JP5314946B2 - 加熱炉制御装置 - Google Patents
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Description
また、加熱炉では、炉内の酸素濃度(O2)を計測し、燃料量や流入する空気量を制御することで、空燃比を適正な状態に保ち、不完全燃焼や、酸素過剰によるNOxなどの窒素酸化物の発生を抑制するとともに、燃料費を節減するようになっている。
このような加熱炉を制御する方法として、例えば、排ガス中の酸素濃度と一酸化炭素濃度を計測して、空燃比制御と炉圧制御を行う技術が開示されている(例えば、特許文献1)。
通常、実施されている加熱炉の制御構成を図4に示す。
図4に示すように、加熱炉10には、加熱炉への空気量を制御するダンパー11と、加熱炉10に燃焼ガスを供給する燃焼ガスライン12と、燃焼ガスの流量を計測する流量計12aと、被加熱体である所定の流体等を炉内に送入する供給ライン13と、その流体等の流量を計測する流量計13aと、加熱された被加熱体を送出する排出ライン14と、加熱された被加熱体の温度を測定する温度計14aと、排ガス中の酸素濃度を測定する酸素濃度計15aと、排ガス圧(ドラフト圧)を計測するドラフト圧力計16aなどが設置されている。
そして、設定された目標値である酸素濃度SVと酸素濃度計15aによって計測された酸素濃度との偏差に基づき、ドラフト圧力計16aによって計測されるドラフト圧に対し目標値を演算するPI(比例積分)演算部15と、PI演算部15からの目標値とドラフト圧力計16aによって計測されたドラフト圧との偏差に基づき、ダンパー11を操作する操作量を演算するPI演算部16など、加熱炉10を制御する加熱炉制御装置1が設けられている。
そして、このような加熱炉制御装置1では、目標値と計測されたドラフト圧と酸素濃度との偏差に基づき、ダンパー11を制御することで、変化する被加熱体の負荷や燃焼ガス量、外気からの空気の侵入等の外乱に対して、炉内の燃焼状態を適正に保持するようになっている。
酸素濃度計15aとドラフト圧力計16aで計測された計測データの時間的な変動の推移を図5に示す。同図において、実線は、ドラフト圧を示し、一点鎖線は、酸素濃度を示している。
同図から明らかなように、外乱等により加熱炉への空気量が変動した場合、この変動がドラフト圧の変化として検出されるよりも、酸素濃度の変化として検出されるほうが速いことがわかる。
例えば、同図において、a−b及びc−d間は、約3分の間隔があり、空気量の変動が、酸素濃度の変化として現れるほうが速いことがわかる。
本来カスケード制御においては、応答が速い制御を二次ループとすることで、時定数やむだ時間などの時間遅れを小さくすることを目的としているが、実際には、応答の遅いドラフト圧に基づく制御を二次ループとしている。
その結果、カスケード制御による効果を享受することがなく、かえって制御効率を悪化させていた。
また、同図におけるドラフト圧の変動と酸素濃度の変動は、強い相関性を有していることがわかる。
すなわち、ドラフト圧の変動と酸素濃度の変動は、位相と振幅が異なるだけで、変動の推移はほぼ同じである。
以上のことから、応答の速い酸素濃度の変化に基づいてダンパー制御をすべきであることがわかる。
同図に示す○印は、ドラフト圧の計測データを示し、△印は、酸素濃度の計測データを示す。
同図から明らかなように、酸素濃度は、ダンパー11の開度に対して、相関関係(ダンパー11を開くと、酸素濃度が増加する傾向)を有しているが、ドラフト圧は、本来ダンパー11を開くと、圧力が低下する傾向を示すはずであるが、ダンパー11の開度に対して、明確な相関関係が見当たらない。
この結果を考察すると、ドラフト圧は、炉外からの空気の侵入などの外乱の影響を受け、これによるノイズを拾っていると考えられる。
さらに、このような影響から炉内の酸素濃度の制御精度が悪化し、計測される酸素濃度も高い状態で制御されていた。これにより、過剰酸素による窒素酸化物の発生も懸念されるとともに、空燃比を適正な状態に保つための燃料ガスの供給も増え、燃料コストを増大させる要因にもなっていた。
