JP3293680B2 - 火力発電用ボイラの離散時間モデル規範形適応蒸気温度制御装置 - Google Patents

火力発電用ボイラの離散時間モデル規範形適応蒸気温度制御装置

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JP3293680B2
JP3293680B2 JP07072693A JP7072693A JP3293680B2 JP 3293680 B2 JP3293680 B2 JP 3293680B2 JP 07072693 A JP07072693 A JP 07072693A JP 7072693 A JP7072693 A JP 7072693A JP 3293680 B2 JP3293680 B2 JP 3293680B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、動特性のモデル化が困
難で、かつ負荷の大きさや使用燃料の種類と性状、火炉
の状態などに依存して動特性が変化する火力発電用ボイ
ラのモデル規範形適応蒸気温度制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】制御対象の動特性のモデル化が困難であ
ったり、負荷の大きさや運転条件などによって動特性が
変化する火力発電用ボイラに適する制御方式として適応
制御方式が注目されている。適応制御方式には大別し
て、モデル規範形適応制御方式(MRACS : Model Referen
ce Adaptive Control System) とセルフチューニング制
御方式(STC : Self Tuning Control System)がある。本
発明は上記2方式のうちMRACS に関するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】MRACS の研究は、1970
年代から活発に行われ1980年のはじめに理論的には完成
の域に達したと言われ、関連する内外の文献も多数にの
ぼり、公知の制御理論とみなされているが、現実にはそ
の実用例は少なく、特に大容量火力発電用ボイラのよう
な大規模工業プロセスへの適用例はほとんど報告されて
いない。
【0004】その最大の理由として、MRACS のロバスト
ネス、即ち実プラントへ適用した場合の制御システムの
安定性、に対する懸念が挙げられる。ロバストネスの低
下をもたらす最大の要因として、寄生要素、即ちモデル
化誤差に基因する不安定現象、制御演算装置内の数値計
算誤差累積に基因する制御信号の逸走(ran away)現象、
パラメータ推定に用いる入、出力信号の継続的励振条件
(PE : Persistent Ex-citation Condition) の欠如によ
って生ずる推定パラメータのドリフト現象などが挙げら
れる。
【0005】この他、MRACS を実プラントに適用する場
合には、制御系起動後、パラメータ推定系が安定に動作
するまでの間の制御信号の動揺を低減するための適切な
パラメータ (ex. θ) 初期化の問題、制御装置内の不測
の故障に対処するための具体的な方策の実施など、理論
には表われない問題を解決することが必要不可欠であ
る。
【0006】本発明は、モデル規範形適応制御方式(MRA
CS) をボイラの蒸気温度制御に適用するに当って遭遇す
る制御系のロバストネスを低下させる諸問題を解決し、
MRACS のもつ本来の制御性能を実現するための安定した
運用を可能とする制御装置を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
は、火力発電用ボイラの蒸気温度制御において、規範モ
デル(ex. o)と呼ばれる制御目標値を設定し、制御誤差
(ex. e1)、即ち規範モデルと実蒸気温度(ex. y)との
差に基づいて、制御目標を達成する制御信号(ex. u1
を発生する制御演算機能と、ボイラ負荷指令(ex. w)、
過熱器スプレイ流量指令(ex. u2(sh)) 、ガス再循環量
操作指令(ex. u2(rh)) などのボイラ入力信号と実蒸気
温度(ex. y)のサンプリング計測値からボイラの動特性
に関するパラメータ(ex. a, b) を常時推定し、推定さ
れたパラメータに基づいて制御信号演算のためのパラメ
ータを調節するパラメータ調節機能を分散形ディジタル
演算制御要素に組込み、ボイラ、タービンプロセスと分
散形PID(比例、積分、微分) 制御装置から閉ループ構成
される通常の火力プラント制御対象に対し上記分散形デ
ィジタル演算制御要素を並列に付加することにより、全
体の適応制御系を構成するようにしたものである。
【0008】請求項2に記載の本発明は、請求項1に記
載の本発明において更に、前記分散形ディジタル演算制
御要素が、プラントの起動・停止時や、プラントの運転
