JP5315784B2 - 半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置及びその製造方法に関し、特に浅いソース・ドレイン接合を有するMISFETに有効な半導体装置及びその製造方法に関する。
半導体装置は、スケーリング則に従って微細化が進められている。半導体装置の微細化は、トランジスタにおいて、ゲート電極長の微細化、ゲート絶縁膜の薄膜化、エクステンション領域の浅接合化などにより進められている。それらにより、トランジスタの微細化が進み、半導体装置の高集積化、高駆動化が推し進められている。
従来、トランジスタの微細化に伴い、ソース・ドレイン領域の形成は、イオン注入の低エネルギー化により、急峻な不純物プロファイルを形成し、実現している。図9(a)は、ゲート酸化膜およびゲート電極形成後のCMOSトランジスタの断面図である。ゲート電極加工後に、酸化シリコン膜や窒化シリコン膜からなるオフセットスペーサーを必要に応じて形成する。その後、図9(b)に示すように、PMOS領域をレジスト材料11で表面を覆い、Halo注入及びソース・ドレイン領域注入を実施し、NMOS、PMOSのソース・ドレイン領域7,8を形成する。
ここで、イオン注入時に使用したレジストを除去するためには、例えばSPM(硫酸過水)、APM(アンモニア過水)やDHF(希弗酸)による薬液、あるいは酸素プラズマによるアッシング、あるいはそれらの組み合わせによって行う。これらの処理は、少なからずシリコン基板表面をエッチングする。例えば、APMはシリコン表面を直接エッチングする作用を持つ。あるいはSPMやアッシングによって形成された膜密度の低い酸化シリコン膜(ケミカル酸化膜)は、DHFによって容易にエッチングされる。この繰り返しにより結果としてシリコン表面がエッチングされ、図9(c)のようになる。
その後、図9(d)に示すように、NMOS領域をレジスト材料12で表面を覆い、Halo注入及びソース・ドレイン領域注入を実施し、PMOSのソース・ドレイン領域8を形成する。そして、レジストを剥離した結果、図9(e)を得る。その後、サイドウォールスペーサ9、深い拡散層形成により、図9(f)となる。
このようにして、ソース・ドレイン領域の表面がエッチングされることは、ソース・ドレイン領域の接合深さ(xj)と寄生抵抗の関係を悪化させる。特にトランジスタの微細化が進むとこの影響は顕著となる。例えば、ゲート長30nmのトランジスタは、xjが5nmを要求するが、もしシリコン表面が2nmエッチングされると、寄生抵抗を67%も上昇させることになる。
上記課題を解決するために、特許文献1、2では、半導体製造プロセスで生じるソース・ドレイン領域の酸化を防止するために、ゲート電極加工後に窒化シリコン膜をトランジスタ表面に成膜し、半導体製造プロセスで生じるエクステンション領域のエッチングを防止する方法が開示されている。
しかしながら、この特許文献1、2に開示された半導体装置にはいくつかの問題がある。筆者らの実験によると、窒化シリコンは接触するシリコンの表面近傍のボロンの活性化を阻害するため、Xjが短いところにおけるPMOSのソース・ドレイン領域が著しく高抵抗となり、PMOSの駆動力低下を招くことを見出した。図1は窒化シリコンをシリコン基板に接触させた場合のPMOSのポテンシャル分布である。+側がP型であり、−側がN型となる。これによると、ソース・ドレイン領域表面近傍において、注入されたボロンによってP型となるべき箇所(図1の丸囲み部分)のポテンシャルが低下していた。
酸化防止膜を酸化シリコン膜にすることでこの現象は防ぐことが可能だが、酸化シリコン膜ではn型領域の基板酸化を防ぐことが出来ない。非特許文献1によると代表的なn型の不純物であるリンドープ酸化膜は代表的なp型の不純物であるボロンドープ酸化膜に比べてエッチングレートが非常に早く、保護耐性が弱い。そして、NMOSのソース・ドレイン領域にリンを注入した場合、表面保護膜にも物理的にリンが混入するため、保護膜が酸化シリコン膜の場合は後工程ですべてエッチングされてしまう懸念がある。