しかしながら、加熱炉の保圧は、安全面上必要不可欠であるため、炉圧の監視によるドラフト圧制御は、軽視できるものではない。
[第一実施形態]
図1は、本実施形態に係る加熱炉制御装置のブロック線図であり、図2は、本実施形態に係る操作端であるダンパーに入力される操作量と計測される制御量との入出力特性を示す図である。
従って、加熱炉10に設置された流量計12a,13a、温度計14a、炉内の酸素濃度を計測する酸素濃度計15a、炉圧を計測するドラフト圧力計16a、各種ライン12,13,14は、前述した加熱炉10に設置されたものと同一となっている。
なお、本実施形態で使用する酸素濃度計15aは、特に、応答特性の速いジルコニア式の酸素濃度計としてある。
そして、本実施形態の加熱炉制御装置1は、CPUやROM,RAMなどの記憶手段、I/O等を有するコンピュータで構成され、図1に示すように、前述した炉圧であるドラフト圧に基づく制御と酸素濃度に基づく制御をカスケード接続とせず、各々独立した二つのフィードバック制御によって、一つの操作端であるダンパー11を制御する、所謂オーバーライド制御を行うようになっている。
各フィードバック制御には、目標値から計測された制御量を減算し、偏差を算出する減算部18,19と、算出された偏差に基づき、ダンパー11に入力する操作量を演算するPID演算部20,30と、所定の条件に基づき、PID演算部20,30で算出された操作量のうちいずれかの操作量を選択する選択部40と、選択された操作量に、ダンパー11が有する入出力特性から特定される操作量を加算してダンパー11に入力する加算出力部50が設けられている。
そして、算出された偏差E1,E2に基づき、各フィードバック制御に対応して設けられた比例積分微分演算処理を行う第一の演算部であるPID演算部20及び第二の演算部であるPID演算部30が、ダンパー11に入力する操作量を算出するようになっている。
一方、目標値SV1は、最適な酸素濃度となる値(例えば、1.0%)に設定されている。この目標値SV1は、加熱炉10の運転開始時(加熱炉制御装置1の電源投入時)で計測される制御量PV1とほぼ一致している。PID演算部20は、制御量PV1を目標値SV1に追従させるため、ダンパー11を一定に開いて制御する操作量(例えば、ダンパー開度46〜48%程度)を出力する(図6参照)。
選択部40では、各PID演算部20,30からの操作量を比較し、大きい操作量をダンパー11に入力される操作量として選択するようになっている。すなわち、選択部40はハイセレクタ(HSS)として機能する。
上述したように、加熱炉10の運転開始時では、PID演算部30は、ダンパー11を閉じる方向の操作量(操作量が小さくなる)を出力し、一方のPID演算部20はダンパー11に一定の操作量を出力し、このときの各操作量は、PID演算部20からの操作量のほうが、PID演算部30からの操作量より大きい値となるように設定されている。
その結果、選択部40は、加熱炉10の運転開始後、PID演算部20からの操作量を選択する。そうすると、PID演算部30からの出力は選択されないことから、PID演算部30の積分動作が作用し、PID演算部30からの出力はゼロとなる。これにより、通常の運転状態では、常にPID演算部20からの操作量のほうが、PID演算部30からの操作量より大きいことになる。このため、選択部40は、通常の運転状態で、PID演算部20で演算された操作量、すなわち、酸素濃度の制御ループに基づく操作量を選択するようになっている。
具体的には、例えば、酸素濃度計15aが目標値SV1より高い値を示した状態で故障した場合は、PID演算部20が、ダンパー11を閉じる方向の操作量(ダンパー11の開度をゼロに近づける)を出力するため、炉圧が上昇する。その結果、炉圧がさらに上昇し、圧力管理値として設定された目標値SV2を超えると、制御量PV2を目標値SV2に追従させるため、PID演算部30は、ダンパー11を開く方向の操作量を出力することから、操作量が逆転する状態が発生する。
