JP5316149B2 - 光信号品質モニタシステム、光信号品質モニタ装置及び光信号品質モニタ方法 - Google Patents
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Description
図1に、本発明の好適な実施の形態に係る光信号品質モニタ装置の機能構成を示す。光信号品質モニタ装置は、キャリア光の周波数を偏波チャネルごとに異なる周波数で変調する変調部11と、偏波チャネルを偏波多重して光伝送路20に出力する偏波多重部12とを備える送信装置10と、受信したデータ変調光信号の変調帯域幅内の全域にわたって、単位光周波数ごとの光強度成分を抽出し、該単位光周波数ごとの光強度成分それぞれについて4種類の偏光成分を検出する偏光成分検出部31と、4種類の光強度偏光成分の強度を演算することによってストークスベクトルを算出するストークスベクトル算出部32と、ストークスベクトルから偏波チャネルごとに付加した周波数変調成分の強度を抽出する強度抽出部33とを備えた光信号品質モニタ装置30とを有する。
なお、周波数発生器1001、1002及び光送信機1003、1004は、図1における変調部11に相当する。また、偏波多重器1005は、図1における偏波多重部12に相当する。光伝送路1006は、図1における光伝送路20に相当する。可変光バンドパスフィルタ1007とCPU1010とを組み合わせたものは、図1における偏光成分検出部31に相当する。ポラリメータ1008とCPU1010とを組み合わせたものは、図1におけるストークスベクトル算出部32に相当する。RFアナライザ1009とCPU1010とを組み合わせたものは、図1における強度抽出部33に相当する。
光送信機1003からデータ変調速度B[bps]で、そのデータ変調信号にBよりも低速な周波数f1[Hz]のAM変調が重畳されたX方向に直線偏光した光信号OPT_SIG1が出力される。同様に、光送信機1004からデータ変調速度B[bps]で、そのデータ変調信号にf2[Hz]のAM変調が重畳されたY方向に直線偏光した光信号OPT_SIG2が出力される。OPT_SIG1とOPT_SIG2とは、偏波多重器1005にて偏波状態が直交した状態で偏波多重される。この偏波多重光信号が、光伝送路1006を通過し、光信号品質モニタ装置1100に入力される。
S1=(2Vh−Vt)/Vt
S2=(2Vq−Vt)/Vt
S3=(2Vr−Vt)/Vt ・・・(1)
図3にFM変調周波数f1、f2と、可変光バンドパスフィルタ光周波数分解能ΔFと、RFアナライザ1009の周波数分解能BWとの関係を示す。f1を中央とする幅BWの帯域とf2を中央とする幅BWの帯域とが離れていることとから、f1とf2との周波数間隔がBW以上となっていることが分かる。また、横軸の値から明らかなように、f1、f2<ΔFである。
BW=1/(2πτ) ・・・(2)
BW>B/(π・Tpmd・ΔF) ・・・(3)
f2>f1+BW ・・・(4)
f2>f1+B/(π・Tpmd・ΔF) ・・・(5)
ΔF>f2>f1+B/(π・Tpmd・ΔF) ・・・(6)
ここで説明する動作は、偏波チャネルごとにモニタしたストークスベクトルから光伝送路2008における光周波数ごとの偏波分散依存損失(PDL:Polarization Dependent Loss)をモニタし、PDL起因の光信号品質劣化をモニタする動作である。
Sx・Sy=|Sx||Sy|cos(θ)=cos(θ) ・・・(7)
ただし、|Sx|=|Sy|=1、Sx・Syはベクトル内積。
|Sx・Sy|=1 ・・・(8)
|S1xS1y+S2xS2y+S3xS3y|=1 ・・・(9)
また、偏波多重光信号には適用できなかった光周波数ごとに偏波分散をモニタする方式を偏波多重光信号にも対応できるようにしているため、偏波チャネルごとに高次を含む偏波分散モニタが可能である。
