JP5315215B2 - カーナビゲーション装置 - Google Patents

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Description

本発明は、インターネット上の情報と連携可能なカーナビゲーション装置に関する。
カーナビゲーション装置(以下、カーナビと略す)では、通信機能を内蔵してインターネットに接続できるものや、インターネットのWEB情報を閲覧するためのアプリケーションであるブラウザを内蔵したものが既に開発されている。これらのカーナビとしては特開2001−356019号公報に記載の発明があり、情報センタにアクセスして、情報センタが持つ地点情報の中から、任意の地点を任意の領域で情報検索することが可能である。
また、一般のインターネットから地点情報を検索する方法として、特開平11−272687号公報には緯度経度の検索条件ではなく地図表示画面上に表示された文字をブラウザの検索キーワードとして利用する発明が記載されている。この発明によれば、検索キーワードを文字で指定できるので、WEB上に記録される一般のブログなどのテキスト情報も検索可能である。
あるいは、特開2000−337911号公報では、ブラウザでインターネットのWEB情報を閲覧し、その中から抽出された文字情報を位置情報に変換してカーナビゲーション装置に提供する発明が開示されている。
特開2001−356019号公報 特開平11−272687号公報 特開2000−337911号公報
しかし、特許文献1に記載の地点情報の検索システムは、予め情報に緯度経度のデータを加えておき、カーナビは検索する場所の緯度経度を指定すると情報センタが検索条件に該当するデータを抽出してカーナビに転送する方法となっている。このため、検索したい情報が緯度経度データを持つことが要求されることから、検索対象となる情報は、特定の情報センタが持つものに限定されてしまう。
特許文献2の方法では、表示画面上に表示されている文字以外の情報については検索ができない。従って、表示していない場所に関する情報の検索を行うためには、地図の表示領域を検索の都度切り替える操作が必要になり、操作が煩雑になる。
また、表示している地図の縮尺によっては、検索を希望する地名や住所が表示された地図上に常に表示されるとは限らず、地図上に所望の地名や住所の表示がなかった場合には検索することができない。このため、既に決まっている主たる目的地へ移動する際の立ち寄り場所を探すため目的地周辺に関する情報を検索する場合、主たる目的地が自宅や旅行のスタート地点から遠くて宿泊を伴うような遠距離の場合は、近距離の場合に比べて立ち寄る場所の選択範囲となりうる領域が広くなるため、広域の地図を表示していると、所望の立ち寄り場所が見つからない可能性がある。
同様に、特許文献3に記載の発明では、ブラウザで閲覧しているインターネットのWEB情報に限定されるため、表示していないWEB情報に関する情報の検索を行うためには、WEB情報を検索の都度切り替える操作が必要になり、やはり操作が煩雑になる。
以上の問題を解決するために、まず、緯度経度データを地名文字列に変換する手段によって、検索対象地点の緯度経度情報を地名文字列に変換する。自宅から遠ければ検索領域を広げるため前記文字列を県名レベル、自宅から近ければ、検索領域を狭くするため前記文字列を市レベルとするように地名の階層を変更する。その後、前記文字列を検索サイトの検索キーとしてブラウザに設定する。
また画面上で検索領域をタッチパネルで指定する方法も選択できる。更に、画面上で検索領域を示す円の大きさを指定する方法も選択できる。
本発明によれば、カーナビゲーション装置の目的地周辺や表示場所に関係するインターネットの情報を検索サイトで検索する場合、容易な操作でブラウザに検索文字列を設定することができる。また、検索対象の場所が自宅もしくは旅行のスタート位置から遠い場合は、近い場合に比べ検索領域を自動的に広くすることができる。更に、容易な操作で検索領域を指定することも可能である。