形態が適応制御の運用条件から著しく外れた範囲では、
制御出力を0 として内部パラメータ(ex. θ)の更新を
休止させるとともに、パラメータ更新のためのデータの
とり込みは常時継続し、プラントの条件が適応制御の使
用に適する範囲に戻れば、パラメータ更新休止前の値を
初期値として自動的に適応制御を再開することによって
円滑な制御の立上り、及び制御特性の劣化を防ぐ手段を
有し、また万一、モデル化誤差その他の要因によって適
応演算要素からの制御信号(ex. u1)が異常に増大する
ことがあっても、これを予め指定した上限値、変化率に
制限し、プラントの安全運転を継続する機能を備えるよ
うにしたものである。
【0009】請求項3に記載の本発明は、請求項1又は
2に記載の本発明において更に、前記分散形ディジタル
演算制御要素が、ボイラ出力に依存するボイラ動特性の
変化に対応してボイラモデルのむだ時間(ex. d)や次数
(ex. n, m) を変える代わりに、データのサンプリング
間隔(ex. ΔT)を可変とする手段、即ちプラントの固有
の動きが緩やかな低負荷域においては、データのサンプ
リング周期を大とし、逆にプラントの動きが相対的に速
い高負荷域においては、サンプリング周期を小として、
負荷変化に伴うプラントの動特性変化に対応して適応的
にサンプリング周期を調節する手段を備えるようにした
ものである。
【0010】請求項4に記載の本発明は、請求項1〜3
のいずれかに記載の本発明において更に、前記分散形デ
ィジタル演算制御要素が、プラントのパラメータ値(e
x. θ) の負荷依存性を考慮してパラメータの変化を負
荷指令(ex. w)に関する1次式で近似し、その係数(e
x. θa, θb )を推定することによって、パラメータ
推定の即応性を高め、適応制御の性能を向上させる手段
を備えるようにしたものである。
【0011】請求項5に記載の本発明は、請求項1〜4
のいずれかに記載の本発明において更に、前記分散形デ
ィジタル演算制御要素が、パラメータ変化(ex. θ)を
近似する1次式のうち負荷指令に比例する項、即ち比例
係数からなるベクトル (ex.θb)の変化がある小範囲内
に収まる場合に当該ベクトル要素を収束した値に固定し
て、推定すべきパラメータ数を1/2 とし、パラメータ修
正速度を速めることによって適応制御性能を向上させる
手段を備え、本来の適応制御と従来のゲインスケジュー
ル制御との折衷方式をとる機能を有するようにしたもの
である。
【0012】請求項6に記載の本発明は、請求項1〜5
のいずれかに記載の本発明において更に、前記分散形デ
ィジタル演算制御要素が、パラメータ更新のためのプラ
ントの入力(ex. u1, w, u2)、出力(ex. y)信号の変化
幅と変化率が小さい範囲にとどまる状態の下では、不十
分な励振信号( 情報量) によるパラメータのドリフト現
象を回避するため、推定誤差に対しある閾値を設け、
入、出力信号の変化が指定した時間を越えて閾値内にと
どまる場合には、パラメータ更新を休止させる手段を備
えるようにしたものである。
【0013】
【作用】MRACS では一般にディジタル制御装置の出力信
号によりプロセス入力の操作端を直接操作するいわゆる
直接ディジタル制御(DDC : Direct Digital Control)方
式が用いられる。
【0014】特許請求の範囲第1項に記載したように本
発明の方式では、分散形PID(比例、積分、微分) 制御要
素から構成されるPID 制御システムによって制御される
通常の火力プラントを適応制御の対象とし、これに同じ
く分散形ディジタル演算制御要素に組込まれたMRACS 制
御装置を並列に付加する構成を採用する。このことによ
って、制御対象とするプラントは、安定な閉ループ形に
なり、また万一、ディジタル演算部に不安定を生じて
も、MRACS からプラントへ与えられる制御信号 (ex.
u1) にリミットをかけることで、従来のPID 制御システ
ムのみによってプラントの安全運転を継続することがで
きる。MRACS の異常の原因の究明と復旧はこの間に行わ
れるため、制御システムのロバストネスが保持される。
【0015】また、メインフレームの計算機の代わりに
分散形ディジタル演算制御要素によって制御系を構成す
る、いわゆるDCS(Distributed Control System) を採用
することによって、制御要素の故障に基づく危険分散が
可能となることも特徴の1つに数えることができる。
【0016】
【実施例】図1は本発明に係る適応蒸気温度システムの
構成を示す模式図である。
【0017】本発明のボイラ蒸気温度制御用モデル規範
形適応制御系(MRACS) においては、ボイラの過熱器出口
蒸気温度( 以下主蒸気温度と呼ぶ) と再熱器出口蒸気温
度(以下再熱蒸気温度と呼ぶ) を制御対象とし、これら
の蒸気温度 (ex. y)の設定値(ex. r1)からの偏差 (ex.