また、モニタ装置内における可変波長バンドパスフィルタの光周波数分解能と掃引速度、偏波変化速度、データ変調帯域によって、どのような条件でAM変調帯域を設定すれば良いかが明確が明確である。
偏波チャネルごとに光周波数ごとのストークスベクトルのモニタを行い、直交関係を調べることにより、PDLモニタが可能である。したがって、PDLが無視できず、これに起因する偏波チャネルクロストークや偏波分離後の光信号品質が劣化が発生する場合にも対応可能である。
さらに、主信号光速度、キャリア光周波数、データ変調方式に依存しないため、様々な方式の光通信システムに光信号品質モニタシステムとして適用可能である。
11 変調部
12 偏波多重部
20、1006、2008 光伝送路
30、1100、2100 光信号品質モニタ装置
31 偏光成分検出部
32 ストークスベクトル算出部
33 強度抽出部
1001、1002、2001、2002 周波数発生器
1003、1004 光送信機
1005、2005 偏波多重器
1007、2009 可変長バンドパスフィルタ
1008、2010 ポラリメータ
1009 RFアナライザ
1010、2018 CPU
2003、2004 LD
2005、2006 データ変調器
2011 分配器
2012、2013 ロックイン検波器
3001 ポアンカレ球
3002 偏波チャネルXのストークスベクトル
3003 偏波チャネルYのストークスベクトル
Claims (21)
- データ変調光信号のキャリア光の周波数を偏波チャネルごとに異なる周波数で変調する手段と、
前記偏波チャネルを偏波多重して光伝送路に出力する手段とを備える送信装置と、
前記光伝送路を介して受信した前記データ変調光信号の変調帯域幅内の全域にわたって、単位光周波数ごとの光強度成分を抽出し、該単位光周波数ごとの光強度成分それぞれについて所定の相異なる4種類の偏光成分を検出する手段と、
前記偏波チャネルごとに付加した周波数変調成分ごとに4種類の光強度偏光成分の強度を演算することによってストークスベクトルを算出する手段と、
前記ストークスベクトルから前記偏波チャネルごとに付加した周波数変調成分の強度を抽出する手段とを備えたモニタ装置とを有することを特徴とする光信号品質モニタシステム。 - 前記偏波チャネルごとに付加した周波数変調成分の強度を抽出する手段は、ロックイン検波を利用して周波数変調成分の強度を抽出し、
前記ロックイン検波の速度が偏波分散変化速度以上に設定され、
データ変調信号光のキャリア光の周波数を前記偏波チャネルごとに異なる周波数で変調する際の変調周波数間隔が前記ロックイン検波の時定数から定まるロックイン検波周波数分解能以上に設定され、
前記偏波チャネルごとに付加する変調周波数の最大値が、前記データ変調光信号の変調帯域幅内の全域にわたって単位光周波数ごとの光強度成分を抽出する際の分解能によって定まる前記ロックイン検波時の帯域幅に収まるように設定されることを特徴とする請求項1記載の光信号品質モニタシステム。 - 前記モニタ装置は、前記ストークスベクトルの測定値から、ポアンカレ球上における前記ストークスベクトルの軌跡の長さを前記偏波チャネルごとに算出し、前記データ変調光信号が前記伝送路において偏波分散することによって受けた品質劣化量を、前記データ変調光を光学的に偏波分離することなく、前記軌跡の長さに基づいて、偏波チャネルごとにモニタする手段を備えることを特徴とする請求項2記載の光信号品質モニタシステム。
- 前記送信装置は、偏波多重信号として二つの直交する偏波状態のデータ変調光信号を多重し、
前記モニタ装置は、偏波チャネルごとに求められるストークスベクトルから、単位光周波数ごとに偏波チャネル間の直交関係からのずれを算出することにより、前記光伝送路において生じた偏波依存損失をモニタする手段を有することを特徴とする請求項2記載の光信号品質モニタシステム。 - 前記モニタ装置は、前記ストークスベクトルから求まる偏光度に基づいて、前記データ変調光信号が前記伝送路において偏波分散することによって受けた品質劣化量を、前記データ変調光信号を光学的に偏波分離することなく偏波チャネルごとにモニタする手段を備えることを特徴とする請求項2記載の光信号品質モニタシステム。