選択部40は、このような状態になると、PID演算部30で演算された操作量、すなわち、ドラフト圧の制御ループに基づく操作量を選択する。
これにより、計測されたドラフト圧の制御量PV2が圧力管理値を超えない限り、PID演算部30からの操作量は選択されることはなく、炉圧の異常状態でない通常状態では、自ずと酸素濃度の制御ループにおけるPID演算部20からの操作量が選択され、酸素濃度に基づく制御となる。
また、計測されたドラフト圧の制御量PV2がこの圧力管理値に満たないような加熱炉10が通常の運転状態では、ドラフト圧の制御ループは、実質ほとんど動作しないようになっている。言い換えると、通常の運転状態で想定できる範囲の外乱に対しては、応答が速く、かつ、ダンパー11の開度との相関性を有する酸素濃度に基づく制御を行うことができるため(図5及び図6参照)、精度のよい安定した運転状態を維持することができる。
これにより、酸素濃度を低く抑えることができ、燃料コストの低減や窒素酸化物の発生を抑制することができる。
そして、選択部40において、操作量の大きいPID演算部30からの操作量が選択され、この操作量に基づき、加算出力部50を介して、ダンパー11に操作量が入力され、異常状態で発生した偏差E2が抑えられ、加熱炉10内圧が保全される。
これにより、複雑な制御を必要とすることなく、簡易な構成で、効率的な制御を行うことができる。
なお、酸素濃度計15aが目標値SV1より低い値を示した状態で故障した場合は、PID演算部20が、ダンパー11を開く方向の操作量を出力し、炉圧が低下するため、問題が生じることはない。
上記のような条件に基づき、各PID演算部20,30で演算されたいずれかの操作量を、ダンパー11に入力される操作量として選択する選択部40を設けることで、応答が速く、かつ、ダンパー11の開度との相関性を有する酸素濃度と、応答が遅いドラフト圧との応答特性の差異に応じて、通常状態では、酸素濃度に基づく、細やかで応答性の良い効率的な制御を行うことができ、異常状態においては、加熱炉10の安全を確保した制御を行うことができる。
加算出力部50では、各PID演算部20,30で演算された操作量に、ダンパー11が有する、ダンパー11に入力される操作量と出力として計測される制御量との入出力特性に基づいて特定される差分の操作量を、加算してダンパー11に出力する。
しかしながら、実際には、実線に示すように、ダンパー11に入力される操作量に対する、出力として酸素濃度計15aにおいて計測される制御量PVは、非線形の関係となっている。
そのため、計測された制御量PV1(nー1)のときのダンパー11の操作量をVp(n−1)とし、目標値をPV1(n)とした場合、この操作量Vp(n−1)と、PID演算部20で演算される、目標値PV1(n)に対するダンパー11の操作量Vp(n)との差分(Vp(n)−Vp(n−1))を操作量としてダンパー11に入力しても、目標値PV1(n)には、達し得ないことになる。
すなわち、加算出力部50では、ダンパー11が有する、ダンパー11に入力される操作量と、実際に出力として酸素濃度計15aにおいて計測された制御量との入出力特性をあらかじめ記憶し、この入出力特性に基づき、目標値PV1(n)に対応したダンパー11の操作量Vd(n)(ダンパー開度)を特定して、PID演算部20で演算された操作量(Vp(n)−Vp(n−1))に、差分ΔVを加算し補正する。
これにより、ダンパー11が有する非線形特性が補正された正確な操作量をダンパー11に入力することができ、応答性をさらに向上することができる。
そして、この近似式を入出力特性とし、近似式に目標値を代入することで、ダンパー11の非線形特性を加味された操作量を求めることができる。
また、本実施形態の加算出力部50では、ダンパー11に入力される操作量(ダンパー開度)に対し、出力される制御量として酸素濃度について説明したが、出力される制御量としてドラフト圧に関しても同様な構成となる。すなわち、ダンパー開度に対するドラフト圧の入出力特性を求め、この入出力特性に基づき、目標値となるドラフト圧に対応したダンパー11の操作量(ダンパー開度)を特定して、PID演算部30で演算された操作量に、差分を加算し、正確な操作量に補正することできる。