e1) を、ボイラ負荷やボイラの運転条件の変化、外乱入
力の存在にかかわらず、常に0 に制御することを目的と
する。従って、本MRACS においては、規範モデルは0 と
おかれる。
【0018】適応制御系は主蒸気温度制御と再熱蒸気温
度制御のそれぞれに対して一入力一出力(SISO : Single
Input Single Output) 系を構成する。主蒸気温度制御
のための主操作量として過熱器スプレイ流量、再熱蒸気
温度制御のための主操作量としてボイラ炉内の燃焼ガス
再循環量を制御するガスダンパの開度を用いる。また、
経験的に知られている火力プラント動特性の負荷依存性
を考慮してプラントの負荷指令 (ex. w)を、主蒸気温度
制御系と再熱蒸気温度制御系の相互干渉を除去するた
め、主蒸気温度制御系においてはガス再循環量操作指令
(ex. u2(rh)) を、再熱蒸気温度制御系においては過熱
器スプレイ流量操作指令 (ex. u2(sh)) を、それぞれの
制御系への既知外乱と考えて外乱補償回路を構成する。
尚、MRACS用の適応制御調節計はプラントのPID 調節計
と並列に接続され、所定のサンプリング周期毎にプラン
トのデータをとり込み、予め調節計内に用意されている
パラメータ推定適応制御の計算アルゴリズムに従って算
出した制御信号 (ex. u1) を所定の制御周期毎にプラン
トへ送出する、いわゆる離散時間サンプル値制御を行な
う。
【0019】図2は適応制御用の調節計とプラントモデ
ルの関係を示す模式図である。図2において wはボイラ
負荷による外乱、u2は相互干渉を防止するための外乱補
償要素を示す。前に述べたように、プラントにはPID 調
節計を包含している。適応調節計の計算ブロックに斜矢
印がついているのは、この部分が適応制御則によって調
整されることを示している。
【0020】パラメータ推定と制御信号の計算方法の概
要は次の通りである。一入力一出力の制御対象プラント
を自己回帰移動平均(ARMA)モデルと呼ばれる(1) 式のよ
うな形で表現する。 A(z-1)y(k)=z-dB(z-1)u(k) …(1)
【0021】ここでy(k)とu(k)は、それぞれ時刻 kにお
けるプラントの出力、即ち蒸気温度とそれに対応する制
御入力を表わし、またA(z-1)とB(z-1)は (2)式で表わさ
れるz-1 に関する多項式である。
【数1】
【0022】(2) 式において、z-i は時刻を i・ΔT
(ΔTはサンプリング周期) だけ遅延させる演算子を表
わす。従って、(1) 式のz-d は d・ΔTのむだ時間を表
わす。
【0023】(1) 式の物理的意味を考えると、時刻 kに
おけるプラントの出力 y(k) は、k-1 から k-n時刻まで
の過去のプラント出力 y(k-1),…,y(k-n)と k-dから
k-d-m 時刻までの過去の制御入力 u(k-d),…,u(k-d-m)
に適当な係数 (ex. θab)をかけて加え合わせた、い
わゆる線形結合によって表わされ、これらの係数a1,…,
an, bo, b1, …,bm の値がプラントの動特性を表わす
パラメータ (ex. θ)となっていることがわかる。つま
り、多項式A(z-1)はプラントの固有の動特性を表わし、
またB(z-1)は制御入力がプラント出力に及ぼす影響を表
わす多項式である。図2においてプラントモデルを表わ
している部分の A(z-1) ,z-d1B1(z-1)は(1) 式に示す
A(z-1) とz-dB(z-1) に相当し、またz-dwC(z-1),z-d2B
2(z-1)などは計測可能な外乱 (ex. w, u2)がプラント出
力へ及ぼす影響を示しており、外乱による制御性能の劣
化を補償するのに用いられる。モデル規範形適応制御(M
RAC)の目標は、ボイラ負荷変化やその他の外乱に起因す
る蒸気温度 (ex. y)の設定値 (ex. r1) からの偏差 (e
x. e1) を制御系の設計者が指定する特性に従ってゼロ
に収束させることである。以下では(1) 式のy(k)の代わ
りに e1(k)を用いて説明する。
【0024】適当なz-1 に関する多項式 R1(z-1),S(z
-1)を用いて(1) 式を指定された収束特性を与えるパラ
メータ(ex.θ) とプラントの入力( 制御入力と外乱 (e
x. u1,w, u2)) および出力 (ex. y)の計測値の積の形に
書き改め、図2の適応調節計の部分を構成する。
