JPH08309140A - ガス吸着プロセスの制御装置 - Google Patents
ガス吸着プロセスの制御装置Info
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- JPH08309140A JPH08309140A JP12014295A JP12014295A JPH08309140A JP H08309140 A JPH08309140 A JP H08309140A JP 12014295 A JP12014295 A JP 12014295A JP 12014295 A JP12014295 A JP 12014295A JP H08309140 A JPH08309140 A JP H08309140A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- gas
- adsorbent
- amount
- value
- control
- Prior art date
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- Pending
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- Separation Of Gases By Adsorption (AREA)
- Feedback Control In General (AREA)
- Control Of Non-Electrical Variables (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 ガス発生源の運転条件や外部環境が変化した
場合でも良好な制御を行うことを可能にする。 【構成】 容器をn個の領域に分割し、それぞれの領域
における吸着剤に対するガスの特定成分の吸着度を状態
変数として定義したモデルに対して、容器の出入口にお
けるガスの特定成分の濃度および吸着剤の注入量、排出
量の観測値から前記状態変数を推定する状態観測手段2
と、推定された状態変数に基づいて、ガス吸着プロセス
の制御量となるガス吸着プロセスの未来の吸着効率、容
器出口におけるガスの特定成分の予測値、および容器内
の前記吸着剤の蓄積量の予測値を演算する制御量予測演
算手段5と、制御量の予測値に基づいて、ガス吸着プロ
セスの制御量の未来目標値および操作量の未来値が予め
設定された制約条件を満たすとともに予め設定された評
価関数を最適にする操作量を演算する操作量最適化演算
手段6と、を備えていることを特徴とする。
場合でも良好な制御を行うことを可能にする。 【構成】 容器をn個の領域に分割し、それぞれの領域
における吸着剤に対するガスの特定成分の吸着度を状態
変数として定義したモデルに対して、容器の出入口にお
けるガスの特定成分の濃度および吸着剤の注入量、排出
量の観測値から前記状態変数を推定する状態観測手段2
と、推定された状態変数に基づいて、ガス吸着プロセス
の制御量となるガス吸着プロセスの未来の吸着効率、容
器出口におけるガスの特定成分の予測値、および容器内
の前記吸着剤の蓄積量の予測値を演算する制御量予測演
算手段5と、制御量の予測値に基づいて、ガス吸着プロ
セスの制御量の未来目標値および操作量の未来値が予め
設定された制約条件を満たすとともに予め設定された評
価関数を最適にする操作量を演算する操作量最適化演算
手段6と、を備えていることを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種の工業プロセスで
用いられる、気体中のある成分を吸着剤に吸着させるこ
とにより気体から除去するガス吸着プロセスの制御装置
に関する。
用いられる、気体中のある成分を吸着剤に吸着させるこ
とにより気体から除去するガス吸着プロセスの制御装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】火力発電プラントのボイラ、ガスタービ
ン等の燃焼機器から排出される排気ガスは窒素酸化物N
Ox 、硫黄酸化物SOx を含み、その除去装置である脱
硝、脱硫装置が環境問題上重要になっている。特に、今
後予想される石油資源枯渇にともなう石炭を主とした火
力発電プラントでは、現状の石油、LNG燃料より多く
のSOx が発生するため、脱硫装置の重要性はますます
高まりつつある。
ン等の燃焼機器から排出される排気ガスは窒素酸化物N
Ox 、硫黄酸化物SOx を含み、その除去装置である脱
硝、脱硫装置が環境問題上重要になっている。特に、今
後予想される石油資源枯渇にともなう石炭を主とした火
力発電プラントでは、現状の石油、LNG燃料より多く
のSOx が発生するため、脱硫装置の重要性はますます
高まりつつある。
【0003】脱硫装置の一つである乾式脱硫装置の構造
を図12に示す。ガスタービンなどのガス発生源201
から排出されたガスはガス流入口210を介して脱硫容
器220を水平方向に通過し、ガス中のSOx 成分は内
部の吸着剤である活性炭粉体に吸着することにより取り
除かれ、ガス流出口230を介して大気中に放出され
る。容器220の上部に設けられた吸着剤注入口240
からはなにも吸着していない活性炭粉体が連続的に供給
され、容器220の下部に設けられた吸着剤注出口25
0からはSOx が吸着しほぼ飽和状態になった活性炭粉
体が排出される。これらの活性炭は還元装置260でS
Ox 成分を除かれ、ふたたび容器220の上部に供給さ
れる。活性炭の連続使用による性能低下を防ぐため、活
性炭の巡回経路で一部の活性炭を廃棄し、新しい活性炭
を注入する。
を図12に示す。ガスタービンなどのガス発生源201
から排出されたガスはガス流入口210を介して脱硫容
器220を水平方向に通過し、ガス中のSOx 成分は内
部の吸着剤である活性炭粉体に吸着することにより取り
除かれ、ガス流出口230を介して大気中に放出され
る。容器220の上部に設けられた吸着剤注入口240
からはなにも吸着していない活性炭粉体が連続的に供給
され、容器220の下部に設けられた吸着剤注出口25
0からはSOx が吸着しほぼ飽和状態になった活性炭粉
体が排出される。これらの活性炭は還元装置260でS
Ox 成分を除かれ、ふたたび容器220の上部に供給さ
れる。活性炭の連続使用による性能低下を防ぐため、活
性炭の巡回経路で一部の活性炭を廃棄し、新しい活性炭
を注入する。
【0004】このように乾式脱硫装置は粉体吸着剤に気
体を吸着させるプロセスの一例である。一般の産業プロ
セスには、この他にも多くの類似したガス吸着プロセス
が用いられている。
体を吸着させるプロセスの一例である。一般の産業プロ
セスには、この他にも多くの類似したガス吸着プロセス
が用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】吸着剤は一般に、気体
中のある成分の吸着が進行するにつれて、新たな吸着が
生じにくくなる。例えば、図12の乾式脱硫装置におい
ては、上部の層の活性炭に比べ、下部の層の活性炭の吸
着効率が悪く、装置全体で吸着効率にむらが生じる。そ
の結果として、過渡的な動きに非線形特性が表れる。そ
れを説明するために、図13に乾式脱硫プラントの活性
炭流量をステップ上に変化させたときの装置全体の脱硫
効率の応答を示す。吸着効率の上昇方向の動き(時刻t
1 参照)と下降方向の動き(時刻t2 参照)では時定数
が5〜8倍ほど違っている。このように、吸着プロセス
では吸着剤の分布定数的な振る舞い、すなわち吸着効率
のむらにより、全体の吸着効率は非線形で複雑な動きを
する。特に、脱硫プラントで排気ガス流量やSOx 濃度
が大幅に変化した場合、上記の非線形特性が無視できな
くなり、装置の脱硫効率が外部からは予想できなくな
る、あるいは従来より用いられているPID制御などの
制御装置では良好な制御ができなくなる、などの問題点
があった。
中のある成分の吸着が進行するにつれて、新たな吸着が
生じにくくなる。例えば、図12の乾式脱硫装置におい
ては、上部の層の活性炭に比べ、下部の層の活性炭の吸
着効率が悪く、装置全体で吸着効率にむらが生じる。そ
の結果として、過渡的な動きに非線形特性が表れる。そ
れを説明するために、図13に乾式脱硫プラントの活性
炭流量をステップ上に変化させたときの装置全体の脱硫
効率の応答を示す。吸着効率の上昇方向の動き(時刻t
1 参照)と下降方向の動き(時刻t2 参照)では時定数
が5〜8倍ほど違っている。このように、吸着プロセス
では吸着剤の分布定数的な振る舞い、すなわち吸着効率
のむらにより、全体の吸着効率は非線形で複雑な動きを
する。特に、脱硫プラントで排気ガス流量やSOx 濃度
が大幅に変化した場合、上記の非線形特性が無視できな
くなり、装置の脱硫効率が外部からは予想できなくな
る、あるいは従来より用いられているPID制御などの
制御装置では良好な制御ができなくなる、などの問題点
があった。
【0006】さらに、脱硫プラントの場合、発電プラン
トの出力急変に伴う排気ガス流量、SOx 濃度の急変に
追従し、出口SOx 濃度を環境基準以下に保つ必要があ
る。そのためには、制御量の一つであるSOx の上限規