特開2004−158806号公報 特開2004−014875号公報 ジャーナル オブ コリアン フィジカル ソサエーティ(Journal of the Korean Physical Society) 33巻, No.,November 1998, pp.S99−S103 (Fig.5)
そこで本発明は、基板酸化が少なく,かつPMOSの駆動力低下を起こさない、保護絶縁膜を備えた半導体装置および半導体装置の製造方法を提供することを主たる課題とする。
(発明の特徴)
本発明の半導体装置は半導体基板と、前記基板上に形成された第1のゲート絶縁膜と、前記第1のゲート絶縁膜上に形成された第1のゲート電極と、前記第1のゲート電極の両側の前記半導体基板内に形成されたN型のソース・ドレイン領域と、前記N型のソース・ドレイン領域の表面を少なくとも第1のゲート電極周辺を覆う第1の保護絶縁膜とを有するNMISFETと、前記基板上に形成された第2のゲート絶縁膜と、前記第2のゲート絶縁膜上に形成された第2のゲート電極と、前記第2のゲート電極の両側の前記半導体基板内に形成されたP型のソース・ドレイン領域と、前記P型のソース・ドレイン領域の表面を少なくとも第2のゲート電極周辺を覆う第2の保護絶縁膜とを有するPMISFETと、を含み、前記第1の保護絶縁膜が一層以上からなり、少なくとも一層は窒化シリコン膜または酸窒化シリコン膜である絶縁膜であり、前記第2の保護絶縁膜のうち半導体基板に接している部分が酸化シリコン膜であり、前記第1の保護絶縁膜下の前記シリコン基板から窒化シリコン膜または酸窒化シリコン膜までの距離よりも前記第2の保護絶縁膜下の前記シリコン基板から窒化シリコン膜または酸窒化シリコン膜までの距離が長いことを特徴とする。
また、前記N型のソース・ドレイン領域が、前記ゲート電極の側壁より外側に形成されたN型の深いソース・ドレイン領域と、前記深いソース・ドレイン領域より浅く前記深いソース・ドレイン領域から前記ゲート電極の下部のチャネル領域に向かって延びたN型のソース・ドレイン拡張領域からなる。
また、前記第1の保護絶縁膜が少なくともN型のソース・ドレイン拡張領域の表面を覆う。
また、前記P型のソース・ドレイン領域が、前記ゲート電極の側壁より外側に形成されたP型の深いソース・ドレイン領域と、前記深いソース・ドレイン領域より浅く前記深いソース・ドレイン領域から前記ゲート電極の下部のチャネル領域に向かって延びたP型のソース・ドレイン拡張領域からなる。
また、前記第2の保護絶縁膜が少なくともP型のソース・ドレイン拡張領域の表面を覆うことを特徴とする。
好適には、前記第1の保護絶縁膜および、前記第2の保護絶縁膜の厚みは0.5nm以上3nm以下となる。
本発明の半導体装置の製造方法は、第1および第2のゲート絶縁膜およびゲート電極が形成された半導体基板上に、半導体基板に接している部分が酸化シリコン膜である第1の絶縁膜を堆積する工程と、第1の絶縁膜堆積より後に、p型のソース・ドレイン領域を含む領域をレジスト等のマスクで覆い、n型のソース・ドレイン領域を含む領域の前記第1の絶縁膜を除去する工程と、前記第1の絶縁膜を除去する工程より後に、半導体基板に接している部分が一層以上からなり、少なくとも一層は窒化シリコン膜または酸窒化シリコン膜である第2の絶縁膜を堆積する工程と、n型のゲート電極・ソース・ドレイン領域を含む領域をレジスト等のマスクで覆い、ボロンもしくは複数のボロンからなる分子を含むp型の不純物のドーピングを行い、前記半導体基板内にp型のソース・ドレイン領域を形成する工程と、前記第2の絶縁膜堆積の後に、p型のゲート電極・ソース・ドレイン領域を含む領域をレジスト等のマスクで覆い、n型の不純物のドーピングを行い、前記半導体基板内にn型のソース・ドレイン領域を形成する工程と、を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法である。