【0025】尚、適応調節計内の
【数2】 は、プラントのデータを用いて常時推定している時刻k
におけるR1(z-1) ,S(z- 1),B1(z-1, k),B2(z-1, k),
C(z-1 , k)のパラメータ推定値を表わし、本適応調節計
では外乱 (ex. w, u2)の特性を考慮しつつ指定された収
束特性に従って適応制御信号 (ex. u1) が計算されるこ
とを示している。
【0026】図2ではこの適応制御信号 (ex. u1) がMR
ACS 「入」、「切」による切替回路、及び上限値、変化
率の制限回路により処理された上でプラントに出力する
よう図示している。このことは、特許請求の範囲第2項
に関するものであり以下に説明する。
【0027】前述したように、本適応制御装置が対象と
するプラントは、分散形PID(比例、積分、微分) 制御要
素から構成されるPID 制御システムによって制御される
火力プラントである。ここでプラントは、要求される負
荷を確保するために、種々の制御系がPID 制御システム
によりその操作出力指令 (ex. u)をボイラ操作端に与え
るのと同時に、通常これら制御は、全自動の制御で達成
されている。本適応制御装置は、プラントが上記、全自
動の制御により運用されている通常の状態を制御対象と
しているわけであり、例えば主蒸気温度制御系の分散形
PID 制御システムに故障が発生した場合には、制御対象
とするプラントの特性が、大きく変化することになる。
本適応制御装置では、プラントの運転形態を常時監視
し、プラントの起動・停止時や、プラントの運転形態が
適応制御の運用条件から外れた場合には、すみやかに制
御出力 (ex. u1) を0 とし、プラント運転形態の復旧を
待つ方式をとる。同時に、内部パラメータ更新 (ex.
θ) を休止させる。但し、パラメータ更新のためのデー
タの取り込みは常時継続し、後にプラントの運転形態が
復旧し、適応制御の運用条件に適する範囲に戻れば、更
新休止前のパラメータ値を初期値として自動的に制御信
号 (ex. u1) を送出再開させることで、円滑な制御の立
上がり、及び制御特性の劣化を防ぐ手段を採用してい
る。また制御出力 (ex. u1) として必要以上に大きな制
御信号 (ex. u1) をプラントに与えることは、制御上好
ましくないことはもちろん、プラント安全運転にも支障
をきたすことになる。
【0028】そこで本発明の方式では、万一、モデル化
誤差その他の要因によって適応演算要素からの制御信号
(ex. u1) が一時的に大きな値であっても、これを予め
指定した上限値( 絶対値制限) や変化率( 速度値制限)
に制限する機能を備えている。
【0029】具体的には、仮に適応演算要素からの制御
信号を u1c(k) とし上記、制限回路により処理され実際
にプラントへ入力する制御信号を u1(k)とすれば以下に
示す制限回路を備えている。
【数3】 但し、uLは推定誤差 e*(k)の大きさに関連し、変化率の
制限を可変とする次の関数を使用している。
【数4】 R ,umin,umax,k を指定することにより上述の制限回
路を備えることができる。
【0030】図3は適応制御プログラムの信号の流れと
従来制御システムとの関係を示す模式図である。
【0031】制御対象である火力プラントは、ボイラ負
荷の大きさにより操作量 (ex. u)に対する応答( むだ時
間、整定時間) が変化するという特性を有する。例え
ば、高負荷域ほど、むだ時間 (ex. d)が短くモデルの次
数 (ex. n, m) も高いことが経験的に知られている。実
際、適応制御に用いる離散時間表現において、むだ時
間、モデルの次数は、制御特性に関係する主要なファク
ターとしてとりあげられている。
【0032】一方、オンライン制御中に、これらむだ時
間、モデルの次数をきりかえることは適応制御の設計
上、非常に困難であるといえる。従って、負荷変化にと
もなって動特性が変化する制御対象に対して、一定のサ
ンプリング時間のもとに適応制御を行なうことは、上述
のむだ時間、モデルの次数とプラントの特性との間にち
がいをひきおこすことになり、オンラインのモデリング
においては、モデル化誤差により推定パラメータの収束
が困難となる、などの好ましくない状態を生ずることが
予想される。そこで本発明の方式では、特許請求の範囲
第3項に記載したように、プラントの負荷レベル (ex.