制値を考慮する必要があるが、従来の制御系では、制御
応答の遅れによりしばしば排出ガスのSOx 濃度が規制
値オーバーすることがあり問題となっていた。その解決
策として、活性炭を常に過剰に巡回させ、高い脱硫効率
を保つことが考えられるが、その場合は活性炭の巡回、
還元反応処理で消費するエネルギーコスト、活性炭自体
の消費コストが多くなり経済効率が悪くなるという問題
があった。すなわち、吸着効率と運用上の経済効率を両
立させる制御が困難であった。
トの出力急変に伴う排気ガス流量、SOx 濃度の急変に
追従し、出口SOx 濃度を環境基準以下に保つ必要があ
る。そのためには、制御量の一つであるSOx の上限規
制値を考慮する必要があるが、従来の制御系では、制御
応答の遅れによりしばしば排出ガスのSOx 濃度が規制
値オーバーすることがあり問題となっていた。その解決
策として、活性炭を常に過剰に巡回させ、高い脱硫効率
を保つことが考えられるが、その場合は活性炭の巡回、
還元反応処理で消費するエネルギーコスト、活性炭自体
の消費コストが多くなり経済効率が悪くなるという問題
があった。すなわち、吸着効率と運用上の経済効率を両
立させる制御が困難であった。
【0007】本発明は上記事情を考慮してなされたもの
であって、第1の目的は排気ガス流量等ガス発生源の運
転条件や外部環境条件が変化した場合でも良好な制御を
行うことのできるガス吸着プロセスの制御装置を提供す
ることにあり、第2の目的は吸着効率および運用上の経
済コストの最適性を考慮して制御することのできるガス
吸着プロセスの制御装置を提供することにある。
であって、第1の目的は排気ガス流量等ガス発生源の運
転条件や外部環境条件が変化した場合でも良好な制御を
行うことのできるガス吸着プロセスの制御装置を提供す
ることにあり、第2の目的は吸着効率および運用上の経
済コストの最適性を考慮して制御することのできるガス
吸着プロセスの制御装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によるガス吸着プ
ロセスの制御装置(以下制御装置という)の第1の態様
は、吸着剤を容器内へ注入および排出する機構をそれぞ
れ有し、前記吸着剤が注入された前記容器内にガスを通
過させることにより前記ガスの特定成分を前記吸着剤に
吸着させるガス吸着プロセスにおいて、前記容器をn個
の領域に分割し、それぞれの領域における吸着剤に対す
る前記ガスの特定成分の吸着度を状態変数として定義し
たモデルに対して、前記容器の出入口における前記ガス
の特定成分の濃度および前記吸着剤の注入量、排出量の
観測値から前記状態変数を推定する状態観測手段と、前
記推定された状態変数に基づいて、前記ガス吸着プロセ
スの制御量となる前記ガス吸着プロセスの未来の吸着効
率、前記容器出口における前記ガスの特定成分の予測
値、および前記容器内の前記吸着剤の蓄積量の予測値を
演算する制御量予測演算手段と、前記制御量の予測値に
基づいて、前記ガス吸着プロセスの制御量の未来値およ
び前記操作量の未来値が予め設定された制約条件を満た
すとともに予め設定された評価関数を最適にする前記操
作量を演算する操作量最適化演算手段と、を備えている
ことを特徴とする。
ロセスの制御装置(以下制御装置という)の第1の態様
は、吸着剤を容器内へ注入および排出する機構をそれぞ
れ有し、前記吸着剤が注入された前記容器内にガスを通
過させることにより前記ガスの特定成分を前記吸着剤に
吸着させるガス吸着プロセスにおいて、前記容器をn個
の領域に分割し、それぞれの領域における吸着剤に対す
る前記ガスの特定成分の吸着度を状態変数として定義し
たモデルに対して、前記容器の出入口における前記ガス
の特定成分の濃度および前記吸着剤の注入量、排出量の
観測値から前記状態変数を推定する状態観測手段と、前
記推定された状態変数に基づいて、前記ガス吸着プロセ
スの制御量となる前記ガス吸着プロセスの未来の吸着効
率、前記容器出口における前記ガスの特定成分の予測
値、および前記容器内の前記吸着剤の蓄積量の予測値を
演算する制御量予測演算手段と、前記制御量の予測値に
基づいて、前記ガス吸着プロセスの制御量の未来値およ
び前記操作量の未来値が予め設定された制約条件を満た
すとともに予め設定された評価関数を最適にする前記操
作量を演算する操作量最適化演算手段と、を備えている
ことを特徴とする。
【0009】また本発明による制御装置の第2の態様は
第1の態様の制御装置において、前記ガスの発生源の運
転条件信号および外部環境条件に基づいてフィードフォ
ワード変数となる前記発生源のガス排出量、特定成分濃
度、およびガス温度を予測するフィードフォワード変数
予測手段と、前記フィードフォワード変数の推定値に基
づいて、前記吸着剤の蓄積量の目標値、上下限値および
前記操作量のうちの少くとも1つに対するフィードフォ
ワード信号を演算するフィードフォワード制御演算手段
と、を備えていることを特徴とする。
第1の態様の制御装置において、前記ガスの発生源の運
転条件信号および外部環境条件に基づいてフィードフォ
ワード変数となる前記発生源のガス排出量、特定成分濃
度、およびガス温度を予測するフィードフォワード変数
予測手段と、前記フィードフォワード変数の推定値に基
づいて、前記吸着剤の蓄積量の目標値、上下限値および
前記操作量のうちの少くとも1つに対するフィードフォ
ワード信号を演算するフィードフォワード制御演算手段
と、を備えていることを特徴とする。
【0010】また本発明による制御装置の第3の態様は
第2の態様の制御装置において、前記フィードフォワー
ド制御演算手段の出力に基づいて、前記容器内における
前記吸着剤と前記ガスの接触面積を制御する手段を更に
備えたことを特徴とする。
第2の態様の制御装置において、前記フィードフォワー
ド制御演算手段の出力に基づいて、前記容器内における
前記吸着剤と前記ガスの接触面積を制御する手段を更に
備えたことを特徴とする。
【0011】また本発明による制御装置の第4の態様は
第1乃至第3の態様のいずれかの制御装置において、前
記制御量の予測値が前記制約条件を満たしているかどう
かを判定し、満たしていない場合に警報を出力する警報
出力手段を更に備えたことを特徴とする。
第1乃至第3の態様のいずれかの制御装置において、前
記制御量の予測値が前記制約条件を満たしているかどう
かを判定し、満たしていない場合に警報を出力する警報
出力手段を更に備えたことを特徴とする。
【0012】また本発明による制御装置の第5の態様
は、第1乃至第4の態様のいずれかの制御装置におい
て、前記評価関数には前記吸着剤の消費コストまたは前
記吸着剤の循環エネルギーコストの項が含まれているこ
とを特徴とする。
は、第1乃至第4の態様のいずれかの制御装置におい
て、前記評価関数には前記吸着剤の消費コストまたは前
記吸着剤の循環エネルギーコストの項が含まれているこ
とを特徴とする。
【0013】
【作用】上述のように構成された第1乃至第4の態様の
制御装置においては、状態観測手段とモデル予測制御方
式が組合せられているため、状態観測手段の状態量推定
値の真値への収束性が保証される。これにより制御量の
予測が的確に行われ、良好な制御を行うことができる。
制御装置においては、状態観測手段とモデル予測制御方
式が組合せられているため、状態観測手段の状態量推定
値の真値への収束性が保証される。これにより制御量の
予測が的確に行われ、良好な制御を行うことができる。
【0014】また上述のように構成された第5の態様の
制御装置においては、評価関数に、ガス吸着プロセスの
運用上の経済コストの項が含まれているため、経済コス
トも最適となるように制御することができる。
制御装置においては、評価関数に、ガス吸着プロセスの
運用上の経済コストの項が含まれているため、経済コス
トも最適となるように制御することができる。
【0015】
【実施例】本発明によるガス吸着プロセスの制御装置の
第1の実施例の構成を図1に示す。この実施例の制御装
置1は例えば図12に示す脱硫プロセス(吸着プロセ
ス)200に用いられるものであって、吸着プロセスの
容器220内の吸着剤の吸着度を推定する状態観測器と
モデル制御予測方式を組み合せて制御するものである。
そしてこの制御装置は状態観測器2と、モデルデータベ
ース4と、予測計算手段5と、操作量最適化計算手段6
と、未来目標値発生手段7と、制約条件設定手段8と、
評価関数設定手段9と、監視アラーム手段10と、コン
ソール11と、CRT12とを備えている。
第1の実施例の構成を図1に示す。この実施例の制御装
置1は例えば図12に示す脱硫プロセス(吸着プロセ
ス)200に用いられるものであって、吸着プロセスの
容器220内の吸着剤の吸着度を推定する状態観測器と
モデル制御予測方式を組み合せて制御するものである。
そしてこの制御装置は状態観測器2と、モデルデータベ
ース4と、予測計算手段5と、操作量最適化計算手段6
と、未来目標値発生手段7と、制約条件設定手段8と、
評価関数設定手段9と、監視アラーム手段10と、コン
ソール11と、CRT12とを備えている。
【0016】状態観測器2は、モデルデータベース4か
らロードされた現時点での運転条件に対応する吸着プロ
セス200のモデル21 と、比較器22 と、状態量推定