すなわち、通常の運転状態では、応答が速く、かつ、ダンパー11の開度との相関性を有する酸素濃度に基づく制御となり、酸素濃度を低く抑えることができ、燃料コストの低減や窒素酸化物の発生を抑制することができる。
一方、ドラフト圧が大きく変動し、大気圧に対して高圧になるような異常状態においては、加熱炉10内圧の保全を担保した制御を行うことができる。
また、加算出力部50により、各PID演算部20,30で演算された操作量に、ダンパー11が有する非線形特性が補正された正確な操作量をダンパー11に入力することができ、応答性をさらに向上することができる。
次に、本発明に係る加熱炉制御装置の異なる実施形態について、図を参照して説明する。
図3は、本実施形態に係る加熱炉制御装置のブロック線図である。
同図に示すように、本実施形態の加熱炉制御装置は、図1に示した酸素濃度計15aによって計測された酸素濃度の制御量PV1と、あらかじめ設定された酸素濃度の目標値SV1との偏差に基づいてダンパー11を制御する下段側のフィードバック制御の変形実施形態である。
従って、上段側のドラフト圧に基づくフィードバック制御は、何ら変更はなく、同一の構成となっている。
図3に示すフィードバック制御は、スミス予測器を拡張したIMC(内部モデル制御)型として構成されている。
特に、酸素濃度計15aは、その特徴からノイズの影響を受けやすく、また、第一実施形態で使用したジルコニア式と異なる磁気式の酸素濃度計を使用した場合には、プロセスの遅れに、計測時間の遅れが加算され制御上重大な問題が発生する。
そこで、本実施形態では、応答の遅い磁気式の酸素濃度計15aを採用した場合を想定するとともに、プロセスの一次遅れやむだ時間などの時間遅れ、外乱ノイズを考慮して、IMC(内部モデル制御)型としている。
まず、遅延部21は、PID演算部20からの出力を一次遅れ特性で出力する。これは、予測した内部モデルにモデル誤差(モデルとプロセスとのずれ)があったとき、PID演算部20におけるPIパラメータが高く設定されることから、安定限界を高めるためである。
内部モデル演算部22は、PID演算部20からの出力に基づく加算出力部50からの操作量によって、ダンパー11が操作されることで、プロセスである加熱炉10から出力される制御量(酸素濃度)と等価の出力を予測する。
具体的には、内部モデル演算部22には、ダンパー11に入力される操作量を代入すると、加熱炉10から出力される酸素濃度の制御量を結果として算出する、所定の演算式が設けられている。
そして、予測された制御量は、安定性を向上させるため、例えば、プロセスの1/2〜1/3程度の一次遅れ系のフィルタ(=1/(1+T1・s)、T1:時定数、s:ラプラス演算子)からなる遅延部23を介して、制御量PVmaとして出力される。
この制御量PVmaは、本発明の予測ループである、加算部26を介するループAによって、プロセスである加熱炉10の応答より速く、減算部18に高速応答されるようになっている。
具体的には、内部モデルのモデル誤差(モデルとプロセスとのずれ)を調整可能なように、内部モデルの演算式にあらかじめモデルパラメータを設定するとともに、酸素濃度計15aで計測された制御量PV1に基づいてモデルパラメータを修正・調整する。
前述したように、プロセスと内部モデル演算部22には、同値の操作量が入力されるため、出力される制御量PVmaと制御量PV1も同値となるように、モデルパラメータを修正する。
例えば、モデルパラメータを含む内部モデルの演算式に、入力された操作量と酸素濃度計15aによって計測された制御量PV1を代入して、モデルパラメータを逆算して求めることができる。
そして、内部モデルの演算式のモデルパラメータを、逆算して求められたモデルパラメータに更新することで、内部モデルの演算式も更新され、内部モデルをプロセスと等価にすることができる。なお、パラメータ調整部27で調整するモデルパラメータは、主にプロセスゲイン(傾き)となっている。