w)に対応したむだ時間、モデルの次数のちがいを、負荷
レベルに対応したサンプリング時間の変更によって対処
できるような機能をもたせている。即ち、前記分散形デ
ィジタル演算制御要素が、ボイラ出力に依存するボイラ
動特性の変化に対応してボイラモデルのむだ時間(ex.
d)や次数(ex. n, m)を変える代わりに、データのサン
プリング間隔(ex. ΔT)を可変とする手段、即ちプラン
トの固有の動きが緩やかな低負荷域においては、データ
のサンプリング周期を大とし、逆にプラントの動きが相
対的に速い高負荷域においては、サンプリング周期を小
として、負荷変化に伴うプラントの動特性変化に対応し
て適応的にサンプリング周期を調節する手段を備えるよ
うにしたものである。
【0033】適応制御の演算周期 (ex. ΔT)はプラント
の動特性に依存して適切な値に選定され、大型ボイラに
ついては数10秒のオーダーである。
【0034】計算周期毎に取り込まれたデータ u2(k),
w(k),u1(k) ,e1(k) から図中のパラメータ調整則の部
分で適応制御の計算を行い新しい適応制御信号 u1(k)を
プラントに出力する。尚、ここで (k)は時刻 k時点を表
わす。適応制御信号を出力した後に次回制御時刻におけ
る制御に必要な事前計算を行なうが、その計算はパラメ
ータ更新のための行列計算が主要な部分を占める。1 例
をあげると、主蒸気温度制御と再熱蒸気温度制御の各々
について 42 × 42 のサイズの行列演算が行われる。
【0035】さて、上述の制御系の構成とアルゴリズム
に従って適応制御が行われるが、制御の進行中において
は、プラントの運転状況、制御出力信号 (ex. u1) の大
きさ、制御装置の運転状態などを常時監視するととも
に、制御装置内のパラメータの値を常時予備メモリに転
送セーブするなど、適応制御の運用環境や不測の異常発
生に備えて制御が行われている。
【0036】次に特許請求の範囲第4項と第5項に記載
した計測可能外乱である負荷指令(MWD : Megawatt Dem
and) (ex. w)を積極的に利用する制御性能向上の方策に
ついて説明する。
【0037】前述のように本発明に係るMRACS において
は、プラントの入 (ex. u1, w, u2)、出力 (ex. y)信号
のサンプリング値を用いてプラントの動特性を表わす多
項式を推定しながら、プラント出力である蒸気温度の制
御偏差 (ex. e1) を、予め指定した収束特性に従って漸
近的に0 に移行させる制御信号 (ex. u1) を発生する。
【0038】この目的を達成するためのプラント動特性
の表現式は次式の形をとる。 D(z-1)y(k+d) =θT ζ(k)
【0039】ここでD(z-1)は制御偏差の漸近収束特性を
表現する多項式、k は時刻、d はプラントのむだ時間を
表わす記号、y はプラント出力、従って y(k+d) は k+d
時刻におけるプラントの出力、θはMRACS のパラメータ
を要素とするパラメータベクトル、T はベクトルの転置
を表わす記号、ζ(k) は時刻 kにおけるデータベクトル
である。
【0040】一般の一入力一出力のMRACS においては、
データベクトルζはプラントの入力(ex. u1) と出力 (e
x. y)及びむだ時間の次数 (ex. n, m, d)の和に等しい
数のデータからなり、パラメータベクトルもそれに対応
した数のパラメータを含む同じサイズのベクトルとな
る。
【0041】いま、外乱補償を目的として制御入力 (e
x. u1) のほかに既知外乱入力 (ex.w, u2)を考慮するこ
とにすれば、データベクトルζ中に含まれるデータ数、
つまりデータベクトルのサイズは外乱入力の次数だけ増
大し、これに対応してパラメータベクトルのサイズも大
きくなる。
【0042】一般に火力発電用ボイラのパラメータの値
はプラント負荷に依存して変化するから、このパラメー
タθの値を負荷指令 (ex. w)に関する1次式 θ=θa +w(k-d)θb で近似することにすれば、プラントのパラメータは負荷
に依存しない定常変化成分θa と負荷指令に比例する成
分θb から構成されることになり、パラメータベクトル
とデータベクトルのサイズは1次式近似を行わない場合
のサイズの2 倍となる。
【0043】然し、この1次式近似を採用することによ