値修正手段23 とを備えており、図2に示すように一般
に対象プロセス(本実施例では吸着プロセス)200を
近似したモデル21 に対象プロセス200と同じ外部信
号(操作量)を加え、モデル21 の出力予測値と対象プ
ロセス200の出力信号(制御量)の実測値との差を比
較手段22 において演算し、この差に基づいてモデル2
1 の内部の状態量を修正する。
らロードされた現時点での運転条件に対応する吸着プロ
セス200のモデル21 と、比較器22 と、状態量推定
値修正手段23 とを備えており、図2に示すように一般
に対象プロセス(本実施例では吸着プロセス)200を
近似したモデル21 に対象プロセス200と同じ外部信
号(操作量)を加え、モデル21 の出力予測値と対象プ
ロセス200の出力信号(制御量)の実測値との差を比
較手段22 において演算し、この差に基づいてモデル2
1 の内部の状態量を修正する。
【0017】今、ガス吸着プロセス200の容器220
を図12に示すようにn個の領域(層)に分割し、この
とき、機構を以下のように定義する。
を図12に示すようにn個の領域(層)に分割し、この
とき、機構を以下のように定義する。
【0018】Xi :第1層の吸着剤(活性炭)におけ
る吸着度[mol/m3 ] x :容器垂直方向の座標[m] Δx :各層の厚さ[m] SOx (in) :入口排気ガス中のSOx の濃度[mol/m
3 ] SOx (out) :出口排気ガス中のSOx の濃度[mol/m
3 ] η :吸着(脱硫)効率、ただし下式で定義される。
る吸着度[mol/m3 ] x :容器垂直方向の座標[m] Δx :各層の厚さ[m] SOx (in) :入口排気ガス中のSOx の濃度[mol/m
3 ] SOx (out) :出口排気ガス中のSOx の濃度[mol/m
3 ] η :吸着(脱硫)効率、ただし下式で定義される。
【0019】η=[SOx (in)−SOx (out) ]/SO
x (in)×100 [%] Fgas :単位時間あたりの排気ガス流量[m3 /s] FAC :吸着剤(活性炭)の移動速度[m/s] Fin :単位時間あたりの容器への吸着剤(活性炭)の
注入量[m3 g/s] Fout :単位時間あたりの容器からの吸着剤(活性炭)
の排出量[m3 g/s] T :排気ガス温度[℃] MW :排気ガス発生源燃焼器出力[W] LAC :容器内の吸着剤(活性炭)蓄積量(レベル)
[m] すると図1に示す状態観測器2は、容器内各層の吸着度
Xi によるベクトル X=[X1 ,X2 ,…,Xn ]T (1) を推定する。ここで、第i層の吸着度Xi の変化は次の
微分方程式で表現できる。
x (in)×100 [%] Fgas :単位時間あたりの排気ガス流量[m3 /s] FAC :吸着剤(活性炭)の移動速度[m/s] Fin :単位時間あたりの容器への吸着剤(活性炭)の
注入量[m3 g/s] Fout :単位時間あたりの容器からの吸着剤(活性炭)
の排出量[m3 g/s] T :排気ガス温度[℃] MW :排気ガス発生源燃焼器出力[W] LAC :容器内の吸着剤(活性炭)蓄積量(レベル)
[m] すると図1に示す状態観測器2は、容器内各層の吸着度
Xi によるベクトル X=[X1 ,X2 ,…,Xn ]T (1) を推定する。ここで、第i層の吸着度Xi の変化は次の
微分方程式で表現できる。
【0020】
【数1】 ただし、f(…)の項は、第i層吸着剤へ単位時間あた
りに吸着するSOx の量(吸着速度)であり、吸着度X
i 、排気ガス中のSOx 濃度SOx (in)、温度Tの関数
である。また、出口ガス中のSOx 濃度は、
りに吸着するSOx の量(吸着速度)であり、吸着度X
i 、排気ガス中のSOx 濃度SOx (in)、温度Tの関数
である。また、出口ガス中のSOx 濃度は、
【0021】
【数2】 となる。今、
【0022】
【数3】 と近似すると、状態量Xi は
【0023】
【数4】 と表わされ、ここで吸着速度を表わす関数fをXi およ
びSOx (in)について線形化すると、
びSOx (in)について線形化すると、
【0024】
【数5】 という形になる。ここでA0,A1,BはΔxおよびf
によって決まる係数行列である。上記(6)式は双線形
系と呼ばれるものであって、このモデルに対する状態観
測器として、例えば [1]計測自動制御学会論文集第14巻第6号620〜
625ページ 小林、示村:双線形系に対するオブザーバ に具体的な構成方法が記述されている。それによれば、
によって決まる係数行列である。上記(6)式は双線形
系と呼ばれるものであって、このモデルに対する状態観
測器として、例えば [1]計測自動制御学会論文集第14巻第6号620〜
625ページ 小林、示村:双線形系に対するオブザーバ に具体的な構成方法が記述されている。それによれば、
【0025】
【数6】 という微分方程式で表される。これを実時間で計算すれ
ば、容器220内部の状態量Xが実時間で推定できる。
なお、上記文献によれば、操作量であるFACがある上下
限値内であれば、この状態観測器2による推定値は確実
に真の値に収束することが示されている。本発明では、
後述するようにこの状態観測器2と次に述べるモデル予
測制御方式を組み合わせることにより、操作量を指定し
た上下限値内に留まるように制御をおこなうため、状態
観測器の状態量推定値の真値への収束性が保証される。
従って制御量の予測が的確に行われ、これに基づくモデ
ル予測制御も的確に実行される。
ば、容器220内部の状態量Xが実時間で推定できる。
なお、上記文献によれば、操作量であるFACがある上下
限値内であれば、この状態観測器2による推定値は確実
に真の値に収束することが示されている。本発明では、
後述するようにこの状態観測器2と次に述べるモデル予
測制御方式を組み合わせることにより、操作量を指定し
た上下限値内に留まるように制御をおこなうため、状態
観測器の状態量推定値の真値への収束性が保証される。
従って制御量の予測が的確に行われ、これに基づくモデ
ル予測制御も的確に実行される。
【0026】なお、上述のモデル予測制御システムを用
いることによる利点を説明する。図3に示すようにモデ
ル予測制御システム3は、プラント200の動特性を表
すモデル3a1 およびこのモデル3a1 の出力から未来
の制御量を予測する予測器3a2 からなる予想モデル3
aを有し、この予想モデル3aによって与えられる未来
の制御量yハットに基づいて、与えられた制約条件下で
与えられた評価関数を最適にするように制御するための
操作量を操作量最適化計算手段3cによって求めるもの
である。上記評価関数の中には未来目標値発生手段3d
によって発生された未来目標値y* が含まれている。な
お、予測器3a2 は図1に示す実施例の予測計算手段5
に対応し、操作量最適化計算手段3c、未来目標値発生
手段3dは図1に示す実施例の操作量最適化計算手段
6、未来目標値発生手段7に各々、対応している。
いることによる利点を説明する。図3に示すようにモデ
ル予測制御システム3は、プラント200の動特性を表
すモデル3a1 およびこのモデル3a1 の出力から未来
の制御量を予測する予測器3a2 からなる予想モデル3
aを有し、この予想モデル3aによって与えられる未来
の制御量yハットに基づいて、与えられた制約条件下で
与えられた評価関数を最適にするように制御するための
操作量を操作量最適化計算手段3cによって求めるもの
である。上記評価関数の中には未来目標値発生手段3d
によって発生された未来目標値y* が含まれている。な
お、予測器3a2 は図1に示す実施例の予測計算手段5
に対応し、操作量最適化計算手段3c、未来目標値発生
手段3dは図1に示す実施例の操作量最適化計算手段
6、未来目標値発生手段7に各々、対応している。
【0027】上記モデル予測制御システムの特徴は、制
御量予測計算と操作量最適化計算を一定の制御周期毎に
繰り返すという点で、近年の計算機の高速化、低価格化
に伴い初めて現実的に実現可能になってきた。モデル予
測制御に関しては、数多くの方式が提案されており、例
えば [2]西谷:モデル予測制御の応用、計測と制御 Vol.
28,No.11, pp.996-1004 (1989) [3]D.W.Clarke & C.Mohtadi: Properties of Genera
lized PredictiveControl, Automatica 25-6 pp.859 (1
989) などに解説されている。特に[3]では、多種のモデル
予測制御方式を包含した一般化予測制御方式(Generali
zed Predictive Control: GPC)が提案されている。
これに関連する技術としては、特開平4−118703
号公報および特開平4−256102号公報などに開示
されている。モデル予測制御方式の特徴としては、 a)むだ時間の長い制御対象に対し安定した制御応答を
実現できる。
御量予測計算と操作量最適化計算を一定の制御周期毎に
繰り返すという点で、近年の計算機の高速化、低価格化
に伴い初めて現実的に実現可能になってきた。モデル予
測制御に関しては、数多くの方式が提案されており、例
えば [2]西谷:モデル予測制御の応用、計測と制御 Vol.