本実施の形態に係るシステム構成を示すブロック図である。 座標・地名変換テーブルの構成例を示した図である。 周辺市町村テーブルの構成例を示したものである。 ナビゲーション処理部とブラウザが連携してインターネットの情報を検索する画面例を示した図である。 検索サイトでの検索結果をブラウザが表示している例を示した図である。 自宅からの検索の対象の場所までの距離に応じて検索領域を変更し地名を抽出する地名文字列抽出処理のフローチャートである。 検索領域とキーワードをメニューで選択する例を示した図である。 検索領域を指で指定する例を示した図である。 地図上で検索領域を決定する処理のフローチャートである。 経路周辺の検索を行う場合の検索領域を決定する処理のフローチャートである。 図表示画面から検索領域を決定する例を示した図である。 画面上の円の大きさで検索領域を決定する処理のフローチャートである。 検索領域の決定方法を説明した図である。 検索領域の決定処理のフローチャートである。 検索結果の中から、立ち寄り地点を登録する例を示した図である。 立ち寄り地点登録処理のフローチャートである。
以下に、本発明を用いたカーナビゲーション装置として動作する車載端末の実施例について、図面を参照しながら説明する。
図1は、通信によってネットワーク20を介し情報センタ40,検索サイト30と接続される車載端末10のシステム構成全体を示したものである。車載端末10は、地図や検索結果を表示する表示器100,表示器100の表示を制御する表示制御部130,表示器100の表面に構成されるタッチパネルで指定された場所を画面上の座標に変換するタッチパネル制御部110,インターネット上のWEB情報を閲覧し表示するブラウザ120,カーナビゲーション装置としての機能を実現するナビゲーション処理部150,ナビ・ブラウザ連携制御部140,ブラウザ120やナビゲーション処理部150からの要求に従って無線通信によりインターネットに代表されるネットワーク20と接続する通信ユニット170から構成される。ブラウザ120は、この通信ユニット170によりネットワーク20を通じて検索サイト30に接続し、そこでの検索結果を表示することができる。
ナビゲーション処理部150は、地図DB(データベース)1510を備え、GPS(Global Positioning System)160を使用した車載端末10の現在位置を計測するロケータ機能,地図表示機能,目的地検索機能,出発地から目的地までのルート探索機能,ルート探索機能によって探索されたルートに従って車載端末10を誘導する誘導機能など、カーナビゲーション装置としての機能を実現する。また、通信ユニット170を介して情報センタ40に地点情報の検索を要求する。
ナビ・ブラウザ連携制御部140は、ナビゲーション処理部150が表示器100に表示している場所や目的地または経由地の周辺に関する情報をネットワーク20から検索するために、検索キーにする地名の文字列を生成して、この文字列をブラウザ120に転送する。そのために、ナビ・ブラウザ連携制御部140の検索領域制御部1460は、検索領域を決定するための全体的な制御を行う。また、地名文字列抽出手段1410は、地点間の直線距離を算出する距離判定部1420,自宅登録位置記憶部1430,座標・地名変換テーブル1440,周辺市町村テーブル1450を使用して、検索文字列を生成する。また、自宅登録位置記憶部1430に自宅位置が登録されていない場合は、ナビゲーション処理部150にルートが設定されていれば、その出発地をナビゲーション処理部150から取得して自宅位置の代わりに使用する。なお以下では、ナビゲーション処理部150が表示器100に表示している場所や目的地または経由地の周辺に関する情報を目的地情報と呼ぶことにする。
情報センタ40は、車載端末10からの要求に応じて、目的地情報となる地点情報を地点情報データベース50の中から検索して車載端末10に送信する。検索サイト30は、ネットワーク20に接続されている多数のWEBサイト(図示しない)を検索キーに従って検索する。
図2は、座標・地名変換テーブル1440の構成例を示したものである。行政区画としての市町村に対応した都道府県名称とそれに続く市町村名称が、それぞれの市町村に対応した地図上の行政の境界線を折れ線で表現した座標点列情報であるポリゴン座標列と対応付けられて記憶されている。折れ線の頂点は緯度経度座標で表現されており、緯度経度で表現された特定の地点がどのポリゴン内に入っているかを判定することで、その地点の都道府県名と市町村名を求めることができる。
図3は、周辺市町村テーブル1450の構成例を示したものである。周辺市町村テーブル1450は、市町村名称とその市町村に隣接する市町村の名称を対応付けて記憶させたテーブルである。例えば「A県YY市」に隣接する市町村は「A県BB市」,「A県MM市」,「B県XX市」であることを示している。この周辺市町村テーブル1450により、指定された市町村周辺の市町村名称を知ることができる。