また、第1および第2のゲート絶縁膜およびゲート電極が形成され、レジスト等のマスクでn型のゲート電極・ソース・ドレイン領域を含む領域が覆われた半導体基板上に、フッ素を含む不純物を注入し、レジストを剥離する工程と、その後、酸化シリコン膜を形成する工程と、続いて窒化シリコン膜の堆積もしくは窒素雰囲気処理を行う工程と、その後、p型のゲート電極・ソース・ドレイン領域を含む領域をレジスト等のマスクで覆い、n型の不純物のドーピングを行い、前記半導体基板内にn型のソース・ドレイン領域を形成する工程と、n型のゲート電極・ソース・ドレイン領域を含む領域をレジスト等のマスクで覆い、ボロンもしくは複数のボロンからなる分子を含むp型の不純物のドーピングを行い、前記半導体基板内にp型のソース・ドレイン領域を形成する工程と、を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法によっても得ることができる。
また、第1および第2のゲート絶縁膜およびゲート電極が形成され、レジスト等のマスクでp型のゲート電極・ソース・ドレイン領域を含む領域が覆われた半導体基板上に、窒素を含む不純物を注入し、レジストを剥離する工程と、その後、酸化シリコン膜を形成する工程と、その後、p型のゲート電極・ソース・ドレイン領域を含む領域をレジスト等のマスクで覆い、n型の不純物のドーピングを行い、前記半導体基板内にn型のソース・ドレイン領域を形成する工程と、n型のゲート電極・ソース・ドレイン領域を含む領域をレジスト等のマスクで覆い、ボロンもしくは複数のボロンからなる分子を含むp型の不純物のドーピングを行い、前記半導体基板内にp型のソース・ドレイン領域を形成する工程と、を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法によっても得ることができる。
(作用)
nMOSの保護絶縁膜を、一層以上からなり、少なくとも一層は窒化シリコン膜または酸窒化シリコン膜とすることにより、エッチング耐性が向上し、nMOS領域の拡散層の酸化を抑えることができる。
また、pMOSの保護絶縁膜を半導体基板に接している部分が酸化シリコン膜とすることにより、窒化シリコン膜と接している場合に発生するP型の不純物であるボロンの不活性化を抑えることができる。
本発明により、PMOSのソース・ドレイン形成に用いられるボロンの不活性化が起こらず、PMOSの駆動力を維持しつつ、製造プロセス中にソース・ドレインの不純物注入領域がエッチングを抑えることが出来るため、拡散層領域の抵抗増加を抑制することができ、その結果、高駆動のトランジスタを提供することができる。
(構造)
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図2は本発明の第1の実施の形態である半導体装置の断面図である。
N型のソース・ドレイン領域7の一部の上には、保護絶縁膜5が形成されている。この保護絶縁膜5は窒化シリコン膜である。ボロンを含む不純物を注入して形成されたP型のソース・ドレイン領域8の一部の上には、保護絶縁膜6が形成されている。この保護絶縁膜6は2層からなっており、半導体基板に接している層が酸化シリコン膜である。従って、nMOSの保護絶縁膜のエッチング耐性が高く、nMOS領域の拡散層の酸化を抑えることができる。
また、P型の不純物であるボロンの不活性化を抑えることができる。保護絶縁膜5は窒化シリコン膜の上に酸化シリコン膜が形成された二層構造であり、保護絶縁膜6は酸化シリコン膜単層構造であってもよい。
また、保護絶縁膜5は酸化シリコン膜の上に窒化シリコン膜が形成された二層構造であり、保護絶縁膜6も酸化シリコン膜の上に窒化シリコン膜が形成された二層構造であり、保護絶縁膜5中の窒化シリコン膜からシリコン基板1までの距離よりも保護絶縁膜6中の窒化シリコン膜からシリコン基板1までの距離が長い構造であってもよい。
また、保護絶縁膜5,6は層構造ではなく、徐々に窒素濃度が変化していく状態であってもよい。
また、保護絶縁膜5,6の窒化シリコン膜が酸窒化シリコン膜であってもよい。
図3は本発明の第2の実施の形態である半導体装置の断面図である。