28,No.11, pp.996-1004 (1989) [3]D.W.Clarke & C.Mohtadi: Properties of Genera
lized PredictiveControl, Automatica 25-6 pp.859 (1
989) などに解説されている。特に[3]では、多種のモデル
予測制御方式を包含した一般化予測制御方式(Generali
zed Predictive Control: GPC)が提案されている。
これに関連する技術としては、特開平4−118703
号公報および特開平4−256102号公報などに開示
されている。モデル予測制御方式の特徴としては、 a)むだ時間の長い制御対象に対し安定した制御応答を
実現できる。
【0028】b)未来目標値を用いたフィードフォワー
ド制御で追従性を改善できる。
ド制御で追従性を改善できる。
【0029】c)多変数制御系にも適用可能である。
【0030】d)制御対象の正確な動特性モデルを必要
とせず、例えばステップ応答から、予測モデルを容易に
構成できる。
とせず、例えばステップ応答から、予測モデルを容易に
構成できる。
【0031】e)予測モデルにプラントの物理的法則や
非線形特性を含めることにより、きめの細かい制御がで
きる。
非線形特性を含めることにより、きめの細かい制御がで
きる。
【0032】f)制御対象の運転に関する制約条件(例
えば、上下限リミッタ、変化率リミッタなど)を制御則
に直接入れられる。などが挙げられる。
えば、上下限リミッタ、変化率リミッタなど)を制御則
に直接入れられる。などが挙げられる。
【0033】再び図1に戻り、第1の実施例の構成と動
作を説明する。今、脱硫プロセス200は操作量とし
て、 吸着剤(活性炭)の注入量 Fin 吸着剤(活性炭)の排出量 Fout 制御量として、 出口ガスSOx 濃度 SOx (out) 吸着(脱硫)効率 η 吸着剤(活性炭)レベル LAC その他の観測可能なプロセス変数として ガス流量 Fgas 入り口ガスSOx 濃度 SOx (in) ガス温度 T によって、制御系が構成されている。なお、吸着効率η
は効率計算手段110によりオンラインで計算される。
また、操作量Fin,Fout は分散型コントローラの操作
量発生部150を介して実プロセスへ出力される。これ
は、本制御装置1が万一停止しても、操作量を保持でき
るようにするための対策である。
作を説明する。今、脱硫プロセス200は操作量とし
て、 吸着剤(活性炭)の注入量 Fin 吸着剤(活性炭)の排出量 Fout 制御量として、 出口ガスSOx 濃度 SOx (out) 吸着(脱硫)効率 η 吸着剤(活性炭)レベル LAC その他の観測可能なプロセス変数として ガス流量 Fgas 入り口ガスSOx 濃度 SOx (in) ガス温度 T によって、制御系が構成されている。なお、吸着効率η
は効率計算手段110によりオンラインで計算される。
また、操作量Fin,Fout は分散型コントローラの操作
量発生部150を介して実プロセスへ出力される。これ
は、本制御装置1が万一停止しても、操作量を保持でき
るようにするための対策である。
【0034】まず、モデルデータベース4から状態観測
器2のモデル21 に、脱硫プロセス200の運転条件に
対応する、次の(6)式
器2のモデル21 に、脱硫プロセス200の運転条件に
対応する、次の(6)式
【0035】
【数7】 の計数行列A0,A1,Bが与えられる。するとモデル
21 は上記(6)式に対応する双線形状態観測器の計算
式(7)
21 は上記(6)式に対応する双線形状態観測器の計算
式(7)
【0036】
【数8】 を構成し、現在から1ステップ前の、操作量Fin,F
out およびその他の観測可能なプロセス量Fgas ,SO
x (in),Tに基づいて式(7)を用いて現在の、状態量
であるガス吸着プロセス200の容器220(図12参
照)内の各層iにおける吸着度Xi からなる状態ベクト
ルXの推定値Xハット
out およびその他の観測可能なプロセス量Fgas ,SO
x (in),Tに基づいて式(7)を用いて現在の、状態量
であるガス吸着プロセス200の容器220(図12参
照)内の各層iにおける吸着度Xi からなる状態ベクト
ルXの推定値Xハット
【0037】
【数9】 を求める。そしてこの求められた現在の状態ベクトルの
推定値Xハットに基づいて下記の (9),(10),(11)式を
用いて脱硫プロセス200の制御量SOx (out),η,
LACの本来の予測値がモデル21 によって求められる。
推定値Xハットに基づいて下記の (9),(10),(11)式を
用いて脱硫プロセス200の制御量SOx (out),η,
LACの本来の予測値がモデル21 によって求められる。
【0038】
【数10】 ここでSは容器220の断面積を表し、FAC=Fout /
Sである。
Sである。
【0039】モデル21 によって求められた現在の制御
量の予測値と脱硫プロセス200の実際の出力量である
制御量との差が比較器22 において求められる。する
と、上記差が零となるような補正信号が状態量推定値修
正手段23 からモデル21 に送られる。
量の予測値と脱硫プロセス200の実際の出力量である
制御量との差が比較器22 において求められる。する
と、上記差が零となるような補正信号が状態量推定値修
正手段23 からモデル21 に送られる。
【0040】一方モデル21 は現在の操作量Fin,F
out およびその他の観測可能なプロセス変数に基づいて
上記(7)式を用いて現在より1ステップ後の状態ベク
トルの推定値Xハットを求めておき、上記修正手段23
からの補正信号を受けた場合に、上記差が零となるよう
に上記現在より1ステップ後の状態ベクトルの推定値を
修正し、この修正された状態ベクトルの推定値Xハット
を予測計算手段5に送出する。
out およびその他の観測可能なプロセス変数に基づいて
上記(7)式を用いて現在より1ステップ後の状態ベク
トルの推定値Xハットを求めておき、上記修正手段23
からの補正信号を受けた場合に、上記差が零となるよう
に上記現在より1ステップ後の状態ベクトルの推定値を
修正し、この修正された状態ベクトルの推定値Xハット
を予測計算手段5に送出する。
【0041】次に予測計算手段5では、推定された現在
および現在より1ステップ後の状態量Xハットに基づい
て(6)式を用いて数ステップ先までの状態量Xの未来
予測値を計算し、この未来予測値に基づいて (9),(1
0),(11)式を用いて数ステップ先までの制御量の予測応
答
および現在より1ステップ後の状態量Xハットに基づい
て(6)式を用いて数ステップ先までの状態量Xの未来
予測値を計算し、この未来予測値に基づいて (9),(1
0),(11)式を用いて数ステップ先までの制御量の予測応
答
【0042】
【数11】 を計算する。ここでkは現在のステップを示す整数でk
+Np は現在よりNp ステップ先のステップを示す整数
である。
+Np は現在よりNp ステップ先のステップを示す整数
である。
【0043】未来目標値発生手段7は、運転員100ま
たは外部システムから与えられた運転条件、各制御量の
設定値に応じて、未来目標値 y* =[y*T(k+1),…y*T(k+Np )]T y* (k+i)=[SOx (out) * (k+i),η* (k+i), L* AC(k+i)]T (13) を決定する。
たは外部システムから与えられた運転条件、各制御量の
設定値に応じて、未来目標値 y* =[y*T(k+1),…y*T(k+Np )]T y* (k+i)=[SOx (out) * (k+i),η* (k+i), L* AC(k+i)]T (13) を決定する。
【0044】評価関数設定手段9は運転員100の設定
した運転条件に応じて評価関数を設定するが、評価関数
としては一般に次の形のものを用いる。
した運転条件に応じて評価関数を設定するが、評価関数
としては一般に次の形のものを用いる。
【0045】
【数12】 ここで、(L,Np )は予測区間を意味するステップ
数、Nu は最適化する操作量のステップ数、pは制御量
の個数、qは操作量の個数、yi は制御量、uiは操作
量、yi * は制御量目標値、ui * は操作量目標値、Δ
yi は制御量変化分、Δui は操作量変化分、Φi 、π
i 、σi 、Ψi 、λi 、θi はそれぞれの項に対するペ
ナルティの重み係数である。
数、Nu は最適化する操作量のステップ数、pは制御量
の個数、qは操作量の個数、yi は制御量、uiは操作
量、yi * は制御量目標値、ui * は操作量目標値、Δ
yi は制御量変化分、Δui は操作量変化分、Φi 、π
i 、σi 、Ψi 、λi 、θi はそれぞれの項に対するペ
ナルティの重み係数である。
【0046】なお、 Δyj (k+i)=yj (k+i)−yj (k+i−1) Δuj (k+i)=uj (k+i)−uj (k+i−1) と表わされる。
【0047】特に、脱硫プロセスの場合は p =3 y1 =η(脱硫効率) y2 =SOx (out) (出口ガス中のSOx 濃度) y3 =LAC(容器内吸着剤レベル) q =2 u1 =Fin(吸着剤注入量) u2 =Fout (吸着剤) と設定する。また評価関数Jは
【0048】
【数13】 とする。これをモデル予測制御で最小化することにより ・第1項で出口ガスのSOx が増加することに対するペ
ナルティの考慮でSOxを可能な限り抑えることがで
き、 ・第2項の制御偏差の項により吸着(脱硫)効率ηを目
標値に追従させることができ、 ・第3項により、吸着剤(活性炭)レベルを一定に保持
でき、 ・第4項により操作量である吸着剤速度FAC=Fout /
(容器断面積)のコストすなわち吸着剤(活性炭)の消
費コストあるいは巡回させるのに必要なエネルギーコス
トを考慮し、それを最小に抑えることができ、 ・第5、6項により、操作量の変動を抑え、制御系を安
定化させることができる、 という効果が実現できる。
ナルティの考慮でSOxを可能な限り抑えることがで
き、 ・第2項の制御偏差の項により吸着(脱硫)効率ηを目
標値に追従させることができ、 ・第3項により、吸着剤(活性炭)レベルを一定に保持