次に、ナビゲーション処理部150とブラウザ120が連携してネットワーク20の情報を検索する画面例を図4に示す。図4(a)は、ナビゲーション処理部150が表示器100に表示した地図画面の下部に、ナビ・ブラウザ連携制御部140が情報検索ウィンドウ200を表示している例である。この情報検索ウィンドウ200の中に表示される目的地ボタン2010,経路周辺ボタン2020,表示場所ボタン2030のいずれかのボタンを選択すると、それぞれ設定されている目的地,探索された誘導経路、あるいは現在表示されている地図範囲に対応した場所に関係するネットワーク20の情報を検索できる。広域ボタン220と詳細ボタン210は、表示する地図の拡大,縮小を制御するボタンである。
図4(b)は、表示場所ボタン2030を押したときに、抽出された検索文字列が表示された画面の例である。表示場所ボタン2030を押すと検索指示ウィンドウ300が表示され、検索指示ウィンドウ300内には、検索文字列を表示するウィンドウ3010と検索ボタン3020が表示される。また、ウィンドウ3010には検索サイトに送信する検索文字列が表示され、検索ボタン3020を押すと、この検索文字列が検索サイト30に検索キーとして送信され、検索が行われる。
図5は、検索サイト30で検索した結果をブラウザが表示する画面の例である。検索に使用した検索文字列を表示するウィンドウ400と、検索をやり直すための検索ボタン410が画面の上部に表示される。ウィンドウ400の中の検索文字列は自由に編集することができる。また画面の下部には検索領域修正ボタン420が表示される。このボタンを押すと図4(a)の画面に戻る。
次に、検索領域を決定する処理について説明する。この場合の検索では、主たる目的地は既に決定しており、その目的地へ向かう途中に副次的に立ち寄る場所を検索するというケースを想定している。このようなケースでは、主たる目的地が基準となる地点から日帰り程度の距離、つまり自宅もしくは旅行スタート地点から近ければ、あまり目的地から遠くには行かず、自宅から宿泊を伴うような遠出の場合は、主たる目的地から多少離れていても立ち寄る可能性が高くなる場合が多い。つまり、通常、移動の際に基準となる地点から主たる目的地までの移動距離に対して、主たる目的地までの移動経路から副次的に途中で立ち寄る場所への移動距離は短いものとなる場合が多いと考えられる。また、基準となる地点は、多くのカーナビに自宅地点登録機能があるように、自宅が移動の基点となる場合が多いと考えられる。
図6は、基準となる地点として自宅を想定した際に自宅からの検索の対象の指定場所までの距離に応じて検索領域を変更して地名文字列を抽出する地名文字列抽出処理のフローチャートである。この処理では、上述のように自宅あるいは出発地点から指定場所が遠いほど、広い領域の情報を検索対象とする。指定場所としては、目的地または経由地などの地点が設定可能であるが、以下の説明では、図4(a)で目的地ボタン2010が選択され、指定場所として目的地が設定された場合に目的地情報の検索を行うものとする。
まず、ナビ・ブラウザ連携制御部140の検索領域制御部1460は、タッチパネル制御部110からの入力に従い、ナビゲーション処理部150から設定されている目的地の緯度経度情報を指定場所の緯度経度として取得する。また、自宅登録位置記憶部1430から自宅位置の緯度経度情報を取得する。なお、前述のように、自宅登録位置記憶部1430に自宅位置が登録されていない場合は、旅行のスタート位置を代わりに用いる。そして地名文字列抽出手段1410により、目的地の緯度経度と自宅位置の緯度経度を、それぞれ都道府県名と市町村名からなる地名文字列に変換する(S100)。この時、地名文字列抽出手段1410では、座標・地名変換テーブル1440を参照して、緯度経度で指定された地点がポリゴン座標列で指定されたポリゴン内に存在する都道府県名称と市町村名の組み合わせを検索領域制御部1460に返す。
次に検索領域制御部1460では、変換された指定場所の地名文字列と自宅位置の地名文字列を比べて、同一都道府県内であるかどうかを判定する(S110)。指定場所が自宅と同一都道府県内である場合は、比較的自宅から近い近距離と判断して、処理S160へ移る。
一方、指定場所が県外であれば、距離判定部1420に指定場所と自宅位置の緯度経度を渡して、自宅からの指定場所までの距離が、中距離圏に該当するか遠距離圏に該当するかを区別するための閾値と比較することで、指定場所が自宅から遠いか否かを判断する。ここではこの閾値として距離が100km以内かどうかを判定し、100km以内であれば日帰り圏(中距離圏)内、もし100km以遠であれば遠距離圏に該当するものと判断して、距離判定部1420はこの判断結果を検索領域制御部1460に返す。検索領域制御部1460では、距離判定部1420による判断結果をもとに、中距離圏と判断された場合には処理S140へ処理を移し、遠距離圏と判断された場合には処理S130へ移る(S120)。