り、負荷に依存して大きく変化するパラメータθの値そ
のものでなく、比較的ゆるやかに変化する成分θa ,θ
b をパラメータとして推定すれば済むため、結果的に
は、パラメータ推定速度が速くなり、かつ推定精度が向
上する。前記の特許請求の範囲第4項はこの利点を生か
した制御性能向上に関するものである。
【0044】更に、パラメータを負荷指令 (ex. w)に関
する1次式で近似するシステムにおいては、パラメータ
推定値が収束するにつれて、パラメータベクトルの要素
のうち負荷指令に比例する部分θb は、変化幅が小さく
なるから、これらの要素がほぼ一定とみなせる状態とな
った時点において、これらの値を収束値近傍に固定し、
パラメータ更新を負荷に依存しない成分θa のみに切替
えることで推定すべきパラメータの数を1/2 とし、パラ
メータ推定速度を更に速めることができる。この方策に
より制御演算装置の負担を軽減するとともに、制御性能
を向上させることができる。
【0045】前記特許請求の範囲第5項は上記の方策に
よる制御性能向上に関するものである。
【0046】次に制御パラメータ更新演算過程において
本発明で採用している演算アルゴリズムの特徴について
説明する。一般にMRACS においては、むだ時間 dを考慮
しない場合には、以下に述べるような逐次形最小2 乗法
を基礎としたパラメータ推定計算が行われる。
【数5】
【0047】ここで
【数6】 は推定パラメータベクトル、z はプラントの出力信号の
計測値であり、前述のy又はe1に相当する。ζはプラン
トの入、出力データを要素とするデータベクトル、k は
時刻、T はベクトルの転置を表わす記号である。(3) 式
の意味は次の通りである。
【0048】時刻 kにおいて、プラントの入、出力デー
タu(k),z(k)を入手すると、これを用いてデータベクト
ルζ(k) を更新し、このデータベクトルと、時刻 k-1に
おいて求めたパラメータベクトルの推定値
【数7】 との内積
【数8】 によって時刻 kにおけるプラント出力の推定値を計算
し、この推定値と時刻 kにおいて実際に入手したプラン
トの出力データ z(k) との差、即ち事前推定誤差
【数9】 を求め、この
【数10】 に修正ゲイン行列K(k)を乗じた修正項
【数11】 を、k-1 における推定パラメータベクトル
【数12】 に加えることによって
【数13】 、即ち時刻 kにおけるパラメータの推定値( 事後推定
値) を求める。
【0049】ここで修正項を求めるためのゲイン行列 K
(k) は、一般にカルマンゲインと呼ばれ、次式によって
計算される。
【数14】 ここで P(k) は時刻 kにおけるデータの分散を与える共
分散行列でそのサイズはプラントモデルの次数に依存す
る。(5) 式は、時刻 kにおいてデータベクトルζ(k) が
計測されれば、その時刻のデータ共分散行列 P(k) は、
時刻 k-1におけるデータ共分散行列 P(k-1) を用いて漸
化式によって計算できることを示している。この P(k)
が求められれば(6) 式によってカルマンゲイン K(k) が
求められ、この K(k) を用いて (3)式により時刻 kにお
けるパラメータ推定ベクトル
【数15】 が計算される。従って、パラメータベクトル
【数16】 の推定計算は (4)→(5) →(6) →(3) 式の順序で行われ
る。
【0050】実際には、むだ時間 dを考慮して、前記
(3) 〜(6) 式のζ(k) の代わりにζ(k-d) を用いてパラ
メータ推定を行うことになる。
【0051】さて、上述のパラメータ更新演算過程で
は、(5) 式の行列の減算を行なうため、数値計算の桁落
ちによる丸め誤差を生じる。特に本実施例のように行列
のサイズが大きくなり、またパラメータ更新のためのデ
ータの変化幅や変化率が小さくなると丸め誤差の累積に
よって本来正定対称行列であるべきP(k)の正定対称性が
くずれ、制御信号 (ex. u1) にバイアスを生じたり、極
端な場合には制御出力信号が逸走(run away)するなどの
不都合を生ずる。このような事態の発生を回避するた
め、本実施例のMRACS では、行列 P(k) を単位上三角行
列と対角行列に分解する、いわゆるUD分解法による逐次
形計算パラメータ推定アルゴリズムを用いる。
【0052】この方法の詳細については、例えば、参考