でき、 ・第4項により操作量である吸着剤速度FAC=Fout /
(容器断面積)のコストすなわち吸着剤(活性炭)の消
費コストあるいは巡回させるのに必要なエネルギーコス
トを考慮し、それを最小に抑えることができ、 ・第5、6項により、操作量の変動を抑え、制御系を安
定化させることができる、 という効果が実現できる。
【0049】また、制約条件設定手段8は運転員の設定
した運転条件応じて
した運転条件応じて
【0050】
【数14】 なる条件式が設定される。この条件式を用いた場合、次
の効果がある。
の効果がある。
【0051】a)上記制約条件第1式により、最小限の
吸着(脱硫)効率を保持でき、 b)上記制約条件第2式により、出口排気ガス中のSO
x 濃度を指定された上限値(規制値)以下に保持でき、 c)上記制約条件第3式により、出口排気ガス中のSO
x 濃度の過去から未来までの時間平均値を指定された平
均的上限値(規制値)以下に保持でき、 d)上記制約条件第4式により、容器内の吸着剤(活性
炭)レベルを指定された範囲(上限レベルと下限レベル
の間)に保持でき、 e)上記制約条件第5,6,7,8式により、各操作量
すなわち吸着剤(活性炭)の容器への注入量と排出量の
絶対値および変化率を上下限値制限内に保持し、過大な
操作や急変する操作によるプラントのストレス、寿命短
縮を防ぎ、安全な運用を防ぐことができ、また制御動作
を安定化させられる。
吸着(脱硫)効率を保持でき、 b)上記制約条件第2式により、出口排気ガス中のSO
x 濃度を指定された上限値(規制値)以下に保持でき、 c)上記制約条件第3式により、出口排気ガス中のSO
x 濃度の過去から未来までの時間平均値を指定された平
均的上限値(規制値)以下に保持でき、 d)上記制約条件第4式により、容器内の吸着剤(活性
炭)レベルを指定された範囲(上限レベルと下限レベル
の間)に保持でき、 e)上記制約条件第5,6,7,8式により、各操作量
すなわち吸着剤(活性炭)の容器への注入量と排出量の
絶対値および変化率を上下限値制限内に保持し、過大な
操作や急変する操作によるプラントのストレス、寿命短
縮を防ぎ、安全な運用を防ぐことができ、また制御動作
を安定化させられる。
【0052】次に操作量最適化計算手段6では、図4に
示す手順で最適操作量を計算する。この手順を以下に説
明する。 (a)ステップF41:予測計算手段5から予測応答ベ
クトルyハットを得るとともに未来目標値発生手段7か
ら未来目標値ベクトルy* を得る。また未来操作量初期
値として u0 =[uT (K),uT (k),…,uT (k)]T (17) を定義する。ただし、u(k)=[Fin,Fout ]T は
操作量ベクトルの現在値であり、u0 はuT (k)をN
u個有している。 (b)ステップF42:微小操作量変動Δuを設定し、
新たな操作量uΔ uΔ=u0 +Δu (18) に対して改めて予測応答
示す手順で最適操作量を計算する。この手順を以下に説
明する。 (a)ステップF41:予測計算手段5から予測応答ベ
クトルyハットを得るとともに未来目標値発生手段7か
ら未来目標値ベクトルy* を得る。また未来操作量初期
値として u0 =[uT (K),uT (k),…,uT (k)]T (17) を定義する。ただし、u(k)=[Fin,Fout ]T は
操作量ベクトルの現在値であり、u0 はuT (k)をN
u個有している。 (b)ステップF42:微小操作量変動Δuを設定し、
新たな操作量uΔ uΔ=u0 +Δu (18) に対して改めて予測応答
【0053】
【数15】 を計算する。 (c)ステップF43:Δuに対するステップ応答
【0054】
【数16】 を求める。ここで‖Δu‖はベクトルΔuのノルムを表
わす。 (d)ステップF44:未来応答ベクトルyc 、未来操
作量ベクトルuc に対する拘束式
わす。 (d)ステップF44:未来応答ベクトルyc 、未来操
作量ベクトルuc に対する拘束式
【0055】
【数17】 を求める。ただし、
【0056】
【数18】 である。ここでGはサイズNp×P行 Nu×q列の行
列であって感度行列と呼ばれ、Iはサイズq行q列の単
位行列(ΓはサイズNu×q行 Nu×q列の行列)で
ある。そして、最適化ベクトル x=[ΔuT uc T yc T ]T (23) を定義し、上式の拘束式を A1 x=b1 (24) という形に変換する。 (e)ステップF45:制約条件(16)式を A2 x≧b2 (25) という形に変換する。 (f)ステップF46:評価関数(15)式を
列であって感度行列と呼ばれ、Iはサイズq行q列の単
位行列(ΓはサイズNu×q行 Nu×q列の行列)で
ある。そして、最適化ベクトル x=[ΔuT uc T yc T ]T (23) を定義し、上式の拘束式を A1 x=b1 (24) という形に変換する。 (e)ステップF45:制約条件(16)式を A2 x≧b2 (25) という形に変換する。 (f)ステップF46:評価関数(15)式を
【0057】
【数19】 という形に変換する。 (g)ステップF47:(24)(25)式の制約条
件、(26)式の評価関数に対する2次計画問題を2次
計画法を用いて解き、最適解xを求める。そしてその要
素ベクトルuc およびΔuを取り出す。 (h)ステップF48:Δuのノルム(大きさ)が‖Δ
u‖<ε(εは与えられた収束判定しきい値)を満たす
か否かを判定する。満たしていればステップF49へ、
満たしていなければステップF50へ進む。 (i)ステップF49:操作量ベクトルuc の第一要素
uc (k)を最適操作量として出力し、この回の制御演
算を終了する。(次の制御周期がくるまで待機し再びス
テップF41へ) (j)ステップF50:uc を改めて未来操作量ベクト
ルu0 とする。これに対する予測応答yハットを予測計
算手段5により再度計算し、ステップF42へ戻る。
件、(26)式の評価関数に対する2次計画問題を2次
計画法を用いて解き、最適解xを求める。そしてその要
素ベクトルuc およびΔuを取り出す。 (h)ステップF48:Δuのノルム(大きさ)が‖Δ
u‖<ε(εは与えられた収束判定しきい値)を満たす
か否かを判定する。満たしていればステップF49へ、
満たしていなければステップF50へ進む。 (i)ステップF49:操作量ベクトルuc の第一要素
uc (k)を最適操作量として出力し、この回の制御演
算を終了する。(次の制御周期がくるまで待機し再びス
テップF41へ) (j)ステップF50:uc を改めて未来操作量ベクト
ルu0 とする。これに対する予測応答yハットを予測計
算手段5により再度計算し、ステップF42へ戻る。
【0058】CRT(運転状態、診断情報表示装置)1
2およびコンソール11(運転条件入力装置)では、プ
ラント運転員100に、現在のプロセス状況として、状
態量推定値Xハットや予測応答yハット、制御応答、制
約値、評価関数重み係数、経済コストなどを表示する。
その画面例を図5に示す。図5(a)は各制御量、操作
量、プロセス変数の過去の応答履歴曲線、未来の予測応
答を制約値とともにCRT12に表示したものである。
図5(b)は容器220内の吸着剤(活性炭)の吸着度
すなわち状態量をグラフ化したもので、吸着反応の進行
状況分布が一目でわかるようになっている。点線の曲線
は理想的な分布形状曲線である。図5(c)の51は現
在の制御系の安定度を示すバーグラフインジケータ、5
2は現在のSOx 排出量を示すバーグラフインジケー
タ、53は現在の運転コストを示すバーグラフインシゲ
ータ、54は制御量SOx (out)、η、LAC、操作量F
in,Fout の異常値アラームを表示するアラームランプ
である。
2およびコンソール11(運転条件入力装置)では、プ
ラント運転員100に、現在のプロセス状況として、状
態量推定値Xハットや予測応答yハット、制御応答、制
約値、評価関数重み係数、経済コストなどを表示する。
その画面例を図5に示す。図5(a)は各制御量、操作
量、プロセス変数の過去の応答履歴曲線、未来の予測応
答を制約値とともにCRT12に表示したものである。
図5(b)は容器220内の吸着剤(活性炭)の吸着度
すなわち状態量をグラフ化したもので、吸着反応の進行
状況分布が一目でわかるようになっている。点線の曲線
は理想的な分布形状曲線である。図5(c)の51は現
在の制御系の安定度を示すバーグラフインジケータ、5
2は現在のSOx 排出量を示すバーグラフインジケー
タ、53は現在の運転コストを示すバーグラフインシゲ
ータ、54は制御量SOx (out)、η、LAC、操作量F
in,Fout の異常値アラームを表示するアラームランプ
である。
【0059】監視・アラーム手段10では、状態量推定
値Xハットや予測応答yハットに基づきプロセスの安定
性、吸着(脱硫)効率の正当性などを実時間で監視、チ
ェックし、異常と判断されれば、アラームをCRT12
へ表示したり、ブザーを鳴らしたりして運転員100に
知らせる。異常の判定ロジックとしては、各制御量の予
測応答が制約条件
値Xハットや予測応答yハットに基づきプロセスの安定
性、吸着(脱硫)効率の正当性などを実時間で監視、チ
ェックし、異常と判断されれば、アラームをCRT12
へ表示したり、ブザーを鳴らしたりして運転員100に
知らせる。異常の判定ロジックとしては、各制御量の予
測応答が制約条件
【0060】
【数20】 を満足しているか否か、および制御系の安定度を示す操
作量上下限および操作量変化率が以下の制約条件を満た
しているか否か、などの判定式を用いる。
作量上下限および操作量変化率が以下の制約条件を満た
しているか否か、などの判定式を用いる。
【0061】 Fout min ≦Fout (k+i)≦Fout max Fin min ≦Fin(k+i)≦Fin max (29) ΔFout min ≦ΔFout (k+i)≦ΔFout max ΔFin min ≦ΔFin(k+i)≦ΔFin max このようにして本実施例の制御装置によって制御された
ときの制御応答例を図6に示す。この図6から吸着効率
目標値η* の変更に伴い、実際の効率が迅速に追従制御
されていることがわかる。また、排気ガス発生源の燃焼
器の運転条件変更により発生したガス流量Fgas の変動
およびSOx 濃度SOx (in)の変動に対し、制御系の変