処理S110で指定場所が比較的自宅から近いと判断された場合には、検索領域を狭くするため、地名文字列抽出手段1410から受け取った指定場所の都道府県名と市町村名を結合して、検索文字列に設定する(S160)。また処理S120で、指定場所が中距離圏と判断された場合には、検索領域を中距離圏に相当するものとして、指定場所の都道府県名及び市町村名を結合して検索文字列に設定し(S140)、この検索文字列を地名文字列抽出手段1410に渡して、指定場所周辺の市町村名称を検索文字列に追加する(S150)。この時、地名文字列抽出手段1410では、検索領域制御部1460から受け取った検索文字列に設定されている、指定場所の都道府県名称と市町村名称を結合した地名をキーにして周辺市町村テーブル1450を参照することで、この指定場所に該当する市町村の周辺市町村名称を抽出して検索文字列に結合し、検索領域制御部1460に返す(S150)。検索領域が複数の市町村となる場合は、それらの市町村名称をOR文字で接続した文字列が検索文字列となる。一方、指定場所が遠距離圏に該当するものと判断された場合には、検索領域を広くするために指定場所の都道府県名を検索文字列として設定する(S130)。
以上のようにして生成された検索文字列は、図4(b)の検索文字列を表示するウィンドウ3010に表示される(S1470)。更に、検索文字列で指定された地名に関してどのような情報を検索するのかを決定する検索キーワードを追加する(S1480)。この文字は後述する設定情報記憶部に格納されている文字列が使用され、図4(b)は、例として「イベント」という文字が設定されていた場合の表示例となっている。前述のように、検索ボタン3020が選択されることで、ウィンドウ3010に表示されている検索文字列が検索キーとしてブラウザ120に送られ、ブラウザ120からこの検索キーが通信ユニット170,ネットワーク20を介して検索サイト30に送られる。
以上の処理によれば、自宅からの目的地の距離に応じて検索対象とする地名が変わるため、検索領域を自動的に選択することができ、領域指定の操作が容易になる。
次に、検索領域あるいは検索キーワードを予めメニューで選択しておく例を図7を用いて説明する。図7(a)は、デフォルトの検索領域を予め選択しておくためのメニュー画面である。リストで表示されている検索領域の先頭にあるボタン430を選択しておくことで、デフォルトの検索領域を選択する。メニューの1行目は、図6のフローチャートで示した方法により検索領域を自宅からの距離に応じて決定する。メニューの2行目は画面で表示されている地図の領域を検索領域とする。この場合、検索領域を変更するためには、例えば図4(a)の表示画面の広域ボタン220,詳細ボタン210の各ボタンで縮尺を変更することで、画面に表示される地図範囲を変更することで行う。メニューの3行目は地図上で直接指定した範囲を検索領域とする。メニューの2行目のように画面に表示された領域を検索領域とする方法に対するメリットは、表示されている地図の表示縮尺に影響されず領域を選択できることにある。この方法については、後で詳細を述べる。メニューの4行目は、指定された地点の都道府県レベルに固定とする。メニューの5行目は、指定された地点の市町村レベルに固定とするものである。これら検索領域の設定情報は、設定情報記憶部1470に記憶される。
図7(b)は、検索対象とするジャンルを指定する検索キーワードを設定しておく際の表示画面である。検索キーワードとしては、例えば「見どころ」,「イベント」,「祭り」,「話題のスポット」から選択する。また、“<<ユーザ定義>>”を選択した場合には、自分で定義した検索キーワードを入力しておくことができる。この検索キーワードを入力する方法は、例えばソフトウェアキーボードを表示器100に表示して文字入力を行う方法がある。これら検索キーワードの情報も、設定情報記憶部1470に記憶される。
図8は、検索領域を地図上で指定する場合の例として、表示された地図の上を指でなぞって領域を指定する例を示す。図7(a)の検索領域を選択するメニュー画面でデフォルトの検索領域として「地図上で指定」を選択しておくと、地図表示画面の下側の情報検索ウィンドウ200には、表示場所付近ボタン2031が表示される。この表示場所付近ボタン2031を選択すると、使用者は画面上を指450でなぞって検索領域を指定することができる。使用者が指450でなぞった軌跡460に囲まれる部分と交差する市町村を検索領域とする。この方法によれば、直感的に検索領域を指定することができるため、検索領域の指定操作を容易にすることができる。