N型のソース・ドレイン領域7およびP型のソース・ドレイン領域8はゲート電極4の側壁10より外側に形成されたN型の深いソース・ドレイン領域と、深いソース・ドレイン領域より浅く、深いソース・ドレイン領域からゲート電極4の下部のチャネル領域に向かって延びたN型のソース・ドレイン拡張領域からなる。N型のソース・ドレイン領域7のソース・ドレイン拡張領域の上には、保護絶縁膜5が形成されている。この保護絶縁膜5は窒化シリコン膜である。
ボロンを含む不純物を注入して形成されたP型のソース・ドレイン領域8のソース・ドレイン拡張領域の上には、保護絶縁膜6が形成されている。この保護絶縁膜6は2層からなっており、半導体基板に接している層が酸化シリコン膜である。従って、nMOSの保護絶縁膜のエッチング耐性が高く、nMOS領域の拡散層の酸化を抑えることができる。また、P型の不純物であるボロンの不活性化を抑えることができる。
(製法)
図4は、本発明の第1の実施の形態の半導体装置及び半導体装置の製造方法である。まず、図4(a)に示すように、半導体基板1上に素子分離酸化膜2を形成した後に、NWell及びPWellを形成する。その後、ゲート絶縁膜3として1.2nmの酸窒化シリコン膜を形成した後に、ポリシリコンを100nm成膜し、そして、フォトリソグラフィー技術によるパターンニングを行い、ゲート電極4を形成する。
次に、図4(b)に示すように、酸化防止の保護酸化膜としてシリコン熱酸化膜6を2nm成膜する。保護酸化膜の膜厚は、0.5nm以上3nm以下の範囲である。
ここで、図5を用いて、この理由を説明する。図中の実線は、ソース・ドレイン表面がエッチングされていないときの理想的な状態の寄生抵抗と接合深さの関係を示している。これに対し、点線は、ソース・ドレイン表面が1.5nmエッチングされた場合の関係を示している。基板表面がエッチングされると、おおよそ接合深さが15nm以下になると寄生抵抗上昇の効果が顕著になることが分かる。
一方、MOSFETに要求される寄生抵抗と接合深さのスペックはITRS(International Technology Roadmap for Semiconductors)で開示されている。近年のMOSFETに要求されるスペックのウィンドウ(余裕)は極めて厳しく、これらの要求を満たさなければ所望の性能を満たすことはできない。図5には、ITRS2005年に示された32nmノード世代のスペックを斜線で記入してある。これによれば、この要求を満たすためにはソース・ドレイン表面のエッチングは1.5nm以下に抑えなければならないことが理解される。
一方、熱酸化で酸化シリコン膜を形成する場合、酸化膜厚の半分の膜厚のシリコン表面を消費してしまう。すなわち、熱酸化それ自体がエッチングと同じ効果を持つ。従って、1.5nm×2=3.0nm以下に熱酸化膜厚を抑えることが必要である。しかし、薄すぎると逆に表面保護効果が小さくなる。熱酸化膜でも、0.5nm以下では短時間のDHF処理でもすぐに除去されてしまう。また、0.5nm以下の熱酸化膜の膜厚制御は困難という問題もある。
熱酸化膜を用いるのは、WETエッチングの耐性が高いため、保護絶縁膜が薄くとも、製造プロセス中に保護絶縁膜の欠損を防げるためである。図6に、各方法で形成した酸化シリコン膜の各種薬液へのエッチングレートを示す。これによると、CVDで形成した酸化シリコン膜に比べ、熱酸化で形成した酸化シリコン膜はエッチングレートが最も遅く、基板保護膜として最も好適である。熱酸化膜に近い酸化シリコン膜を得る方法として、プラズマ酸化でもよい。
次に、形成した保護酸化膜のPMOS領域を図4(c)に示すようにレジスト10で覆い、エッチングによってNMOS領域の保護酸化膜を除去する。その後、窒素プラズマ雰囲気で処理を行い、図4(d)に示すように酸窒化シリコン膜5を形成する。これにより、NMOS領域には窒化シリコン膜が形成され、PMOS領域の保護絶縁膜のWETエッチング耐性も向上する。この結果、PMOS領域の保護絶縁膜はシリコン基板側の窒素濃度が低く、表面側の窒素濃度が高くなる。このようにPMOS領域の保護絶縁膜が窒素を含む場合においても、窒素含有領域をシリコン基板から遠ざけることにより、pMOS領域でのボロンの不活性化を抑えることができる。