動をすばやく吸収しながら、吸着(脱硫)効率を適切な
値に保持している。さらに出口ガスSOx 濃度SO
x (out)が規制値以下に抑えられている。このように、
本制御装置によって、経済的に最適で安定かつ適切な運
転が実現できる。
ときの制御応答例を図6に示す。この図6から吸着効率
目標値η* の変更に伴い、実際の効率が迅速に追従制御
されていることがわかる。また、排気ガス発生源の燃焼
器の運転条件変更により発生したガス流量Fgas の変動
およびSOx 濃度SOx (in)の変動に対し、制御系の変
動をすばやく吸収しながら、吸着(脱硫)効率を適切な
値に保持している。さらに出口ガスSOx 濃度SO
x (out)が規制値以下に抑えられている。このように、
本制御装置によって、経済的に最適で安定かつ適切な運
転が実現できる。
【0062】以上説明したように本実施例によれば、状
態観測器2とモデル予測制御方式を組み合わせて操作量
を指定した上下限値内に留まるように制御を行うため、
状態観測器2の状態量推定値の真値への収束性が保証さ
れ、これにより排気ガス量等が大幅に変化した場合すな
わち、ガス発生源201の運転条件や外部環境条件が変
わった場合でも制御量の予測を的確に行うことが可能と
なり、良好な制御を行うことができる。
態観測器2とモデル予測制御方式を組み合わせて操作量
を指定した上下限値内に留まるように制御を行うため、
状態観測器2の状態量推定値の真値への収束性が保証さ
れ、これにより排気ガス量等が大幅に変化した場合すな
わち、ガス発生源201の運転条件や外部環境条件が変
わった場合でも制御量の予測を的確に行うことが可能と
なり、良好な制御を行うことができる。
【0063】また評価関数に、吸着剤の消費コストある
いは吸着剤を巡回させるのに必要なエネルギーコスト
と、吸着効率とが考慮されているため、吸着効率および
運用上の経済コストを最適となるように制御することが
できる。
いは吸着剤を巡回させるのに必要なエネルギーコスト
と、吸着効率とが考慮されているため、吸着効率および
運用上の経済コストを最適となるように制御することが
できる。
【0064】なお、本実施例の制御装置は、脱硫プロセ
ス以外のガス吸着プロセスにも同様な形で適用できる。
また、上記実施例中の状態観測器(9)式や予測計算手
段5で用いるモデル式(2)、(5)、(11)式は離
散時間表現に変換したものを用いても良い。
ス以外のガス吸着プロセスにも同様な形で適用できる。
また、上記実施例中の状態観測器(9)式や予測計算手
段5で用いるモデル式(2)、(5)、(11)式は離
散時間表現に変換したものを用いても良い。
【0065】次に本発明によるガス吸着プロセスの制御
装置の第2の実施例の構成を図7に示す。この実施例の
制御装置は第1の実施例において説明したモデル予測制
御システムの1つの目標値であるLAC * 、制約値LAC
max 、操作量Fin,Fout をフィードフォワード制御シ
ステムを用いて求めるものであり、フィードフォワード
変数予測部(以下、FF変数予測部ともいう)71と、
フィードフォワード制御演算部(以下、FF制御演算部
ともいう)72と、モデル予測制御システム75とを備
えている。
装置の第2の実施例の構成を図7に示す。この実施例の
制御装置は第1の実施例において説明したモデル予測制
御システムの1つの目標値であるLAC * 、制約値LAC
max 、操作量Fin,Fout をフィードフォワード制御シ
ステムを用いて求めるものであり、フィードフォワード
変数予測部(以下、FF変数予測部ともいう)71と、
フィードフォワード制御演算部(以下、FF制御演算部
ともいう)72と、モデル予測制御システム75とを備
えている。
【0066】FF変数予測部71は排気ガス発生源であ
るボイラまたはガスタービンの出力信号MWと、外気温
度Tout に基づいて、排気ガス発生源の排気ガス流量F
gas、排気ガス温度T、排気ガス中のSOx 濃度SO
x (in)の各々の推定値あるいは未来予測値Fgas ハッ
ト、Tハット、SOx (in)ハットを求めるもので、図8
に示すように予測データテーブル部71aと、非線形モ
デルブロック部71bと、ニューラルネットワークブロ
ック71cとを備えている。
るボイラまたはガスタービンの出力信号MWと、外気温
度Tout に基づいて、排気ガス発生源の排気ガス流量F
gas、排気ガス温度T、排気ガス中のSOx 濃度SO
x (in)の各々の推定値あるいは未来予測値Fgas ハッ
ト、Tハット、SOx (in)ハットを求めるもので、図8
に示すように予測データテーブル部71aと、非線形モ
デルブロック部71bと、ニューラルネットワークブロ
ック71cとを備えている。
【0067】FF制御演算部72はFF変数予測部71
の出力に基づいて、フィードフォワード操作量、すなわ
ち吸着剤レベルLACの目標値LAC * および制約値LAC
max ならびに、脱硫プロセス200の操作量の補正値F
in ff,Fout ffに変換し、モデル予測制御システム75
へ出力し、あるいは操作量Fin,Fout に加えるもので
あって、図8に示すように線形フィルタ72a,72
b,72cを備えている。
の出力に基づいて、フィードフォワード操作量、すなわ
ち吸着剤レベルLACの目標値LAC * および制約値LAC
max ならびに、脱硫プロセス200の操作量の補正値F
in ff,Fout ffに変換し、モデル予測制御システム75
へ出力し、あるいは操作量Fin,Fout に加えるもので
あって、図8に示すように線形フィルタ72a,72
b,72cを備えている。
【0068】次に第2の実施例の動作を説明する。まず
排気ガス発生源のボイラ、ガスタービンなどの燃焼機器
の出力信号MWと外気温度TがFF変数予測部71に入
力される。すると、関数テーブルやルールテーブルから
なる予測データテーブル部71aのデータに基づいて現
在あるいは未来の出力信号MWから未来のプロセス変数
であるガス流量Fgas (t+tp )、ガスSOx 濃度S
Ox (in)(t+tp )、ガス温度T(t+tp )が求め
られる。ここでtは現在時刻、tp は予測時間である。
また、同様に非線形モデルブロック部71b内では各プ
ロセス量に関する非線形微分方程式で記述された動特性
モデルによる計算からFgas ,SOx (in),Tの予測応
答が計算される。また更にニューラルネットワークブロ
ック71cでは、ニューラルネットワーク演算によりそ
れぞれの予測応答が計算される。これらの予測値は補正
項として複合的に、あるいは補間しながら、より高精度
の予測応答が計算される。一般に、ボイラやガスタービ
ンなどの燃焼機器では、燃焼状態により上記諸変数は非
線形的に変化するため、通常の線形予測モデルだけでの
予測は困難である。しかし、これらの非線形予測手段を
用いることにより、幅広い運転条件の変動に対しても精
度良い推定ができる。
排気ガス発生源のボイラ、ガスタービンなどの燃焼機器
の出力信号MWと外気温度TがFF変数予測部71に入
力される。すると、関数テーブルやルールテーブルから
なる予測データテーブル部71aのデータに基づいて現
在あるいは未来の出力信号MWから未来のプロセス変数
であるガス流量Fgas (t+tp )、ガスSOx 濃度S
Ox (in)(t+tp )、ガス温度T(t+tp )が求め
られる。ここでtは現在時刻、tp は予測時間である。
また、同様に非線形モデルブロック部71b内では各プ
ロセス量に関する非線形微分方程式で記述された動特性
モデルによる計算からFgas ,SOx (in),Tの予測応
答が計算される。また更にニューラルネットワークブロ
ック71cでは、ニューラルネットワーク演算によりそ
れぞれの予測応答が計算される。これらの予測値は補正
項として複合的に、あるいは補間しながら、より高精度
の予測応答が計算される。一般に、ボイラやガスタービ
ンなどの燃焼機器では、燃焼状態により上記諸変数は非
線形的に変化するため、通常の線形予測モデルだけでの
予測は困難である。しかし、これらの非線形予測手段を
用いることにより、幅広い運転条件の変動に対しても精
度良い推定ができる。
【0069】上記FF変数予測制御部71からガス流量
Fgas 、ガスSOx 濃度SOx (in)、ガス温度Tの推定
値がフィードフォワード制御部72に入力されると、線
形フィルタ72aから吸着剤レベルの目標値LAC * が出
力され、線形フィルタ72bから吸着剤レベルの上限値
LAC max が出力され、線形フィルタ72cから操作量補
正値Fin ff,Fout ffが出力される。そして、目標値L
AC * および上限値LAC max はモデル予測制御システム7
5において用いられ、フィードフォワード信号Fin ff,
Fout ffはモデル予測制御システム75の出力である操
作信号Fin,Fout にそれぞれ加算される。なお、線形
フィルタ72a,72b,72cの出力であるフィード
フォワード信号は択一的に用いても良いし、複合的に用
いても良い。
Fgas 、ガスSOx 濃度SOx (in)、ガス温度Tの推定
値がフィードフォワード制御部72に入力されると、線
形フィルタ72aから吸着剤レベルの目標値LAC * が出
力され、線形フィルタ72bから吸着剤レベルの上限値
LAC max が出力され、線形フィルタ72cから操作量補
正値Fin ff,Fout ffが出力される。そして、目標値L
AC * および上限値LAC max はモデル予測制御システム7
5において用いられ、フィードフォワード信号Fin ff,
Fout ffはモデル予測制御システム75の出力である操
作信号Fin,Fout にそれぞれ加算される。なお、線形
フィルタ72a,72b,72cの出力であるフィード
フォワード信号は択一的に用いても良いし、複合的に用
いても良い。
【0070】一般に脱硫プロセスの場合はガスの流速は
数〜数10メートル/秒と早いのに対し、吸着剤(活性
炭)の移動速度は時間オーダーであり両者の時定数は2
桁以上はなれている。
数〜数10メートル/秒と早いのに対し、吸着剤(活性
炭)の移動速度は時間オーダーであり両者の時定数は2
桁以上はなれている。
【0071】また、ボイラやガスタービンなどのガス発