図9は、地図上で検索領域を指定する場合と画面に表示されている地図の領域とする場合のフローチャートである。図9(a)は、図8に示した例のように、指450でなぞった軌跡460に囲まれる部分と交差する市町村を検索領域として検索文字列とする地名文字列を抽出する処理である。ナビ・ブラウザ連携制御部140の検索領域制御部1460では、タッチパネル制御部110から送られてくる、指450がなぞった軌跡460の画面上のXY座標を緯度経度の点列に変換する(S200)。そして変換された緯度経度の点列を地名文字列抽出手段1410に渡す。
地名文字列抽出手段1410では、座標・地名変換テーブル1440に記憶されているポリゴン座標列による多角形の中から、緯度経度の点列で指定された多角形に包含される多角形、または交差する多角形を抽出する(S210)。このようにして抽出された多角形のポリゴン座標列に該当する都道府県名と市町村名をリストアップして結合した地名文字列を、検索文字列として検索領域制御部1460に返す(S220)。
なお、処理S210で、多角形同士の包含関係を判定する方法としては、特開平10−31746で公開されているような方法もあるが、もっと大まかに判定して判定処理を高速化しても良い。例えば、軌跡460で指定された多角形に外接する矩形の座標を求め、その矩形の領域を検索領域に指定する。矩形領域で検索領域を指定した場合は、後で説明する図9(b)に示すフローチャートの処理S240と同様にして処理することができる。
次に、図7(a)の検索領域を選択するメニュー画面で、デフォルトの検索領域として「画面の表示領域」を選択した場合の処理を図9(b)に示す。この処理ではまずナビ・ブラウザ連携制御部140の検索領域制御部1460は、ナビゲーション処理部150から表示されている地図領域の四角形の頂点座標を取得し、これを緯度経度に変換する(S230)。そして変換された緯度経度の四角形の情報を地名文字列抽出手段1410に渡す。
地名文字列抽出手段1410では、座標・地名変換テーブル1440に記憶されているポリゴン座標列による多角形の中から、検索領域制御部1460から受け取った緯度経度で指定された四角形に包含される多角形、または交差する多角形を抽出する(S240)。このようにして抽出された多角形のポリゴン座標列に該当する都道府県名と市町村名をリストアップして結合した地名文字列を、検索文字列として検索領域制御部1460に返す(S221)。
次に、図10に、経路周辺を検索領域とする場合のフローチャートを示す。図4(a)の経路周辺ボタン2020を選択すると、経路周辺の領域を検索領域とした検索を行うことができる。経路データはナビゲーション処理部150に経路を構成する道路リンクのノードが連続した、ノード点列による折れ線データとして情報が保持されている。そこで検索領域制御部1460は、ナビゲーション処理部150からその折れ線データの頂点に当たるノードの緯度経度を点列として取得する(S300)。次にこうして取得した経路に対応する緯度経度の点列の折れ線を地名文字列抽出手段1410に渡す。
地名文字列抽出手段1410では、座標・地名変換テーブル1440に記憶されている市町村のポリゴン座標列の内から、受け取った点列の折れ線と交差するポリゴン座標列を抽出する(S310)。そして抽出されたポリゴン座標列に対応する都道府県名称と市町村名称をつなげた地名文字列をリストアップし、リストアップした地名文字列が複数ある場合には重複する地名文字列を除いて結合し、検索文字列として検索領域制御部1460に返す(S320)。この処理によれば、経路が交差する地名を生成することで、経路周辺の情報を容易な操作でネットワーク20から検索できる。
図11は、地図表示画面から検索領域を決定する他の方法として、表示されている地図範囲全てを検索領域とするのではなく、画面上で設定される円の大きさで検索領域を決定する方法を示す図である。検索領域は、この円480に包含される市町村及び円480と交差する市町村とする。画面には選択領域を表す円480と、その円480の大きさを決定するためのスライドボタン470が表示されている。円480の大きさを変更する場合、指450でスライドボタン470を左に動かせば小さくなり、右に動かせば大きくなる。