文献“Niu,S., Fisher D.G., andXiao,D. An augmented
UD identification algorithm, International Journa
lof Control, Vol.56 No.1 pp 193-211, 1992. ”に譲
ることとし、この方法を用いる利点を列挙すれば (i)演
算過程で行列の減算を行なう必要がないために、共分散
行列の正定対称性が保持される、(ii)行列演算の過程か
らプラントの表現を与える多項式モデルの最適次数を定
めることができる、(iii) パラメータ更新に用いるデー
タベクトルが持続的励振条件(PE 条件) を満足している
かどうかを判定する閾値を求めることができる、などを
挙げることができる。UD分解法によって得られるこれら
の特徴は、パラメータ更新演算の精度を維持する目的の
ほかに、前記特許請求範囲第6項に記載した手段、即ち
入、出力データの励振条件が不十分な場合にパラメータ
更新を休止させ、パラメータのドリフト現象を防ぐ手段
を実施する際の閾値を与える目的にも用いることができ
る。
【0053】本実施例では、先の(4) 式 s(k) がプラン
トの入 (ex. u1) 、出力 (ex. z)信号に対する情報量尺
度を示していること、
【数17】 が時刻 k-1におけるパラメータベクトル
【数18】 を用いた事前推定誤差を示している点などに着目し、こ
【数19】 に対し予め適当な閾値を設け、プラントの入、出力信号
の変化が指定した時間を越えて本閾値内にとどまる場合
には、パラメータ更新を休止させ、パラメータのドリフ
ト現象を防ぐ対策を実施している。
【0054】図4〜図7に、従来型のPID 制御装置と本
発明によるモデル規範形適応制御の制御特性を比較する
ために375MW 亜臨界圧ドラム型ボイラについて行った実
機試験の結果を示す。この試験においては、同一の運転
条件、同一の負荷変化の下で上記の両制御方式による主
蒸気温度と再熱蒸気温度の設定値 (ex. r1) からの偏差
(ex. e1) を比較した。図に示すように、適応制御方式
を採用することにより、従来型のPID 制御方式に比し
て、蒸気温度の偏差 (ex. e1) が低減され、かつ変動が
速やかに設定値 (ex. r1) に収束して行くことがわか
る。
【0055】
【発明の効果】本発明に係る適応制御装置を適用するこ
とにより、以下の効果が得られる。ボイラ出力の大き
さ、使用燃料の種類、ミル・バーナーの切換などによる
運転条件の変化、火炉の汚損や経年変化による伝熱面の
熱吸収量分布の変化に起因するプラント動特性の変化に
対応して制御装置のパラメータを適応的に調節し、給電
指令による負荷変化その他の外乱があっても、常に蒸気
温度の設定値からの偏差を 0付近に保つ制御が行われる
ため、ボイラ並びにタービンの保全と効率維持が図ら
れ、同時に火力プラントの出力を給電指令に速やかに追
従させることが可能となり、電力系統の円滑な運用に貢
献することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係る適応蒸気温度システムの構
成を示す模式図である。
【図2】図2は適応制御用の調節計とプラントモデルの
関係を示す模式図である。
【図3】図3は適応制御プログラムの信号の流れと従来
制御システムとの関係を示す模式図である。
【図4】図4は主蒸気ランプ負荷試験における制御特性
を示す線図であり、(A)は従来例、(B)は本発明例
である。
【図5】図5は主蒸気M型負荷試験における制御特性を
示す線図であり、(A)は従来例、(B)は本発明例で
ある。
【図6】図6は再熱蒸気ランプ負荷試験における制御特
性を示す線図であり、(A)は従来例、(B)は本発明
例である。
【図7】図7は再熱蒸気M型負荷試験における制御特性
を示す線図であり、(A)は従来例、(B)は本発明例
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 塩谷 秀雄 静岡県田方郡韮山町原木511番地 日本 ベーレー株式会社 応用システム部内 (56)参考文献 特開 昭55−124816(JP,A) 特開 昭57−16719(JP,A) 特開 平1−46502(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F22B 35/00 - 35/18 G05B 13/04 G05D 23/00 - 23/32