- 偏波分散変化速度の最大値をTpmd[sec]とし、単位光周波数ごとの光強度成分を抽出する際に測定点をN[pts]と見積もった場合、前記ロックイン検波の周波数分解能BWが1/(2π・Tpmd・N)[Hz]と設計され、偏波チャネルごとに異なる周波数で変調する際の変調周波数間隔がBW[Hz]以上であり、
偏波チャネルごとの偏波分散モニタに必要な光周波数分解能をΔF[Hz]と見積もることにより、偏波チャネルごとに異なる周波数を前記ΔF以下且つ周波数間隔が前記BW以上の任意の二つの周波数に設定されることを特徴とする請求項2から5のいずれか1項記載の光信号品質モニタシステム。 - 前記送信装置は、データ変調光信号のキャリア光の信号光強度を偏波チャネルごとに異なる周波数で強度変調することにより、前記データ変調光信号を出力することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項記載の光信号品質モニタシステム。
- 前記送信装置は、データ変調光信号に偏波チャネルごとに異なる周波数で強度変調を重畳することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項記載の光信号品質モニタシステム。
- 偏波チャネルごとに異なる周波数で変調され、偏波多重されて光伝送路を介して伝送されてきたデータ変調光信号の変調帯域幅内の全域にわたって、単位光周波数ごとの光強度成分を抽出し、該単位光周波数ごとの光強度成分それぞれについて所定の相異なる4種類の偏光成分を検出する手段と、
前記偏波チャネルごとに付加した周波数変調成分ごとに4種類の光強度偏光成分の強度を演算することによってストークスベクトルを算出する手段と、
前記ストークスベクトルから前記偏波チャネルごとに付加した周波数変調成分の強度を抽出する手段とを備えたことを特徴とする光信号品質モニタ装置。 - 前記偏波チャネルごとに付加した周波数変調成分の強度を抽出する手段は、ロックイン検波を利用して周波数変調成分の強度を抽出し、
前記ロックイン検波の速度が偏波分散変化速度以上に設定され、
前記データ変調信号光のキャリア光の周波数を前記偏波チャネルごとに異なる周波数で変調する際の変調周波数間隔が前記ロックイン検波の時定数から定まるロックイン検波周波数分解能以上に設定され、
前記偏波チャネルごとに付加する変調周波数の最大値が、前記データ変調光信号の変調帯域幅内の全域にわたって単位光周波数ごとの光強度成分を抽出する際の分解能によって定まる前記ロックイン検波時の帯域幅に収まるように設定されることを特徴とする請求項9記載の光信号品質モニタ装置。 - 前記ストークスベクトルの測定値から、ポアンカレ球上における前記ストークスベクトルの軌跡の長さを前記偏波チャネルごとに算出し、前記データ変調光信号が前記伝送路において偏波分散することによって受けた品質劣化量を、前記データ変調光信号を光学的に偏波分離することなく、前記軌跡の長さに基づいて、偏波チャネルごとにモニタする手段を備えることを特徴とする請求項10記載の光信号品質モニタ装置。
- 前記ストークスベクトルから求まる偏光度に基づいて、前記データ変調光信号が前記伝送路において偏波分散することによって受けた品質劣化量を、前記データ変調光信号を光学的に偏波分離することなく、偏波チャネルごとにモニタする手段を備えることを特徴とする請求項10記載の光信号品質モニタ装置。
- 偏波分散変化速度の最大値をTpmd[sec]とし、単位光周波数ごとの光強度成分を抽出する際に測定点をN[pts]と見積もった場合、前記ロックイン検波の周波数分解能BWが1/(2π・Tpmd・N)[Hz]と設計され、偏波チャネルごとに異なる周波数で変調する際の変調周波数間隔がBW[Hz]以上であり、