図12は、この画面上の円の大きさで検索領域を決定する処理のフローチャートである。まず、検索領域制御部1460はタッチパネル制御部110から送られてくるスライドボタン470の位置に合わせて、円480の大きさを決定し、円480の情報(中心座標と大きさ)を地名文字列抽出手段1410に渡す(S400)。地名文字列抽出手段1410では、座標・地名変換テーブル1440に記憶されている市町村のポリゴン座標列の内から、受け取った円と交差するポリゴン座標列を抽出する(S410)。抽出する方法は、当該円480の中心と各市町村のポリゴン座標列の各頂点との直線距離を算出し、その距離が当該円480の半径以下のものがあるポリゴンを抽出することで可能である。そして抽出されたポリゴン座標列に対応する都道府県名称と市町村名称をつなげた地名文字列をリストアップし、リストアップした地名文字列が複数ある場合には重複する地名文字列を除いて結合し、検索文字列として検索領域制御部1460に返す(S420)。この方法によれば、検索対象地域を画面上の円480で確認することができ、容易な操作でネットワーク20の検索領域を決定できる。
図13は、立ち寄り地点の検索領域の決定方法として、自宅から目的地までの距離が短ければ目的地から短時間で到達可能な短い距離の領域とし、遠ければ目的地から遠くまでの領域を設定する例を説明した図である。図13(a)は自宅510から目的地530までが近い場合の例として、自宅510から目的地530までの経路520の長さが100km未満であれば、目的地530付近の検索領域540の大きさを目的地530から直線距離で30km、または目的地から1時間で到達できる範囲を検索領域とする例を示している。ここで直線距離30kmの範囲とは、一般道を平均30km/hで走行した場合におよそ1時間で到達できる範囲の概略として決めたものである。一方、図13(b)は、自宅510から目的地530までが遠い場合の例として、自宅510から目的地530までの経路520の長さが100km以上であれば、目的地530付近の検索領域540の大きさを目的地530から直線距離で90km、または3時間で到達できる円の範囲を検索領域とする例を示している。ここで直線距離90kmの範囲とは、一般道を平均30km/hで走行した場合におよそ3時間で到達できる範囲の概略として決めたものである。またこの検索領域の円540の中に高速道路550のインターチェンジが入っていると、高速道路550に沿った部分については3時間で到達できる距離が長くなる。そこで、それらの部分は領域560と領域570のように検索領域を広げる。
図14は、図13(a),(b)で説明した検索領域の決定方法に基づき、検索文字列に用いる地名文字列を求める処理のフローチャートを示したものである。まず、ナビ・ブラウザ連携制御部140の検索領域制御部1460は、ナビゲーション処理部150から目的地の緯度経度情報を取得する。また、自宅登録位置記憶部1430から自宅位置の緯度経度情報を取得する。そして、距離判定部1420により、自宅もしくは出発地から目的地までの経路距離を算出し(S600)、算出した自宅もしくは出発地から目的地までの経路距離が100km以上かどうかを判定して、その結果を検索領域制御部1460に返す(S610)。検索領域制御部1460では、返された判定結果が、自宅もしくは出発地から目的地までの経路距離が100km以上であったならば、目的地を中心とした半径90kmの円の領域を検索領域とし、地名文字列抽出手段1410に対して、目的地の緯度経度情報と円の半径を渡し、目的地を中心とした半径90kmの円の領域の地名文字列を抽出する(S620)。ここで円の半径を90kmとしているのは、前述のように一般道を平均30km/hで走行した場合におよそ3時間で到達できる範囲の概略として検索領域の円を設定しているためである。検索領域の円の中に包含されるかもしくは交差する市町村名の抽出は、図12の処理S410,処理S420と同様にすればよい。
次に、ナビゲーション処理部150から目的地周辺の高速道路とインターチェンジの座標情報を入手し、検索領域の円の中にインターチェンジが存在するかどうかを判定する(S630)。もし円の中にインターチェンジが存在する場合は、目的地からそのインターチェンジを通って高速道路を走行し、高速道路上で3時間以内に到達できる地点を概算するため、まず目的地とインターチェンジの座標情報を用いて、目的地から対象とするインターチェンジまでの直線距離を算出する。この直線距離を時速30kmで走行するものと仮定した場合の所要時間を目的地からそのインターチェンジに到達するまでの所要時間と見なし、その所要時間を3時間から引いた残りの時間で高速道路を時速80kmで走行したときに到達できる地点を求める。そしてインターチェンジからこの地点までの高速道路に沿った領域を指定して地名文字列抽出手段1410により地名文字列を抽出する。この地名文字列を処理S620で求めた地名文字列と結合し、更に重複する地名を省いて、高速道路を走行した場合を含め3時間で到達可能な範囲を対象とした地名文字列とする(S640)。道路と交差する地名の抽出は、図10に示した経路沿いの領域を検索領域とした場合の処理と同様にすればよい。