次に、図4(e)に示すように、PMOS領域にレジストマスク11を形成し、NMOS領域にHalo及びn型の不純物によるソース・ドレイン注入を行い、n型ソース・ドレイン領域7を形成する。次に、硫酸過水洗浄によりレジストマスク11を除去する。また、レジストの除去方法として、プラズマ酸化雰囲気によるアッシング処理と硫酸過水洗浄を併用することも可能である。保護絶縁膜表面が酸窒化シリコン膜に改質されているために、もしくは窒化シリコン膜であるためにアッシング処理による基板酸化の進行が抑制され、また熱酸化膜を用いているため、硫酸過水洗浄による膜厚減少を抑えられ、イオン注入条件にフィードバックする必要がない。次に、図4(f)に示すように、NMOS領域にレジストマスク12を形成し、PMOS領域にHalo及びボロンイオンによるソース・ドレイン注入を行い、p型ソース・ドレイン領域8を同様に形成する。その後、レジストマスクの除去を行う。
次に、20nmの酸化シリコン膜を成膜する。そして、ドライエッチング(RIE: Reactive Ion Etching)を行い、サイドウォールスペーサ9を形成する。
その後は保護絶縁膜の一部を除去し、公知の手法にてソース・ドレイン電極を形成する。
(発明の他の実施の形態)
上記実施の形態において、ゲート絶縁膜3は、比誘電率5以上の高誘電率絶縁膜単層、酸化シリコン膜/比誘電率5以上の高誘電率絶縁膜積層、酸窒化シリコン膜/比誘電率5以上の高誘電率絶縁膜積層と代用可能である。ゲート絶縁膜3の膜厚は、0.5nm以上、10nm以下が望ましい。
ゲート電極4は、Ni、Co含有電極、W、Ta、Ru、Mo、Tiからなる金属を1つ以上含む金属電極を代用することが可能である。また、後で除去する仮のゲート電極を含む。ゲート電極膜厚は、20nm以上、200nm以下の範囲が望ましい。
酸化シリコン膜6の形成にはHDP膜や、LPCVD膜等を用いても良い。窒化処理によりウエットエッチング耐性を強化するため、熱酸化膜より劣るものの基板の保護効果は得られる。
窒化シリコン膜5の形成には窒素プラズマ雰囲気処理の代わりにCVD(Chemical Vaper Deposition)法やスパッタ法、ALD(Atomic Layer Deposition)法を用いても良い。
サイドウォールスペーサ9の形成には20nmの酸化シリコン膜の代わりに、窒化シリコン膜を使用することも可能である。また、膜構造は、前記酸化シリコン膜単層、前記窒化シリコン膜単層、酸化シリコン膜/窒化シリコン膜積層、窒化シリコン膜積層/酸化シリコン膜、酸化シリコン膜/窒化シリコン膜/酸化シリコン膜の積層構造が代用可能である。膜厚は膜厚範囲は、単層のとき5nm以上80nm以下が望ましい。積層のとき全体の膜厚範囲は、前記の5nm以上、80nm以下が望ましい。
また、サイドウォールスペーサ9をソース・ドレイン注入後に除去し、再度サイドウォールスペーサを付け直しても良い。
また、サイドウォールスペーサ9形成後に、再度PMOS領域にレジストマスクを形成し、NMOS領域にn型の不純物によるソース・ドレイン注入を行い、既に形成されているソース・ドレイン領域よりも深いn型ソース・ドレイン領域を形成してもよい。同様に、NMOS領域にレジストマスクを形成し、PMOS領域にp型の不純物によるソース・ドレイン注入を行い、既に形成されているソース・ドレイン領域よりも深いp型ソース・ドレイン領域を同様に形成してもよい。
p型ソース・ドレイン領域8の形成において、ボロンと共に他のp型不純物を注入しても良い。また、複数のボロンからなるクラスタイオンやカーボランを注入しても良い。
図7は、本発明の第2の実施の形態の半導体装置及び半導体装置の製造方法である。
まず、図7(a)に示すように、半導体基板1上に素子分離酸化膜2を形成した後に、NWell及びPWellを形成する。その後、ゲート絶縁膜3として1.2nmの酸窒化シリコン膜を形成した後に、ポリシリコンを100nm成膜し、そして、フォトリソグラフィー技術によるパターンニングを行い、ゲート電極4を形成する。ゲート絶縁膜3は、比誘電率5以上の高誘電率絶縁膜単層、酸化シリコン膜/比誘電率5以上の高誘電率絶縁膜積層、酸窒化シリコン膜/比誘電率5以上の高誘電率絶縁膜積層と代用可能である。ゲート絶縁膜3の膜厚は、0.5nm以上、10nm以下である。ゲート電極4は、Ni含有電極、W、Ta、Ru、Mo、Tiからなる金属を1つ以上含む金属電極を代用することが可能である。ゲート電極膜厚は、20nm以上、200nm以下の範囲である。