そして、減算部25では、プロセスと等価となるように更新された内部モデルの演算式に基づいて出力され、プロセスの一次遅れとむだ時間を考慮したタイミングで出力される制御量PVmbと、プロセスからの制御量PV1とが、比較、減算される。
本発明の差分ループであるループBは、この減算部25からの出力を減算部18にフィードバックする。これにより、プロセスに加わる外乱が、PID演算部20において、外乱を抑制する操作量として出力されるようになっている。
また、酸素濃度計15aは複雑な機構からなるため、ループAの予測制御量PVmaと酸素濃度計15aで計測された制御量PV1とを比較することで、計器異常も検出でき、安全上の配慮も可能となる。
さらに、差分ループであるループBにより、プロセスに加わる外乱も抑制することができる。
これにより、本実施形態に係る加熱炉制御装置1は、応答の遅い磁気式の酸素濃度計15aを採用した場合を想定するとともに、プロセスの一次遅れやむだ時間などの時間遅れ、外乱ノイズが生じる場合でも、酸素濃度を低く抑え、燃料コストの低減や窒素酸化物の発生を抑制した安定した制御を行うことができる。
例えば、本実施形態の加熱炉制御装置に設けられた、遅延部や位相補正部は、プロセスの応答特性に応じて、削除したり、また、設定される時定数Tや、むだ時間Lを適宜変更できることはいうまでもない。
また、PID演算部におけるPIDパラメータも、プロセスの応答特性に応じてスケジューリングできる。
さらに、PID演算部は、位置型や速度型のいずれも選択可能である。PID演算部を位置型で構成した場合、酸素濃度に基づく制御とドラフト圧に基づく制御との切替え時は、リセットワインドアップが発生することもあるため、リセットワインドアップ防止機構を併用することで、切替え時の安定性を確保できる。また、PID演算部を速度型で構成した場合、切替え時にチャタリングが発生することもあるが、制御量は大きく変動しないため、円滑な切替えを確保できる。
10 加熱炉
11 ダンパー
15a 酸素濃度計
16a ドラフト圧力計
Claims (4)
- 制御対象である加熱炉内の酸素濃度と炉圧に基づき、所定の操作端を操作することで前記加熱炉への空気量を調節し、前記加熱炉をフィードバック制御する加熱炉制御装置であって、
目標値となる酸素濃度と計測された酸素濃度との偏差に基づき、前記操作端に入力される操作量を演算する第一の演算部と、
目標値となる炉圧と計測された炉圧との偏差に基づき、前記操作端に入力される操作量を演算する第二の演算部と、
所定の条件に基づき、前記各演算部で演算されたいずれかの操作量を、前記操作端に入力される操作量として選択する選択部と、を備えることを特徴とする加熱炉制御装置。 - 計測される炉圧が目標値となる炉圧を超えない限り第一の演算部で演算される操作量が第二の演算部で演算される操作量よりも大きくなるように、かつ、計測される炉圧が目標値となる炉圧を超えるときには第二の演算部で演算される操作量が第一の演算部で演算される操作量よりも大きくなるように、前記目標値となる炉圧及び酸素濃度をそれぞれ設定するとともに、
前記選択部が、前記操作量の大きさを前記所定の条件として、操作量の大きいほうを選択する請求項1記載の加熱炉制御装置。 - 前記選択部において選択された操作量に、前記操作端に入力される操作量と計測される制御量との入出力特性に基づいて特定される差分の操作量を、加算して前記操作端に入力する加算出力部を備える請求項1又は2記載の加熱炉制御装置。
- 前記第一の演算部で算出された操作量に基づいて計測される酸素濃度を予測する内部モデル演算部と、この内部モデル演算部からの予測酸素濃度をフィードバックする予測ループ手段と、前記予測酸素濃度を制御対象の応答特性に対応したタイミングで出力する位相補正部と、この位相補正部から出力された予測酸素濃度と計測された酸素濃度との差をフィードバックする差分ループ手段と、を備える請求項1〜3のいずれか一項に記載の加熱炉制御装置。
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