一方、処理S610で返ってきた判定結果が経路距離が100km未満の場合は、処理S620と同様にして目的地を中心とした半径30kmの円の領域の地名文字列を抽出する(S650)。ここで円の半径を30kmとしているのは、前述のように一般道を平均30km/hで走行した場合におよそ1時間で到達できる範囲の概略として検索領域の円を設定しているためである。
次に、ナビゲーション処理部150から目的地周辺の高速道路とインターチェンジの座標情報を入手し、検索領域の円の中にインターチェンジが存在するかどうかを判定する(S660)。もし円の中にインターチェンジが存在する場合は、目的地からそのインターチェンジを通って高速道路を走行し、高速道路上で1時間以内に到達できる地点を概算するため、まず目的地とインターチェンジの座標情報を用いて、目的地から対象とするインターチェンジまでの直線距離を算出する。この直線距離を時速30kmで走行するものと仮定した場合の所要時間を目的地からそのインターチェンジに到達するまでの所要時間と見なし、その所要時間を1時間から引いた残りの時間で高速道路を時速80kmで走行したときに到達できる地点を求める。そしてインターチェンジからこの地点までの高速道路に沿った領域を指定して地名文字列抽出手段1410により地名文字列を抽出する。この地名文字列を処理S650で求めた地名文字列と結合し、更に重複する地名を省いて、高速道路を走行した場合を含め3時間で到達可能な範囲を対象とした地名文字列とする(S670)。
図15は、ネットワーク20でWEB情報を検索した結果の中から、立ち寄り地点を選択してナビゲーション処理部150に登録する例を示す画面の例である。表示器100には、検索結果の1つをブラウザ120で表示しており、表示画面の下部には目的地検索ウィンドウ490と、検索ボタン500が表示される。この図15では、ブラウザ120が表示している内容の中で、「○○植物園」の立ち寄りを設定する例を表している。指450で「○○植物園」という文字をなぞると、目的地検索ウィンドウ490に「○○植物園」という文字が表示され、その後、検索ボタン500を選択することによって、「○○植物園」の文字列が立ち寄り地点としてナビゲーション処理部150に登録される。
図16は、図15示した処理のフローチャートである。まず、ナビ・ブラウザ連携制御部140の検索領域制御部1460では、ブラウザ120が表示している文字の中から、タッチパネル制御部110からの座標情報に基づいて指450がなぞった文字列を抽出する(S500)。そのために、指がなぞった画面上のタッチ座標値と、ブラウザ120が画面に表示している文字列の1文字ずつの外接四角形の座標とを比較して、タッチ座標が含まれる外接四角形に対応する文字の抽出を繰り返すことで、指がなぞった範囲の文字列を取得する。次に、検索領域制御部1460は、取得した文字列を表示制御部130に渡し、表示制御部130では渡された文字列を目的地検索ウィンドウ490に表示する(S510)。次に、検索ボタン500が押されるまで待つ(S520)。検索ボタン500が押されると、車載端末10は当該文字列を情報センタ40に送信する(S530)。情報センタ40は、車載端末10から送信された上記文字列を地点情報データベース50と照合し、一致するものを検索する(S540)。地点情報データベース50には、地点名称ごとに対応する緯度経度情報を持っている。検索した結果は情報センタ40から車載端末10に送られる(S550)。車載端末10は、情報センタ40から送信された検索結果の緯度経度情報に基づき、地図上に表示する(S560)。
以上、本実施例によれば、目的地付近の立ち寄り場所をネットワーク20上から検索する場合、検索領域を自宅からの距離に応じて自動的に設定、または使用者によって容易に設定できるため、検索操作が容易になるという効果がある。
10 車載端末
20 ネットワーク
30 検索サイト
40 情報センタ
50 地点情報データベース
100 表示器