生源プロセスの急激な負荷変動や起動・停止運転時に
は、排気ガスの流量、温度、SOx の濃度などの急変、
あるいは不完全燃焼にともなうSOx のピーク的増加が
発生する。これらの変動が観測された時点で、それを抑
制しようとしても、吸着剤の移動速度を急激に追従させ
ることは不可能である。そこで本実施例では、通常はモ
デル予測制御システム75によって制御しているが、プ
ロセスの急変が観測あるいは予測されたときにはフィー
ドフォワード制御システムによって操作量を変化させて
いるため、ガス流量や成分起動に起因する過渡外乱を吸
収することが可能となり、プラントの過渡的な状態にお
いてプロセスを安定にかつ運転条件を満たしながら制御
することができる。このことは、逆に解釈すれば、定常
状態では最低限の吸着(脱硫)効率を保持し、変動に対
する余裕を最小にすることができる。すなわち、吸着剤
(活性炭)の過度の消費、巡回を避け、経済的運転を行
うことができる。
生源プロセスの急激な負荷変動や起動・停止運転時に
は、排気ガスの流量、温度、SOx の濃度などの急変、
あるいは不完全燃焼にともなうSOx のピーク的増加が
発生する。これらの変動が観測された時点で、それを抑
制しようとしても、吸着剤の移動速度を急激に追従させ
ることは不可能である。そこで本実施例では、通常はモ
デル予測制御システム75によって制御しているが、プ
ロセスの急変が観測あるいは予測されたときにはフィー
ドフォワード制御システムによって操作量を変化させて
いるため、ガス流量や成分起動に起因する過渡外乱を吸
収することが可能となり、プラントの過渡的な状態にお
いてプロセスを安定にかつ運転条件を満たしながら制御
することができる。このことは、逆に解釈すれば、定常
状態では最低限の吸着(脱硫)効率を保持し、変動に対
する余裕を最小にすることができる。すなわち、吸着剤
(活性炭)の過度の消費、巡回を避け、経済的運転を行
うことができる。
【0072】次に本発明によるガス吸着プロセスの制御
装置の第3の実施例を図9を参照して説明する。この第
3の実施例の制御装置は図7に示す第2の実施例の制御
装置に図示しないバルブ開度調整手段を設けたものであ
って図9に示す脱硫プロセスに用いられる。この脱硫プ
ロセスには吸着反応容器220にバッファタンク262
が設けられている。バッファタンク262は吸着剤(活
性炭)を一時的に貯めることができる。制御装置から脱
硫プロセスに出力される吸着剤注入指令F(=Fin+F
in ff)が急激に増え、通常用いる主バルブ264が全開
状態になったときに補助バルブ266を開き、バッファ
タンク262内の吸着剤を注入する。具体的には、主バ
ルブ264の操作量をF1、補助バルブ266の操作量
をF2とすると、 という制御ロジックで主バルブ264の開度F1および
補助バルブ266の開度F2を上記バルブ開度調整手段
によって調整する。これにより、ガス流量やガス中の対
象成分濃度の急増時にすみやかに容器内の吸着剤レベル
LACを増加させ、ガスと吸着剤の接触面積増加により吸
着効率を維持できるとともに出口排気ガス中のSOx 濃
度を規制値以下に保持できる。
装置の第3の実施例を図9を参照して説明する。この第
3の実施例の制御装置は図7に示す第2の実施例の制御
装置に図示しないバルブ開度調整手段を設けたものであ
って図9に示す脱硫プロセスに用いられる。この脱硫プ
ロセスには吸着反応容器220にバッファタンク262
が設けられている。バッファタンク262は吸着剤(活
性炭)を一時的に貯めることができる。制御装置から脱
硫プロセスに出力される吸着剤注入指令F(=Fin+F
in ff)が急激に増え、通常用いる主バルブ264が全開
状態になったときに補助バルブ266を開き、バッファ
タンク262内の吸着剤を注入する。具体的には、主バ
ルブ264の操作量をF1、補助バルブ266の操作量
をF2とすると、 という制御ロジックで主バルブ264の開度F1および
補助バルブ266の開度F2を上記バルブ開度調整手段
によって調整する。これにより、ガス流量やガス中の対
象成分濃度の急増時にすみやかに容器内の吸着剤レベル
LACを増加させ、ガスと吸着剤の接触面積増加により吸
着効率を維持できるとともに出口排気ガス中のSOx 濃
度を規制値以下に保持できる。
【0073】次に本発明によるガス吸着プロセスの制御
装置の第4の実施例を図10を参照して説明する。この
実施例の制御装置は図10に示す脱硫プロセスに用いら
れるものであり、図7に示す第2の実施例の制御装置に
対応し、比率制御器205を新たに設けたものである。
図10に示す脱硫プロセスには、複数(図面上では2
個)の吸着反応容器220a,220bが設けられてい
る。通常は容器220bのみで運転するが、ガス流量や
濃度の急増時には容器220aも用いる。なお吸着剤の
流量Fin,Fin′,Fout は一定で、各容器内の吸着剤
レベルは一定に制御されている。すなわち、FF制御演
算部72の出力Fin ff,Fout ffは用いられず、零とな
っている。この実施例では吸着剤レベルを変化させる代
わりに2つの容器220a,220bへのガス流量分配
比率αを変化させて、実質的なガスと吸着剤の面積を、
バルブ203a,203bの開度を変えることによって
変更する。バルブ203a,203bの開度は、制御装
置から出力されるLAC * に基づいて比率制御器205に
よって制御される。例えば、α=0の時は、接触面積は
容器220bの分だけであるが、α=0.5の時は、接
触面積は容器220bと容器220aを併せた分に増加
する。
装置の第4の実施例を図10を参照して説明する。この
実施例の制御装置は図10に示す脱硫プロセスに用いら
れるものであり、図7に示す第2の実施例の制御装置に
対応し、比率制御器205を新たに設けたものである。
図10に示す脱硫プロセスには、複数(図面上では2
個)の吸着反応容器220a,220bが設けられてい
る。通常は容器220bのみで運転するが、ガス流量や
濃度の急増時には容器220aも用いる。なお吸着剤の
流量Fin,Fin′,Fout は一定で、各容器内の吸着剤
レベルは一定に制御されている。すなわち、FF制御演
算部72の出力Fin ff,Fout ffは用いられず、零とな
っている。この実施例では吸着剤レベルを変化させる代
わりに2つの容器220a,220bへのガス流量分配
比率αを変化させて、実質的なガスと吸着剤の面積を、
バルブ203a,203bの開度を変えることによって
変更する。バルブ203a,203bの開度は、制御装
置から出力されるLAC * に基づいて比率制御器205に
よって制御される。例えば、α=0の時は、接触面積は
容器220bの分だけであるが、α=0.5の時は、接
触面積は容器220bと容器220aを併せた分に増加
する。
【0074】従って、比率指令値αの調整だけで等価的
に吸着剤レベルを変更するのと同じ効果が得られる。こ
れにより、ガス流量やガス中の対象成分濃度の急増時に
すみやかに容器内でのガスと吸着剤の接触面積を増加さ
せ、吸着効率を維持できる。
に吸着剤レベルを変更するのと同じ効果が得られる。こ
れにより、ガス流量やガス中の対象成分濃度の急増時に
すみやかに容器内でのガスと吸着剤の接触面積を増加さ
せ、吸着効率を維持できる。
【0075】次に本発明によるガス吸着プロセスの制御
装置の第5の実施例を図11を参照して説明する。この
実施例の制御装置は、図11に示す脱硫プロセスに用い
られ、図7に示す第2の実施例の制御装置において、ガ
ス接触面積変更手段を新たに設けたものである。このガ
ス接触面積変更手段は図11に示すようにしきり板21
5と、電動機216と、ローラ217とを備えている。
しきり板215はガス流入口210と吸着反応容器22
0との間に設けられてガス流を調整するものであって、
ローラ217を介して電動機216によって制御され
る。なお電動機216はFF制御演算部72の出力LAC
* に基づいて駆動される。
装置の第5の実施例を図11を参照して説明する。この
実施例の制御装置は、図11に示す脱硫プロセスに用い
られ、図7に示す第2の実施例の制御装置において、ガ
ス接触面積変更手段を新たに設けたものである。このガ
ス接触面積変更手段は図11に示すようにしきり板21
5と、電動機216と、ローラ217とを備えている。
しきり板215はガス流入口210と吸着反応容器22
0との間に設けられてガス流を調整するものであって、
ローラ217を介して電動機216によって制御され
る。なお電動機216はFF制御演算部72の出力LAC
* に基づいて駆動される。
【0076】これにより、ガス流量やガス中の対象成分
濃度の急増時に速やかに容器内でのガスと吸着剤の接触
面積を増加させ、吸着効率を維持できる。
濃度の急増時に速やかに容器内でのガスと吸着剤の接触
面積を増加させ、吸着効率を維持できる。
【0077】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、プロ
セス容器内の吸着反応進行度合いを実時間推定する状態
観測器により、プロセスの分布定数的・非線形的挙動を
高精度で予測し、安定な制御を実現できる。また、プロ
セスの未来応答予測機能、制御動作の安定化と吸着剤コ
ストを考慮した評価関数、出口ガス成分に関する制約条
件に基づくモデル予測制御機能により、吸着剤の消費コ
スト、プロセス運用エネルギーコストを最小化し、経済
運転が実現できる。更に、出口ガスの特性成分に対する
制約条件の考慮で排出ガスに対する環境基準遵守などが
達成される。
セス容器内の吸着反応進行度合いを実時間推定する状態
観測器により、プロセスの分布定数的・非線形的挙動を
高精度で予測し、安定な制御を実現できる。また、プロ
セスの未来応答予測機能、制御動作の安定化と吸着剤コ
ストを考慮した評価関数、出口ガス成分に関する制約条
件に基づくモデル予測制御機能により、吸着剤の消費コ
スト、プロセス運用エネルギーコストを最小化し、経済
運転が実現できる。更に、出口ガスの特性成分に対する
制約条件の考慮で排出ガスに対する環境基準遵守などが
達成される。
【0078】ガス流量や成分変動に対するフィードフォ
ワード制御器により、容器内部の吸着剤総量を動的に変
化させ、ガス流量や成分変動に起因する過渡外乱を吸収