次に図7(b)に示すように、PWell部分をレジストマスク13で覆い、NWell部分にフッ素を注入する。その後、レジストマスク14を除去し、図7(c)に示すように保護絶縁膜としてシリコン熱酸化膜6を成膜する。このとき、さきほど注入したフッ素の効果によって、PMOS領域の酸化シリコン膜15はNMOS領域よりも厚くなる。なお、フッ素注入のタイミングは保護絶縁膜形成以前であれば、何時でも良い。保護絶縁膜の膜厚は、0.5nm以上3nm以下の範囲である。
ここで、保護絶縁膜6,14のWETエッチング耐性をさらに向上させるために、表面の酸化シリコン膜改質処理を行う。図7(d)に示すように、保護絶縁膜であるシリコン熱酸化膜6の表面を窒素プラズマ雰囲気で処理を行い、窒化シリコン膜5を形成する。窒素プラズマ雰囲気処理の代わりにCVD(Chemical Vaper Deposition)法やスパッタ法ぴ、ALD(Atomic Layer Deposition)法にて窒化シリコン膜を形成しても良い。この結果、保護絶縁膜はシリコン基板側の窒素濃度が低く、表面側の窒素濃度が高くなる。そして、窒化シリコン膜形成前の酸化シリコン膜の厚みはPMOS領域で大きいため、PMOS領域でよりシリコン基板側の窒素濃度が低くなる。
その後は、第1の実施形態図4(e)以降の工程を実施する。
このようにPMOS領域の保護絶縁膜が窒素を含む場合においても、窒素含有領域をシリコン基板から遠ざけることにより、nMOS領域のエッチング耐性を高めつつ、pMOS領域でのボロンの不活性化を抑えることができる。
図8は、本発明の第3の実施の形態の半導体装置及び半導体装置の製造方法である。
まず、図8(a)に示すように、半導体基板1上に素子分離酸化膜2を形成した後に、NWell及びPWellを形成する。その後、ゲート絶縁膜3として1.2nmの酸窒化シリコン膜を形成した後に、ポリシリコンを100nm成膜し、そして、フォトリソグラフィー技術によるパターンニングを行い、ゲート電極4を形成する。ゲート絶縁膜3は、比誘電率5以上の高誘電率絶縁膜単層、酸化シリコン膜/比誘電率5以上の高誘電率絶縁膜積層、酸窒化シリコン膜/比誘電率5以上の高誘電率絶縁膜積層と代用可能である。ゲート絶縁膜3の膜厚は、0.5nm以上、10nm以下である。ゲート電極4は、Ni含有電極、W、Ta、Ru、Mo、Tiからなる金属を1つ以上含む金属電極を代用することが可能である。ゲート電極膜厚は、20nm以上、200nm以下の範囲である。
次に図8(b)に示すように、NWell部分をレジストマスク14で多い、PWell部分に窒素を注入する。その後、レジストマスク13を除去し、図8(c)に示すように保護絶縁膜としてシリコン熱酸化膜6を成膜する。このとき、さきほど注入した窒素の効果によって、NMOS領域の酸化膜は酸窒化シリコン膜15となる。なお、窒素注入のタイミングは保護絶縁膜形成以前であれば、どこでも良い。これにより、PMOS側で酸化シリコン膜、NMOS側で酸窒化シリコン膜の酸化保護膜が形成できる。保護絶縁膜の膜厚は、0.5nm以上3nm以下の範囲である。
また、保護絶縁膜6,15のWETエッチング耐性をさらに向上させるために、表面の酸化膜改質処理を行っても良い。たとえば、図8(d)に示すように、保護絶縁膜であるシリコン熱酸化膜の表面を窒素プラズマ雰囲気で処理を行い、酸窒化シリコン膜5を形成する。窒素プラズマ雰囲気処理の代わりにCVD(Chemical Vaper Deposition)法やスパッタ法や、ALD(Atomic Layer Deposition)法にて窒化シリコン膜を形成しても良い。この結果、PMOS領域の保護絶縁膜はシリコン基板側の窒素濃度が低く、表面側の窒素濃度が高くなる。