偏波チャネルごとの偏波分散モニタに必要な光周波数分解能をΔF[Hz]と見積もることにより、偏波チャネルごとに異なる周波数を前記ΔF以下且つ周波数間隔が前記BW以上の任意の二つの周波数に設定されることを特徴とする請求項10から12のいずれか1項記載の光信号品質モニタ装置。 - データ変調光信号のキャリア光の周波数を偏波チャネルごとに異なる周波数で変調し、
前記偏波チャネルを偏波多重して光伝送路に出力し、
前記データ変調光信号の変調帯域幅内の全域にわたって、単位光周波数ごとの光強度成分を抽出し、該単位光周波数ごとの光強度成分それぞれについて所定の相異なる4種類の偏光成分を検出し、
前記偏波チャネルごとに付加した周波数変調成分ごとに4種類の光強度偏光成分の強度を演算することによってストークスベクトルを算出し、
前記ストークスベクトルから前記偏波チャネルごとに付加した周波数変調成分の強度を抽出することを特徴とする光信号品質モニタ方法。 - 前記偏波チャネルごとに付加した周波数変調成分の強度を抽出する手段としてロックイン検波を利用し、
前記ロックイン検波の速度を偏波分散変化速度以上に設定し、
データ変調信号光のキャリア光の周波数を前記偏波チャネルごとに異なる周波数で変調する際の変調周波数間隔を前記ロックイン検波の時定数から定まるロックイン検波周波数の分解能以上に設定し、
前記偏波チャネルごとに付加する変調周波数の最大値を、前記データ変調光信号変調帯域幅内の全域にわたって単位光周波数ごとの光強度成分を抽出する際の分解能によって定まる前記ロックイン検波時の帯域幅に収まるように設定することを特徴とする請求項14記載の光信号品質モニタ方法。 - 前記ストークスベクトルの測定値から、ポアンカレ球上における前記ストークスベクトルの軌跡の長さを前記偏波チャネルごとに算出し、前記データ変調光信号が前記伝送路において偏波分散することによって受けた品質劣化量を、前記データ変調光を光学的に偏波分離することなく、前記軌跡の長さに基づいて、偏波チャネルごとにモニタすることを特徴とする請求項15記載の光信号品質モニタ方法。
- 偏波多重信号として二つの直交する偏波状態のデータ変調光信号を多重し、
偏波チャネルごとに求められるストークスベクトルから、単位光周波数ごとに偏波チャネル間の直交関係からのずれを算出することにより、前記光伝送路において生じた偏波依存損失をモニタすることを特徴とする請求項15記載の光信号品質モニタ方法。 - 前記ストークスベクトルから求まる偏光度に基づいて、前記データ変調光信号が前記伝送路において偏波分散することによって受けた品質劣化量を、前記データ変調光を光学的に偏波分離することなく、偏波チャネルごとにモニタすることを特徴とする請求項15記載の光信号品質モニタ方法。
- 偏波分散変化速度の最大値をTpmd[sec]とし、単位光周波数ごとの光強度成分を抽出する際に測定点をN[pts]と見積もった場合、前記ロックイン検波の周波数分解能BWを1/(2π・Tpmd・N)[Hz]と設計し、偏波チャネルごとに異なる周波数で変調する際の変調周波数間隔をBW[Hz]以上とし、
偏波チャネルごとの偏波分散モニタに必要な光周波数分解能をΔF[Hz]と見積もることにより、偏波チャネルごとに異なる周波数を前記ΔF以下且つ周波数間隔が前記BW以上の任意の二つの周波数に設定することを特徴とする請求項14から18のいずれか1項記載の光信号品質モニタ方法。 - データ変調光信号のキャリア光の光強度を偏波チャネルごとに異なる周波数で強度変調することにより、前記データ変調光信号を出力することを特徴とする請求項14から19のいずれか1項記載の光信号品質モニタ方法。
- データ変調光信号に偏波チャネルごとに異なる周波数で強度変調を重畳することを特徴とする請求項14から19のいずれか1項記載の光信号品質モニタ方法。
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