110 タッチパネル制御部
120 ブラウザ
130 表示制御部
140 ナビ・ブラウザ連携制御部
150 ナビゲーション処理部
160 GPS
170 通信ユニット
1410 地名文字列抽出手段
1420 距離判定部
1430 自宅登録位置記憶部
1440 座標・地名変換テーブル
1450 周辺市町村テーブル

Claims (7)

  1. 情報を検索する検索サイトにアクセスするブラウザと、指定された地点に至る経路を探索して誘導案内するナビゲーション処理部と経路の基準となる地点を登録する地点登録手段と座標で指定された位置情報から地名文字列を生成する地名変換手段と地名変換手段が生成した地名文字列を検索サイトによる検索キーワードに設定するブラウザ連携手段とを備えたカーナビゲーション装置であって、
    前記ブラウザ連携手段は、座標と地名の対応関係を記憶した地名変換テーブルを備え、
    前記地名変換手段は、前記指定された地点と前記地点登録手段に登録されている地点との距離を判定し、前記距離に応じて検索する領域の大きさを、前記距離が離れている場合には前記指定された地点を含み当該領域が大きくなるように設定し、前記指定された地点と前記地点登録手段に登録されている地点が同一都道府県内の場合、前記距離が所定の閾値以下であれば、前記指定された地点と同じ市町村を前記領域に設定し、当該設定された領域に対応する地名を前記地名変換テーブルから求めて地名文字列を生成する
    ことを特徴とするカーナビゲーション装置。
  2. 前記地名変換手段は、前記指定された地点と前記地点登録手段に登録されている地点が同一都道府県内ではない場合、前記距離が所定の閾値以下の場合には、変換した地名に隣接する他の行政境界の市町村を前記領域に含めることを特徴とする請求項1に記載のカーナビゲーション装置。
  3. 前記地名変換手段は、検索する領域の大きさを前記指定された地点から所定の平均走行速度による走行時間により定まる範囲とし、前記指定された地点と前記地点登録手段に登録されている地点との距離の判定において、前記距離が所定の閾値未満の場合には、前記距離が前記閾値以上の場合に比べて、走行時間が短くなるように前記検索する領域を設定する
    ことを特徴とする請求項1に記載のカーナビゲーション装置。
  4. 前記地点登録手段に登録される基準となる地点は、自宅として登録された地点であることを特徴とする請求項1に記載のカーナビゲーション装置。
  5. ブラウザにより情報を検索する検索サイトにアクセスする処理と、登録地点を基準として指定された地点に至る経路を探索して誘導案内するナビゲーション処理と座標で指定された位置情報から地名文字列を生成する地名変換処理と地名変換処理により生成した地名文字列を検索サイトによる検索キーワードに設定するブラウザ連携処理を行うカーナビゲーション装置における検索キーワード設定方法であって、
    前記カーナビゲーション装置は、座標と地名の対応関係を記憶した地名変換テーブルを備え、
    前記地名変換処理は、前記指定された地点と前記登録地点との距離を判定し、前記距離に応じて検索する領域の大きさを、前記距離が離れている場合には前記指定された地点を含み当該領域が大きくなるように設定し、前記指定された地点と前記登録地点との距離の判定において、前記指定された地点と前記登録地点が同一都道府県内の場合、前記距離が所定の閾値以下の場合には、前記指定された地点と同じ市町村を前記領域に設定し、当該設定された領域に対応する地名を前記地名変換テーブルから求めて地名文字列を生成する処理を行う
    ことを特徴とするカーナビゲーション装置における検索キーワード設定方法。
  6. 前記地名変換処理は、前記指定された地点と前記登録地点が同一都道府県内ではない場合、前記距離が所定の閾値以下であれば、変換した地名に隣接する他の行政境界の市町村を前記領域に含めることを特徴とする請求項5に記載のカーナビゲーション装置における検索キーワード設定方法。
  7. 前記地名変換処理は、検索する領域の大きさを前記指定された地点から所定の平均走行速度による走行時間により定まる範囲とし、前記指定された地点と前記登録地点との距離の判定において、前記距離が所定の閾値未満の場合には、前記距離が前記閾値以上の場合に比べて、走行時間が短くなるように前記検索する領域を設定する
    ことを特徴とする請求項5に記載のカーナビゲーション装置における検索キーワード設定方法。
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