することができる。また、吸着剤とガスの接触面積を動
的に変更できるように、ガス吸着反応容器の形状を改良
し、吸着効率に対する応答速度をはやめることにより、
フィードフォワード制御の効果を一層発揮でき、外乱抑
制力、追従性などの制御性能の向上が図ることができ
る。
ワード制御器により、容器内部の吸着剤総量を動的に変
化させ、ガス流量や成分変動に起因する過渡外乱を吸収
することができる。また、吸着剤とガスの接触面積を動
的に変更できるように、ガス吸着反応容器の形状を改良
し、吸着効率に対する応答速度をはやめることにより、
フィードフォワード制御の効果を一層発揮でき、外乱抑
制力、追従性などの制御性能の向上が図ることができ
る。
【0079】推定された容器内吸着反応進行状況、プロ
セスの未来応答を表示し、異常監視・アラーム機能と連
動させることによりプロセスの動きを運転員に理解さ
せ、監視・運転を容易にすることができる。あるいは、
異常を事前に知らせ、プロセスの安全な運用を実現する
ことができる。
セスの未来応答を表示し、異常監視・アラーム機能と連
動させることによりプロセスの動きを運転員に理解さ
せ、監視・運転を容易にすることができる。あるいは、
異常を事前に知らせ、プロセスの安全な運用を実現する
ことができる。
【図1】本発明による制御装置の第1の実施例の構成を
示すブロック図。
示すブロック図。
【図2】本発明にかかる状態観測器の構成図。
【図3】本発明にかかるモデル予測制御システムの構成
図。
図。
【図4】本発明にかかる操作量最適化計算手段の計算手
順を示すフローチャート。
順を示すフローチャート。
【図5】第1の実施例によるプロセス状態表示機能、監
視機能、アラーム機能を模式的に示した説明図。
視機能、アラーム機能を模式的に示した説明図。
【図6】第1の実施例の制御応答を示すグラフ。
【図7】本発明によるガス吸着プロセスの制御装置の第
2の実施例の構成を示すブロック図。
2の実施例の構成を示すブロック図。
【図8】第2の実施例にかかるフィードフォワード制御
システムの具体的な構成を示すブロック図。
システムの具体的な構成を示すブロック図。
【図9】本発明の第3の実施例の制御装置が適用される
脱硫プロセスの構成図。
脱硫プロセスの構成図。
【図10】本発明の第4の実施例の制御装置が適用され
る脱硫プロセスの構成図。
る脱硫プロセスの構成図。
【図11】本発明の第5の実施例の制御装置が適用され
る脱硫プロセスの構成図。
る脱硫プロセスの構成図。
【図12】脱硫プロセスの構成図。
【図13】ガス吸着プロセスの非線形特性を説明する時
間応答曲線。
間応答曲線。
1 制御装置 2 状態観測器 21 ,3a1 モデル 22 比較器 23 状態量修正手段 3,75 モデル予測制御システム 3a 予想モデル 3a2 予測器 3b 予測応答データベース 3c,6 操作量最適化計算手段 3d,7 未来目標値発生手段 4 モデルデータベース 5 予測計算手段 8 制約条件設定手段 9 評価関数設定手段 10 監視アラーム手段 11 コンソール 12 CRT 71 フィードフォワード変数予測部 71a 予測データテーブル 71b 非線形モデルブロック部 71c ニューラルネットワークブロック部 72 フィードフォワード制御演算部 72a,72b,72c 線形フィルタ(フィードフォ
ワード補償器) 100 運転員 150 操作信号発生部(分散型コントローラ) 200 脱硫プロセス 201 ガス発生源 210 ガス流入口 220 吸着反応容器 230 ガス流出口 240 吸着剤注入口 250 吸着剤排出口 260 還元装置
ワード補償器) 100 運転員 150 操作信号発生部(分散型コントローラ) 200 脱硫プロセス 201 ガス発生源 210 ガス流入口 220 吸着反応容器 230 ガス流出口 240 吸着剤注入口 250 吸着剤排出口 260 還元装置
Claims (5)
- 【請求項1】吸着剤を容器内へ注入および排出する機構
をそれぞれ有し、前記吸着剤が注入された前記容器内に
ガスを通過させることにより前記ガスの特定成分を前記
吸着剤に吸着させるガス吸着プロセスにおいて、 前記容器をn個の領域に分割し、それぞれの領域におけ
る吸着剤に対する前記ガスの特定成分の吸着度を状態変
数として定義したモデルに対して、前記容器の出入口に
おける前記ガスの特定成分の濃度および前記吸着剤の注
入量、排出量の観測値から前記状態変数を推定する状態
観測手段と、 前記推定された状態変数に基づいて、前記ガス吸着プロ
セスの制御量となる前記ガス吸着プロセスの未来の吸着
効率、前記容器出口における前記ガスの特定成分の予測
値、および前記容器内の前記吸着剤の蓄積量の予測値を
演算する制御量予測演算手段と、 前記制御量の予測値に基づいて、前記ガス吸着プロセス
の制御量の未来値および前記操作量の未来値が予め設定
された制約条件を満たすとともに予め設定された評価関
数を最適にする前記操作量を演算する操作量最適化演算
手段と、 を備えていることを特徴とするガス吸着プロセスの制御
装置。 - 【請求項2】前記ガスの発生源の運転条件信号および外
部環境条件に基づいてフィードフォワード変数となる前
記発生源のガス排出量、特定成分濃度、およびガス温度
を予測するフィードフォワード変数予測手段と、 前記フィードフォワード変数の推定値に基づいて、前記
吸着剤の蓄積量の目標値、上下限値および前記操作量の
うちの少なくとも1つに対するフィードフォワード信号
を演算するフィードフォワード制御演算手段と、 を備えていることを特徴とする請求項1記載の制御装
置。 - 【請求項3】前記フィードフォワード制御演算手段の出
力に基づいて、前記容器内における前記吸着剤と前記ガ
スの接触面積を制御する手段を更に備えたことを特徴と
する請求項2記載の制御装置。 - 【請求項4】前記制御量の予測値が前記制約条件を満た
しているかどうかを判定し、満たしていない場合に警報
を出力する警報出力手段を更に備えたことを特徴とする
請求項1乃至3のいずれかに記載の制御装置。 - 【請求項5】前記評価関数には前記吸着剤の消費コスト
または前記吸着剤の循環エネルギーコストの項が含まれ
ていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記
載の制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12014295A JPH08309140A (ja) | 1995-05-18 | 1995-05-18 | ガス吸着プロセスの制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12014295A JPH08309140A (ja) | 1995-05-18 | 1995-05-18 | ガス吸着プロセスの制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08309140A true JPH08309140A (ja) | 1996-11-26 |
Family
ID=14779010
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12014295A Pending JPH08309140A (ja) | 1995-05-18 | 1995-05-18 | ガス吸着プロセスの制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08309140A (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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WO2007116592A1 (ja) * | 2006-03-30 | 2007-10-18 | Hitachi, Ltd. | プラントの制御装置 |
JP2010271890A (ja) * | 2009-05-21 | 2010-12-02 | Mitsubishi Chemical Engineering Corp | パラメータ調整方法及び装置 |
CN102688655A (zh) * | 2012-06-01 | 2012-09-26 | 江南大学 | 一种有机废气回收的智能控制方法 |
US9910413B2 (en) | 2013-09-10 | 2018-03-06 | General Electric Technology Gmbh | Automatic tuning control system for air pollution control systems |
JP2019125021A (ja) * | 2018-01-12 | 2019-07-25 | 株式会社豊田中央研究所 | 情報処理装置、情報処理方法、コンピュータプログラム、内燃機関の制御装置 |
JP2019523502A (ja) * | 2016-07-28 | 2019-08-22 | ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッドHoneywell International Inc. | Kpi性能分析のための無拘束の従属変数によるmpc |
KR20200007441A (ko) * | 2018-07-13 | 2020-01-22 | 주식회사 스마트컨버전스 | 미세먼지 흡착제 및 이를 이용한 지능형 ai 기반의 미세먼지 흡착 제거 제어 방법 |
KR20200013134A (ko) * | 2018-07-13 | 2020-02-06 | 주식회사 스마트컨버전스 | 지능형 ai 기반의 미세먼지 흡착 제거 제어 장치 및 방법 |
TWI799998B (zh) * | 2021-05-07 | 2023-04-21 | 台灣積體電路製造股份有限公司 | 揮發性有機化合物的去除系統及其方法 |
-
1995
- 1995-05-18 JP JP12014295A patent/JPH08309140A/ja active Pending
Cited By (11)
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