その後は、第1の実施形態図4(e)以降の工程を実施する。
このようにPMOS領域の保護絶縁膜が窒素を含む場合においても、窒素含有領域をシリコン基板から遠ざけることにより、nMOS領域のエッチング耐性を高めつつ、pMOS領域でのボロンの不活性化を抑えることができる。
窒化シリコン膜をシリコン基板に接触させた場合のPMOSのポテンシャル分布 本発明の半導体装置の第1の実施の形態を示す断面図 本発明の半導体装置の第2の実施の形態を示す断面図 本発明の第1の実施の形態の半導体装置の製法を示す工程図 接合深さと寄生抵抗の関係を示す図 各方法で形成した酸化シリコン膜の各種薬液へのエッチングレートを示す図 本発明の第2の実施の形態の半導体装置の製法を示す工程図 本発明の第3の実施の形態の半導体装置の製法を示す工程図 従来方法の実施形態にかかる半導体装置の各製造工程を示す断面図
符号の説明
1 基板
2 素子分離酸化膜
3 ゲート絶縁膜
4 ゲート電極
5 保護絶縁膜(窒化シリコン膜)
6 保護絶縁膜(酸化シリコン膜)
7 n型ソース・ドレイン領域
8 p型ソース・ドレイン領域
9 サイドウォールスペーサ
10 レジスト
11 レジスト
12 レジスト
13 レジスト
14 フッ素の効果により成長が早くなり厚くなった酸化シリコン膜
15 酸窒化シリコン膜

Claims (3)

  1. 半導体基板と、
    前記基板上に形成された第1のゲート絶縁膜と、
    前記第1のゲート絶縁膜上に形成された第1のゲート電極と、
    前記第1のゲート電極の両側の前記半導体基板内に形成されたN型のソース・ドレイン領域と、
    前記N型のソース・ドレイン領域の表面を少なくとも第1のゲート電極周辺を覆う第1の保護絶縁膜と、
    を有するNMISFETと、
    前記基板上に形成された第2のゲート絶縁膜と、
    前記第2のゲート絶縁膜上に形成された第2のゲート電極と、
    前記第2のゲート電極の両側の前記半導体基板内に形成されたP型のソース・ドレイン領域と、
    前記P型のソース・ドレイン領域の表面を少なくとも第2のゲート電極周辺を覆う第2の保護絶縁膜と、
    を有するPMISFETと、を含み、
    前記第1の保護絶縁膜が一層以上からなり、
    少なくとも一層は窒化シリコン膜または酸窒化シリコン膜である絶縁膜であり、
    前記第2の保護絶縁膜のうち半導体基板に接している部分が酸化シリコン膜であり、
    前記第1の保護絶縁膜下の前記シリコン基板から窒化シリコン膜または酸窒化シリコン膜までの距離よりも前記第2の保護絶縁膜下の前記シリコン基板から窒化シリコン膜または酸窒化シリコン膜までの距離が長いことを特徴とする半導体装置。
  2. 前記N型のソース・ドレイン領域が、
    前記ゲート電極の側壁より外側に形成されたN型の深いソース・ドレイン領域と、
    前記深いソース・ドレイン領域より浅く前記深いソース・ドレイン領域から前記ゲート電極の下部のチャネル領域に向かって延びたN型のソース・ドレイン拡張領域からなり、
    前記第1の保護絶縁膜が少なくともN型のソース・ドレイン拡張領域の表面を覆うNMISFETと、
    前記P型のソース・ドレイン領域が、
    前記ゲート電極の側壁より外側に形成されたP型の深いソース・ドレイン領域と、
    前記深いソース・ドレイン領域より浅く前記深いソース・ドレイン領域から前記ゲート電極の下部のチャネル領域に向かって延びたP型のソース・ドレイン拡張領域からなり、
    前記第2の保護絶縁膜が少なくともP型のソース・ドレイン拡張領域の表面を覆うPMISFETと、
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記第1の保護絶縁膜および、前記第2の保護絶縁膜の厚みが0.5nm以上3nm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置。
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