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 火力発電用ボイラの蒸気温度制御におい
    て、 規範モデルと呼ばれる制御目標値を設定し、制御誤差、
    即ち規範モデルと実蒸気温度との差に基づいて、制御目
    標を達成する制御信号を発生する制御演算機能と、ボイ
    ラ入力信号と実蒸気温度のサンプリング計測値からボイ
    ラの動特性に関するパラメータを常時推定し、推定され
    たパラメータに基づいて制御信号演算のためのパラメー
    タを調節するパラメータ調節機能を分散形ディジタル演
    算制御要素に組込み、 ボイラ、タービンプロセスと分散形PID(比例、積分、微
    分) 制御装置から閉ループ構成される通常の火力プラン
    ト制御対象に対し上記分散形ディジタル演算制御要素を
    並列に付加することにより、全体の適応制御系を構成す
    る火力発電用ボイラの離散時間モデル規範形適応蒸気温
    度制御装置。
  2. 【請求項2】 前記分散形ディジタル演算制御要素が、 プラントの起動・停止時や、プラントの運転形態が適応
    制御の運用条件から著しく外れた範囲では、制御出力を
    0 として内部パラメータの更新を休止させるとともに、 パラメータ更新のためのデータのとり込みは常時継続
    し、プラントの条件が適応制御の使用に適する範囲に戻
    れば、パラメータ更新休止前の値を初期値として自動的
    に適応制御を再開し、 更に、モデル化誤差その他の要因によって適応演算要素
    からの制御信号が異常に増大することがあっても、これ
    を予め指定した上限値、変化率に制限する機能を備える
    請求項1に記載の火力発電用ボイラの離散時間モデル規
    範形適応蒸気温度制御装置。
  3. 【請求項3】 前記分散形ディジタル演算制御要素が、 ボイラ出力に依存するボイラ動特性の変化に対応してボ
    イラモデルのむだ時間や次数を変える代わりに、データ
    のサンプリング間隔を可変とする手段、即ちプラントの
    固有の動きが緩やかな低負荷域においては、データのサ
    ンプリング周期を大とし、逆にプラントの動きが相対的
    に速い高負荷域においては、サンプリング周期を小とし
    て、負荷変化に伴うプラントの動特性変化に対応して適
    応的にサンプリング周期を調節する手段を備える請求項
    1又は2に記載の火力発電用ボイラの離散時間モデル規
    範形適応蒸気温度制御装置。
  4. 【請求項4】 前記分散形ディジタル演算制御要素が、 プラントのパラメータ値の負荷依存性を考慮してパラメ
    ータの変化を負荷指令に関する1次式で近似し、その係
    数を推定する手段を備える請求項1〜3のいずれかに記
    載の火力発電用ボイラの離散時間モデル規範形適応蒸気
    温度制御装置。
  5. 【請求項5】 前記分散形ディジタル演算制御要素が、 パラメータ変化を近似する1次式のうち負荷指令に比例
    する項、即ち比例係数からなるベクトルの変化がある小
    範囲内に収まる場合に当該ベクトル要素を収束した値に
    固定して、推定すべきパラメータ数を1/2 とし、パラメ
    ータ修正速度を速める手段を備える請求項1〜4のいず
    れかに記載の火力発電用ボイラの離散時間モデル規範形
    適応蒸気温度制御装置。
  6. 【請求項6】 前記分散形ディジタル演算制御要素が、 パラメータ更新のためのプラントの入力、出力信号の変
    化幅と変化率が小さい範囲にとどまる状態の下では、不
    十分な励振信号( 情報量) によるパラメータのドリフト
    現象を回避するため、推定誤差に対しある閾値を設け、
    入、出力信号の変化が指定した時間を越えて閾値内にと
    どまる場合には、パラメータ更新を休止させる手段を備
    える請求項1〜5のいずれかに記載の火力発電用ボイラ
    の離散時間モデル規範形適応蒸気温度制御装置。
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