14(a)に示すように、機能アイコンが左右一列に配列、縦横に配列された場合について説明したが、これに限定されるわけではなく、どのように機能アイコンが配列されていても、本発明を適用することができる。例えば、図15(a)に示すように、機能アイコンが十字に配置されていてもよい。この場合、図15(b)に示すように、マルチ操作スイッチの上下左右方向の操作で、十字に配置されている機能アイコンのうち、それぞれ対応する操作方向に配置されている機能アイコンが選択アイコンとして選択される。そして、ディスプレイに表示される機能切替方向として、例えば、図15(a)に示すように、十字に配置されている機能アイコンの中央に、各機能アイコンを向いた矢印記号6が表示される。
また、図16(a)に示すように、機能アイコンが円周に配置されていてもよい。この場合、図16(b)に示すように、マルチ操作スイッチの円周方向の操作で、現在の選択アイコンと円周上で隣り合う機能アイコンに選択アイコンが切り替わる。そして、ディスプレイに表示される機能切替方向として、例えば、図16(a)に示すように、円周上で隣り合う機能アイコンに向いた矢印記号6が表示される。
(その他変形例)
また、上記実施形態では、車載機器として、空調装置やオーディオを例にとって説明したが、ナビゲーション装置などの他の車載機器の機能に対して、本発明を適用してもよい。また、車載器機器の他の機器の機能に対して、本発明を適用してもよい。また、上記実施形態では、機能を選択するスイッチと選択された機能の設定操作をするスイッチを同じスイッチとしていたが、これらを別に設けてもよい。また、上記実施形態では、機能切り替えが行き止まりの場合には、機能切替方向としての矢印記号の表示をしないことによって、機能切り替えが行き止まりであることを示唆していたが、行き止まりである旨を言語等で明示して表示してもよい。
また、上記実施形態では、間接照明14a〜14fをマルチ操作スイッチ16の周辺に設けていたが、マルチ操作スイッチ16自体に設けてもよい。また、上記実施形態では、加飾部30、間接照明14の設置位置、形状で、マルチ操作スイッチ16の操作方向を示唆していたが、マルチ操作スイッチ16自体を操作方向が示唆できる形状としてもよい。